JPH07228699A - ポリアリーレンスルフィドポリマーの製造方法 - Google Patents

ポリアリーレンスルフィドポリマーの製造方法

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JPH07228699A
JPH07228699A JP6243885A JP24388594A JPH07228699A JP H07228699 A JPH07228699 A JP H07228699A JP 6243885 A JP6243885 A JP 6243885A JP 24388594 A JP24388594 A JP 24388594A JP H07228699 A JPH07228699 A JP H07228699A
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定性等の物性に優れ、しかも生産性及び再
現性の高い、商業的に優れたポリアリーレンスルフィド
の製造方法を提供する。 【構成】 有機極性溶媒中で、ジハロ芳香族化合物とス
ルフィド化剤とを反応させるポリアリーレンスルフィド
ポリマーの製造において、有機極性溶媒及びジハロ芳香
族化合物の混合物を加熱し、そこに含水スルフィド化剤
を水が反応混合物から除去され得る速度で導入するこ
と、及び反応系内の水分量を該有機極性溶媒1モルに対
して0.02〜0.5モルの範囲にコントロールするこ
とを特徴とするポリアリーレンスルフィドポリマーの製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジハロベンゼン類等の
ジハロ芳香族化合物とアルカリ金属硫化物との反応によ
るポリフェニレンスルフィド(以下PPSと略称する)
に代表されるポリアリーレンスルフィド(以下PASと
略称する)の製造方法に関するものである。さらに具体
的には、本発明は、比較的簡便な装置で重合反応中の系
内の水分量を特定割合にコントロールすることにより、
安定性に優れ、生産性の高いPASを得る方法に関する
ものである。
【0002】近年、電子電子部品、自動車部品等にはま
すます高い耐熱性の熱可塑性樹脂が要求されてきている
おり、そのため、高い耐熱性を有し、成形加工性、寸法
安定性等の他の物性に優れるPPSに代表されるPAS
は大きく重要を伸ばしており、如何にして安定した物性
で生産量を大きくするかが課題である。本発明は、生産
性の高い、かつ安定した物性のPASを製造する方法を
提供するものである。
【0003】
【従来の技術】PPSに代表されるPASの製造方法と
しては、従来工業的に良く用いられている(1)米国特
許第3,354,129号公報等に開示されているアル
カリ金属硫化物、特に結晶水を有する硫化ナトリウム
(以下、含水硫化ナトリウムと略称する)を極性溶媒中
で加熱して該含水硫化ナトリウムが含有する水を除去
し、そこへジクロルベンゼンを加えて加熱重合させる方
法がある。
【0004】しかしこの方法では、原料の一つである含
水硫化ナトリウム(含水水硫化ナトリウムと水酸化ナト
リウムとの反応生成物を含む)の水分を除くのに、重合
溶媒中で物理的に加熱留去する方法によっているので、
イ.充分な脱水が困難、すなわち硫化ナトリウム等のス
ルフィド化剤1モルに対して1〜1.5モルの水が系内
に残存してしまい、残存水分量のコントロールが困難で
あること、ロ.水分留出の際に金属硫化物中の硫化分が
硫化水素等の形で同伴されて損失となり、そのため反応
系中の硫黄分の存在量が変動すること、ハ.水分が相当
量残存している状態では金属硫化物が反応缶を浸食し、
溶出した重金属イオンが生成高分子の高分子量化を阻害
する等の問題点がある。またこの方法では、系内に水分
が残存するために、高分子量化ができない、あるいはス
ルフィド化剤に対しての使用溶媒量を小さくすると分解
反応が起こってしまう、あるいは再現性良くポリマーが
得られないといった問題があった。
【0005】また、(2)特開昭59−105027号
公報、特開平3−35023号公報には、有機極性溶媒
中で硫黄源とジハロゲノ芳香族化合物とを常圧ないしは
加圧下で脱水しながら重合することを特徴とするPAS
の製造方法が開示されている。 しかしながらこの方法
は、原料を一括して仕込み、反応系を昇温しながら脱水
し、更に脱水を継続しながら重合反応を行うので、硫黄
源としてアルカリ金属硫化物等の水和物を用いる場合、
重合反応開始初期には、硫黄源1モルに対して1モル以
上の水が系内に存在している。従って、使用する溶媒量
を硫黄源に対して低減すると系内の水分量が相対的に大
きくなる。そのため反応速度が遅くなり重合反応に長時
間を要する、あるいは分解反応等の副反応が併発する等
の問題があった。
【0006】また、(3)特開平4ー275334号公
報にはアルカリ金属硫化物等の硫黄源と有機極性溶媒か
らなる水性の混合物(但し、有機極性溶媒1モル当たり
硫黄源は0.36モル以上)を脱水し、その脱水混合物
