JPH02501263A - ヒトの組織因子のクローニングと形質発現 - Google Patents

ヒトの組織因子のクローニングと形質発現

Info

Publication number
JPH02501263A
JPH02501263A JP63505205A JP50520588A JPH02501263A JP H02501263 A JPH02501263 A JP H02501263A JP 63505205 A JP63505205 A JP 63505205A JP 50520588 A JP50520588 A JP 50520588A JP H02501263 A JPH02501263 A JP H02501263A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tissue factor
human
sequence
dna
protein
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP63505205A
Other languages
English (en)
Inventor
ネマーソン イェール
コーニックスバーグ ウィリアム エイチ.
Original Assignee
マウント サイナイ スクール オブ メディシン オブ ザ シティー ユニバーシティー オブ ニューヨーク
エール ユニバーシティー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by マウント サイナイ スクール オブ メディシン オブ ザ シティー ユニバーシティー オブ ニューヨーク, エール ユニバーシティー filed Critical マウント サイナイ スクール オブ メディシン オブ ザ シティー ユニバーシティー オブ ニューヨーク
Publication of JPH02501263A publication Critical patent/JPH02501263A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/745Blood coagulation or fibrinolysis factors
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • A61P7/02Antithrombotic agents; Anticoagulants; Platelet aggregation inhibitors

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒトの組織因子のクローニングと形質発現本発明はヒトの組織因子についてのク ローン化したDNAの配列暗号化を含み、適当な宿主の中にレプリカ培養(複製 )できる新規の組換え(体)ベクターに関する。また、本発明はヒトの組織因子 のDNAコーディング(暗号)、及びこれから暗号化した、実質的に純粋なヒト の組織因子並びにその機能的部分に関する。更に、本発明はヒトの組織因子を発 現できる発現ベクターを含む形質転換宿主並びにヒトの組織因子の新規な可溶形 態を提供する。
ヒト及び動物における(血液の)凝固システムは止血の維持と血栓(血餅、血塊 )に対する主たる寄与者である。凝固は、本質的には、不活性酵素の前駆体、す なわち、酵素原として通常血液その他の組織に存在する各血餅形成因子が次々に 活性化されてタンパク分解酵素となり、今度はこの酵素が血餅形成配列における 次の酵素を選択的に侵して、これを活性酵素に変換するという一種のカスケード 反応である。各段階でカスケード的増幅が行われるので、当初における小さな刺 激も最終的には相当量のフィブリンクロット(繊維生成物である。
血液凝固カスケードは、当初は2つの別個の経路であるが、最終的にはこれらが 一つに収束する。経路の一つは血液に対して「内因性」であるが、他の一つは「 外因性」と称される。外因性と言われる理由はこれが、通常は血液中に存在しな い凝固因子によって誘発されるものだからである。外傷につづく止血において主 な役割を果すのは内因性の経路の方であるとされている。外因性経路は、多数の 病理学的環境、例えば、漫(広汎)性内皮損傷、悪性ガン、内置(素)血症、妊 娠合併症などにおいて活性化される。
現在では、第■因子、即ち、ビタミンに依存性血漿凝固因子タンパクと組織因子 、即ち、通常は血液細胞とは結合していない細胞定着タンパクが相互に作用し合 う、という相当有力な証拠がある(例えば、ネマージン、血液71.1−8.1 988年回顧号参照)。
この相互作用の結果、酵素的活性を有する活性複合体が生じ、他の2種のタンパ ク、即ち、因子Xと因子■をその活性のある酵素型、即ち、因子Xaと因子IX aに各変換することによって凝固を開始させることになる(一般の慣習により、 活性血液凝固因子の酵素前駆体はローマ数字によって区別し、活性型は下付き文 字“a”で表わす。例えば、因子Xは酵素前駆体、因子Xaは活性因子を表わす ものとする)。
組織因子は、通常状態では血液と直接には接触しないほとんどすべての細胞の表 面に存在する血液凝固促進タンパクである。しかしながら、種々の薬理学的メデ ィエータ−(伝達物質)、例えば腫瘍憤死因子(TNF)、インターロイキン1 、エンドトキシン(内毒素)で刺激すると内皮培養細胞や単核球内に組織因子を 誘導できる。外因性血液凝固経路は因子■、即ち、ビタミンに依存性のセリンプ ロテアーゼ酵素前駆体と複合体を作る組織因子によって誘発される。一種の血液 凝固酵素補助因子である組織因子による因子■の活性化は、カルシウムの存在の 下で生じ、且つ因子■におけるコンフォメーション(配座)の変化に由来する。
例えば、ネマージン他、止血と血栓症、5paet、 T、 Fl。
edH,、グリュン&ストラットン、ニューヨーク、vol。
6、pp、237〜261,1982.カーソン。
Prog、Cl1n、Pa!bol ・9 : 1〜14. 1984を参照) 。
しかしながら、因子■が活性化し、且つ血液凝固を開始させる原因となるコンフ ォメーション変化の正確な様子は今なお明らかにされていない。
組織因子と血液凝固因子■は、血液凝固のカスケード反応において極めて重要な 成分である。因子■を顕著に欠く個体にしばしば見られる激しい出血は、血液凝 固の外因性経路の生理学的重要性を立証するものである。これとは対照的に凝固 の内因性経路の初期段階に関わりをもつタンパク、例えば高分子キニノーゲン、 プレカリクレイン、因子■を欠く固体の場合には無症候性である。
リン脂質と結合する細胞膜定着糖タンパクである組織因子は、通常は血行中には 存在しない。しかしながら、血管が破裂すると、血漿凝固因子の一つである因子 ■は、組織因子と複合体を形成することによって、触媒として活性の種を作るの であって、これによって内因性経路の成分である因子■(血漿トロンボプラスチ ン成分)が活性化されてIXaが形成されると同時に、血液凝固の外因性経路に も内因性経路にも関わりをもつ因子X(スチュワード因子)が活性化されてXa となる。組織因子は、このように、ヒトの血液凝固経路における重要成分なので ある。ヒトの組織因子は凝固障害をモニターし研究するための一種の診断用試薬 として用いることのできる重要な物質であり、且つ凝固阻止剤として使用できる 可能性をもっている。ヒトの組織因子の化学的且つ生物学的性格づけは、このよ うに、人体における血液凝固のしくみを理解するのに明らかな重要性をもってい る。
凝固カスケード反応の諸相がこれまで明らかにされているにもかかわらず、生体 内で血液凝固が開始するときの実態については、なお十分には理解されていない 。特に、組織因子の役割はなお完全には研究されていない。凝固の内因性、外因 性各経路におけるその役割はごく最近に認識されたにすぎないからである。例え ばネマージン他、Prog、止血&血栓症6 : 237〜261.1982並 びにネマージン、血液71:1〜8.1988参照。加えて、試験管内での組織 因子の機序を明らかにしようとする努力も、研究用として適量の純タンパクを得 ることが困難なために阻害されてきた。因子■と組織因子の触媒作用による諸反 応の動力学解析を容易にするため、ウシの脳から組織因子をとって均一に精製す ることが行われている。Bacb他。
J、Biol、Cbem、256 : 8324〜8331. 1981゜免疫 学的親和性クロマトグラフィーなどのタンパクを単離するのに用いられる従来の 精製技術は、ウシの組織因子に対して単クローン性抗体を使用する場合ですら煩 雑なものであり、詳細な実験や臨床にタンパクを使用する場合にその正確な量を めるに適さない。
