JP2009000016A - 農用作業車 - Google Patents

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Abstract

【課題】農用作業車のローリング方向の重心が偏り対地作業装置が圃上面と平行となるべく設定し辛い傾斜地においても、簡便に対地作業装置の姿勢を設定しかつ地表面の凹凸を均平に修正できる農用作業車を提供する。
【解決手段】トラクタ1とトラクタ1にローリング自在に連結されたロータリ耕耘装置14との目標とする相対角度を設定する設定手段と、前記設定手段の設定値を記憶する記憶装置65と、トラクタ1のローリング角の変化速度を検出する角速度センサ19と、トラクタ1の対地角度を検出する傾斜センサ16と、前記目標相対角度を算出する制御装置60と、ロータリ耕耘装置14の姿勢を制御する制御装置60とを具備する農用作業車であって、前記角速度センサ19の検出値が所定の範囲内の場合における目標相対角度を算出する制御装置60は、前記トラクタ1の対地角度の検出値が基準原点値を中心に傾斜方向が異なる場合には各々別個の値を算出する。
【選択図】図6

Description

本発明は、例えば、ロータリ耕耘装置等の対地作業装置をローリング自在に連結したトラクタ等の農用作業車に関するものである。
従来より、農用作業車の一例として、後部に圃場を耕耘するためのロータリ耕運装置等の対地作業装置を連結可能なトラクタの技術は公知である。
このようなトラクタは、本体のローリング方向(左右方向)の対地角度(すなわち傾斜角度)を検出すると共に、トラクタとロータリ耕運装置との相対角度を検出することによって、トラクタが傾いた場合にロータリ耕耘装置の傾きを補償するように油圧アクチュエータ等を作動させることによって圃場を平坦にするべく耕耘するものであった。
このようなトラクタの一例としては、下記特許文献1、2に記載されるようなものがある。
ところで、例えば、従来のトラクタが、後部に装着したロータリ耕耘装置の左右水平制御を行いながら、比較的凹凸が少なく、しかも重力方向に垂直な面を基準とした水平度が要求されない圃場(野菜作物用の圃場等)を耕耘する場合において、前記トラクタがある傾斜面に差し掛かった瞬間に、その傾斜量に対して過敏に反応して水平を基準とした傾斜偏差量を修正する(減少させる)制御を急激に行ってしまう場合がある。
このような制御が行われると、ロータリ耕耘装置が急激に動いた跡が耕耘後の圃場に残ることになる。
このような圃場の耕耘に求められる制御とは、水平を基準とした傾斜偏差量を減少させることではなく、圃場全体にわたって急激な起伏がないようにすることである。
つまり、圃場を絶対的な水平に維持することではなく、圃場上における各部の相対的な角度変化(又は凹凸)を小さくすることが目的である。
このように、ある瞬間における圃場の傾斜量が大きい場合に、過剰にロータリ耕耘装置の姿勢制御を行ってしまうと、作物を育てるのに適切な圃場とするべく均平化した圃場にわざわざ凹凸を自ら作ってしまうという問題があった。
即ち、実作業的には、播種や施肥などのように圃場表面に細かい粒を播く作業において、粒を均一に散布する場合に、圃場に凹凸があると圃場面の窪んだ箇所に粒が集まって、粒を均一に散布できない問題がある。
(ただし、この場合、ローリング制御の応答速度を遅くすれば良いというものではなく、例えば突発的に発生する圃場面の凹凸などに対しては、その凹凸を修正するべく速やかに反応する必要がある。)
また、傾斜地において、等高線に沿って姿勢制御を行いながら耕耘を行う場合、回行した場合に作業機の傾斜角度を左右反対の角度に変更する必要があり、トラクタの進行方向や圃場の全体的な傾斜等を考慮して設定を行わなければならず、非常に煩わしいものであった。
また、下記特許文献3及び4に記載されるように、傾斜地での作業時に農用作業車の姿勢が左右に大きく変わっても対地作業装置のローリング姿勢が変わらないようにすることを目的として、作業車両本機のローリング角速度が大きい場合は、対地作業装置の姿勢変化を減少させる方向に姿勢制御を行い、角速度が小さい場合には本機と対地作業装置の相対角度を一定にするべく姿勢制御を行う技術も公知である。
このように、角速度センサの検出値に対して負帰還制御(フィードバック制御)を行うことで、対地作業装置の角速度を減少させ、作業圃場面の凹凸を少なくする制御を行うことが可能である。
このような制御は作業圃場の傾斜量がある程度小さい場合には、地表の凹凸を修正し平坦な圃場を形成するのに有効である。
しかしながら、作業圃場の傾斜量が大きい場合には、作業車両本機の重心が谷側方向に偏り、左右輪の地表からの沈下量が異なる現象が起こる。つまり、作業圃場の傾斜と作業車両本機との傾斜が異なってしまう。
その結果、特許文献3に示されるように、作業車両本機のローリング方向の角速度が小さい場合に常に対地作業装置が作業車両本機と平行になるような制御を行えば、圃場の傾斜量以上に対地作業装置が傾斜することになり、地表面と平行に耕耘作業を行うことができず、耕耘後の圃場に凹凸を作る結果となる。
また、特許文献4に示されるように、作業車両本機のローリング方向の角速度が小さい場合に対地作業装置が作業車両本機に対して設定した相対角度を保持するように制御を行えば、谷側の車輪沈下量に対応して圃場地表面と平行に対地作業装置の角度を設定することにより、傾斜地でも作業圃場の凹凸を修正し、傾斜にならった平坦な圃場を形成することができる。
しかしながら、作業車両本機が傾斜に対して反転した方向に作業する際には、作業車両本機の左右の傾斜方向が逆転する(谷側の駆動輪の沈下量が多いため、反転して作業すると駆動輪の沈下方向も逆転し、作業車両本機と地表との傾斜が逆転する)ため、設定角度を都度変更しなくてはならず煩わしい。
これに対して、作業車両本機の左右傾斜量を検知し、傾斜量に対して作業車両本機と対地作業装置の目標相対角度を決定する方法が考えられるが、この場合は作業圃場の土壌硬度や作業車両本機の左右の重心、対地作業装置の重量によって作業圃場の傾斜に対する作業車両本機の傾斜量の関係は異なる。
その結果、現実的には作業車両本機のローリング方向の傾斜角度から作業圃場の角度を正確に予測することができず、オペレータの操作を省いて対地作業装置が作業圃場と平行になる設定を得ることは難しい。
特許第3189164号公報 特許第3189165号公報 特開2003−284406号公報 特開2005−21129号公報
本発明は係る課題を鑑みてなされたものであり、対地作業装置が圃場面と平行となるべく設定し難い傾斜地においても、簡便に対地作業装置の姿勢を設定し、かつ、地表面の凹凸を均平に修正することを可能とした農用作業車の提供を目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、農用作業車と前記農用作業車にローリング自在に連結された対地作業装置との目標とする相対角度(「目標相対角度」という、以下同じ)を設定する設定手段と、前記設定手段の設定値を記憶する記憶手段と、前記農用作業車のローリング角の変化速度を検出する角速度検出手段と、前記農用作業車の対地角度を検出する対地角度検出手段と、前記目標相対角度を算出する角度算出手段と、前記対地作業装置の姿勢を制御する制御手段とを具備する農用作業車であって、前記制御手段は、前記角速度検出手段の検出値が所定の範囲内の場合は、農用作業車と対地作業装置との相対角度を前記目標相対角度に制御して、前記角速度検出手段の検出値が所定の範囲外の場合は、対地作業装置の角速度に負帰還をかけて変化速度を低減させるよう制御して、前記角速度検出手段の検出値が所定の範囲内の場合における目標相対角度算出手段は、前記農用作業車の対地角度の検出値が、基準原点値(農用作業車が地面と水平な位置の検出値、以下同じ)を中心に傾斜方向が異なる場合には、各々別個の値を算出するものである。
