JPH07236435A - 米飯の風味品質改良剤及びそれを用いた米飯の風味品質改良方法 - Google Patents

米飯の風味品質改良剤及びそれを用いた米飯の風味品質改良方法

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JPH07236435A
JPH07236435A JP6028445A JP2844594A JPH07236435A JP H07236435 A JPH07236435 A JP H07236435A JP 6028445 A JP6028445 A JP 6028445A JP 2844594 A JP2844594 A JP 2844594A JP H07236435 A JPH07236435 A JP H07236435A
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cooked rice
cooked
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JP6028445A
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Hiroe Ogawa
博衛 小川
Akihiro Ogawa
明宏 小川
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 デキストロース当量が約5〜35で比容積が
5未満のデンプン分解物及び/又は還元デンプン分解物
約20〜95重量%、及びマルトース及び/又は還元マ
ルトース約5〜80重量%からなる主成分を含有してい
る米飯の風味品質改良剤。 【効果】 米飯のねばりなどの食感を改良することがで
きると共に、米飯の風味、旨味も増加させることがで
き、さらに古米臭、外米臭などの異臭も減少させること
ができる。また米を単に炊飯して食べる場合だけでな
く、例えば炊飯時に調味する場合(五目めしなど)、炊
飯後調味する場合(すしめし、焼きめしなど)、炊飯後
冷凍し、その後再加熱して食べる場合などにおいても、
原料米に米飯の風味品質改良剤を添加することにより上
記と同様の効果を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は米飯の風味品質改良剤及
びそれを用いた米飯の風味品質改良方法に関する。
【0002】
【従来の技術】米は、言うまでもなくわが国において主
食としての地位を占め、その消費量は毎年低下している
とは言うものの、ほとんどの人々は主たるエネルギー源
として米飯を食している。
【0003】米は、水田で栽培される水稲と畑で栽培さ
れる陸稲とに大きく分けられ、またデンプンの性質によ
りうるち種ともち種とに分けられる。さらに、形態、生
態、生理に固有の特徴を有する多くの品種が存在する。
これらの米は前記品種や産地によって臭い、風味、食感
などがかなり異なり、それぞれ独特の臭い、風味、食感
など(以下、まとめて「風味など」と記す)を有する
が、これらの米は前記した品種などに基づいて種々の等
級に分けられている。
【0004】米の風味などは、収穫されてから後の時間
の経過によっても変化し、良質米であっても収穫後1年
以上経過すると、水の吸収率が低下し、糊化温度が高く
なったり、悪臭を発生するなど、風味などの劣化を生じ
るという問題があった。
【0005】このような古米などの風味などを改善すべ
く、従来より種々の試みがなされており、例えば米飯の
品質改良方法としてアルカリ処理による方法(特開昭5
1−57848号公報)、再生酒やぶどう糖の混液を用
いる方法(特開昭62−143657号公報)、ゲル化
性を有する多糖類を含有する組成物で処理する方法(特
開平2−261351号公報)、サイクロデキストリン
と共に炊飯する方法(特開昭56−127058号公
報)、米飯中にマルトシルサイクロデキストリンを含有
させる米飯の品質改良法(特公平5−73371号公
報)、特定のデンプン加水分解物とマルトースなどを含
む食品の変質防止剤及びそれを用いた食品の変質防止法
(特開昭63−185358号公報)などが開示されて
いる。
【0006】また一般的な米飯の風味などを改善する材
料として、アミノ酸や食用油脂などが使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような米飯の風味などの改善方法では、なおその効果
が十分ではなく、臭い、風味、食感などのそれぞれの点
で一長一短がある。
【0008】例えば古米臭の脱臭に重点をおいた方法で
は、米飯のねばりなどの食感の改良効果が弱く、米飯の
ねばり等に重点をおいた改良方法を採用した場合、異臭
