JPH0723337B2 - メタノールカルボニル化法 - Google Patents

メタノールカルボニル化法

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JPH0723337B2
JPH0723337B2 JP60093953A JP9395385A JPH0723337B2 JP H0723337 B2 JPH0723337 B2 JP H0723337B2 JP 60093953 A JP60093953 A JP 60093953A JP 9395385 A JP9395385 A JP 9395385A JP H0723337 B2 JPH0723337 B2 JP H0723337B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景と従来技術 本発明はメタノールとカルボニル化法に関する。
最近用いられる酢酸の合成法の中で1973年10月30日公告
のPaulikらの米国特許第3,769,329号に発表されたとお
り1酸化炭素を用いるメタノールのカルボニル化法が商
業的に最も有用なものの一つである。触媒は液体反応媒
質に溶解又は分散したかいづれかの又は例えばメチルよ
う化物の様なハロゲン含有助触媒と共に不活性固体に支
持されたロジウムより成る。ロジウムは反応系にどんな
形でも導入できる、実際に可能としても活性触媒複合物
内のロジウム部分の正確な性質を確認してもあまり意味
がない。同様にハロゲン化物助触媒の性質も臨界的では
ない。特許権者は非常に多くの適当な助触媒を発表して
いるが、その多くは有機アイオダイドである。これらの
化合物は安定剤としてではなく助触媒として用いられ
る。最も典型的且つ有用には、反応は1酸化炭素ガスが
絶えず吹込まれている液体反応媒質にとけている触媒に
よって行なわれる。
Paulikらは液体反応媒質は触媒系と適合するどんな溶媒
でもよく、また例えば反応する純アルコール又はこれと
望むカルボン酸末端生成物および(又は)これら2化合
物のエステルとの混合物を含んでもよいとしている。し
かし特許権者は更にこの方法の好ましい溶媒と液体反応
媒質は望むカルボン酸それ自体、即ちメタノールかカル
ボニル化されて酢酸を生成される場合の酢酸であるとし
ている。
Paulikらの説の重要点は満足な高反応速度をえるために
は反応混合物中に水も存在す必要がある点である。特許
権者は多数の使用できる液体反応媒質を含む多数の反応
系を例示している。しかし彼らの説の一般的特徴点は実
質量の水が適度の高反応速度の達成を助けるということ
である。特許権者は更に含水量の減少はカルボン酸に反
してエステル生成物の製造をもたらすとしている。特に
主として酢酸を含む溶媒中でメタノールの酢酸へのカル
ボニル化を考えまたPaulikらのいう改質された触媒を用
いて、ヨーロッパ特許出願0055618号においては、この
技術を用いる代表的酢酸工場の反応媒質中には一般に約
14−15重量%の水が存在するとしている。この反応溶媒
からの無水又は無水に近い酢酸の回収において、この相
当量の水からの酢酸分離には蒸留および(又は)溶媒抽
出の様な追加処理工程におけるエネルギーの実質的消費
並びに水分の少ない物質処理に用いる装置に比較して処
理装置の拡大を伴なうという問題点を有する。またHjor
tkjaerとJensen(「インダストリアルエンジニアリング
ケミストリー」Ind.Eng.Chem.,Prod.Res.Dev.16,281−2
85(1977))は水の0から14重量%までの増加はメタノ
ールカルボニル化反応速度を増すことを示している。14
重量%以上の水によっては反応速度は変らない。
また更に下に説明するとおり、Paulikらの方法に使用し
た時、特に触媒系の1酸化炭素含量が減少した時(EP00
5618)、触媒溶液から生成物を分離する蒸留操作中触媒
は反応媒質から沈澱し易い。この傾向が反応媒質の含水
量減少につれて増加することがここに見出された。故に
適当な反応速度に十分な水をなお維持しながら水の実質
的量を含む反応生成物処理の経費節減のため最少水濃度
でPaulikらの方法操作を試みることは自明と思われがち
だが、触媒活性と安定性の維持のために認知しうる水に
対する要求はこの目的に対して逆に働らく。
実質的に無水反応条件のもとでカルボン酸のアリールエ
ステルの様な特殊溶媒を用いてメタノールの様なアルコ
ール又はジメチルエーテルの様なエーテルをカルボン酸
又はエステル誘導体にカルボニル化する他の反応系がこ
の分野で知られている。生成物のカルボン酸自体溶媒系
の成分でありうる。この方法は1980年7月15日公告のイ
ツシキらの米国特許第4,212,989号に発表されており、
触媒金属はロジウム、パラジウム、イリジウム、白金、
レニウム、ネオミウム、コバルト、鉄およびニッケルよ
り成る群のものである。関連特許は同一特許権者の米国
特許第4,336,399号であり、ニッケル主体の触媒系を使
っている。特に米国特許第4,212,989号を考えれば本発
明への関連は触媒が共にロジウムを例とする様な触媒金
属より成るものであり、Paulikらによって使われた有機
アイオダイドの様な特許権者が助触媒としてあげたもの
並びに特許権者が有機促進剤としてあげたものを伴な
う。促進剤には3価窒素、りん、砒素およびアンチモン
の広範な有機化合物がある。十分な促進剤は触媒金属と
の化学量論的配位化合物生成に使われる。溶媒が酢酸の
み又は原料メタノールと混合された酢酸より成る場合助
触媒のみが使われ(促進剤なし)また完全な収率データ
は出されていない。しかしこの場合“多量”の水および
よう化水素が特許権者の意思に反した生成物中に発見さ
れたといわれている。
モンサントカンパニーのヨーロッパ特許第0055618号は
ロジウムとアイオダイド又は臭素成分より成る触媒を用
いるアルコールのカルボニル化反応において1酸化炭素
欠乏状態での触媒沈澱を特定の安定剤を加えて軽減され
ることを発表している。そこでは14−15重量%程度の実
質的量の水を反応媒質に使用している。試験した安定剤
には簡単なアイオダイド塩があるが、より有効な安定剤
は特に選ばれた有機化合物数種のいづれかと思われる。
メチルアセテイトとアイオダイド塩の濃度が特に水の低
濃度におけるメタノールの酢酸へのカルボニル化速度に
影響する重要パラメーターであるとは論じていない。安
定剤としてアイオダイド塩を用いた場合その量は比較的
少なくまた使用するアイオダイド塩の濃度選択の主な基
準がアイオダイドとロジウムの比率であるということで
ある。即ち特許権者は一般に配位子として触媒のロジウ
ム成分と共にあるよう素の量以上のよう素の過剰を用い