請求項2においては、前記設定手段は、前記対地角度検出手段の検出値が、基準原点値を中心に反転した場合、設定された前記目標相対角度が変更されるべく設定される第一設定手段と、前記傾斜センサの検出値に関わらず、設定された目標相対角度が変更されない第二設定手段と、で構成するものである。
請求項3においては、前記目標相対角度算出手段は、前記対地角度検出手段の検出値が基準原点値を中心に反転した場合、前記記憶手段に記憶された反転前及び反転後の設定値に基づいて、前記検出値に応じた設定値を選択するものである。
請求項4においては、前記設定手段は、前記対地角度検出手段の検出値が基準原点値を中心に反転した場合、前記設定手段の設定値の符号を逆転して、反転時における設定値とするものである。
請求項5においては、前記設定手段は、前記対地角度検出手段の検出値が基準原点値を中心に反転した場合、前記設定手段の設定値の符号を逆転し、基準原点値を中心とした検出方向によって設定値を増減させる補正を行うものである。
請求項6においては、前記設定手段は、前記対地角度検出手段の検出値が基準原点値を中心に反転した場合、記憶手段に前記設定手段の設定値及び反転時の設定値が記憶されている場合は、前記反転時の設定値を、反転時における設定値として、前記反転時の設定値が記憶されていない場合は、設定値の符号を逆転して、反転時における設定値とするものである。
請求項7においては、前記目標相対角度算出手段は、前記対地角度検出手段の検出値が基準原点値の近傍一定以内の場合は、第一設定手段の設定値を無効として、第二設定手段の設定値に基づいて目標相対角度を算出するものである。
請求項8においては、前記目標相対角度算出手段は、第二設定手段の設定値を無効として、前記対地角度検出手段の検出値が基準原点値の近傍一定以内の場合は、第一設定手段の設定値を無効として、前記農用作業車と対地作業装置とが平行な角度を目標相対角度とするものである。
請求項9においては、前記目標相対角度算出手段は、第二設定手段の設定値を無効として、前記記憶手段は、前記対地角度検出手段の検出値に応じた、基準原点値を中心とした各々の領域における設定値を記憶して、前記対地角度検出手段の検出値が基準原点値の近傍一定以内の場合は、基準原点値の近傍一定以内の領域における目標相対角度を、第一設定手段を用いて設定可能としたものである。
請求項10においては、前記目標相対角度算出手段は、前記対地角度検出手段の検出値が所定の閾値の範囲内の場合は、基準原点値の近傍一定以内時の農用作業車と対地作業装置との相対角度の設定値に基づいて目標相対角度を算出して、基準原点値の近傍から一定外の場合には傾斜方向に応じた各々の目標相対角度を算出するべく、農用作業車の傾斜姿勢の状態を判断する際、農用作業車の傾斜姿勢が基準原点値の近傍から一定外と判断されたときの処理を行っている場合には、以後の傾斜姿勢の変化を第一閾値で判断して、農用作業車の傾斜姿勢が基準原点値の近傍から一定以内と判断されたときの処理を行っている場合には、以後の傾斜姿勢の変化を前記第一閾値より大きい第二閾値で判断するものである。
請求項11においては、前記目標相対角度算出手段は、前記閾値近傍での第二設定手段の操作回数をカウントする手段を具備しており、前記カウント数が所定値以上の場合は前記閾値を減少させるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1の如く構成したので、農用作業車が左傾斜である場合と右傾斜である場合それぞれについて目標相対角度が設定されるので、農用作業車の左右輪の沈下量の差による作業地表面と対地作業装置との角度のズレが無くなり、作業精度の向上を図ることができる。
また、傾斜地での作業において、一旦それぞれの傾斜量を設定すれば記憶手段に記憶されるので、農用作業車の進行方向を反転させて左右の傾斜方向が変わっても、都度傾きの設定を変える必要はなく、扱い易い機械を供給することができ、作業効率が向上する。
請求項2の如く構成したので、状況に応じて自由な角度設定が可能で扱いやすい機械を供給することができる。
請求項3の如く構成したので、左右の傾斜方向が変わっても、それぞれに最も適した対地作業装置の角度を選択することが可能で、作業精度の向上を図ることができる。
請求項4の如く構成したので、左右各々の設定を行う労力を省き、操作が簡単で扱いやすい機械を供給することができる。
また、一旦左右どちらかの設定を行った後は、もう一度逆方向の設定を行うにしても、予測された設定値によってデフォルトよりは最適に近い値になっており、再設定までの間も精度向上がはかれる。
請求項5の如く構成したので、農用作業車の重心差を考慮したより適切な設定値を予測することができるため、左右各々の設定を行う労力を省き、操作が簡単で扱いやすい機械を供給することができる。
また、一旦左右どちらかの設定を行った後は、もう一度反転方向の設定を行うにしても、予測された設定値によってデフォルトよりは最適に近い値になっており、再度設定までの間も精度向上がはかれる。
請求項6の如く構成したので、操作の簡便化と、最適な値を設定することの両立をすることができる。つまり、車体傾斜が左右逆転した際にも、反転時の設定値が未設定の場合、デフォルト値よりは最適な値に近い状態から設定をし直すため、一から設定し直す場合よりも簡便かつ速やかに車体−作業機の相対角度設定をおこなうことができ、同時に、作業中に角度設定を行うことにより最適な設定角度を速やかに得られることから作業精度の向上が図れる。
請求項7の如く構成したので、複数の設定手段を持ちながらも、操作者にわかりやすい機械を供給することができる。
また、地表面が水平な場合は、傾斜に対応した設定のみクリアすることで状況に応じて自由な角度設定が可能で扱いやすい機械を供給することができる。
請求項8の如く構成したので、第二設定手段を省いて実質的な作業を行うことができるため、第二設定手段を省いたことによる経済的な効果を得ることができる。
また、設定手段を第一設定手段のみとしたことで、操作者の調整は第一設定手段の操作のみとなり、分かり易く扱い易い機械を供給することができる。
請求項9の如く構成したので、第二設定手段を省いた構成においても、第一設定手段により作業機の角度設定が自由に行える。
また、設定手段を第一設定手段のみとしたことで、操作者の調整は第一設定手段のみの操作となり、分かり易く扱い易い機械を供給することができる。
また、車体傾斜量が水平近傍であった場合でも、作業機の変更により基本姿勢が必ずしも平行でないものを用いる場合や、土寄せなどの作業を行うといった場合に、第一設定手段を用いて傾斜設定が可能であり、作業精度の向上が図れる。
請求項10の如く構成したので、車体傾斜量が閾値近傍で変化した場合にも、頻繁に目標値が変化することが無く、安定した動作の作業機械を供給することができる。結果として不安定な作動を防止し、作業精度が向上する。
