JPH07227466A - パチンコ機 - Google Patents

パチンコ機

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JPH07227466A
JPH07227466A JP4480094A JP4480094A JPH07227466A JP H07227466 A JPH07227466 A JP H07227466A JP 4480094 A JP4480094 A JP 4480094A JP 4480094 A JP4480094 A JP 4480094A JP H07227466 A JPH07227466 A JP H07227466A
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Fumiaki Sato
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Abstract

(57)【要約】 [目的] 本発明は、パチンコ機において、権利が発生
して多くの賞品球を排出した後、次の権利発生までの間
の獲得賞品球の減少を抑制する。 [構成] 本発明のパチンコ機は、第1確率状態と第2
確率状態を選択可能な選択手段を設け、この選択手段に
よって選定された第1確率状態、或は第2確率状態にお
ける大当りと小当たりの予め設定された確率値に基づい
て大当りか小当たりかを選定し、大当りのときのほうが
小当たりのときより特定入賞装置に遊技球を受入れ易く
して権利発生を容易にすると共に、小当たりを導入し
て、次の権利発生までに消費する獲得遊技球数の減少を
図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、権利が発生して多くの
賞品球を排出した後、獲得賞品球の減少を抑制するパチ
ンコ機に関する。
【0002】
【従来の技術】パチンコ機の遊技中において、遊技球が
特定領域を通過すると、図柄表示器の図柄表示部の図柄
が変動を開始し、所定時間後に、予め設定された図柄で
停止されると大当りとなり、通常は、遊技球を殆ど受入
れない特定入賞装置が、遊技球を受入れ易くなる。そこ
で、遊技球が前記特定入賞装置に入って、特別装置作動
領域を通過すると、権利が発生し、権利中には多量の賞
品球を獲得できる、所謂、第3種のパチンコ機がある。
尚、特定の条件で大当りを発生した場合には、獲得賞品
球を交換することなく、遊技の続行可能としている遊技
店もある。又、この第3種のパチンコ機は、電源投入時
には第2確率状態(大当りとなる確率値が低い)であ
り、図柄表示器の停止図柄が予め設定の図柄と一致して
大当りが発生すると、通常は、遊技球を殆ど受入れない
特定入賞装置が、遊技球を受入れ易い状態となる。そこ
で、遊技球が前記特定入賞装置に入って、特別装置作動
領域を通過すると、権利が発生し、権利中には多量の賞
品球を獲得でき、更に、前記権利が消滅すると、その
後、所定回数(例えば、2回)に限り、第1確率状態
(大当りとなる確率値を高確率の状態)に設定変更す
る、確率変動形式のものもある。この確率変動形式のパ
チンコ機(所謂、1セット(3回の大当たり)で賞品球
を排出)に対して、遊技店では、1セットが終了して、
第2確率状態(電源投入時状態)となった時点で、獲得
した賞品球を景品と交換するようにしていることが多
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の確率変動しない
パチンコ機にあっては、特定条件で大当りが発生し、獲
得賞品球を交換することなく遊技を続行したとき、遊技
者によって、次の大当りが発生するまでに獲得賞品球の
多くを消費した遊技者と、短時間に次の大当りを得た遊
技者とで、最終の獲得賞品球に大きな差が生じる。又、
前記確率変動形式の第3種パチンコ機は、権利消滅後
に、次の大当りとなる確率値が第1確率状態(高確率)
となるため、遊技球をあまり使用することなく、大当り
となることが多いので、最初の第2確率状態(低確率)
