JPH1045912A - ポリアリーレンスルフィドの精製方法 - Google Patents

ポリアリーレンスルフィドの精製方法

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JPH1045912A
JPH1045912A JP8201772A JP20177296A JPH1045912A JP H1045912 A JPH1045912 A JP H1045912A JP 8201772 A JP8201772 A JP 8201772A JP 20177296 A JP20177296 A JP 20177296A JP H1045912 A JPH1045912 A JP H1045912A
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JP
Japan
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reaction
acid
polyarylene sulfide
slurry
polymer
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JP8201772A
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English (en)
Inventor
Takahiro Kawabata
隆広 川端
Makoto Fujiwara
誠 藤原
Toshio Inoue
敏夫 井上
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属イオン含有量が少なく、溶融後のカラー
等の物性に優れるPASを比較的簡便な装置で製造する
ための精製方法を提供する。 【解決手段】 有機極性溶媒中で、ジハロ芳香族化合物
とスルフィド化剤とを反応させて得られた、反応終了後
の、有機極性溶媒とポリアリーレンスルフィド等を含む
スラリーよりポリアリーレンスルフィドポリマーを得る
精製方法において、 第1工程:反応終了後の有機極性
溶媒とポリアリーレンスルフィド等を含むスラリーに無
機酸及び/または有機酸を加えpH6以下とする工程、 第2工程:上記第1工程で得られたpH6以下のスラリ
ーに塩基を加えpH7以上とする工程、 の2工程を行った後、濾過、水洗、乾燥等の処理を行っ
て精製することを特徴とするポリアリーレンスルフィド
ポリマーの精製方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリフェニレンス
ルフィド(以下PPSと略称する)に代表されるポリア
リーレンスルフィド(以下PASと略称する)の精製方
法に関するものである。
【0002】さらに具体的には、本発明は、反応終了後
のスラリーに無機酸及び/または有機酸を加えpH6以
下とする工程、前述の工程で得られたpH6以下のスラ
リーに塩基を加えpH7以上とする工程の2工程をこの
順に行うことにより、金属イオン含有量が少なく、溶融
後のカラー等の物性に優れるPASを比較的簡便な装置
で製造するための精製方法を提供するものである。
【0003】
【従来の技術】PPSに代表されるPASは耐熱性、成
形加工性等に優れる性質の活用でその成形物は、近年、
電子電子部品、自動車部品等に幅広く利用されている。
しかしながら電気電子部品等を中心にその高純度化が更
に求められ、特に、Naイオンを主とする金属イオンの
含有量の低減化が望まれている。
【0004】金属イオンを低減化する手段として、酸を
用いない方法としては、例えば、(1)特開昭60−2
10631号公報、特開昭62−185718号公報、
特開昭59−217728号公報、特開昭59−219
331号公報等に開示されているが、しかしながらこれ
らの方法は煩雑であり、充分満足すべき結果を得ること
は少なかった。
【0005】また、金属イオンを低減化する優れる手段
として、酸を用いる方法が従来より知られており、例え
ば、(2)特開昭62−223232号公報には、反応
終了後の極性溶媒を含んだPPSのスラリーに無機酸ま
たは有機酸を加え、pH6以下で攪拌洗浄し、濾過、水
洗、乾燥することを特徴とするPPSの精製方法が開示
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】確かにこの方法では酸
を加えない場合に比べて、アルカリ金属イオンを低減化
できるが、得られたポリマーを溶融した際にガスが発生
する、着色が激しい、またスラリーのpHを6以下にし
た状態で取り扱うため酸対応の特殊な装置が多数必要で
ある等の問題があった。
