JPH07234344A - 光半導体モジュールおよびその組立方法 - Google Patents

光半導体モジュールおよびその組立方法

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JPH07234344A
JPH07234344A JP6068629A JP6862994A JPH07234344A JP H07234344 A JPH07234344 A JP H07234344A JP 6068629 A JP6068629 A JP 6068629A JP 6862994 A JP6862994 A JP 6862994A JP H07234344 A JPH07234344 A JP H07234344A
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sleeve
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    • G02B6/24Coupling light guides
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光コネクタ接続用レセプタクル付の光半導体
モジュールの、量産性向上とコネクタ接続時のガタを無
くし性能を高めることを目的としたものである。 【構成】 光ファイバコネクタのフェルール部と嵌合す
るフェルール穴5を樹脂の射出成形により別途作られた
筒状のスリーブ13の内径部に所定の高寸法精度の穴と
して設けておき、光半導体素子11を固定保持する金属
材料からなるハウジング6にこのスリーブ13を別途、
固定するように構成したものである。 【効果】 各構成品は量産化に適したものであり、また
自動組み立ても容易なため、経済的に半導体モジュール
を作ることができる。また、いづれの場合においてもフ
ェルール挿入時の遊隙を最小限にすることが可能であ
り、性能の向上が期待できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光通信などに用いら
れる光半導体レーザモジュールやホトダイオードモジュ
ールの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は従来の光半導体レーザモジュー
ルの一例を示す断面図である。図において、1は光半導
体レーザモジュールであり、光ファイバ端末2が装着さ
れた状態を示す。光半導体レーザモジュール1は光ファ
イバ端末2の光ファイバ3を保持するフェルール4の位
置決め穴となるフェルール穴5を有したハウジング6
と、このハウジング6にフェルール穴5と対向する位置
に取り付けられる。レーザチップ7がステム8に取り付
けられレンズ9付キャップ10で封止された光半導体素
子11とで構成される。なお、光半導体素子11はフェ
ルール穴5に装着された光ファイバ3に光出力が集光さ
れるように光軸調整後に接着剤12でハウジング6に固
定される。
【0003】次に動作について説明する。レーザチップ
7の発光出力は、レンズ9を介してフェルール穴5の底
面中心部に集光され、使用される光ファイバ端末2に結
合し所定の信号として伝達され利用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の光半導体レーザ
モジュール1は以上のように構成するのが一般的であ
り、性能を左右する大切な点は、フェルール4の位置決
め穴となるフェルール穴5をフェルール4装着時の遊隙
を最小限におさえ光ファイバ端末2との結合損失を少な
くするように精度を高めることと、レーザチップ7の発
光出力をフェルール穴5の底面中心部に集光させるため
に光半導体素子11をいかに正確にハウジング6に固定
するかである。特に、従来の構造においては、ハウジン
グ6にフェルール穴5を遊隙を無くすために穴径精度の
みでなく円筒度や真円度等の形状精度を高精度で加工す
るが、使用される光ファイバ3がシングルモードファイ
バの場合、光路の直径は約10μmと微小であり、フェ