に一旦大当りを発生すると、その後、権利発生、消滅を
所定回数(例えば、2回)繰り返すことができる。即
ち、遊技者は、1回の大当りでの獲得賞品球に較べて、
1セット(3回の大当たり)で3倍近い賞品球を獲得す
ることができる。しかしながら、権利消滅後、大当りの
確率値が第1確率状態であっても、短時間に大当りとな
らず、折角獲得した賞品球の多くを消費した遊技者と、
短時間後に大当りを発生させた遊技者とで、獲得賞品球
に大きな差が生じる。前記した様に、大当りが発生後、
次の大当りが発生するまで、遊技者によって、獲得遊技
球に大きな差が生ずる不合理があり、本発明は、これを
できるだけ解消するパチンコ機を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1のパチンコ機
は、第1確率状態と第2確率状態を選択可能な選択手段
を設け、この選択手段によって選定された第1確率状
態、或は第2確率状態における大当りと小当たりの予め
設定された確率値に基づいて大当りか小当たりかを選定
し、大当りのときのほうが小当たりのときより特定入賞
装置に遊技球を受入れ易くして、権利発生を容易にす
る。請求項2のパチンコ機は、請求項1のパチンコ機に
おいて、権利消滅後、次の権利発生までの間を第2確率
状態から第1確率状態に変更して、大当りの確率値を高
めて権利発生を容易にする。請求項3のパチンコ機は、
第1確率状態と第2確率状態を選択可能な入賞装置を設
け、この入賞装置によって選定された第1確率状態、或
は第2確率状態における大当りと小当たりの予め設定さ
れた確率値に基づいて大当りか小当たりかを選定し、大
当りのときのほうが小当たりのときより特定入賞装置に
遊技球を受入れ易くして、権利発生を容易にする。請求
項4のパチンコ機は、請求項1又は請求項3のパチンコ
機において、権利消滅後、次の権利発生までの間、第1
確率状態、或は第2確率状態における大当りと小当たり
確率値を任意に変更可能に構成する。請求項5のパチン
コ機は、大当りと小当たりを選択可能な入賞装置を設
け、大当りのときのほうが小当たりのときより特定入賞
装置に遊技球を受入れ易くするものである。
【0005】
【作用】請求項1のパチンコ機は、先ず、選択手段で第
1確率状態か、第2確率状態かを選定して、第1確率状
態のときには、第1確率状態の大当りと小当たりの確率
値に従って、大当りか小当たりかを選ぶ。同様に、前記
選択手段で第2確率状態が選択されたときには、第2確
率状態の大当りと小当たりの確率値に従って、大当りか
小当たりかを選ぶ。そして、大当りの時の方が小当たり
に較べて、特定入賞装置に遊技球を受入れ易くしてある
ため、遊技球が特定入賞装置を介して特別装置作動領域
を通過することによって権利が発生し易い。この様に、
次の権利発生までに消費する獲得賞品球の減少を、小当
たりを導入して抑制しながら、次の大当りに向けて遊技
可能としているし、小当たりであっても、遊技球が特定
入賞装置を介して特別装置作動領域を通過して、権利発
生が生ずることもあり、妙味を出している。請求項2の
パチンコ機は、権利消滅後、次の大当りの発生までの
間、第1確率状態に変更して、大当りが発生し易いよう
にしてある。しかし、短時間に次の大当りが発生せず獲
得賞品球の減少を回避するため、小当たりを導入し、獲
得賞品球の減少を抑制している。尚、この小当たりであ
っても、遊技球が特定入賞装置を介して特別装置作動領
域を通過して権利発生が可能となっている。請求項3
は、入賞装置によって第1確率状態か第2確率状態かを
選定する。そして、これらの状態に基づく、大当たりと
小当たりの確率値によって、大当りか小当たりかを選
ぶ。そして、大当りの時の方が小当たりに較べて、特定
入賞装置に遊技球を受入れ易くしてあるため、遊技球が
特定入賞装置を介して特別装置作動領域を通過すること
によって権利が発生し易い。この様に、次の権利発生ま
でに消費する獲得賞品球の減少を、小当たりを導入して
抑制することができる。請求項4は、権利消滅後、次に