【0007】本発明は上記の従来の製法の欠点を解決し
て、金属イオン含有量が少なく、溶融時のカラー等の物
性に優れるPASを比較的簡便な装置で製造するための
精製方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意検討した結果、金属イオン含有量が少な
く、溶融時のカラー等の物性にも優れるPASを比較的
簡便な装置で製造するためには、反応後のスラリーを特
定範囲のpHにコントロールすることが重要であり、有
機極性溶媒中で、ジハロ芳香族化合物とスルフィド化剤
とを反応させて得られた、反応終了後の、有機極性溶媒
とポリアリーレンスルフィド等を含むスラリーに、第1
工程で無機酸及び/または有機酸を加えpHを6以下と
するだけでなく、それに次いで、第2工程で前記第1工
程で得られたpH6以下のスラリーに塩基を加えpHを
7以上として、精製することにより、pHを6以下とす
るだけの場合よりも、比較的簡便な装置で、金属イオン
含有量が少なく、溶融時のカラー等の物性にも優れるP
ASが製造できることを見い出し、本発明を完成するに
いたった。
【0009】即ち本発明は、有機極性溶媒中で、ジハロ
芳香族化合物とスルフィド化剤とを反応させて得られ
た、反応終了後の有機極性溶媒とポリアリーレンスルフ
ィドを含むスラリーよりポリアリーレンスルフィドポリ
マーを得る精製方法において、次の2工程をその順に行
った後、濾過、水洗、乾燥等の処理を行って精製するこ
とを特徴とするポリアリーレンスルフィドポリマーの精
製方法を提供する。 第1工程:反応終了後の有機極性溶媒とポリアリーレン
スルフィドを含むスラリーに、無機酸及び/または有機
酸を加え、pH6以下とする工程。 第2工程:上記第1工程で得られたpH6以下のスラリ
ーに、塩基を加え、pH7以上とする工程。
【0010】従来の精製時に酸を加えpHを6以下にし
た状態で処理する場合には、溶融した際にガスが発生す
る、着色が激しいというようなポリマーの物性面でも問
題があるし、また、酸対応の特殊な装置が必要である
が、本発明の方法では、pHが一旦6以下になるが、そ
の後7以上とするので、酸対応にする装置を少なくでき
る。
【0011】即ち、比較的簡便な装置で、従来のpHを
6以下にした状態で処理する場合と同様の金属イオン含
有量低減効果があり、かつ溶融時の安定性には、従来の
6以下にした状態で処理する場合より優れたポリマーを
得ることが可能である。即ち、本発明は従来の方法とは
全く異なった方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において「スルフィド化
剤」、「ジハロ芳香族化合物」、及び「溶媒」という用
語は、言及されている各化合物ないし物質がそれぞれ定
義された範囲内で混合物である場合を包含する。例え
ば、「ジハロ芳香族化合物」が複数種の化合物からなっ
ていて生成PASが共重合体である場合を本発明は1つ
の具体例として包含するものである。
【0013】(重合体の製造)本発明におけるPASの
製造方法は、スルフィド化剤によるジハロ芳香族化合物
の脱ハロゲン化/硫化反応に基くものであり、各種の公
知の方法を用いることが可能である。
【0014】(スルフィド化剤)本発明において用いら
れるスルフィド化剤としては、例えばアルカリ金属硫化
物、アルカリ金属水硫化物、あるいはこれらの混合物等
が挙げられる。
【0015】前記アルカリ金属硫化物としては、例え
ば、硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫
化ルビジウム、硫化セシウム等が挙げられるが、これら
はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合して
用いてもよい。また、上記硫化アルカリ金属は無水物、
水和物、水溶液のいずれを用いてもよい。
【0016】上記硫化アルカリ金属の中では硫化ナトリ
ウムと硫化カリウムが好ましく、特に硫化ナトリウムが
好ましい。
【0017】これら硫化アルカリ金属は、例えば水硫化
アルカリ金属とアルカリ金属塩基、硫化水素とアルカリ
金属塩基とを反応させることによっても得られるが、反
応系外で調製されたものを用いてもかまわない。
【0018】アルカリ金属水硫化物としては、例えば水
硫化リチウム、水硫化ナトリウム、水硫化カリウム、水
硫化ルビジウム、水硫化セシウム等が挙げられるが、こ
れらはそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合
して用いてもよい。また、上記水硫化アルカリ金属は、
無水物、水和物、水溶液のいずれを用いてもよい。
【0019】上記水硫化アルカリ金属の中では水硫化ナ
