JPH07149275A - 自動二輪車の後輪懸架装置 - Google Patents

自動二輪車の後輪懸架装置

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Publication number
JPH07149275A
JPH07149275A JP29982693A JP29982693A JPH07149275A JP H07149275 A JPH07149275 A JP H07149275A JP 29982693 A JP29982693 A JP 29982693A JP 29982693 A JP29982693 A JP 29982693A JP H07149275 A JPH07149275 A JP H07149275A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
leaf spring
rear wheel
wheel suspension
shock absorber
suspension system
Prior art date
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Pending
Application number
JP29982693A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Tsurumaki
日出夫 鶴巻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
Priority to JP29982693A priority Critical patent/JPH07149275A/ja
Publication of JPH07149275A publication Critical patent/JPH07149275A/ja
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  • Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 リーフスプリングの飛石等の外因子や転倒に
よって負う損傷を防止することができるサスペンション
ユニットを提供することにある。 【構成】 サスペンションユニット1は、タンクフレー
ム4のほぼ全域に亘ってリーフスプリング42の前側ほ
ぼ半分42hfが収納されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の技術分野】この発明は自動二輪車の後輪懸架
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車の後輪懸架装置であるサスペ
ンションユニットがショックアブソーバを内蔵したコイ
ルスプリングのユニットを含むものであることはよく知
られている。このようにサスペンションユニットがスプ
リングとショックアブソーバとを含む構成とされている
のは、サスペンションユニットがスプリングだけからな
るとすると、バイクが路面からショックを受けたときに
そのショックが振動となって車体を不安定にするからで
あり、また、サスペンションがショックアブソーバだけ
からなるとするとスプリングが折れてしまった状態に相
当して車体が下がってしまうからである。
【0003】そこで、ショックを受けるとバイクを振動
させるように機能するスプリングに、このスプリングの
スプリング力を抑制するための減衰力を与えるショック
アブソーバを組み合わすことで、路面から受けたショッ
クによる振動を抑え、安定した走行を可能にすることを
目的とするのがサスペンションユニットである。
【0004】ところで、サスペンションユニットには、
上述のようにコイルスプリング内にショックアブソーバ
を内蔵させ、これをスイングアームと車体フレームとの
間に上下方向に介設したタイプのものがある。例えば、
実開昭61−113084号公報参照。また、リアスイ
ングアームの前部に短い板ばねを連結するようにしたも
のがある。例えば、特開平3−113084号公報参
照。
【0005】しかしながら、このような従来技術におい
て、前者、実開昭61−113084号公報記載の技術
にあっては、コイルスプリングとショックアブソーバと
が同じ運動をするので、バネレートの関係によるショッ