とポリハロ置換芳香族化合物を混合し、重合させ、重合
途中にガス抜きを行って副生する水を除去しながら重合
させる方法が開示されている。
【0007】この方法も実質的には上記(2)と同様の
方法であり、したがって、使用する溶媒量を硫黄源に対
して低減すると系内の水分量が相対的に大きくなる。そ
のため反応速度が遅くなり重合反応に長時間を要する、
あるいは分解反応等の副反応が併発する等の問題があっ
た。
【0008】また、(4)特開平5ー239210号公
報にはアルカリ金属硫化物等の硫黄源と有機極性溶媒か
らなる水性の混合物(但し、硫黄源に対する有機極性溶
媒のモル比が0.15/1〜約0.9/1までの範囲で
ある)を脱水し、その脱水混合物とポリハロ置換の芳香
族化合物を混合し、重合させる方法が開示されている。
確かにこの方法では、重合前に系内に残存する水を硫
黄源1モル当たり1モル以下にコントロールすることが
可能であり、反応器の容積当たりの生産量を増加させる
ことはできるが、この方法ではアルカリ金属硫化物等の
硫黄源と有機極性溶媒からなる水性の混合物を脱水する
際の反応器の腐食といった問題、あるいは脱水時の硫化
水素等の損失による反応系中の硫黄分の存在量が変動し
て、反応が再現性良く行えないといった問題があるし、
又当該公報の実施例に示されているように得られるポリ
マーの粘度はそれほど高くなく、充分なものとは言えな
い。
【0009】また、(5)特開昭60−104130号
公報、特開平2−1885527号公報には、芳香族ジ
ハロゲン化物(芳香族トリ−またはテトラハロゲン化物
を少量含んでいても良い)及び有機溶媒の混合物に、1
50℃以上で含水アルカリ金属スルフィドを水が反応混
合物から除去され得る速度で導入し、そして実質的に無
水の状態の系内で重合反応を行うことを特徴とする高分
子量PASの製造方法が開示されている。確かにこの方
法によって重合反応を無水の状態で行うことは可能であ
る。しかし系内の水分量を無水にしてしまうために、ア
ルカリ金属スルフィドの溶媒への溶解性が小さくなり、
そのため反応速度が遅くなって重合反応に長時間を要す
る、あるいは分解反応等の副反応が併発する等の問題が
あった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の従来の
製法の欠点を解決して、再現性良く、安定性等の物性に
優れたポリマーを、生産性が高く、経済的に製造する方
法を提供することが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意検討した結果、高い生産性でPASを製
造するためには、反応時間を短くするか、反応容器の容
積当たりの生産量を大きくすれば良いが、そのためには
重合系内の水分量を厳密にコントロールすることが重要
であり、有機極性溶媒及びジハロ芳香族化合物の混合物
に、特定条件で含水スルフィド化剤を導入すれば、反応
系内の水分量を特定の範囲にコントロールでき、有効で
あるということを見い出した。
【0012】即ち本発明は、有機極性溶媒中で、ジハロ
芳香族化合物とスルフィド化剤とを反応させるポリアリ
ーレンスルフィドポリマーの製造において、加熱した有
機極性溶媒とジハロ芳香族化合物を含む混合物に含水ス
ルフィド化剤を水が反応混合物から除去され得る速度で
導入すること、及び反応系内の水分量を該有機極性溶媒
1モルに対して0.02〜0.5モルの範囲にコントロ
ールすることを特徴とするポリアリーレンスルフィドポ
リマーの製造方法提供するものである。
【0013】
【構成】本発明において「スルフィド化剤」、「ジハロ
芳香族化合物」、及び「溶媒」という用語は、言及され
ている各化合物ないし物質がそれぞれ定義された範囲内
で混合物である場合を包含していることが理解されなけ
ればならない。例えば、「ジハロ芳香族化合物」が複数
種の化合物からなっていて生成PASが共重合体である
場合を本発明は1つの具体例として包含するものであ
る。
【0014】(重合体の製造)本発明によるPASの製
造方法は、スルフィド化剤によるジハロ芳香族化合物の
脱ハロゲン化/硫化反応に基くものである。
【0015】(含水スルフィド化剤)本発明において用
いられる含水スルフィド化剤としては、アルカリ金属硫
化物、アルカリ金属水硫化物、あるいはこれらの混合物
等の含水物がある。
【0016】前記アルカリ金属硫化物としては、例え
ば、硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫
化ルビジウム、硫化セシウム等が挙げられるが、これら
はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合して
用いてもよい。また、上記硫化アルカリ金属は無水物、
水和物、水溶液のいずれを用いてもよいが、無水物の場
合には、反応前に水を加えて含水物にしなければならな
い。
【0017】上記硫化アルカリ金属の中では硫化ナトリ
ウムと硫化カリウムが好ましく、特に硫化ナトリウムが