の改良効果が弱く、旨味も低下するなどの課題があっ
た。
【0009】また、最近米の自由化により外国より米を
輸入することができるようになったが、わが国ではこれ
まで日本国内で収穫された米のみを食用として用いてい
たため、外国産の米の風味などに慣れていず、また外国
産の米のなかには、日本で収穫された米とかなり異なる
独特の風味などを有するものがあり、そのままでは日本
で収穫された米と同様には受け入れられない虞れがある
という課題があった。本発明はこのような課題に鑑みな
されたものであり、米飯のねばりなどの食感を改良する
と共に米飯に風味、旨味を与え、古米臭、外米臭などの
異臭を減少させることができる米飯の風味品質改良剤及
び米飯の風味品質改良方法を提供することを目的として
いる。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る米飯の風味品質改良剤は、デキストロー
ス当量が約5〜35で比容積が5未満のデンプン分解物
及び/又は還元デンプン分解物約20〜95重量%、及
びマルトース及び/又は還元マルトース約5〜80重量
%からなる主成分を含有していることを特徴としている
(1)。
【0011】また本発明に係る米飯の風味品質改良剤
は、従成分として脱臭剤を約1〜20重量%程度含有し
ていることを特徴としている(2)。
【0012】さらに本発明に係る米飯の風味品質改良剤
は、上記(1)又は(2)記載の米飯の風味品質改良剤
を原料米100gに対して約0.5〜10gの割合で添
加することを特徴としている(3)。
【0013】本発明における米飯の風味品質改良とは、
米飯のねばりなどの食感を改良すると共に米飯に風味、
旨味を与え、古米臭、外米臭などの異臭を減少させるこ
とをいうものとする。
【0014】本発明に係る米飯の風味品質改良剤及び風
味品質改良方法の対象となる米は、特に制限されるのも
ではなく、例えば高級米、標準米、外米、混合米などが
挙げられるが、特に標準米、外米(タイ米、中国米な
ど)、混合米など低品質のものに使用するとその風味品
質改良効果が大きい。
【0015】また単に炊飯して食べる場合だけでなく、
例えば炊飯時に調味する場合(五目めしなど)、炊飯後
調味する場合(すしめし、焼めしなど)、炊飯後冷凍
し、その後再加熱して食べる場合などにおいても、本発
明に係る米飯の風味品質改良剤及び風味品質改良方法を
用いることができる。
【0016】まず、上記(1)記載の米飯の風味品質改
良剤について説明する。上記(1)記載の米飯の風味品
質改良剤は、その主成分の一つとしてデンプン分解物及
び/又は還元デンプン分解物を約20〜95重量%含有
しており、その好ましい含有量は約40〜90重量%、
より好ましい含有量は約50〜80重量%である。
【0017】前記デンプン分解物及び前記還元デンプン
分解物(以下、両者を含めて「デンプン分解物など」と
記す)は、それぞれ単独で使用しても良く、また両者を
混合して使用しても良い。
【0018】前記デンプン分解物のデンプンとしては、
例えば馬鈴薯、とうもろこし、小麦などのデンプンが挙
げられる。デンプン分解物としては、前記デンプンを、
例えばαーアミラーゼ、βーアミラーゼなどの酵素を用
いて加水分解したもの、シュウ酸、塩酸などの酸を用い
て加水分解したものなどが挙げられる。
【0019】前記デンプン分解物は、デキストロース当
量(DE値)が約5〜35、比容積が5未満のものが好
ましく、その具体例としては、例えば松谷化学工業
(株)製のパインデックス(商品名)などが挙げられ
る。前記デキストロース当量(DE値)とは、一定量の
固形分中の還元糖の当量を測定し、得られた還元糖の当
量をぶどう糖の重量に換算して全固形分に対する割合を
求め、百分率で表したものいい、デンプンの加水分解の
程度を示す。結晶ぶどう糖のようにほとんど純粋のもの
はDE値が100に近い。前記DE値は約5〜30が好
ましく、約5〜25がより好ましい。
【0020】また還元デンプン分解物とは、デンプン分
解物に水素を添加して反応させたもである。デンプンの
分解は上記方法と同様の方法を使用することができる。
また、水素を添加させる方法は自体公知の方法が採用さ
れる。
【0021】前記デンプン分解物などのDE値を約5〜
35としたのは、前記DE値が5未満では風味品質改良
が弱く、他方前記DE値が35を超えると、風味品質改
良効果が弱く、甘味度が強くなるからである。
【0022】前記デンプン分解物などの含有量を約20
〜95重量%としたのは、前記デンプン分解物などの含
有量が約20重量%未満、又は約95重量%を超える
と、風味品質改良効果がなくなるためである。
【0023】また上記(1)記載の米飯の風味品質改良
剤は、その主成分としてマルトース及び/又は還元マル