クアブソーバのストロークを減少できず、したがってシ
ョックアブソーバの小型化ができないということがあっ
た。そこで小型化のため、クッションストロークを小さ
くすると、今度はバネ定数が大きくならざるを得ず、そ
の結果、コイルバネが大きく重くなってしまった。結局
のところ、コイルスプリングとショックアブソーバとが
一体のサスペンションユニットにあっては、重くて組立
てが大変であるという問題があった。
【0006】一方、エンジン性能を向上させるために、
エアクリーナボックス−アウトレットチューブ−キャブ
レター−エンジンシリンダーその他の各構成部品を一列
に並べて吸気ラインをストレートにする技術的思想があ
るが、前述した実開昭61−113084号公報に示さ
れているようなサスペンションユニットで示すような構
造にあっては、リアスイングアームの回動中心であるピ
ボットの上部近傍に、ショックアブソーバーのアウター
ケース先端側が車両斜め上前方に位置するように所定角
度傾斜して配置されるという構造であるため、ショック
アブソーバーのアウターケース先端部が、前記一列配列
の末端にあるエアクリーナボックスにぶつかってしま
う。このため、前記構成部品を一列に並べて吸気ライン
をストレートにすることでエンジン性能を向上させると
いう技術的思想の達成は困難であった。
【0007】しかして、ショックアブソーバのシリンダ
ー内には、オイルとともに、このオイル内を往復するピ
ストンが入れられている。そして、このピストンには、
オイルの通過流量の多いバルブとオイルの通過流量の少
ないオリフィスが形成されており、ピストンが往復する
たびに、オイルはこれらバルブやオリフィスを介してピ
ストンの両側を往復移動する。すなわち、路面からのシ
ョックを受けてリアスイングアームが上下方向に揺動す
ると、その揺動に合わせてリアスイングアームとピスト
ンロッドを介して連動するショックアブソーバ内のピス
トンがシリンダー内を往復するので、オイルも上述のよ
うにピストンの両側を往復移動する。具体的には、路面
からのショックを受けてリアスイングアームが上方に変
位すると、ショックアブソーバはその全長が縮む方向の
外力を受けることになるので、ショックアブソーバのピ
ストンはピストンロッドを介してショックアブソーバ内
に入って行く。このとき、オイルは通過流量の多いバル
ブを通る。逆にリアスイングアームが下方に変位する
と、ショックアブソーバはその全長が伸びる方向の外力
を受けることになるので、前記ピストンは、ピストンロ
ッドを介してアウターケースの外に向けて移動する。こ
のとき、オイルは通過流量の少ないオリフィスを通る。
【0008】したがって、路面からのショックをリアス
イングアームが受けて、ショックアブソーバが縮む場合
には、オイルは、通過流量の多いバルブを通ることにな
るので抵抗値は小さくなり、当該ショックに対しての追
随性が良くなる。一方、路面からのショックをリアスイ
ングアームが受けて、ショックアブソーバが伸びる場合
には、通過流量の少ないオリフィスを通るため、抵抗値
が大きくなってショックアブソーバのバネの振動を抑制
する。この抑制によって、バネをいつまでも振動しない
ようにできるので、ショックを受けた後のオートバイの
安定走行が図れる。このようなショックアブソーバの特
性を利用して、いわゆるショックアブソーバの減衰力を
いかに定めるかが、オートバイの路面追従性および安定
走行の向上につながる。
【0009】ところで、リアスイングアームが路面から
のショックを受けて上方に向けて揺動することによって
ショックアブソーバが縮む場合にあっては、上述のよう
に抵抗値が小さいといっても、ピストンロッドは、その
シリンダー内の端部に減衰力による抵抗力がかかり、他
端に前記ショックによる押圧力が掛かる。このため、ピ
ストンロッドはその両端に力を受けるためピストンロッ
ドには曲げ応力が生じるようになり、いわゆるこじれが
ピストンロッドに生じてしまう場合が考えられる。この
こじれもオートバイの路面追随性向上にあたって当然好
ましいものではない。
【0010】一方、板ばねを用いる後者、特開平3−1
13084号公報記載の技術にあっては、地面近くに板
ばねが配される構造のため、凹凸の激しい悪路走行では
板ばねが地面と接触してしまうことが考えられる。
【0011】上記問題点を解決するために、本願出願人
は、特願平5−265210号にてショックアブソーバ
のピストンロッドが、リアスイングアームの回動中心で