ルール穴5の精度は直径公差及び真円度は各々数μm以
内の精度が必要であり、多くの加工工数を要していた。
特に、ハウジング6に使用する材料は金属が一般的で機
械加工が必要であり、またフェルール4の直径も2.5
mm程度と細いため加工性が悪く、さらにフェルール4
の着脱の際の摩擦抵抗を勘案すると表面粗さは微小のも
のを必要とし量産性を著しく損ねていた。
【0005】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたものであり、量産性に富むフェルール
穴加工手段を提供し経済的な光半導体モジュールを構成
することを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる光半導
体モジュールは、光ファイバコネクタのフェルール部と
嵌合するフェルール穴を樹脂の射出成形により別途作ら
れた筒状のスリーブの内径部に所定の寸法精度の穴とし
て設けておき、光半導体素子を固定保持する金属材料か
らなるハウジングにこのスリーブを別途、固定するよう
に構成したものである。
【0007】また、この発明は射出成形される樹脂とし
て無機質材料を添加し、ハウジングと類似の熱膨張係数
を有する樹脂を用いる。
【0008】この発明は筒状のスリーブの外周部に弾性
変形可能な突起部を設け、ハウジングに、上記スリーブ
を圧入固定するようにしたものである。
【0009】また、この発明はハウジングに予めフェル
ール穴となる部分にフェルール穴直径よりも大きめのス
リーブ穴を設けておき、そのスリーブ穴に樹脂によるイ
ンナモールド成形を施すことにより所定寸法精度のフェ
ルール穴を有するスリーブをハウジングと一体化するよ
うにしたものである。
【0010】この発明はハウジングに、予めフェルール
穴となる部分にフェルール穴直径よりも大きめのスリー
ブ穴を設けておき、フェルール穴は樹脂の射出成形によ
り別途作られた筒状のスリーブに内径部円周長さがフェ
ルール直径の外周長さと所定の寸法精度の穴として設け
ておき、光半導体素子を固定保持する金属材料からなる
ハウジングにこのスリーブを硬化後弾性を有した接着剤
で予め固定するようにしたものである。
【0011】また、この発明は、ハウジングに予めフェ
ルール穴となる部分にフェルール穴直径よりも大きめの
フェルール穴が必要とする寸法精度のフェルールと同程
度の精密スリーブ穴を設けておき、フェルール穴は外径
が上記スリーブ穴に嵌合し内径が所定寸法でフェルール
穴と嵌合するよう板厚が一定の板材をロール加工して作
られた割スリーブに設けておき、この割スリーブをハウ
ジングに予め固定するものである。
【0012】この発明は、ハウジングに、予めフェルー
ル穴となる部分にフェルール穴直径よりも大きめのスリ
ーブ穴を設けておき、フェルール穴は弾性を有した樹脂
の射出成形により別途作られた筒状のスリーブに外径が
上記スリーブ穴より小さめで内径部円周長さがフェルー
ル長さと所定の寸法精度でしかも肉厚が一定の高真円度
を必要としない穴として設けておき、ハウジングにこの
スリーブを予め圧入により装着するものである。
【0013】また、この発明は樹脂の射出成形により別
途作られたスリーブに、その内接円がフェルール外径よ
り所定の量小さく周長がフェルールの周長より長い三角
形状の穴としてフェルール穴を設けておき、光半導体素
子を固定保持するハウジングにこのスリーブを予め固定
するようにしたものである。
【0014】
【作用】この発明において、フェルール穴は、樹脂の射
出成形により別途作られた筒状のスリーブに形成され、
筒状のスリーブをハウジングに組み込むことによりレセ
プタクルを構成する。
【0015】また、この発明はフェルール穴を無機質材
料を添加しハウジングと類似の熱膨張係数を有する樹脂
の射出成形により別途作られた筒状のスリーブの内径部
に所定の寸法精度の穴として設け、光半導体素子を固定
保持する金属材料からなるハウジングにこのスリーブを
予め固定しておき、このフェルール穴中心軸を称として
光半導体素子の光軸中心を一致させるよう位置決め調整
しハウジングに光半導体素子を固定する。
【0016】この発明は、フェルール穴を樹脂の射出成
