JP2833994B2 - 外ケーブルの中間部固定装置 - Google Patents

外ケーブルの中間部固定装置

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JP2833994B2 JP6940894A JP6940894A JP2833994B2 JP 2833994 B2 JP2833994 B2 JP 2833994B2 JP 6940894 A JP6940894 A JP 6940894A JP 6940894 A JP6940894 A JP 6940894A JP 2833994 B2 JP2833994 B2 JP 2833994B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プレキャスト(PCと
略す)橋の構築や補修等において施工される外ケーブル
の中間部の一部を主桁に固定するための固定装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、PC橋等にポストテンション方式
でプレストレスを与える外ケーブルにおいては、図11
に示すように、橋の主桁1の両側において、横桁2,2
間に外ケーブル3を架設し、その後、プレストレスを導
入し定着していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
外ケーブル3の定着方法では、前記主桁1に変動荷重等
の外力が加わっていない死荷重時(固定荷重時)におい
て、コンクリート躯体の内部に埋設してプレストレスを
与える内ケーブルの場合と比し歪みや耐力に関して性能
に大差がないものの、変動荷重(活荷重)時若しくは破
壊荷重時には、外ケーブル3は前記内ケーブルの場合に
比し、ケーブルの歪みがコンクリート躯体の歪みに対応
せずプレストレスが効果的に発揮されない、また、コン
クリート躯体にクラックが生じた以後の抵抗モーメント
が劣ると言う問題点があった。
【0004】即ち、図12(イ)、(ロ)に示すよう
に、主桁1に曲げモーメントが加わると、図12(イ)
で示すように、内ケーブル3aによるプレストレス導入
方法では、コンクリート躯体1と内ケーブル3aとが付
着して一体となっているので、前記内ケーブル3aの位
置に生じる歪みεがそのまま内ケーブル3aに伝達され
ることになり、当該内ケーブル3aのプレストレスによ
って、曲げ等の外力に強く抵抗する。
【0005】これに対して、図12(ロ)に示すよう
に、コンクリート躯体1との付着がない外ケーブル3で
は、コンクリート躯体1に生じる歪みεが直接伝達され
ず、外ケーブル3の両端部間の距離(直線距離)で平均
化された歪みε1となり、コンクリート躯体1と一体に
なった場合に歪みが生じた時の曲線状態よりも短いの
で、前記εとの関係ではε>ε1となる。よって、コン
クリート躯体1に部分的に歪みが集中し大きなクラック
が生じても外ケーブル3に生じる歪みは、コンクリート
躯体の全体変形量を外ケーブルの固定された区間の長さ
で平均化した歪みしか生じなく、通常、外ケーブルが降
伏若しくは破断することなく、それ以前にコンクリート
躯体が破壊されてしまう。
【0006】このように、外ケーブル3によるプレスト
レスを導入した桁では、コンクリート躯体の歪みに一体
となって追随せず、内ケーブル3aを埋設した場合の桁
の場合よりも破壊耐力が劣るものであった。
【0007】このように、従来の外ケーブルにおいて
は、変動荷重若しくは破壊荷重に対する耐力の点におい
て解決すべき課題を有していた。本発明は、上記の課題
に鑑みてなされたもので、外ケーブルとコンクリート躯
体の歪みに一体的になって歪む関係を持たせるようにし
た、外ケーブルの中間部を主桁に固定するための固定装
置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題を解決
し上記目的を達成するための要旨は、偏向部における外
ケーブルの定着部以外の中間部を主桁に固定する固定装
置であって、外ケーブルの周囲でコンクリート躯体に所
要数で埋設されその一端部が表面に露出したアンカー鋼
棒と、該アンカー鋼棒の各々前記一端部に鋼棒の片端部
が連結された連結鋼棒と、該連結鋼棒の他端部に固定さ
れると共に、外ケーブルをその長手方向に移動しないよ
うに固定する固定部材と、からなることである。
【0009】そして、前記アンカー鋼棒の一端部と連結
鋼棒の片端部とが、前記片端部に装着された球面ナット
と、該球面ナットの球面部に当接する球面部を有してア
