JPH07233592A - 緊張材の端部支持構造 - Google Patents

緊張材の端部支持構造

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JPH07233592A
JPH07233592A JP4649994A JP4649994A JPH07233592A JP H07233592 A JPH07233592 A JP H07233592A JP 4649994 A JP4649994 A JP 4649994A JP 4649994 A JP4649994 A JP 4649994A JP H07233592 A JPH07233592 A JP H07233592A
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武史 東
Satoshi Douhata
敏 堂畑
Tadaaki Onozato
匡章 小野里
Toshiyuki Kawazoe
俊之 川添
Yoshitaka Jinbo
良敬 仁保
Masatoshi Kakinaga
正利 垣永
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 緊張材の緊張付与作業および求心作用による
角度追従性に支障が生じるという問題点を解消すること
である。 【構成】 固定側支持部4において、半球状で且つ中空
な固定側受座体7の凹球状内面7aに球面座金8の球状
摺接面8aを摺接させ、ワイヤー6の固定側端部を固定
側受座体7および球面座金8に貫通させてこの球面座金
8側に係止機構Bにより係止し、球面座金8と係止機構
Bとを固定側受座体7およびカバー25が成す収容部内
に収容し、可動側支持部5において、半球状で且つ中空
な可動側受座体30の凹球状内面30aに球面座金31
の球状摺接面31aを摺接させ、ワイヤー6の可動側端
部を可動側受座体30および球面座金31に貫通させて
この球面座金31側に緊張付与機構Cで保持し、球面座
金31と緊張付与機構Cとを可動側受座体30およびカ
バー40が成す収容部内に収容した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築構造物等における
緊張材の端部支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の緊張材の端部支持構造として実開
平2−99125公報に開示された技術がある。この開
示技術は、コンクリート等の構造物に支持される支圧板
と、この支圧板に貫通させたPC鋼材等の緊張材を、こ
の支圧板に対して抜け止めする定着金具とを備え、前記
支圧板と定着金具との対向面を互いに嵌まり合う球面に
なし、その両対向面間に潤滑材層を介在させたものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の緊張材の端部支持構造にあっては、前記支圧板と定
着金具とが、何等の保護手段がなく、大気にむき出しに
なっているために、これらの支圧板と定着金具とが風雨
に晒され、前記定着金具、球面等が錆び付き、または塵
埃等が付着して支圧板と定着金具とが調整できなくなっ
て、緊張材の緊張付与作業および求心作用による角度追
従性に支障が生じるという問題点があった。
【0004】本発明は、上記の問題点に着目して成され
たものであって、その目的とするところは、緊張材の緊
張付与作業によって、受座体にモーメントが曲げ性状か
ら曲面版の性状であるアーチ性状に変換されて応力の分
散が図れ、また、球面座金等が錆び付き、または塵埃等
が付着して調整ができなくなって、求心作用による角度
追従性に支障が生じるという問題点が解消できる緊張材
の端部支持構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、中空な固定側受座体の凹球状内面に球
面座金の球状摺接面を摺接させ、緊張材の固定側端部を
前記固定側受座体および前記球面座金に貫通させてこの
球面座金側に係止機構により係止し、前記球面座金と、
係止機構とを少なくとも前記固定側受座体が成す収容部
内に収容した固定側支持部と、中空な可動側受座体の凹
球状内面に球面座金の球状摺接面を摺接させ、緊張材の
可動側端部を前記可動側受座体および前記球面座金に貫
通させてこの球面座金側に緊張付与機構により保持し、
前記球面座金と、前記緊張付与機構とを少なくとも前記
可動側受座体が成す収容部内に収容した可動側支持部と
を備えたことを特徴とする。そして、固定側支持部の収
容部を、前記固定側受座体と、この固定側受座体の端部
に着脱可能に設けたカバーとにより構成し、可動側支持
部の収容部を、前記可動側受座体と、この可動側受座体
の端部に着脱可能に設けたカバーとにより構成してもよ
い。
【0006】
【作用】かかる構成により、前記緊張材を緊張させる場
合には、前記可動側支持部において、前記緊張付与機構
を作動して緊張材を引き込んで行う。
【0007】また、前記固定側支持部においては、前記
球面座金と、係止機構とは少なくとも前記固定側受座体
が成す収容部内に収容してあり、前記可動側支持部にお
いては、前記球面座金と、前記緊張付与機構とは少なく
とも前記可動側受座体が成す収容部内に収容してあるた
めに、前記球面座金等が錆び付き、または塵埃等が付着
して調整できなくなって、緊張材の緊張付与作業および
求心作用による角度追従性に支障が生じるという問題点
が防止される。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0009】(実施例1)図1は本発明の第1の実施例
に係わる緊張材の端部支持構造を備えた建築構造物の斜
視図、図2(1)は同建築構造物の一部省略した断面
図、図2(2)は本発明の第1の実施例に係わる緊張材
の端部支持構造における可動側支持部の他の取付部の説
明図、図3は同端部支持構造における固定側支持部の断