あるピボットに対して斜め上後方に位置するようにショ
ックアブソーバを車体フレームに傾斜して配置するとと
もに、ショックアブソーバの全長が縮むときは遅く、伸
びるときは速く作動するショックアブソーバを採用し、
かつリーフスプリングが吸気ラインを妨げないように車
両上方部でかつ車両前後方向に位置するように配置し
て、リーフスプリングの弾発力がショックアブソーバに
作用するようにした自動二輪車の後輪懸架装置を提案し
た。
【0012】しかしながら、上記特願平5−26521
0号で提案された自動二輪車の後輪懸架装置にあって
は、リーフスプリングは露出状態にあるため、走行中路
面からの飛石等の外因子や転倒等によってリーフスプリ
ングが損傷してしまう虞れがあった。また、リーフスプ
リングのスプリング力を調整するいわゆるプリロード調
整の簡便化およびその調整のし忘れ防止が望まれてい
た。
【0013】そして、ショックアブソーバは、そのピス
トンロッドの上端が斜め上後方に位置するように車体フ
レームに傾斜して配置されているため、ピストンロッド
が伸びたときにピストンロッドと乗車用シートとが当接
しないようにするための十分なクリアランスを設ける必
要がある。しかし、乗車用シートの高さが一定であると
するとクリアランスを十分確保する関係でそれだけシー
トを薄肉にしなければならず、また当該シートの肉厚を
も確保するとなると乗車用シートの位置を高めなくては
ならない。このためシートの厚みも十分確保でき、かつ
背の低い人にも十分乗りこなせる低い位置での乗車用シ
ートが望まれた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、本件出願人
の特願平5−265210号記載の自動二輪車の後輪懸
架装置の更なる改良に関するものであって、その解決し
ようとする課題は、リーフスプリングの飛石等の外因子
や転倒によって負う損傷を防止することができるばかり
かプリロード調整が簡便でしかもシート厚を十分確保
し、かつ背の低い人にも十分乗りこなせる低い位置での
乗車用シートを提供することに寄与できる自動二輪車の
後輪懸架装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る自動二輪車
の後輪懸架装置は、以上のような課題を解決するもので
あって、次のようなものである。すなわち、請求項1記
載の自動二輪車の後輪懸架装置は、リーフスプリング
と、このリーフスプリングと共働するショックアブソー
バーと、このショックアブソーバーと連結されるリアス
イングアームと、ショックアブソーバーとリアスイング
アームとの連結をするベルクランクアームと、このベル
クランクアームと連結されるとともに車体フレームに対
して回動自在に連結されるリヤクッションロッドとから
なる自動二輪車の後輪懸架装置であって、前記リーフス
プリングは、その一端部および他端部が、それぞれ前記
ショックアブソーバーのピストンロッドの先端部におよ
び当該ピストンロッドよりも前方でかつエンジン上部に
位置する車体フレームのタンクフレーム内に回動自在に
取り付けられ、前記タンクフレームのほぼ全域に亘って
前記リーフスプリングの他端側ほぼ半分が収納されてい
る。
【0016】また、請求項2記載の自動二輪車の後輪懸
架装置は、ピストンロッドの伸びによって、リーフスプ
リングがその他端部を回動中心として上方へ回動せしめ
られたときに、当該回動を制止する回動制止体が前記リ
ーフスプリングと直交するようにフットレストの中心軸
とほぼ平行になるように中心軸の上方に位置する車体フ
レームに設けられたことを特徴とする。
【0017】さらに、請求項3記載の自動二輪車の後輪
懸架装置は、リーフスプリングが当接する前記回動制止
体を車体フレームのうちエアフィルタとサクションパイ
プとの連結部分近傍であるタンクフレームに配置固定し
たことを特徴とする。
【0018】そして、請求項4記載の自動二輪車の後輪
懸架装置は、回動制止体とリヤサブフレームの前端とを
固定したことを特徴とする。
【0019】そうして、請求項5記載の自動二輪車の後
輪懸架装置は、リーフスプリングの前端部にプリロード
調整装置を設け、このプリロード調整装置の調整部をタ
ンクレール前端部であってフュエールタンクとヘッドパ
イプとの間に離間して設けた離間部に配置したことを特
徴とする。
【0020】
【作用】したがって、本発明における請求項1ないし5