形により別途作られた、外周部には弾性変形可能な突起
部を有する筒状のスリーブの内径部に所定の寸法精度の
穴として設け、光半導体素子を固定保持する金属材料か
らなるハウジングに、予めこのスリーブの外周部の突起
部を変形させて圧入固定しておき、このフェルール穴中
心軸を称として光半導体素子の光軸中心を一致させるよ
う位置決め調整しハウジングに半導体素子を固定する。
【0017】また、この発明は、ハウジングに予めフェ
ルール穴となる部分にフェルール穴直径よりも大きめの
スリーブ穴を設けておき、このスリーブ穴に樹脂による
インナモールド成形を施すことにより所定寸法精度のフ
ェルール穴を有する筒状のスリーブをハウジングと一体
成形し、このフェルール穴中心軸を称として光半導体素
子の光軸中心を一致させるよう位置決め調整しハウジン
グに光半導体素子を固定する。
【0018】この発明は、ハウジングに、予めフェルー
ル穴となる部分にフェルール穴直径よりも大きめのスリ
ーブ穴を設け、フェルール穴は樹脂の射出成形により別
途作られた筒状のスリーブに内径部円周長さがフェルー
ル直径の外周長さと所定の寸法精度の穴として設けてお
き、光半導体素子を固定保持する金属材料からなるハウ
ジングにこのスリーブを硬化後弾性を有した接着剤で予
め固定し、このフェルール穴中心軸を称として光半導体
素子の光軸中心を一致させるよう位置決め調整しハウジ
ングに光半導体素子を固定する。
【0019】またこの発明は、ハウジングに、予めフェ
ルール穴となる部分にフェルール穴直径よりも大きめの
フェルール穴が必要とする寸法精度のフェルールと同程
度の精密スリーブ穴を設け、フェルール穴は外径が上記
スリーブ穴に嵌合し内径が所定寸法でフェルール穴と嵌
合するよう板厚が一定の板材をロール加工して作られた
割スリーブに設け、光半導体素子を固定保持する金属材
料からなるハウジングにこの割スリーブを予め固定して
おき、このフェルール穴中心軸を称として光半導体素子
の光軸中心を一致させるように位置決め調整しハウジン
グに光半導体素子を固定する。
【0020】この発明は、ハウジングに、予めフェルー
ル穴となる部分にフェルール穴直径よりも大きめのスリ
ーブ穴を設けておき、フェルール穴は弾性を有した樹脂
の射出成形により別途作られた筒状のスリーブに、外径
が上記スリーブ穴より小さめで内径部円周長さがフェル
ール長さと所定の寸法精度でしかも肉厚が一定の高真円
度を必要としない穴として設け、光半導体素子を固定保
持する金属材料からなるハウジングにこのスリーブを予
め圧入により装着しておき、このフェルール穴中心軸を
称としての光半導体素子の光軸中心を一致させるよう位
置決め調整しハウジングに光半導体素子を固定する。
【0021】また、この発明は樹脂の射出成形により別
途作られたスリーブにその内接円がフェルール外径より
所定の量小さく周長がフェルールの周長より長い三角形
状のフェルール穴として設け、光半導体素子を固定保持
するハウジングにこのスリーブを予め固定しておき、こ
のフェルール穴中心軸を称として光半導体素子の光軸中
心を一致させるよう位置決め調整しハウジングに光半導
体素子を固定する。
【0022】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例を図を用いて説明す
る。図1において、13はスリーブであり所定寸法精度
のフェルール穴5を有する円筒状の部品(スリーブ)と
して、チタン酸カリウムやガラスビーズの微粒粉或いは
タングステンカーバイトウイスカー等の無機質材料を光
半導体素子11と溶接可能な金属のハウジング6と類似
の熱膨張係数となるよう所定量添加した樹脂を図2に示
すように、下金型14aと上金型14bとコアピン14
cを組合せゲート15より溶融注入する射出成形法によ
り別途製作しておく。次いで、図示形状のハウジング6
のスリーブ穴16にスリーブ13を接着固定し、光半導
体素子11をフェルール穴5の底面中心部に光軸が収束
するよう位置決め調整し溶接により固定し組立を完了す
る。
【0023】なお、スリーブ13はスリーブ穴16を形