請求項11の如く構成したので、適切な設定値を得ることが可能になり、作業精度が向上する。なぜなら、設計時に想定された作業機以外が農用作業車に装着された場合でも、水平近傍であるか否かの閾値が減少すれば、左右傾斜時の車体−作業機の相対角度の設定をする機会が増えるので、詳細な設定が行えるからである。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施の形態に係るトラクタ1の概略構成外観図、図2はトラクタ1の制御系に関するブロック図、図3はトラクタ1における油圧回路図、図4はトラクタ1の操作表示部の周辺外観図、図5は制御系が行う一連の処理の一実施例を示したフローチャート、図6は本発明の実施例1を示す図5に示したフローチャートにおける処理の詳細フローチャート、図7は本発明の実施例2を示す図5に示したフローチャートにおける処理の詳細フローチャート、図8は本発明の実施例3を示す図5に示したフローチャートにおける処理の詳細フローチャート、図9は本発明の実施例4を示す図5に示したフローチャートにおける処理の詳細フローチャート、図10は本発明の実施例5を示す図5に示したフローチャートにおける処理の詳細フローチャート、図11は本発明の実施例6を示す図5に示したフローチャートにおける処理の詳細フローチャート、図12は本発明の実施例7を示す図6に示したフローチャートにおける処理の詳細フローチャートである。
まず、図1(外観図)、図2(ブロック図)、及び図3(油圧回路図)を参照にして本発明の農用作業車の一実施例であるトラクタの概略構成について説明する。
1はトラクタで、機体の前後部に夫々前輪2・2と後輪3・3とを備え、ミッションケース4の後上部には油圧シリンダケース5を固着して設けている。
前記油圧シリンダケース5内には、単動式油圧シリンダ6が設けられており、油圧シリンダケース5の左右両側には前記油圧シリンダ6の伸縮により回動するリフトアーム7・7を配置している。
トップリンク10、ロワーリンク11、11からなる3点リンク機構12の後端部には、対地作業装置の一例であるロータリ耕耘装置14がリフトアーム7・7にて昇降自在に連結されている。
したがって、上記単動式油圧シリンダ6によって、リフトアーム7・7に連結されるロータリ耕耘装置14が上昇又は下降制御されることになる。
リフトアーム7、7とロワーリンク11、11との間にはリフトロッド15と傾倒シリンダ18が介装されている。
傾倒シリンダ18は複動式とし、後述する制御弁の切換で伸縮され、ロータリ耕耘装置14をローリング方向(左右方向)に傾動させることが可能となり、ロータリ耕耘装置14の水平(姿勢)制御を行うことが可能となる。
また、17は本機と作業機の間の左右相対を検出する手段であり、トラクタ1とロータリ耕耘装置14との間の相対的回動量を検出するストロークセンサで構成して、具体的には直線式のポテンショメータで構成されている。
このストロークセンサ17は、上記傾倒シリンダ18の横側部に配設され、前記傾倒シリンダ18の伸縮量を検出することによって、上記相対的回動量を検出するものである。
16は、本機の任意位置、例えば、油圧シリンダケース5の横側部に取り付けられた傾斜センサであって、トラクタ1(本機)の左右の傾斜角度(即ち対地角度)を検出する対地検出手段の一例である。
<ロータリ耕耘装置14の位置決めに関するもの>
20はポジション制御用の油圧操作レバーであって、この油圧操作レバー20の回動基部には、トラクタ1の後部に連結されているロータリ耕耘装置14の対地高さを設定するためのポテンショメータからなる対地高さ設定器21(図2参照)が取り付けられている。
一方、片側リフトアーム7の回動基部にもポテンショメータからなる対地高さセンサ23(図2参照)が設けられ、油圧操作レバー20にて設定された位置にリフトアーム7、7が回動してその設定位置に停止するように構成している。前記対地高さセンサ23は回転型のポテンショメータやロータリエンコーダ等の回転センサにより、リフトアーム7の回動角度を検知することにより、ロータリ耕耘装置(作業機)14の高さを検出するようにしている。但し、ロータリ耕耘装置14に超音波センサ等の高さ検出手段を配置して直接高さを検知する構成とすることも可能である。
<ロータリ耕耘装置14に関して>
ロータリ耕耘装置14について簡単に説明すると、ロータリ耕耘装置14は、耕耘爪を回動して耕耘する耕耘部34と、耕耘部34の上方を覆う耕耘カバー35と、耕耘カバー35の後部にリヤカバー36を枢支し、前記リヤカバー36の回動基部に、リヤカバー36の角度を検出する耕深センサ37が設けられている。前記耕深センサ37はリヤカバーの角度を検出しても、ハンガーロッドの伸縮長さを検知する構成であっても良い。
次に油圧回路について図3を参照にして説明する。
<ロータリ耕耘装置14の左右の傾動に関する油圧系統>
油圧ポンプ25から送り出された作動圧油は、分流弁26により一部は上述した水平制御用の傾倒シリンダ18側に送られ、他はトラクタ1の後部に連結可能な作業機(例えば、上述したロータリ耕耘装置14)を昇降するためのリフトアーム7・7に連結される単動式油圧シリンダ6側に送られる。
ロータリ耕耘装置14の水平制御用の切換弁27は、3位置4ポート切換式の弁にて構成され、左側のソレノイド27aが励磁されると傾倒シリンダ18は伸長し、逆に右側のソレノイド27bが励磁されると短縮する。
前記切換弁27は、制御装置60(図2参照)からパルス信号を受信した場合に、ソレノイド27a又はソレノイド27bにパルス信号を流すことによって、制御される比例式電磁弁であって、電流値に比例するものである。
また、上記切換弁27は常態においては中立位置を保っており、傾斜センサ16によってトラクタ1の傾斜が検出された場合に、制御装置60は、ロータリ耕耘装置14を水平(または設定角度)に維持すべく、上記何れかのソレノイド(27a・27b)を励磁することによって切換弁27を切り替える。
<リフトアーム7の上昇、下降に関する油圧系統>
40はメインの油圧昇降回路の一部を構成する油路、42は上昇用比例制御弁、45は下降用比例制御弁である。
上昇用比例制御弁42は、パイロット圧を制御する第1制御弁47と、流量を制御する第2制御弁48とからなり、第1制御弁47のソレノイドに流す電流値をコントロールすることによって第2制御弁48に掛かるパイロット圧が変わり、上記単動式油圧シリンダ6に至る作動油の量がコントロールされる。
同様に、下降用比例制御弁45も、パイロット圧をコントロールする第1制御弁49と、流量制御する第2制御弁50とからなり、第1制御弁49のソレノイドに通電する電流値を変えることによって、第2制御弁50に掛かるパイロット圧が変わり、単動式油圧シリンダ6から作動油タンクに排出される作動油の量が制御される。
これらの上昇用、下降用の比例制御弁42・45は水平制御用の切換弁27と同様、1パルス当たりのON時間を変えて電流値をコントロールする(デューティ制御)ものである。
また、上記切換弁27、上記上昇用比例制御弁42、及び上記下降用比例制御弁45は、制御装置60より送出されるPWM(Pulse Width Modulation)信号によって、切り替えられる構成であっても良い。
このようにPWM信号によって切り替えられる構成であるので、例えば、対地高さ設定器21による設定値と対地高さセンサ23の検出値との間に偏差が生じた場合に、制御装置60は、前記偏差が小さい場合には1パルス当たりのON時間(オンタイム)を短くしてPWM信号を送出し、他方、前記偏差が大きい場合には1パルス当たりのON時間を長くしてPWM信号を送出するように構成しても良い。
制御系の構成としては、トラクタ1においてローリング制御等を行うためのローリング制御手段の一例である制御装置60には、図2に示すように、トラクタ1の傾斜角度の変化速度を計測する角速度センサ19及びトラクタ1の傾斜角度を計測する傾斜センサ16を具備している。