ンカー鋼棒側に支持された球面リングとで、揺動自在に
されていること、;また、前記固定部材は、球面座金を
介して揺動自在に連結鋼棒の他端部に固定されることで
ある。
【0010】更に、前記固定部材は、中心に外ケーブル
が遊挿される挿通孔及び該挿通孔の周囲で連結鋼棒の他
端部が挿通される連結用孔とが設けられた反力板と、筒
状本体の貫通孔に外ケーブルが挿通されて前記反力板を
挟んで両側に配置されると共に、前記貫通孔に前記反力
板側に拡径するテーパー部が設けられたテーパーリング
と、前記テーパーリングのテーパー部に装着され外ケー
ブルの外周面を押圧するクサビと、から形成されること
であり、;または、前記固定部材は、外ケーブルが挿通
される貫通孔の中心部付近から両端開口部側に各々拡径
するテーパー部を設けた筒状本体と、該筒状本体の両端
開口部側から各々前記テーパー部へ差し込まれて外ケー
ブルの外周面を押圧するクサビと、前記両端開口部に装
着され前記クサビを中心部へ押し込む内ナットと、から
形成されることである。
【0011】
【作用】本発明の外ケーブルの中間部固定装置によれ
ば、PC橋などの主桁のコンクリート躯体の外部に配設
され定着部に両端部が定着された外ケーブルにおいて、
該外ケーブルの定着部以外の中間部が主桁に固定され、
主桁の歪みと各偏向部における固定装置間の外ケーブル
の歪みとが略等しくなり、外ケーブルのプレストレスが
有効に作用して主桁の耐力が向上する。
【0012】偏向部におけるコンクリート躯体に埋設さ
れたアンカー鋼棒と連結鋼棒とが揺動自在に連結されて
いることで、外ケーブルの偏向部における曲率半径の変
化に容易に追従できるようになる。
【0013】また、連結鋼棒と固定部材との固定構造に
おいても、所定の範囲内で揺動自在としたことで、外ケ
ーブルと主桁の相対的な動きに柔軟に対応し、連結鋼棒
に無理な力が加わらない。
【0014】固定部材において、クサビとこれに対応す
るテーパー部を設けて楔効果により外ケーブルの外周面
を押圧して外ケーブルの長手方向の移動を阻止するよう
にしているので、確実に外ケーブルの移動が阻止され
る。
【0015】
【実施例】次に、本発明に係る実施例について図面を参
照して詳細に説明する。なお、従来例に対応する部分に
は理解容易のために同一符号を付けて説明する。
【0016】本発明に係る外ケーブル4の中間部固定装
置6の第1実施例には、図1乃至図8に示すように、P
C橋の主桁1の横桁2の偏向部2aにおいて、所定の曲
率半径で曲げられた貫通孔に偏向管7が設けられ、そこ
に予め保護管(PE管)8が所望の長さで挿通されてい
る。
【0017】前記横桁2の各貫通孔の周囲には、アンカ
ー鋼棒9が所要数で埋設されている。前記アンカー鋼棒
9の配置例としては、図3に示すように、少なくとも2
本以上であり、本図において3本から6本の例を示して
おり、この第1実施例では3本としている。
【0018】前記各アンカー鋼棒9の一端部が横桁2の
表面に露出され、この一端部に連結鋼棒10の片端部が
揺動自在に連結されている。
【0019】この揺動自在にした連結構造の部分2b
は、図4に示すように、アンカー鋼棒9の一端部の外周
面にネジ溝9aを刻設し、該ネジ溝9aに螺合するネジ
孔を有し更に片側端部の外周面にネジ溝11aを刻設し
た筒状のカプラー11を前記アンカー鋼棒9に螺着して
おき、前記アンカー鋼棒9及びカプラー11を横桁2の
コンクリート躯体にインサートしておく。
【0020】そして、中央部に連結鋼棒10が遊挿され
る孔12aを有し、該孔12aの軸心回りに半球状の球
面部12bを前記孔12a端面に連通させて設け、前記
孔12aと反対側の開口部の内壁面に前記カプラー11
のネジ溝11aに螺合するネジ溝を設けた全体お椀型の
球面リング12と、前記球面部12bに当接する球面を
片側に有し中央部に連結鋼棒10が螺合されるネジ孔を
有した球面ナット13とを形成する。
【0021】次ぎに、組立に際しては、前記球面リング
12の孔12aに連結鋼棒10の片端部を挿通させ、そ
して、球面ナット13をその球面が球面リング12の球
面部12bに当接するように連結鋼棒11の片端部側か
ら螺合してねじ込み、その後、固定用ナット14を更に
前記連結鋼棒11の片端部側から螺合させて締結する。
【0022】そして、前記球面リング12を、内壁面の
ネジ溝を前記カプラー11のネジ溝11aに螺合させ
て、該カプラー11に螺着する。球面リング12の螺着
作業を容易にするために、該球面リング12の片端部は
図5に示すように六角形状となっており、レンチ等を係
止して当該球面リング12を回しやすくしてある。