トリウムと水硫化カリウムが好ましく、特に水硫化ナト
リウムが好ましい。
【0020】これら水硫化アルカリ金属は、硫化水素と
アルカリ金属塩基とを反応させることによっても得られ
るが、反応系外で調製された物を用いてもかまわない。
【0021】アルカリ金属塩基としては、例えば水酸化
アルカリ金属があげられる。水酸化アルカリ金属として
は、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等が挙げ
られるが、これらはそれぞれ単独で用いてもよいし、2
種以上を混合して用いてもよい。
【0022】上記水酸化アルカリ金属化合物の中では水
酸化リチウムと水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム
が好ましく、特に水酸化ナトリウムが好ましい。
【0023】なお上記のいずれの場合にも、硫化アルカ
リ金属、水硫化アルカリ金属中に微量存在する不純物を
除去するために、アルカリ金属塩基を少量過剰に加えて
もさしつかえない。
【0024】上記スルフィド化剤は無水物でもかまわな
いが、入手の容易性と反応の制御性から等から含水物が
好ましく、無水物を使用する場合には、水を加えて用い
る。
【0025】(ジハロ芳香族化合物)芳香族スルフィド
重合体の骨格を形成すべき単量体に相当するジハロ芳香
族化合物は、芳香族核と該核上の2ケのハロ置換基とを
有するものである限り、そしてアルカリ金属硫化物等の
スルフィド化剤による脱ハロゲン化/硫化反応を介して
重合体化しうるものである限り、任意のものが使用でき
る。従って、芳香族核は芳香族炭化水素のみからなる場
合の外に、この脱ハロゲン化/硫化反応を阻害しない各
種の置換基を有するものであってもよい。
【0026】具体的には、本発明において使用されるジ
ハロ芳香族化合物の例には下式(A)〜(D)で示され
る化合物が包含される。
【0027】
【化1】
【0028】ここで各置換基は下記の意味を持つ。 X:Cl、Br、I または F。特に、Cl及びBrよ
り成る群から選ばれた少なくとも1種のハロゲン。
【0029】Y:−R、−OR、−COOR、−COO
Na、−CN及び−NO2(Rは、H、アルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基及びアラルキル基より成る
群から選ばれたもの)より成る群から選ばれたもの。こ
こで、アルキル基又はアルキル基部分は炭素数1〜18
程度、アリール基またはアリール基部分は炭素数6〜1
8程度のものがふつうである。
【0030】
【化2】
【0031】(R'及びR''は、H、アルキル基、シク
ロアルキル基、アリール基及びアラルキル基より成る群
から選ばれたもの)より成る群から選ばれたもの。ここ
でアルキル基またはアルキル基部分及びアリール基また
はアリール基部分は上記と同様に定義される。
【0032】式(A)中でm及びnは、それぞれm=
2、0≦n≦4の整数。式(B)中でa及びbは、それ
ぞれa=2、0≦b≦6の整数。式(C)中でc、d、
e及びfは、それぞれ0≦c≦2、0≦d≦2、c+d
=2、0≦e、f≦2の整数。式(D)中でg、h、i
及びjは、それぞれ0≦g≦2、0≦h≦2、g+h=
2、0≦i、j≦2の整数。
【0033】上記一般式のジハロゲン置換基芳香族化合
物の例として、次のようなものがある。
【0034】p−ジハロベンゼン、m−ジハロベンゼ
ン、o−ジハロベンゼン、2,5−ジハロトルエン、
1,4−ジハロナフタリン、1−メトキシ−2,5−ジ
ハロベンゼン、4,4’−ジハロビフェニル、3,5−
ジハロ安息香酸、2,4−ジハロ安息香酸、2,5−ジ
ハロニトロベンゼン、2,4−ジハロニトロベンゼン、
2,4−ジハロアニソール、p,p’−ジハロジフェニ
ルエーテル、4,4’−ジハロベンゾフェノン、4,
4’−ジハロジフェニルスルホン、4,4’−ジハロジ
フェニルスルホキシド、4,4’−ジハロジフェニルス
ルフィド等であり、なかでも、p−ジハロベンゼン、m
−ジハロベンゼン、4,4’−ジハロベンゾフェノンお
よび4,4’−ジハロジフェニルスルホンが好ましく、
その中でもp−ジクロルベンゼン、m−ジクロルベンゼ
ン、4,4’−ジクロルベンゾフェノンおよび4,4’
−ジクロルジフェニルスルホンは特に好適に使用され
る。
【0035】ジハロ芳香族化合物の適当な選択組合せに
よって2種以上の異なる反応単位を含む共重合体を得る
ことができることは前記した通りである。p−ジクロル
ベンゼンと4,4’−ジクロルベンゾフェノンもしくは
4,4’−ジクロルフェニルスルホンとを組み合わせて
使用すれば、
【0036】
【化3】
【0037】単位と
【0038】
【化4】
【0039】単位もしくは