その他、制御装置60には、3点リンクの取付位置に応じて切り替える3点取付切り替え機59、トラクタ1やロータリ耕耘装置14の制御モードを選択・決定するための切換手段の一例であるモードスイッチ61、及びトラクタ1の車速を検出するための車速検知手段の一例である車速センサ70等が接続されている(以下、「スイッチ」を「SW」と表記する)。
上記3点取付切り替え機59は、多段のデテントのついたダイヤルになっており、ダイヤル位置に応じて装着作業機の種類(制御パラメータの設定)を切り替えることができる。
更に、ロータリ耕耘装置14の耕耘深さを設定するための耕深設定器51、トラクタ1とロータリ耕耘装置14との相対角度を予め設定するための第二設定手段となる傾斜設定器52も接続されている。
また、制御装置60の入力側にはA/D変換器55が設けられており、前記A/D変換器55を介して、3点取付切り替え機59、傾斜設定器52、耕深設定器51、対地高さ設定器21、対地高さセンサ23、耕深センサ37、ストロークセンサ17、傾斜センサ16、角速度センサ19、記憶装置65等が制御装置60に接続されている。
また、上記A/D変換器55を介さずに前記制御装置60に接続されるものとしては、モードSW、車速センサ70等がある。
また、上記制御装置60は中央演算装置(MPUやCPU)等より成るものであり、記憶部(ROM)には後述する制御プログラム及び演算プログラムが記憶されている。
また、制御装置60の出力側には、リフトアーム7、7を昇降回動させる上昇用比例制御弁42と下降用比例制御弁45、及び水平制御用の傾倒シリンダ18を伸長させるソレノイド27aと短縮させるソレノイド27bが接続されている。
傾き手動SW58は、SW58a(伸用)と、58b(縮用)とで構成されている。傾き手動SW58は、A/D変換器55を介することなく直接制御装置60に接続されている。
前記傾き手動SW58a、58bを操作した場合、操作方向に傾倒シリンダ18を伸縮するべく制御装置60は水平制御切替弁27に出力を行う。結果として、ロータリ耕耘装置14がローリング方向に傾動する。
但し、傾き手動SW58は左右どちらかのフェンダー上に配置したシーソーSWで、運転者が片手で操作できるものでもよい。
上述のように構成されたトラクタ1が行う一連の処理の一実施例について、図5を参照にして説明する。
まず、制御装置60は、上述のスイッチ類やセンサ類の設定や出力等を読み込んでトラクタ1の状況を認識する(S10)。
次に、制御装置60は、モードSW61の切換状態を把握する。(S20)。
上記ステップS20の判断において、制御装置60は、前記モードSW61の切換状態が「手動制御モード」(S25)、「対地角度水平制御モード」(S26)、又は「傾斜地制御モード」(S27)のいずれであるかを判断する。
この判断で、「手動制御モード」(S25)と判断された場合に処理は手動制御モードへ、「対地角度水平制御モード」(S27)と判断された場合に処理は水平自動制御モードへ各々移行する。
他方、上記判断において、「傾斜地制御モード」(S26)と判断された場合は、処理はステップS30へ移行する。
ここで、制御装置60は、傾き手動SW58a又は58bがONの状態にあるか否かを把握する(S30)。
傾き手動SW58a又は58bがONの状態であれば、ステップS35に移行して操作方向への出力量を決定する。これは、操作方向に対して連続的に出力を出してもよい。または、水平制御切替弁27の特性によってPWM出力によって減速されたものでもよい。
傾き手動SW58a又は58bがOFFの状態であれば、後述するステップS40の演算の後、角速度センサ19の検出値が所定の範囲外の場合は、ロータリ耕耘装置14のローリング角速度に負帰還をかけて、作業機角度の変化速度を低減し、土壌表面に凹凸を作らず平坦な耕地面を作ることができる(S50→S60→S70→S76、S77)。
角速度センサ19の検出値が所定の範囲内の場合は、トラクタ1のローリング角度とロータリ耕耘装置14のローリング角度との相対角度がステップS40で設定された目標相対角度となるよう出力を行う(S50→S57→S70→S76、S77)。但し、前記相対角度と目標相対角度がどれだけ異なっているか偏差を計算して、偏差が規定範囲より大きければ前記出力を行い、規定範囲内であれば出力を行わないというように、安定した動作が行えるよう処理してもよい(S55→S56)。
トラクタ1のローリング角度とロータリ耕耘装置14のローリング角度との相対角度は、傾倒シリンダ18の伸縮量を検出するストロークセンサ17の検出値をもとに、装着作業機の状態(取り付け幅など)を示す取付切り替え機59の状態、リフトアーム7の動作角度を検出するリフト角センサ23などの情報により補正を行い演算される。
次に、ステップS40の処理の詳細について説明する。
まず、ステップS40の処理の一実施例について図6を参照にして説明する。
ダイヤル式のポテンショメータである傾斜設定器52の検出値に応じてロータリ耕耘装置14の設定角度を算出する(第二設定手段)(S4010)。
傾き手動SW58がON→OFFに切り替えられていた場合は、後述する第一設定手段による設定の処理に移行し(ステップS4020→S4032、S4036)、その後傾斜センサ16の検出値に応じてトラクタ1とロータリ耕耘装置14との目標相対角度を算出する(S4040→S4045、S4046、S4047)。
S4032、S4036において、トラクタ1が一定値以上左に傾いている(左下がり)場合、左にトラクタ1が傾いている場合の補正量の設定を行い、トラクタ1が一定値以上右に傾いている場合、右にトラクタ1が傾いている場合の補正量の設定を行う。つまり、第一設定手段は、右方向傾き時、左方向傾き時の2つの値を設定する。左右の補正量が第二設定手段によって設定されていない場合は、第一設定手段の左右それぞれの値はデフォルトを車両と平行な値とする。
S4032、S4036における第一設定手段の設定値は、(1)トラクタ1とロータリ耕耘装置14との現在の傾斜量(ストロークセンサ17で検出される。)、(2)第二設定手段の設定値、に基づいて下記式1より算出する。
第一設定手段の設定値=(1)−(2) …式1
(=現在の傾斜検出量−第二設定手段の設定値)
つまり、上記第二設定手段の設定値とは現在のロータリ耕耘装置14とトラクタ1本機との相対角度から、第二設定手段の設定角を減じたものであり、圃場面に対して本機の沈下などで生じる傾き角を操作者が修正した結果、生じた量である。
上記設定値は、右傾斜時、左傾斜時それぞれ算出され、記憶装置65に記憶される。
但し、傾斜センサ16の検出値が基準原点値、すなわちトラクタ1が水平な位置から閾値の範囲内で近傍にある場合は第一設定手段による設定を行わず、第二設定手段によってのみ設定された設定値に基づいて、トラクタ1とロータリ耕耘装置14との目標相対角度を設定する(S4030→S4040→S4045、S4046、S4047)。
傾き手動SW58がOFFの状態が続いているならば、速やかに設定された傾斜センサ16の値に応じてトラクタ1とロータリ耕耘装置14との目標相対角度を設定する(S4020→S4040→S4045、S4046、S4047)。
前記S4046、S4047における目標相対角度は、(2)第二設定手段の設定値、(3)第一設定手段の設定値、に基づいて下記式2、3、4より算出する。
車体水平近傍時 : 目標相対角度=基準原点値+(2) …式2
車体左傾斜時 : 目標相対角度=基準原点値+(2)+(3)(左傾斜時の記憶装置65の記憶量) …式3