【0023】次ぎに、前記連結鋼棒10の他端部には、
固定部材15が揺動自在に固定され、更に、固定部材1
5が外ケーブル4をその長手方向に移動しないように固
定している。
【0024】前記固定部材15における、前記連結鋼棒
10との連結構造及び外ケーブル4の固定構造は、図6
乃至図8に示すように、所定厚さの平板で三角形状に形
成され、その中央部に外ケーブル4が遊挿される挿通孔
を有し、該挿通孔の周囲に同心円配置にして連結鋼棒1
0が遊挿される連結用孔が3カ所に、かつ、ボルト17
が貫通する孔が6カ所に設けられた反力板16を形成す
る。
【0025】また、前記反力板16とは別体にして全体
筒状にし、中央部に外ケーブル4が挿通される貫通孔を
設け、該貫通孔の周囲に前記ボルト17が挿通される孔
を6カ所に同心円状に配設し、更に、前記貫通孔に片側
開口部に向かって拡径したテーパー部18aが設けられ
たテーパーリング18を固定部材15毎に2個形成す
る。
【0026】そして、前記テーパーリング18のテーパ
ー部18aに合わせた金属製クサビ19を形成する。こ
のクサビ19は、図8に示すように、外ケーブル4の外
周に当分割で6カ所に差し込まれるようになっている。
【0027】前記反力板16を連結鋼棒10の他端部に
揺動自在に固定するには、該他端部に刻設されたネジ溝
10aに、予め、ナット20を奥まで螺装し及び凸座金
21と凹座金22を挿通させておく。
【0028】そして、反力板16を、連結用孔に連結鋼
棒の他端部を挿通させて仮置きし、次ぎに、凹座金22
及び凸座金21を前記他端部に挿通して、その後ナット
20を螺合させ、先に螺合させたナット20と後に螺合
させたナット20を、図6において左右から締め込ん
で、前記反力板16を所定の位置に固定するものであ
る。こうして、前記凹凸座金21,22によって、連結
鋼棒10に対して反力板16の傾きが自由になって揺動
自在となるものである。
【0029】以上のような本発明の第1実施例に係る固
定装置6を使用するには、図6に示すように、反力板1
6の周縁部に止水材としての三角リング状のゴムパッキ
ン23を両側に挟み、そして、テーパーリング18,1
8を左右方向から孔位置を合わせながら挟み付け、6本
のボルト17をテーパーリング18と反力板16の孔に
各々挿通させてナット24を仮止めする。このようにし
て固定部材15の一部を仮に組み立てておく。
【0030】次ぎに、図1に示すように、連結鋼棒10
をアンカー鋼棒9に揺動自在に取り付け、該連結鋼棒1
0の他端部に前記組み立てた固定部材15を装着し、ナ
ット20,20で仮装着する。
【0031】そして、図6に示すように、偏向部2aか
ら突出させてある保護管8及び反対側から配管してきた
保護管8の各端部を、前記固定部材15のテーパーリン
グ18,18の片側開口部へ各々差し込む。但し、外ケ
ーブル4のPC鋼より線4aを通すために差し込むの
で、内部へ奥深く差し込む必要はない。
【0032】その後、前記保護管8内に所要数のPC鋼
より線4aを順次挿通させる。そして、図1に示すよう
に、各偏向部2aで固定装置6を配設した後に、外ケー
ブル4の両端部の定着部aで、ジャッキ等の緊張手段に
より外ケーブル4の各PC鋼より線4aを緊張させる。
【0033】前記緊張作業によって外ケーブル4にプレ
ストレスが導入された後に、前記固定部材15における
テーパーリング18,18を、ボルト17に仮止めした
ナット24を外して、図6において左右方向に移動させ
る。
【0034】そして、PC鋼より線4aの防錆用に保護
管8内にワックスを充填して防錆処理をする。その後
に、図8に示すように、反力板16を挟んで両側で、テ
ーパーリング18の拡径した開口部にクサビ19をさし
込み、保護管8が被覆されていないむき出し部分の範囲
内において、前記クサビ19を前記PC鋼より線4aの
周方向に6個略均等に配設する。
【0035】そして再び、前記テーパーリング18,1
8を前記反力板16を挟むように互いに寄せて、前記ボ
ルト17にナット24をねじ込んで締結し、反力板16
をテーパーリング18、18で挟装させる。これによ
り、クサビ19がPC鋼より線4aの半径方向に強く押
圧され、反力板16がPC鋼より線4aの所望の位置に
固定される。
【0036】更に、反力板16をナット20,20の締
め込みで連結鋼棒10の他端部に固定する。
【0037】その後、前記保護管8,8の一端部が前記
クサビ19の端部との間に間隙がある場合には、反力板
16側に押し込むようにして前記間隙が無いように配管
の調整をすることもできる。