【0040】
【化5】
【0041】単位とを含んだ共重合物を得ることができ
る。
【0042】但し、共重合することは可能ではあるが、
p−ジハロベンゼンをジハロ芳香族化合物中70モル%
以上、好ましくは90モル%以上、更に好ましくは95
モル%以上用いて重合すると種々の物性に優れたPPS
が得られるので好ましい。
【0043】本発明で使用するジハロ芳香族化合物の使
用量は、使用するスルフィド化剤中の硫黄源1モル当た
り0.8〜1.3モルの範囲が望ましく、特に0.9〜
1.10モルの範囲が物性の優れたポリマーを得るのに
好ましい。
【0044】なお、本発明によるPASは、上記ジハロ
芳香族化合物の重合体であるが、生成重合体の末端を形
成させるため、あるいは重合反応ないし分子量を調節す
るためにモノハロ化合物(必ずしも芳香族化合物でなく
ともよい)を併用することも、分岐または架橋重合体を
形成させるためにトリハロ以上のポリハロ化合物(必ず
しも芳香族化合物でなくともよい)を併用することも可
能である。
【0045】これらのモノハロまたはポリハロ化合物が
芳香族化合物である場合の具体例は、上記具体例のモノ
ハロまたはポリハロ誘導体として当業者にとって自明で
あろう。具体的には、例えばジハロベンゼンに若干量の
トリクロルベンゼンを組み合わせて使用すれば、分岐を
持ったフェニレンスルフィド重合体を得ることができ
る。
【0046】また、モノハロまたはポリハロ化合物の使
用量は、目的あるいは反応条件によっても異なるので一
概に規定できないが、ジハロ芳香族化合物1モルに対し
て好ましくは0.1モル以下、更に好ましくは0.05
モル以下である。
【0047】(溶媒及び水)本発明の重合反応に使用す
る有機極性溶媒は、公知慣用のものが使用できるが、活
性水素を有しない有機極性溶媒、すなわちアプロチック
タイプの有機極性溶媒が好ましい。
【0048】この有機極性溶媒は、本発明重合反応を不
当に阻害するものであってはならない。また、この溶媒
は、少なくとも原料であるジハロ芳香族化合物及びS2-
を与えるスルフィド化剤を反応に必要な濃度に溶解する
ことができる程度の溶解能を持つものであるべきであ
る。
【0049】従って、この溶媒は、窒素原子、酸素原子
および/または硫黄原子を有する極性溶媒であることが
普通である。更に、この溶媒は原料ジハロ芳香族化合物
と同様な脱ハロゲン化/硫化反応に関与しうるものでな
いことが望ましい。従って例えばハロ芳香族炭化水素で
はないことが望ましい。また、本発明の製造方法では、
使用する溶媒の沸点は水の沸点より高いものが最適であ
る。
【0050】このような溶媒の具体的例を挙げれば、
(1)アミド、たとえば、ヘキサメチルリン酸トリアミ
ド(HMPA)、N−メチル−2−ピロリドンの様なN
−メチルピロリドン(NMP)、N−シクロヘキシルピ
ロリドン(NCP)、N−メチルカプロラクタム、テト
ラメチル尿素(TMU)、ジメチルホルムアミド(DM
F)、ジメチルアセトアミド(DMA)、その他、
(2)エーテル化ポリエチレングリコールたとえばポリ
エチレングリコールジアルキルエーテル(重合度は20
00程度まで、アルキル基はC1〜C20程度)など、
(3)スルホキシド、たとえばテトラメチレンスルホキ
シド、ジメチルスルホキシド(DMSO)その他、があ
る。前記各種の溶媒の中でも、N−メチルカプロラクタ
ムおよびNMPは、化学的安定性が高いので、特に好ま
しい。
【0051】溶媒の使用量は、使用する溶媒の種類によ
っても異なるが均一な重合反応が可能な反応系の粘度を
保持すること、また、ある程度の生産性を維持するため
には、重合に用いるスルフィド化剤中の硫黄源1モル当
り1.0〜6モルの範囲が好ましい。また、生産性を更
に考慮すると、重合に用いるスルフィド化剤中の硫黄源
1モル当り1.2〜5.0モルの範囲が好ましく、ま
た、更に好ましい使用溶媒量は重合に用いるスルフィド
化剤中の硫黄源1モル当り1.5〜4モルである。
【0052】重合系内の水分量、あるいはスルフィド化
剤の含水量を調整するための水は、反応を阻害するもの
が含まれていなければ良く、そのため蒸留水、イオン交
換水等、反応を阻害するアニオンやカチオン等を除いた
水が好ましい。また、水洗工程において用いる水も金属
イオン含有量が5ppm以下の水が好ましく、そのた
め、例えば蒸留水、イオン交換水等を用いるのが好まし
い。
【0053】一般に、本発明の重合反応中に存在させる
べき水分は、加水分解反応などの併発を回避させるため
に、なるべく少ない方がよい。しかしながら、使用する
スルフィド化剤が水和物等である場合には、スルフィド
化剤を有機極性溶媒中で加熱脱水してもスルフィド化剤
1モルに対して1モル以上は系内に残存してしまい、系