同様に、剖検材料から取ったヒトの脳や妊娠満期の胎盤から少量のヒトの組織因 子を精製することが行わレテイル。ブローズ他、J、Biol、 Cbem 2 60 :10917〜10920,1985.グハ他、 ProcNatl、A ead、Sci、83 : 299〜302. 1986゜精製されたヒトの組 織因子を、還元条件及び非還元条件の下、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS−P AGE)中でポリアクリルアミド電気泳動によって分析したところ、分子量46 ,000のポリペプチド単鎖であるように思われた。ヒトのタンパクはウシの脳 の組織因子と同じ<、トリプシンとキモトリプシンによる切断に抵抗する。しか しながら、いくつかの免疫学的研究の示すところによれば、ウシとヒトとの組織 因子は似たような機能を示すものの、両者のタンパクの間には交叉反応性はほと んど認められない。
ヒトの組織因子のアポタンパク(アポリボ蛋白)全体についてDNAシーケスコ ーディング(塩基配列暗号)をクローン化してみれば、この生物学的に重要なタ ンパクの遺伝子配列及びタンパク質配列順序が決定できるであろう。ヒトの組織 因子の遺伝子暗号は染色体1に位置していることが知られている。なおまた、組 織因子及びこれから暗号化したタンパクのアミノ酸配列順序のためのDNA配列 コーディング(暗号)に関する情報を提供する場合、組織因子についてのDNA コーディングが一旦与えられれば、染色体遺伝子の構造に関する重要な情報が得 られる。その上、クローン化したヒトの組織因子の遺伝子を適当な宿主の中に発 現させれば臨床用、診断用、また実験研究用としてすぐに使用できる組織因子が 提供されることになろう。
組織因子によって開始された血液凝固(すなわち、外因性凝固経路)に関係する タンパクをコード化(暗号)するDNA塩基配列については、組織因子自体を除 き、すでにクローン化され、決定されている。
最近のいくつかの報告には、ヒトの組織因子の一部についての相補的DNA ( cDNA)コーディングのクローン化について述べられている。モリセー他、1 987、 Fed 、 Proc、 46 : 716 (^bsjr、) ; スカルバチ他、1987.Fed、Proc46a : 2242(Abstr 、)。これらの研究では組織因子タンパク全体についてのクローン化されたDN A断片のコーディングは得られていない。但し、ヒトの組織因子のアポ蛋白全体 に関するcDNAのクローン・コーディングのクローン化と配列を開示した米国 特許出願第062166号が登録された日以降いくつかの刊行物の中でヒトの組 織因子に関するcDNAクローン・コーディングの単離と配列についての報告が なされている。例えば、モリセー他、細胞50.129〜135゜1987 ; スパイサー他、 Proc、Naj、Acad、Sci 、84 :5148〜 5152.1987.スカルバチ他、生化学26 : 5234〜5238.1 987.フィッシャー他、血液48.89〜99.1987)を参照。
本発明は、ヒトの組織因子のアポ蛋白全体、組織因子のアポ蛋白またはクローン 化されたcDNAによってコード化されるその機能部分につきコード化を行う配 列をもった完全単一クローン化cDNA、並びに、ヒトの組織因子のアポ蛋白全 体、端を切り取った可溶性のヒトの組織因子タンパク及び適当な宿主におけるi 能的部分をコード化し、且つ、これらを発現すべく誘発できるクローン化された cDNAを含む組換え(体)ベクトルを提供するものである。
発明の要約 本発明に基づき、ヒトの組織因子アポ蛋白全体及びその機能的部分をコード化( 暗号)するような配列のクローン化DNAをもち適当な宿主の中で機能的なヒト の組織因子アポ蛋白と可溶性組織因子を発現させる発現ベクターの生成を提供す るようなレプリカ培養(複製)の可能な組換え(体)ベクターについて記述する 。この組換え(体)ベクターはヒトの組織因子に関し同定可能なヒトの胎盤のc DNAライブラリーを含む組換え(体)クローニング・ベクターをスクリーニン グし、且つヒトの組織因子アポ蛋白全体に関するcDNAコーディング(暗号) を含む組換え(体)ベクターを単離することによって得られたものである。
クローン化した胎盤cDNAのライブラリーを作ることのできる適当な組換え体 のクローニング・ベクターには、バクテリア(細菌)等の原核生物宿主の中でレ プリカ培養できるベクター、あるいは、酵母、昆虫細胞ないし動物やヒトの細胞 等の真核生物宿主の中でレプリカ培養できるベクターを含む。適当な原核生物ベ クターにはプラスミド、コスミッド及びバクテリオファージを含む。但し、これ らのみに限定するものではない。適当な真核生物ベクターには、なかんづく、ワ クチニアウィルス、ウシの乳頭腫ウィルス、シミアンウィルス40 (SV40 )及びバキュロウィルスを含む。当業者にとっては、本発明の実施において広範 囲のクローニング・ベクターと宿主を利用できることは自ら明瞭であろう。
更に、本発明はヒトの組織因子アポ蛋白全体につきコード化(暗号)を行う21 47塩基対(b p)cDNA、このようなcDNAの塩基配列、並にcDNA によってコード化されるヒトの組織因子タンパク及びその機能的部分を提供する 。このcDNAは、クローン化されたヒトの胎盤のcDNAライブラリーから同 定し単離したものである。成熟した組織因子のアポ蛋白、即ち、263のアミノ 酸のポリペプチド単鎖の一つは、ヌクレオチド112から997にまたがるcD NA断片のひとつの読取り枠(ORF)によってコード化される。この読取り枠 に対応するmRNAの実際上の翻訳産物は、翻訳後切断した成熟したヒトの組織 因子アポ蛋白を形成する32アミノのリーダー配列順序又はシグナルペプチドを 有する295のアミノ酸の前駆体タンパク質である。
更に、式1に示すようなヌクレオチド90乃至1340を含む2147bpcD NA1.25kb(キロベース)の断片を分離した。この切断は読取り枠金体並 びに5′−と3′−のフランキング(両側)シーケンス(配列)を含んでおり、 制限酵素(エンドヌクレアーゼ)に消化されてヒトの(胎盤の)ゲノムDNA且 つ組織因子の遺伝子を9.5kbDNAにまで局在化し、かつまた、適当な宿主 の中でヒトの組織因子のアポ蛋白とヒトの可溶性組織因子を含むその機能的部分 とを発現する組換え(体)発現ベクターを作る目的でこれを使用した。
更に本発明は、適当な被形質転換体宿主の中でヒトの機能的組織因子を発現する ような組換え(体)形質発現ベクターを提供する。適当な形質発現ベクターには 細菌等の原核生物宿主の中で所期のタンパクを複製し発現するベクター、あるい は、酵母、昆虫の細胞、動物やヒトの細胞等真核生物宿主の中で複製するベクタ ーがある。適当な原核生物ベクターにはプラスミド、コスミッド及びバクテリオ ファージが含まれる。但し、これらのものに限定されない。適当な真核生物ベク ターには、なかんづく、ワクチニア・ウィルス、ウシの乳頭腫ウィルス、シミア ンウィルス40 (SV40)及びバキュロウィルスを含む。当業者にとっては 、本発明の実施において広範囲のクローニング・ベクターと宿主を利用できるこ とは自ら明らかであろう。
特に重要なのは、タンパク質のカルボキシ末端疎水膜に達する部分を欠く組織因 子タンパクの端を切り取った、可溶性のものを作る場合にも上記のベクターを利 用できることである。これらのベクターは、とりわけ、成熟したヒトの組織因子 のアポ蛋白の細胞外ドメイン又は近似的N末端219/222アミノ酸を含む可 溶性の活性組織因子の形質を発現させる。このような、切取った、可溶性のヒト の組織因子タンパク並びに、その機能的な部分、即ち、ヒトの組織因子の細胞外 ドメインから取ったペプチドは、特に診断試薬や血液凝固阻止剤として有用であ る。
図面の簡単な説明 今後は詳細説明、実施例及び図面を参照しながら本発明を説明する。
図1に示すのは成熟したヒトの組織因子アポ蛋白のアミノ酸配列とそのヒトロバ シープロットである。
第2図はクローン化された胎盤のcDNAライブラリーのスクリーニングに用い るヒトの組織因子に特異的なオリゴヌクレオチド・プローブのヌクレオチド°配 列を示す。
図3は、ヒトの組織因子アポ蛋白についてのコード化(暗号)を行う2147b pcDNAの略図解とそのヌクレオチド配列を得るのに用いられる方法を示す。
第4図は、組換えプラスミドpKs−2Bと組換えファージm13/LB2TF を示す。
第5図は、2147bpcDNAの組織因子用コーティング(暗号化)の一部と ヒトの胎盤のゲノムDNAのハイブリダイゼーション(核酸雑種分子形成)を示 すサザン法によるプロットである。
第6A図は、組換えプラスミドpLB47Fの構造を示す。
第6B図はM13/TL131Pの構造を示す。
第6C図は座位特異的突然変異誘発に用いられるオリゴヌクレオチドTFADと G8PSTの配列を示したものである。
第7図はヒトの組織因子形質発現プラスミドpTL8FQの構造を示す。
第8図は大腸菌71−18/pTL8FQ形質転換体によって産生されたヒトの 組織因子をウェスターン法によってプロットしたものである。
第9図は哺乳動物の細胞中にあるヒトの組織因子を発現させるためのpMAM/ TFシャトルベクターを表したものである。
第10図はプラスミドpLB5TFの構造の略図解である。
第11図は可溶性組織因子表現ベクターpLB6TFの構造を略図で示したもの である。
第12A図は、大腸菌71−18/I)LB67F形質転換体によって産生じた ヒトの可溶性組織因子をウェスターン法によってプロットしたものである。