車体右傾斜時 : 目標相対角度=基準原点値+(2)+(3)(右傾斜時の記憶装置65の記憶量) …式4
つまり、目標相対角度は、傾き手動SW58を操作して所望の角度に作業機をセットした作業開始前の基本設定値に対する作業機の角度であり、水平に対するトラクタ1の傾斜角(傾斜センサ16の値、「水平位置」)と、第二設定手段の設定値(傾斜設定器52の検出値)と、第一設定手段の設定値と、を加えることにより求められる。
このように処理を行うことによって、傾斜地制御モードでは傾き手動SW58を操作して、傾斜時のトラクタ1とロータリ耕耘装置14との相対角度を設定することができる。
そして、傾き手動SW58を操作してロータリ耕耘装置14の角度を変更した後、すなわち傾き手動SW58がON→OFFに変更した直後に、第一設定手段の量を設定し(S4020→S4032、S4036)、図5に示すフィードバック制御により、その時のトラクタ1とロータリ耕耘装置14との相対角度をその後も保つこともできる。これを右傾斜時、左傾斜時それぞれについて行うことによって、トラクタ1が傾斜面に向かって反転する方向に操舵しても、それぞれの傾斜に適した作業機角度を保つことができる。
また、S4046、S4047に示すように、傾斜センサ16の検出値によって、左傾斜時の目標相対角度と、右傾斜時の目標相対角度とを切り替えている。
これによって、トラクタ1の左右輪の沈下量の差による、作業機地表面と作業機角度とのズレを無くし作業精度の向上を図ることができる。
また、傾斜地での作業において一旦それぞれの傾斜量の設定をすれば、記憶装置65に記憶されるので、トラクタ1の進行方向を反転させて左右の傾斜方向が変わっても、その都度傾きの設定を行う必要がなく、扱いやすい機械を供給することができ、作業効率が向上する。
また、左右の傾斜方向が変わっても、それぞれに最も適したロータリ耕耘装置14の角度を選択することが可能で、作業精度の向上を図ることができる。
また、作業圃場の傾斜方向によって変更する必要のある場合は第一設定手段を用いて設定し、例えば作業機の付け替えによる車体−作業機間の相対角度の変化が生じた場合などは、第二設定手段を用いて基準原点値を変更することが可能である。
また、平坦な圃場に仕上げた後、部分的に土寄せをしたいなどの理由で設定角度を変更したい場合は、第二設定手段を用いて変更することによって右傾斜時も左傾斜時も同じ量だけ設定角度を変更することが可能である。
このように、状況に応じて自由な角度設定が可能で扱いやすい機械を供給することができる。
また、第二設定手段を選択することによって、第一設定手段のみのものに比べて簡便な全体設定角度を可能として扱いやすい機械を供給することができる。
また、S4030に示すように傾斜センサ16の検出値が基準原点値の近傍、すなわち車体が水平な場合は第二設定手段のみ用いている。
これによって、水平位置での作業機角度は傾斜時にも関係する基準設定位置とすることができる。水平な位置で第二設定手段を操作すれば、複数の制御手段を持つ本事例でも変更した量を確認しやすく、操作者が設定の状態を理解しやすい。また、傾斜時の設定のみならず、水平位置での角度変更も可能であり、その設定値は第一設定手段のように記憶装置65の記憶によるものではなく、例えばダイヤルのような視覚的に位置を判断できるものにして、操作者にわかりやすいものを用いることができる。このように、複数の設定手段を持ちながらも、操作者にわかりやすい機械を供給することができる。
次に実施例2について図7を参照にして説明する。
本実施例は、前記実施例1に一部追加、変更を加えたものであり、前記第一設定手段による設定(S4032、36)に至るまでの流れと、傾斜角領域毎の設定値の演算は上記実施例1と同様である。
第一設定手段にて、左右どちらかにトラクタ1の車体が傾斜した場合の車体−作業機の相対角度を設定(S4032、S4036)した後、設定した方向と左右逆方向の設定値が存在するか否かを判別する(S4033、S4037)。この場合、設定がされていれば第一設定手段の処理を終了し、ステップS4040に処理に移行する。
ステップS4033、S4037の判定で、左右逆方向の設定が存在せずデフォルト値のままであった場合は、設定した値をもとに符号を逆転させて、左右逆方向に車体が傾斜した場合の車体−作業機の相対角度を設定する(S4034a、S4038a)。
S4034a、S4038aにおける第一設定手段の設定値は、(1)現在のトラクタ1とロータリ耕運装置14との相対角度、(2)第二設定手段の設定値、に基づいて下記式5より算出する。
S4032、S4036における第一設定手段の設定値=(1)−(2)
S4034a、S4038aにおける第一設定手段の設定値=−((1)−(2)) …式5
そして、傾斜センサ16の検出値に応じて上記式2、5より中央傾斜時、左傾斜時、右傾斜時の目標相対角度を選択する(S4040→S4045、S4046、S4047)。
これによって左右片側の傾斜時の車体−作業機の相対角度が設定された場合には、車体の反転時には同一の角度だけ車体と圃場面の角度差が生じると予想して、上記式5より反転時の設定を行うのである。
この式5による設定は、左右逆側の設定が為されていない場合のみ行われる。
もし、作業機や車両本体の重心が左右中心に無く、反転時に左右輪の沈下量が異なる場合には、上記式5により算出した値は適切なものにはならないが、その場合は再度実施例1と同じく左右各々の設定を行うことによって適切な設定を行うことができる。
このように、符号を反転することによって未設定の反転方向の第二設定手段の設定値を算出している。
これによって、左右各々の設定を行う労力を省き、操作が簡単で扱いやすい機械を供給することができる。
また、一旦左右どちらかの設定を行った後は、もう一度逆方向の設定を行うにしても、予測された設定値によってデフォルトよりは最適に近い値になっており、再設定までの間も精度向上がはかれる。
また、反転時の設定値が未設定の場合は設定済みの値から逆方向を予測した値を用い、設定済みの場合は設定値も用いている。
これによって、操作の簡便化と、最適な値を設定することの両立を図ることができる。つまり、車体傾斜が左右逆転した際にも、反転時の設定値が未設定の場合、デフォルト値よりは最適な値に近い状態から設定をし直すため、一から設定し直す場合よりも簡便かつ速やかに車体−作業機の相対角度設定をおこなうことができ、同時に、作業中に角度設定を行うことにより最適な設定角度を速やかに得られることから作業精度の向上が図れる。
次に実施例3について図8を参照にして説明する。
本実施例は、前記実施例1に一部追加、変更を加えたものであり、前記第一設定手段による設定(S4032、S4036)に至るまでの流れと、傾斜角領域毎の設定値の演算は上記実施例1と同様である。
ステップS4033、S4037の判定で、左右逆方向の設定が存在せずデフォルト値のままであった場合は(S4033、S4037)、設定した値をもとに符号を逆転させて、左右逆方向に車体が傾斜した場合の車体−作業機の相対角度を設定する。この際、前記トラクタ1の左右の重心差が考慮される(S4034b、S4038b)。前記重心差は、前記制御装置60が、第二設定手段の設定操作時に検出された車体傾斜量の情報や、取付切り替え機59などの情報、又は設計時に求められた標準作業機の装着状態におけるトラクタ1の左右重心差等から算出したものである。
S4034b、S4038bにおける第一設定手段の設定値は、(1)トラクタ1とロータリ耕運装置14との現在の相対角度、(2)第二設定手段の設定値、重心差に基づいて下記式6、7より算出する(本実施例では、右傾斜時の重心差をα/β、左傾斜時の重心差をβ/αとする)。