ることは好ましいとしている。一般的にいって、特許権
者の説は例えばアイオダイド塩として加えられたアイオ
ダイドは単に触媒系の先駆物質成分として働らくものと
思われる。特許権者がよう化水素を加える場合彼等はそ
れを助触媒メチルアイオダイドの先駆物質と考えてい
る。その様な単なるアイオダイドイオンが重要な意味を
もつこともまた反応速度を増すためそれらが実質的過剰
に存在することが好ましいこともはっきりした記述がな
い。事実としてモンサントカンパニーのEbyとSingleton
(「アプライドインダストリアルキャタリスト」Applie
d Industrial Catalysis 1巻、275−296(1983))はア
ルカリ金属のアイオダイド塩はメタノールのロジウム接
触カルボニル化反応における共触媒として不活性である
と述べている。
メチルアセテイトの様なエステル又はジメチルエーテル
の様なエーテルをカルボニル化する無水酢酸の様な無水
カルボン酸の製造はRizkallaの米国特許第4,115,444号
およびErpenbackのヨーロッパ特許出願0,008,396号に発
表されている。両者の場合とも触媒系はロジウム、アイ
オダイドおよび3価窒素又はりん化合物より成る。酢酸
は反応溶媒系の成分であるが反応生成物ではない。少量
の水は市販入手される各反応体に存在する程度まで許容
されると示されている。しかし本質的には乾燥条件がこ
の反応系で保たれる必要がある。
Larkinsらの米国特許第4,374,070号は無水である反応媒
質中でロジウム、リチウムおよびアイオダイド化合物の
存在においてメチルアセテイトのカルボニル化により無
水酢酸を製造する方法を記載している。リチウムはリチ
ウムアイオダイドとして添加できる。反応が本発明の関
係するところとちがうものであるということは別とし
て、リチウムがアイオダイドの様な特殊形であるという
ことそれ自体重要であるという発表はない。その様なア
イオダイドイオンが意味深いという記述はない。
総括してメタノールの様なアルコールをカルボニル化し
て酢酸の様なカルボン酸を生成する分野における最近の
技術は極めて安定した触媒系を維持しまた液体反応媒質
中で低含水量条件のもとで工業的に好ましい転化速度を
えてそれにより極めて含水量の少ない酸生成物を回収す
る経費と投下資本費を最少にできる様な簡単な方法に未
だに欠けている。
したがって本発明の目的はメタノールの様なアルコール
をこれまで適当と思われていたよりも低含水量をもつ液
体反応媒質を使って酢酸の様なカルボン酸誘導体にカル
ボニル化できる様な反応方式を提供することにある。反
応媒質の含水量に関係なく改良された安定性をもつ、即
ちそれから固体触媒が沈澱しにくい様な触媒系を提供す
ることも他の目的である。従来使われた高含水系に比べ
て好ましくない副成物、プロピオン酸、2酸化炭素およ
び水素生成の実質的減少を特徴とする触媒系を提供する
ことも関連目的である。他の目的は以下の記載から明ら
かとなるであろう。
発明の構成 一般に本発明はアルコールをそれよりも1炭素原子を多
くもつカルボン酸に転換する従来のロジウム接触カルボ
ニル化の改良法である。特に本発明はメタノール(MeO
H)からの酢酸(HOAC)の生成に関する。反応媒質中に
カルボニル化されるアルコールのエステルとカルボニル
化反応の酸生成物およびアルコールに相当する炭化水素
のハライド誘導体、特にアイオダイドを存在させる。故
にメタノールが酢酸にカルボニル化される反応系におい
てエステルはメチルアセテイト(MeOAC)であり、また
ハライドはメチルハライド、特にメチルアイオダイド
(MeI)である。ロジウムは接触的有効濃度で存在す
る。
本発明は主として反応媒質中にアイオダイドイオンの特
定濃度も保ちながら酢酸を特定割合にする場合反応媒質
中にロジウムの接触的有効量と共に少なくとも一定濃度
の水(しかし下記するとおり予想外に低い)をメチルア
セテイトおよびメチルアイオダイドと共に保つことによ
ってEP0055618に記載のとおり反応媒質中極めて低い水
濃度(約14又は15重量%水を保つ一般工業慣例にも拘ら
ず)においてさえ接触安定性とカルボニル化反応機の生
産性が驚くべき高水準に保持できるという発見にある。
メチルアイオダイド又は他の有機アイオダイドであるア
イオダイド以上のアイオダイドイオンは簡単な塩として
存在する。リチウムアイオダイドが好ましい。しかし反
応媒質中反応温度において有効濃度にとけるどんなアイ
オダイド塩も使用できる。例えばホスフインの様な特定
配位子は必要ない。
本発明はロジウム触媒を含む反応媒質中でメタノールを
1酸化炭素と反応させて酢酸を製造する方法において、
上記反応中上記反応媒質中に1乃至14重量%の水と共に
(a)アイオダイド塩2乃至20重量%、(b)メチルア
イオダイド5乃至20重量%および(c)メチルアセテイ
トの0.5乃至5重量%を維持し、残余は実質的に酢酸よ
り成ることを特徴とする酢酸の製造法である。
本発明は広義には上記のとおりであるが、その好ましい
実施態様は特に低水濃度においてアイオダイド塩とエス
テルの間に相互作用があるという発見に基づく。即ちこ
れら名をあげた各成分がある特定濃度で存在する場合最
適結果がえられる。一般的にいって、アイオダイド塩は
従来法によって必要であると示唆されているよりも高い
濃度で使われる。アイオダイド塩と合成される酸のメチ
ルエステルの比較的高濃度使用によって、液体反応媒質
が水を広く簡単に水の“限定濃度”と定義できる程低い
約0.1重量%程度の濃度で含む場合でさえ驚く程の触媒
安定性と反応機生産性がえられる。従来法はこの低水条
件のもとでの操作はあえて示唆するとすれば殆んど又は
全く酢酸を生成しないことを示唆しているといえる。更
に今や酢酸生成物回収目的の蒸留が反応容器自体内に保
たれた環境においてロジウムに安定化影響をもつ配位子
である1酸化炭素を触媒から除去する傾向がある様な方
法の生成物回収工程中特にロジウム触媒の安定性が非常
にわるかったことが発見された。
詳細な説明と好ましい態様 次の記述はメタノールのカルボニル化による酢酸製造に
関する。しかし上述したとおり、この技術はメタノール
より高級の同族体のカルボニル化による酢酸より高級の
同族体であるカルボン酸の製造に応用できるのである。
使用できる反応系は下に説明する様に液体反応媒質の組
成調節以外変化なく本改良法に使用されるが、この反応
系は(a)液相カルボニル化反応機、(b)いわゆる
“フラッシヤ”および(c)“メチルアイオダイド−酢
酸分離塔”より成る。代表的なカルボニル化反応機は反
応液内容物が自動的に一定水準に保たれる撹拌オートク
レーブである。この反応機に連続して新メタノール、反
