JPH07239795A - マイクロプロセッサの暴走防止回路 - Google Patents

マイクロプロセッサの暴走防止回路

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JPH07239795A
JPH07239795A JP6054716A JP5471694A JPH07239795A JP H07239795 A JPH07239795 A JP H07239795A JP 6054716 A JP6054716 A JP 6054716A JP 5471694 A JP5471694 A JP 5471694A JP H07239795 A JPH07239795 A JP H07239795A
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power supply
supply voltage
voltage
main
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Kazuyoshi Suwa
一良 諏訪
Masao Yokoyama
雅男 横山
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電源電圧の低下に伴う、起動時の暴走を簡単
な回路で防止でき、且つ主電源及び副電源のいずれから
でも何等制約を受けずに起動させる。 【構成】 主動作用の第1の電源電圧+Vと副動作用の
第2の電源電圧VBTとが供給されるマイクロプロセッサ
の電源電圧の低下に伴う暴走を防止するマイクロプロセ
ッサの暴走防止回路。第2の電源電圧の値とマイクロプ
ロセッサの動作不定域の上限値との間に設定した所定レ
ベルVref まで電源電圧の値が低下したとき、当該マイ
クロプロセッサを強制的にリセットさせるリセット手段
(リセット回路11)を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調和機などに搭載
されるマイクロプロセッサ(マイコン又はマイクロコン
ピュータとも呼ばれる)の暴走防止回路に係り、とく
に、マイクロプロセッサ自体が必然的に有している電源
電圧に対する動作上の不定領域(暴走領域)に起因した
暴走(誤動作)を防止する回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、空気調和機などに搭載されるマイ
クロプロセッサにあっては、プログラム駆動などの主動
作を担う主電源と停電時などのバックアップ時にデータ
保持などの副動作を担う副電源とを並設して使用する形
式のものが多用されている。主動作に伴う消費電力は通
常大きいので、主電源の電圧は例えば5[V]であり、
副動作の消費電力は小さくて済むので、副電源の電圧は
例えばバッテリから供給される3[V]に設定される。
【0003】このようにバックアップ用電源を有するマ
イクロプロセッサを起動させる場合、主動作と副動作に
優先度の違いがあり、主動作からの立ち上げに限定され
ている。その理由は、マイクロプロセッサには、電源電
圧レベルの減少に伴い、図3中の電源電圧V=V1 〜V
2 で示す斜線領域の如く、必ず不定領域(マイクロプロ
セッサ自体で正常か異常かの判断がつかない、誤動作
(メイン・クロック回路が起動しない)を起こす可能性
のある領域)が在るためで、この不定領域に因って暴走
状態(メイン・クロック波形が発生しないため、プログ
ラムも起動できない誤動作状態)を回避するためであ
る。このため、バックアップ時にバッテリに拠る副動作
に移行させるには、既に主動作状態にある場合は別とし
て、電源電圧の立ち上げとともに、一時的に主動作に移
行させたの後、副動作に移行させる必要がある。
【0004】かかる状況におけるマイクロプロセッサの
リセット回路の一例を図4に示す。このリセット回路
は、マイクロプロセッサ1の主電源端子T54に供給され
る主電源V=+5[V]とアースとの間に接続される、
抵抗R及びコンデンサCの充放電回路を有し、両素子
R,Cの中間点がマイクロプロセッサ1のリセット端子
RSTに接続されている。抵抗RにはダイオードDが並
列に接続されている。この抵抗R及びコンデンサCの時
定数により、電源イニシャル時のリセット端子RSTを
論理Lレベルで所定時間、主電源に対して遅延し、リセ
ットを確実化させている。一方、電源ダウン時には、コ
ンデンサCに蓄積された電荷に拠り、電源電圧VDD<リ