権利が発生するまで、大当りと小当たりの確率値を任意
に設定することができて、より面白くすることができ
る。請求項5のパチンコ機は、確率変動しないパチンコ
機であっても、入賞装置によって選択される大当りと小
当たりによって、遊技球が特定入賞装置に入り易いかが
決定されるが、小当たりのときであっても、特定入賞装
置に入って、権利発生することが可能である。そのた
め、権利発生(大当り)から次の権利発生の間に、例
え、小当たりが連続して生じても、権利発生(大当り)
となる場合があり、遊技の面白さを奏することができる
と共に、獲得賞品球の減少を押えることが可能である。
【0006】
【実施例】
(実施例1)本実施例のパチンコ機1の正面図(図1)
は、所謂、第3種の確率変動形式の、3回権利もののパ
チンコ機であって、6は前面枠であり、7は開閉自在の
ガラス枠であり前面枠6に取り付けられている。5は遊
技球を発射する操作ハンドル、8は上皿、9は下皿、2
7はアウト孔、25は入賞孔である。又、遊技板3のほ
ぼ中央部には、3個の数字(0〜9)の図柄を変動表示
する図柄表示部L1、L2、L3を有する図柄表示器L
が設置してあり、遊技球が特定領域22に入ると、図柄
表示器Lの図柄表示部L1、L2、L3の図柄が可変開
始して、所定時間後に停止する。そして、停止図柄が予
め設定の図柄(例えば、各図柄表示部L1、L2、L3
の図柄が全て同じ図柄となる、「0、0、0」〜「9、
9、9」)と一致したとき大当りとし、図柄表示部L
2、L3の2つの図柄が揃った(「0、1、1」、
「0、9、9」、「1、9、9」等)のときには小当り
とし、所定時間経過後に、開閉可能な普通電動役物23
が所定時間(大当り時には5.8秒間、小当り時には1
秒間)開く。そして、この普通電動役物23を通過した
遊技球が、その下に設置の特定入賞装置30の特別装置
作動領域29を通過すると、「権利」が発生する。
【0007】図2は特定入賞装置30の斜視図である。
普通電動役物23に入った遊技球Yは直下して、近接ス
イッチ31で検知されて、誘導路32aで後ろ側に流下
し、再度、誘導路32bを介して前方に流下可能となっ
ている。33a、33bは図示略の駆動体で揺動される
開口片であって、常時は、開口片33a、33bは互い
に頂点で近接状態を維持し、前記誘導路32bを流下し
てくる遊技球Yを、左右に形成の特定入賞口34a、3
4bに排出する。しかし、前記近接スイッチ31で、所
定時間内に通過する遊技球の3個目を検出すると、前記
開口片33aを反時計方向に、開口片33bを時計方向
に開き、図2に示すように、3個目の遊技球を受入れ可
能な停留部35を形成し、停留遊技球Yaを受け入れ
る。そのため、4個目以後の遊技球は、停留遊技球Ya
のために、特定入賞口34a、34bの何れかに排出さ
れる。そして、前記普通電動役物23が、閉状態となっ
た後、2秒後に、前記停留部35の遊技球Yaは開放さ
れて、特別装置作動領域29を通過して「権利」が発生
する。尚、この権利は、遊技球が特別装置作動領域29
を通過するか、遊技球が後述の始動入賞装置24の始動
入賞口(図示略)に16個入賞すると消滅する。
【0008】前記「権利」発生中に、始動入賞装置24
に付設の反時計方向に10秒で1回転する回転体16に
保持された遊技球が、始動入賞口(図示略)に遊技球が
入ることによって、大入賞口28は所定時間(例えば、
約9.8秒)開口状態を維持した後閉となるか、前記所
定時間内であっても、遊技球が所定個数(例えば、10
個)入賞すると閉となって、多量の賞品球の排出を可能
としている。又、この権利中に、遊技球が第3種始動口
24に再度入賞すると、大入賞口28が開放し、所定時
間(10秒)或いは所定個数(10個)の入賞があれば
閉じ、更に、この第3種始動口24への入賞があれば、
これを所定回数(例えば、16回)繰返す。
【0009】尚、本実施例のパチンコ機は、電源投入
後、権利発生、権利終了に対して、図3に示すように、
第1確率状態と第2確率状態に変動するように設定して