好ましい。これら硫化アルカリ金属は、水硫化アルカリ
金属とアルカリ金属塩基、硫化水素とアルカリ金属塩基
とを反応させることによっても得られるが、反応系外で
調製されたものを用いてもかまわない。
【0018】アルカリ金属水硫化物としては、例えば水
硫化リチウム、水硫化ナトリウム、水硫化カリウム、水
硫化ルビジウム、水硫化セシウム等が挙げられるが、こ
れらはそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合
して用いてもよい。また、上記水硫化アルカリ金属は無
水物、水和物、水溶液のいずれを用いてもよいが、無水
物の場合には、反応前に水を加えて含水物にしなければ
ならない。
【0019】上記水硫化アルカリ金属の中では水硫化ナ
トリウムと水硫化カリウムが好ましく、特に水硫化ナト
リウムが好ましい。これら水硫化アルカリ金属は、硫化
水素とアルカリ金属塩基とを反応させることによっても
得られるが、反応系外で調製された物を用いてもかまわ
ない。
【0020】アルカリ金属塩基としては例えば水酸化ア
ルカリ金属があげられる。水酸化アルカリ金属として
は、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等が挙げ
られるが、これらはそれぞれ単独で用いてもよいし、2
種以上を混合して用いてもよい。
【0021】上記水酸化アルカリ金属化合物の中では水
酸化リチウムと水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム
が好ましく、特に水酸化ナトリウムが好ましい。なお上
記のいずれの場合にも、硫化アルカリ金属、水硫化アル
カリ金属中に微量存在する不純物を除去するためにアル
カリ金属塩基を少量過剰に加えてもさしつかえない。
【0022】(ジハロ芳香族化合物)芳香族スルフィド
重合体の骨格を形成すべき単量体に相当するジハロ芳香
族化合物は、芳香族核と該核上の2ケのハロ置換基とを
有するものである限り、そしてアルカリ金属硫化物等の
スルフィド化剤による脱ハロゲン化/硫化反応を介して
重合体化しうるものである限り、任意のものでありう
る。従って、芳香族核は芳香族炭化水素のみからなる場
合の外に、この脱ハロゲン化/硫化反応を阻害しない各
種の置換基を有するものでありうる。
【0023】具体的には、本発明において使用されるジ
ハロ芳香族化合物の例には下式(A)〜(D)で示され
る化合物が包含される。
【0024】
【化1】
【0025】ここで各置換基は下記の意味を持つ。 X:Cl、Br、I または F。特に、Cl及びBrよ
り成る群から選ばれた少なくとも1種のハロゲン。
【0026】Y:−R、−OR、−COOR、−COO
Na、−CN及び−NO2(Rは、H、アルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基及びアラルキル基より成る
群から選ばれたもの)より成る群から選ばれたもの。こ
こで、アルキル基又はアルキル基部分は炭素数1〜18
程度、アリール基またはアリール基部分は炭素数6〜1
8程度のものがふつうである。
【0027】
【化2】 (R'及びR''は、H、アルキル基、シクロアルキル
基、アリール基及びアラルキル基より成る群から選ばれ
たもの)より成る群から選ばれたもの。ここでアルキル
基またはアルキル基部分及びアリール基またはアリール
基部分は上記と同様に定義される。
【0028】式(A)中でm及びnは、それぞれm=
2、0≦n≦4の整数。式(B)中でa及びbは、それ
ぞれa=2、0≦b≦6の整数。式(C)中でc、d、
e及びfは、それぞれ0≦c≦2、0≦d≦2、c+d
=2、0≦e、f≦2の整数。
【0029】式(D)中でg、h、i及びjは、それぞ
れ0≦g≦2、0≦h≦2、g+h=2、0≦i、j≦
2の整数。上記一般式のジハロゲン置換基芳香族化合物
の例として、次のようなものがある。
【0030】p−ジハロベンゼン、m−ジハロベンゼ
ン、o−ジハロベンゼン、2,5−ジハロトルエン、
1,4−ジハロナフタリン、1−メトキシ−2,5−ジ
ハロベンゼン、4,4’−ジハロビフェニル、3,5−
ジハロ安息香酸、2,4−ジハロ安息香酸、2,5−ジ
ハロニトロベンゼン、2,4−ジハロニトロベンゼン、
2,4−ジハロアニソール、p,p’−ジハロジフェニ
ルエーテル、4,4’−ジハロベンゾフェノン、4,
4’−ジハロジフェニルスルホン、4,4’−ジハロジ
フェニルスルホキシド、4,4’−ジハロジフェニルス
ルフィド等であり、なかでも、p−ジハロベンゼン、m
−ジハロベンゼン、4,4’−ジハロベンゾフェノンお
よび4,4’−ジハロジフェニルスルホンが好ましく、
その中でもp−ジクロルベンゼン、m−ジクロルベンゼ
ン、4,4’−ジクロルベンゾフェノンおよび4,4’
−ジクロルジフェニルスルホンは特に好適に使用され
る。
【0031】ジハロ芳香族化合物の適当な選択組合せに
よって2種以上の異なる反応単位を含む共重合体を得る