応媒質中に水の少なくとも有限濃度を保つに十分な水、
フラッシヤー底からの循環触媒溶液、およびメチルアイ
オダイド−酢酸分離塔の頂部からの循環メチルアイオダ
イドとメチルアセテイトが供給される。別法として蒸留
系が粗酢酸を回収し触媒溶液、メチルアイオダイドおよ
びメチルアセテイトを反応機に循環する手段となる限り
は蒸留系を使用できる。1酸化炭素は、内容物を撹拌す
るために使う撹拌機のすぐ下で連続してカルボニル化反
応機に導入される。もちろん1酸化炭素はこれによって
反応液全体に分散される。ガス放出流はガス副成物生成
を防ぎまた1酸化炭素分圧を与えられた全反応機圧に保
つため反応機の頂部から放出される。反応機温度は自動
的に調節されまた1酸化炭素は一定全反応機圧を保つに
十分な速度で供給される。1酸化炭素の反応機内分圧は
典型的には約2乃至30絶対気圧、好ましくは約4乃至15
絶対気圧である。副成物の分圧と含有液の蒸気圧のため
反応温度約150乃至250℃において全反応機圧は約15乃至
45絶対気圧である。反応機温度は約180乃至220℃が好ま
しい。
生成液はカルボニル化反応機からその中で一定レベルを
保つに十分な速度で引出されフラッシヤーにその頂部と
底の中間点から入れられる。フラッシヤーで触媒液は底
流(主として酢酸でロジウムとアイオダイド塩を含み少
量のメチルアセテイト、メチルアイオダイドおよび水が
ある)として引出され、一方フラッシヤーのオーバーヘ
ッドは大部分酢酸より成りメチルアイオダイド、メチル
アセテイトおよび水を含む。フラッシヤー頂部から1酸
化炭素の1部と共にメタン、水素および2酸化水素の様
な副成ガスが出る。
メチルアイオダイド−酢酸分離塔の底から引出された生
成酢酸(それはまた底に近い側流としても引出すことが
できる)は次いで望むとおり最終精製のため引出され
る。その方法はこの当業者には明らかでありこの発明の
範囲外である。メチルアイオダイドー酢酸分離機からの
オーバーヘッドは主としてメチルアイオダイドとメチル
アセテイトより成り、新メチルアイオダイドと共にカル
ボニル化反応機に再循環され、新メチルアイオダイドは
カルボニル化反応機中で液体反応媒質中のメチルアイオ
ダイド濃度を保つに十分な速度で供給される。新メチル
アイオダイドはフラッシヤーとカルボニル化反応機排出
流への損失を補償する必要がある。
第1反応調整法は反応機の液体内容物と反応機上部空間
内ガス中の1酸化炭素を連続的に分析し、これらの分析
に基づいて特定反応媒質組成を保つ様1酸化炭素、水、
メタノールおよびメチルアイオダイドの流量を調節する
ことより成る。メタノールのカルボニル化反応機への添
加はその内容物のメタノール分析ではなくむしろメチル
アセテイト含有量分析に基づくことを更に説明する必要
がある。メタノールの大部分はカルボニル化反応機に入
るや否や殆んどメチルアセテイトに転化するのである。
上記系の最適性能を保つため満たす必要がある2基準が
ある。これはロジウム触媒がフラッシヤー操作経過中沈
澱しない様は安定触媒系の維持をこえることである。第
1に単位時間単位容量当り又は反応機に含まれる液体反
応媒質重量当り生成された酢酸量によって測定したとき
カルボニル化反応機自体の高生産性を保つことが望まし
い。これは“反応機生産性”又は“反応機空間時間収
率”といってもよいだろう。(現在ある様な技術は反応
機生産性を保つ必要を認めるが、この目的に到達する本
発明の方法を教えていない。) 第2に本発明の改良法はカルボニル化反応機と生成物回
収系の両方を含む総合装置における最終回収濃酢酸によ
って測定したとき最適生産性維持を意図している。メチ
ルアイオダイド−酢酸分離機又は同様のものを含む生成
物回収系の詳細は本開示に直接関連しないが、水が粗酢
酸の好ましくない成分であり、またこの液流中水が多い
程操作経費が増加し生成物回収−精製装置の必要投下資
本が大きくなることは当業者の誰もが認めるであろう。
故に“反応生産性”の他に“装置生産性”も考えられる
べきであり、“装置生産性”は水をメチルアイオダイド
−酢酸分離塔の残渣から排除する程度による。この液流
が乾燥している程、反応生産性が保たれている限り全装
置生産性はより高くなるであろう。
本発明の改良法は最適反応生産性および最適全装置生産
性の両方の維持にある。基本的にこの技術分野の現状は
上記の様な反応と主生成物回収系から初めに回収された
粗酢酸中にもたらされる望ましくないほど高い含水量を
伴なう液体反応媒質中の比較的高含水量の受入れを許容
している。
前に説明したとおりこの分野の現状によるカルボニル化
反応速度は米国特許第3,769,329号、EP005618およびHio
rtkjaerとJensen(1977)によって教えられたとおり反
応媒質中の水濃度に非常に関連している。即ち水濃度が
約14−15重量%よりも下に減少したとき反応速度は減少
する。触媒はまた低1酸化炭素分圧の操作流中にある場
合不活性下と沈澱をより受け易くなる。しかし今や特に
低水濃度においてメチルアセテイトとリチウムアイオダ
イドの様なアイオダイド塩の間にある相乗作用を用いる
ことによって約14重量%以下の水濃度(含水量14重量%
以上では反応速度は特に水濃度には依らない)において
酢酸増加生産能力がえられることが発見されたのであ
る。この効果は下記表Iに示しており、反応媒質の内容
物を表に示すとおり変化させた5パイロットプラント試
験の結果を示しており、えられた空間時間収率は使用し
た触媒系の測定効果の基準である。各々の場合表の空間
時間収率(STY)はカルボニル化反応機中に含まれる反
応媒質のリットル当り毎時当り生成酢酸のグラム−モル
で表わし、反応媒質の容量は室温、空気を吹込まぬ状態
でとったものである。パイロットプラントは前記のとお
り操作した。即ち撹拌オートクレーブのあとに2生産物
回収系蒸留工程があり操作調整方法は前記のとおりであ
った。すべての場合反応機温度は約190乃至195℃であっ
た。全反応機圧は約28絶対気圧であり、1酸化炭素分圧
は約8−12絶対気圧であった。各々の場合、表に示して
いないが液体反応媒質の残りは酢酸であった。少量の他
成分ももちろんあった。反応速度は直接ロジウム濃度に
比例するので、まちがった試験を比較できる様、下に議
論した試験におけるSTYは別にはっきり示さない限りロ
ジウム400ppmに標準化されている。
上表から従来法の代表的高含水量の試験(a)は16.9の
STYを示したことがわかる。含水量を4重量%に減少
し、メチルアセテイトを少し増加したが他成分を本質的
に変えなかった試験(b)においては僅か5.2のSTYがえ
られた。低水分、リチウムアイオダイドなし、高メチル
アセテイトおよびメチルアイオダイド不変の試験(c)
