JPH07232683A - 自動二輪車の後輪懸架装置 - Google Patents

自動二輪車の後輪懸架装置

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Publication number
JPH07232683A
JPH07232683A JP2437394A JP2437394A JPH07232683A JP H07232683 A JPH07232683 A JP H07232683A JP 2437394 A JP2437394 A JP 2437394A JP 2437394 A JP2437394 A JP 2437394A JP H07232683 A JPH07232683 A JP H07232683A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
leaf spring
shock absorber
rotation
motorcycle
rear wheel
Prior art date
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Pending
Application number
JP2437394A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Matsuzawa
崇 松沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
Priority to JP2437394A priority Critical patent/JPH07232683A/ja
Publication of JPH07232683A publication Critical patent/JPH07232683A/ja
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  • Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 リーフスプリングが当接すると回動制止体に
おいて同一箇所にのみ応力が集中しないようにして回動
制止体に張り合わせたゴム材の耐用年数を延ばすことが
できるとともにリーフスプリングの組付の簡便化が可能
な自動二輪車の後輪懸架装置を提供するをことにある。 【構成】 自動二輪車の後輪懸架装置1は、リーフスプ
リング42の回動を制止するとともにリーフスプリング
42に弾発力を付与するための回動制止体14をその横
断面が扇形になるように加工してその表面にゴム材14
2を張り付けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の技術分野】この発明は自動二輪車の後輪懸架
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車の後輪懸架装置であるサスペ
ンションユニットがショックアブソーバを内蔵したコイ
ルスプリングのユニットを含むものであることはよく知
られている。このようにサスペンションユニットがスプ
リングとショックアブソーバとを含む構成とされている
のは、サスペンションユニットがスプリングだけからな
るとすると、バイクが路面からショックを受けたときに
そのショックが振動となって車体を不安定にするからで
あり、また、サスペンションがショックアブソーバだけ
からなるとするとスプリングが折れてしまった状態に相
当して車体が下がってしまうからである。
【0003】そこで、ショックを受けるとバイクを振動
させるように機能するスプリングに、このスプリングの
スプリング力を抑制するための減衰力を与えるショック
アブソーバを組み合わすことで、路面から受けたショッ
クによる振動を抑え、安定した走行を可能にすることを
目的とするのがサスペンションユニットである。
【0004】ところで、サスペンションユニットには、
上述のようにコイルスプリング内にショックアブソーバ
を内蔵させ、これをスイングアームと車体フレームとの
間に上下方向に介設したタイプのものがある。例えば、
実開昭61−113084号公報参照。また、リアスイ