記載の自動二輪車の後輪懸架装置によれば、タンクフレ
ームのほぼ全域に亘って前記リーフスプリングの他端側
ほぼ半分が収納されているので、当該収納されたリーフ
スプリングの部分はタンクフレームによって遮蔽される
ようになる。このため、リーフスプリングを外因子等か
ら守るようになるので、リーフスプリングの損傷防止が
できる。
【0021】また、請求項2または3記載の自動二輪車
の後輪懸架装置によれば、ピストンロッドの伸びによっ
てリーフスプリングがその他端部を回動中心としてかつ
一端部を作用点として上方へ回動せしめられたときに、
当該回動を制止する回動制止体がリーフスプリングと直
交するようにフットレストの中心軸とほぼ平行に車体フ
レームに設けたので、リーフスプリングはリアスイング
アームに伴うピストンロッドの上方への動きに応じて当
初その他端部を回動中心としてかつその一端部を自由端
部として上方へ回動せしめられるが、回動制止体によっ
てすぐにその回転が制止されるようになる。そしてこの
場合、さらにピストンロッドが上方へ動くと、今度は回
動制止体によって回動が制止されたことにより生じたリ
アスイングアームの弾性力によってピストンロッドの上
方への動きが抑制されるようになる。この抑制しようと
する力が、従来のコイルスプリングのもつスプリング力
に相当する力となる。したがって、リーフスプリングが
コイルスプリングの役目を十分果たすので、ショックア
ブソーバーの周回りにコイルスプリングを不要にするこ
とができるようになる。このため、サスペンションユニ
ットを従来のようにスプリングとショックアブソーバー
とからなる一体のものとしないで済むので、それだけ部
品重量が軽減し組み立てが簡単になる。
【0022】また、リーフスプリングのうち回動制止体
と当接する箇所からリーフスプリングがピストンロッド
と連結されている後端までのストロークを短めに設定し
ておけば前記回動制止体とリーフスプリングが当接する
箇所を中心としてリーフスプリングの後端が乗車用シー
ト側へ湾曲する量も少なくできる。当該湾曲量が小さけ
ればリーフスプリング後端と乗車用シートとの間に設け
るクリアランスの量も少なくてよく、したがって、乗車
用シートの高さが一定であれば当該シートを厚肉にでき
るので乗り心地をよくできるし、またシートの肉厚が一
定であって乗車用シートの位置を低くしたいのであれ
ば、当該シートを薄肉にしなくともすなわち、乗り心地
を悪くしなくとも乗車用シートの位置を低く設定するこ
とが可能になる。
【0023】さらに、請求項4記載の本発明自動二輪車
の後輪懸架装置によれば、車体フレームに固定して設け
られた回動制止体とリヤサブフレームの前端とを固定し
たので、回動制止体がリヤサブフレーム取り付けのため
のブラケットとして兼用されるようになる。
【0024】そして、請求項5記載の本発明自動二輪車
の後輪懸架装置によれば、リーフスプリングの前端部に
プリロード調整装置を設け、このプリロード調整装置の
調整部をタンクレール前端部であってフュエールタンク
とヘッドパイプとの間に離間して設けた離間部に配置し
たので、ライダーの目に入る箇所に当該調整部が位置す
るようになる。このためプリロード調整が簡便にできる
ようになるばかりかプリロード調整をし忘れるようなこ
とがなくなる。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明自動二輪車の
後輪懸架装置に係るサスペンションユニット1を図示し
た実施例に従って詳細に説明する。
【0026】図1はサスペンションユニットを車体フレ
ームに装着した状態を示す全体側面図、図2は図1の概
略平面図、図3はサスペンションユニットの一部拡大側
面図、図4は図1の矢印VIの方向から見た図、図5は図
1のV−V線断面図、図6は図5の右側面図である。
【0027】一部を省略して示す自動二輪車2は、前後
に延びる車体フレーム4を骨格とする。車体フレーム4
は、内部にエンジン6およびキャブレター8を包囲でき
るようにフレームセンターL(図2参照)に対してほぼ
左右対称形状をしている。詳しくは、車体フレーム4
は、ヘッドパイプ9から斜め下後方へ延ばされフュエー
ルタンク3が載置されるタンクフレーム4tと、タンク
フレーム4tの後端部から後方左右に二股状に延びるサ
イドフレーム4sl・4srと、サイドフレーム4sl
・4srの下端から前方へ弧状に延びるアンダーパイプ
4ul・4ur(図1に車両左側のもの4ulのみ示