面図、図4は同緊張材の端部支持構造における球面座金
の正面図、図5は同緊張材の端部支持構造における可動
側支持部の断面図である。
【0010】例えば、グランドを囲む観客収容用スタン
ドのみを屋根版2で覆う頂部開口式の屋根構造物Aにプ
レストレスを導入して、構造部材の断面縮小と屋根構造
物全体の軽量化を図る場合がある。この場合、図1、図
2(1)に示すように支柱1に支持された屋根版2の端
部に開口部枠3を設け、この開口部枠3の下部に緊張材
の固定側支持部4を設け、屋根版2の前記支柱1近傍の
部位に緊張材の可動側支持部5を設け、固定側支持部4
に緊張材としてのワイヤー6の一端部を固定し、このワ
イヤー6の他端部を可動側支持部5で支持して、このワ
イヤー6に矢印方向(図1参照)に緊張を与えている。
【0011】前記固定側支持部4は、図3に示すように
半球状で且つ中空な固定側受座体7と、球面座金8と、
座金10と,カバー25とを備えている。この固定側受
座体7は凹球状内面7aを有し、その中心部には孔部1
1が形成してあり、固定側受座体7の端面部12には周
方向に所定の間隔をおいて複数の取付ねじ座部13が固
着してある。そして、前記固定側受座体7は、前記孔部
11を、前記可動側支持部5の中心部に向けて支持ブラ
ケット14により前記開口部枠3の下端部に固着されて
いる。
【0012】前記球面座金8は、図4に示すように半球
体を縦割りに2分割して、2つの分割部15a、15b
を形成し、これらの分割部15a、15bの分割面に半
円形状の凹部16a、16bを形成し、分割部15a、
15bにそれぞれ切欠き部17を形成してねじ座部18
を設けると共に、分割部15a、15bにねじ座部18
に対向するねじ孔19を形成し、分割部15a、15b
をその分割面で合わせ、ねじ座部18の孔18aに挿通
したねじ24をねじ孔19に螺合して一体になされるも
のであり、球面座金8は球状摺接面8aと平坦な端面8
bと凹部16a、16bよりなる孔部8cとを有する。
【0013】また、前記カバー25は略半球状で且つ中
空体であり、その端部には周方向に所定の間隔をおいて
ビス挿通孔25aが形成してある。
【0014】また、前記ワイヤー6の固定側端部6aは
ケーシングパイプ22に挿入されていて、このケーシン
グパイプ22と一体のアンカーヘッド23に固着してあ
り、ケーシングパイプ22およびアンカーヘッド23は
係止機構Bを構成している。このケーシングパイプ22
の外径寸法は前記球面座体7の孔部8cの直径より小さ
くしてある。
【0015】そして、前記ケーシングパイプ22を前記
座金10に挿通して座金10にアンカーヘッド23を当
て、前記ワイヤー6およびケーシングパイプ22を固定
側受座体7の孔部11に挿通し、ケーシングパイプ22
を中にして、前記球面座金8の分割部15a、15bを
その分割面で合わせ、ねじ座部18の孔18aに挿通し
たねじ24をねじ孔19に螺合して一体にして前記球面
座金8をケーシングパイプ22に装着し、ワイヤー6を
前記可動側支持部5側に引くことにより、球面座金8の
球状摺接面8aを前記固定側受座体7の凹球状内面7a
に摺接させ、この座金10を球面座金8の端面8bに当
接させてあり、前記ケーシングパイプ22と前記固定側
受座体7の孔部11との間にはケーシングパイプ22が
動き得る間隙mが存在している。
【0016】そして、前記固定側受座体7の端面にはカ
バー25が、このカバー25の端部をビス26により前
記取付ねじ座部13に取り付けて設けてあり、前記球面
座金8と、座金10と、アンカーヘッド23とは前記固
定側受座体7およびカバー25が成す収容部内に収容し
てある。
【0017】前記可動側支持部5は屋根版2の前記支柱
1近傍の部位に、図5に示すように支持ブラケット27
を介して設けてある。この支持ブラケット27の取付プ
レート部28にはルーズホール29が形成してあり、支
持ブラケット27は、ルーズホール29に挿通したボル
ト38およびナット39により屋根版2の前記支柱1近
傍の部位に取付けられていて、位置調整が可能になって
いる。なお、支持ブラケット27は溶接によって取付け
られてあってもよい。
【0018】前記可動側支持部5は略半球状で且つ中空
な可動側受座体30と、球面座金31と、座金33と、
複数枚のフイラープレート34と、カバー40とを備え
ている。
【0019】この可動側受座体30は凹球状内面30a
を有し、その中心部には孔部35が形成してあり、可動
側受座体30の端面部36には周方向に所定の間隔をお
いて複数の取付ねじ座部37が固着してある。そして、
前記可動側受座体30は、前記孔部35を、前記固定側
支持部4の中心部に向けて前記支持ブラケット27の先
部に固着してある。
【0020】前記球面座金31は、図4に示した前記球
面座金8と同構成である。また、前記座金33は円板体
を2分割したものであって、その中心部に孔部47が形
成してある。さらに、前記フイラープレート34は円板
体を2分割したものであって、その中心部に孔部41が
形成してある。
【0021】また、前記ワイヤー6の可動側端部6bは
ケーシングパイプ48に挿入されていて、このケーシン
グパイプ48と一体のアンカーヘッド49に固着してあ
る。このケーシングパイプ48の外径寸法は前記可動側
受座体30の孔部35の直径より小さくしてあり、アン
カーヘッド49の外径寸法は前記孔部35の直径より多
少小さくしてある。そして、このアンカーヘッド49の
外周部にはねじ部42が形成してあり、アンカーヘッド
49とこの外周のねじ部42とで緊張付与機構Cを構成
している。また、前記カバー40は略半球状で且つ中空
体であり、その端部には周方向に所定の間隔をおいてビ
ス挿通孔43が形成してある。
【0022】そして、前記アンカーヘッド49を前記可
動側受座体30の孔部35に挿通させて、このアンカー
ヘッド49、ケーシングパイプ48およびワイヤー6を
可動側受座体30の凹球状内面30a側に位置させて、