ングアームの前部に短い板ばねを連結するようにしたも
のがある。例えば、特開平3−113084号公報参
照。
【0005】しかしながら、このような従来技術におい
て、前者、実開昭61−113084号公報記載の技術
にあっては、コイルスプリングとショックアブソーバと
が同じ運動をするので、バネレートの関係によるショッ
クアブソーバのストロークを減少できず、したがってシ
ョックアブソーバの小型化ができないということがあっ
た。
【0006】そこで小型化のため、クッションストロー
クを小さくすると、今度はバネ定数が大きくならざるを
得ず、その結果、コイルバネが大きく重くなってしまっ
た。結局のところ、コイルスプリングとショックアブソ
ーバとが一体のサスペンションユニットにあっては、重
くて組立てが大変であるという問題があった。
【0007】一方、エンジン性能を向上させるために、
エアクリーナボックス−アウトレットチューブ−キャブ
レター−エンジンシリンダーその他の各構成部品を一列
に並べて吸気ラインをストレートにする技術的思想があ
るが、前述した実開昭61−113084号公報に示さ
れているようなサスペンションユニットで示すような構
造にあっては、リアスイングアームの回動中心であるピ
ボットの上部近傍に、ショックアブソーバーのアウター
ケース先端側が車両斜め上前方に位置するように所定角
度傾斜して配置されるという構造であるため、ショック
アブソーバーのアウターケース先端部が、前記一列配列
の末端にあるエアクリーナボックスにぶつかってしま
う。このため、前記構成部品を一列に並べて吸気ライン
をストレートにすることでエンジン性能を向上させると
いう技術的思想の達成は困難であった。
【0008】しかして、ショックアブソーバのシリンダ
ー内には、オイルとともに、このオイル内を往復するピ
ストンが入れられている。そして、このピストンには、
オイルの通過流量の多いバルブとオイルの通過流量の少
ないオリフィスが形成されており、ピストンが往復する
たびに、オイルはこれらバルブやオリフィスを介してピ
ストンの両側を往復移動する。
【0009】すなわち、路面からのショックを受けてリ
アスイングアームが上下方向に揺動すると、その揺動に
合わせてリアスイングアームとピストンロッドを介して
連動するショックアブソーバ内のピストンがシリンダー
内を往復するので、オイルも上述のようにピストンの両
側を往復移動する。
【0010】具体的には、路面からのショックを受けて
リアスイングアームが上方に変位すると、ショックアブ
ソーバはその全長が縮む方向の外力を受けることになる
ので、ショックアブソーバのピストンはピストンロッド
を介してショックアブソーバ内に入って行く。このと
き、オイルは通過流量の多いバルブを通る。
【0011】逆にリアスイングアームが下方に変位する
と、ショックアブソーバはその全長が伸びる方向の外力
を受けることになるので、前記ピストンは、ピストンロ
ッドを介してアウターケースの外に向けて移動する。こ
のとき、オイルは通過流量の少ないオリフィスを通る。
【0012】したがって、路面からのショックをリアス
イングアームが受けて、ショックアブソーバが縮む場合
には、オイルは、通過流量の多いバルブを通ることにな
るので抵抗値は小さくなり、当該ショックに対しての追
随性が良くなる。一方、路面からのショックをリアスイ
ングアームが受けて、ショックアブソーバが伸びる場合
には、通過流量の少ないオリフィスを通るため、抵抗値
が大きくなってショックアブソーバのバネの振動を抑制
する。
【0013】この抑制によって、バネをいつまでも振動
しないようにできるので、ショックを受けた後のオート
バイの安定走行が図れる。このようなショックアブソー
バの特性を利用して、いわゆるショックアブソーバの減
衰力をいかに定めるかが、オートバイの路面追従性およ
び安定走行の向上につながる。
【0014】ところで、リアスイングアームが路面から
のショックを受けて上方に向けて揺動することによって
ショックアブソーバが縮む場合にあっては、上述のよう
に抵抗値が小さいといっても、ピストンロッドは、その
シリンダー内の端部に減衰力による抵抗力がかかり、他
端に前記ショックによる押圧力が掛かる。このため、ピ
ストンロッドはその両端に力を受けるためピストンロッ