ある。尚、第1確率状態と第2確率状態を選択する選択
手段は、本実施例では、ソフトウエアで行っている。電
源が投入された時点においては、ソフトウエアを介し
て、第2確率状態に設定してあり、大当りと小当りの確
率値は共に低確率(大当りの低確率値は1/256、小
当りの低確率値は10/256)となっている。この状
態で、大当りとなって権利が発生(1回目の権利)し、
権利が消滅すると、第1確率状態に変更し、大当りの確
率は高確率値(10/256)、小当りも高確率値(1
00/256)に変更する。以下、2回目の権利が消滅
した時点で、再度、第1確率状態となり、3回目の権利
が発生した時点で、第2確率状態となって、以後、電源
投入時状態に戻る。
【0010】次に、前記構成のパチンコ機について、図
4に示す制御フローで説明する。尚、この制御フロー
は、割り込み処理によって実行され、前記第1確率状態
か第2確率状態かの選択は、他のソフトで処理され、
又、判定カウンタHcは、電源投入時から、2.048
ms毎の割り込みによって加算される0〜255の循環
カウンタである。先ず、遊技球が特定領域22を通過し
たかを判定し(S1)、通過しなかったときには終了す
る。反対に、通過したときには、判定カウンタHcの値
を読み込む(S2)。そして、第2確率状態であるかを
判断し(S3)、第2確率状態であるときには、判定カ
ウンタHcが10であるかを判断する(S4)。判定カ
ウンタHcが10であるときには、図柄表示部L1、L
2、L3の図柄が全て揃うように図柄を停止させる等の
大当りの処理を行う(S5)。尚、大当りの停止図柄の
選定等は、停止図柄カウンタ等を別途に用いて行う、よ
く知られた方法であるため、説明を略す。又、前記ステ
ップ4で、大当りは「10」の単数であるため、低確率
のときの大当りの確率値は、1/256であり、この大
当りとなると、普通電動役物23が5.8秒間、開く。
【0011】尚、遊技球の発射数は、規則により1分間
に100個以内と規定されていて、例えば、1分間に9
9個発射し、それらの遊技球が全て普通電動役物23を
通過したとすると、1.65個/秒となり、5.8秒間
で、遊技球は、9.57個通過することとなる。そし
て、普通電動役物23が開いている間に通過する遊技球
は、前記のごとく十分に確保でき、3個目のときには開
口片33a、33bが互いに開き、停留部35に遊技球
を受け入れる。その後、前記普通電動役物23が、閉状
態となった後、2秒後に、前記停留部35の遊技球は開
放されて、特別装置作動領域29を通過して1回目の
「権利」が発生する(S6、S7)。そして、他のソフ
トウエアを介して、始動入賞装置24の回転体16に保
持された遊技球が、始動入賞口(図示略)に入ることに
よって、大入賞口28は所定時間(例えば、約9.8
秒)開口状態を維持した後閉となるか、前記所定時間内
であっても、遊技球が所定個数(例えば、10個)入賞
すると閉となって、多量の賞品球の排出を可能としてい
る。尚、この1回目の権利が発生しても、図3に示すよ
うに、第2確率状態を維持し、大当りと小当りの確率値
は、共に、低確率を維持する。
【0012】前記ステップ4で、判定カウンタHcが1
0でなく、100以上で109以下の場合には、小当り
となる(S8、S9)。この小当りのときには、普通電
動役物23が1秒間、開き、1.65個/秒で、通過す
ることとなるが、遊技板上に植設された釘等によって、
タイミングが合い、かたまって3個以上が通過すること
も考えられ、特別装置作動領域29を通過して、権利発
生となることが生ずる場合もあり、興趣の増加となる。
その後、権利が発生したかを判定して終了する(S
7)。尚、小当たりの停止図柄の選定は、別途、停止図
柄カウンタ用いて行う、よく知られた方法であるため、
説明を略す。
【0013】前記ステップ3で、第2確率状態でない、
即ち、図3に示す、権利が消滅した時点で、第2確率状
態から第1確率状態に変更されている場合には、判定カ
ウンタHcが10以上、19以下であるかを判定する
(S10)。この大当りの確率値は10/256であ