アンカーヘッド49のねじ部42に、ジャッキ(図示せ
ず)が接続されたプルロッド44a先端のカプラー44
を螺合し、ジャッキを駆動してワイヤー6を引き込む。
【0023】この状態で、前記ケーシングパイプ48を
中にして、前記球面座金31の分割部15a、15bを
その分割面で合わせ、ねじ座部18の孔18aに挿通し
たねじ24をねじ孔19に螺合して一体にして前記球面
座金31をケーシングパイプ48に設け、球面座金31
の球状摺接面31aを前記凹球状内面30aに当接さ
せ、球面座金31の端面8bに座金33を当接させる。
【0024】次に、球面座金31の端面8bとアンカー
ヘッド49との間に、前記ケーシングパイプ48を中に
して前記座金33を、その分割面でシーリング材33a
を介して合わせて介装して、この座金33とアンカーヘ
ッド49の間に、前記フイラープレート34を、その分
割面で合わせて介装し、前記ジャッキを緩めてワイヤー
6を緩め、球面座金31の端面8bに座金33を、アン
カーヘッド49の端面にフイラープレート34をそれぞ
れ当接させ、この状態で、カプラー53をアンカーヘッ
ド49から外す。
【0025】次に、前記可動側受座体30の端面にカバ
ー40を、その端部をビス45により前記取付ねじ座部
37に取り付けて設け、前記球面座金31と、座金33
と、フイラープレート34と、アンカーヘッド49とを
前記可動側受座体30およびカバー40が成す収容部内
に収容する。この場合、前記ケーシングパイプ48と前
記可動側受座体30の孔部35との間にはケーシングパ
イプ48が動き得る間隙nが存在している。
【0026】したがって、前記ワイヤー6を緊張させる
場合には、前記可動側支持部5において、ビス45を外
して前記可動側受座体30からカバー40を外し、前記
アンカーヘッド49のねじ部42に図6に示すようにカ
プラー44を螺合し、ジャッキを駆動してワイヤー6を
引き込み、アンカーヘッド49と座金33との間にフイ
ラープレート34を差し込んでフイラープレート34の
数を増やすことにより行う。このように、前記ワイヤー
6を緊張させた後は、カプラー44を取外した後、再
び、前記カバー40を可動側受座体30に取り付ける。
【0027】前記固定側支持部4においては、球面座金
8の球状摺接面8aが前記固定側受座体7の凹球状内面
7aに摺接しており、前記ケーシングパイプ22と前記
固定側受座体7の孔部11との間にはケーシングパイプ
22が動き得る間隙mが存在しているし、前記可動側支
持部5においては、球面座金31の球状摺接面31aが
前記凹球状内面30aに摺接しており、前記ケーシング
パイプ48と前記可動側受座体30の孔部35との間に
はケーシングパイプ48が動き得る間隙nが存在してい
るために、前記ワイヤー6に緊張が与えられると、前記
球面座金8、31が凹球状内面7a、30aを滑り、求
心作用により角度追従が行われる。
【0028】また、前記固定側受座体7および可動側受
座体30が中空体であり、これらの固定側、可動側受座
体7、30の凹球状内面7a、30aに球面座金8、3
1の球状摺接面8a、31aが摺接しているために、モ
ーメントが曲げ性状から曲面版の性状であるアーチ性状
に変換されて、応力の分散が図れる。
【0029】しかも、前記固定側支持部4においては、
前記固定側受座体7の端面にはカバー25が設けてあ
り、前記球面座金8と、座金10と、アンカーヘッド2
3とは前記固定側受座体7およびカバー25が成す収容
部内に収容してあるし、前記可動側支持部5において
は、前記可動側受座体30の端面にはカバー40が設け
てあり、前記球面座金31と、座金33と、フイラープ
レート34と、アンカーヘッド49とは前記可動側受座
体30およびカバー40が成す収容部内に収容してある
ために、前記球面座金31と、座金33と、フイラープ
レート34と、アンカーヘッド49が風雨に晒されるこ
とがない。このために、前記球面座金31等が錆び付
き、または塵埃等が付着して調整できなくなって、ワイ
ヤー6の緊張付与作業および求心作用による角度追従性
に支障が生じるという不具合が防止される。
【0030】(実施例2)この実施例は、前記緊張材
に、ワイヤー6に代えてロッド60を用いた場合であっ
て、固定側支持部61にロッド60の一端部を固定し、
このロッド60の他端部を可動側支持部62で支持し
て、このロッド60に緊張を与えている。前記固定側支
持部61は、図8に示すように半球状で且つ中空な固定
側受座体63と、球面座金64と、座金65と、カバー
66とを備えている。
【0031】前記固定側受座体63は凹球状内面63a
を有し、その中心部には孔部67が形成してあり、固定
側受座体63の端面部68には周方向に所定の間隔をお
いて複数の取付ねじ座部69が固着してある。そして、
前記固定側受座体63は、前記孔部67を、可動側支持
部62の中心部に向けて支持ブラケット71により前記
開口部枠3の下端部にボルトまたは溶接により固着され
ている。
【0032】前記球面座金64は半球状を成しており、
球状摺接面64aと平坦な端面64bと孔部70とを有
する。また、前記カバー66は略半球状で且つ中空体で
あり、その端部には周方向に所定の間隔をおいてビス挿
通孔66aが形成してある。また、前記ロッド60の固
定側端部60aおよび可動側端部60bにはそれぞれね
じ部72、73が形成してある。
【0033】そして、前記固定側受座体63の孔部67
にロッド60の固定側端部60aを挿通して、この固定
側端部60aを凹球状内面63a側に突出させ、この固
定側端部60aに、前記球面座金64を孔部70で移動
可能に取り付け、この固定側端部60aのねじ部72に
前記座金65を設けると共に、ナット74を螺合して前
記ロッド60を前記可動側支持部62側に引くことによ
り、球面座金64の球状摺接面64aを前記固定側受座
体63の凹球状内面63aに摺接させ、球面座金64の