ドには曲げ応力が生じるようになり、いわゆるこじれが
ピストンロッドに生じてしまう場合が考えられる。この
こじれもオートバイの路面追随性向上にあたって当然好
ましいものではない。
【0015】一方、板ばねを用いる後者、特開平3−1
13084号公報記載の技術にあっては、地面近くに板
ばねが配される構造のため、凹凸の激しい悪路走行では
板ばねが地面と接触してしまうことが考えられる。
【0016】上記問題点を解決するために、本願出願人
は、特願平5−265210号にてショックアブソーバ
のピストンロッドが、リアスイングアームの回動中心で
あるピボットに対して斜め上後方に位置するようにショ
ックアブソーバを車体フレームに傾斜して配置するとと
もに、ショックアブソーバの全長が縮むときは遅く、伸
びるときは速く作動するショックアブソーバを採用し、
かつリーフスプリングが吸気ラインを妨げないように車
両上方部でかつ車両前後方向に位置するように配置し
て、リーフスプリングの弾発力がショックアブソーバに
作用するようにした自動二輪車の後輪懸架装置を提案し
た。
【0017】しかしながら、上記特願平5−26521
0号で提案された自動二輪車の後輪懸架装置にあって
は、リーフスプリングは露出状態にあるため、走行中路
面からの飛石等の外因子や転倒等によってリーフスプリ
ングが損傷してしまう虞れがあった。
【0018】そこで、本願出願人は、上記問題点を解決
するために、特願平5−299826号にて、リーフス
プリングのほぼ半分を車体フレームのタンクフレーム内
に収納した自動二輪車の後輪懸架装置aを提供した。
【0019】ところで、上記特願平5−299826号
で提案された自動二輪車の後輪懸架装置aにあっては、
図9で示すようにタンクフレームb内にあるリーフスプ
リングcの一端部c1を回動中心とし、かつタンクフレ
ームb外にある他端部c2を自由端部としてこの自由端
部である他端部c2にリアスイングアームdの動きに伴
って伸縮するショックアブソーバeのピストンロッドe
1を接続し、かつリーフスプリングcの回動を制止する
回動制止体fをリーフスプリングcの一端部c1と他端
部c2との間でかつタンクフレームb外の適所に配置
し、リアスイングアームdが動いたときにこの回動制止
体fによって上記リーフスプリングcの回動が抑制され
ることによって生ずる弾発力を従来のショックアブソー
バにおけるコイルスプリングのもつスプリング力に相当
する力として用いたものを開示した。
【0020】しかしながら、上記回動制止体fには、表
面にゴム材f1を張り合わせた角材が用いられていたた
め、リーフスプリングcが回動制止体fに当たり、その
後当該当接箇所gを中心としてリーフスプリングcの他
端部c2側が上方へ湾曲せしめられると、ゴム材f1のう
ち上記当接箇所gにおいて応力が集中してしまい、その
結果ゴム材f1が図10に示すように変形する結果、ゴ
ム材f1の耐用年数が短くなってしまうという虞れがあ
った。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、本件出願人
の特願平5−299826号記載の自動二輪車の後輪懸
架装置の更なる改良に関するものであって、その解決し
ようとする課題は、リーフスプリングが当接すると回動
制止体において同一箇所にのみ応力が集中しないように
して回動制止体に張り合わせたゴム材の耐用年数を延ば
すことができるとともにリーフスプリングの組付の簡便
化が可能な自動二輪車の後輪懸架装置を提供するをこと
にある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明に係る自動二輪車
の後輪懸架装置は、以上のような課題を解決するもので
あって、次のようなものである。すなわち、本発明自動
二輪車の後輪懸架装置は、リーフスプリングと、このリ
ーフスプリングと共働するショックアブソーバーと、こ
のショックアブソーバーのピストンロッドと後輪支持の
リアスイングアームとを連結するベルクランクアーム
と、このベルクランクアームと連結されるとともに車体
フレームに対して回動自在に連結されるリヤクッション
ロッドとからなる自動二輪車の後輪懸架装置であって、
