JPH0722511B2 - ペプチドC末端アミド化酵素cDNA - Google Patents

ペプチドC末端アミド化酵素cDNA

Info

Publication number
JPH0722511B2
JPH0722511B2 JP2076331A JP7633190A JPH0722511B2 JP H0722511 B2 JPH0722511 B2 JP H0722511B2 JP 2076331 A JP2076331 A JP 2076331A JP 7633190 A JP7633190 A JP 7633190A JP H0722511 B2 JPH0722511 B2 JP H0722511B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cdna
dna
peptide
amino acid
terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2076331A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03277285A (ja
Inventor
光男 柳
治郎 岸本
欧二 伊福
愉香 布施
年以 飯田
正裕 田島
宏 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shiseido Co Ltd filed Critical Shiseido Co Ltd
Priority to JP2076331A priority Critical patent/JPH0722511B2/ja
Priority to US08/070,301 priority patent/US5871995A/en
Priority to DE69033669T priority patent/DE69033669T2/de
Priority to CA002039174A priority patent/CA2039174A1/en
Priority to EP90912029A priority patent/EP0438600B2/en
Priority to EP94120213A priority patent/EP0666318B1/en
Priority to KR1019910700372A priority patent/KR100191224B1/ko
Priority to EP98115292A priority patent/EP0884389A1/en
Priority to DE69025308T priority patent/DE69025308T3/de
Priority to KR1019980707733A priority patent/KR100195372B1/ko
Priority to PCT/JP1990/001036 priority patent/WO1991002790A1/ja
Publication of JPH03277285A publication Critical patent/JPH03277285A/ja
Publication of JPH0722511B2 publication Critical patent/JPH0722511B2/ja
Priority to KR1019980707732A priority patent/KR100195373B1/ko
Priority to US09/172,120 priority patent/US6156555A/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ウマ由来のペプチドC末端アミド化酵素活性
を有するポリペプチドをコードしたDNAに関する。
〔発明の背景〕
生体内酵素反応によるペプチドC末端グリシン付加体の
C末端アミド化に関与する酵素は、ペプチジルグリシン
−α−アミデーティングモノオキシゲナーゼ(ペプチド
C末端アミド化酵素)(EC.1.14.17.3)と呼ばれており
(Bradburyら、Nature,298,686,1982:Glembotskiら、J.
Biol.Chem.,259,6385,1984)、次のような反応を触媒し
ていると考えられている。
−CHCONHCHZCOOH→−CHCONHZ+グリオキシル酸 生体内でのアミド化機構の解明、ならびに組換えDNA技
術によって生産されるペプチドでC末端がアミド化され
て初めて生理活性を示すペプチド類、例えばカルシトニ
ン、ガストリンなどへ生体外で転化する方法に利用すべ
く、本酵素を精製する試みがなされている。例えば、ウ
シ脳下垂体中葉(Murthyら、J.Biol.Chem.,261,1815,19
86)、ブタ脳下垂体(Kizerら、Endocrinology.118,226
2,1986:Bradburyら、Eur.J.Biochem.,169,579,1987)、
ブタ心房(Kojimaら、J.Biochem.,105,440,1989)、ア
フリカツメガエル体皮(Mizunoら、Biochem.Biophys.Re
s.Commun.,137,984 1986)、ラット甲状腺腫瘍(Mehta