端面64bに座金65が当接させてあり、前記固定側受
座体63の端面68にはカバー66が、このカバー66
の端部をビス75により前記取付ねじ座部69に取り付
けて設けてあり、前記球面座金64と、座金65と、ナ
ット74とは前記固定側受座体63およびカバー66が
成す収容部内に収容してある。この場合、前記ロッド6
0と前記固定側受座体63の孔部67との間にはロッド
60が動き得る間隙pが存在している。そして、ロッド
60の固定側端部60aのねじ部72とこのねじ部72
に設けた前記座金65およびナット74で係止機構Bを
構成している。
【0034】前記可動側支持部62は屋根版2の前記支
柱1近傍の部位に、図9に示すように支持ブラケット7
6を介して設けてある。この支持ブラケット76の取付
プレート部77にはルーズホール78が形成してあり、
支持ブラケット76は、ルーズホール78に挿通したボ
ルト79およびナット80により屋根版2の前記支柱1
近傍の部位に取付けられていて、位置調整が可能になっ
ている。前記可動側支持部62は略半球状で且つ中空な
可動側受座体81と、球面座金82と、座金83と、カ
バー84とを備えている。なお、支持ブラケット76は
溶接によって取付けられてあってもよい。
【0035】前記可動側受座体81は凹球状内面81a
を有し、その中心部には孔部85が形成してあり、可動
側受座体81の端面部86には周方向に所定の間隔をお
いて複数の取付ねじ座部87が固着してある。そして、
前記可動側受座体81は、前記孔部85を、前記固定側
支持部61の中心部に向けて前記支持ブラケット76の
先部に固着してある。
【0036】前記球面座金82は半球状であり、球状摺
接面82aと平坦な端面82bと孔部88とを有する。
また、前記カバー84は略半球状で且つ中空体であり、
その端部には周方向に所定の間隔をおいてビス挿通孔9
0が形成してある。
【0037】そして、前記可動側受座体81の孔部85
にロッド60の可動側端部60bを挿通して、この可動
側端部60bを凹球状内面81a側に突出させ、この可
動側端部60bに、前記球面座金82を孔部88で移動
可能に取り付け、可動側端部60bのねじ部73に前記
座金83を設けると共に、ナット91を螺合し、このナ
ット91を締め付けることにより、ロッド60が緊張さ
れると共に、前記球面座金82の球状摺接面82aが前
記可動側受座体81の凹球状内面81aに摺接され、球
面座金82の端面82bに座金83が強く当接する。前
記可動側受座体81の端面にはカバー84が、このカバ
ー84の端部をビス92により前記取付ねじ座部87に
取り付けて設けてあり、前記球面座金82と、座金83
と、ナット91とは前記可動側受座体81およびカバー
84が成す収容部内に収容してある。この場合、前記ロ
ッド60と前記可動側受座体81の孔部85との間には
ロッド60が動き得る間隙qが存在している。そして、
ロッド60の可動側端部60bのねじ部73と、このね
じ部73に設けた前記座金83およびナット91とで緊
張付与機構Cを構成している。
【0038】したがって、前記ロッド60を緊張させる
場合には、前記可動側支持部5において、ビス92を外
して前記可動側受座体81からカバー84を外し、前記
ナット91を回転してロッド60を引き込むことにより
行う。このように、前記ロッド60を緊張させた後は、
再び、前記カバー84を可動側受座体81に取り付け
る。
【0039】前記固定側支持部61においては、球面座
金64の球状摺接面64aが前記固定側受座体63の凹
球状内面63aに摺接しており、前記ロッド60と前記
固定側受座体63の孔部67との間にはロッド60が動
き得る間隙pが存在しているし、前記可動側支持部62
においては、球面座金82の球状摺接面82aが前記凹
球状内面81aに摺接しており、前記ロッド60と前記
可動側受座体81の孔部85との間にはロッド60が動
き得る間隙qが存在しているために、前記ロッド60に
緊張が与えられると、前記球面座金64、82が凹球状
内面63a、81aを滑り、求心作用により角度追従が
行われる。
【0040】また、前記固定側受座体63および可動側
受座体81が中空体であり、これらの固定側、可動側受
座体63、81の凹球状内面63a、81aに球面座金
64、82の球状摺接面64a、82aが摺接している
ために、モーメントが曲げ性状から曲面版の性状である
アーチ性状に変換されて、応力の分散が図れる。
【0041】しかも、前記固定側、可動側受座体63、
81の端面にはカバー66、84が設けてあり、前記球
面座金64、82と、座金65、83と、ナット74、
91とは前記固定側、可動側受座体63、81およびカ
バー66、84が成す収容部内に収容してあるために、
前記球面座金64、82と、座金65、83と、ナット
74、91が風雨に晒されることがない。このために、
前記球面座金64、82等が錆び付き、または塵埃等が
付着して調整できなくなって、ロッド60の緊張付与作
業および求心作用による角度追従性に支障が生じるとい
う不具合が防止される。
【0042】また、上記したように、本発明の第1およ
び第2の実施例に係わる緊張材の端部支持構造を備えた
建築構造物Aとして、図2(1)に示すように支柱1に
支持された屋根版2の端部に開口部枠3を設け、この開
口部枠3の下部に固定側支持部4を設け、屋根版2の前
記支柱1近傍の部位に可動側支持部5を設け、固定側支
持部4に緊張材としてのワイヤー6(またはロッド6
0)の一端部を固定し、このワイヤー6(またはロッド
60)の他端部を可動側支持部5で支持して、このワイ
ヤー6(またはロッド60)に緊張を与える構成にした
が、図2(2)に示すように支柱1の無い建築構造物A
の場合には、可動側支持部5は屋根版2の基部側に設け
られることになる。
【0043】また、建築構造物Aとして、図10に示す
ように支柱94aで緊張材(ワイヤー6またはロッド6
0)を介して屋根版93を支持するものでは、前記固定