前記リーフスプリングは、その一端部および他端部が、
それぞれ前記ショックアブソーバーのピストンロッドの
先端部におよび車体フレームの適所に回動自在に取り付
けられ、前記ピストンロッドの作動によって前記リーフ
スプリングがその他端部を回動中心として上方へ回動せ
しめられたときに前記リーフスプリングと当接すること
で当該リーフスプリングの前記回動を制止する横断面扇
形の回動制止体が前記リーフスプリングと直交状態で前
記車体フレームに着脱自在に設けられるとともにこの回
動制止体の円弧部にはゴム材が取り付けられ当該ゴム材
に前記リーフスプリングが当接するようにされた。
【0023】
【作用】したがって、本発明自動二輪車の後輪懸架装置
によれば、ピストンロッドの伸びによってリーフスプリ
ングがその他端部を回動中心としてかつ一端部を作用点
として上方へ回動せしめられたときに、当該回動を制止
する回動制止体がリーフスプリングと直交状態で車体フ
レームに設けられているので、リーフスプリングはリア
スイングアームに伴うピストンロッドの上方への動きに
応じて当初その他端部を回動中心としてかつその一端部
を自由端部として上方へ回動せしめられるが、回動制止
体によってすぐにその回転が制止されるようになる。
【0024】そして、この場合、さらにピストンロッド
が上方へ動くと、リーフスプリングはそのうちの回動制
止体と当接している箇所とリーフスプリングの一端部側
との範囲において当該当接箇所を回動中心として湾曲す
るようになる。このときにリーフスプリングに生じた弾
発力によってピストンロッドの上方への動きが抑制され
るようになる。この抑制しようとする力が、従来のコイ
ルスプリングのもつスプリング力に相当する力となる。
【0025】したがって、リーフスプリングがコイルス
プリングの役目を十分果たすので、ショックアブソーバ
ーの周回りにコイルスプリングを不要にすることができ
るようになる。このため、サスペンションユニットを従
来のようにスプリングとショックアブソーバーとからな
る一体のものとしないで済むので、それだけ部品重量が
軽減し組み立てが簡単になる。
【0026】また、回動制止体はその横断面が扇形であ
るので、その円弧部の曲率をリーフスプリングのうち前
記回動制止体との当接箇所とリーフスプリングの一端部
側との範囲における前記湾曲の曲率に合致させておけ
ば、当該回動制止体と前記リーフスプリングとの当接
は、回動制止体に角材が用いられていた特願平5−29
9826号記載の自動二輪車の後輪懸架装置における回
動制止体とリーフスプリングとが当接した場合における
応力の集中を防止できるようになる。
【0027】また、回動制止体は、車体フレームに回動
自在に取り付けられているので、リーフスプリングのう
ち前記回動制止体との当接箇所とリーフスプリングの一
端部側との範囲における前記湾曲時には当該湾曲の程度
にあわせて時計回りまたは反時計回りに揺動するように
なる。したがって、一層上記応力の集中を防止できるよ
うになる。
【0028】さらに、回動制止体は、車体フレームに着
脱自在に取り付けられているので、リーフスプリングを
車体に対して着脱するときは、当該回動制止体を車体か
ら着脱すれば当該リーフスプリングの着脱が容易となる
ので、それだけ組み立てが簡単になる。
【0029】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明自動二輪車の
後輪懸架装置に係るサスペンションユニット1を図示し
た実施例に従って詳細に説明する。
【0030】図1はサスペンションユニットを車体フレ
ームに装着した状態を示す全体側面図、図2は図1の概
略平面図、図3はサスペンションユニットの一部拡大側
面図、図4は図1の矢印VIの方向から見た図、図5は図
1のV−V線断面図、図6は図5の右側面図、図7は図2
の領域VII部分の拡大図、図8は回動制止体の拡大側面
図である。
【0031】一部を省略して示す自動二輪車2は、前後
に延びる車体フレーム4を骨格とする。車体フレーム4
は、内部にエンジン6およびキャブレター8を包囲でき
るようにフレームセンターL(図2参照)に対してほぼ
左右対称形状をしている。詳しくは、車体フレーム4
は、ヘッドパイプ9から斜め下後方へ延ばされフュエー