内の水分を減らすことは困難であり、系内の水分量はス
ルフィド化剤1モル当たり1〜2モル、好ましくは1〜
1.5モルである。
【0054】(重合)本発明による重合は、必要に応じ
て脱水操作を行った後、あるいは脱水操作行いながら2
00〜300℃、好ましくは210〜280℃の温度に
加熱して0.1〜40時間、好ましくは0.5〜20時
間、更に好ましくは1〜10時間加熱して行うことが好
ましい。この範囲内であると反応の進行がスムーズであ
る。
【0055】すなわち、この反応温度が200℃未満で
は反応速度が遅く、また反応が不均一になる可能性があ
り、一方、300℃を超えると生成ポリマーあるいは溶
媒の分解等の副反応が起こりやすい。
【0056】また、反応時間は使用した原料の種類や
量、あるいは反応温度に依存するので一概に規定できな
いが、0.1時間未満では未反応成分の量が増大したり
生成するポリマーが低分子量になる可能性が高く、また
40時間以上では生産性が悪く好ましくない。
【0057】本発明の重合反応においては、接液部がチ
タンあるいはクロムあるいはジルコニウム等でできた重
合缶を用い、通常、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活
性ガス雰囲気下で行なうことが好ましく、特に、経済性
及び取扱いの容易さの面から窒素が好ましい。
【0058】反応圧力については、特に制限はないが、
使用した原料及び溶媒の種類や量、あるいは反応温度等
に依存するので、適宜条件を選択して採用する様にす
る。
【0059】また、反応液の調整及び共重合体の生成反
応は一定温度で行なう1段反応でもよいし、段階的に温
度を上げていく多段階反応でもよいし、あるいは連続的
に温度を変化させていく形式の反応でもかまはない。
【0060】(精製)本発明の特徴は、この精製工程に
ある。例えば、上記の様にして得られた有機極性溶媒と
ポリアリーレンスルフィドを含む反応終了後のスラリー
が、精製に供せられる。このスラリーは、通常、有機極
性溶媒、ポリアリーレンスルフィドだけでなく、それ以
外の化学成分が含まれたものである。原料にジハロ芳香
族化合物とアルカリ金属硫化物を用いた場合における、
スラリー中の前記それ以外の化学成分としては、金属イ
オンに解離しうる反応副生物が代表的である。
【0061】反応終了後、得られた有機極性溶媒とPA
Sを含むスラリーをそのまま、あるいは反応溶媒(もし
くはそれと同等の低分子重合体の溶解度を有する溶媒)
を加えて攪拌した後、そのままの温度あるいは冷却しそ
のまま、あるいは反応溶媒(もしくはそれと同等の低分
子重合体の溶解度を有する溶媒)を加えて攪拌した後、
スラリーのpHが6以下になるように、好ましくは2以
下になるように無機酸及び/または有機酸を加え、均一
化する(第一工程)。
【0062】なお、スラリーのpHは、水で希釈せず直
接測定し、本発明では50℃で測定した値を用いるもの
とする。スラリーのpHは、既知の各種方法、pHメー
ターを用いる方法、pH試験紙を用いる方法、指示薬を
用いる方法等で測定すれば良い。その中でも特に、pH
メーターを用いる方法が操作性等から最も好ましい。
【0063】本発明で使用する酸には特に制限はない
が、水中25℃でのpKaが5以下である酸が好まし
く、無機酸としては、例えば塩酸、硫酸、亜硫酸、燐
酸、硝酸、亜硝酸等が挙げられ、その中でも塩酸、硫
酸、燐酸が好ましい。また、有機酸としては、例えば蟻
酸、酢酸、プロピオン酸等の飽和脂肪酸、アクリル酸、
クロトン酸等の不飽和脂肪酸、安息香酸、フタル酸等の
芳香族脂肪酸、蓚酸、マレイン酸、アジピン酸等のジカ
ルボン酸、パラトルエンスルホン酸等のスルホン酸等が
挙げられる。その中でも蟻酸、酢酸、蓚酸が好ましい。
【0064】次に、上記第一工程で得られた、pHが6
以下になり均一化したスラリーに、続いてpHが7以上
になるように塩基を加えて均一化する(第二工程)。
【0065】なお、酸を加え、pH6以下にし、次に塩
基を加え7以上にする工程までを酸対応の装置を用い
る。
【0066】本発明で使用する塩基には特に制限はない
が、その共役酸の水中25℃でのpKaが5以上の塩基
が好ましく、例えばアンモニア、エチルアミン、ジエチ
ルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、
ブチルアミン等が挙げられる。その中でもアンモニア、
トリエチルアミンが特に好ましい。
【0067】スラリーに塩基を加え均一化した後、該ス
ラリーを濾過する。尚、このpH7以上にする場合にお
いても、前記したpH測定方法や条件は採用できる。
【0068】濾過する温度は特に制限はないが、50℃