ら、Arch.Biochem.Biophys.,261,44,1988)由来のもの
が報告されている。
しかしながら、これらの精製酵素を利用して前述のC末
端アミド化ペプチドを生産することは可能であるとはい
え、生物体組織等からこれらを抽出し、分離精製するこ
とが前提となる。従って、酵素の製造コストが高くなる
ため、これらを工業的製造工程に利用するには各種の難
点が存在した。
一方、一般に行われるようになった組換えDNA技術を用
いるペプチドC末端アミド化酵素の大量生産に供すべ
く、その発現に必要な該酵素類cDNAの単離が報告されて
いる。例えば、Eipper B.A.らは、Mol.Endocrinol 1,77
7〜790,1987でOhsuye,Kらは、Biochem.Biophys.Res.Com
mun.150,1275〜1281,1988で、そしてStoffers,D.A.ら
は、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,86,735〜739,1989で、そ
れぞれウシの下垂体、、カエルの皮膚及びラットの心房
由来のペプチドC末端アミド化酵素cDNAを公表してい
る。
本発明者らもまた、各種生物体起源に由来するペプチド
C末端アミド化酵素について研究していたところ、ウマ
由来の前記酵素がその活性、安定性等に優れていること
を見い出していた(例えば、国際公開:WO89/12096号公
報参照)。
ところで、前述のcDNAを用いたペプチドC末端アミド化
酵素の製造およびその使用が一般的なものとなっていな
い現状を鑑みると、より優れた酵素をコードするcDNAの
提供又はその応用範囲を広げる上でさらなるcDNAの提供
はいまだ必要であるといえる。
そこで、本発明の目的は従来技術とは別異の起源に由来
するcDNAの提供にある。
〔発明の構成〕
本発明によれば、ウマ由来のペプチドC末端アミド化酵
素活性を有するポリペプチドをコードしたDNA配列が提
供される。この酵素の起源は、それが存在する器官また
は組織であればその種類を問わないが、主に心房、下垂
体、脳または胃に由来するものを対象とする。
本発明に係るペプチドC末端アミド化酵素活性を有する
ポリペプチドをコードしたcDNAは、具体的には第1図で
示される。この図では、最も長いcDNA断片の塩基配列及
びそれにコードされたアミノ酸配列を一文字表示で示し
ている。なお、図中の〔 〕内はいくつかのcDNAを解析
した結果見い出したmRNAスプライシングの差異により生
じたものと思われるcDNA欠失部分である。従って、本発
明に係るcDNAは、コードするポピペプチドのアミノ酸配
列についても数種存在している。例えば、本発明で記載
しているウマ由来のペプチドC末端アミド化酵素活性を
有するポリペプチドのアミノ酸配列は、少なくとも下記
のごとく一定の鎖長まで共通の配列を有し、かつその下
流にそれぞれ4種の配列を有する4種存在する。
共通アミノ酸配列 相違する領域のアミノ酸配列 これらのアミノ酸配列を持つポリペプチドは、単に4種
のcDNA配列により翻訳されるだけでなく、同一アミノ酸
をコードする異なるコドンを組合せたDNAを用いても翻
訳できるので、本発明のDNA配列はそれらの全てを包含
する。さらに、C末端アミド化酵素活性が失なわれない
程度に、アミノ酸配列の一部が置き換え、追加、または
除去により変更されても、本発明の本来の目的に沿うも
のと解され。これらのこれらの具体例としては、下記の
共通塩基配列を有し、その下流にそれぞれ下記の相違す
る塩基配列部を有するものが挙げられる: 共通塩基配列 相違する塩基配列部 本発明のcDNAのクローニングは、それ自体公知の方法に
より、前述したウマの諸組織を用いて実施することがで
きる。具体的には、+,−法、ハイブリダイゼーション
法、PCR法など一般に用いられている方法(例えば、Met
hods in Enzymology,vol.152;Guide to Molecular Clon
ing Techniques,S.L.BergerおよびA.R.Kimmel編、1987,
Academic Press,INC.;Methods in Molecular Biology,v
ol.4;New Nucleic Acid Techniques,J.M.Walker編、198
8,The Humana Press Inc.;Molecular Cloning A Labora
tory Manual 2nd Ed.J.Sambrook,E.F.Fritsch,T.Maniat
is編、1989,Cold Spring Harbor Laboratory Press参
照)に従って行い、得られたcDNAクローンの塩基配列を
決定することにより蛋白質をコードするcDNA領域を決定
し、次いでその必要領域を限定する。
以下本発明のcDNA調製方法についてより具体的に説明す
る。
ウマにおいて、ペプチドC末端アミド化酵素を多く生産
する組織(以下「プラス組織」という)、例えば、ウマ
の心房をグアニジルチオシアネートと共にホモジナイズ
することにより細胞を破砕し、塩化セシウム平衡密度勾
配超遠心分離によりRNA分画を得る。続いてオリゴdTセ
ルロースを担持したアフィニティークロマトグラフィー