ルタンク3が載置されるタンクフレーム4tと、タンク
フレーム4tの後端部から後方左右に二股状に延びるサ
イドフレーム4sl・4srと、サイドフレーム4sl
・4srの下端から前方へ弧状に延びるアンダーパイプ
4ul・4ur(図1に車両左側のもの4ulのみ示
す。)と、アンダーパイプ4ul・4urと接続され車
両前部に位置しヘッドパイプ9の下端部に先端が取り付
けられるダウンパイプ4dと、ダウンパイプ4dおよび
タンクフレーム4tを結ぶ補強パイプ4pと、サイドフ
レーム4sl・4srに斜め上後方へ突出するように取
り付けられたサイドフレームブラケット10l・10r
から左右後方に各々延ばされるとともにシート11が載
置されるリヤサブフレーム4rl・4rrと、リヤサブ
フレーム4rl・4rrのほぼ中央からサイドフレーム
4sl・4srに延ばされてリヤサブフレーム4rl・
4rrを支えかつサイドフレーム4sl・4srとリヤ
サイドフレーム4rl・4rrとの間で図1に示すよう
に側方から見てほぼ三角形状の三角スペース12を形成
するリアフレーム13l・13r(図1に車両左側のも
の13lのみ示す。)とからなる。
【0032】そして、サイドフレームブラケット10l
と10rとの間には、後述するリーフスプリング42の
回動を制止する横断面が扇形で棒状の回動制止体14
が、図2および図7で示すように橋渡しされている。回
動制止体14と前記リーフスプリング42とは、平面視
直交するような配置関係にあるとともに回動制止体14
は、左右のフットレスト15l・15rの中心軸15a
とほぼ平行になるように中心軸15aの上方に位置する
車体フレーム4の適所にボルトとナットとからなる軸1
1に回動自在に設けられている。したがって、回動制
止体14の車体への組み付けはボルトとナットとからな
る軸141によるものであるから、回動制止体14は車
体に対して着脱自在である。
【0033】また、回動制止体14の円弧部14rには
図8でわかるようにこの円弧部14rに沿ってゴム材と
しての接触体142が張り付けられており、この接触体
142に後述するリーフスプリング42が下方から当接
するようになっている。
【0034】そして、これらサイドフレームブラケット
10l・10r、リヤサブフレーム4rl・4rrおよ
び回動制止体14は、軸141によって一体になるよう
に固定されている。また、この回動制止体14は、車体
フレーム4のうち、後述するエアクリーナボックス30
とキャブレター8とを連結するサクションパイプ21と
の連結部分近傍の部分に配置されてある。
【0035】ピボット17は、車体フレーム4のサイド
フレーム4sl・4srの縦方向におけるほぼ中央寄り
に設けられたものであって、次に述べるリアスイングア
ーム18・18の回動中心となる部分である。
【0036】リアスイングアーム18・18は、その後
端部に後輪20を伴っており、自動二輪車2が路面から
ショックを受けるとピボット17を回動中心として車体
フレーム4に対して上下に揺動する。
【0037】ショックアブソーバー22は、後述するリ
ーフスプリング42と共働してリアスイングアーム18
の揺動を抑制し、リアスイングアーム18に軸着される
後輪20を路面に追従せしめるものであって、その下部
は、サイドフレーム4sl・4srの下方部に適宜の連
結手段を介して取り付けられている。
【0038】また、ショックアブソーバー22は、その
全長がピストンロッド26(図1および図3参照)の変
位によって伸びるときは速く、縮むときは遅く作動する
ようにオイル、オリフィス、ピストンおよびシリンダー
等が調整されているとともにピストンロッド26がピボ
ット17に対して斜め上後方に位置するように車体フレ
ーム4に傾斜して配置されている。
【0039】ショックアブソーバー22内のオイルは、
絞り弁23を介して加圧タンク24と繋がっている。こ
の加圧タンク24は、流入するオイルに対して所定圧、
例えば10kg/cm2を加えることができるものであ
る。また、絞り弁23の開き具合を調整することによっ
て、ショックアブソーバー22の図示しないピストンの
動きを早くしたり遅くしたりできるようになっている。
【0040】絞り弁23の調整は、外部からドライバー