第12B図は単クローン抗ヒト組織因子性特異的抗体吸着体(免疫吸着体)カラ ムの免疫アフィニティクロマトグラフィ−(親和性)によって精製したヒトの可 溶性組織因子をウェスターン法によってプロットしたものである。
本発明の説明 本発明は、ヒトの組織因子アポタンパク全体又はその機能的部分をコード化(暗 号化)し、且つまた、適当な宿主の中でその形質を発現させるような配列をもっ た、クローン化したcDNA挿入物(インサート)を含むところの、レプリカ培 養(複製)の可能な組換えベクターを提供するものである。この組換えベクター は、適当な宿主の中で複製できるクローニングベクターに挿入されたクローン化 したヒトの胎盤cDNAライブラリー中のヒトの組織因子についてのDNA塩基 配列暗号(コーディング)をスクリーニングして得たものである。ヒトのcDN Aライブラリーをクローン化するための好ましいベクターの中に含まれるものと しては、プラスミド・バクテリオファージその他の細菌中で複製できるベクター 、また、酵母、昆虫の細胞、ヒトの細胞等の真核生物宿主の中で複製できるベク ターがある。原核生物に含まれるものとしては、なかんづく、プラスミド・コス ミッド及びバクテリオファージがある。真核生物ベクターに含まれるものとして は、なかんずくワクチニア・ウィルス、ウシの乳頭腫ウィルス、5v40、酵母 のベクター、並びにバキュロウィルスがある。好ましいクローニングベクターと してはバクテリオファージλg t IL即ち、ヤング及びデーヴイス、科学2 22 : 778〜782゜1983によって記述された形質表現ベクターがあ る。
好ましい宿主生物は、λgtllの宿主として既知のヒトの組織因子のアポタン パク全体を暗号化(コード化)する2147bpDNA断片は、λgtll内に クローン化したヒトの胎盤のcDNAライブラリーから単離した。ヒトの組織因 子の暗号配列は、特定のオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーション・プロー ブと雑種形成(ハイブリッド)したDNAをもつ組換えバクテリオファージをス クリーニングすることにより、クローン化された胎盤のcDNAライブラリーに おいて同定した。このハイブリダイゼーション・プローブのDNA塩基配列は、 (i)アミノ端、(ii)カルボキシ端、及び(i i i)組織因子のポリペ プチド鎖の内部からの短ペプチド断片のアミノ酸配列に対応し、且つこれらアミ ノ酸配列についての暗号化を行う。
また、本発明は、特に、ファージλgtll内でクローン化した胎盤cDNAラ イブラリーから得た組換えバクテリオファージλ10,3であって、胎盤cDN Aライブラリーから得たヒトの組織因子アポタンパク全体についての暗号化を行 うクローン化された2147bpcDNAを含むものを提供する。同じく本発明 に含まれるものとして、同じようにλgtllから得た、組織因子暗号配列を含 む第2のバクテリオファージ、λ3,4がある。ファージ、λ3,4はヒトの胎 盤のbpcDNAライブラリーからのクローン化された1616bpcDNA挿 入物を含むが、そのヌクレオチド配列は、ファージλ10,3の2147bpc DNA挿入物(インサート)の3′部位に一致し、且つ、組織因子アポタンパク のカルボキシ端部位についての暗号化を行う。
また、本発明はヒトの組織因子アポタンパク全体に対するクローン化された21 47bpcDNA暗号を提供する。式Iにその配列を提供する。DNA塩基配列 の特徴とするところは、ヌクレオチド112〜114におけるATG開始コドン から295アミノ酸のポリペプチド単鎖をコード化する、ヌクレオチド997〜 999におけるTAA終結へと延びる単一の読み取り枠であって、上記ポリペプ チド単鎖は32アミノ酸のリーダー配列を含む組織因子前駆体タンパクである。
この成熟した組織因子のアポタンパクは、5er−Gly−Thr−Thr−A shのアミノ端配列をもつ263アミノ酸の単一ポリペプチドである。
同じく式1(残基−32で始まる)に配列を示した上記の前駆体タンパク質は、 翻訳後に、式1の+1で示すアミノ残基で開始する配列をもつ成熟した組織因子 アポタンパクに変換される。この成熟組織因子アポタンパク(炭水化物を含まず )の分子量は計算の結果およそ29,600となった。
また、本発明は、組織因子用2147cDNA挿入物(インサート)暗号プラス 組織因子cDNA挿入物(インサート)の各端末の両側にくる約1000bpの λDNAを含む約4.15kbのDNA断片をpUc19のラクトースオペロン Z′に挿入することにより、大腸菌のクローニング・ベクターpUc19から得 られる組換えプラスミドpKs−2Bを提供する。pKs−2Bは、pUc19 の既知の宿主である大腸菌株71−18を変換するのに用いられてきたち体は、 ヒトの組織因子用2147bpcDNA断片暗号化のソース(種)として好まし いものである。
組織因子用のクローン化された2147bpcDNA暗号の利用可能性により、 タンパク質についての暗号化を行うヒトのゲノム遺伝子を特徴づけることが可能 になっている。読取り枠を含み、且つ、5′−及び3′−のフランキング・シー ケンスを含む、式1に示したヌクレオチド90−1340にまたがる1、25k bDNA断片は、プラスミドpKS−2Bの制御酵素消化作用によって得られた 。この1.25kb断片を、消化されたヒトの胎盤のゲノムDNAの9.5kb DNA断片と雑種形成(ハイブリッド)した。この9.5kbゲノムDNA断片 は、組織因子用配列暗号内に少なくとも3つのイントロン(介在配列)を含むも のとされている。この組織因子遺伝子はヒトの染色体1にすでにマツピングされ ているが、これまでのところ、特定のゲノムDNA断片に対する遺伝子の位置は 割り出されていない。また、1.25kb断片は、適当な宿主細胞内に、ヒトの 組織因子のアポタンパク全体及び可溶性のヒトの組織因子のための形質発現ベク ターを作る場合にも使用されている。
タンパクをコード(暗号)化し、且つ、タンパクの約70%のアミノ酸配列解析 によって確認されるλ10.3のcDNA挿入物(インサート)の配列から予測 されるヒトの組織因子アポタンパク全体のアミノ酸配列に基づき、この内在性膜 結合タンパク質についてのドメイン構造を提案する。タンパクのドメインは、タ ンパク質の独立に折りたたまれた機能的部位、と定義できる。本発明の提供する ヒトの組織因子アポタンパクのドメインのひとつひとつは、次のような独自の構 造上、機能上の特徴を備えている。即ち、(i)翻訳後、前駆体タンパク質から 成熟した活性組織因子への転換と同時に除去される32アミノ酸のシグナルペプ チド又はリーダー配列;(2)アミノ端末的219のアミノ酸を含む、細胞外の 、一般的に疎水性のN−グリコジル化反応したドメイン、(3)タンパク質の細 胞膜にまたがる部分と考えられているアミノ酸約220乃至242を含む、主と して疎水性のアミノ酸から成る約23のアミノ酸ストレッチ(延長);及び(4 )細胞内の細胞膜ドメインとされている、アミノ酸残基約243乃至263を含 む約21のカルボキシ端アミノ酸。
第1図に示すのは、式1に記するようなアミノ酸配列を有する、本発明による実 質的に純粋な成熟したヒトの組織因子アポタンパク(これから32アミノ酸シグ ナルペプチドを除去する)のドメイン構造と考えられているものである。組織因 子のドメイン構造として提示したもの(1−4)のいくつかの際立った特徴を第 1図から読み取ることができる。
分子には4つの潜在N一連鎖炭水化物組込み位置(As n−X−8e r/  Th r)が見出される。これらの位置の一つはカルボキシ末端の細胞膜ドメイ ンに在り、従って、おそらくはグリコジル化していない。
細胞外ドメインにある三つの位置のそれぞれは、第1図の(◇)印によって示さ れているが、このうちの二つの位置は、アミノ酸配列解析法によって炭化水素を もっているものと同定されている。実施例1に述べたように、cDNA塩基配列 からアスパラギンと予測されたアミノ酸11及び137(I式)においては、P THアミノ酸は一つも同定することができなかった。
これらのAsnの残基のおのおのは、炭水化物組込み位置の初めの方を占める。
一般に炭水化物は、組織因子のような膜結合糖タンパクの細胞外タンパク質にの み見られるものであり、従って、炭水化物は細胞外ドメインにのみ見出されるも のと期待されよう。
なお、同じく第1図及び式1から明らかなように、ヒトの組織因子には全部で5 つの半シスチン残基が含まれ(第1図の丸で囲んだ個所)、そのうちの4つは細 胞外のドメインに在り、従って、おそらくはジスルフィド結合をなしている。ジ スルフィド架橋の存在は、すテニ以前バッハ他、J、Biol、Cbem、 2 56 : 8324−8331.1981による観察によって暗示されていたと ころである。こ・れは、ウシの組織因子についての所見で、SDSの存在の下で 2−メルカプトエタノールを用いて還元したところ、組織因子の凝固促進活動が 失われるにいたったが、SDSで処理した時にはそうはならなかった、という内 容のものである。ヒトの組織因子の位置245におけるCysは、分子間のジス ルフィド結合の形成には与からないとされる。細胞質ドメインで分離される、と 思われるからである。