S4032における車体左傾斜時の第一設定手段の設定値=(1)−(2)
S4034bにおける車体右傾斜時の第一設定手段の設定値=−((1)−(2))×(α/β) …式6
S4036における車体右傾斜時の第一設定手段の設定値=(1)−(2)
S4038bにおける車体左傾斜時の第一設定手段の設定値=−((1)−(2))×(β/α) …式7
本実施例では、係数α/βを乗除して補正を行うこととしたが、これは定数を加減することで計算を行ってもよい。
そして、傾斜センサ16の検出値に応じて上記式2、6、7より中央傾斜時、左傾斜時、右傾斜時の目標相対角度を算出する(S4040→S4045、S4046、S4047)。
このように、左右どちらかの車両の相対角度を設定して、前記設定済みの値を反転して、未設定の反転方向の第二設定手段の設定値を算出しているが、その際車両の左右の重心差を考慮している。
これによって、あらかじめ作業機装着状態での左右の重心差が予測できる場合には、より適切な設定値を予測することができるため、左右各々の設定を行う労力を省き、操作が簡単で扱いやすい機械を供給することができる。
また、一旦左右どちらかの設定を行った後は、もう一度反転方向の設定を行うにしても、予測された設定値によってデフォルトよりは最適に近い値になっており、再度設定までの間も精度向上がはかれる。
取付切り替え機59等の情報から、装着作業機に合わせて前記実施例2の方法と実施例3の方法とを選択することとしてもよい。結果として、両者の特徴とする設定操作における労力の削除と、作業精度の向上を状況に応じて高めることができる。
次に実施例4について図9を参照にして説明する。
本実施例は、前記実施例3に一部追加、変更を加えたものであり、第二設定手段を無くして、ステップS4010を削除している。そして、第二設定手段の設定値を無くして傾斜角領域毎の設定値の演算を行う。
S4046、S4047に至るまでの流れは上記実施例3と同様である。
S4045bにおいて、車体の傾斜量が水平近傍である場合は、作業機と車体が平行な位置を目標相対角度として設定する。
本実施例では、傾斜設定器52を省くこととしたが、操作手段の一本化により操作を簡便にする目的で、傾斜地制御モードでは実施例1などの構成においても傾斜設定器52の設定値を無効として扱うこともでき限定するものではない。
このように、車体の傾斜量が水平近傍の場合は、作業機と車体とが平行な相対角度となるように設定している。
これによって、第二設定手段を省いて実質的な作業を行うことができるため、第一設定手段を省いたことによる経済的な効果を得ることができる。
また、設定手段を第一設定手段のみとしたことで、操作者の調整は第二設定手段の操作のみとなり、分かり易く扱い易い機械を供給することができる。
次に実施例5について図10を参照にして説明する。
本実施例は、前記実施例4に一部追加、変更を加えたものであり、ステップS4030にて車体の傾斜量が中央近傍であった場合は、ステップS4040に処理を移行する前に、ステップS4035にて傾斜量が中央近傍であった場合の第一設定手段の設定値を記憶装置65に記憶する。
この場合、左傾斜時の設定値または、右傾斜時の設定値が未設定であった場合は、ステップS4035にて設定された値をその設定値とする(S403510→S403915、S403920→S403925)。これは、車体水平時の状態からは、操作者の設定が無い限り不要な動作をさせないためである。
そして、傾斜センサ16の検出値に応じて上記式2、3、4より傾斜中央付近、左傾斜時、右傾斜時の目標相対角度を算出する(S4040→S4045c、S4046、S4047)。
このように、車体の傾斜量が水平近傍の場合は、傾斜量が中央近傍であった場合の第一設定手段の設定値に基づいて車両−作業機の相対角度を設定しており、結果として、左右傾斜時とは別個に設定されている。
これによって、第二設定手段を省いた構成においても、作業機の角度設定が自由に行える。
また、設定手段を第一設定手段のみとしたことで、操作者の調整は第一設定手段のみの操作となり、分かり易く扱い易い機械を供給することができる。
また、車体傾斜量が水平近傍であった場合でも、作業機の変更により基本姿勢が必ずしも平行でないものを用いる場合や、土寄せなどの作業を行うといった場合に、第一設定手段を用いて傾斜設定が可能である。
車両の設計意図や装着される作業機の種類に応じて前記実施例4の方法と実施例5の方法とを選択することとしてもよい。取付切り替え機59の情報から、前記実施例4の方法と実施例5の方法とを選択することとしてもよい。
次に実施例6について図11を参照にして説明する。
本実施例は、前記実施例1に一部追加、変更を加えたものであり、実施例1におけるステップS4040における処理の判定をD1、D2の二つの閾値によって行う(S404010、S404020)。
この二つのパラメータは、D1<D2である。
車体傾斜量がD2の範囲を超える場合は、左右どちらかに傾斜している状態とする(S404010→S404030)。
車体傾斜量がD1の範囲内の場合は、車体の傾斜量が中央近傍として処理をする(S404020)。
車体傾斜量がD1とD2の範囲の間にある場合で、それまでの車両−作業機相対角度の設定が車体水平近傍の目標値であった場合は、それまでの目標値を継続して用い(S404010→S404020→S404030→S4045)、左右傾斜時のものである場合は左右傾斜時の目標値を継続して用いる(S404040→S4046、S4047)。
このように、水平近傍の処理と車体傾斜時の処理の移行には判定にヒステリシスを設けて、車体が水平な状態と、左右どちらかに傾斜している状態とで判定が変更される頻度を減らしている。
これによって、車体傾斜量が閾値近傍で変化した場合にも、頻繁に目標値が変化することが無く、安定した動作の作業機械を供給することができる。結果として不安定な作動を防止し、作業精度が向上する。
次に実施例7について図12を参照にして説明する。
本実施例は、前記実施例1に一部追加、変更を加えたものであり、実施例1で手動SW58による作業機操作があった場合は(S4020)、操作頻度をカウントする(S4021)。
傾斜センサ値が中央近傍であると判定された場合は、操作頻度が一定以上であるか否かを判定し(S4022→S4023)、一定以上である場合は、車体傾斜量が一定以内であるかどうかの閾値を減少させる(S4026)。操作頻度が一定以内である場合は、前記操作にかかった時間(カウンタT)の状態を確認する(S4025)。
閾値を減少させる処理を行ったか又は、カウンタTが一定時間を経過した場合は、カウンタTと操作頻度のカウントnを0に戻して(S4029)、ステップS4030に処理を移行する。
カウンタTが一定時間を経過していない場合や、車体角度が中央近傍ではない場合は、そのままステップS4030に処理を移行する。
このように、車体傾斜量が水平近傍で、作業機角度の設定が頻繁に行われた場合は、水平近傍か否かを判定する閾値を減少させる。
これによって、設計時に想定された作業機以外がトラクタ1に装着された場合でも、適切な設定値を得ることが可能になり、作業精度が向上する。
なぜなら、水平近傍時は車両の左右輪の土壌沈下がほとんど異ならないため、車両の進行方向を変更しても地表面と作業機の角度が変化することがほとんど無い。しかしながら、装着される作業機の重量や重心が規定と異なるものである場合、水平近傍と判断する閾値の範囲内で、左右輪の沈下量が異なる事態が発生することがある。このような場合は、車両の操作者は適切な設定値を得るために、何度も車体−作業機の相対角度の設定を行うことが予想され、水平近傍であるか否かの閾値がさらに小さいことが望ましいからである。