等で簡単に操作できるように、絞り弁を作動させるネジ
頭23aがエンジンケースの後部面側に車両側方を向い
て位置するようにされている。そして、車体フレーム4
のネジ頭23a対応部には、図示しない孔が形成され、
当該孔は前記ドライバー等を通すことが可能な位置およ
び大きさに形成されている
【0041】ピストンロッド26は、その支持点28が
三角スペース12の後部側12rに位置するようにされ
ており、支持点28にはピストンロッド26の先端部と
なるコネクティングロッド29が回動自在に取り付けら
れている。また、コネクティングロッド29は、後述す
るベルクランクアーム31・31の上端部と前記リーフ
スプリング42の後端部とを連結するものである。
【0042】三角スペース12内に、サクションパイプ
21を介してキャブレター8に連結されるエアクリーナ
ボックス30が、車体フレーム4に図示しない適宜の固
着手段で取り付けられている。なお、符号30’が示す
ものはサイドカバーであって、その上部は凹部形状とさ
れており、この凹部内に後述するリーフスプリング42
の後部が位置するようになっている。
【0043】ベルクランクアーム31・31は、図4で
わかるように、その上下端部および下端部寄り中間部で
連結軸31u・31dおよび31mによって一体にされ
ている。また、ベルクランクアーム31の形状は、図1
および図3で示すように、その一辺31aが”への字”
形状をしたものを立てた如き形状をしている。そして、
前記各上端部には、連結軸31uを介してピストンロッ
ド26の支持点28およびコネクティングロッド29の
一端29aが挟持されている。
【0044】一方、下端部には、連結軸31dを介して
リヤクッションロッド32が回動自在に連結されてい
る。そして、中間部の連結軸31mは、ベルクランクア
ーム31の一辺31aの屈曲部分に対応する部分に位置
されており、連結軸31mを介してリアスイングアーム
18・18を連結する連結部材33からその前方へ突出
する突出ロッド35と回動自在に連結されている。
【0045】リーフスプリング42は、繊維強化プラス
ッチ等の弾性を有する板状体を側面視ほぼ横倒し”く”
の字形になるように形成したものであって、その一端部
である後端部42rおよび他端部である前端部42f
が、それぞれショックアブソーバー22のピストンロッ
ド26のコネクティングロッド29におよびピストンロ
ッド26よりも前方でかつエンジン6の上部に位置する
車体フレーム4のタンクフレーム4t内に回動自在に取
り付けられている。
【0046】また、タンクフレーム4tのほぼ全域に亘
ってリーフスプリング42の他端側ほぼ半分に相当する
前半部分42hfが収納されている。そして、その一端
側端部である後端部42rからほぼ1/3の距離に当た
る部分には、ゴム材としての接触体142が取り付けら
れており、接触体142を間に介してリーフスプリング
42と回動制止体14とが常時接触状態になるような関
係になっている。そして、リーフスプリング42の後端
部42rおよび前端部42fには、リーフスプリング4
2の前後端部42fおよび42rの上下面を挟持して連
結軸45を介して回動自在に取り付けられたU字形状の
リーフスプリングブラケット46がそれぞれ設けられて
いる。
【0047】プリロード調整装置44は、リーフスプリ
ング42の前端部42aに設けられている。したがっ
て、プリロード調整装置44もタンクフレーム4t内に
位置するようになる。プリロード調整装置44は、リー
フスプリング42の前端側にあるリーフスプリングブラ
ケット46の左右面を挟持するとともに当該リーフスプ
リングブラケット46の先端に連結軸48を介して回動
自在に取り付けられた倒立ほぼY字形状を呈する調整部
としてのリーフスプリングロッド50と、リーフスプリ
ングロッド50のうちタンクレール4tの上面4t’か
ら突出し雄ネジが形成されている脚部50aと螺合関係
にあるスプリングロッドブラケット52およびロックナ
ット54とからなる。
【0048】スプリングロッドブラケット52は、菱形
の両端の角がとられて丸形状をした菱形体であって、当
該両端部にはスプリングロッドブラケット52をタンク
レール4t上で位置決めするための位置決め手段として