以上好ましくは100℃以上で反応に使用した溶媒の常
圧での沸点以下、更に好ましくは120℃以上190℃
以下の温度である。
【0069】この濾過としては、例えば濾過機、遠心分
離機等を用いて固液分離する操作が挙げられ、この濾過
後、得られた固形分をそのまま後述の方法で水洗処理し
てももちろん良いが、該スラリーを濾過した後、固形分
に付着した母液を、加温された溶媒にて更に洗浄して、
母液の付着分を除去した方がより好ましい。
【0070】この母液付着分を除去する量は、洗浄する
前に付着していた母液に対して50%以上、好ましくは
70%以上、更に好ましくは90%以上である。この除
去量が多いほど、溶融時のカラー等の物性に優れる。
【0071】得られた該固形分はそのまま水洗してもも
ちろん良いが、例えばアセトン、メチルエチルケトン、
アルコール類などの溶媒で1回または2回以上洗浄した
後水洗しても良い。溶媒洗浄したあるいはしていない固
形分は、1回または2回以上水で洗浄する。この水洗工
程では、少なくとも1回以上高温で水洗する。
【0072】この高温で水洗する温度は、通常100℃
以上、好ましくは160℃以上、更に好ましくは190
℃以上である。このように高温で水洗を行うと、本発明
の目的の1つである金属イオン含有量低減化が効果的に
行える。
【0073】水洗後、乾燥して目的とするPASを得
る。乾燥は、単離したPASを実質的に水等の溶媒が蒸
発する温度に加熱して行う。乾燥は真空下で行なっても
良いし、空気中あるいは窒素のような不活性ガス雰囲気
下で行なってもよい。
【0074】得られた重合体は、そのまま各種成形材料
等に利用できるが、空気あるいは酸素富化空気中あるい
は減圧化で熱処理することにより増粘することが可能で
あり、必要に応じてこのような増粘操作を行なった後、
各種成形材料等に利用してもよい。
【0075】この熱処理温度は処理時間によっても異な
るし処理する雰囲気によっても異なるので一概に規定で
きないが、通常は180℃以上で行うことが好ましい。
熱処理温度が180℃未満では増粘速度が非常に遅く生
産性が悪く好ましくない。熱処理を押出機等を用いて重
合体の融点以上で溶融状態で行っても良い。但し、重合
体の劣化の可能性あるいは作業性等から、融点プラス1
00℃以下で行うことが好ましい。
【0076】本発明により得られた重合体は、従来のP
AS同様そのまま射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロ
ー成形のごとき各種溶融加工法により、耐熱性、成形加
工性、寸法安定性等に優れた成形物にすることができ
る。しかしながら強度、耐熱性、寸法安定性等の性能を
さらに改善するために、本発明の目的を損なわない範囲
で各種充填材と組み合わせて使用することも可能であ
る。
【0077】充填材としては、繊維状充填材、無機充填
材等が挙げられる。繊維状充填材としては、例えばガラ
ス繊維、炭素繊維、シランガラス繊維、セラミック繊
維、アラミド繊維、金属繊維、チタン酸カリウム、炭化
珪素、硫酸カルシウム、珪酸カルシウム等の繊維、ウォ
ラストナイト等の天然繊維等が使用できる。また無機充
填材としては、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、クレ
ー、バイロフェライト、ベントナイト、セリサイト、ゼ
オライト、マイカ、雲母、タルク、アタルパルジャイ
ト、フェライト、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、ガラスビーズ等が使用できる。
【0078】また、成形加工の際に添加剤として本発明
の目的を逸脱しない範囲で少量の、例えば離型剤、着色
剤、耐熱安定剤、紫外線安定剤、発泡剤、防錆剤、難燃
剤、滑剤、カップリング剤を含有せしめることができ
る。
【0079】更に、同様に下記のごとき合成樹脂及びエ
ラストマーを混合して使用できる。これら合成樹脂とし
ては、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエ
ーテルイミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエー
テル、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリ
エーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリア
リーレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ四弗化
エチレン、ポリ二弗化エチレン、ポリスチレン、ABS
樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹
脂、ウレタン樹脂、液晶ポリマー等が挙げられ、エラス
トマーとしては、ポリオレフィン系ゴム、弗素ゴム、シ
リコーンゴム、等が挙げられる。
【0080】本発明の重合体及びその組成物は、従来の
方法で得られるPAS同様耐熱性、寸法安定性等が優れ
るので、例えば、コネクタ・プリント基板・封止成形品
などの電気・電子部品、ランプリフレクター・各種電装
品部品などの自動車部品、各種建築物や航空機・自動車
などの内装用材料、あるいはOA機器部品・カメラ部品
・時計部品などの精密部品等の射出成形・圧縮成形、あ
るいはコンポジット・シート・パイプなどの押出成形・
引抜成形などの各種成形加工分野において耐熱性や成形
加工性、寸法安定性等の優れた成形材料あるいは繊維、
フィルムとして用いられる。
【0081】以下に本発明を実施例により更に詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるもの
ではない。
【実施例】以下、実施例等で使用する原料について、予
め説明する。
【0082】1.スルフィド化剤(アルカリ金属硫化
物) 結晶硫化ナトリウム(5水塩)(以下、Na2S・5H2
Oと略称する)は、三協化成(株)製品を使用。
【0083】2.溶媒 N−メチルピロリドン(以下、NMPと略称する)は、
三菱化学(株)製品を使用。
【0084】3.ジハロ芳香族化合物 p−ジクロルベンゼン(以下、p−DCBと略称する)
は、住友化学(株)製品を使用。
【0085】4.水 水道水を蒸留した後、イオン交換を施したもの(金属イ
オン含有量5ppm以下)を使用。
【0086】5.硫酸 硫酸は98%のキシダ化学(株)製の特級を使用。
【0087】6.塩酸 硫酸は35%のキシダ化学(株)製の特級を使用。
【0088】7.アンモニア アンモニアは30%のキシダ化学(株)製の特級を使
用。
【0089】尚、上記%はいずれも重量%である。
【0090】〈物性評価〉また、得られた重合体の溶融
粘度(η)は、高化式フローテスターを用いて測定した
(316℃、剪断速度100/秒、ノズル孔径0.5m
m、長さ1.0mm)。得られた重合体のナトリウムイ
オン含有量はポリマーを焼成した残存物を水溶液とし、
原子吸光高度計にて測定した。pHは横川電機(株)製
pHメーターModel PH82とKCl補給型複合
電極を用いて測定した。カラーはポリマーを330℃で
5分溶融混練してペレット化し、そのペレットを用いて
320℃でプレスして、膜厚2mmにシートを作成し、
そのシートのカラーを測定した。なおL値にて評価し
た。
【0091】[参考例1] スラリーの調製:温度センサー、精留塔、滴下槽、滴下
ポンプ、留出物受け槽を連結した攪拌翼付ステンレス製
(チタンライニング)10リットルオートクレーブにN
2S・5H2O 2185.6g(13.0モル)、N
MP 4461g(45.0モル)を仕込み、窒素雰囲
気下、200℃まで昇温することにより水−NMP混合
物を留去した。留出液中の組成はNMP 258g、水
903g、イオン性硫黄85mmolであった。
【0092】系を閉じ、ついでこの系を220℃まで昇
温しp−DCB 1911.0g(13.0モル)をN
MP1300gに溶かした溶液を2時間かけて一定速度
で滴下した。滴下終了後、220℃で3時間保持した。
この後、250℃まで1時間かけて昇温し、その温度で
1時間保持して反応を終了した。反応終了後、室温まで
冷却した。
【0093】得られたスラリー500gを5リットルの
水に注いで50℃で1時間攪拌した後、濾過した。この
ケーキを再び5リットルの50℃の水で1時間攪拌、洗
浄した後、濾過した。この操作を4回繰り返し、濾過
後、熱風乾燥器で一晩(120℃)乾燥して白色の粉末
状のPPSポリマーを78g得た。得られたポリマーの
溶融粘度は460ポイズであり、ナトリウムイオンイオ
ン含有量は830ppmであった。シートのL値は5
7.2であった。
【0094】[実施例1]参考例1で得られた重合スラ
リー250gに硫酸2.5gを加えスラリーのpHを
1.8に調整した。なお、硫酸添加前のスラリーのpH
は12.3であった。pH調整後、30分間攪拌し、更
にアンモニア2.9g加えpHを8.3に調整した。硫
酸添加及びアンモニア添加等のpH調整はジルコニウム
製のオートクレーブ中で行った。
【0095】pHを調整したスラリーを窒素雰囲気下、
攪拌しながら150℃まで加温し、10分間その温度で
保持した後、その温度で特製の保温可能な吸引濾過装置
で濾過を行った。濾材には330メッシュのステンレス
(SUS304)製の金網(直径125mm)を使用し
た。なお濾過前後において、濾材には腐食等の変化が全