【0038】こうして、固定装置6が各横桁2の偏向部
2aに装着され、主桁1の歪みと、各スパン間の固定装
置6,6間の外ケーブル4の歪みとが略同じとなり、外
ケーブル4のプレストレスが有効に外力に対して作用
し、主桁1の耐力が向上することになるのである。
【0039】本発明の第2実施例は、図9乃至図10に
示すように、固定部材6の変形例に係り、第1実施例に
おける反力板16とテーパーリング18,18を一体に
形成し、更に、外ケーブル4が挿通される貫通孔の中心
部付近から両端開口部側に各々拡径するテーパー部25
aを設け、前記両端開口部の内周壁面にネジ溝を設けた
筒状本体25とした固定部材であるテーパーカプラー2
6を形成する。
【0040】そして、クサビ19を前記筒状本体25の
中心部へ押し付けるために、前記両端開口部のネジ溝に
螺合するネジ溝を外周面に刻設し、更に、回転工具の係
止用穴27a,27aを設けた筒状の内ナット27を形
成したものである。
【0041】この第2実施例の場合には、筒状本体25
の貫通孔にPC鋼より線4aを挿通し、防錆処理し、所
定の緊張作業を行う。
【0042】その後に、前記両端開口部にクサビ19を
所要数差し込んでPC鋼より線4aの外周に配置し、前
記内ナット27を適宜な回転工具の端部を穴27aに係
止させ回転させて筒状本体25の中心部へと締め込んで
前記クサビ19を押し込む。
【0043】前記クサビ19による楔効果で外ケーブル
4のPC鋼より線4aにテーパーカプラー26を固定す
るものである。
【0044】こうして、外ケーブル4をテーパーカプラ
ー26で固定して、外ケーブル4の長手方向の移動が阻
止されるものである。
【0045】このほか、他の実施例として、前記クサビ
19のPC鋼より線4aに当接する部分に、外ケーブル
4の長手方向に直交する方向に凹溝を複数設けたり、螺
旋溝を設けたりして、クサビ19の固着力を強くするこ
ともできる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の外ケーブ
ルの中間部固定装置は、外ケーブルの定着部以外の中間
部を主桁に固定する固定装置であって、偏向部における
外ケーブルの周囲でコンクリート躯体に所要数で埋設さ
れその一端部が表面に露出したアンカー鋼棒と、該アン
カー鋼棒の各々前記一端部に鋼棒の片端部が連結された
連結鋼棒と、該連結鋼棒の他端部に固定されると共に、
外ケーブルをその長手方向に移動しないように固定する
固定部材とからなるので、外ケーブルの中間部がPC橋
等の主桁に固定されることになって、外ケーブルによる
プレストレスが外力に有効に作用してスパン間における
外ケーブルと主桁の歪みが略等しくなり、主桁の耐力が
向上すると言う優れた効果を奏する。
【0047】前記アンカー鋼棒の一端部と連結鋼棒の片
端部とが、前記片端部に装着された球面ナットと、該球
面ナットの球面部に当接する球面部を有してアンカー鋼
棒側に支持された球面リングとで、揺動自在に連結した
ので、偏向部における外ケーブルの曲がりに対応して前
記連結鋼棒を適宜に揺動させて略平行状態で外ケーブル
に沿わせることができると言う優れた効果を奏する。
【0048】前記固定部材は、球面座金を介して揺動自
在に連結鋼棒の他端部に固定されるようにしたことで、
主桁に変動荷重などが加わったときの主桁や外ケーブル
の歪みによって、連結鋼棒に無理な力が加わることが防
止されると言う優れた効果を奏する。
【0049】前記固定部材は、中心に外ケーブルが遊挿
される挿通孔及び該挿通孔の周囲で連結鋼棒の他端部が
挿通される連結用孔とが設けられた反力板と、筒状本体
の貫通孔に外ケーブルが挿通されて前記反力板を挟んで
両側に配置されると共に、前記貫通孔に前記反力板側に
拡径するテーパー部が設けられたテーパーリングと、前
記テーパーリングのテーパー部に装着され外ケーブルの
外周面を押圧するクサビと、から形成されることによ
り、偏向部における外ケーブルの固定がクサビにより確
実に固定できるようになると言う優れた効果を奏する。
【0050】前記固定部材は、外ケーブルが挿通される
貫通孔の中心部付近から両端開口部側に各々拡径するテ
ーパー部を設けた筒状本体と、該筒状本体の両端開口部
側から各々前記テーパー部へ差し込まれて外ケーブルの
外周面を押圧するクサビと、前記両端開口部に装着され
前記クサビを中心部へ押し込む内ナットと、から形成さ
れることにより、一体型にした筒状本体によって固定部
材全体の部品点数が減少して部品管理がし易くなるばか
りでなく、クサビを装着するにも容易な作業となり、更
に、片側の複数のクサビの押し込みも一つの内ナットで