側支持部4、61は屋根版93の開口部側部位93a
に、前記可動側支持部5、62は支柱94aの上部にそ
れぞれ装着されている。なお、固定側支持部4、61
と、可動側支持部5、62の取付け部位を変え、両支持
部4、61、5、62を固定支持部に、固定支持部4、
61と可動支持部5、62を逆にすることは差し支えな
いことは当然である。
【0044】(実施例3)この実施例にあっては、図1
1および図12(1)、(2)に示すように支柱94に
支持された屋根版95の端部に開口部枠96を設け、こ
の開口部枠96の下部に緊張材の固定側支持部97を設
け、屋根版95の前記支柱94の上部に緊張材の可動側
支持部98を設け、固定側支持部97に緊張材としての
ロッド99の一端部を固定し、このロッド99の他端部
を可動側支持部98で支持して、このロッド99に緊張
を与えている。
【0045】そして、前記固定側支持部97は実施例2
で説明した固定側支持部61と同じ構成である。また、
前記可動側支持部98は、図13に示すように支柱(H
形鋼)94のウエブ100に固着されている。すなわ
ち、可動側支持部98は可動側受座体101と、球面座
金102と、座金103、104と、カバー105とを
備えている。
【0046】この可動側受座体101は、一端が開口し
た円筒体106の他端部に半球状の球面受部107を形
成したものであり、凹球状内面101aを有し、その中
心部には孔部108が形成してあり、可動側受座体10
1の端面部109には周方向に所定の間隔をおいて複数
の取付ねじ孔110が形成してある。そして、可動側受
座体101は、前記孔部108を、前記固定側支持部9
7の中心部に向けて前記ウエブ100に固着してある。
【0047】前記球面座金102は半球状であり、球状
摺接面102aと平坦な端面102bと孔部111とを
有する。また、前記カバー105は円板であり、その周
部には周方向に所定の間隔をおいてビス挿通孔105a
が形成してある。
【0048】そして、前記可動側受座体101の孔部1
08にロッド99の可動側端部99bを挿通して、この
可動側端部99bを凹球状内面101a側に突出させ、
この可動側端部99bに、前記球面座金102を孔部1
11で移動可能に取り付け、可動側端部99bのねじ部
112に前記座金103、104を設けると共に、ナッ
ト113を螺合し、このナット113を締め付けること
により、前記球面座金102の球状摺接面102aを前
記可動側受座体101の凹球状内面101aに摺接さ
せ、球面座金102の端面102bに座金103が当接
させてあり、前記可動側受座体101の端面には、カバ
ー105がビス114により取り付けてあり、前記球面
座金102と、座金103、104と、ナット113と
は前記可動側受座体101およびカバー105が成す収
容部内に収容してある。この場合、前記ロッド99と前
記可動側受座体101の孔部108との間にはロッド9
9が動き得る間隙vが存在している。そして、ロッド9
9の可動側端部99bのねじ部112と、このねじ部1
12に設けた前記座金103、104およびナット11
3とで緊張付与機構Cを構成している。
【0049】したがって、前記ロッド99を緊張させる
場合には、前記可動側支持部98において、ビス114
を外して前記可動側受座体101からカバー105を外
し、前記ナット113を回転してロッド99を引き込む
ことにより行う。このように、前記ロッド99を緊張さ
せた後は、再び、前記カバー105を可動側受座体10
1に取り付ける。
【0050】前記固定側支持部97(第2の実施例にお
いて示した固定側支持部61と同じである。)において
は、球面座金64の球状摺接面64aが前記固定側受座
体63の凹球状内面63aに摺接しており、前記ロッド
60と前記固定側受座体63の孔部67との間にはロッ
ド60が動き得る間隙pが存在しているし、前記可動側
支持部98においては、球面座金102の球状摺接面1
02aが前記凹球状内面101aに摺接しており、前記
ロッド99と前記可動側受座体101の孔部108との
間にはロッド99が動き得る間隙vが存在しているため
に、前記ロッド99に緊張が与えられると、前記球面座
金64、102が凹球状内面63a、102aを滑り、
求心作用により角度追従が行われる。
【0051】また、前記固定側受座体63および可動側
受座体101は中空体であり、これらの固定側、可動側
受座体63、101の凹球状内面63a、101aに球
面座金64、102が摺接しているために、モーメント
が曲げ性状から曲面版の性状であるアーチ性状に変換さ
れ、応力が分散される。
【0052】しかも、前記固定側、可動側受座体63、
101の端面にはカバー66、105が設けてあり、前
記球面座金64、102と、座金65、103、104
と、ナット74、113とは前記固定側、可動側受座体
63、102およびカバー66、105が成す収容部内
に収容してあるために、前記球面座金64、102と、
座金65、103、104と、ナット74、113が風
雨に晒されることがない。このために、前記球面座金6
4、102等が錆び付き、または塵埃等が付着して調整
できなくなって、ロッド99の緊張付与作業および求心
作用による角度追従性に支障が生じるという不具合が防
止される。
【0053】(実施例4)この実施例を図14乃至図2
0に示す。この実施例は、図14に示すようにH形鋼の
梁115、116、117が上段、中断および下段に位
置している場合、上段の梁115と中段の梁116との
それぞれの先端部間および中段の梁116と下段の梁1
17とのそれぞれの先端部間を緊張材としてのロッド1
18で連結する場合におけるロッド118の端部支持構
造である。
【0054】そして、図15、図16は上段の梁115
に固着されたロッド118の端部支持構造を示し、図1
7、図18は中段の梁116に固着されたロッド118
の端部支持構造を示し、図19、図20は下段の梁11