においてSTYは僅か10.4であった。試験(d)において
リチウムアイオダイド含量を増し水をなお4重量%の低
い水準においた場合STYは試験(b)においてえたより
も高水準となった。水をなお4重量%の比較的低水準と
しリチウムアイオダイドとメチルアセテイトの両方を増
した試験(e)においてSTYは15.8となり高含水量を用
いた試験(a)と本質的に同じSTYとなった。
前記比較試験からえた結論は低水濃度のもとでメチルア
セテイトとリチウムマイオダイドの各々の比較的高濃度
の場合にのみそれらの成分が速度促進剤として働らくこ
とまた両成分が同時にあるとき促進が大きいことであ
る。これは従来技術で認められていない。またリチウム
アイオダイドの濃度がこの種の反応系においてハライド
塩の使用量が従来小さかったのに比較し全く高かったこ
ともわかるであろう。
今やメチルアセテイト濃度約2重量%以上を含む試験に
おいてリチウムアイオダイドが反応速度を増すに必要な
ばかりでなくまた高メチルアセテイト濃度がロジウム安
定性に対する悪影響のため高水濃度においてさえロジウ
ム触媒安定化に必要であることが発見されたのである。
例えば反応媒質中14重量%の水と伴に15重量%のメチル
アイオダイドを使いリチウムアイオダイドを使わず触媒
として320−240ppmのロジウムを使い200℃で行なった実
験において反応媒質中メチルアセテイト平均濃度2重量
%においてロジウム沈澱損失は毎時ロジウム濃度約12pp
mとわかったが、他の反応成分が実質的に変らないでメ
チルアセテイト含量僅かに約1重量%であった時ロジウ
ム損失は毎時1.3ppm又はそれより少なかった。これは再
びメチルアセテイトの反応促進効果が比較的高濃度のア
イオダイド塩との関連において最も実現されたことを示
している。これは従来技術では認められていなかったこ
とである。
上記したとおり反応を連続操業パイロットプラント反応
系の代りにバッチオートクレーブで行なう試験をいくつ
か行なった。これらの試験で適当な耐蝕金属のオートク
レーブにロジウムトリアイオダイド(代表的に生成混合
物中ロジウム含量200乃至500ppm)、メチルアイオダイ
ド14乃至19重量%、試験された濃度の水、試験された種
々の量の安定剤、メタノール15mlおよび酢酸40乃至60g
を装入した。オートクレーブを密封し1酸化炭素分圧約
28.2絶対気圧の圧力とし圧力を25℃で検査した。次いで
オートクレーブの1酸化炭素をしづかに排出した後1酸
化炭素の4.4絶対気圧で2回フラッシュさせた。オート
クレーブを次に1酸化炭素で11.2絶対気圧とし185乃至1
95℃に加熱した後オートクレーブの撹拌機をまわした。
オートクレーブを更に1酸化炭素で28.4絶対気圧とし、
理想ガス法則を1酸化炭素に適用されると仮定して時間
に対する1酸化炭素の消費量を監視して反応速度を測定
した。1酸化炭素吸収対時間のプロットから反応速度を
決定し、えられた結果を1酸化炭素における理想ガス行
動を仮定してカルボニル化反応速度に変えた。この方法
は一般に反応安定剤として有機陽イオンをもつものもあ
る数種のアイオダイド塩の使用効果研究に使用した。
上記したとおり連続パイロットウラントとバッチ反応系
の両者を用いて今や含水量、アイオダイド塩、メチルア
セテイトおよびメチルアイオダイド間の相互作用が下表
に示すとおりであると測定されている。表には触媒安定
化と反応速度向上の両方をえるための広範囲と好ましい
又は最適の範囲の両方が示されている。“好ましい”範
囲は上に説明したとおり主生成物回収系を含む全方式の
最適性能という点から好ましいものである。推奨濃度は
1例外のほかは安定化と速度向上の両方について同じで
あるとわかるであろう。1例外とはメチルアセテイトの
“好ましい”範囲が触媒安定化に対し0.5−5重量%で
あるが、最適速度向上に対し2−5重量%であることで
ある。もちろん大ざつぱにいえばこれはいづれの場合も
0.5乃至5重量%の範囲で満足であることを意味する
が、与えられたプラント操業状態において最大をねらう
ことが触媒安定化であるか最高速度向上であるかによっ
て、最高速度向上を求めている場合は望むメチルアセテ
イト範囲の下限はより少し高い。
上述した処を反復するに、従来の実施法に比べて含水量
が全く低くまたアイオダイド塩含量が全く高いことが認
められるであろう。推奨されたメチルアセテイト濃度の
上限もまねは市販触媒液(EP0055618)にあるとおり計
算できるものよりも高い。
反応媒質中のリチウムアイオダイド濃度と含水量の間の
相互関係は一連のバッチ試験で研究された。その中で反
応媒質中水2重量%に対し媒質中のリチウムアイオダイ
ド含量を約0.0モルから約1.5モル(20重量%)まで変え
てえた結果を媒質中水14重量%でえた結果と比較した。
メチルアイオダイド濃度14重量%、反応温度190℃また
反応媒質のロジウム含量は472ppmであった。これらのバ
ッチ試験の初めのメチルアセテイト含量は27重量%であ
った。連続操業ではずっと低い方がよい。水14重量%で
リチウムアイオダイド含量が減少した時、空間時間収率
も減少した、即ちリチウムアイオダイド濃度1.5モル(2
0重量%)において毎時リットル当り20モルからリチウ
ムアイオダイド濃度約0.8モル(11重量%)において毎
時リットル当り約12乃至13モルに下った。結果点はちら
ばっており、リチウムアイオダイドが全くない場合、空
間時間収率は約13と示された。速度対リチウムアイオダ
イド濃度の曲線は水2重量%におけるよりも高含水量に
おいてよく明らかにされなかった。
水2重量%でリチウムアイオダイドの効果は著しかっ
た。リチウムアイオダイド約0.2モル(2.7重量%)にお
いて空間時間収率は毎時リットル当り7モルであり、こ
れはリチウムアイオダイドの増加と伴にほぼ直線的に空
間時間収率毎時リットル当り21モルまで増加し、その時
リチウムアイオダイド濃度は約1.5モル(20重量%)で
あった。故にリチウムアイオダイド含量を増すことによ
り水14重量%におけると実質的に同じ空間時間収率が水
2重量%でえることが可能で、好ましい低含水量条件で
操作するプラント能力の明白な向上がえられた。
メチルアセテイトとリチウムアイオダイド含量の間の関
係を3組のバッチ試験で検べた。各々の場合一定リチウ
ムアイオダイド含量において反応媒質中のメチルアセテ
イト含量を0から最大約3.0モル(33重量%)まで変え
た。すべての場合メチルアイオダイド含量14重量%、含
水量2重量%、温度190℃、およびロジウム含量236ppm
であった。リチウムアイオダイド含量0.17モル(2.5重
量%)の場合空間時間収率はメチルアセテイトのない時