のボルトおよびナットからなるロック体53・53が備
えられている。そして、このような、プリロード調整装
置44は、全体としてタンクレール前端部であってフュ
ーエールタンク3とヘッドパイプ9との間に離間して設
けた離間部56に配置されるようになっている。
【0049】以上述べたリアスイングアーム18と、シ
ョックアブソーバー22と、ベルクランクアーム31
と、リヤクッションロッド38と、リーフスプリング4
2とからサスペンションユニット1が形成される。
【0050】しかして、上記のように構成されたサスペ
ンションユニット1にあっては、次のような作用効果を
奏する。タンクフレーム4tのほぼ全域に亘ってリーフ
スプリング42の前端部42fが収納されているので、
当該収納された前端部42fはタンクフレーム4tによ
って遮蔽されるようになる。このため、リーフスプリン
グ42を外因子等から守るようになるので、リーフスプ
リング42の損傷防止ができる。
【0051】また、ピストンロッド26の伸びによって
リーフスプリング42がその他端部である前端部42f
を回動中心としてかつ一端部である後端部42rを作用
点として上方へ回動せしめられたときに、当該回動を制
止する回動制止体14がリーフスプリング42と直交す
るようにフットレスト15の中心軸15aとほぼ平行に
なるように中心軸15aの上方に位置する車体フレーム
4に設けられているので、リーフスプリング42はリア
スイングアーム18に伴うピストンロッド26の上方へ
の動きに応じて当初その他端部を回動中心としてかつそ
の一端部を自由端部として上方へ回動せしめられるが、
回動制止体14によってすぐにその回転が制止されるよ
うになる。
【0052】この場合、さらにピストンロッド26が上
方へ動くと、今度は回動制止体14によって回動が制止
されたことにより生じたリアスイングアーム18の弾性
力によってピストンロッド26の上方への動きが抑制さ
れるようになる。この抑制しようとする力が、従来のコ
イルスプリングのもつスプリング力に相当する力とな
る。
【0053】したがって、リーフスプリング42がコイ
ルスプリングの役目を十分果たすので、ショックアブソ
ーバーの周回りにコイルスプリングを不要にすることが
できるようになる。このため、サスペンションユニット
1を従来のようにスプリングとショックアブソーバーと
からなる一体のものとしないで済むので、それだけ部品
重量が軽減し組み立てが簡単になる。
【0054】また、リーフスプリング42のうち回動制
止体14と当接する箇所からリーフスプリング42がピ
ストンロッド26と連結されている後端までのストロー
クを短めに設定しておけば、前記回動制止体14とリー
フスプリング42が当接する箇所を中心としてリーフス
プリング42の後端部42rが乗車用シート11側へ湾
曲する量も少なくできる。
【0055】当該湾曲量が小さければリーフスプリング
42の後端部42rと乗車用シート11との間に設ける
クリアランスの量も少なくてよく、したがって、乗車用
シート11の高さが一定であれば当該シート11を厚肉
にできるので乗り心地をよくできるし、また乗車用シー
ト11の肉厚が一定であって乗車用シート11の高さを
低くしたいのであれば、当該シート11を薄肉にしなく
ともすなわち、乗り心地を悪くしなくとも乗車用シート
11の高さを低く設定することが可能になる。
【0056】さらに、回動制止体14とリヤサブフレー
ム4rl・4rrの前端4rl’・4rr’とを固定し
たので、回動制止体14がリヤサブフレーム4rl・4
rr取り付けのためのブラケットとして兼用されるよう
になる。
【0057】そして、リーフスプリング42の前端部4
2fにプリロード調整装置44を設け、プリロード調整
装置44のリーフスプリングロッド50をタンクレール
4tの前端部であってフューエールタンク3とヘッドパ
イプ9との間に離間して設けた離間部56に配置したの
で、ライダーの目に入る箇所に当該調整部50が位置す
るようになる。このためプリロード調整が簡便にできる
ようになるばかりかプリロード調整のし忘れをなくすこ
とができる。
【0058】しかして、回動制止体14は横断面形状が
扇形であるので、その円弧部14rの曲率をリーフスプ
リングのうち前記回動制止体14との当接箇所とリーフ