ことができることは前記した通りである。p−ジクロル
ベンゼンと4,4’−ジクロルベンゾフェノンもしくは
4,4’−ジクロルフェニルスルホンとを組み合わせて
使用すれば、
【0032】
【化3】
【0033】単位と
【0034】
【化4】
【0035】単位もしくは
【0036】
【化5】
【0037】単位とを含んだ共重合物を得ることができ
る。但し、共重合することは可能ではあるが、p−ジハ
ロベンゼンをジハロ芳香族化合物中70モル%以上、好
ましくは90モル%以上、更に好ましくは95モル%以
上用いて重合すると種々の物性に優れたPPSが得られ
るので好ましい。
【0038】本発明で使用するジハロ芳香族化合物の使
用量は使用するスルフィド化剤中の硫黄源1モル当たり
0.8〜1.3モルの範囲が望ましく、特に0.9〜
1.10モルの範囲が物性の優れたポリマーを得るのに
好ましい。
【0039】なお、本発明によるPASは上記ジハロ芳
香族化合物の重合体であるが、生成重合体の末端を形成
させるため、あるいは重合反応ないし分子量を調節する
ためにモノハロ化合物(必ずしも芳香族化合物でなくと
もよい)を併用することも、分岐または架橋重合体を形
成させるためにトリハロ以上のポリハロ化合物(必ずし
も芳香族化合物でなくともよい)を併用することも可能
である。これらのモノハロまたはポリハロ化合物が芳香
族化合物である場合の具体例は、上記具体例のモノハロ
またはポリハロ誘導体として当業者にとって自明であろ
う。具体的には、例えばジハロベンゼンに若干量のトリ
クロルベンゼンを組み合わせて使用すれば、分岐を持っ
たフェニレンスルフィド重合体を得ることができる。ま
た、モノハロまたはポリハロ化合物の使用量は目的ある
いは反応条件によっても異なるので一概に規定できない
が、ジハロ芳香族化合物1モルに対して好ましくは0.
1モル以下、更に好ましくは0.05モル以下である。
【0040】(溶媒および水)本発明の重合反応に使用
する有機極性溶媒は、活性水素を有しない有機極性溶
媒、すなわちアプロチックタイプの有機極性溶媒であ
る。
【0041】この溶媒は、本発明重合反応を不当に阻害
するものであってはならない。また、この溶媒は、少な
くとも原料であるジハロ芳香族化合物及びS2-を与える
スルフィド化剤を反応に必要な濃度に溶解することがで
きる程度の溶解能を持つものであるべきである。従っ
て、この溶媒は、窒素原子、酸素原子および/または硫
黄原子を有する極性溶媒であることが普通である。更
に、この溶媒は原料ジハロ芳香族化合物と同様な脱ハロ
ゲン化/硫化反応に関与しうるものでないことが望まし
い。従って例えばハロ芳香族炭化水素ではないことが望
ましい。
【0042】本発明で使用する溶媒は、制御された微小
の量の水を重合反応に提供するためのものであるから、
溶質としてのこの水が溶媒和しうるものであることが望
ましい。
【0043】また、本発明の製造方法から明らかなよう
に、使用する溶媒の沸点は水の沸点より高くなければな
らないこのような溶媒の具体的例を挙げれば、(1)ア
ミド、たとえば、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HM
PA)、N−メチルピロリドン(NMP)、N−シクロ
ヘキシルピロリドン(NCP)、N−メチルカプロラク
タム、テトラメチル尿素(TMU)、ジメチルホルムア
ミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、そ
の他、(2)エーテル化ポリエチレングリコールたとえ
ばポリエチレングリコールジアルキルエーテル(重合度
は2000程度まで、アルキル基はC1〜C20程度)な
ど、(3)スルホキシド、たとえばテトラメチレンスル
ホキシド、ジメチルスルホキシド(DMSO)その他、
がある。これらのうちでも、N−メチルカプロラクタム
およびNMPは、化学的安定性が高いので、特に好まし
い。
【0044】溶媒の使用量は、使用する溶媒の種類及び
系内の溶媒に対する水分量によっても異なるが均一な重
合反応が可能な反応系の粘度を保持すること、また、あ
る程度の生産性を維持するためには、重合に用いるスル
フィド化剤中の硫黄源1モル当り1.0〜5モルの範囲
が好ましい。また、反応容器の容積当たりのポリマーの
生産量が大きくするためには、重合に用いるスルフィド
化剤中の硫黄源1モル当り1.0〜3.5モルの範囲が
好ましく、また、更に好ましい使用溶媒量は同1モル当
り1.2〜3.0モルである。
【0045】重合系内の水分量、あるいは含水スルフィ
ド化剤の水分量を調整するための水は、反応を阻害する
ものが含まれなければ良く、そのため蒸留水、イオン交
換水等、反応を阻害するアニオンやカチオン等を除いた
水が好ましい。
【0046】一般に、本発明の重合反応に存在させるべ
き水分は、加水分解反応などの併発を回避させるため
に、なるべく少ない方がよい。他方、重合反応が全く無
水の状態である場合は、反応速度が著しく遅くなるとい
った問題がある。従って、本発明の重合反応において反