の0から次第に増加してメチルアセテイト含量約26重量
%の時の毎時リットル当り約7モルまで上った。直角軸
にプロットしたとき曲線はゆるやかに中高となって上昇
した。リチウムアイオダイド含量1.5モル(20重量%)
の場合空間時間収率はメチルアセテイト0の時の0から
メチルアセテイト含量約33重量%の時の毎時リットル当
り約14モルまで増加した。即ちメチルアセテイトが約33
重量%の時のリチウムアイオダイド1.5モル(20重量
%)の使用はリチウムアイオダイド0.17モル(2.5重量
%)を用いた時えられた条件と比較して空間時間収率を
約2倍したものである。
リチウムアイオダイド(代表的金属アイオダイド塩)と
有機陽イオンをもつ代表的塩、N−メチルピコリニウム
アイオダイド(NMPI)とのちがいがあればその差異を研
究するため他の一連の試験をした。NMPIは3−ピリコン
をメチルアイオダイドで第4級化して生成した。反応媒
質はNMPI、水2重量%、遊離メチルアイオダイド14.4
%、メチルアセテイト27重量%を含み残余は酢酸であっ
た。またロジウム472ppmを含んでいた。反応温度は190
℃であった。リチウムアイオダイド又はNMPIの両方の濃
度範囲約0.2モルから約0.8モルにわたり、反応空間時間
収率対リチウムアイオダイド又はNMPIのモル濃度のプロ
ットは与えられたリチウムアイオダイドモル濃度でえら
れた空間時間収率は同濃度のNMPIの場合と比較して差が
なかった。調整要素であるものはアイオダイドイオンの
濃度でありまたアイオダイドの与えられたモル濃度にお
いて陽イオンの性質はアイオダイド濃度の影響ほど著し
くないことは認められるであろう。金属アイオダイド塩
又は有機陽イオンをもつアイオダイド塩のいづれもその
塩が反応媒質中に十分溶解し望む程度の安定化アイオダ
イドを生成する限り使用できる。アイオダイド塩は有機
陽イオンをもつ第4級塩又は無機陽イオンをもつアイオ
ダイド塩、好ましくは1975−1976年オハイオ州クリ−ブ
ランド市CRCプレス出版の“Handbook of Chemistry and
Physics"(第56版)に記載の周期表I a族とII a族金属
より成る群の金属のアイオダイド塩でもよい。特にアル
カリ金属アイオダイドが便利で、リチウムアイオダイド
が好ましい。
実施例1 次の試験は撹拌反応機より成る連続操業装置で行なっ
た。生成物はそれから連続的に引出され前記方法で処理
された。カルボニル化反応機は室温泡のない状態で測定
して約1800mlの液体反応媒質を入れていた。試験中その
内容物は定期的に分析され、その分析は液体反応媒質中
メチルアイオダイド約13乃至16重量%、メチルアセテイ
ト4乃至5重量%、リチウムアイオダイド19乃至19.5重
量%、水4乃至5重量%、およびロジウム310乃至335pp
mに保つ様な風に反応機に入る数液流を調節するに使わ
れた。反応媒質の残りは酢酸であった。試験開始前カル
ボニル化反応機には先づ水約16重量%、メチルアイオダ
イド12重量%、メチルアセテイト0.7重量%、残余は酢
酸およびロジウムカルボニルアイオダイドの形のロジウ
ム約400ppmを含む混合物を装入しておいた。ロジウム化
合物は15−20重量%の水を含む酢酸に約110℃で約1絶
対気圧又はそれ以上の圧力で1酸化炭素を吹込みながら
この液にロジウムトリアイオダイドをとかして製造し
た。
操作中反応機温度を約189乃至191℃に保った。圧力は約
28絶対気圧に保った。1酸化炭素は撹拌羽根の下の散布
器から入れ連続排出ガスは毎時約15(室温大気圧)を
反応機上部にある蒸気空間の上部から引出した。1酸化
炭素の反応機頭空間中の分圧を約13絶対気圧に保った。
反応機内液水準を調節することによって液体反応生成物
を連続して引出し約2.4絶対気圧の頭圧で操作する単一
トレイフラッシヤーのトレイに供給した。フラッシヤに
供給された液のうち約35%は上に引出されて更にメチル
アイオダイド−酢酸分離塔中で再蒸留され、一方残りは
塔の下から引出されカルボニル化反応機に戻される。こ
の液流は多量の酢酸と触媒を含んでいた。
メチルアイオダイド−酢酸分離塔は20トレイをもち、上
記フラッシヤーからのオーバヘッドは下から15番目のト
レイに入れられる。この分離塔は頭圧1絶対気圧および
還流比1:1で操作された。この塔に初めに入れられた供
給液のうち約60%が上にとられてカルボニル化反応気に
再循環された。この液流は多量のメチルアイオダイドと
少量のメチルアセテイトを含んでいた。カルボニル化反
応機中に望むメチルアイオダイド含量を保つに必要であ
った様な補償メチルアイオダイドを循環流がカルボニル
化反応機に戻される前循環流に入れた。メチルアイオダ
イドを入れる割合は反応機とフラッシヤーを出る排出流
の定期的分析によって設定し、これらの操作損失を補う
に十分なメチルアイオダイドを入れた。またこの液流に
カルボニル化反応機に入る直前反応機液体媒質中に望む
メチルアセテイト含量を保つに十分なメタノールを加え
た。(メタノールは反応機に入ると直ちにメチルアセテ
イトに変えられる。)反応機中望む含水量を保つに必要
な様な水もまたこのメチルアイオダイド循環流と共に入
れた。
蒸留液流中に回収された水は反応機に戻すとよい。反応
における水の消費は極めて少ない。生成物回収系中どの
点においても水相が生成するならばそれは多分反応機に
戻す必要のあるメチルアイオダイドを含んでいるであろ
う。
メチルアイオダイド−酢酸分離塔からの残渣流は粗酢酸
生成物として引出され更に望むならば本発明範囲外の普
通の方法で精製される。前述したとおり操作の主目的は
この点で僅少の水を含む粗酢酸の生成であった。
上記したとおりの操作をする系に使ってメチルアイオダ
イド−酢酸分離塔の下から引出された粗酢酸生成物の酢
酸のSTYはカルボニル化反応機中に含まれる室温で測定
した液体反応媒質のリットル当り毎時酢酸14グラム−モ
ル(純酢酸と計算して)であった。粗酢酸の含水量は約
4乃至7重量%であった。これはカルボニル化反応機が
反応媒質中約15重量%の含水量で操作する従来の普通実
際法による同一ロジウム濃度における含水量20乃至25重
量%およびSTY13と比較される。
カルボニル化反応機の内容物の定期分析が示すとおり、
従来法のとおりのアイオダイド塩なしの溶液を使うわれ
われの経験は重大な触媒損失問題を予言させたであろう
が、フラッシヤー塔と触媒液をこの塔からカルボニル化
反応機まで再循環する移送管中の触媒の反応媒質からの
沈澱は非常に少ない。
他のアイオダイド塩を用いる場合、調整要素は使用塩が
なにであれそれによって供給されたアイオダイド部分の
濃度である。即ちリチウムアイオダイドの与えられた濃