単−のメチオニン残基Met”0におけるCNBrの切断により、ジスルフィド 結合還元なしに精製した組織からカルボキシ端ペプチドが遊離する、という観察 により、ヒトの組織因子のCyS245は分子間ジスルフィド結合の形成に関わ らない、といういまひとつの確認が得られた。CyS245は、バッハ他、生物 学25:4007−4020.1985によって記述されているように、おそら くは、組織因子の自家会合をモジュレートしながら、あるいは、精製中にタンパ ク質ないし脂肪酸のような他の物質と相互に作用することによって、分子間のジ スフィルド結合を形成するとも考えられる。
また、第1図には、カイト及びトウーリットル、J。
Mo1ec、 Biol、157 :105−132.1982の方法によるヒ トロバシープロットを示す。これは、組織因子の膜ドメインの疎水特性をグラフ に描いたものである。多値は21アミノ酸の配列の平均ヒトロバシー指数として 計算し、これを各配列の中間残基にプロットした。タンパク質のカルボキシ端末 部位における23非極性アミノ酸の連続的ストレッチ(延び)は、細胞の形質膜 の脂質二重層にまたがる内在性膜タンパク質のドメインに特有のものである。更 に、正の負荷をもつ4つのアミノ酸(第1図で(+)印を付したもの)が、疎水 部位のカルボキシ側のすぐ近くに観察されるが、これは多数の膜内在性タンパク の膜と細胞質ドメインの間の界面に見られる特徴である。(例えば、サバチニ他 、J、Ce1l、Biol、 92 : 1〜21. 1982を艷照)。更に 、組織因子の細胞質ドメインと思われるところには、低密度のりボタンバク受容 体とトロンボモジュリン(jhrombomodulin)に共通の特徴がある 。
即ち、この部位につき3つのタンパク質すべてを比較したところ、細胞質ドメイ ンは短く、且つ、単一のCys残基を含むことが分った。(例えば、ジャックマ ン他、Proe、 Natl、 Acad、Sci、 83 : 8834〜8 838.1986及び山本他、細胞39:27〜38.1984を参照)。
1式に示すような実質上純粋なヒトの組織因子及びその明らかなドメイン構造に つき配置を決定することにより、可溶性組織因子の形質を発現する形質発現ベク ターを含む形質転換宿主の外へ出すことのできるタンパク又はその部分の細胞外 ドメインを含むヒトの可溶性組織因子を産生ずることが可能になった。この配列 は、また、ヒトの組織因子の機能的部分、即ち、ヒトの組織因子から取ったペプ チドの産生をも可能にすもので、このペプチドは診断試薬として、また、因子■ が組織因子と結合することを防ぐ目的で使用することができる。無処理組織因子 は膜結合の疎水性タンパクである故、通常、ヒトの組織因子全体の形質発現のた めのベクターを含む形質転換宿主からこのタンパクを分離することは容易ではな い。しかしながら、可溶性の組織因子を多量に使用できることから天然のタンパ クを産生ずることは可能である。ヒトの組織因子の膜に広がるドメインと細胞質 ドメインは、適当な技術、無処理のヒトの組織因子アポタンパクは、DNA組換 え技術その他の方法によって産生じた可溶性のヒトの組織因子を、フラグメント 縮合等のタンパク合成方法又はタンパク半合成技術を経由させるペプチド合成技 術によって生成した膜/細胞質ドメインとの共有結合により再構成できる。
本発明による可溶性の組織因子には疎水性の膜スパニング(spanning)  と細胞質ドメインを欠いている。
しかし、驚くべきことに、これまで産生されたことがないこのような可溶性組織 因子は、因子■の活性化、及び標準2段階の血液凝固検定における、これに続く 因子■とXの切断によって測定されるような最小限程度の凝固促進活性を備えて いる。因子■と効果的に結合するこの可溶性組織因子は、未変性のヒトの組織因 子の凝固促進活性に対する阻害剤としての有用性ももっている。従って、可溶性 組織因子は一種の診断試薬として、また、臨床用の潜在的抗凝固剤として強力且 つ、重要な力を内在する。
ヒトの組織因子及びプラスミドpKs−2B用のクローン化2147bpcDN A暗号により、形質転換した宿主の中で臨床用、診断用また実験研究用のヒトの 組織因子アポタンパク質及び可溶性のヒトの組織因子を産生ずる組換え形質発現 ベクターを構成することが可能になった。このような形質発現ベクターの中には 、細菌等の原核生物中で複製し発現するもの、あるいは、酵母、昆虫の細胞及び 動物ないしヒトの細胞のような真核宿主内で複製するものが含まれる。適当な原 核生物ベクターにはプラスミド、コスミッド及びバクテリオファージが含まれる 。但し、これらに限定されるものではない。また、適当な真核生物ベクター形質 には、なかんづく、ワクチニア、ウィルス、ウシの乳頭腫ウィルス、シミアンウ ィルス40 (SV40)、酵母ベクトル及びバキュロウィルスが含まれる。当 業者にとっては、本発明の実施において、広範囲のクローニング・ベクターと宿 主を利用できることは自ら明瞭であろう。
特に、はぼ1−219/220のアミノ酸にまたがる可溶性組織因子、即ち、成 熟したアポタンパク質の細胞外ドメインをDNAクローン化技術によって調整し た。可溶性の活性組織因子のDNA暗号化は、1式に記す組織因子のタンパク配 列順序のアミノ酸219/220についてのヌクレオチド暗号化のすぐ後に、こ の組織因子の遺伝子の中に停止コドンを挿入することによって行った。その結果 、ヒトの組織因子のうち、疎水性の膜にまたがる部位(ドメイン3)並びに細胞 質(ドメイン4)が欠失した(第1図参照)。
また、上記の代りになるものとして、部位特異的突然変異を含む他の技術により 、シグナルペプチドを伴う、ないしは伴わない細胞外ドメインを含む可溶性組織 因子を産生じて切断された可溶性タンパクを生成するか、もしくは、成熟したタ ンパクの210における独自のメチオニン(Met)残基においてタンパク質を 切断するCNBrによりλ10,11への2147bpcDNA挿入(インサー ト)によってコード(暗号)化される成熟タンパク(シグナルペプチドなし)を 切断してこれと同じ結果を得ることができる。このような可溶性組織因子のタン パクは凝固阻止剤及び血液凝固障害の診断用薬として用いることができる。更に 、可溶性タンパク質から得たペプチドに対応する可溶性タンパクの機能的部分を 凝固阻止剤及び診断試薬として使用することも可能である。
凝固促進活性をもつような無傷のヒトの組織因子アポタンパク質は、組織因子の 疎水性ドメインと細胞質ドメインを含むアミノ酸を添加することにより、可溶性 組織因子から再構成できる。この疎水性ドメイン及び細胞質ドメインは、フラグ メント縮合やタンパク質半合成等周知のタンパク化学の技術により、可溶性組織 因子タンパクに添加することができる。
また、本発明は、ヒトの組織因子及びタンパクの各部を暗号化するDNA塩基配 列のうち、ドメイン(1)〜(4)の構造、機能上の特徴をもつような部分を提 供する。
更に、本発明は、これまで産生されることのなかった、実質的に精製された可溶 性組織因子をも提供する。
プラスミドpKS−2Bを担う大腸菌株71−18は、ATCC(米代表徴生物 種保存機関)に登録、受、け入れ番号67426を付与されている。
以下に本発明を具体的に説明する実施例をいくつか掲げるが、これらは本発明を 限定することを目的とするものではない。
についてのアミノ酸配列分析 組織因子についてのクローン化されたc D N A暗号化を行うに先立ち、タ ンパク質配列順序決定技術により、ヒトの胎盤の組織因子につき約67%のアミ ノ酸配置順序を得た。アミノ酸の配列順序を知ることにより、クローン化された 胎盤cDNAライブラリー中の組織因子を暗号化するDNA塩基配列についての スクリーニングをするために使用する、実施例2に示す特定のオリゴヌクレオチ ド雑種形成(ハイブリッド)プローブを設計することができた。タンパク質の配 列順序は次のようにして決定した。即ち、グハ他。
1986、Proc、Proc、Natl、Acad、Sci、33 :299 〜302によって記述されているような因子■の親和性カラムを用いて精製した ヒトの脳の組織因子に対する単クローン製免疫グロブリンG(IgG)。
HTFI−7B8をカーソン他、血液70:490−493.1987によって 調製した。この抗体は、コロラド州立大学保健科学センターのスティーヴンD。
カーサン博士とシナイ山医学校のロナルド・バッハ博士から得たもので、ヒトの 組織因子の免疫親和性単離のための免疫吸着カラムを調製する目的で使用した。
組織因子は界面活性剤オクチルフェノキシ・ポリエトキシ(10)エタノール( トリトン’ X−100)を用いてヒトの脳ないし胎盤組織のアセトン粉末から 抽出、次いで免疫親和カラムに吸着させた。トリトン8×−100を含むpH7 ,5の緩衝液で洗浄した後、pH2,5で単質をカラムからま溶離した。次いで これを濃縮した後、トリトン’ X−100に入れたウルトラゲルAcA34で 更に精製、組織因子をともに溶出した少量の混在物質から分離し、実質的に均質 なタンパク標本を得た。各標本の純度は5DS−PAGE(ラエムリ)、「ネイ チャーJ 227 : 680〜685.1970)で評定した。バッハ他、J 、 Biol。