応系内に存在すべき水分量は、有機極性溶媒1モル当た
り0.02〜0.5モル、好ましくは0.02〜0.3
モルである。 (重合)本発明による重合は、有機極性溶媒及びジハロ
芳香族化合物の混合物を加熱し、好ましくは150℃以
上に加熱し、含水スルフィド化剤を水が反応混合物から
除去され得る速度で導入することにより、反応系内の水
分量を該有機極性溶媒1モルに対して0.02〜0.5
モルの範囲にコントロールし、その条件下で進行する。
【0047】したがって、本発明方法としては、脱水と
重合を別々に行う方法、例えば重合反応が実質的にほと
んど進行しない温度、即ち120〜200℃、好ましく
は150〜190℃に有機極性溶媒(有機極性溶媒に対
して0.5モル以下の水を含んでいて良い)及びジハロ
芳香族化合物の混合物を保ち、反応系内の水分量が上記
範囲内にコントロールされ得る速度でスルフィド化剤を
混合物に導入して余分の水を系外に除去し、反応系内の
水分量を上記範囲内にコントロールした後、調製した有
機極性溶媒、ジハロ芳香族化合物及び含水スルフィド化
剤の混合物を重合反応が実質的に進行する温度、即ち、
200〜300℃、好ましくは210〜280℃の温度
に加熱して0.1〜40時間、好ましくは0.5〜20
時間、更に好ましくは1〜10時間加熱して重合反応を
行なう方法でもよい。また脱水と重合を同時に行う方
法、例えば重合反応が実質的に進行し得る温度、200
〜300℃、好ましくは210〜280℃、更に好まし
くは215〜260℃の温度に有機極性溶媒(有機極性
溶媒に対して0.5モル以下の水を含んでいて良い)及
びジハロ芳香族化合物の混合物を加熱して、反応系内の
水分量が上記範囲内にコントロールされ得る速度で含水
スルフィド化剤を混合物に導入して余分の水を系外に除
去し、反応系内の水分量を上記範囲内にコントロールし
た後、さらに200〜300℃、好ましくは210〜2
80℃の温度に加熱して0.1〜40時間、好ましくは
0.5〜20時間、更に好ましくは1〜10時間加熱し
て重合反応を行なう方法でも良い。
【0048】含水スルフィド化剤を導入する速度は反応
系内の水分量を該有機極性溶媒1モルに対して0.02
〜0.5モルの範囲にコントロールできるように余分の
水を系外に除去できる速度であれば特に制限はない。導
入時間はコントロールする水分量、導入する際の温度、
含水スルフィド化剤の含水率等によっても異なるので一
概には規定できないが、含水スルフィド化剤を0.1〜
20時間、好ましくは0.5〜10時間かけて導入する
ことが好ましい。この時間内であると、反応系の水分量
あるいは温度等を制御しやすく、また生産性もよい。
【0049】また、含水スルフィド化剤を導入する温度
もコントロールする水分量、導入する際の速度、含水ス
ルフィド化剤の含水率あるいは反応の形式によっても異
なるので一概には規定できないが、脱水と重合を別々に
行うのであれば、120〜200℃、好ましくは150
〜190℃で導入すると良い。また、脱水と重合を同時
に行うのであれば、200〜300℃、好ましくは21
0〜280℃、更に好ましくは215〜260℃の温度
で導入すれば良い。
【0050】重合反応は、200〜300℃、好ましく
は210〜280℃の温度に加熱して0.1〜40時
間、好ましくは0.5〜20時間、更に好ましくは1〜
10時間加熱して行うことが好ましい。この範囲内であ
ると反応の進行がスムーズである。
【0051】本発明の重合反応においては、接液部がチ
タンあるいはクロムあるいはジルコニウム等でできた重
合缶を用い、通常、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活
性ガス雰囲気下で行なうことが好ましく、特に、経済性
及び取扱いの容易さの面から窒素が好ましい。
【0052】反応圧力については、使用した原料及び溶
媒の種類や量、あるいは反応温度等に依存するので一概
に規定できないので、特に制限はない。また、反応液の
調整及び共重合体の生成反応は一定温度で行なう1段反
応でもよいし、段階的に温度を上げていく多段階反応で
もよいし、あるいは連続的に温度を変化させていく形式
の反応でもかまはない。
【0053】重合体の回収は、反応終了時にまず反応混
合物をそのまま、あるいは酸または塩基を加えた後、減
圧下または常圧下で加熱して溶媒だけを留去し、ついで
缶残固形物を水、アセトン、メチルエチルケトン、アル
コール類などの溶媒で1回または2回以上洗浄し、それ
から中和、水洗、ろ別および乾燥をすることによって行
うことができる。また、別法としては、反応終了後に反
応混合物に水、アセトン、メチルエチルケトン、アルコ
ール類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素、芳香族炭化
水素、脂肪族炭化水素などの溶媒(使用した重合溶媒に
可溶であり、かつ少なくとも生成重合体に対しては貧溶
媒であるもの)を沈降剤をして添加して重合体、無機塩