7に固着されたロッド118の端部支持構造を示す。す
なわち、上段の梁115に固着されたロッド118の端
部支持構造は固定側支持部120である。上段の梁11
5の先端部においては下側フランジ部121に保持部材
122が固着してあり、この保持部材122はプレート
123、124を十字状に交差させ、これらのプレート
123、124に下縁部に達する切欠き部123a、1
24aを形成したものであり、これらの切欠き部123
a、124aの下部に前記固定側支持部120が固着し
てある。
【0055】前記固定側支持部120は固定側受座体1
25と、球面座金126とを備えている。この固定側受
座体125は半球状の中空体であり、凹球状内面125
aを有し、その中心部には孔部129が形成してある。
そして、この固定側受座体125は、その端部を前記切
欠き部123a、124aの周縁部に溶接されて前記保
持部材122に固着してある。前記球面座金126は半
球状であり、球状摺接面126aと平坦な端面126b
と孔部127とを有する。
【0056】そして、前記固定側受座体125の孔部1
29にロッド118の固定側端部118aを挿通して、
この固定側端部118aを凹球状内面125a側に突出
させ、この固定側端部118aに、前記球面座金126
を孔部127で移動可能に取り付け、固定側端部118
aのねじ部128に、ナット129a、129bを螺合
し、これらのナット129a、129bを締め付けるこ
とにより、前記球面座金126の球状摺接面126aを
前記固定側受座体125の凹球状内面125aに摺接さ
せてある。そして、前記球面座金126と、係止機構B
を構成するねじ部128とナット129a、129bと
は保持部材122の切欠き部123a、124aと固定
側受座体125とが成す収容部内に収容してある。この
場合、前記ロッド118と前記固定側受座体125の孔
部129との間にはロッド118が動き得る間隙wが存
在している。
【0057】中段の梁116の先端部において、上、下
側フランジ部130、131には円形孔132、133
が形成してあり、上、下側フランジ部130、131間
のウエブ部134には前記円形孔132から円形孔13
3にかけて開口する切欠き部135が形成してある。
【0058】そして、上側フランジ部130の円形孔1
32には上側の可動側支持部136が、下側フランジ部
131の円形孔133には下側の可動側支持部137が
それぞれ固着してある。上側の可動側支持部136は可
動側受座体138と球面座金139とを備えている。
【0059】この可動側受座体138は半球状の中空体
であり、凹球状内面138aを有し、その中心部には孔
部140が形成してある。そして、この可動側受座体1
38は、その端部を前記円形孔132の周縁部に溶接さ
れて前記上側フランジ部130に固着してある。そし
て、可動側受座体138の外面部は上側フランジ部13
0に複数枚のリブ141を介して連結してある。前記球
面座金139は半球状であり、球状摺接面139aと平
坦な端面139bと孔部142とを有する。
【0060】前記上、下側フランジ部130、131間
には、ウエブ部134に設けた切欠き部135に位置さ
せて円筒状のカバー143が介在してあり、このカバー
143の上、下部は上、下側フランジ部130、131
および切欠き部135の上、下部に溶接してある。前記
カバー143の周部の前記ウエブ部134と反対側の部
位には開口部144が形成してある。そして、このカバ
ー143の周部の開口部144の上、下方の左右の部位
がリブ145を介して上、下側フランジ部130、13
1の内面に連結してある。
【0061】そして、前記可動側受座体138の孔部1
40にロッド118の可動側端部118bを挿通して、
この可動側端部118bを凹球状内面138a側に突出
させ、この可動側端部118bに、前記球面座金139
を孔部142で移動可能に取り付け、可動側端部118
bのねじ部146にナット147a、147bを螺合
し、このナット147a、147bを締め付けることに
より、前記球面座金139の球状摺接面139aを前記
可動側受座体138の凹球状内面138aに摺接させて
あり、前記球面座金139と、緊張付与機構Cを構成す
るねじ部146およびナット147a、147bとは前
記カバー143が成す収容部内に収容してある。この場
合、前記ロッド118と前記可動側受座体138の孔部
140との間にはロッド118が動き得る間隙xが存在
している。そして、前記ロッド118にはカバー管14
8が被せてあり、このカバー管148は、その上、下端
部において前記固定側受座体125および可動側受座体
138に設けた取付部材149、150にビス(図示せ
ず)により取り付けてある。
【0062】また、下側の可動側支持部137は上側の
可動側支持部136とその構成は同じであり、その向き
が逆である。
【0063】また、下段の梁117に固着されたロッド
118の端部支持構造は、図19、図20に示すように
固定側支持部151であり、この固定側支持部151は
下段の梁117の上側フランジ部152に上向きに固着
してある。すなわち、この上側フランジ部152には円
形孔153が形成してあり、梁117のウエブ部154
の端部は切り欠かれている。そして、前記円形孔153
に、前記固定側支持部151が装着してある。この固定
側支持部151は、固定側受座体155と、球面座金1
56とを備えている。
【0064】この固定側受座体155は半球状の中空体
であり、凹球状内面155aを有し、その中心部には孔
部157が形成してある。そして、この固定側受座体1
55は、その端部を前記円形孔153の周縁部に溶接さ
れいる。前記球面座金156は半球状であり、球状摺接
面156aと平坦な端面156bと孔部158とを有す
る。
【0065】そして、前記梁117の上、下側フランジ
部152、159間には、前記ウエブ部154の端部の
切欠き部160に位置させて円筒状のカバー161が介