り、2回目の権利、3回目の権利が発生し易いように高
確率に設定してあり、大当りのときにはステップ5へ進
んで、前記した大当りの処理を行い、権利発生かを判断
して終了する(S6、S7)。一方、判定カウンタHc
が100以上で199以下のときには、小当たりの処理
を行うため、ステップ9を実行する。この第2確率状態
の小当たりの確率値は、100/256(低確率値に比
して10倍)であるため、普通電動役物23が1秒間で
あるが、頻繁に開く。そのため、多くの遊技球が普通電
動役物23を通過し、賞品球を多く獲得できる。即ち、
第2確率状態で大当りとなり、1回目の権利消滅後、2
回目の権利消滅後において、次の大当りが発生するま
で、第1確率状態に変更され、大当りの確率値及び小当
たりの確率値が共に、高確率としているため、例え、次
の大当たり(権利発生)まで、長時間にわたって遊技球
を消費しても、小当たりとして、普通電動役物23が頻
繁に開いて特定入賞装置30に入賞するため、その遊技
球に見合った賞品球を補うことができる。その結果、短
時間経過後に、大当りとなる遊技者とほぼ同じ賞品球を
獲得でき、各遊技者間の不公平感を解消することができ
る。又、前記のように、頻繁に普通電動役物23を開く
ことによって、連続して3個の遊技球が通過し、特別装
置作動領域29を通過して、権利発生となる頻度も増加
し、面白味が増加する。尚、前記特定入賞装置30に入
る前段階に、所謂、チューリップ形式の普通電動役物2
3を設置して入賞球を制御しているが、この普通電動役
物23を特定入賞装置30と一体に形成することもでき
るし、回転式等の他の形式とするものであってもよい。
又、前記の大当り及び小当たりの各確率値は、前記の確
率値以外の値に設定できることはいうまでもないし、大
当り時、小当たり時の普通電動役物23の開放時間を、
前記実施例以外の適宜の時間に設定することもできる。
又、1回目の権利消滅後、2回目の権利消滅後におい
て、大当りと小当たりの予め設定された確率値を、変更
するように構成することもできる。
【0014】(実施例2)次に、本実施例は、第1確率
状態と第2確率状態を選択する選択手段を、前記実施例
1のソフトウエアで行うことなく、入賞装置50で行
い、図5はパチンコ機の正面図、図6は入賞装置50の
分解斜視図である。入賞装置50は、前記実施例1の図
柄表示器Lとほぼ同じ位置に設置してある。尚、特定入
賞装置30、始動入賞装置24及び大入賞口28等の作
用は、前記実施例1と同じであるため、説明を略す。入
賞装置50を示す図6において、52は装飾体、53A
は基体、54は本体であって、入賞具は、本体54に形
成されている載置台54aに基体53Aを挿入した後、
装飾体52を取り付けて組み立てる。装飾体52の上部
には遊技球を導く傾斜路55及びその端部には入賞口5
6が形成されている。又、入賞口56と連通して、誘導
路57a、誘導路57b、本体54の奥に形成されてい
る誘導路(図示せず)及び、基台53aの右端に設けら
れた誘導路57cが各々直角状に且つ下り傾斜して設け
られている。湾曲状の基台53aには旋回体61が形成
され、該旋回体61内には、第1確率状態となる1個の
第1特定領域58と、第2確率状態となる1個の第2特
定領域59と、外れの第3特定領域60が穿設されてい
る。尚、第2特定領域59及び第3特定領域60の直径
は、第1特定領域58の直径より、僅かに大きく形成し
て、第2確率状態及び外れとなる割合を大きくしてあ
る。そして、入賞口56から入った遊技球は、各誘導路
57a〜57cを経て、勢いよく流下して旋回体61内
で旋回を開始する。そして、遊技球の勢いが順次弱まっ
て、第1特定領域58、第2特定領域59及び第3特定
領域60の何れかに入る。尚、基体53Bは他の形式の
ものであって、第1特定領域58を中心にして、周囲に
第2特定領域59及び第3特定領域60を複数個形成し
たものである。
【0015】次に、前記構成のパチンコ機の制御を図7
に示すフローに従って説明する。尚、前記実施例1(図