度でえられる利点はまたモル当量アイオダイド濃度が効
果あると知られている与えられたリチウムアイオダイド
濃度でえられるところと同じである様な濃度で他のアイ
オダイド塩が使われた場合それらによってえられるであ
ろう。
上記低水法によって反応系を操作する予想外の効果はま
た酢酸生成物中にその存在が種々の理由からいやなもの
である副成物プロピオン酸生成率が非常に減少(1桁ち
がう)する点である。再び従来の比較的高水操作条件と
比較すればもちろん好ましくない反応生成物水素と2酸
化炭素生成率の実質的減少である。これらは1酸化炭素
と水から水−ガス移動反応によって生成される。次表は
水4乃至5重量%の上記条件においてえられるプロピオ
ン酸(HOPr)、2酸化炭素および水素の収率を従来の反
応系(アイオダイド塩なし)における水14乃至15重量%
を用いてえられたこれらの収率と比較している。反応媒
質中のメチルアセテイト含量は高水媒質中約1重量%、
低水媒質中約4重量%であった。
実施例2 他のアイオダイド塩は反応媒質中同じアイオダイド部分
濃度においてリチウムアイオダイドと同様有効である。
例えば実施例1に記載の連続反応系における試験をナト
リウムアイオダイドについて行なった。操作は実施例1
においてリチウムアイオダイドについて記載したと同じ
方法で行なったが、リチウムアイオダイドと比べてナト
リウムアイオダイドの限られた溶解度のためアイオダイ
ド濃度は減少し、試験は下表IVのとおりの条件で行なっ
た。反応媒質は下表のとおりであり、各表の場合生成酢
酸はバランス量であった。
表の結果はアイオダイド部分の同濃度においてナトリウ
ムアイオダイドはリチウムアイオダイドによってえられ
たと同じよい結果を示した。即ち精度標示限界内で結果
は同じであった。従来法の特徴である高水濃度を用いア
イオダイド塩なしの場合酢酸空間時間収率はより少し高
いが、これは水4重量%の代りに14重量%を含む粗反応
媒質で回収系を作業しなければならない損失をもつこと
を考慮に入れる必要がある。また本発明の実際応用にお
いて、アイオダイド濃度はナトリウムアイオダイドの溶
解度特性が実際に好ましいと思われる高濃度使用を阻む
ナトリウムアイオダイドの適合性を保つために本実施例
に使用できた最大濃度である表示9.4重量%よりも高か
ったことも留意すべきである。
種々のアイオダイド塩使用の効果は下表Vに示してあ
る。これらのデータはすべて前記のとおり操作したバッ
チオートクレーブで行なった試験からのものである。こ
れらのデータは他のアイオダイド塩がリチウムアイオダ
イドと同じ様な促進作用をもつことを示している。図9
は種々の特殊アイオダイドの安定化作用を示している。
しかし反応媒質が通常操作温度よりもずっと低く冷却さ
れた場合これらの多くはあまり高い溶解度をもたない。
リチウムアイオダイドはその溶解度の非常により特性の
ためやはり好ましいものである。
前記実施例は単に例証のためのものであり、本発明の範
囲内で多くの変更もできるのである。特に本発明の中心
は反応機生産性の損失を防ぎながら従来法と比べて低含
水量をもつ生成混合物を生成する様カルボニル化反応機
自体を調節することにあるのである。上に示した生成物
回収系は工業的に応用できるが本発明を示しなが調節容
易のため特に選ばれたものである。蒸留において引出し
たカルボニル化反応媒質を循環触媒流、粗酢酸生成流お
よびメチルアイオダイドとメチルアセテイトより成る循
環流(単数又は複数)に分けるために操作計画者がその
状態で信頼できる経済的な最適操作と考えるところを選
択できる様な多くの別法が容易に予見できることは熟練
者には明らかであろう。
図1−25は本発明の実施に取扱いが重要である操作の多
くのパラメーターの相互作用を記載している。これらの
図のいくつかはバッチオートクレーブで行なった試験
(操作は前記した)の結果を記載しており、いくつかは
連続パイロットプラントで行なった試験(操作は前記し
た)の結果を示しており、またいくつかは特に触媒安定
性研究のため工夫したバッチ操作ガラス容器中でえた結
果に基づいている。この容器はガラスパイプから加工さ
れた並んだ2容器より実際に成り約2気圧を超えない圧
力と150℃で操作する様設計されていた。試験をするに
各ガラス容器は先づ望む重量のロジウム(RhI3の様な塩
として)、HI、酢酸、水および安定剤を装入した。両容
器に1酸化炭素で約1.8気圧を加えロジウムをとかす様
油浴中で130−150℃に加熱した。1酸化炭素をガス導入
管から毎分47mlづつ溶液中にバブルさせながら背圧調節
装置によって望む一定圧に保った。1時間後1酸化炭素
を窒素に置換し全圧力を約1気合に下げた。これは安定
性実験の初回と思われた。試料は採取場所からとられ5
−10分間遠心分離させて透明分離液は溶解性ロジウム含
量について分析された。
さて付図に示された情報について番号順に考えてみる。
図1から9まではバッチ実験結果を示している。
図1は反応系の含水量減少が反応空間時間収率を減少す
ること、しかし反応媒質中高リチウムアイオダイドと共
に高メチルアセテイトとメチルアイオダイドを使って驚
くべき低水濃度においてよいカルボニル化速度がえられ
ることを示している。それはまたバッチオートクレーブ
と連続装置でえられる結果の一致を示している。図2は
リチウムアイオダイド濃度増加と共に空間時間収率の増
加することを示している。特に高水濃度において少しデ
ータにバラツキがあるが、リチウムアイオダイド濃度増
加が反応速度への水濃度減少の悪影響があるであろうも
のの緩和を示している。水低濃度(2重量%)における
アイオダイドの効果はよく説明されまた感動的である。
図3はメチルアセテイト濃度が重要要素でありまたそれ
がリチウムアイオダイド安定剤使用と関係あること示し
ている。リチウムアイオダイドがあってもなくても、メ
チルアセテイト濃度の10重量%までの増加は空間時間収
率を増すが、反応媒質中に20%リチウムアイオダイドが
あると与えられたメチルアセテイト濃度における空間時
間収率は低水濃度においてさえリチウムアイオダイドが
ない場合認められるものの約倍である。
図4は反応媒質中リチウムアイオダイド濃度変化に対し
てメチルアイオダイド濃度の重要性を示している。リチ
ウムアイオダイドなしでメチルアイオダイド濃度増加と
共に空間時間収率は増すが、それは比較的小さい。混合
物中リチウムアイオダイド2.5重量%では空間時間収率
はない場合より高いが、しかしなおメチルアイオダイド
によることを示している。リチウムアイオダイド11重量
%において空間時間収率はより高いが、なおメチルアイ
オダイドの増加と共に増加を示している。
図5は驚くほどではないが、反応媒質中のロジウム濃度