トースを約5〜80重量%含有しており、その好ましい
含有量は約10〜60重量%、より好ましい範囲は約2
0〜50重量%である。
【0024】該マルトースは一般に食品用として用いら
れる麦芽糖をいう。また還元マルトースは、マルチトー
ルを主成分としたもので、マルトースに水素を添加して
得られる還元麦芽糖をいう。水素を添加させる方法は自
体公知の方法が採用される。前記マルトース及び前記還
元マルトースについても、両者をそれぞれ単独で使用し
ても良く、また混合して使用しても良い。
【0025】このように前記米飯の風味品質改良剤の主
成分として、デンプン分解物、還元デンプン分解物、マ
ルトース及び還元マルトースが用いられ、その組み合わ
せについては特に制限されないが、還元デンプン分解物
とマルトースとの組み合わせ、及びデンプン分解物と還
元マルトースとの組み合わせが好ましい。
【0026】次に、上記(2)記載の米飯の風味品質改
良剤について説明する。上記(2)記載の米飯の風味品
質改良剤は、上記(1)記載の米飯の風味品質改良剤
に、従成分として脱臭剤を約1〜20重量%含有してい
る。この脱臭剤が添加されている米飯の風味品質改良剤
は、特に古米やタイ米などの強い臭いを有する米に対し
て、その効果を発揮する。前記脱臭剤の含有量は粉剤と
しての含有量を意味する。
【0027】前記脱臭剤としては、全脂粉乳、脱脂粉
乳、ホエイ、牛乳などが挙げられ、これらは単独で又は
2種以上を混合して使用してもよい。前記脱臭剤の上記
(1)記載の米飯の風味品質改良剤中の好ましい含有量
は約5〜15重量%程度である。上記(1)又は(2)
記載の米飯の風味品質改良剤は、前記主成分のみ又は前
記主成分と前記従成分とを含有するものであっても良
く、他に添加剤が加えられたものであっても良い。該改
良剤の性状は、特に制限されず、液状、粉末状、顆粒
状、固形状(錠剤など)であっても良い。
【0028】他の添加剤としては、例えばソルビタン脂
肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪
酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、レ
シチンなどの乳化剤;綿実油、米油、コーン油、大豆
油、植物性硬化油などの光沢剤;カリウム、マグネシウ
ム、カルシウム、ビタミン剤などの強化剤が挙げられ
る。前記ビタミン剤としては、例えばチアミン塩酸塩、
リボフラビンなどが挙げられる。その他、保存性を高め
るために、風味を阻害しない範囲で、例えばフタル酸、
酢酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、及びアスコ
ルビン酸などの有機酸及びその塩類を使用しても良い。
【0029】前記した他の添加剤の添加量はその種類に
もよるが、通常上記(1)又は(2)記載の米飯の風味
品質改良剤中に、1〜20重量%程度、好ましくは1〜
15重量%程度含有させるのが好ましい。
【0030】上記(1)記載の米飯の風味品質改良の製
造方法については、前記デンプン分解物及び/又は前記
還元デンプン分解物と、前記マルトース及び/又は前記
還元マルトースと、必要によっては前記他の添加剤とを
自体公知の方法に従って混合すればよい。
【0031】また上記(2)記載の米飯の風味品質改良
の製造方法においては、前記デンプン分解物及び/又は
前記還元デンプン分解物と、前記マルトース及び/又は
前記還元マルトースと、前記脱臭剤と、必要によっては
前記他の添加剤とを自体公知の方法に従って混合すれば
よい。
【0032】次に、上記(3)記載の米飯の風味品質改
良方法について説明する。上記(3)記載の米飯の風味
品質改良方法においては、上記(1)又は(2)記載の
米飯の風味品質改良剤を原料米100gに対して約0.
5〜10gの割合で添加する。その好ましい添加量は1
〜8g程度、より好ましい添加量は2〜6g程度であ
る。
【0033】前記米飯の風味品質改良剤の原料米100
gに対する添加量が約0.5g未満であると風味品質の
改良効果が弱く、他方前記添加量が約10gを超えると
風味が低下する場合が多く、品質改良効果も増大しな
い。
【0034】具体的な添加方法としては、前記米飯の風
味品質改良剤の前記主成分又は前記主成分及び前記従成
分のみを含むか、又は他の添加剤が添加された液状(水
溶液を含む)、粉末状、顆粒状、固体状のものを、通
常、炊飯時に添加する。
【0035】また、上記した米飯の風味品質改良剤とし
て成分が調製されたものとは別個に、前記した乳化剤、
光沢剤、強化剤、有機酸類及びその塩類などの少なくと
も1種を添加しても良い。この場合の添加量は、その添
加剤の種類にもよるが、原料米100gに対し通常0.