により、前記RNA分画からポリAを持つRNA(ポリA+RN
A)を単離する。
このポリA+RNAを鋳型として使用し、公知の方法、好ま
しくは岡山−Bergの方法(Mol.Cell.Biol.2,161,1982)
によって、cDNAライブラリーを得る。岡山−Bergの方法
は以下のように実施する。すなわち、岡山Bergのベクタ
ーのポリT部分にポリA+RNAのポリA部分を吸着させ、
逆転写酵素を反応させて、cDNAを合成する。ターミナル
デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼでオリゴdC
をcDNAの3′末端に付加した後、制限酵素Hind IIIでベ
クターDNAを切断する。オリゴdGリンカーを連結してか
らベクターを環状化した後、RNA部分をDNAポリメラーゼ
でDNAに置換し、cDNA含有プラスミドを得る。これらの
プラスミドを用いて、塩化カルシウム法(Strik,P.等、
J.Bacteriol.138,1033,1979)などの方法により大腸菌
を形質転換する。アンピシリン添加平板培地にてアンピ
シリン耐性株を選択することにより、プラスミド受容菌
を取得する。
一方、前記のプラス組織すなわちC末端アミド化酵素を
多く生産する組織と、C末端アミド化酵素をあまり生産
しない組織(以下、「マイナス組織」という)、例え
ば、ウマの肝臓を用意し、それぞれの細胞から上述の方
法などによってポリA+RNAを単離する。ポリヌクレオチ
ドキナーゼと〔γ−32〕PATPとを用いてRNAの5′OHを
32Pでラベルし、これをプローブとする。
次に、コロニーハイブリダイゼーション法(Hanahan,D.
等、Gene,10,63,1980)により、上述のcDNAライブラリ
ーの中からプラス組織由来のプローブと相補性があり、
しかもマイナス組織由来のプローブと相補性がないコロ
ニーを選択する。こうして選択したコロニーからプラス
ミドDNAを取得し、ジデオキシヌクレオチド法(Messin
g,J.Methods in Enzymology 101,20,1983)などによ
り、塩基配列を決定する。
これらがペプチドC末端アミド化酵素のcDNAであるか
は、そのアミノ酸配列をコードする領域を大腸菌、枯草
菌、酵母、動物培養細胞等の発現ベクター系に組込み、
cDNAにコードされる蛋白質を生産させ、次いでそのアミ
ド化酵素活性(例えば、PCT/JP89/00521号明細書参照)
を測定することにより確認することができる。また、得
られたcDNAは前述の既知のC末端アミド化酵素cDNAとの
相同性を比較することにより選別してもよい。さらに、
国際公開WO89/12096号公報に記載されるウマC末端アミ
ド化酵素の精製法を用いて精製した酵素の一部アミノ酸
配列を、ペプチドシーケンサー等で決定し、cDNAから推
定されるアミノ酸配列と同じであることを確認してもよ
い。またさらに、精製酵素を抗原とした抗体をウサギ、
ラット等で作製し、次いで上述のcDNAより大腸菌等で発
現させた蛋白質と抗原抗体反応を行うことにより確認し
てもよい。
これらの確認手段は、それらの特性を利用したcDNAクロ
ーニングの手法として用いることもできる。すなわち、
既知の異種のC末端アミド化酵素cDNAの中で、それらの
種間で相同性が高い領域は、ウマ由来のcDNAでも相同性
が高いと考え、このような領域のDNAをプローブとしてc
DNAライブラリーをスクリーニングする方法;λgt11フ
ァージを用いるcDNAクローニングシステムで抗体をプロ
ブとするスクリーニング法;精製酵素の一部アミノ酸配
列により、その対応するコドンを連結した合成DNA(数
種類となる)をDNA合成機等で作製し、これをプローブ
としてプラスミド、ファージ等を用いて作製するcDNAラ
イブラリーのスクリーニング法などである。
こうして調製される本発明のペプチドC末端アミド化酵
素活性を有する蛋白質をコードしたDNA配列はそのDNAを
適当な発現ベクターに連結し、大腸菌、枯草菌、酵母、
動物細胞等を宿主として発現させることによりペプチド
C末端アミド化酵素を大量に生産することができる。
〔実施例〕
次に以下の例によって本発明をさらに詳細に説明する。
例1. ウマ心房からポリA+RNAの調製 (1)全RNAの調製 ウマ心房を摘出後すみやかに切り刻み、その約2gを50ml
プラスチックチューブ(Falcon社製No.2070)に入れ、
液体窒素中で凍結した。20mlのチオシアン酸グアニジン
溶液(4Mチオシアン酸グアニジン、25mMクエン酸ナトリ
ウム(pH7.0)、0.5%ラウリルザルコシンナトリウム、
0.1%アンチフォームA、0.1M2−メルカプトエタノー
ル)を加え、ポリトロン(セントラル科学貿易)を用い
て細胞破砕した後、18Gの注射針を付けた10mlシリンジ
(テルモ社製)で破砕液を数回出し入れした。低速遠心
分離(300xg、5分)により沈渣を除き、上清7.3mlを3.
7mlのCsTFA容器(ファルマシア製、0.5MEDTAを含むセシ
ウムトリフルオロ酢酸水溶液、密度を1.64g/mlに調製)
に重層し、スイングローターRPS−40Tを用いた超遠心分
離機(日立製作所製、SCP85H)により、33,000rpmにて1
6時間処理した。沈殿を3mlの4Mグアニジン溶液、次いで