等の固体状生成物を沈降させ、それを濾別、洗浄及び乾
燥することによって行うこともできる。これらの場合の
「洗浄」は、抽出の形で実施することができる。また、
反応終了後、反応混合物に反応溶媒(もしくはそれと同
等の低分子重合体の溶解度を有する溶媒)を加えて攪拌
した後、ろ別して低分子量重合体を除いた後、水、アセ
トン、メチルエチルケトン、アルコール類などの溶媒で
1回または2回以上洗浄し、その後中和、水洗、ろ別お
よび乾燥をすることによっても行うことができる。乾燥
は、単離した重合体は実質的に水等の溶媒が蒸発する温
度に加熱して行う。乾燥は真空下で行なってもよいし、
空気中あるいは窒素のような不活性ガス雰囲気下で行な
ってもよい。
【0054】得られた重合体はそのまま各種成形材料等
に利用できるが、空気あるいは酸素富化空気中あるいは
減圧化で熱処理することにより増粘することが可能であ
り、必要に応じてこのような増粘操作を行なった後、各
種成形材料等に利用してもよい。この熱処理温度は処理
時間によっても異なるし処理する雰囲気によっても異な
るので一概に規定できないが、通常は180℃以上で行
うことが好ましい。熱処理温度が180℃未満では増粘
速度が非常に遅く生産性が悪く好ましくない。熱処理を
押出機等を用いて重合体の融点以上で溶融状態で行って
も良い。但し、重合体の劣化の可能性あるいは作業性等
から、融点プラス100℃以下で行うことが好ましい。
【0055】本発明により得られた重合体は、従来のP
AS同様そのまま射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロ
ー成形のごとき各種溶融加工法により、耐熱性、成形加
工性、寸法安定性等に優れた成形物にすることができ
る。しかしながら強度、耐熱性、寸法安定性等の性能を
さらに改善するために、本発明の目的を損なわない範囲
で各種充填材と組み合わせて使用することも可能であ
る。
【0056】充填材としては、繊維状充填材、無機充填
材等が挙げられる。繊維状充填材としては、ガラス繊
維、炭素繊維、シランガラス繊維、セラミック繊維、ア
ラミド繊維、金属繊維、チタン酸カリウム、炭化珪素、
硫酸カルシウム、珪酸カルシウム等の繊維、ウォラスト
ナイト等の天然繊維等が使用できる。また無機充填材と
しては、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、クレー、バイ
ロフェライト、ベントナイト、セリサイト、ゼオライ
ト、マイカ、雲母、タルク、アタルパルジャイト、フェ
ライト、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、ガラスビーズ等が使用できる。
【0057】また、成形加工の際に添加剤として本発明
の目的を逸脱しない範囲で少量の、離型剤、着色剤、耐
熱安定剤、紫外線安定剤、発泡剤、防錆剤、難燃剤、滑
剤、カップリング剤を含有せしめることができる。更
に、同様に下記のごとき合成樹脂及びエラストマーを混
合して使用できる。これら合成樹脂としては、ポリエス
テル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、
ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリスル
フォン、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルエーテ
ルケトン、ポリエーテルケトン、ポリアリーレン、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリ四弗化エチレン、ポリ
二弗化エチレン、ポリスチレン、ABS樹脂、エポキシ
樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹
脂、液晶ポリマー等が挙げられ、エラストマーとして
は、ポリオレフィン系ゴム、弗素ゴム、シリコーンゴ
ム、等が挙げられる。
【0058】本発明の重合体及びその組成物は、従来の
方法で得られるPPS同様耐熱性、寸歩安定性等が優れ
るので、例えば、コネクタ・プリント基板・封止成形品
などの電気・電子部品、ランプリフレクター・各種電装
品部品などの自動車部品、各種建築物や航空機・自動車
などの内装用材料、あるいはOA機器部品・カメラ部品
・時計部品などの精密部品等の射出成形・圧縮成形、あ
るいはコンポジット・シート・パイプなどの押出成形・
引抜成形などの各種成形加工分野において耐熱性や成形
加工性、寸法安定性等の優れた成形材料あるいは繊維、
フィルムとして用いられる。
【0059】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものでは
ない。
【0060】[参考例1] 使用原料 1.スルフィド化剤(アルカリ金属硫化物) 結晶硫化ナトリウム(5水塩)(以下、Na2S・5H2
Oと略称する)は三協化成(株)製品を使用。
【0061】結晶硫化ナトリウム(9水塩)(以下、N