Cbem、256 : 8324〜8331.1981に記述されているような リン脂質小胞内に界面活性剤可溶化タンパクを再構成した後、標準2段階凝固検 定法により標本中の組織因子凝固促進活性を測定して精製をモニターした。
各組織因子標本のアミノ酸組成及びタンパク濃度をアミノ酸分析によって決定し た。即ち、0.1MのNaC1中に入れた10Mgのヒトの組織因子アポタンパ ク、0.05Mのトリス(pH7,5)及び0.1%のトリトン’X−100に 10%のトリクロロ酢酸(T CA)を添加して沈殿させた。15分間氷冷した 後、5.OOOXgで30分間の遠心分離してタンパク質をペレット化した。界 面活性材とTCAの残留物はアセトン抽出(3×)によって取り除いた。
ペレットは真空中で乾燥させ、115℃で6時間、0.2%のフェノールを含有 する6NのHCl中で加水分解した。加水分解物はベックマン121Mアミノ酸 分析装置で分析した。
アプライド・バイオシステム社(カリフォルニア州フォスター市)の気相シーク エネーターを用いて無傷の組織因子とこれから生成したペプチド断片のアミノ酸 配列分析を行った。配列決定の各サイクルで遊離したフェニルチオヒダントイン (PTH)誘導体をメリル他、J、Biol、Chem、259 + 1085 0−10856゜1984が記述した方法で同定した。各タンパク質100〜2 00μgを用いて無傷なヒトの脳と胎盤の組織因子のアミノ酸配列順序を決定し た。タンパクは上記のようにして沈殿させた後、100%のトリフルオロ酢酸( T F A)に溶解しGF/Cガラス濾過器のディスクに塗布して気相配列決定 を行った。TCAの沈殿とアセトン抽出の後、塩酸グアニジン0.8m16M、 NaHCO350mMにpH8,0で溶解した。
タンパクのアミノ端末は、1mgの固体無水コハク酸(ピアスケミカル社)を3 回連続して添加するスクシニル化によって遮断した。添加のたびごとにINのN aOHでサンプルのpHを8.0に調整してから30分間攪拌した。その後、こ れにトリトン8×−100を加えて最終濃度を0.1%とし、こうしてできた混 合物を25℃で一晩中透析した。無傷のタンパクをスクシニル化し、且つ、タン パク中の単一メチオニン残基Met21°においてCNBrを用いて切断した時 に気相配列分析法によってカルボキシ末端CNBrペプチド(残基211乃至2 63)のうち残基211乃至244にまたがる一部のアミノ酸配列順次を得た。
このカルボキシ端CNB rペプチドは約60μgの胎盤アポタンパクから調整 した。
TCAで沈殿させた胎盤の組織因子(120μg)からトリプシンペプチドをも 調整した。HPLCで単離した後、このペプチドの配列を決定することにより更 に配列情報を得た。TCA沈殿タンパク質のペレットは50μm(Z8M尿素で 可溶化し、この溶液を150μl、50mMのNH4HCO,で希釈した。
次いで、N−トシル−L−フェニルアラニンクロロメチルケトン(T P CK 、 クーパーバイオロジカル社)で処理したトリプシンを重量比1:250リプ シン:組織因子)の比率で添加した。24時間、37℃で消化させ、0.05% のTFAで平衡させたヴイダックRC−18HPLCカラム(0,45X25c m)に注入し、毎分1 m lの流量で流した。ペプチドは直線濃度勾配の緩衝 液B (0,05%TFA、80%アセトニトリル)で次のようにして希釈した 。すなわち、0〜63分(2%〜37.5%B)、63〜95分(37,5%〜 75%B)、及び95〜105分(75%〜98%B)。溶出プロフィルは21 0nmと280nmにおける吸光度でモニターした。無傷のタンパクについて上 記のようにして単離トリプシンペプチドの配列を決定した。
ヒトの組織因子についての2147bpcDNAインサ一ト暗号を含むファージ λ10,3を、ヒトの組織因子の暗号配列のため形質発現ベクターのファージλ gtll内にクローン化されたヒトの胎盤のcDNAライブラリーをスクリーニ ングすることによって単離した。約1.2X106の独立した胎盤cDNAを含 む組換え型を有する上記ライブラリーはクローンチック社(カリフォルニア州パ ロアルト市)から購入した。λgtllは、β−ガラクトシダーゼ用の大腸菌1 acZ遺伝子暗号を含む周知のクローニングベクターである(ヤング及びデーヴ イス、サイエンス222:180〜182.1983)。
クローン化した胎盤cDNAライブラリーの中から組織因子暗号配列をスクリー ニングするため、3つのオリゴヌクレオチド雑種形成(ハイブリッド)プローブ を合成した。第2図に示すこれらのプローブは、実施例1で決定した組織因子の ポリペプチド鎖の種々の部位(アミノ端末、カルボキシ端末及び内部)からの類 ペプチドのアミノ酸配列順序に対応し、且つこれについての暗号化を行うDNA と雑種形成(ハイブリッド)させた。オリゴヌクレオチド・プローブは、アプラ イド・バイオシステム社の380ADNAシンセサイザーを用いたホスホラミダ イト法によって合成した。
プローブはHPLCによりヌクレオーゲンDEAE60−7カラム(マケリ=ナ ゲル社)で精製し、またこれらの5′端において32PATP (アマージャム 社)とT4ポリヌクレオチドキナーゼ(ファルマシア社)を用いて約1xlO”  cpm/μgの比活性まで放射ラベルをつけた。
実施例1に示すようなヒトの組織因子のアミノ酸部分配列の決定により、オリゴ ヌクレオチドの雑種形成(ハイブリッド)プローブを構成できた。第2図を参照 することにより、組織因子タンパクの3つの部位についてのDNA暗号にこれら のプローブが対応しているのが分る。すなわち、プローブ#1はアミノ酸24〜 29(タンパクのアミノ端部位)の配列暗号に対応しプローブ#3はアミノ酸2 10〜215(タンパクのカルボキシ端部位)の配列暗号に対応、またプローブ #2はアミノ酸145〜149(ポリペプチド鎖の内部部位)の配列暗号に対応 する。プローブ#1と#3は二つと共に32オリゴヌクレオチド、長さは各17 塩基で、各ペプチドについての可能的暗号配列のすべてに対し相補性をもってい た。プローブ#2は、ヒトの組織因子の内部トリプシンペプチドについての最適 なりNA配列暗号に対応する単一の45基デオキシオリゴヌクレオチド(45m er)であった。45merプローブの場合の最適暗号配列は、レーダ、J。
分子生物学183 : 1〜12.1985が記述しているヒトの構造遺伝子に おける優先コドンに基づいて選択した。
また第2図にはcDNA断片部位における、1式に示すようなヒトの組織因子に 対するcDNA暗号の配列部分のうちプローブ#2と雑種形成(ハイブリッド) したものを示す。星印(*)はプローブ#2と実施例3に定めたような、実際の 組織因子cDNA暗号配列との間の不適性塩基対を示している。プローブ#2と 組織因子のcDNA暗号との間の全相同性は75%であった。当初はArgと同 定していた残基148は後にTrpと同定された。
胎盤cDNAのライブラリーのスクリーニングは、寒天平板に培養した大腸菌k 1088細胞の菌叢に組換えファージを平板分離する方法で行った。λgt11 の宿主である大腸菌k1088はアンピシリン抵グ及びデーヴイス、サイエンス 222 : 778〜782.1983を参照。スクリーニングは、主として、 組換えλgtllのプラークを寒天平板からニトロセルロースフィルターに移し 、且つ、固定ファージDNAを(32,’)−オリゴヌクレオチド・プローブと 市コールドスプリング、コールドスプリング港ラボラトリ−,1982のプロト コルに従って行った。
大腸菌k1088の上に平板分離したプレート85〔につき約3〜5X10’の ファージを、プローブまで複製フィルタでリフトして(コロニー/プラーク・ス クリーン、ニューイングランドニュクリアー)スクリーニングした。プラークは 先ず、6xSSC(IXSSC=0.15M NaC1,0,015クエン酸ナ トリウム、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS))においてTm−25℃ でプローブ#2と雑種形成(ハイブリッド)させることによってスクリーニング した。次いで2XSSC中、Tm−8℃で上記のフィルタを洗浄、強力スクリー ン(デュポン・ライトニング・プラス)を用いて16〜40時間、−70℃でオ ートラジオグラフィーにかけた。プローブ#2に対して陽性シグナルを示したフ ァージは主としてプラーク精製してから、ベントン及びテーヴイス、サイエンス 196:180−182.1977に記述するプローブ#と#3にハとブリッド 形成させることによって再スクリーニングを行い、擬似陽性を取り除いた。
胎盤cDNA挿入物インサートを含む約2.5×106の組換えλgtllファ ージをプローブ#2でスクリーニングした。このライブラリーから36の潜在陽 性プラークを分離、精製し、さらに、プローブ#1及び#3とのハイブリッド形 成によってスクリーニングした。いづれの場合でも、プローブ#2はプローブ# 1ないし#3よりも有意的に強いハイブリッド形成シグナルを示した。当初36 あった単離された組換え型λファージの中僅かに2つが第2のプローブに反応し た。組換えファージλ10,3はプローブ#1及び#3に対し陽性を示したが、 組換えファージλ3゜4は、プローブ#3とのみハイブリッド形成した。従って 、ヒトの組織因子にかかわるcDNA暗号を含む組換えファージ・クローンの数 は、2.5X106の組換え体につき2〜34と推定された。このようにして、 胎盤cDNA中に比較的多い組織因子配列は、7X10’〜I X 10’ c  DNAにつき1つのヒト組織因子cDNAの割合であると推定された。