3ml95%エタノールで洗浄した後、1.5mlCsTFA溶液に溶
解した。60μlの5M NaCl溶液、3.9mlのエタノールを加
え、−80℃にて30分間エタノール沈殿をおこない、16,0
00xgで15分間の遠心分離を行って沈殿を得、70%エタノ
ールで洗浄後、コンセントレーター(サクマ製作所製、
EC−57C)により乾燥させた。滅菌蒸留水に溶解後、260
nmの吸光度を測定してRNA量を定量した。この方法によ
り、ウマ心房組織約2gから350μgのRNAを得ることがで
きた。
(2)ポリA+RNAの調製 全RNAからのポリA+RNAの調製は、「mRNA精製キット」
(ファルマシア社製)を用い、その添付プロトコールに
従っておこなった。オリゴ(dT)カラムによりアフィニ
ティークロマトグラフィーは2回おこない、350μgの
ウマ心房全RNAより13μgのポリA+RNAを得た。
例2. cDNAライブラリーの作製 (1)cDNAの作製 「cDNA合成システムプラス」(アマンシャム社製、RPN1
256Y)を用い、ウマ心房ポリA+RNA5μgを使用すること
により、cDNA合成をおこなった。合成手順は、添付プロ
トコロールに忠実に従った。プライマーとしてオリゴdT
ヌクレオチドを用い、〔α−32P〕−dCTPを含んだ合成
系にて放射活性よりcDNA合成効率を計算したところ、逆
転写効率が約20%でセカンドストランド合成効率は90%
以上であった。
(2)cDNAライブラリーの作製 ファージDNAへの連結については、「cDNAクローニング
システムλgt10,version2.0」(アマシャム社製、RPN12
57)、ファージへのパッケージングについては、「ギガ
パック;ゴールド」(ストラタジーン社製)を用い、こ
れらの添付プロトコールに従って、合成cDNAライブラリ
ーを作製した。
(3)大腸菌の感染 宿主菌としては、大腸菌Y1089(ATCC37196)を使用し、
コンピテント細胞は次のように調製した。シングルコロ
ニーの細胞を、0.2%マルトースを加えたNZY培地(0.5
%Nacl、1%NZアミン、タイプA(和光純薬)0.5%酵
母エキス(DIFCO)、0.2%硫酸マグネシウム、pH7.5)5
mlに接種し、一夜37℃で振とう培養した。100μを新
鮮な同じ培地5mlに植えつぎ、37℃でOD660=0.5となる
まで培養した後、遠心分離により集菌した。1mlの10mM
硫酸マグネシウム溶液に懸濁してコンピテント細胞とし
た。
コンピテント細胞懸濁液0.2mlに、(2)で調製したフ
ァージ溶液0.1mlを加え、56℃に保温したトップアガロ
ース(0.7%タイプI−LowEEO−アガロース(シグマ社
製)を含むNZY培地)3mlと混和後、NZYアガープレート
(1.5%バクトアガー(DIFCO社製)を含むNZY培地30ml
をFalcon社製1005プレートに添加)の上部に流し込ん
だ。トップアガロースの固化後、37℃で一夜静置培養し
た。プラークを確認することによりファージ感染細胞を
確認した。
以上の方法により、2.0×107個のウマ心房cDNAライブラ
リーを作製することができた。
例3. C末端アミド化酵素cDNAの単離 (1)DNAプローブの作製 ラット由来のペプチドC末端アミド化酵素cDNAは既に単
離され、その塩基配列は報告されている(D.A.Soffer
ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,86,735−739(1989)、加
藤ら、生化学、61,842(1989))。ラットcDNAとウマ由
来のペプチドC末端アミド化酵素cDNAは、ある程度相同
性があると考え、ラットcDNAの一部を入手し、これをプ
ローブとしてウマcDNAの単離を進めた。ラットcDNAは、
東北大学医学部(加藤ら、生化学、61,842(1989))よ
り、分与を受け、これを制限酵素EcoR IとHinc IIなら
びにNsi IとSph Iで消化し、それぞれ第2図および第3
図に示したDNA断片を単離し、マルチプライムDNA標識キ
ット(アマシャム社製)により32Pラベルしてプローブ
とした。
(2)プラークハイブリダイゼーション 実施例2(3)大腸菌の感染に示した方法に従って、直
径15cmのプレート(FALCON社製、No.1058)1枚につき
約50万個のプラークを形成させた。このとき、プラーク
形成のための培養は、37℃4時間でおこなった。プレー
トを4℃2時間放置した後、ニトロセルロースフィルタ
ー(Schleicher & Schuell社製、BA85)を接着し、フ
ァージDNAをフィルターに移行した後、アルカリ溶液
(0.5M苛性ソーダ、1.5M塩化ナトリウム)中でDNAを変
性させた。中和液(1.5M食塩、0.5Mトリス塩酸緩衝液、
pH7.0)で中和後、2XSSC溶液(0.3M塩化ナトリウム、30
mMクエン酸ナトリウム緩衝液pH7.0)ですすぎ、風乾燥
に減圧下80℃2時間加熱し、次いでフィルターにDNAを
固定した。
ファージDNAを固定したニトロセルロースフィルター
に、(1)で調製したプローブを用いてプラークハイブ
リダイゼーションをおこなった。フィルターをラッピー
バッグ(イワタニ製)に入れ、30mlのプレハイブリダイ