く認められなかった。
【0096】ケーキは予め150℃に加温したNMP2
00gで2回洗浄した。更にこのケーキを2000gの
水に加え80℃1時間攪拌、洗浄した後、濾過した。こ
の操作を4回繰り返し、濾過後、熱風乾燥器で一晩(1
20℃)乾燥して白色の粉末状のポリマーを36g得
た。得られたポリマーの溶融粘度は530ポイズであ
り、ナトリウムイオンイオン含有量は160ppmであ
った。シートのL値は63.3であった。
【0097】[実施例2]4回行う水洗の内3回目の水
洗を170℃で行うようにする以外は、実施例1と同様
に行った。得られたポリマーの溶融粘度は520ポイズ
であり、ナトリウムイオンイオン含有量は140ppm
であった。シートのL値は64.1であった。
【0098】[実施例3]4回行う水洗の内3回目の水
洗を200℃で行うようにする以外は、実施例1と同様
に行った。得られたポリマーの溶融粘度は510ポイズ
であり、ナトリウムイオンイオン含有量は120ppm
であった。シートのL値は64.4であった。
【0099】[実施例4]硫酸の代わりに塩酸5.0g
を用いる以外は、実施例1と同様に行った。得られたポ
リマーの溶融粘度は530ポイズであり、ナトリウムイ
オンイオン含有量は170ppmであった。シートのL
値は63.1であった。
【0100】[実施例5]スラリーを濾過する温度を8
0℃にする以外は、実施例1と同様に行った。得られた
ポリマーの溶融粘度は510ポイズであり、ナトリウム
イオンイオン含有量は190ppmであった。シートの
L値は62.8であった。
【0101】[比較例1]硫酸もアンモニアも添加せず
に、実施例1と同様に行った。得られたポリマーの溶融
粘度は590ポイズであり、ナトリウムイオンイオン含
有量は540ppmであった。シートのL値は63.2
であった。
【0102】[比較例2]アンモニア添加せずに、実施
例1と同様に行った(第一工程にて、硫酸のみ使
用。)。得られたポリマーの溶融粘度は480ポイズで
あり、ナトリウムイオンイオン含有量は120ppmで
あった。シートのL値は54.6であった。実施例1の
ポリマーに比べて、著しく着色していた。また、150
℃での濾過に用いた濾材が著しく腐食していた。
【0103】
【発明の効果】本発明の精製方法は、反応終了後のスラ
リーに無機酸及び/または有機酸を加えpH6以下とす
るだけでなく、それに加えて、前述の工程で得られたp
H6以下のスラリーに塩基を加えpH7以上とする工程
の2工程をこの順に行うことにより、金属イオン含有量
が少なく、溶融後のカラー等の物性に優れるPASを、
酸負荷にそれほど強くはない比較的簡便な装置でも製造
できるという格別顕著な効果を奏する。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機極性溶媒中で、ジハロ芳香族化合物
    とスルフィド化剤とを反応させて得られた反応終了後の
    有機極性溶媒とポリアリーレンスルフィドを含むスラリ
    ーよりポリアリーレンスルフィドポリマーを得る精製方
    法において、次の2工程をその順に行った後、濾過、水
    洗、乾燥等の処理を行って精製することを特徴とするポ
    リアリーレンスルフィドポリマーの精製方法。 第1工程:反応終了後の有機極性溶媒とポリアリーレン
    スルフィドを含むスラリーに、無機酸及び/または有機
    酸を加えpH6以下とする工程。 第2工程:上記第1工程で得られたpH6以下のスラリ
    ーに、塩基を加えpH7以上とする工程。
  2. 【請求項2】 第1工程で、pHを2以下にする請求項
    1記載の精製方法。
  3. 【請求項3】 第1工程で使用する酸が、水中25℃で
    のpKaが5以下の酸である請求項1記載の精製方法。
  4. 【請求項4】 第2工程で使用する塩基が、その共役酸
    の水中25℃でのpKaが5以上の塩基である請求項1
    記載の精製方法。
  5. 【請求項5】 第1工程、第2工程終了後の濾過する温
    度が、120℃以上である請求項1記載の精製方法。
  6. 【請求項6】 該ポリアリーレンスルフィドがポリフェ
    ニレンスルフィドであることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれか記載の精製方法。
  7. 【請求項7】 該有機極性溶媒がN−メチル−2−ピロ
    リドンであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    記載の精製方法。
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