す。)と、アンダーパイプ4ul・4urと接続され車
両前部に位置しヘッドパイプ9の下端部に先端が取り付
けられるダウンパイプ4dと、ダウンパイプ4dおよび
タンクフレーム4tを結ぶ補強パイプ4pと、サイドフ
レーム4sl・4srに斜め上後方へ突出するように取
り付けられたサイドフレームブラケット10l・10r
から左右後方に各々延ばされるとともにシート11が載
置されるリヤサブフレーム4rl・4rrと、リヤサブ
フレーム4rl・4rrのほぼ中央からサイドフレーム
4sl・4srに延ばされてリヤサブフレーム4rl・
4rrを支えかつサイドフレーム4sl・4srとリヤ
サイドフレーム4rl・4rrとの間で図1に示すよう
に側方から見てほぼ三角形状の三角スペース12を形成
するリアフレーム13l・13r(図1に車両左側のも
の13lのみ示す。)とからなる。
【0028】そして、サイドフレームブラケット10l
と10rとの間には、後述するリーフスプリングの回動
を制止する棒状の回動制止体14が、図2で示すように
橋渡しされている。回動制止体14と前記リーフスプリ
ングとは、平面視直交するような配置関係にあるととも
に回動制止体14は、左右のフットレスト15l・15
rの中心軸15aとほぼ平行になるように中心軸15a
の上方に位置する車体フレーム4の適所に設けられてい
る。そして、これらサイドフレームブラケット10l・
10r、リヤサブフレーム4rl・4rrおよび回動制
止体14は、連結具16・16によって一体になるよう
に固定されている。また、この回動制止体14は、車体
フレーム4のうち、後述するエアクリーナボックス30
とキャブレター8とを連結するサクションパイプ21と
の連結部分近傍の部分に配置されてある。
【0029】ピボット17は、車体フレーム4のサイド
フレーム4sl・4srの縦方向におけるほぼ中央寄り
に設けられたものであって、次に述べるリアスイングア
ームの回動中心となる部分である。
【0030】リアスイングアーム18・18は、その後
端部に後輪20を伴っており、自動二輪車2が路面から
ショックを受けるとピボット17を回動中心として車体
フレーム4に対して上下に揺動する。
【0031】ショックアブソーバー22は、後述するリ
ーフスプリング42と共働してリアスイングアーム18
の揺動を抑制し、リアスイングアーム18に軸着される
後輪20を路面に追従せしめるものであって、その下部
は、サイドフレーム4sl・4srの下方部に適宜の連
結手段を介して取り付けられている。また、ショックア
ブソーバー22は、その全長がピストンロッド26(図
1および図3参照)の変位によって伸びるときは速く、
縮むときは遅く作動するようにオイル、オリフィス、ピ
ストンおよびシリンダー等が調整されているとともにピ
ストンロッド26がピボット17に対して斜め上後方に
位置するように車体フレーム4に傾斜して配置されてい
る。
【0032】また、ショックアブソーバー22内のオイ
ルは、絞り弁23を介して加圧タンク24と繋がってい
る。この加圧タンク24は、流入するオイルに対して所
定圧、例えば10kg/cm2を加えることができるも
のである。また、絞り弁23の開き具合を調整すること
によって、ショックアブソーバー22の図示しないピス
トンの動きを早くしたり遅くしたりできるようになって
いる。また、絞り弁23の調整は、外部からドライバー
等で簡単に操作できるように、絞り弁を作動させるネジ
頭23aがエンジンケースの後部面側に車両側方を向い
て位置するようにされている。そして、車体フレーム4
のネジ頭23a対応部には、図示しない孔が形成され、
当該孔は前記ドライバー等を通すことが可能な位置およ
び大きさに形成されている
【0033】ピストンロッド26は、その支持点28が
三角スペース12の後部側12rに位置するようにされ
ており、支持点28にはピストンロッド26の先端部と
なるコネクティングロッド29が回動自在に取り付けら
れている。また、コネクティングロッド29は、後述す
るベルクランクアーム31・31の上端部と前記リーフ
スプリング42の後端部とを連結するものである。
【0034】三角スペース12内に、サクションパイプ
21を介してキャブレター8に連結されるエアクリーナ
ボックス30が、車体フレーム4に図示しない適宜の固
着手段で取り付けられている。なお、符号30’が示す
ものはサイドカバーであって、その上部は凹部形状とさ