ゼーション液(0.75M塩化ナトリウム、50mMリン酸ナト
リウム緩衝液、pH7.4、5mMEDTA、0.05%フィコール、0.
05%ポリビニルピロリドン、0.05%ウシ血清アルブミン
(シグマ社製フラクションV)、0.1%SDS、0.2mg/mlサ
ケ精子DNA)を加え、シーラーで密封し、次いで65℃4
時間加温した。プレハイブリダイゼーション液を捨て、
約1000万cpm.の放置活性を持つプローブを含む30mlのハ
イブリダイゼーション液(0.75M塩化ナトリウム、50mM
リン酸ナトリウム緩衝液、pH7.4、5mMEDTA、0.02%フィ
コール、0.02%ポリビニルピロリドン、0.02%ウシ血清
アルブミン、0.1%SDS、0.1mg/mlサケ精子DNA)を加
え、密封後、65℃で15時間ハイブリダイゼーションをお
こなった。フィルターを250mlの洗浄液(0.3M塩化ナト
リウム、20mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH7.4、2mMEDT
A、0.1%SDS)で2回洗浄し、さらに、250mlの洗浄液
(30mM塩化ナトリウム、2mMリン酸ナトリウム緩衝液pH
7.4、0.2mMEDTA、0.1SDS)で2回洗浄し風乾した。ポジ
ティブクローンの検出は、X線フィルム(フジ、HR−
H)を用いて−80℃一昼夜露光する条件下でのオートラ
ジオグラフィーによりおこなった。
用いた2つのプローブについて、それぞれ200万プラー
クをスクリーニングしたところ、1000個程度のポジティ
ブクローンが得られた。ポジティブプラークよりファー
ジDNAを回収し、再度、上記方法に従って大腸菌に感染
させ、プラークハイブリダイゼーションを再度おこな
い、この操作をプラークが単一になるまでくり返した。
通常、2回くり返すことにより単一プラークが得られ
る。
例4. cDNA塩基配列の決定 Molecular Cloning A Laboratory Manual(T.Maniatis,
E.F.Fritsch,J.Sambrook編、Cold Spring Harbor Labor
atory,1982),371〜372ページ記載の方法に従い、クロ
ーニングしたファージよりDNAを分離精製した。制限酵
素EcoR I(宝酒造製)によりDNAを消化し、1.5%アガロ
ースゲル電気泳動によりファージDNAからcDNA挿入DNA断
片を分離した。cDNA断片をゲルより抽出し、大腸菌プラ
スミドpUC119(宝酒造製)のEcoR I部位に、ライゲーシ
ョン反応により組み込んだ。cDNA断片中にEcoR I切断部
位が存在する場合には、ファージDNAをEcoR Iで部分消
化することによりcDNA断片を得た。プラスミドを増幅
後、cDNA断片をM13ファージmp18、mp19(宝酒造製)に
サブクローニングし、常法に従い一本鎖DNAを得た。Seq
uenase(商品名、東洋紡績(株)製)を用い、その使用
説明書に従ってDNA塩基配列の決定をおこなった。一本
のDNA鎖の塩基配列決定は約400ベースとし、それを越え
る長さのDNA断片については、適当な制限酵素部位を用
いてサブクローニングすることにより配列決定をおこな
った。また、cDNA断片は、2本鎖の両方鎖とも塩基配列
を決定した。
第1図に決定したウマC末端アミド化酵素cDNA塩基配列
この塩基配列は多くのcDNAの解析の結果、最も長いcDNA
クローンについて示す)及びこの塩基配列から予想され
るアミノ酸配列(1文字表示)を示した。図中の〔 〕
で示した部分の一方または両方が欠落したcDNAも確認で
きた。これらのcDNAは、mRNAスプライシングの様式に異
なるmRNAに由来するものと考えている。
〔発明の効果〕
本発明によれば、上記のようにウマ心房よりペプチドC
末端アミド化酵素活性を有するポリペプチドをコードし
たcDNAが少なくとも提供される。本発明によるcDNAを用
いれば、大腸菌、枯草菌、酵母、動物培養細胞等でウマ
C末端アミド化酵素を大量に発現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、単離したウマ由来のペプチドC末端アミド化
酵素活性を有するポリペプチドをコードしたcDNAの中
で、最も長いcDNA断片の塩基配列およびそれにコードさ
れるアミノ酸配列を一文字表示で図示したものであり、
そして 第2図および第3図は、それぞれ異なる制限酵素で消化
し、プローブとして使用したラット由来のペプチドC末
端アミド化酵素をコードするcDNAの一部の塩基配列を図
示するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 布施 愉香 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂研究所内 (72)発明者 飯田 年以 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂研究所内 (72)発明者 田島 正裕 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂研究所内 (72)発明者 岡本 宏 宮城県仙台市青葉区角五郎2―15―3― 205