成する上で、高精度のコアピン14cが必要だが、フェ
ルール穴5の単一形状精度や表面粗さを上記コアピン1
4cで厳しく管理しておけばよく、外径に対する位置ず
れなどは光半導体素子11を位置決め調整するため、特
別な管理は不要である。従って、コアピン14cが摩耗
するまでスリーブ13を製造できる。通常、金型の摩耗
は数十万個単位まで使用可能であり、量産しておくとよ
い。また、ハウジング6へのスリーブ13の取り付けは
単純な円筒形状であり、ロボットなどを利用して自動組
立する。上記のように実施例1では量産化に適し、また
自動組立も容易となり経済的に光半導体モジュールを作
ることができる。
【0024】実施例2.次に、この発明の実施例2を図
3を用いて説明する。構成は図1とほぼ同様だが図1に
おけるスリーブ13が図3に示すように異なる。図3は
軸直交方向の断面図であり、スリーブ13は外周部に突
起部17をスリーブ穴16に対してやや大きめになるよ
う均等に配置し、所定寸法精度のフェルール穴5を有す
る円筒状の部品として、実施例1.と同様に図2に示す
上金型14bに突起部17に相当する溝を設け、無機質
材料を添加しハウジング6と類似の熱膨張係数を有する
樹脂で、射出成形法により別途製作しておく。なお、突
起部17の形状はスリーブ穴16に対して弾性変形状態
で圧入力を維持し脱落を防止する機能と、圧入時フェル
ール穴5を変形させないように圧入応力を緩和する機能
を持たせるために、図示の鋸歯状断面の筋として形成さ
せている。次いで、図示形状のハウジング6にスリーブ
13を圧入固定し、光半導体素子11をフェルール穴5
の底面中心部に光軸が収束するよう位置決め調整し溶接
により固定し組立を完了する。
【0025】なお、スリーブ13は高精度の射出成形用
金型が必要だが、フェルール穴5の単一形状精度のみ厳
しく管理し、外径に対する位置ずれなどは光半導体素子
11を位置決め調整するため、特別な管理は不要であ
る。なお、突起部17の形状は成形可能な点状のものや
ネジ状等様々なバリエーションが考えられる。また、ハ
ウジング6へのスリーブ13の取り付けは単純な円筒形
状であり、しかも接着や溶接等が不要で圧入するのみで
よいため、組立のプロセスが単純であり簡易なロボット
などを利用して自動組立する。
【0026】実施例3.図4は他の実施例を示す図であ
る。図4において、13はスリーブであり所定寸法精度
のフェルール穴5を有する円筒状の部品として、図5に
示すように、下金型14aにハウジング6を挿入し上金
型14bとコアピン14cをセットし、ゲート15から
注入口18を介してスリーブ穴16に樹脂によるインナ
ーモールド成形を施し、ハウジング6と一体化させる。
次いで、光半導体素子11をフェルール穴5の底面中心
部に光軸が収束するよう位置決め調整し溶接により固定
し組立を完了する。
【0027】ハウジング6とスリーブ13の組立は成形
時になされるため特別な工程は不要である。なお、スリ
ーブ13は高精度の射出成形用金型が必要だが、フェル
ール穴5の単一形状精度のみ厳しく管理し、外径に対す
る位置ずれなどは光半導体素子11を位置決め調整する
ため、特別な管理は不要である。なお、樹脂は無機質材
料を添加しハウジング6と類似の熱膨張係数を有するよ
うに設定し、温度変化に伴うハウジング6の熱変形によ
る影響をフェルール穴5へ伝達しないように構成する。
【0028】実施例4.図6は他の実施例を示す図であ
る。図6において、光半導体素子11を固定保持する金
属材料からなるハウジング6に、フェルール穴5の直径
よりも大きめのスリーブ穴16を設けておき、フェルー
ル穴5は実施例1と同じような方法で樹脂の射出成形に
より別途作られた薄肉の剛性を有しない筒状のスリーブ
13に内径部円周長さがフェルール外周長さと所定の光
寸法精度でしかも肉厚が一定の高真円度を必要としない
穴として設けておき、次いで、スリーブ穴16にスリー
ブ13をシリコンゴム系の弾性接着剤19で接着固定
し、光半導体素子11をフェルール穴5の底面中心部に
光軸が収束するよう位置決め調整し溶接により固定し組
立を完了する。
【0029】なお、スリーブ13は射出成形により作る