増加と共に空間時間収率が増加することを示している。
それはしかし更にリチウムアイオダイドがない場合結果
は最もわるく、リチウムアイオダイド2.5重量%でより
よくなり、(ここに示した範囲内で)リチウムアイオダ
イド濃度14重量%の場合最良となることを示している。
図6は反応媒質中の水増加はロジウム触媒沈澱速度を減
少することを示している。図6にはまたリチウムアイオ
ダイド添加によるアイオダイド部分の増加は与えられた
水素アイオダイドと水濃度における反応触媒のロジウム
沈降速度を減少することを示している。図7は低(3重
量%)水濃度と2温度(130℃と150℃)におけるリチウ
ムアイオダイドの安定化効果を示している。低温におい
て約6重量%リチウムアイオダイドは15重量%水を含み
安定剤を含まない反応媒質を用いてえられる様なよい触
媒安定性となる。高温においては約15重量%リチウムア
イオダイドが適当である。図8においてはリチウムアイ
オダイドのないとき上記組成をもつ反応媒質中8時間又
はそれ以内の後溶液中に極めて少量のロジウムが残るこ
とが示されている。
図9はバッチオートクレーブでえたデータに基づいて反
応触媒安定化における重要要素であるものがハライド部
分(この場合アイオダイド)であることを示している。
特に例えばアイオダイド約0.28モル濃度においてアイオ
ダイド源の如何にかかわらず毎時当り(低)ロジウム損
失は本質的に同じであることに留意すべきである。
図10および11−25は前述した連続装置運転からえたデー
タを示している。図10自体は高メチルアセテイトと共に
高リチウムアイオダイドが空間時間収率への反応媒質中
の水濃度減少の悪影響を打消すことを示している。リチ
ウムアイオダイド16乃至21重量%とメチルアセテイト4
重量%を使って反応媒質中水2重量%においてえられる
空間時間収率は例えば約10重量%の高水濃度および1重
量%のメチルアセテイトと0−2.5重量%のリチウムア
イオダイドにおいてえられるものと同じ様によいことが
わかるであろう。ついでながら図10に示したメチルアセ
テイト4重量%条件におけるデータ点についてリチウム
アイオダイド濃度範囲があることを説明する必要があろ
う。これは定常状態リチウムアイオダイド含量がリチウ
ムアイオダイドと反応機水およびメチルアセテイト含量
の変化によって影響をうけるリチウムアセテイトとの間
の平衡によって決定されるという事実による。これはあ
との図20で示されるであろう。
図11は反応速度がリチウムアイオダイド高濃度において
水濃度によること、しかし1重量%水において高リチウ
ムアイオダイドの使用は反応速度をリットル−時当り約
10乃至12モルまで増しまた約2重量%以上の水において
高リチウムアイオダイド使用は空間時間収率を水8重量
%以上でえられたもの(図10)と殆ど同様に高いことを
示している。
図12と13は反応媒質中メチルアセテイトの2水準におい
て酢酸空間時間収率の増加におけるリチウムアイオダイ
ド濃度増加の効果を記載している。連続装置からのこの
データはバッチオートクレーブからのデータである図2
と関連して良くことができる。
図13に示すとおり高水(8重量%)と低メチルアセテー
ト(1重量%)の条件におけるメタノールカルボニル化
反応へのリチウムアイオダイドの影響は図12および図2
(バッチ)と比較した場合リチウムアイオダイド0−20
重量%の範囲内で比較的小さい(約18%割合増加)と思
われた。この差異は主としてちがった図の試験に使った
メチルアセテイトと水濃度の差によるであろう。メチル
アセテイトが高くまた水濃度が低い程割合に対するリチ
ウムアイオダイドの影響は大きい。リチウムアイオダイ
ドはRh触媒を安定化するので、精製系における生産量を
増すため反応機水濃度を減少することは可能となる。ま
たメチルアセテイト濃度増加と関連して水濃度が減少す
るならば、図12(水4重量%、メチルアセテイト4重量
%、リチウムアイオダイド0−21重量%;リチウムアイ
オダイド0−21重量%から23−50%割合増加)および図
2(水2−8重量%、メチルアセテイト27重量%および
リチウムアイオダイド2−20%;リチウムアイオダイド
2−20重量%から200%割合増加)に示すとおりリチウ
ムアイオダイドによる著しい割合向上が認められる。故
にリチウムアイオダイド添加によってこれまで低割合で
あり触媒不安定がひどいため不可能であった低水と高メ
チルアセテイトの新濃度範囲(図10)の操業が可能とな
るのである。更にリチウムアイオダイドによる割合向上
の証拠は水濃度が低くまたメチルアセテイトが高い程リ
チウムアイオダイドの割合向上効果がより大きいことを
示す図2で与えられる。
メチルアセテイトの酢酸空間時間収率に及ぼす効果(高
リチウムアイオダイド濃度において)は図14と15に示さ
れている。両者の場合メチルアセテイトの添加効果は約
4乃至5重量%程度まで増加しそのあと稍おちる。(図
15)0乃至約3重量%でメチルアセテイト添加のよい効
果は著しい。リチウムアイオダイド20重量%使用は10重
量%使用よりも良好と思わまれた空間時間収率は水8重
量%が4重量%に比較して幾分良好である。
図16と17はメチルアイオダイド濃度とロジウム濃度それ
ぞれの増加により予想どおり酢酸空間時間収率が増すこ
とを示している。
図18は反応副成物としての好ましくない2酸化炭素生成
へのリチウムアイオダイド、メチルアセテイトおよび水
の影響を示している。リチウムアイオダイド16乃至21重
量%とメチルアセテイト4重量%を使用した場合の2酸
化炭素の生成はリチウムアイオダイド0−2.5重量%お
よびメチルアセテイト僅か1重量%使用の場合よりもず
っと少ない。与えられた反応媒質において含水量の減少
は2酸化炭素生成率減少の効果をもつのである。本発明
のリチウムアイオダイド又は同等の安定剤の使用による
この様な2酸化炭素生成の減少はこの様な安定剤の使用
によって使用しえた低水反応媒質中の操作の他の予想し
ない結果である。図19、20、21および22は更に2酸化炭
素生成に及ぼす低水濃度(4乃至8重量%)におけるリ
チウムアイオダイド、メチルアセテイト、およびメチル
アイオダイドの個々の影響を示している。図20も種々の
リチウムアイオダイド濃度における水素アイオダイドの
平衡濃度を示している。
図23はリチウムアイオダイドとリチウムアセテイトの間
の反応媒質中にある平衡を示している。
LiI+MeOACLiOAC+MeI 含水量を減少すれば反応媒質のリチウムアセテイト含量
は増加する、この効果はメチルアセテイト12重量%ある
場合の方が4重量%に比べて大きい。反応媒質の水濃度
によるリチウムアイオダイドとリチウムアセテイト間の