01〜5g程度が好ましい。
【0036】添加された上記米飯の風味品質改良剤は、
炊飯中に溶解又は均一に分散して原料米に滲みこみ、炊
き上げられた米飯全体の風味品質がムラなく改良され
る。
【0037】
【作用】本発明に係る米飯の風味品質改良剤によれば、
デキストロース当量が約5〜35で比容積が5未満のデ
ンプン分解物及び/又は還元デンプン分解物約20〜9
5重量%、及びマルトース及び/又は還元マルトース約
5〜80重量%からなる主成分を含有しているので、前
記米飯の風味品質改良を原料米に添加して炊飯すると、
米飯のねばりなどの食感が改良されると共に米飯に風
味、旨味が増し、古米臭、外米臭などの異臭も減少され
る。
【0038】また単に炊飯して食べる場合だけでなく、
例えば炊飯時に調味する場合(五目めしなど)、炊飯後
調味する場合(すしめし、焼めしなど)、炊飯後冷凍
し、その後再加熱して食べる場合などにおいても、本発
明に係る米飯の風味品質改良剤が添加されたものは上記
と同様の効果を有する。
【0039】また本発明に係る米飯の風味品質改良剤
(2)によれば、従成分として脱臭剤を約1〜20重量
%含有しているので、上記(1)記載の効果を有すると
共に、特に古米やタイ米などの強い臭いを有する米に対
しても、その減臭効果が著しい。この場合、脱臭効果は
前記脱臭剤の臭い成分の吸着作用によるものと考えられ
る。
【0040】さらに本発明に係る米飯の風味品質改良方
法によれば、上記(1)又は(2)記載の米飯の風味品
質改良剤を原料米に約0.5〜10重量%添加するの
で、炊き挙げられた米飯は米飯のねばりなどの食感が改
良されると共に米飯に風味、旨味が増し、古米臭、外米
臭などの異臭も減少される。
【0041】
【実施例及び比較例】以下、本発明に係る米飯の風味品
質改良剤及びそれを用いた米飯の風味品質改良方法の実
施例について説明する。
【0042】実施例1 下記の表1に示した処方成分を表1の割合で周知の方法
により良く混合して、粉剤A〜Kを調製した。
【0043】
【表1】
【0044】また、下記の表2に示した処方成分を表2
の割合で良く混合して、液剤L〜Qを調製した。
【0045】
【表2】
【0046】日本産標準米50重量%と中国産外米50
重量%とからなる混合物を作り、150gづつに分包仕
分けをして原料米とした。
【0047】次に、この分包2つをそれぞれ水洗水切り
して225mlの水を加え、片方に上記表1に記載した
粉剤Cを原料米100gに対して1gの割合で添加し、
良く混ぜて15分間放置し、他の一方には何も添加せ
ず、その他は同様にし、両者をそれぞれ電気釜(日立製
作所製 RZ−N22合炊)を用いて炊飯した。
【0048】炊き上がった米飯を習熟したパネラー5名
に試食させて官能検査を行った結果、5:0で粉剤Cを
添加したものが良いという評価が得られた。また、その
評価内容は、無添加のものと比較すると、粉剤Cを添加
したものはねばりが出て食感が良く、また旨味も出て異
臭もないというものであった。
【0049】実施例2 実施例1で分包した原料米(日本産標準米50重量%、
中国産外米50重量%)3分包に、それぞれ原料米10
0gに対してパインデックスを0.5g、上記表1に記
載した粉剤Dを1g、マルトースを0.5gの割合で添
加し、さらに他の1分包には何も添加せず、実施例1と
同様にして炊飯した。
【0050】炊き上がった米飯を常温で1日放置した
後、前記熟練パネラー5名に試食させて官能検査を行っ
た結果、5名とも粉剤Dを添加したものは風味、食感共
に良好であるが、他のパインデックス及びマルトースを
添加したものは無添加のものと変わりないという評価で
あった。
【0051】実施例3 収穫後1年以上を経過した古米を150gづつ4分包に
仕分けし、それぞれ水洗いして水切りし、水を225m
lづつ加えた。次に、そのうちの一つには何も添加せ
ず、他の3分包には上記表1に記載した粉剤Cをそれぞ
れ原料米100gに対して2g、3g、及び5gの割合
で添加し、実施例1と同様にして炊飯した。
【0052】炊き上がった米飯を前記熟練パネラー5名
に試食させて官能検査を行った結果、5名共粉剤Cを5
gの割合で添加したものが最も良く、次いで粉剤Cを3