4)と同じステップには同じ符号を附す。先ず、遊技球
が、第1特定領域58又は第2特定領域59に入ったか
を判定し(S20)、何れにも入っていないときには終
了する。何れかの特定領域に入ったときには、判定カウ
ンタHcを読み込む(S2)。そして、遊技球が第2特
定領域59に入ったかを判定し(S21)、yesの時
には、ステップ4で判定カウンタHcが10であるかを
判定する。即ち、遊技球が第2特定領域に入ったときに
は、第1確率状態(大当りの確率値は1/256)であ
るため、単数の「10」であるかを判断する。判定カウ
ンタHcが10である場合には、大当たりの処理を行う
(S5)。尚、本実施例での大当りに対しては、実施例
1と異なって、図柄表示器を有していないため、図柄停
止処理を行うことなく、普通電動役物23を5.8秒
間、開く。この普通電動役物23が開いている間に、遊
技球が3個以上入ると、実施例1と同様に、特別装置作
動領域29を通過して1回目の「権利」が発生する(S
6、S7)。そして、他のソフトウエアを介して、始動
入賞装置24の回転体16に保持された遊技球が、始動
入賞口(図示略)に入ることによって、大入賞口28は
所定時間(例えば、約9.8秒)開口状態を維持し、多
量の賞品球の排出を可能としている。
【0016】前記ステップ4で、判定カウンタHcが1
0でなく、100以上で109以下の場合には、小当り
となり(S8、S9)、効果等は実施例1と同じである
ため説明を略す。又、前記ステップ21で、第2特定領
域59に入らないときには、第1特定領域58に入った
ので、第1確率状態となり、判定カウンタHcが10以
上、19以下であるか、即ち、大当りの判定をしたり
(S10)、100以上199以下の小当たりの判定を
したり(S11)等の実行は、実施例1と同じであるた
め略す。以上のように、本実施例では、第1確率状態と
第2確率状態の選択をなす選択手段を、第1特定領域5
8と第2特定領域59を有する入賞装置50で行ってい
る。従って、遊技者が打球する遊技球が何れに入るか
(外れのときもある)によって、第1確率状態と第2確
率状態を変更しながら遊技することとなり、面白味があ
るし、効果はほぼ実施例1と同様である。尚、本実施例
では、図柄表示器を有しない構成としているが、図柄表
示器を有する構成とし、前記大当りと小当たりのときに
表示可能に形成してもよいし、ランプを点灯したり、音
声を発するように構成してもよい。
【0017】(実施例3)本実施例は、所謂、3回権利
もので確率変動形式であって、1回目の権利発生後、次
の権利が発生するまでの大当りと小当たりの確率値を、
任意の値に設定変更可能とするものである。尚、パチン
コ機は、実施例2と同じ図5、図6に示すものを使用す
るため詳細説明を略す。又、制御フローを図8に示し、
前記実施例2(図7)と同じステップには同じ符号を附
して、説明を省略する。電源が入ると、判定カウンタH
c(0〜255の循環カウンタ)が、2.048ms毎
の割り込みによって加算開始される。そして、権利発生
回数を計数する権利カウンタKcの初期化を行う(S4
0)。その後、権利カウンタKcの値によって、後述す
る、大当りと小当たりの確率値の設定を行い、権利カウ
ンタKcが「0」のときには、前記実施例3と同じ、第
2確率状態のときの大当りの確率値としてa1に10、
小当たりの確率値としてb1に100、b2に109、第
2確率状態のときの大当りの確率値としてc1に10、
c2に19、小当たりの確率値としてd1に100、d2
に199に設定する。又、1回目の権利消滅後、2回目
の権利消滅後には、a1を10及び11の2個、b1に1
00、b2に119、c1に10、c2に29、d1に10
0、d2に255に設定して遊技を行う。次に、ステッ
プ42でSUBに飛んで、実施例2と同じ処理を行う。
即ち、第1特定領域58又は第2特定領域59に入った
かを判定し(S20)、何れにも入っていないときには
メインに戻る。何れかの特定領域に入ったときには、判
定カウンタHcを読み込む(S2)。そして、遊技球が