れており、この凹部内に後述するリーフスプリング42
の後部が位置するようになっている。
【0035】ベルクランクアーム31・31は、図4で
わかるように、その上下端部および下端部寄り中間部で
連結軸31u・31dおよび31mによって一体にされ
ている。また、ベルクランクアーム31の形状は、図1
および図3で示すように、その一辺31aが”への字”
形状をしたものを立てた如き形状をしている。そして、
前記各上端部には、連結軸31uを介してピストンロッ
ド26の支持点28およびコネクティングロッド29の
一端29aが挟持されている。
【0036】一方、下端部には、連結軸31dを介して
リヤクッションロッド32が回動自在に連結されてい
る。そして、中間部の連結軸31mは、ベルクランクア
ーム31の一辺31aの屈曲部分に対応する部分に位置
されており、連結軸31mを介してリアスイングアーム
18・18を連結する連結部材33からその前方へ突出
する突出ロッド35と回動自在に連結されている。
【0037】リーフスプリング42は、繊維強化プラス
ッチ等の弾性を有する板状体を側面視ほぼ横倒し”く”
の字形になるように形成したものであって、その一端部
である後端部42rおよび他端部である前端部42f
が、それぞれショックアブソーバー22のピストンロッ
ド26のコネクティングロッド29におよびピストンロ
ッド26よりも前方でかつエンジン6の上部に位置する
車体フレーム4のタンクフレーム4t内に回動自在に取
り付けられている。また、タンクフレーム4tのほぼ全
域に亘ってリーフスプリング42の他端側ほぼ半分に相
当する前半部分42hfが収納されている。そして、そ
の一端側端部である後端部42rからほぼ1/3の距離
に当たる部分には、ゴム製の接触体43が取り付けられ
ており、接触体43を間に介してリーフスプリング42
と回動制止体14とが常時接触状態になるような関係に
なっている。そして、リーフスプリング42の後端部4
2rおよび前端部42fには、リーフスプリング42の
前後端部42fおよび42rの上下面を挟持して連結軸
45を介して回動自在に取り付けられたU字形状のリー
フスプリングブラケット46がそれぞれ設けられてい
る。
【0038】プリロード調整装置44は、リーフスプリ
ング42の前端部42aに設けられている。したがっ
て、プリロード調整装置44もタンクフレーム4t内に
位置するようになる。プリロード調整装置44は、リー
フスプリング42の前端側にあるリーフスプリングブラ
ケット46の左右面を挟持するとともに当該リーフスプ
リングブラケット46の先端に連結軸48を介して回動
自在に取り付けられた倒立ほぼY字形状を呈するリーフ
スプリングロッド50と、リーフスプリングロッド50
のうちタンクレール4tの上面4t’から突出し雄ネジ
が形成されている脚部50aと螺合関係にある調整部と
してのスプリングロッドブラケット52と、スプリング
ロッドブラケット52の上部に位置し同じく脚部50a
と螺合関係にあるロックナット54とからなる。
【0039】スプリングロッドブラケット52は、菱形
の両端の角がとられて丸形状をした菱形体であって、当
該両端部にはスプリングロッドブラケット52をタンク
レール4t上で位置決めするための位置決め手段として
のボルトおよびナットからなるロック体53・53が備
えられている。そして、このような、プリロード調整装
置44は、全体としてタンクレール前端部であってフュ
ーエールタンク3とヘッドパイプ9との間に離間して設
けた離間部56に配置されるようになっている。
【0040】プリロード調整は次の手順でなされる。ロ
ックナット54を緩めてリーフスプリングロッド50の
脚部50aからロックナット54を取り外す。次に、ス
プリングロッドブラケット52をタンクレール4tに固
定しているロック体53・53を外し、スプリングロッ
ドブラケット52をフリーとする。この状態でスプリン
グロッドブラケット52を時計回りに回転すればプリロ
ードは増加し、反時計回りに回転すれば逆にプリロード
は減少する。このようにしてスプリングロッドブラケッ
ト52を適宜回転することでプリロード調整が終わった
ら、スプリングロッドブラケット52をロック体53・
53で元の通りに締める。最後にロックナット54をリ
ーフスプリングロッド50の脚部50aに締め付けて完
全にロックする。以上述べた、リアスイングアーム18
と、ショックアブソーバー22と、ベルクランクアーム