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウマ由来のペプチドC末端アミド化酵素活
    性を有するポリペプチドをコードしたDNAであって、前
    記ポリペプチドが共通する下記のアミノ酸配列(A)を
    有し、かつ、その下流にそれぞれ下記アミノ酸配列
    (i)〜(iv)から選ばれる配列を有することを特徴と
    するDNA。アミノ酸配列(A) アミノ酸配列(i) アミノ酸配列(ii) アミノ酸配列(iii) アミノ酸配列(iv)
JP2076331A 1989-08-15 1990-03-26 ペプチドC末端アミド化酵素cDNA Expired - Lifetime JPH0722511B2 (ja)

Priority Applications (13)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2076331A JPH0722511B2 (ja) 1990-03-26 1990-03-26 ペプチドC末端アミド化酵素cDNA
US08/070,301 US5871995A (en) 1989-08-15 1990-04-12 Purified enzymes participating in C-terminal amidation
EP98115292A EP0884389A1 (en) 1989-08-15 1990-08-14 Enzyme participating in C-terminal amidation, and method of preparing same and use thereof
KR1019980707733A KR100195372B1 (ko) 1989-08-15 1990-08-14 C말단아미드화에관여하는효소
EP90912029A EP0438600B2 (en) 1989-08-15 1990-08-14 Enzymes which participate in c-terminal amidation, and production and use thereof
EP94120213A EP0666318B1 (en) 1989-08-15 1990-08-14 Enzyme participating in c-terminal amidation, and method of preparing same and use thereof
KR1019910700372A KR100191224B1 (ko) 1989-08-15 1990-08-14 C말단 아미드화에 관여하는 효소
DE69033669T DE69033669T2 (de) 1989-08-15 1990-08-14 Enzym, das an einer C-terminalen Amidierung teilnimmt, sowie Verfahren zur Herstellung und Verwendung desselben
DE69025308T DE69025308T3 (de) 1989-08-15 1990-08-14 Enzyme die teilnehmen an c-endamidierung, herstellung und verwendung
CA002039174A CA2039174A1 (en) 1989-08-15 1990-08-14 Enzyme participating in c-terminal amidation, and method of preparing same and use thereof
PCT/JP1990/001036 WO1991002790A1 (en) 1989-08-15 1990-08-14 Enzymes which participate in c-terminal amidation, and production and use thereof
KR1019980707732A KR100195373B1 (en) 1989-08-15 1998-09-22 Enzymes which participate in c-terminal amidation, and production and use thereof
US09/172,120 US6156555A (en) 1989-08-15 1998-10-14 Method of preparing an enzyme participating in C-terminal amidation