2S・9H2Oと略称する)は和光純薬(株)製品を使
用。 2.溶媒 N−メチルピロリドン(以下、NMPと略称する)は三
菱化成(株)製品を使用。
【0062】3.ジハロ芳香族化合物 p−ジクロルベンゼン(以下、p−DCBと略称する)
は住友化学(株)製品を使用。
【0063】4.水 水道水を蒸留した後イオン交換を施したものを使用。 〈物性評価〉得られた重合体の溶融粘度(η)は、高化
式フローテスターを用いて測定した(316℃、剪断速
度100/秒、ノズル孔径0.5mm、長さ1.0m
m)。
【0064】[実施例1]温度センサー、冷却塔、滴下
槽、滴下ポンプ、留出物分離槽を連結した攪拌翼付ステ
ンレス製(チタンライニング)4リットルオートクレー
ブにp−DCB735.0g(5.0モル)、NMP
1240g(12.5モル)、水 27.0g(1.5
モル)を室温で仕込み、攪拌しながら窒素雰囲気下で1
00℃まで30分かけて昇温し系を閉じ、更に180℃
まで30分かけて昇温し、その温度で脱水しながら、N
2S・9H2O 1200.9g(5.0モル)を2時
間かけて滴下した。滴下中に水と共沸的に留出されるp
−DCBは連続的にオートクレーブに返した。Na2
・9H2Oの滴下が終了した後、180℃から220℃
まで1時間かけて昇温し、その温度で3時間保持した。
この後、250℃まで1時間かけて昇温し、その温度で
1時間保持して反応を終了した。滴下中の留出液の分析
をしたところ、水が805g、NMP21gであった。
【0065】得られたスラリーを20リットルの水に注
いで80℃で1時間攪拌した後、濾過した。このケーキ
を再び5リットルの湯で1時間攪拌、洗浄した後、濾過
した。この操作を4回繰り返し、濾過後、熱風乾燥器で
一晩(120℃)乾燥して白色の粉末状のポリマーを5
21g得た。得られたポリマーの溶融粘度は450ポイ
ズであった。
【0066】また、上記と同じ仕込組成で同一の滴下操
作を行い、滴下中の反応混合物を1時間、2時間でサン
プリングし、水分含有量をカールフィッシャー法によ
り、メタノール懸濁液中で測定した。また併せて上記反
応の最終スラリー中の水分も測定した。その結果、それ
ぞれの水分含有量は溶媒であるNMPに対して、2.7
重量%、2.5重量%、2.5重量%であった。 [実施例2]Na2S・9H2Oの滴下、及び脱水に要す
る時間を3時間にして、実施例1と同様に実施した。留
出液中の水分は818g、NMPは12gであった。得
られたポリマーは515g、溶融粘度は410ポイズで
あった。
【0067】[実施例3]Na2S・9H2Oの滴下、及
び脱水に要する時間を1時間にして、実施例1と同様に
実施した。留出液中の水分は772g、NMPは45g
であった。得られたポリマーは510g、溶融粘度は2
70ポイズであった。
【0068】[実施例4]Na2S・9H2O 120
0.9gの代わりにNa2S・5H2O 840.6g
(5.0モル)を用いて、実施例3と同様に実施した。
留出液中の水分は448g、NMPは16gであった。
得られたポリマーは517g、溶融粘度は440ポイズ
であった。
【0069】[実施例5]使用する原料の量をそれぞれ
p−DCB 955.5g(6.5モル)、NMP 90
2g(9.1モル)、水 18.0g(1.0モル)、
Na2S・9H2O1561.2g(6.5モル)に変え
て実施例2と同様に実施した。留出液中の水分は105
1g、NMPは17gであった。得られたポリマーは6
70g、溶融粘度は400ポイズであった。
【0070】[実施例6]使用する原料の量をそれぞれ
p−DCB 588g(4.0モル)、NMP 1388
g(14.0モル)、水 27.0g(1.5モル)、
Na2S・9H2O960.7g(4.0モル)に変えて
実施例1と同様に実施した。留出液中の水分は651
g、NMPは15gであった。得られたポリマーは41
6g、溶融粘度は380ポイズであった。
【0071】[実施例7]Na2S・9H2Oの滴下、及
び脱水に要する時間を3.5時間にして、実施例6と同
様に実施した。留出液中の水分は665g、NMPは1
0gであった。得られたポリマーは413g、溶融粘度
は350ポイズであった。
【0072】[実施例8]使用する原料を水を用いず
に、それぞれp−DCB 735g(5.0モル)、N
MP 1240g(12.5モル)、Na2S・9H2
1200.9g(5.0モル)とし、Na2S・9H2
の滴下、及び脱水に要する時間を1.5時間にして、実
施例1と同様に実施した。留出液中の水分は772g、
NMPは29gであった。得られたポリマーは513
g、溶融粘度は350ポイズであった。
【0073】[実施例9]4リットルオートクレーブに
p−DCB 735.0g(5.0モル)、NMP 12
40g(12.5モル)、水 27.0g(1.5モ
ル)を室温で仕込み、攪拌しながら窒素雰囲気下で10
0℃まで30分かけて昇温し系を閉じ、更に220℃ま
で1時間かけて昇温し、その温度でNa2S・9H2