組換えファージλ10.3とλ3,4は、その宿主生物である大腸菌に1088 の中で守備よ(繁殖した。
これにより、ヒトの組織因子のためのDNA挿入物暗号を含む組換えファージλ 10,3とλ3,4を大量に産生することが可能になった。
制限(酵素)分析の結果λ10,3には2147bpDNAインサートが含まれ るのに対し、λ3,4には1616bpインサートが含まれることが示された。
λ10,3とλ3,4の制限酵素断片EcoRI。
5au3A及びHindIIIをファージのクローニング・ベクターMl 3m p 18とMl 3mp 19の中にクローン化しくメッシング、Metb、E nBmol、101 :20〜78.1983)、これによってヌクレオチドの 配列分析をしやすいようにした。2つの組換えファージの各々におけるcDNA インサートの配列順序は、(35S)−デオキシアデノシン5′−(α−チオ) 三リン酸(アマ−ジャム;500mC1/mモル)を用い、サンガー他、Pro c、 Natl、 Acad、74 : 5463〜5467.1977による チェインターミネータ−法によって決定した。配列決定反応は、オートラジオグ ラフィーに先立って一晩中乾燥させた6%ポリアクリルアミド−7M尿素ゲルで 分析した。鎖長反応は、EcoRI位置に関係する位置−20と−40に対し相 補的な17のM13ヌクレオチドプライマーを用いてプライマー合成したにュー イングランド・バイオラブズ;プライマー#1211及び#1212)。さらに 、ヒトりの組織因子cDNAの暗号配列に対して相補的な18の異なるオリゴヌ クレオチド18merを実施例2に記述したようにして合成し、Ml3中の大型 インサート内に配列決定反応を開始するために使用した。
第3図に示したのは、λ10,3に挿入したヒトの組織因子用クローン化214 7bpcDNA暗号全体の制限酵素地図並びにλ3,4への対応する切断161 6bpDNAインサート(挿入物)である。これらcDNAの双方ともに2つの EcoR1内部位置を含み、且つλ3,4の小さい方のcDNAがλ10,3の 大きな方のDNAインサートにすっぽり覆いかぶさって重複していることが分っ た。
第3図について見ると、M13サブクローンを形成するのに用いる制限酵素位置 は図の上部に示しである(RI=EcoRI ; 5=Sau3A;H3=Hi ndm)。中空の細長い部分と黒く塗りつぶした横線部は、各、シグナルペプチ ドと成熟タンパクの暗号部位を表わしている。同じく第3図の2番目と3番目の ラインは、λ3,4とλ10,3への組織因子cDNAインサートの相対的大き さと位置をそれぞれ示している。波線部はM13サブクローンから決定したDN A塩基配列の長さと方向を示す。丸で示したのは、配列決定反応を開始させるた め合成プライマーを用いた個所である。
これらのプライマーは、ヌクレオチド283−267゜326〜339,539 〜527,821〜838゜1075〜1039.1310〜1293.187 5〜1857及び1875における2147bpcDNAの配列順序に対応して いる。ヌクレオチドの配列は、DNAの両ストランドにつき、成熟組織因子アポ タンパク質のcDNA配列は100%、cDNA配列全体は約80%として決定 した。
ヒトの組織因子用のλ10,3暗号からの2147bpcDNA全体のヌクレオ チド配列を1式に示す。
式Iにおいて、2147bpcDNAは、ヌクレオチド112〜114における ATG開始コドンからヌクレオチド997〜999におけるTAA停止コドンに 延びる約885bpの単一な、長い読取り枠を含んでいる。263アミノ酸のヒ トの成熟組織因子アポタンパク質の前駆体である295アミノ酸の前駆動体タン パクに対しこの読取り枠が暗号化を行う。また、同じく式11.:DNA塩基配 列から導いた前駆動体タンパク質の配列全体を示す。実施例1で決定したような ヒトの成熟組織因子(Ser−Gly−Thr−Thr−Asn)のアミノ端未 配列との比較に基づき、この前駆動体タンパクには32アミノ酸リーダー配列ま たはシグナルペプチドが含まれることが分った。
1式に見る通り、2147bpcDNAに対応するmRNAの5′不翻訳部位は 、他の多(の真核生物シグナルペプチド部位の場合と同じ<GCがきわめて豊富 (G+Cで72%)である(例えば、大野能、ネイチャー325:161〜16 6.1987参照)。暗号化部分につづ<1147ヌクレオチドの3′不翻訳配 列は僅かにATが高かった(A+Tで63%)。ヌクレオチド2121〜212 6における配列AATAAAはその後のヌクレオチド2142〜2147で6つ のA残基が並んでいるので、明らかにmRNAのポリアデニル化である。
式■に揚げる1織因子のDNA塩基配列順序暗号化の精度は、組織因子用cDN A暗号化の読取り枠から予想されるタンパクのアミノ酸配列と、ヒトの脳と胎盤 から精製し、式Iに記すタンパクの配列順序決定技術によって配列を定めた無傷 の組織因子とそのトリプシン消化物のアミノ酸配列とを比較して評定した。
上述のようなアミノ酸配列によって確認した組織用cDNA暗号化の読取り枠の 配列から予想される組織因子アポタンパク質のアミノ酸配列部分を式■のアング ラインを施した個所で示す。成熟タンパクの暗号化部位の合計71.5%をアミ ノ酸配列分析によって確認し、ペプチド配列はすべて予想したペプチドと合致し た。λ10,3とλ3,4双方のcDNAインサートのDNA塩基配列からグル タミン酸であり、且つまた残基202〜215にまたがるペプチドの気相配列決 定に基づいてグリシンであると予想された残基208を除き、タンパクまたはペ プチドの配列決定によって決定された残り262のアミノ酸残基は、すべて、組 織因子用cDNA暗号化の配列から予測した、1式に示すタンパク質配列と一致 した。以前はヒトの組織因子のアミノ酸配列の全貌は知られていなかった。この ようにして、ヒトノ組織因子用2147bpcDNA断片の暗号化により、1式 に示すようにアミノ酸配列をもつ実質的に純粋なヒトの組織因子を合成すること が可能になった。
実施例4 脳と胎盤から精製したアポタンパクにつき実施例1に示したようにしてヒトの組 織因子のアミノ産配列を決定した。これら2つの精製物の配列は互いに等しく、 また2147bpcDNA断面のcDNA配列から予測したアミノ酸配列とも一 致した。脳の組織因子のアミノ酸残基1〜22と胎盤タンパク質の残基1〜38 は1式に示す組織因子の予測配列と同一であった。無傷のタンパクのアミノ酸配 列の多環は、残基2基分だけ相からづれた重複配列のある2つのPTHアミノ酸 を与えた。この解読内容はcDNA配列から導いた一次構造と一致している(1 式)。従って、脳と胎盤組織から単離した組織因子アポタンパクの約半分に最初 の2つのアミノ酸が欠けていたことになる。位置11にはPTHアミノ酸は全く 見られなかった。これは、この共通のN一連鎖グリコセル化位置(Asn−X− 8er/においてAsn残基がグリコセル化したためと思われる(例えば、マー シャル、Biochem、Soc。
Symp、40 :17〜26.1974を参照)。
1式に示す成熟組織因子のアミノ酸配列の全体は、実質的に純粋な組織因子アポ タンパク質の分子量を約29.600とするが、これは以前、ヒトの組織につい てブロンズ他、J、Biol、Chem、 260 : 10917〜1092 0.1985;グハ他、Proc、 Natl、 Acad。
Sci、83:299〜302,1986.が5DS−PAGEで評定した44 ,000ないし46,000の分子量に比べて小さい。この差異を調べるため、 脳及び/または胎盤から精製した組織因子を酵素的、化学的に脱グリコジル化し 、その結果得たアポタンパクのMrを決定した。
胎盤組織因子(5μg)は、トリフルオロメタンスルホン酸(TFMS)を用い 、エツジ他、Anal。
Blocbem、118 : 131〜137.1981の方法により化学的に 脱グリコジル化した。タンパクはアセントン5vo1.で沈殿させ、5000X gで30分ペレット化した後、真空乾燥した。次いでアニソール20μmとTF MS40μlをこれに加えた。試験管は30秒間チッ素でフラッシングし、密栓 した上3時間これを氷冷した。次いで、タンノくりの沈澱を早めるために5μm のピリジンを添加、3mlのエーテル:ヘキサン(9: 1)で3度にわたって サンプル抽出を行った。最後にこれによって生成したペレットをアセントを用い て一回限り抽出した。