セット電圧VRST となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したリセット回路
の動作をもってしても、必ずしも不定領域への移行を回
避できない。つまり、製造段階又は市場での取付け段階
での操作上の何等かの理由により、主電源のオフ状態に
て、副動作投入用のバックアップ・スイッチ(バッテリ
電圧VBT=+3[V]を投入するスイッチ)の操作がオ
ン−オフ−オンの順に繰り返されると、プログラムが起
動しない暴走状態に陥ることがある。図5には、この暴
走状態を説明するため、マイコン電源電圧VDD(太い実
線)、バッテリ電圧VBT(一点鎖線)、リセット端子電
圧VRST (二点鎖線)、及びメイン・クロック発振電圧
4.19(4.19[MHz ]:細い実線)の変化を、動作
モードの変化と伴に示す。同図において、停電動作状態
(バックアップ状態)から時刻t1でバックアップ・ス
イッチをオンからオフに、時刻t2でオフからオンに入
れて再び停電動作状態とし、さらに時刻t3で主電源
(メインスイッチ)を投入して通常動作状態にしてい
る。同図から分かるように、副動作である2つの停電動
作状態(バックアップ状態)の期間が長いと、電源電圧
DDが不定領域に入り易く、一度、不定領域に入った状
態から停電動作状態、そして通常動作状態へと立ち上げ
ていっても、クロックの発振波形が時刻t3以降には現
れず(細い実線V4.19参照)、暴走状態となることがあ
る。
【0006】このような状況に鑑み、電源立ち上げ時
に、「一時的に主動作に入れ、その後、副動作に移行さ
せる」という前述したシーケンスを予めプログラムとし
て組み込み、主電源の電圧が、スイッチ部が動作する初
期電圧に達しない状態では、バックアップ電圧が出力さ
れないように設定する切換回路も知られている。
【0007】しかしながら、そのようなシーケンスを組
み込んだ切換回路は大形・複雑になり、回路の製造コス
トも高く、結局、空気調和機などのマイクロプロセッサ
搭載の対象機器の製造コストが著しく上昇してしまうと
いう問題がある。
【0008】本発明は、上述したマイクロプロセッサの
不定領域に起因した暴走の問題に鑑みてなされたもの
で、主電源及び副電源の電圧のいずれからでも何等制約
を受けずにマイクロプロセッサを立ち上げることがで
き、そのような暴走状態に至るのを、簡単かつ安価な構
成で確実に防止できるようにすることを、目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係るマイクロプロセッサの暴走防止回路
は、主動作用の第1の電源電圧と副動作用の第2の電源
電圧とが供給されるマイクロプロセッサの電源電圧の低
下に伴う暴走を防止するもので、上記第2の電源電圧の
値と上記マイクロプロセッサの動作不定域の上限値との
間に設定された所定レベルまで電源電圧の値が低下した
とき、当該マイクロプロセッサを強制的にリセットさせ
るリセット手段を設けた。
【0010】とくに、請求項2記載の発明では、前記副
動作用の第2の電源電圧は、バックアップ用と電池の電
圧である。また、請求項3記載の発明では、前記リセッ
ト手段は、前期電源電圧と所定レベルとを比較し、当該
電源電圧の値が所定レベル以下になったとき、前記マイ
クロプロセッサにリセット信号を出力する比較器であ
る。
【0011】
【作用】この発明では、例えば、第2の電源電圧による
副動作(バックアップ)の状態ではマイクロプロセッサ
の電源電圧も第2の電源電圧と同じ値にあり、この状態
から副動作をオフに切り換えると、第2の電源電圧が無
くなり、電源電圧も低下する。そして、電源電圧=所定
レベルまで低下してくると、リセット手段により、マイ
クロプロセッサが強制的にリセットされる。つまり、電
源電圧がマイクロプロセッサの不定領域に入る前にリセ
ットされる。これにより、マイクロプロセッサを再び副
動作(バックアップ)状態に切り換えても、また主動作
状態に切り換えても、マイクロプロセッサは立ち上が
り、不定領域に起因した暴走(誤動作)状態を回避でき
る。リセット手段は比較器で構成できるので、予めシー
ケンスをプログラムしておく回路に比べ、簡単且つ安価
である。
【0012】
【実施例】以下、この発明の一実施例に係るマイクロプ
ロセッサの暴走防止回路を図1及び図2に基づき説明す
る。このマイクロプロセッサは例えば空気調和機の制御
回路に搭載されて好適なものであるが、必ずしも空気調