在してあり、このカバー161の上、下部は上、下側フ
ランジ部152、159および切欠き部160の上、下
部に溶接してある。前記カバー161の周部の前記ウエ
ブ部154と反対側の部位には開口部162が形成して
ある。そして、固定側受座体155の外面部は上側フラ
ンジ部152に複数枚のリブ163で連結してあり、前
記カバー161の周部の開口部162の上、下方の左右
の部位がリブ164を介して上、下側フランジ部15
2、159の内面に連結してある。
【0066】そして、前記固定側受座体155の孔部1
57にロッド118の固定側端部118aを挿通して、
この固定側端部118aを凹球状内面155a側に突出
させ、この固定側端部118aに、前記球面座金156
を孔部158で移動可能に取り付け、固定側端部118
aのねじ部165に、ナット166a、166bを螺合
し、これらのナット166a、166bを締め付けるこ
とにより、前記球面座金156の球状摺接面156aを
前記固定側受座体155の凹球状内面155aに摺接さ
せてある。そして、前記球面座金156と、係止機構B
を構成するねじ部165とナット166a、166bと
はカバー161が成す収容部内に収容してある。この場
合、前記ロッド118と前記可動側受座体155の孔部
157との間にはロッド118が動き得る間隙yが存在
している。
【0067】なお、前記梁117と中段の梁116との
連結状態を説明すると、中段の梁116に設けられた下
側の可動側支持部137の可動側受座体138の孔部1
40にロッド118の可動側端部118bを挿通して、
この可動側端部118bを凹球状内面138a側に突出
させ、この可動側端部118bに、前記球面座金139
を孔部142で移動可能に取り付け、可動側端部118
bのねじ部146にナット147a、147bを螺合
し、このナット147a、147bを締め付けることに
より、前記球面座金139の球状摺接面139aを前記
可動側受座体138の凹球状内面138aに摺接させて
あり、前記球面座金139と、緊張付与機構Cを構成す
るねじ部146およびナット147a、147bとは前
記カバー143が成す収容部内に収容してある。この場
合、前記ロッド118と前記可動側受座体138の孔部
140との間にはロッド118が動き得る間隙xが存在
している。そして、前記ロッド118にはカバー管16
7が被せてあり、このカバー管167は、その上、下端
部において前記可動側受座体138および固定側受座体
155に設けた取付部材168、169にビス(図示せ
ず)により取り付けてある。
【0068】したがって、上、下側の前記ロッド118
を緊張させる場合には、前記可動側支持部136、13
7において、カバー143の開口部144からスパナ等
の回転治具を差し込み、上下の前記ナット147a、1
47bを回転してロッド118を引き込むことにより行
う。
【0069】前記固定側支持部120、151において
は、球面座金126、156の球状摺接面126a、1
56aが前記固定側受座体125、155の凹球状内面
125a、155aに摺接しており、前記ロッド118
と前記固定側受座体125、155の孔部129、15
7との間にはロッド118が動き得る間隙w、yが存在
しているし、前記可動側支持部136、137において
は、球面座金139の球状摺接面139aが前記凹球状
内面138aに摺接しており、前記ロッド118と前記
可動側受座体138の孔部140との間にはロッド11
8が動き得る間隙xが存在しているために、前記ロッド
118に緊張が与えられると、前記球面座金139が凹
球状内面138aを滑り、求心作用により角度追従が行
われる。
【0070】また、前記固定側支持部120、151に
おいては、前記球面座金126、156が前記固定側受
座体125、155の凹球状内面125a、155aに
摺接しており、また、前記可動側支持部136、137
においては、球面座金139が前記凹球状内面138a
に摺接しているために、モーメントが曲げ性状から曲面
版の性状であるアーチ性状に変換され、応力が分散され
る。
【0071】しかも、前記固定側支持部120において
は、前記球面座金126と、係止機構Bを構成するねじ
部128とナット129a、129bとは保持部材12
2の切欠き部123a、124aと固定側受座体125
とが成す収容部内に収容してあり、また、前記固定側支
持部151においては、前記球面座金156と、係止機
構Bを構成するねじ部165とナット166a、166
bとはカバー161が成す収容部内に収容してあり、ま
た、前記可動側支持部136、137においては、前記
球面座金139と、緊張付与機構Cを構成するねじ部1
46およびナット147a、147bとは前記カバー1
43が成す収容部内に収容してあるために、前記球面座
金126、156、139と、ナット129a、129
b、166a、166b,147a、147bが風雨に
晒されることがない。このために、前記球面座金12
6、156、139等が錆び付き、または塵埃等が付着
して調整できなくなって、ロッド118の緊張付与作業
および求心作用による角度追従性に支障が生じるという
不具合が防止される。なお、カバー143及び161の
開口部には鎖線で示すような蓋を設けることもできるこ
とは当然である。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、中空な
固定側受座体の凹球状内面に球面座金の球状摺接面を摺
接させ、緊張材の固定側端部を前記固定側受座体および
前記球面座金に貫通させてこの球面座金側に係止機構に
より係止し、前記球面座金と、係止機構とを少なくとも
前記固定側受座体が成す収容部内に収容した固定側支持
部と、中空な可動側受座体の凹球状内面に球面座金の球
状摺接面を摺接させ、緊張材の可動側端部を前記可動側
受座体および前記球面座金に貫通させてこの球面座金側
に緊張付与機構により保持し、前記球面座金と、前記緊