gの割合で添加したもの、粉剤Cを2gの割合で添加し
たものの順で良好であり、無添加のものは極端に悪いと
いう評価であった。
【0053】実施例4 中国産米を150gづつ3分包に仕分けし、それぞれ水
洗いして水切りし、水を225mlづつ加えた。次に、
そのうちの一つには何も添加せず、他の2分包にはそれ
ぞれ上記表1に記載した粉剤Cを原料米100gに対し
て3gの割合、及び表2に記載した液剤Mを6gの割合
で添加し、実施例1と同様にして炊飯した。
【0054】炊き上がった米飯を前記熟練パネラー5名
に試食させて官能検査を行った結果、5名共液剤Mを6
gの割合で添加したものが最も良く、次いで粉剤Cを3
gの割合で添加したものが良好であり、無添加のものは
極端に悪いという評価であった。
【0055】実施例5 中国産米を150gづつ2分包に仕分けし、それぞれ水
洗いして水切りし、水を225mlづつ加えた。次に、
そのうちの一つには何も添加せず、他の1分包には上記
表1に記載した粉剤Hを原料米100gに対して4gの
割合で添加し、実施例1と同様にして炊飯した。
【0056】炊き上がった米飯を前記熟練パネラー5名
に試食させて官能検査を行った結果、5:0で粉剤Hを
4gの割合で添加したものが良いという評価であった。
また、その評価内容は、無添加のものと比較すると、粉
剤Hを4gの割合で添加したものはねばりが出て食感が
良く、また旨味も出て異臭もないというものであった。
【0057】実施例6 タイ産米を150gづつ2分包に仕分けし、それぞれ水
洗いして水切りし、水を225mlづつ加えた。次に、
そのうちの一つには何も添加せず、他の1分包には上記
表1に記載した粉剤Iを原料米100gに対して5gの
割合で添加し、実施例1と同様にして炊飯した。
【0058】次に、炊き上がったそれぞれの米飯に塩コ
ショウをして油でいため、焼めしとして前記熟練パネラ
ー5名に試食させて官能検査を行った結果、5:0で粉
剤Iを5gの割合で添加したものが良いという評価であ
った。またその評価内容は、粉剤Iを5gの割合で添加
したものは、タイ米独特の臭いもなくねばりも出て著し
く食感が良好であるというものであった。
【0059】実施例7 国産標準米を150gづつ2分包に仕分けし、それぞれ
水洗いして水切りし、水を225mlづつ加えた。次
に、そのうちの一つには何も添加せず、他の1分包には
上記表1に記載した粉剤Dを原料米100gに対して2
gの割合で添加し、実施例1と同様にして炊飯した。
【0060】次に、炊き上がったそれぞれの米飯を前記
熟練パネラー5名に試食させて官能検査を行った結果、
5:0で粉剤Dを2gの割合で添加したものが良いとい
う評価であった。また、その評価内容は、無添加のもの
と比較すると、粉剤Dを2gの割合で添加したものはね
ばりが出て食感が良く、また旨味も出て異臭もないとい
うものであった。
【0061】実施例8 中国産米を150gづつ2分包に仕分けし、それぞれ水
洗いして水切りし、水を225mlづつ加えた。次に、
そのうちの一つには何も添加せず、他の1分包には上記
表1に記載した粉剤Jを原料米100gに対して3gの
割合で添加し、実施例1と同様にして炊飯した。
【0062】次に、炊き上がったそれぞれの米飯を前記
熟練パネラー5名に試食させて官能検査を行った結果、
5:0で粉剤Jを3gの割合で添加したものが良いとい
う評価であった。また、その評価内容は、無添加のもの
と比較すると、粉剤Dを2gの割合で添加したものはね
ばりが出て食感が良く、また旨味も出て異臭もないとい
うものであった。
【0063】実施例9 国産標準米を150gづつ12分包に仕分けし、それぞ
れ水洗いして水切りし、水を225mlづつ加えた。次
に、そのうちの一つには何も添加せず、他の11分包に
はそれぞれ上記表1に記載した粉剤A〜Kを原料米10
0gに対して4gの割合で添加し、実施例1と同様にし
て炊飯した。
【0064】次に、炊き上がったそれぞれの米飯を前記
熟練パネラー5名に試食させて官能検査を行った結果、
Kが一番良く、次いでJ、H、I、G、C、Dの順に良
く、次いでB、Eはほとんど同程度に改良されていた。
A、Fの評価は両方ともさらに低かったが、無添加のも
のよりは良好であるという評価であった。