1200.9g(5.0モル)を2時間かけて滴下及び
脱水を行った。滴下中に水と共沸的に留出されるp−D
CBは連続的にオートクレーブに返した。Na2S・9
2Oの滴下が終了した後、220℃で3時間保持し
た。この後、250℃まで1時間かけて昇温し、その温
度で1時間保持して反応を終了した。滴下中の留出液の
分析をしたところ、水が812g、NMP35gであっ
た。反応後のスラリーの処理は実施例1と同様に行っ
た。得られたポリマーは518g、溶融粘度は480ポ
イズであった。
【0074】[実施例10]Na2S・9H2Oの滴下、
及び脱水に要する時間を4時間にして、実施例9と同様
に実施した。留出液中の水分は815g、NMPは22
gであった。得られたポリマーは515g、溶融粘度は
520ポイズであった。
【0075】[比較例1]使用する原料の量をそれぞれ
p−DCB 735.0g(5.0モル)、NMP 12
40g(12.5モル)、水 135.0g(7.5モ
ル)、Na2S・9H2O 1200.9g(5.0モ
ル)に変えて実施例3と同様に実施した。留出液中の水
分は812g、NMPは57gであった。反応後のスラ
リーは激しい悪臭(分解臭)がしており、ポリマーは得
られなかった。
【0076】[比較例2]Na2S・9H2Oの滴下、及
び脱水に要する時間を3時間にして、実施例8と同様に
実施した。留出液中の水分は808g、NMPは18g
であった。得られたポリマーは481g、溶融粘度は8
0ポイズであった。
【0077】[比較例3]4リットルオートクレーブに
Na2S・9H2O 1200.9g(5.0モル)、N
MP 991g(10.0モル)を仕込み、窒素雰囲気
下、204℃まで昇温することにより水−NMP混合物
を留去した。留出液中の組成はNMP144g、水69
5g、イオン性硫黄35mmolであった。ついでこの
系を220℃まで昇温しp−DCB 735.0g
(5.0モル)をNMP400gに溶かした溶液2時間
かけて滴下した。滴下終了後、220℃で3時間保持し
た。この後、250℃まで1時間かけて昇温し、その温
度で1時間保持して反応を終了した。反応後のスラリー
は激しい異臭(分解臭)がし、ポリマーは得られなかっ
た。
【0078】以上の実施例、比較例における結果を表1
〜表3に示す。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】
【発明の効果】本発明の製造方法は、有機極性溶媒及び
ジハロ芳香族化合物の混合物を加熱し、そこへ含水スル
フィド化剤を水が反応混合物から除去され得る速度で導
入すること、そしてその際反応系内の水分量を有機極性
溶媒1モルに対して0.02〜0.5モルの範囲にコン
トロールすることに特徴があり、この方法によって安定
性等の物性に優れたPASが高い生産性及び再現性をも
って提供できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機極性溶媒中で、ジハロ芳香族化合物
    とスルフィド化剤とを反応させるポリアリーレンスルフ
    ィドポリマーの製造において、加熱した有機極性溶媒と
    ジハロ芳香族化合物を含む混合物に含水スルフィド化剤
    を水が反応混合物から除去され得る速度で導入するこ
    と、及び反応系内の水分量を該有機極性溶媒1モルに対
    して0.02〜0.5モルの範囲にコントロールするこ
    とを特徴とするポリアリーレンスルフィドポリマーの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 有機極性溶媒とジハロ芳香族化合物を含
    む混合物を150℃以上に加熱することを特徴とする請
    求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 反応系内の水分量が、有機極性溶媒1モ
    ルに対して0.02〜0.3モルの範囲にコントロール
    される請求項1あるいは2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 有機極性溶媒と含水スルフィド化剤中の
    硫黄源とのモル比(溶媒/硫黄源)が、1.0/1〜
    3.5/1である請求項1あるいは2記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 含水スルフィド化剤が、アルカリ金属硫
    化物の水溶液あるいはアルカリ金属硫化物の水和物の溶
    融した液体である請求項1あるいは2記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 ジハロ芳香族化合物がジハロベンゼン類
    であり、得られるポリアリーレンスルフィドがポリフェ
    ニレンスルフィドである請求項1〜5のいずれか1つに
    記載の製造方法。
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