31と、リヤクッションロッド32と、リーフスプリン
グ42とからサスペンションユニット1が形成される。
【0041】しかして、上記のように構成されたサスペ
ンションユニット1にあっては、次のような作用効果を
奏する。
【0042】タンクフレーム4tのほぼ全域に亘ってリ
ーフスプリング42の前端部42fが収納されているの
で、当該収納された前端部42fはタンクフレーム4t
によって遮蔽されるようになる。このため、リーフスプ
リング42を外因子等から守るようになるので、リーフ
スプリング42の損傷防止ができる。
【0043】また、ピストンロッド26の伸びによって
リーフスプリング42がその他端部である前端部42f
を回動中心としてかつ一端部である後端部42rを作用
点として上方へ回動せしめられたときに、当該回動を制
止する回動制止体14がリーフスプリング42と直交す
るようにフットレスト15の中心軸15aとほぼ平行に
なるように中心軸15aの上方に位置する車体フレーム
4に設けられているので、リーフスプリング42はリア
スイングアーム18に伴うピストンロッド26の上方へ
の動きに応じて当初その他端部を回動中心としてかつそ
の一端部を自由端部として上方へ回動せしめられるが、
回動制止体14によってすぐにその回転が制止されるよ
うになる。そしてこの場合、さらにピストンロッド26
が上方へ動くと、今度は回動制止体14によって回動が
制止されたことにより生じたリアスイングアーム18の
弾性力によってピストンロッド26の上方への動きが抑
制されるようになる。この抑制しようとする力が、従来
のコイルスプリングのもつスプリング力に相当する力と
なる。したがって、リーフスプリング42がコイルスプ
リングの役目を十分果たすので、ショックアブソーバー
の周回りにコイルスプリングを不要にすることができる
ようになる。このため、サスペンションユニット1を従
来のようにスプリングとショックアブソーバーとからな
る一体のものとしないで済むので、それだけ部品重量が
軽減し組み立てが簡単になる。
【0044】また、リーフスプリング42のうち回動制
止体14と当接する箇所からリーフスプリング42がピ
ストンロッド26と連結されている後端までのストロー
クを短めに設定しておけば、前記回動制止体14とリー
フスプリング42が当接する箇所を中心としてリーフス
プリング42の後端部42rが乗車用シート11側へ湾
曲する量も少なくできる。当該湾曲量が小さければリー
フスプリング42の後端部42rと乗車用シート11と
の間に設けるクリアランスの量も少なくてよく、したが
って、乗車用シート11の高さが一定であれば当該シー
ト11を厚肉にできるので乗り心地をよくできるし、ま
た乗車用シート11の肉厚が一定であって乗車用シート
11の高さを低くしたいのであれば、当該シート11を
薄肉にしなくともすなわち、乗り心地を悪くしなくとも
乗車用シート11の高さを低く設定することが可能にな
る。
【0045】さらに、回動制止体14とリヤサブフレー
ム4rl・4rrの前端4rl’・4rr’とを固定し
たので、回動制止体14がリヤサブフレーム4rl・4
rr取り付けのためのブラケットとして兼用されるよう
になる。
【0046】そして、リーフスプリング42の前端部4
2fにプリロード調整装置44を設け、プリロード調整
装置44のリーフスプリングロッド50をタンクレール
4tの前端部であってフューエールタンク3とヘッドパ
イプ9との間に離間して設けた離間部56に配置したの
で、ライダーの目に入る箇所に当該調整部44が位置す
るようになる。このためプリロード調整が簡便にできる
ようになるばかりかプリロード調整のし忘れをなくすこ
とができる。
【0047】
【発明の効果】本発明自動二輪車の後輪懸架装置によれ
ば、リーフスプリングの飛石等の外因子や転倒によって
負う損傷を防止することができるばかりかプリロード調
整が簡便でしかもシート厚を十分確保することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】サスペンションユニットを車体フレームに装着
した状態を示す全体側面図である。
【図2】図1の概略平面図である。
【図3】サスペンションユニットの一部拡大側面図であ
る。
【図4】図1の矢印VI方向から見た図である。
【図5】図1のV−V線断面図である。
【図6】図5の右側面図である。
【符号の説明】