<本発明の効果>
以上のように、トラクタ1とトラクタ1にローリング自在に連結されたロータリ耕耘装置14との目標とする相対角度を設定する設定手段と、前記設定手段の設定値を記憶する記憶装置65と、トラクタ1のローリング角の変化速度を検出する角速度センサ19と、トラクタ1の対地角度を検出する傾斜センサ16と、前記目標相対角度を算出する制御装置60と、ロータリ耕耘装置14の姿勢を制御する制御装置60とを具備するトラクタ1であって、前記制御装置60は、角速度センサ19の検出値が所定の範囲内の場合は、トラクタ1とロータリ耕耘装置14との相対角度を前記目標相対角度に制御して、角速度センサ19の検出値が所定の範囲外の場合は、ロータリ耕耘装置14の角速度に負帰還をかけて変化速度を低減させるように制御して、前記角速度センサ19の検出値が所定の範囲内の場合における目標相対角度を算出する制御装置60は、前記トラクタ1の対地角度の検出値が、基準原点値を中心に傾斜方向が異なる場合には、各々別個の値を算出するので、トラクタ1が左傾斜である場合と右傾斜である場合それぞれについて目標相対角度が選択設定されるので、トラクタ1の左右輪の沈下量の差による作業地表面とロータリ耕耘装置14との角度のズレが無くなり、作業精度の向上を図ることができる。
また、傾斜地での作業において、一旦それぞれの傾斜量を設定すれば記憶装置65に記憶されるので、トラクタ1の進行方向を反転させて左右の傾斜方向が変わっても、都度傾きの設定を変える必要はなく、扱い易い機械を供給することができ、作業効率が向上する。
また、トラクタ1とロータリ耕耘装置14との目標相対角度を設定する設定手段を、傾斜センサ16の検出値が基準原点値を中心に反転した場合、設定された目標相対角度が変更されるべく設定される第一設定手段と、傾斜センサ16の検出値に関わらず、設定された目標相対角度が変更されない第二設定手段と、で構成することにより、状況に応じて自由な角度設定が可能で扱いやすい機械を供給することができる。
また、目標相対角度を算出する制御装置60は、傾斜センサ16の検出値が基準原点値を中心に反転した場合、記憶装置65に記憶された反転前及び反転後の設定値に基づいて、前記検出値に応じた設定値を選択するので、左右の傾斜方向が変わっても、それぞれに最も適したロータリ耕耘装置14の角度を選択することが可能で、作業精度の向上を図ることができる。
また、前記設定手段は、傾斜センサ16の検出値が基準原点値を中心に反転した場合、設定手段の設定値の符号を逆転して、反転時における設定値とするので、左右各々の設定を行う労力を省き、操作が簡単で扱いやすい機械を供給することができる。
また、一旦左右どちらかの設定を行った後は、もう一度逆方向の設定を行うにしても、予測された設定値によってデフォルトよりは最適に近い値になっており、再設定までの間も精度向上がはかれる。
また、前記設定手段は、傾斜センサ16の検出値が基準原点値を中心に反転した場合、前記設定手段の設定値の符号を逆転し、基準原点値を中心とした検出方向によって設定値を増減させる補正を行うので、左右各々の設定を行う労力を省き、操作が簡単で扱いやすい機械を供給することができる。
また、一旦左右どちらかの設定を行った後は、もう一度反転方向の設定を行うにしても、予測された設定値によってデフォルトよりは最適に近い値になっており、再度設定までの間も精度向上がはかれる。
また、前記設定手段は、傾斜センサ16の検出値が基準原点値を中心に反転した場合、記憶装置65に前記設定手段の設定値及び反転時の設定値が記憶されている場合は、前記反転時の設定値を、反転時における設定値として、前記反転時の設定値が記憶されていない場合は、設定値の符号を逆転して、反転時における設定値とするので、操作の簡便化と、最適な値を設定することの両立をすることができる。つまり、車体傾斜が左右逆転した際にも、反転時の設定値が未設定の場合、デフォルト値よりは最適な値に近い状態から設定をし直すため、一から設定し直す場合よりも簡便かつ速やかに車体−作業機の相対角度設定をおこなうことができ、同時に、作業中に角度設定を行うことにより最適な設定角度を速やかに得られることから作業精度の向上が図れる。
また、制御装置60は、傾斜センサ16の検出値が基準原点値の近傍一定以内の場合は、第二設定手段の設定値を無効として、第一設定手段の設定値に基づいて目標相対角度を算出するので、複数の設定手段を持ちながらも、操作者にわかりやすい機械を供給することができる。
また、地表面が水平な場合は、傾斜に対応した設定のみクリアすることで状況に応じて自由な角度設定が可能で扱いやすい機械を供給することができる。
また、制御装置60は、第二設定手段の設定値を無効として、前記傾斜センサ16の検出値が基準原点値の近傍一定以内の場合は、第二設定手段の設定値を無効として、トラクタ1とロータリ耕耘装置14とが平行な角度を目標相対角度とするので、第二設定手段を省いて実質的な作業を行うことができるため、第二設定手段を省いたことによる経済的な効果を得ることができる。
また、設定手段を第一設定手段のみとしたことで、操作者の調整は第一設定手段の操作のみとなり、分かり易く扱い易い機械を供給することができる。
また、制御装置60は、第二設定手段の設定値を無効として、記憶装置65は、傾斜センサ16の検出値に応じた、基準原点値を中心とした各々の領域における設定値を記憶して、傾斜センサ16の検出値が基準原点値の近傍一定以内の場合は、基準原点値の近傍一定以内の領域における目標相対角度を、第一設定手段を用いて設定可能としたので、第二設定手段を省いた構成においても、第一設定手段により作業機の角度設定が自由に行える。
また、設定手段を第一設定手段のみとしたことで、操作者の調整は第一設定手段のみの操作となり、分かり易く扱い易い機械を供給することができる。
また、車体傾斜量が水平近傍であった場合でも、作業機の変更により基本姿勢が必ずしも平行でないものを用いる場合や、土寄せなどの作業を行うといった場合に、第一設定手段を用いて傾斜設定が可能であり、作業精度の向上が図れる。
また、制御装置60は、傾斜センサ16の検出値が所定の閾値の範囲内の場合は、基準原点値の近傍一定以内時のトラクタ1とロータリ耕耘装置14との相対角度の設定値に基づいて目標相対角度を算出して、基準原点値の近傍から一定外の場合には傾斜方向に応じた各々の目標相対角度を算出するべく、トラクタ1の傾斜姿勢の状態を判断する際、トラクタ1の傾斜姿勢が基準原点値の近傍から一定外と判断されたときの処理を行っている場合には、以後の傾斜姿勢の変化を第一閾値で判断して、トラクタ1の傾斜姿勢が基準原点値の近傍から一定以内と判断されたときの処理を行っている場合には、以後の傾斜姿勢の変化を前記第一閾値より大きい第二閾値で判断するので、車体傾斜量が閾値近傍で変化した場合にも、頻繁に目標値が変化することが無く、安定した動作の作業機械を供給することができる。結果として不安定な作動を防止し、作業精度が向上する。
また、目標相対角度を算出する制御装置60は、前記閾値近傍での第二設定手段の操作回数をカウントする手段を具備しており、前記カウント数が所定値以上の場合は前記閾値を減少させるので、適切な設定値を得ることが可能になり、作業精度が向上する。なぜなら、設計時に想定された作業機以外がトラクタ1に装着された場合でも、水平近傍であるか否かの閾値が減少すれば、左右傾斜時の車体−作業機の相対角度の設定をする機会が増えるので、詳細な設定が行えるからである。