【0065】実施例10 国産標準米を150gづつ7分包に仕分けし、それぞれ
水洗いして水切りし、水を225mlづつ加えた。次
に、そのうちの一つには何も添加せず、他の6分包には
それぞれ上記表2に記載した液剤L〜Qを原料米100
gに対して8gの割合で添加し、実施例1と同様にして
炊飯した。
【0066】次に、炊き上がったそれぞれの米飯を前記
熟練パネラー5名に試食させて官能検査を行った結果、
Qが一番良く、次いでP、O、M、N、Lの順に良く、
無添加のものは極端に悪いという評価であった。
【0067】
【発明の効果】本発明に係る米飯の風味品質改良剤によ
れば、デキストロース当量が約5〜35で比容積が5未
満のデンプン分解物及び/又は還元デンプン分解物約2
0〜95重量%、及びマルトース及び/又は還元マルト
ース約5〜80重量%からなる主成分を含有しているの
で、前記米飯の風味品質改良剤を原料米に添加して炊飯
することにより、米飯のねばりなどの食感を改良するこ
とができると共に、米飯の風味、旨味も増加させること
ができ、さらに古米臭、外米臭などの異臭も減少させる
ことができる。
【0068】また前記した米を単に炊飯して食べる場合
だけでなく、例えば炊飯時に調味する場合(五目めしな
ど)、炊飯後調味する場合(すしめし、焼きめしな
ど)、炊飯後冷凍し、その後再加熱して食べる場合など
においても、原料米に前記米飯の風味品質改良剤を添加
することにより上記と同様の効果を発揮する。
【0069】また本発明に係る米飯の風味品質改良剤
(2)によれば、従成分として脱臭剤を約1〜20重量
%含有しているので、上記(1)記載の効果を発揮し、
特に古米やタイ米などの強い臭いを有する米に対して、
その減臭効果を顕著に発揮する。
【0070】さらに本発明に係る米飯の風味品質改良方
法は、上記(1)又は(2)記載の米飯の風味品質改良
剤を原料米に100gに対して約0.5〜10gの割合
で添加するので、炊き上げられた米飯のねばりなどの食
感を改良することができると共に、米飯の風味、旨味も
増加させることができ、さらに古米臭、外米臭などの異
臭も減少させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 博衛 兵庫県神戸市東灘区御影山手4丁目11番13 号 (72)発明者 小川 明宏 兵庫県神戸市東灘区御影山手4丁目11番13 号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デキストロース当量が約5〜35で比容
    積が5未満のデンプン分解物及び/又は還元デンプン分
    解物約20〜95重量%、及びマルトース及び/又は還
    元マルトース約5〜80重量%からなる主成分を含有し
    ていることを特徴とする米飯の風味品質改良剤。
  2. 【請求項2】 従成分として脱臭剤を約1〜20重量%
    含有していることを特徴とする請求項1記載の米飯の風
    味品質改良剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の米飯の風味
    品質改良剤を原料米100gに対して約0.5〜10g
    の割合で添加することを特徴とする米飯の風味品質改良
    方法。
JP6028445A 1994-02-25 1994-02-25 米飯の風味品質改良剤及びそれを用いた米飯の風味品質改良方法 Pending JPH07236435A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09215476A (ja) * 1996-02-10 1997-08-19 Q P Jozo Kk 米飯改良剤、それを用いた米飯の製造方法及びチルド保存に適した米飯

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH09215476A (ja) * 1996-02-10 1997-08-19 Q P Jozo Kk 米飯改良剤、それを用いた米飯の製造方法及びチルド保存に適した米飯

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