が、挿入されるフェルールよりも剛性を下げているた
め、フェルールを嵌合させることにより、フェルールの
形状に沿って弾性接着剤19と共に変形しフェルールを
一定の位置に案内する。フェルール穴5はフェルールを
挿入の際着脱を繰り返しても再現性よく一定位置に案内
する機能が必要だが、前例と異なり真円度や円筒度を管
理していなくてもよい。また、外径に対する位置ずれな
どは光半導体素子11を位置決め調整するため、特別な
管理は不要である。従って、高精度を必要とする箇所
は、スリーブ穴16のみだが、金型管理のみでよく量産
が容易である。
【0030】実施例5.図7は他の実施例を示す図であ
る。図7において、光半導体素子11を固定保持する金
属材料からなるハウジング6に予めフェルール穴5とな
る部分にフェルール穴5直径よりも大きめのフェルール
穴5が必要とする寸法精度のフェルールと同程度の精密
なスリーブ穴16を設けておき、フェルール穴5は外径
が上記スリーブ穴16に嵌合し内径が所定寸法でフェル
ールと嵌合するよう板厚が一定の板材をロール加工して
作られた割スリーブ20に設けておき、ハウジング6に
この割スリーブ20を予め設置しておく。なお、割スリ
ーブ20を設置するにあたり予めスリーブ穴16の先端
に抜け止め用の係止部21を設けておき、割スリーブ2
0にはロール加工時に合わせ目に隙間22を設けてお
き、設置の際隙間22のギャップを狭めて挿入する。次
いで、光半導体素子11をフェルール穴5の底面中心部
に光軸が収束するよう位置決め調整し溶接により固定し
組立を完了する。
【0031】なお、フェルール穴5には、フェルールを
挿入の際着脱を繰り返しても再現性よく一定位置に案内
する機能が求められ、精度のよい穴と共にフェルールの
着脱の際の摩耗粉による焼き付きを防止する上で、表面
粗さを管理する必要がある。同時に寸法・形状精度と共
に表面をなめらかに仕上げるには、多くの工数を必要と
し、しかも仕上げ工程が重なり歩留が悪化しがちとな
る。しかし、この場合には寸法・形状精度はスリーブ穴
16が分担し表面粗さは割スリーブ20で管理する。ま
た、割スリーブ20の材料は摩擦係数の小さいリン青銅
やベリリウム銅が適しており、またこれらは高精度の板
厚の材料が市販されており、低価格化が容易である。
【0032】実施例6.図8は他の実施例を示す図であ
る。図8において、光半導体素子11を固定保持する金
属材料からなるハウジング6に、スリーブ13の直径よ
りも大きめのスリーブ穴16を設けておき、フェルール
穴5は弾性を有した樹脂で実施例1と同様の射出成形に
より別途作られた筒状のスリーブ13に外径が上記スリ
ーブ穴より小さめで内径部円周長さがフェルール長さと
所定の寸法精度でしかも肉厚が一定の高真円度を必要と
しない穴として設けておき、光半導体素子11を固定保
持するハウジング6にこのスリーブ13を予め圧入によ
り装着すておき、次いで、光半導体素子11をフェルー
ル穴5の底面中心部に光軸が収束するよう位置決め調整
し溶接により固定し組立を完了する。
【0033】なお、フェルール穴5には、フェルールを
挿入の際着脱を繰り返しても再現性がよく一定位置に案
内する機能が求められ、精度の際の遊隙をなくす必要が
あるが、本実施例においては、フェルール穴5は弾性を
有した樹脂からなるスリーブ13が圧入により装着され
ているため変形し穴の直径が小さくなりフェルールとの
嵌合は隙間なし、または軽圧入状態になるよう構成して
いる。ここで、フェルール穴5とフェルールとの嵌合状
態は軽圧入状態になる場合があるが、フェルールは一般
的にステンレス鋼やセラミック材で作られており高硬度
を有し剛性が有りしかも表面は滑らかな面に仕上げられ
ており、またスリーブ13は弾性体のためフェルール穴
5はフェルールに容易になじみ隙間がない状態を作る。
【0034】スリーブ13の圧入力はフェルールの着脱
力よりも大きければ、圧入部の摩擦係数を大きくするこ
とにより圧入代を小さくすることができるため、フェル
ール穴5の変形量は最小限にとどめておくことが望まし
い。なお、ハウジング6へのスリーブ13の取り付けは