容易に能率的に行うことができると言う優れた効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る縦断面図である。
【図2】主桁に本発明の固定装置を配設した例の説明図
である。
【図3】同第1実施例に係り、偏向部におけるアンカー
鋼棒の配設例を示す説明図である。
【図4】同第1実施例に係るアンカー鋼棒と連結鋼棒の
連結部の構造を示す拡大縦断面図である。
【図5】図4のD−D線に沿った側面図である。
【図6】同第1実施例に係る固定部材の構造を示す縦断
面図である。
【図7】図6のE−E線に沿った側断面図である。
【図8】同図6のF−F線に沿った縦断面図である。
【図9】本発明の第2実施例に係る固定装置の固定部材
の構造を示す縦断面図である。
【図10】同図9のG−G線に沿った縦断面図である。
【図11】従来例に係る外ケーブルの架設方法を示す説
明図である。
【図12】内ケーブルと外ケーブルの場合の歪みの発生
を説明する説明図である。
【図13】図11のA−A線に沿った断面図(イ)、B
−B線に沿った断面図(ロ)、C−C線に沿った断面図
(ハ)である。
【符号の説明】
1 主桁、 2 横桁、 2a 偏向部、 3,4 外ケーブル、 4a PC鋼より線、 5 橋脚、 6 固定装置、 7 偏向管、 8 保護管、 9 アンカー鋼棒、 10 連結鋼棒、 11 カプラー、 12 球面リング、 12a 孔、 12b 球面部、 13 球面ナット、 14 固定用ナット、 15 固定部材、 16 反力板、 17 ボルト、 18 テーパーリング、 18a テーパー部、 19 クサビ、 20 ナット、 21 凸座金、 22 凹座金、 23 ゴムパッキン、 24 ナット、 25 筒状本体、 25a テーパー部、 26 テーパーカプラー、 27 内ナット、 27a 係止用穴。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏向部における外ケーブルの定着部以外
    の中間部を主桁に固定する固定装置であって、外ケーブ
    ルの周囲でコンクリート躯体に所要数で埋設されその一
    端部が表面に露出したアンカー鋼棒と、該アンカー鋼棒
    の各々前記一端部に鋼棒の片端部が連結された連結鋼棒
    と、該連結鋼棒の他端部に固定されると共に、外ケーブ
    ルをその長手方向に移動しないように固定する固定部材
    と、からなることを特徴とする外ケーブルの中間部固定
    装置。
  2. 【請求項2】 アンカー鋼棒の一端部と連結鋼棒の片端
    部とが、前記片端部に装着された球面ナットと、該球面
    ナットの球面部に当接する球面部を有してアンカー鋼棒
    側に支持された球面リングとで、揺動自在にされている
    ことを特徴とする請求項1に記載の外ケーブルの中間部
    固定装置。
  3. 【請求項3】 固定部材は、球面座金を介して揺動自在
    に連結鋼棒の他端部に固定されることを特徴とする請求
    項1または2に記載の外ケーブルの中間部固定装置。
  4. 【請求項4】 固定部材は、中心に外ケーブルが遊挿さ
    れる挿通孔及び該挿通孔の周囲で連結鋼棒の他端部が挿
    通される連結用孔とが設けられた反力板と、筒状本体の
    貫通孔に外ケーブルが挿通されて前記反力板を挟んで両
    側に配置されると共に、前記貫通孔に前記反力板側に拡
    径するテーパー部が設けられたテーパーリングと、前記
    テーパーリングのテーパー部に装着され外ケーブルの外
    周面を押圧するクサビと、から形成されることを特徴と
    する請求項1,2または3に記載の外ケーブルの中間部
    固定装置。
  5. 【請求項5】 固定部材は、外ケーブルが挿通される貫
    通孔の中心部付近から両端開口部側に各々拡径するテー
    パー部を設けた筒状本体と、該筒状本体の両端開口部側
    から各々前記テーパー部へ差し込まれて外ケーブルの外
    周面を押圧するクサビと、前記両端開口部に装着され前
    記クサビを中心部へ押し込む内ナットと、から形成され
    ることを特徴とする請求項1,2,または3に記載の外
    ケーブルの中間部固定装置。
JP6940894A 1994-04-07 1994-04-07 外ケーブルの中間部固定装置 Expired - Fee Related JP2833994B2 (ja)

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