組織因子からストイブ他、生化学24 : 3587〜3592.1985が記 述しているようなエンドグリコシダーゼを用いた消化作用によりアスパラギン連 鎖炭水化物を酵素によって切り離した。またヒトの胎盤組織(5μg)を上述し たようにしてアセトンで沈降させた。次いで、タンパク質ペレットを0.5%β −オクチル−D−グルコピラノシド、20mMのEDTAから成る緩衝液40μ l中に溶解し、これにPH6,1の酢酸ナトリウム50mM、及びエンドグリコ シダーゼF(0,1ユニツト、ベーリンガーマンハイム、グレード■)を添加し た。37℃で16時間静置した後、アセトンが沈降して反応が終息した。この後 、化学的、酵素的脱グリコジル化の生成物をスワンク及びムンクレス、Anal 、Biolchem、39 : 462〜477.1971の5DS−尿素ゲル システムによりPAGEで分析した。
未処理の組織因子を見掛けMr42,000でスワンク及びマンフリーズのSD S/尿素PAGEシステム内に移動させた。この値はラエムリの5DS−PAG Eシステムで観察された見掛けMr46,000とは優位的に差があり、従って 界面活性剤の結合が異常ではないかと考えられた。TFMSにより脱グリコジル 化したタンパクの場合スワンク及びマンフリーズのシステム内では見掛けMrが 34.500であったのに対し、酵素によって脱グリコジル化した原料の値は3 3.500であった。従って炭水化物は組織因子の見掛けMrに対し約7,50 0〜8.500ダルトンの寄与をしていることになる。化学的消化と酵素による 消化の結果は本質的には同じものであったのでこの炭水化物はすべて(Asn^ )N一連鎖しているものと考えられる。
また、1式におけるヒトの組織因子の配列順序全体につき、ワシントンDC,国 立生物化学研究所(NBRF)のタンパク質配列データベースの中の4668の 配列との相同性を調べた。リップマン他、サイエンス227:1435〜141 1.1985のFASTPプログラムを用いて相同性を調べたが、ヒトの組織因 子とデータベース中のどのタンパク質との間にも有意なアミノ酸配列の相同性は 一切見られなかった。特に、1式に示す、Ml因子の配列と他の凝固タンパク、 例えば、トロンボモジュリン、因子■、因子Vの周知のアミノ酸配列との間には 1次アミノ酸配列の類似はまったく見られなかった。
ファージλ10,3のDNAを制限酵素Kpnlと5stIで消化したところ組 織因子の2147bpcDNAインサートの暗号全体及びインサートの両側から の約1000bpのλフアージDNAを含むDNAフラグメントが得られた。こ のよにして得た約4.15kbのK p n 1 / S s t Iのフラグ メントをあらかじめKpnlと5stl (ママ)で消化しておいたプラスミド pUc19の1acZ遺伝子(ノランダー他、遺伝子26:101,1983. ヤニッシューペロン他遺伝子33:103,1985)内にクローン化した。そ の後、この組織因子遺伝子を含む組換えプラスミドpKS−2Bを得、これを用 いて、pUC19の宿主である大腸菌71−18への転換を行った。大腸菌71 −18/pKs−2Bの形質変換体はその後の研究及びヒトの成熟した組織因子 アポタンパク(実施例7)とヒトの可溶性組織因子(実施例8)を産生ずるため の形質発現ベクターの構成、並びにヒトのゲノム組織因子遺伝子(実施例6)の 局在化と特徴づけのためのこの上ない組織因子遺伝子源を提供することになった 。
サザン式プロット分析によるハイブリダイゼーション技法により、組織因子の暗 号化配列を約9.5kbフラグメントのゲノムDNAに局在化した。適当な膜に 対して電気泳動を行った後のアガロースゲルからのDNA制限酵素フラグメント のトランスファー、これに続く特定のプローブを用いてのハイブリダイゼーショ ンを含むこの過程を多くの研究に利用しゲノムの組織と機能を分析した。
プラスミドpKS−2Bから、2147bpの組織因子cDNAのヌクレオチド 90〜1340を含む1.25kbのS a u 3A/Hi n dI[lD NAフラグメントを得た。ヒトの組織因子全体の読取り枠(ORF)を含むこの 1.25kbフラグメント及び110bpの5′−非翻訳配列と343bpの3 ′−非翻訳配列を用いてヒトのゲノムDNAにおける組織因子の暗号化配列を探 った。
ヒトの胎盤のゲノムDNA全体を1パネルの制限酵素で消化させた。各消化物3 μgを10%のアゲロースゲルで電気泳動させてから15分間0.25MのHC lで処理した。電気泳動に続いてこのような短時間の酸処理を行うことによりD NAは部分的に脱プリン化され、DNAは膜に向って移動しやすい細片に分割さ れた。長さが5kbを越えるDNAフラグメントの定量的移動にはこの酸処理の 段階が特に重要であった。
酸処理の後、上記のゲルを蒸留水で水洗いしその上にナイロン製のトランスファ ーメンブレン(膜)(ゼータプローブ1、バイオラッド)をかぶせた。制限酵素 の膜へのトランスファー(移動)は、0.4NのNaOH溶液の存在化で一晩静 置して行った。このようにして転移したDNAは膜との共有結合をするに至った 。
pKs−2Bからの1.25kbSau3A/HindII[フラグメントを用 いて組織因子暗号配列のための消化ゲノムDNAを探った。ハイブリダイゼーシ ョンに先立ち、ファインバーブ及びフォーゲルシュタイン、Anal、Bioc hem、132 : 6. 1983 ;Anxt、Biocheml 37  : 266. 1984に記述されているランダム・プライミング法を用いて上 記フラグメントを約5xlO8cpm/μgという極めて高い非活性まで放射能 でラベルした。パイラッド公報1234に記載の技術に従って、膜と結合したゲ ノム制限酵素断片へのラベルした1、25kb断片のサザン法によるプロッティ ング(雑種分子形成)を行った。
ハイブリダイゼーションに先出し50%ホルムアミド、4XSSPE (20X SSPE=3.6M Nacl。
0.2Mリン酸ナトリウム、pH7,0,0,2MEDTA) 、1%SDS、 0.5%プロット(Blotto)及び0.5mg/mlの担体DNA (サケ の精子)を用いて上記の膜を47℃で処理した。10%のプロットは、100  m lの電離防除を施した無菌水の中に脱脂粉乳(ディプロマ)10gを懸濁さ せ、これにアジ化ナトリウムを加え全体の濃度を0.2%として調製した。非特 異的ハイブリダイゼーションを最小限に抑えるため、ハイブリダイゼーション前 の段階で担体DNAを使用した。
47%ホルムアミド、10%デキストラン硫酸、3xssPE、1%SDS及び 0.5%のプロット中に放射能でラベルした1、25kgの組織因子DNAプロ ーブを含むハイブリダイゼーション・カクテルを使用してハイブリッド形成を行 った。またハイブリッド形成の直前にプローブを0.2MのNaOH中に放射能 でラベルした1、25kbフラグメントを溶解することによって断片化し変性さ せた。担体DNAを余分に加え、こうしてできた混合物を短時間攪拌し遠心分離 した。混合物はハイブリダイゼーションカクテルに添加する前に約5分間100 ℃で加熱した。
消化されたヒトのゲノムDNAを含む膜はプローブ/ハイブリダイゼーションカ クテルと共に47℃(Tm−11℃)で−晩装置した。次いで2XSSC10, 1%SDSを用い室温で15分間洗浄した。さらに0.1%SDSを用い14分 間にわたり50℃(Tm−5℃)でこのプロットを洗浄した後、増感スクリーン 1枚を用い一70℃で一晩X線フィルム(XARX−オーマット、コダック社) に露光した。
第5図に示したのは、組織因子暗号配列を含む1.25DNAフラグメントを胎 盤のゲノムDNAの種々の制限酵素消化物とハイブリッド形成させた結果である 。レーン1とレーン8は対照消化物、即ち、HacfflOx/Hinduで消 化されたファージλDNAである。レーン2は凹球で消化されたヒトのDNA、 レーン3はEcoRI消化物、レーン4はHindu消化物、レーン5はPst l消化物、レーン6は5au3A消化物、レーン7はSsp 1消化物である。
第4図の右側に示したのは所定の長さくkb)のDNAの電気泳動移動度である 。
第5図において、1.25kbの組織因子プローブが各7.0kbと2.546 kbの二つのHindII[フラグメント、各4. 2. 3. 0. 1.5 . 0.7kbの4つのPstlフラグメント、各4.5゜3、 8. 0.9 8. 0. 35の4つの5splフラグメントとそれぞれハイブリットを形成 しているのが分る。この情報に基づき、組織因子のDNA暗号にまたがる染色体 遺伝子の大きさは約9.5kbと決定した。
実施例7 くつかの宿主系を選択した。例えば、大腸菌、CHO細胞や昆虫の細胞である。
周知の技術を用いてこれらの宿主系の中で形質を発現させ、選択された宿主内に 組織因子を発現させるための形質発現ベクターを構成することができる。例えば 、大腸菌に対してはM13/μUCベクター、CHO細胞に対しては哺乳動物の シャトルベクター、CYCI、YCpCYCl、YRpCYCl、dYeCEN 3を用いて酵母細胞内で行うことが可能である。
(a)生物学的に活性のヒトの組織因子を大腸菌内に発現させる場合 (1)プラスミドpTL8FQの構造 プラスミドpTL8FQは、適当な宿主、例えば大腸菌71−18の中でヒトの 組織因子のアポタンパク質の形質を発現させるが、これは次のようにして構成し た。