和機に限定されるものではなく、マイクロプロセッサを
使う機器であれば任意のものに適用できる。
【0013】図1に示す、暴走防止回路付きのマイクロ
プロセッサ10は、IC化されたワンチップ・マイコン
として形成されており(例えば日本電気株式会社製、製
品番号μPD75316GF)、主電圧V=+5[V]
及び副(バッテリ)電圧VBT=+3[V]を電源電圧V
DDとする2電源方式で動作するようになっている。
【0014】マイクロプロセッサ10は各種の入出力端
子を有している。この内、主電源端子T54には、図示し
ない主電源回路から主電圧V=+5[V]が供給される
ようになっているとともに、その主電圧Vは、IC化さ
れたリセット回路11(本発明のリセット手段を成すと
同時に、暴走防止回路の要部を成す)の比較入力となっ
ている。
【0015】リセット回路11は例えばCMOS型に構
成されたIC回路であり(例えばセイコー電子工業
(株)製、製品番号S−80720AL−AH−X)、
その回路構成はアクティブ・ロー型の比較器11aを要
部としている。このリセット回路11に対して、主電圧
Vが比較器11aの反転入力端に供給され、基準電圧V
ref が非反転入力端に供給されている。このため、電圧
値の大小関係がV>Vrefの間、比較器11aの出力S
RST は論理Hを維持するが、V≦Vref なると、その出
力SRST は瞬時に論理Lに立ち下がる。この比較器11
aの出力SRST はリセット信号として、マイクロプロセ
ッサ10のリセット端子RSTに供給されている。上記
基準値Vref は、電源電圧VDD(停電動作時にはバッテ
リ電圧VBTに相当、通常動作時には主電圧Vに相当)が
マイクロプロセッサ10自体が持つ不定領域(例えば
1.574[V]〜0.2VDDの範囲)の上限値(例え
ば1.574[V])よりも大きい所定値(例えば2
[V])に設定されている。
【0016】また、マイクロプロセッサ10の停電検出
入力端T49には、バックアップ用の副電源としてのバッ
テリBTがバックアップ・スイッチ12を介して接続さ
れている。これにより、バッテリ電圧VBT=+3[V]
をマイクロプロセッサ10に供給可能になっており、停
電時にはバックアップ・スイッチ12が自動的にオンと
なって、バッテリ電圧VBT=+3[V]が供給され、デ
ータ保持などの副動作を担うようになっている。
【0017】さらに、マイクロプロセッサ10にクロッ
ク端子T55,T56には停電時などのバックアップ時に作
動させるサブ・クロック回路13が接続されるととも
に、別のクロック端子T58,T59には通常動作時に作動
させるメイン・クロック回路14が接続されている。サ
ブ・クロック回路13は例えば32kHz の低速のクロッ
クパルスを発振させる、メイン・クロック回路14は例
えば4.19MHz の高速のクロックパルスを発振させ
る。
【0018】マイクロプロセッサ10の他の入出力端子
には、空気調和機の制御回路の他の回路部分が接続され
ている。
【0019】次に、マイクロプロセッサ10の起動動作
を図2に基づき説明する。
【0020】いま、停電動作(バックアップ動作)状態
であるとすると、まだリセットは掛かっておらず、主電
圧V=0[V]で、バッテリ電圧VBT=3[V](一点
鎖線参照)が供給されている。このため、図2に示すよ
うに、電源電圧VDD(太い実線参照)、リセット端子電
圧VRST (二点鎖線参照)、及びメイン・クロック発振
電圧V4.19(細い実線参照)も共に3[V]である。
【0021】この状態から時刻t1でバックアップ・ス
イッチ12がオフにされると、バッテリBTが切り離さ
れるから、上記各電圧は徐々に低下してくる。そして、
時刻t1aで電源電圧VDD=Vref (ここでは2[V])
になると、リセット回路11の比較器11aの出力S
RST がそれまでの論理Hレベルから論理Lに立ち下がる
ので、これをリセット信号として、マイクロプロセッサ
10では強制的にリセットが掛かる。つまり、電源電圧
DDが不定領域(ここでは1.574[V]〜0.2V
DDの範囲)に入る前に確実にリセットされる。
【0022】そして、時刻t2で再びバックアップ・ス
イッチ12がオンに投入されると、電源電圧VDD、バッ
テリ電圧VBT、及びリセット端子電圧VRST が共に3
[V]まで立ち上がるとともに、イニシャル動作によっ
て、メイン・クロック発振電圧V4.19の発振波形が現れ
る。この発振が時刻t2aで終わると、メイン・クロック
発振電圧V4.19も電源電圧VDD=VBT=3[V]に追従