スプリングの一端部側との範囲における前記湾曲の曲率
に合致させておけば、当該回動制止体14とリーフスプ
リング42との当接は、回動制止体14に角材が用いら
れていた特願平5−299826号記載の自動二輪車の
後輪懸架装置aにおける回動制止体14とリーフスプリ
ング42とが当接した場合における応力の集中を防止で
きるようになる。したがって、回動制止体14に張り合
わせた接触体142の耐用年数を延ばすことができる。
【0059】また、回動制止体14は、車体フレーム4
に回動自在に取り付けられているので、リーフスプリン
グ42のうち回動制止体14との当接箇所とリーフスプ
リング14の後端部42rとの範囲における前記湾曲時
には当該湾曲の程度にあわせて時計回りまたは反時計回
りに揺動するようになる。したがって、一層上記応力の
集中を防止できるようになるので、さらに回動制止体1
4に張り合わせた接触体142の耐用年数を延ばすこと
ができる。
【0060】さらに、回動制止体14は、車体フレーム
4に着脱自在に取り付けられているので、リーフスプリ
ング42を車体フレーム4に対して着脱するときは、回
動制止体14を車体フレーム4から着脱すればリーフス
プリング42の着脱が容易となるので、それだけ組み立
てが簡単になる。
【0061】なお、図8で示すA寸法を変えることによ
りリーフスプリング42のいわゆるイニシャル強さを変
化させることができる。このため異なった車種への適用
が同一部材によって可能になる。
【0062】
【発明の効果】本発明自動二輪車の後輪懸架装置によれ
ば、できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】サスペンションユニットを車体フレームに装着
した状態を示す全体側面図である。
【図2】図1の概略平面図である。
【図3】サスペンションユニットの一部拡大側面図であ
る。
【図4】図1の矢印VI方向から見た図である。
【図5】図1のV−V線断面図である。
【図6】図5の右側面図である。
【図7】図2の領域VII部分の拡大図である。
【図8】回動制止体の拡大側面図である。
【図9】従来技術を説明するための図である。
【図10】図9の要部拡大図である。
【符号の説明】
1 自動二輪車の後輪懸架装置 4 車体フレーム 14 回動制止体 14r 回動制止体の円弧部 142 ゴム材 18 リアスイングアーム 22 ショックアブソーバ 26 ピストンロッド 29 ピストンロッドの先端部 38 リヤクッションロッド 42 リーフスプリング 42r リーフスプリングの一端部 42f リーフスプリングの他端部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リーフスプリングと、このリーフスプリ
    ングと共働するショックアブソーバーと、このショック
    アブソーバーのピストンロッドと後輪支持のリアスイン
    グアームとを連結するベルクランクアームと、このベル
    クランクアームと連結されるとともに車体フレームに対
    して回動自在に連結されるリヤクッションロッドとから
    なる自動二輪車の後輪懸架装置であって、前記リーフス
    プリングは、その一端部および他端部が、それぞれ前記
    ショックアブソーバーのピストンロッドの先端部におよ
    び車体フレームの適所に回動自在に取り付けられ、前記
    ピストンロッドの作動によって前記リーフスプリングが
    その他端部を回動中心として上方へ回動せしめられたと
    きに前記リーフスプリングと当接することで当該リーフ
    スプリングの前記回動を制止する横断面扇形の回動制止
    体が前記リーフスプリングと直交状態で前記車体フレー
    ムに着脱自在に設けられるとともにこの回動制止体の円
    弧部にはゴム材が取り付けられ当該ゴム材に前記リーフ
    スプリングが当接する自動二輪車の後輪懸架装置。
JP2437394A 1994-02-22 1994-02-22 自動二輪車の後輪懸架装置 Pending JPH07232683A (ja)

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