第2特定領域59に入ったかを判定し(S21)、ye
sの時には、ステップ4で判定カウンタHcがa1であ
るかを判定し、判定カウンタHcがa1である場合に
は、普通電動役物23を5.8秒間、開いて、大当たり
の処理を行う(S5)。この普通電動役物23が開いて
いる間に、遊技球が3個以上入ると、実施例2と同様
に、特別装置作動領域29を通過して1回目の「権利」
が発生し、権利カウンタKcに1を加算する(S6、S
7)。そして、他のソフトウエアを介して、始動入賞装
置24の回転体16に保持された遊技球が、始動入賞口
(図示略)に入ることによって、大入賞口28は所定時
間(例えば、約9.8秒)開口状態を維持し、多量の賞
品球の排出を可能としている。そして、メインに戻る。
【0018】前記ステップ4で、判定カウンタHcがa
1でなく、b1以上でb2以下の場合には、小当りとなり
(S8、S9)、効果等は実施例2と同じであるため説
明を略す。又、前記ステップ21で、第2特定領域59
に入らないときには、第1特定領域58に入ったので、
第1確率状態となり、判定カウンタHcがc1以上、c2
以下であるか、即ち、大当りの判定をしたり(S1
0)、d1以上d2以下の小当たりの判定をしたり(S1
1)等の実行は、実施例2と同じであるため略す。前記
のように、SUBの処理が終了した後、メインで権利が
発生したかを判定し(S43)、権利が発生しないとき
には、前記SUBの実行を繰り返す。権利が発生したと
きには、権利発生を3回まで許容するため、権利カウン
タKcが3より小さいかを判定する(S44)。権利発
生が3回より少ないときには、権利が消滅するまで待機
し(S45)、権利が消滅したときには、次の権利が発
生するまで、第1確率状態と第2確率状態の大当りと小
当たりの確率値を変更するため、ステップ41へ戻る。
そして、a1、b1、b2等の確率値を変更して、前記と
同じ処理を3回の権利が発生するまで繰返し、3回の権
利が発生後はステップ40で初期化して、以下、同じ処
理を行う。以上のように、本実施例は、権利が消滅後に
おいて、第1確率状態と第2確率状態の大当りと小当た
りの確率値を任意に設定することができるため、より面
白味のあるパチンコ機とすることができる。
【0019】(実施例4)本実施例は、前記の各実施例
と異なり、大当りと小当たりとで、普通電動役物23の
開時間を制御して、小当たりであっても、権利発生を可
能とするように構成するものである。尚、本実施例に使
用するパチンコ機は、実施例2と同じ(図5、図6)も
のであり、遊技球が入賞装置50に形成の第1特定領域
58に入ったときには大当りを発生し、遊技球が第2特
定領域59に入ったときには小当たりを発生する。尚、
第2特定領域59及び第3特定領域60の直径は、第1
特定領域58の直径より、僅かに大きく形成して、第2
確率状態及び外れとなる割合を大きくしてあり、大当り
は小当たりに比して発生し難くしてある。そこで、遊技
球が第1特定領域58に入ると、普通電動役物23が
5.8秒間、開く。この普通電動役物23が開いている
間に、遊技球が3個以上入ると、特別装置作動領域29
を通過して1回目の「権利」が発生する。そして、始動
入賞装置24の回転体16に保持された遊技球が、始動
入賞口(図示略)に入ることによって、大入賞口28は
所定時間(例えば、約9.8秒)開口状態を維持し、多
量の賞品球の排出を可能としている。一方、遊技球が第
2特定領域59に入ると小当たりとなる。この小当りの
ときには、普通電動役物23が1秒間、開き、1.65
個/秒で発射される遊技球が、遊技板上に植設された釘
等によって、タイミングが合い、かたまって3個以上が
通過することも考えられ、特別装置作動領域29を通過
して、権利発生となることがある。この様に、簡便に形
成するパチンコ機であるが、小当たりのときであって
も、権利発生が可能に構成したことによって、従来にな
い面白味を発揮可能であると共に、小当たりの発生によ
って、大当りが生じた後、次の大当りが発生する迄に消