平衡はついでながら触媒系の作用に何の悪影響もないと
発見されている。事実平衡は必要ならばリチウムアセテ
イト又は他のリチウム塩の添加によって反応媒質のリチ
ウムアイオダイド濃度を増加させるだろう。この平衡の
ため反応速度に対するリチウムアイオダイドの影響をリ
チウムアセテイトのそれから区別できるしまた特に低含
水量の触媒溶液を用いてリチウムアイオダイドとリチウ
ムアセテイトが共に反応速度を増すことは可能である。
しかし重要な事実はリチウムアセテイト又はリチウムア
イオダイドいづれかを添加して最後には両塩の同じ平衡
混合物を溶液でえることである。
図24と25は連続装置における反応媒質からのロジウム損
失の研究結果を示している。図24はリチウムアイオダイ
ド濃度の増加が種々の水濃度とメチルアセテイトのちが
った2濃度においてロジウム損失を大きく減少すること
を示しているが、図25は高水濃度においてロジウム損失
が小さいことおよび12重量%の比較的高いメチルアセテ
イト濃度にするとメチルアセテイト4重量%を用いた場
合と比べてロジウム損失が増加することを示している。
【図面の簡単な説明】
図1はメタノールカルボニル化反応に対する水の影響を
示す図であり縦軸にHOAC STYをとり横軸にH2Oをとって
いる。 図2はバッチ式エタノールカルボニル化反応におけるLi
Iの影響を示す図であり縦軸にHOAC STYをとり横軸にLiI
をとっている。 図3はバッチ式メタノールカルボニル化反応におけるMe
OACの影響を示す図であり縦軸にHOAC STYをとり横軸にM
eOACをとっている。 図4はバッチ式メタノールカルボニル化反応におけるMe
Iの影響を示す図であり縦軸にHOAC STYをとり横軸にMeI
をとっている。 図5はバッチ式メタノールカルボニル化反応におけるRh
の影響を示す図であり縦軸にHOAC STYをとり横軸にRhを
とっている。 図6はバッチ式におけるRh沈澱速度に対する水の影響を
示す図であり、縦軸にRh損失をとり横軸にH2Oをとって
いる。 図7はバッチ式においてLiIの存在におけるRh沈澱速度
を示す図であり縦軸にRh損失をとり横軸にLiIをとって
いる。 図8はバッチ式においてLiIのない場合のRh沈澱速度を
示す図であり、縦軸に溶液中のRhをとり横軸に時間をと
っている。 図9はバッチ式において添加I-の存在におけるRhの沈澱
速度を示す図であり、縦軸にRh損失をとり横軸に〔I-
濃度をとっている。 図10は連続方式におけるメタノールカルボニル化反応に
対する水の影響を示す図であり縦軸にHOAC STYをとり横
軸にH2Oをとっている。 図11は連続方式におけるメタノールカルボニル化反応に
対する水の影響を示す図であり縦軸にHOAC STYをとり横
軸にH2Oをとっている。 図12は連続方式におけるメタノールカルボニル化反応に
対するLiIの影響を示す図であり縦軸にHOAC STYをとり
横軸にLiIをとっている。 図13は連続方式におけるメタノールカルボニル化反応に
対するLiIの影響を示す図あり縦軸にHOAC STYをとり横
軸にLiIをとっている。 図14と15は共に連続方式におけるメタノールカルボニル
化反応に対するMeOACの影響を示す図であり、縦軸にHOA
C STYをとり横軸にMeOACをとっている。 図16は連続方式におけるメタノールカルボニル化反応に
対するMeIの影響を示す図であり、縦軸にHOACをとり横
軸にMeIをとっている。 図17は連続方式におけるメタノールカルボニル化反応に
対するRhの影響を示す図であり縦軸にHOACをとり横軸に
Rhをとっている。 図18は連続方式におけるメタノールカルボニル化反応に
おける水の影響を示す図であり、縦軸にHOAC STYのCO2
STYをとり、横軸に水をとっている。 図19および20は共に連続方式におけるメタノールカルボ
ニル化反応に対するLiIの影響を示す図であり、縦軸にH
OAC STYのCO2 STYをとり、横軸にLiIをとっている。 図21は連続方式におけるメタノールカルボニル化反応に
対するMeOACの影響を示す図であり、縦軸にHOAC STYのC
O2 STYをとり、横軸にMeOACをとっている。 図22は連続方式におけるメタノールカルボニル化反応に
対するMeIの影響を示す図であり、縦軸にHOAC STYのCO2
STYをとり、横軸にMeIをとっている。 図23は連続方式におけるLiI/LiOAC平衡に対するH2Oの影
響を示す図であり、縦軸にLiOACをとり横軸に水をとっ
ている。 図24は連続方式におけるLiI存在のもとのRh損失割合を
示す図であり、縦軸にRh損失をとり横軸にLiIをとって
いる。 図25は連続方式におけるロジウムの損失速度に対する水
の影響を示す図であり、縦軸にRh損失をとり横軸に水を
とっている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジエームス エス エルダー アメリカ合衆国テキサス州 コーパス ク リステイ クレストウイツク 5005 (56)参考文献 特開 昭57−134436(JP,A) 特開 昭60−54334(JP,A) 特開 昭60−155147(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロジウム触媒を含む反応媒質中でメタノー
    ルを1酸化炭素と反応させて酢酸を製造する方法におい
    て、上記反応中上記反応媒質中に1乃至14重量%の水と
    共に(a)アイオダイド塩2乃至20重量%、(b)メチ
    ルアイオダイド5乃至20重量%および(c)メチルアセ
    テイトの0.5乃至5重量%を維持し、残余は実質的に酢
    酸より成ることを特徴とする酢酸の製造法。
  2. 【請求項2】アイオダイド塩がI a族およびII a族から
    選ばれた金属のアイオダイド塩又は第4級アイオダイド
    塩である特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】上記アイオダイド塩がアルカリ金属アイオ
    ダイドである特許請求の範囲第2項に記載の方法。
  4. 【請求項4】上記アイオダイド塩がリチウムアイオダイ
    ドである特許請求の範囲第2項に記載の方法。
  5. 【請求項5】反応媒質中の水の濃度が1乃至4重量%で
    ある特許請求の範囲第4項に記載の方法。
  6. 【請求項6】ロジウム触媒を上記反応中ロジウムとして
    計算して200乃至1000ppm濃度に維持する特許請求の範囲
    第1〜5項のいずれか1項に記載の方法。
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