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2076331A JPH0722511B2 (ja) 1990-03-26 1990-03-26 ペプチドC末端アミド化酵素cDNA

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03277285A JPH03277285A (ja) 1991-12-09
JPH0722511B2 true JPH0722511B2 (ja) 1995-03-15

Family

ID=13602371

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2076331A Expired - Lifetime JPH0722511B2 (ja) 1989-08-15 1990-03-26 ペプチドC末端アミド化酵素cDNA

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0722511B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03262484A (ja) * 1990-03-14 1991-11-22 Shiseido Co Ltd ペプチドC末端アミド化酵素cDNA

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03262484A (ja) * 1990-03-14 1991-11-22 Shiseido Co Ltd ペプチドC末端アミド化酵素cDNA

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03277285A (ja) 1991-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3326172B2 (ja) 細菌におけるポリペプチドの翻訳後修飾およびそのための遺伝子を誘導するリーダー配列
US5707853A (en) Nucleic acid encoding calf intestinal alkaline phosphatase
JPH02501263A (ja) ヒトの組織因子のクローニングと形質発現
CA2183253A1 (en) Rna editing enzyme and methods of use thereof
JPH11243977A (ja) 1,3−β−グルカンシンターゼのエキノカンジン結合領域
JP2000236888A (ja) β,β−カロテン15,15’−ジオキシゲナーゼ
JP4158956B2 (ja) ルシフェリンを再生する能力を有するタンパク質をコードする遺伝子、組み換え体dna及びルシフェリンを再生する能力を有するタンパク質の製造法
JPH0722511B2 (ja) ペプチドC末端アミド化酵素cDNA
CA2367468C (en) Rheumatoid arthritis gene and method for diagnosing rheumatoid arthritis
EP0780472A2 (en) Stress proteins
JP2001511016A (ja) 大動脈特異的および横紋筋特異的な筋肉細胞におけるアイソフォームをコードする単一遺伝子、およびその使用
JPH03262484A (ja) ペプチドC末端アミド化酵素cDNA
JP3014159B2 (ja) ヒト表皮トランスグルタミナーゼをコードするdna配列
JPH0683670B2 (ja) デオキシリボ核酸
JP3197355B2 (ja) アスパラギニルエンドペプチダーゼ遺伝子
JPH0568548A (ja) ヒトaltをコードする遺伝子断片
JPH057995B2 (ja)
JPH074238B2 (ja) ペプチドc末端アミド化酵素の製造方法
JP3055964B2 (ja) Hcv 抗原活性ポリペプチド、ポリペプチドの製造方法、形質転換された大腸菌、および抗hcv 抗体の検出方法
JPH1189574A (ja) β−N−アセチルガラクトサミニダーゼ遺伝子
JPH0327294A (ja) 融合ポリペプチド
JPH09173087A (ja) Atpおよび核酸に結合し、ヘリカーゼおよびatpアーゼの性質を有すると推定される蛋白質
WO2000011146A1 (fr) Epimorphine destinee a des artiodactyles
JPH09249697A (ja) 肝実質細胞増殖因子
JPH051800B2 (ja)