費する獲得賞品球の減少を抑制することができる。又、
前記普通電動役物23の大当りと小当たり時の開時間
は、適宜変更可能であることはいうまでもない。尚、前
記各実施例において、特定入賞装置30に入る前段階
に、所謂、チューリップ形式の普通電動役物23を設置
して入賞球を制御しているが、この普通電動役物を特定
入賞装置と一体に形成することもできるし、回転式等の
他の形式とするものであってもよい。
【0020】
【発明の効果】本発明のパチンコ機は、大当りと小当た
り状態を採用し、小当たりであっても、遊技球が特別装
置作動領域を通過して権利発生する場合もあり、従来に
ない興趣を奏する。又、次の大当りとなる迄において、
小当たりの確率値を大当りの確率値より高く設定してい
るため、小当たりによって獲得する賞品球によって、最
終的に遊技者が獲得する賞品球の差を小さくすることが
できて、遊技者間の不公平を是正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のパチンコ機の正面図である。
【図2】特定入賞装置の斜視図である。
【図3】確率変動状態を示す図である。
【図4】実施例1の制御フローを示す図である。
【図5】実施例2のパチンコ機の正面図である。
【図6】変動入賞装置の分解斜視図である。
【図7】実施例2の制御フローを示す図である。
【図8】実施例3の制御フローを示す図である。
【符号の説明】
22 特定領域 23 普通電動役物 24 始動入賞装置 28 大入賞口 29 特別装置作動領域 30 特定入賞装置 50 入賞装置 58 第1特定領域 59 第2特定領域 L 図柄表示器 L1、L2、L3 図柄表示部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技球が特定入賞装置を介して特別装置
    作動領域を通過することによって権利が発生し、多くの
    賞品球を排出可能な特別遊技状態を生起するパチンコ機
    であって、第1確率状態と第2確率状態を選択可能な選
    択手段を設け、該選択手段によって選定された第1確率
    状態、或は第2確率状態における大当りと小当たりの予
    め設定された確率値に基づいて大当りか小当たりかを選
    定し、大当りのときのほうが小当たりのときより前記特
    定入賞装置に遊技球を受入れ易くすることを特徴とする
    パチンコ機。
  2. 【請求項2】 権利消滅後、次の権利発生までの間、第
    2確率状態から第1確率状態に変更することを特徴とす
    る請求項1のパチンコ機。
  3. 【請求項3】 遊技球が特定入賞装置を介して特別装置
    作動領域を通過することによって権利が発生し、多くの
    賞品球を排出可能な特別遊技状態を生起するパチンコ機
    であって、第1確率状態と第2確率状態を選択可能な入
    賞装置を設け、該入賞装置によって選定された第1確率
    状態、或は第2確率状態における大当りと小当たりの予
    め設定された確率値に基づいて大当りか小当たりかを選
    定し、大当りのときのほうが小当たりのときより前記特
    定入賞装置に遊技球を受入れ易くすることを特徴とする
    パチンコ機。
  4. 【請求項4】 権利消滅後、次の権利発生までの間、第
    1確率状態、或は第2確率状態における大当りと小当た
    りの確率値を変更可能にすることを特徴とする、請求項
    1又は請求項3のパチンコ機。
  5. 【請求項5】 遊技球が特定入賞装置を介して特別装置
    作動領域を通過することによって権利が発生し、多くの
    賞品球を排出可能な特別遊技状態を生起するパチンコ機
    であって、大当りと小当たりを選択可能な入賞装置を設
    け、大当りのときのほうが小当たりのときより前記特定
    入賞装置に遊技球を受入れ易くすることを特徴とするパ
    チンコ機。
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