単純な円筒形状であり、しかも接着や溶接等が不要で圧
入するのみでよいため、組立のプロセスが単純であり簡
易なロボットなどを利用して自動組立する。
【0035】実施例7.図9は他の実施例を示す図であ
る。図9において、13はスリーブであり内接円がフェ
ルールの外径より所定の量小さく周長がフェルールの外
周より長く断面が図10に示すように三角形状のフェル
ール穴5を有する円筒状の部品として、チタン酸カリウ
ムやガラスビーズの微粒粉あるいはタングステンカーバ
イト等の無機質材料を添加し金属ハウジング6と類似の
熱膨張率を有するように配合した樹脂を図2に示すよう
に下金型14aと上金型14bとコアピン14cを組合
せゲート15より注入する射出成形法により別途製作し
ておく。次いで、図示形状のハウジング6のスリーブ穴
16にスリーブ13を接着固定し、光半導体素子11を
フェルール穴5の底面中心部に光軸が収束するよう位置
決め調整し溶接により固定し組立を完了する。
【0036】なお、スリーブ13のフェルール穴5の内
接円はフェルールの外径より所定量小さく周長がフェル
ールの外周より長く、又、スリーブ13を樹脂で成形す
ることにより強度がフェルールより低いので、フェルー
ルを挿入したときにスリーブ13が弾性変形してフェル
ールを3点で保持できる。
【0037】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば各構成
品の形状は量産化に適したものであり、また自動組立も
容易なため、経済的に光半導体モジュールを作ることが
できる。また、いづれの場合においてもフェルール挿入
時の遊隙を最小限にすることが可能であり、性能の向上
が著しく期待できる。
【0038】またこの発明は無機質材料を添加し、ハウ
ジングと類似の熱膨張係数を有する樹脂の射出成形によ
り筒状のスリーブを作ることによってそのスリーブの内
径部に寸法精度の良いフェルール穴を形成することがで
きる。
【0039】この発明は筒状のスリーブの外周部に弾性
変形可能な突起部を設け、このスリーブをハウジングに
圧入固定するようにしたのでハウジングのスリーブの取
り付けは接着、溶接などが不要となり組立作業の効率化
が図れる。
【0040】また、この発明はハウジングとスリーブの
組立は成形時になされるため特別な工程が不要となる。
【0041】この発明はスリーブが、挿入されるフェル
ールよりも剛性を有しないように形成されているためス
リーブはフェルールが嵌合することによりフェルールの
形状に沿って弾性接着剤とともに変形し、フェルールを
一定位置に案内することができる。
【0042】また、この発明はハウジングに、予めフェ
ルール穴となる部分にフェルール穴直径よりも大きめの
フェルール穴が必要とする寸法精度のフェルールと同程
度の精密スリーブ穴を設け、フェルール穴は外径が上記
スリーブ穴に嵌合し内径が所定寸法でフェルール穴と嵌
合するよう板厚が一定の板材をロール加工して作られた
割スリーブに設け、光半導体素子を固定保持する金属材
料からなるハウジングにこの割スリーブを予め固定して
おき、このフェルール穴中心軸を称として光半導体素子
の光軸中心を一致させるように位置決め調整しハウジン
グに光半導体素子を固定するようにしたので、自動組立
が容易となる。
【0043】この発明は予めフェルール穴となる部分に
フェルール穴直径よりも大きめのスリーブ穴を設け、フ
ェルール穴は弾性を有した樹脂の射出成形により別途作
られた筒状のスリーブに、外径が上記スリーブ穴より小
さめで内径部円周長さがフェルール長さと所定の寸法精
度でしかも肉厚が一定の高真円度を必要としない穴とし
て設け、光半導体素子を固定保持する金属材料からなる
ハウジングにこのスリーブを予め圧入により装着するよ
うにしたので、スリーブのハウジングへの取り付けは接
着や溶接などが不要で圧入するのみで良いため組立作業
の効率化が図れる。
【0044】またこの発明はスリーブのフェルール穴を
三角形状にすることによりフェルールを容易に挿入、保
持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す光半導体モジュール