1 自動二輪車の後輪懸架装置 4 車体フレーム 4sl’ リヤサブフレームの前端 4sr’ 〃 4t タンクフレーム 8 キャブレター 14 回動制止体 15 フットレスト 15a 中心軸 18 リアスイングアーム 22 ショックアブソーバ 26 ピストンロッド 29 ピストンロッドの先端部 30 エアクリーナボックス 32 リヤクッションロッド 42 リーフスプリング 42r リーフスプリングの一端部 42f リーフスプリングの他端部 42h リーフスプリングの他端側ほぼ半分 44 プリロード調整装置 50 調整部 56 離間部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リーフスプリングと、このリーフスプリ
    ングと共働するショックアブソーバーと、このショック
    アブソーバーと連結されるリアスイングアームと、ショ
    ックアブソーバーとリアスイングアームとの連結をする
    ベルクランクアームと、このベルクランクアームと連結
    されるとともに車体フレームに対して回動自在に連結さ
    れるリヤクッションロッドとからなる自動二輪車の後輪
    懸架装置であって、前記リーフスプリングは、その一端
    部および他端部が、それぞれ前記ショックアブソーバー
    のピストンロッドの先端部におよび当該ピストンロッド
    よりも前方でかつエンジン上部に位置する車体フレーム
    のタンクフレーム内に回動自在に取り付けられ、前記タ
    ンクフレームのほぼ全域に亘って前記リーフスプリング
    の他端側ほぼ半分が収納されている自動二輪車の後輪懸
    架装置。
  2. 【請求項2】 前記ピストンロッドの伸びによって、前
    記リーフスプリングがその他端部を回動中心として上方
    へ回動せしめられたときに、当該回動を制止する回動制
    止体が前記リーフスプリングと直交するようにフットレ
    ストの中心軸とほぼ平行になるように中心軸の上方に位
    置する車体フレームに設けられたことを特徴とする請求
    項1記載の自動二輪車の後輪懸架装置。
  3. 【請求項3】 リーフスプリングが当接する前記回動制
    止体を車体フレームのうちエアフィルタとサクションパ
    イプとの連結部分近傍であるタンクフレームに配置固定
    したことを特徴とする請求項2記載の自動二輪車の後輪
    懸架装置。
  4. 【請求項4】 回動制止体とリヤサブフレームの前端と
    を固定したことを特徴とする請求項2または3記載の自
    動二輪車の後輪懸架装置。
  5. 【請求項5】 リーフスプリングの前端部にプリロード
    調整装置を設け、このプリロード調整装置の調整部をタ
    ンクレール前端部であってフュエールタンクとヘッドパ
    イプとの間に離間して設けた離間部に配置したことを特
    徴とする請求項4記載の自動二輪車の後輪懸架装置。
JP29982693A 1993-11-30 1993-11-30 自動二輪車の後輪懸架装置 Pending JPH07149275A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2152134A1 (es) * 1996-09-13 2001-01-16 Honda Motor Co Ltd Estrctura de bastidor de carroceria de motocicleta.
JP2016137792A (ja) * 2015-01-27 2016-08-04 本田技研工業株式会社 車両の板ばね懸架装置
WO2022241490A1 (de) 2021-05-17 2022-11-24 Ktm Ag Einspuriges fahrzeug

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ES2152134A1 (es) * 1996-09-13 2001-01-16 Honda Motor Co Ltd Estrctura de bastidor de carroceria de motocicleta.
JP2016137792A (ja) * 2015-01-27 2016-08-04 本田技研工業株式会社 車両の板ばね懸架装置
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