する。
【0023】その後、時刻t3にて図示しないメイン・
スイッチがオンになり、主電源Vが投入されると、電源
電圧VDD=主電圧V=5[V]となり、リセット端子電
圧VRST もこれに追従する。メイン・クロック発振電圧
4.19は一度、電源電圧VDDの上昇に追従した後、直ぐ
に低下し、その後、通常動作時の発振波形が現れる。こ
れによって、プログラムが起動し、マイクロプロセッサ
10が正常に動作していることが分かる。
【0024】このようにすることで、主電源及び副電源
(バッテリ電圧)のいずれからでもマイクロプロセッサ
を起動させることができ、その立ち上げの優先度に関し
て何ら制約を受けることがない。これにより、例えば市
場での空気調和機の取り付け段階にて、主電源をオフに
したまま、バックアップ・スイッチをオン、オフ、オン
の順に操作して起動させたとしても、電源電圧の低下に
対応した適確なタイミングでのリセット動作で、誤動作
(暴走)を起こすことがない。そこで、例えば工場出荷
時に副電源(バッテリ)をオンにしたまま出荷でき、取
り付け時の誤動作を防止できる一方で、取り付け時のバ
ックアップ・スイッチの操作に特別な配慮は無用とな
り、工事を能率良く実施できる。また、データのバック
アップ動作を持つので、電源オフからの復帰時にデータ
再セットが不要になり、利用者にとって、利便性が高ま
る。さらにサービス時の過去の警報データを保持できる
ので、メインテナンス性が良い。
【0025】一方、この実施例のリセット回路には複雑
なシーケンス回路は不要であり、比較器を要部とした簡
単な回路構成で済むので、安価な暴走防止回路となり、
かかるマイクロプロセッサを搭載する機器の製造コスト
低減に寄与する。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係るマ
イクロプロセッサの暴走防止回路によれば、第2の電源
電圧の値とマイクロプロセッサの動作不定域の上限値と
の間に設定した所定レベルまで電源電圧の値が低下した
とき、当該マイクロプロセッサを強制的にリセットさせ
るので、主電源及び副電源の電圧のいずれからでも何等
制約を受けずにマイクロプロセッサを立ち上げることが
でき、暴走状態を簡単かつ安価な構成で確実に防止でき
る一方、利用者の利便性も高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る空気調和機に搭載した
マイクロプロセッサ及びその暴走防止回路のブロック図
である。
【図2】実施例における各部の電圧の変化を示す動作説
明図である。
【図3】不定領域を説明する説明図である。
【図4】従来のリセット回路を示す回路図である。
【図5】従来のマイクロプロセッサ及びそのリセット回
路における各部の電圧の変化を示す動作説明図である。
【符号の説明】
10 マイクロプロセッサ 11 リセット回路 11a 比較器 12 バックアップ・スイッチ 13 サブ・クロック回路 14 メイン・クロック回路 BT バッテリ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主動作用の第1の電源電圧と副動作用の
    第2の電源電圧とが供給されるマイクロプロセッサの電
    源電圧の低下に伴う暴走を防止するマイクロプロセッサ
    の暴走防止回路において、上記第2の電源電圧の値と上
    記マイクロプロセッサの動作不定域の上限値との間に設
    定した所定レベルまで電源電圧の値が低下したとき、当
    該マイクロプロセッサを強制的にリセットさせるリセッ
    ト手段を設けたことを特徴とするマイクロプロセッサの
    暴走防止回路。
  2. 【請求項2】 前記副動作用の第2の電源電圧はバック
    アップ用の電池の電圧である請求項1記載のマイクロプ
    ロセッサの暴走防止回路。
  3. 【請求項3】 前記リセット手段は、前記電源電圧と所
    定レベルとを比較し、当該電源電圧の値が所定レベル以
    下になったとき、前記マイクロプロセッサにリセット信
    号を出力する比較器である請求項1記載のマイクロプロ
    セッサの暴走防止回路。
JP6054716A 1994-02-28 1994-02-28 マイクロプロセッサの暴走防止回路 Pending JPH07239795A (ja)

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