張付与機構とを少なくとも前記可動側受座体が成す収容
部内に収容した可動側支持部とを備えたから、前記緊張
材を緊張させる場合には、前記可動側支持部において、
前記緊張付与機構を作動して緊張材を引き込んで行うこ
とが可能になる。
【0073】また、前記固定側支持部においては、前記
球面座金と、係止機構とは少なくとも前記固定側受座体
が成す収容部内に収容してあり、前記可動側支持部にお
いては、前記球面座金と、前記緊張付与機構とは少なく
とも前記可動側受座体が成す収容部内に収容してあるた
めに、前記球面座金等が錆び付き、または塵埃等が付着
して調整できなくなって、緊張材の緊張付与作業および
求心作用による角度追従性に支障が生じるという問題点
が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係わる緊張材の端部支
持構造を備えた建築構造物の斜視図である。
【図2】(1)は同建築構造物の一部省略した断面図で
ある。(2)は本発明の第1の実施例に係わる緊張材の
端部支持構造における可動側支持部の他の取付部の説明
図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係わる緊張材の端部支
持構造における固定側支持部の断面図である。
【図4】同緊張材の端部支持構造における球面座金の正
面図である。
【図5】同緊張材の端部支持構造における可動側支持部
の断面図である。
【図6】同可動側支持部において緊張材の緊張付与のた
めにプルロッドを接続した状態の説明図である。
【図7】同分解斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施例に係わる緊張材の端部支
持構造における固定側支持部の断面図である。
【図9】同緊張材の端部支持構造における可動側支持部
の断面図である。
【図10】本発明に係わる緊張材の端部支持構造を備え
た建築構造物の一部省略した断面図である。
【図11】本発明の第3の実施例に係わる緊張材の端部
支持構造を備えた建築構造物の一部省略した平面図であ
る。
【図12】(1)は同建築構造物の一部省略した断面図
である。(2)は(1)のS方向からの矢視図である。
【図13】本発明の第3の実施例に係わる緊張材の端部
支持構造の可動側支持部の断面図である。
【図14】本発明の第4の実施例に係わる緊張材の端部
支持構造を備えた建築構造物の正面図である。
【図15】同緊張材の端部支持構造における上側の固定
側支持部の断面図である。
【図16】同固定側支持部の一部省略した斜視図であ
る。
【図17】本発明の第4の実施例に係わる緊張材の端部
支持構造における可動側支持部の断面図である。
【図18】図17T−T線に沿う断面図である。
【図19】本発明の第4の実施例に係わる緊張材の端部
支持構造における下側の固定側支持部の断面図である。
【図20】図19U−U線に沿う断面図である。
【符号の説明】
4 固定側支持部 5 可動側支持部 6 ワイヤー(緊張材) 7 固定側受座体 7a 凹球状内面 8 球面座金 8a 球状摺接面 25 カバー 30 可動側受座体 30a 凹球状内面 31 球面座金 31a 球状摺接面 40 カバー B 係止機構 C 緊張付与機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野里 匡章 東京都港区元赤坂一丁目5番17号 株式会 社松田平田内 (72)発明者 川添 俊之 東京都中央区銀座6−2−10 株式会社巴 コーポレーション内 (72)発明者 仁保 良敬 東京都中央区銀座6−2−10 株式会社巴 コーポレーション内 (72)発明者 垣永 正利 東京都中央区銀座6−2−10 株式会社巴 コーポレーション内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空な固定側受座体の凹球状内面に球面
    座金の球状摺接面を摺接させ、緊張材の固定側端部を前
    記固定側受座体および前記球面座金に貫通させてこの球
    面座金側に係止機構により係止し、前記球面座金と、係
    止機構とを少なくとも前記固定側受座体が成す収容部内
    に収容した固定側支持部と、中空な可動側受座体の凹球
    状内面に球面座金の球状摺接面を摺接させ、緊張材の可
    動側端部を前記可動側受座体および前記球面座金に貫通
    させてこの球面座金側に緊張付与機構により保持し、前
    記球面座金と、前記緊張付与機構とを少なくとも前記可
    動側受座体が成す収容部内に収容した可動側支持部とを
    備えたことを特徴とする緊張材の端部支持構造。
  2. 【請求項2】 固定側支持部側の収容部が、前記固定側
    受座体と、この固定側受座体の端部に着脱可能に設けた
    カバーとにより構成してあり、可動側支持部側の収容部
    が、前記可動側受座体と、この可動側受座体の端部に着
    脱可能に設けたカバーとにより構成してある請求項1記
    載の緊張材の端部支持構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108487463A (zh) * 2018-04-16 2018-09-04 北京市建筑工程研究院有限责任公司 一种适用于张弦结构双索张拉的节点及其使用方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6098047A (ja) * 1983-10-28 1985-06-01 デイツカ−ホツフ・ウント・ウイドマン・アクチエンゲゼルシヤフト 鋼棒,鋼線,鋼より線のような,一個又は複数の引張材から成る拘束されていない緊張可能な引張材
JPH0299125U (ja) * 1989-01-25 1990-08-07

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