の断面図である。
【図2】図1の主要部品の成形方法を示す断面図であ
る。
【図3】この発明の他の実施例を示す光半導体モジュー
ルの一部断面図である。
【図4】この発明の他の実施例を示す光半導体モジュー
ルの断面図である。
【図5】図1の主要部品の成形方法を示す断面図であ
る。
【図6】この発明の他の実施例を示す光半導体モジュー
ルの断面図である。
【図7】この発明の他の実施例を示す光半導体モジュー
ルの断面図である。
【図8】この発明の他の実施例を示す光半導体モジュー
ルの断面図である。
【図9】この発明の他の実施例を示す光半導体モジュー
ルの断面図である。
【図10】図9のスリーブの断面形状を示す断面図であ
る。
【図11】従来の光半導体モジュールの実施例を説明す
る断面図である。
【符号の説明】
5 フェルール穴 6 ハウジング 13 スリーブ 15 スリーブ穴 17 弾性接着剤 18 割スリーブ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光半導体素子と、この光半導体素子を固
    定保持し、かつ、光ファイバコネクタのフェルール部と
    嵌合するフェルール穴を有したハウジングとを具備した
    レセプタクル型の光半導体モジュールにおいて、上記光
    ファイバコネクタのフェルール部と嵌合するフェルール
    穴を樹脂の射出成形により別途作られた筒状のスリーブ
    の内径部に所定の寸法精度の穴として設け、上記光半導
    体素子を固定保持するハウジングにこのスリーブを別
    途、固定するように構成したことを特徴とする光半導体
    モジュール。
  2. 【請求項2】 光半導体素子と、この光半導体素子を固
    定保持し、かつ、光ファイバコネクタのフェルール部と
    嵌合するフェルール穴を有したハウジングとを具備した
    レセプタクル型の光半導体モジュールにおいて、上記フ
    ェルール穴を無機質材料を添加しハウジングと類似の熱
    膨張係数を有する樹脂の射出成形により別途作られた筒
    状のスリーブの内径部に所定の寸法精度の穴として設
    け、光半導体素子を固定保持する金属材料からなるハウ
    ジングにこのスリーブを予め固定しておき、このフェル
    ール穴中心軸を称として光半導体素子の光軸を一致させ
    るよう位置決め調整しハウジングに光半導体素子を固定
    したことを特徴とする光半導体モジュールの組立方法。
  3. 【請求項3】 光半導体素子と、この光半導体素子を固
    定保持し、かつ、光ファイバコネクタのフェルール部と
    嵌合するフェルール穴を有したハウジングとを具備した
    レセプタクル型の光半導体モジュールにおいて、上記フ
    ェルール穴を樹脂の射出成形により別途作られた、外周
    部には弾性変形可能な突起部を有する筒状のスリーブの
    内径部に所定の寸法精度の穴として設け、光半導体素子
    を固定保持する金属材料からなるハウジングに、予めこ
    のスリーブの外周部の突起部を変形させて圧入固定して
    おき、このフェルール穴中心軸を称として光半導体素子
    の光軸を一致させるよう位置決め調整しハウジングに半
    導体素子を固定したことを特徴とする光半導体モジュー
    ルの組立方法。
  4. 【請求項4】 光半導体素子と、この光半導体素子を固
    定保持し、かつ、光ファイバコネクタのフェルール部と
    嵌合するフェルール穴を有したハウジングとを具備した
    レセプタクル型の光半導体モジュールにおいて、光半導
    体素子を固定保持する金属材料からなるハウジングに、
    予めフェルール穴となる部分にフェルール穴直径よりも
    大きめのスリーブ穴を設けておき、このスリーブ穴に樹
    脂によるインナモールド成形を施すことにより所定寸法
    精度のフェルール穴を有する筒状のスリーブをハウジン
    グと一体成形し、このフェルール穴中心軸を称として光
    半導体素子の光軸を一致させるよう位置決め調整しハウ
    ジングに光半導体素子を固定したことを特徴とる光半導