本発明の実施の形態に係るトラクタ1の概略構成外観図。 トラクタ1の制御系に関するブロック図。 トラクタ1における油圧回路図。 トラクタ1の操作表示部の周辺外観図。 制御系が行う一連の処理の一実施例を示したフローチャート。 本発明の実施例1を示す図5に示したフローチャートにおける処理の詳細フローチャート。 本発明の実施例2を示す図5に示したフローチャートにおける処理の詳細フローチャート。 本発明の実施例3を示す図5に示したフローチャートにおける処理の詳細フローチャート。 本発明の実施例4を示す図5に示したフローチャートにおける処理の詳細フローチャート。 本発明の実施例5を示す図5に示したフローチャートにおける処理の詳細フローチャート。 本発明の実施例6を示す図5に示したフローチャートにおける処理の詳細フローチャート。 本発明の実施例7を示す図6に示したフローチャートにおける処理の詳細フローチャート。
符号の説明
1 トラクタ
7 リフトアーム
14 ロータリ耕耘装置
16 傾斜センサ
19 角速度センサ
17 ストロークセンサ
18 傾倒シリンダ
19 角速度センサ
27 切換弁
27a、27b ソレノイド(傾倒シリンダ用)
52 傾斜設定器(第一設定手段)
58 傾き手動SW
59 取付切り替え機
60 制御装置
65 記憶装置

Claims (11)

  1. 農用作業車と前記農用作業車にローリング自在に連結された対地作業装置との目標とする相対角度(「目標相対角度」という、以下同じ)を設定する設定手段と、
    前記設定手段の設定値を記憶する記憶手段と、
    前記農用作業車のローリング角の変化速度を検出する角速度検出手段と、
    前記農用作業車の対地角度を検出する対地角度検出手段と、
    前記目標相対角度を算出する角度算出手段と、
    前記対地作業装置の姿勢を制御する制御手段と
    を具備する農用作業車であって、
    前記制御手段は、
    前記角速度検出手段の検出値が所定の範囲内の場合は、農用作業車と対地作業装置との相対角度を前記目標相対角度に制御して、
    前記角速度検出手段の検出値が所定の範囲外の場合は、対地作業装置の角速度に負帰還をかけて変化速度を低減させるよう制御して、
    前記角速度検出手段の検出値が所定の範囲内の場合における目標相対角度算出手段は、
    前記農用作業車の対地角度の検出値が、基準原点値(農用作業車が地面と水平な位置の検出値、以下同じ)を中心に傾斜方向が異なる場合には、各々別個の値を算出する
    ことを特徴とする農用作業車。
  2. 前記設定手段は、
    前記対地角度検出手段の検出値が、基準原点値を中心に反転した場合、設定された前記目標相対角度が変更されるべく設定される第一設定手段と、
    前記傾斜センサの検出値に関わらず、設定された目標相対角度が変更されない第二設定手段と、
    で構成することを特徴とする請求項1記載の農用作業車。
  3. 前記目標相対角度算出手段は、
    前記対地角度検出手段の検出値が基準原点値を中心に反転した場合、前記記憶手段に記憶された反転前及び反転後の設定値に基づいて、前記検出値に応じた設定値を選択する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか一項に記載の農用作業車。
  4. 前記設定手段は、
    前記対地角度検出手段の検出値が基準原点値を中心に反転した場合、
    前記設定手段の設定値の符号を逆転して、反転時における設定値とする
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか一項に記載の農用作業車。
  5. 前記設定手段は、
    前記対地角度検出手段の検出値が基準原点値を中心に反転した場合、
    前記設定手段の設定値の符号を逆転し、基準原点値を中心とした検出方向によって設定値を増減させる補正を行う
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の農用作業車。
  6. 前記設定手段は、
    前記対地角度検出手段の検出値が基準原点値を中心に反転した場合、
    記憶手段に前記設定手段の設定値及び反転時の設定値が記憶されている場合は、前記反転時の設定値を、反転時における設定値として、
    前記反転時の設定値が記憶されていない場合は、設定値の符号を逆転して、反転時における設定値とする
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の農用作業車。
  7. 前記目標相対角度算出手段は、
    前記対地角度検出手段の検出値が基準原点値の近傍一定以内の場合は、第一設定手段の設定値を無効として、
    第二設定手段の設定値に基づいて目標相対角度を算出する
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれか一項に記載の農用作業車。
  8. 前記目標相対角度算出手段は、
    第二設定手段の設定値を無効として、
    前記対地角度検出手段の検出値が基準原点値の近傍一定以内の場合は、第一設定手段の設定値を無効として、前記農用作業車と対地作業装置とが平行な角度を目標相対角度とする
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項7のいずれか一項に記載の農用作業車。
  9. 前記目標相対角度算出手段は、
    第二設定手段の設定値を無効として、
    前記記憶手段は、前記対地角度検出手段の検出値に応じた、基準原点値を中心とした各々の領域における設定値を記憶して、
    前記対地角度検出手段の検出値が基準原点値の近傍一定以内の場合は、基準原点値の近傍一定以内の領域における目標相対角度を、第一設定手段を用いて設定可能とした
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項8のいずれか一項に記載の農用作業車。
  10. 前記目標相対角度算出手段は、
    前記対地角度検出手段の検出値が所定の閾値の範囲内の場合は、基準原点値の近傍一定以内時の農用作業車と対地作業装置との相対角度の設定値に基づいて目標相対角度を算出して、基準原点値の近傍から一定外の場合には傾斜方向に応じた各々の目標相対角度を算出するべく、農用作業車の傾斜姿勢の状態を判断する際、
    農用作業車の傾斜姿勢が基準原点値の近傍から一定外と判断されたときの処理を行っている場合には、以後の傾斜姿勢の変化を第一閾値で判断して、
    農用作業車の傾斜姿勢が基準原点値の近傍から一定以内と判断されたときの処理を行っている場合には、以後の傾斜姿勢の変化を前記第一閾値より大きい第二閾値で判断する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の農用作業車。
  11. 前記目標相対角度算出手段は、
    前記閾値近傍での第二設定手段の操作回数をカウントする手段を具備しており、
    前記カウント数が所定値以上の場合は前記閾値を減少させる
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の農用作業車。
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