    体モジュールの組立方法。
  5. 【請求項5】 光半導体素子と、この光半導体素子を固
    定保持し、かつ、光ファイバコネクタのフェルール部と
    嵌合するフェルール穴を有したハウジングとを具備した
    レセプタクル型の光半導体モジュールにおいて、光半導
    体素子を固定保持する金属材料からなるハウジングに、
    予めフェルール穴となる部分にフェルール穴直径よりも
    大きめのスリーブ穴を設け、フェルール穴は樹脂の射出
    成形により別途作られた筒状のスリーブに内径部円周長
    さがフェルール直径の外周長さと所定の寸法精度の穴と
    して設けておき、光半導体素子を固定保持する金属材料
    からなるハウジングにこのスリーブを硬化後弾性を有し
    た接着剤で予め固定し、このフェルール穴中心軸を称と
    して光半導体素子の光軸を一致させるよう位置決め調整
    しハウジングに光半導体素子を固定したことを特徴とす
    る光半導体モジュールの組立方法。
  6. 【請求項6】 光半導体素子と、この光半導体素子を固
    定保持し、かつ、光ファイバコネクタのフェルール部と
    嵌合するフェルール穴を有したハウジングとを具備した
    レセプタクル型の光半導体モジュールにおいて、光半導
    体素子を固定保持する金属材料からなるハウジングに、
    予めフェルール穴となる部分にフェルール穴直径よりも
    大きめのフェルール穴が必要とする寸法精度のフェルー
    ルと同程度の精密スリーブ穴を設け、フェルール穴は外
    径が上記スリーブ穴に嵌合し内径が所定寸法でフェルー
    ル穴と嵌合するよう板厚が一定の板材をロール加工して
    作られた割スリーブに設け、光半導体素子を固定保持す
    る金属材料からなるハウジングにこの割スリーブを予め
    固定しておき、このフェルール穴中心軸を称として光半
    導体素子の光軸を一致させるよう位置決め調整しハウジ
    ングに光半導体素子を固定したことを特徴とする光半導
    体モジュールの組立方法。
  7. 【請求項7】 光半導体素子と、この光半導体素子を固
    定保持し、かつ、光ファイバコネクタのフェルール部と
    嵌合するフェルール穴を有したハウジングとを具備した
    レセプタクル型の光半導体モジュールにおいて、光半導
    体素子を固定保持する金属材料からなるハウジングに、
    予めフェルール穴となる部分にフェルール穴直径よりも
    大きめのスリーブ穴を設け、フェルール穴は弾性を有し
    た樹脂の射出成形により別途作られた筒状のスリーブ
    に、外径が上記スリーブ穴より小さめで内径部円周長さ
    がフェルール長さと所定の寸法精度でしかも肉厚が一定
    の高真円度を必要としない穴として設け、光半導体素子
    を固定保持する金属材料からなるハウジングにこのスリ
    ーブを予め圧入により装着しておき、このフェルール穴
    中心軸を称として光半導体素子の光軸を一致させるよう
    位置決め調整しハウジンググに光半導体素子を固定した
    ことを特徴とする光半導体モジュールの組立方法。
  8. 【請求項8】 光半導体素子とこの光半導体素子を固定
    保持し、かつ、光ファイバコネクタ部と嵌合するフェル
    ール穴を有したハウジングとを具備したレセプタクル型
    の光半導体モジュールにおいて、樹脂の射出成形により
    別途作られたスリーブにその内接円がフェルール外径よ
    り所定の量小さく周長がフェルールの周長より長い三角
    形状フェルール穴として設け、光半導体素子を固定保持
    するハウジングにこのスリーブを予め固定しておき、こ
    のフェルール穴中心軸を称として光半導体素子の光軸を
    一致させるよう位置決め調整しハウジングに光半導体素
    子を固定したことを特徴とする光半導体モジュールの組
    立方法。
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