第4図において、実施例6で得たようなpKS−2Bからの1.25 k bL :vS a nmA/Hi n dIIIフラグメントをクローニングベクター Ml 3mp19のBamHI/HindI[Iで消化されたDNAと連結反応 させてベクターM13/LB2TFを産生した。
第6C図に示したTFADオリゴヌクレオチド配列を利用し、座位特異的突然変 異誘発により、M13/LB2TFから1重複鎖DNA内組織因子暗号部位のヌ クレオチド201と202の間に6つの塩基を挿入し、遺伝子内にPstI切断 座位を形成した。その構造はM13/LB3TFと呼ばれているが(第6A図) 、これをPstIとHindnIで消化させ、PstI/Hinduで消化した pUC19DNAと連結反応させることにより第6A図に配列のすぐ下流のバク テリオファージtg131(多種クローニング部位を含むファージM13の誘導 体)から部位特異的突然変異誘発により、1重鎖DNAの中にPstI部位を挿 入し、これによりM13/TL131P(第6B図)を形成した。次いでM13 /TL131Pからの100bp 5naBI/PstIフラグメントをプラス ミドpLB4TFのPstI/SmaI部位に挿入してプラスミドpTL8TF を産生じたが、このプラスミド、pTL87Fには、M13遺伝子■リーダー配 列用DNA暗号とヒトの組織因子用の構造遺伝子がともに含まれていた(第7図 )。次いでプラスミドpTL8TFを5stIとHindII[で消化させて遺 伝子■リーダーと組織因子構造DNAの配列を含む1252bpの制御酵素フラ グメントを産生じた。
その後このフラグメントをアガロースゲル電気泳動によって単離し、5stIと HindI[Iで直鎖状にしてあったプラスミドpTL131Qの中ヘクローン 化した(第7図)。
プラスミドpTL131Qは、tg131DNAをプラスミドptac−12の 唯一のPuvII坐位にtg131のDNAを挿入して予め形成させておいたも ので、プラスミドptac−12はジョン・ブロシウス博士から入手していたも のである。プラスミドptac−12はpBR322誘導体の一種で、アマン他 、遺伝子25 :167〜178.1983によって開示されたようなハイブリ ッドの“tac”″ (trp/Iac)プロモータ遺伝子を含んでいる。ファ ージtg131のDNAはBgl■で切断され、EcoRIは、大腸菌のDNA ポリメラーゼエのフレノウフラグメントを用いてプラントエンドに転換された。
このDNAをptac−12のPvuII部位に挿入したところBglIIの部 位は破壊されたが組換えpTL131Q中のEc。
RI部位は復活した。今度はプラスミドpTL131Qにtacプロモーター遺 伝子が含まれていた。
これは、イソプロピルチオガラクトシド(IPTG)で誘導できる。
1252bl)フラグメントをpTL8TFからpTL131Qに挿入したとこ ろ組換え形質発現ベクターpTL8FQ (第7図)を結果したが、これは、大 腸菌71−18のような適当な宿主の中ではヒトの組織因子アポタンパク質の形 質を発現させる。
した後、実施例1のような2段階血液凝固検定法を用い、細胞の音波処理をして 組織因子活性を検定した。形質転換細胞の抽出物は、約6X10’ユニツ) /  m gタンパクの組織因子の比活性を示した。このタンパク質は、培養菌1m lにつきlnHのヒトの組織因子に対応する。比較の標準として実施例1で調整 したようなヒトの精製組織因子タンパクを使用した。
第8図に示すように、坑ヒト組織因子単りローン性抗体を用いてウェスターン法 によるプロッティング(吸収転移)分析をしたところ、単りローン性抗組織因子 抗体と特異的に反応すタンパク質の存在が、立証された。レーン1には分子量標 準液を通した。
レーン2は全大腸菌71−18/pTL8FQ形質転換細胞抽出物、レーン3は 、音波処理した大腸菌7l−18pTL8FQ形質転換細胞の遠心分離の結果得 られた上清、レーン4は、大腸菌71−18/ p T L 8 F Q形質転 換細胞の遠心分離の結果得られたペレット。2つのバンドの近似的分子量は各3 5.000と33,000であった。35に対33にの比は約5=1であった。
大きな方のタンパクは、M13遺伝子■のリーダー配列を有するタンパクと思わ れる。
大腸菌やCHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞などの哺乳動物の形質を転 換できるシャトルベクター、pMAM (クローンチック、cat・#6100 −1より得たもの)を選択し、適当な哺乳動物宿主の細胞、例えばCHO細胞中 にヒトの組織因子を発現する哺乳動物ベクターの構成を試みた。
このp M A Mベクターにはマウスの乳房腫瘍ウィルス(MMTV)のプロ モーター遺伝子などの目的に適合する若干の重要な特徴を備えている。MMTV は転写及びMMTVプロモータ遺伝子に隣接する多数のクローニング部位のデキ サメタシン調節を可能にし、また、大腸菌のグアニン、フォスフォリボシルトラ ンスフエラーゼ用の遺伝子を許容する。このトランスフェラーゼは、選択的遺伝 標識の暗号化を行って哺乳動物の細胞の形質転換を標準したり、同じく一種の遺 伝標識であるアンピシリン耐性の暗号化を行って、大腸菌形質転換細胞中のプラ スミドを検出することを可能にする。また、pMAMには、哺乳動物の細胞内で タンパクの合成を可能にするSV40のポリアデニル化部位が含まれている。
第9図は哺乳動物の細胞内でヒトの組織因子の形質を発現させるのに使用できる p M A M / T Fベクターを示したものである。このベクターは、実 施例6に示したpKS−2Bの5au3A/Hindl[[フラグメントを次の ようにしてpMAM内にクローン化することによって構成した。即ち、まずpK S−2BのDNAをHindIffで消化させ、次いでHindI[I切断部位 にXhoIリンカ−を加えた。
その後5stIでDNAを消化させ、5stIの切断部位にXbaIリンカ−を 添加した。こうして得たフラグメントを、pMAM/TFを産生ずるためにNh eIとXho Iによる切断であらかじめ直鎖状にしてあったpMAMDNA内 にクローン化した(第9図)。
大腸菌XL−1青色(ブルー)細胞(ストラタジーン社から得たもの)をp M  A M / T Fで形質転換する。ヒトの組織因子遺伝子の有無を調べるた め、アンピシリン耐性XL−1/pMAM/TF形質転換細胞をスクリーニング する。組織因子の暗号配列をもつXL−1の青色(ブルー)形質転換細胞を選択 し、プラスアミドを増幅、獲得して適当なCHO宿主細胞の形質を転換する(こ れにはグアニン・フオスフオリボシルトランスフエラーゼの遺伝子暗号がない) 。機能的グアニンフォスフォリボシルトランスフエラーゼを獲得した細胞だけが 増殖できるような培地、例えばHAT培地中にCHO/pMAM/TF形質転換 細胞を選抜する。次いで、選択培地に増殖した形質転換細胞をテストしてヒトの 組織因子DNA塩基配列の有無、及びヒトの組織因子タンパク産生の有無を調べ る。
実施例8 可溶性のヒトの組織因子タンパクの形質発現第10図において、実施例6に記述 した全組織因子読取り枠(ORF)を含む5au3a/HindI[Iの1.2 5kbDNAフラグメントをBamHI/HindIII消化したpUc19に 連結した。こうして得たプラスミドを、まずHfndIIIで消化、次いで5s pIで部分消化させたところ、アポタンパク質配列のアミノ酸に近似的に対応す る部位の組織因子ORF内に切断を生じた(N端末からの読み取り)。消化され たDNAをアガロースゲルで電気泳動した後、成熟アポタンパクの細胞外ドメイ ン(近似的にアミノ酸1−219/220)のDNA塩基配列暗号をもった3゜ 447bp断片か得られた。断片の陥入(凹)端は、大腸菌DNAポリメラーゼ エのフレノウ断片を用いて埋めた。3つの読取り枠内のナンセンス(終結)コド ンを含むXbaIリンカ−にューイングランド、バイオラブ、Cat、#106 2から得たもの)をこの断片に連結した。次いで、この断片をXbaIで消化さ せた後、再び連結してプラスミドpLB5TFを産出した(第10図)。
切断した組織因子のORFの3′側に接するXbaニリンカーが、組織因子細胞 外ドメインC端末のDNA暗号のすぐ下流のプラスミド中に停止コドンを誘導す る。このようにしてプラスミドPLB5TFは細胞外ドメインを含むヒトの切断 した可溶性組織因子の暗号化を行う。切断した組織因子の暗号配列を増幅するた め、プラスミドpLB5TFを大腸菌71−18細胞に挿入し、この細胞による 複製を行った。しかしながら、プラスミドpLB57Fは形質発現ベクターでは なく、また大腸菌71−18/pLB5TFの形質転換細胞は、可溶性組織因子 を産生しながった。
形質転換宿主の中で細胞外ドメインを含むヒトの可溶性組織因子の形質を発現さ せた形質発現ベクターpLB6TFは以下のようにして産生じた(第11図参照 )。
実施例7に記述したプラスミドpTL8FQをEco0109とAcclで消化 して電気泳動にかけた。バクテリオファージM13遺伝子■生成物のリーダー配 列のDNA塩基配列暗号をもっ500bpの断片、ヒトの成熟組織因子アポタン パクのN端末アミノ酸1−34 (プラス、N一端末にala−asp(アラニ ン−アスパラギン酸)を添加、tacプロモーター遺伝子領域及びベクターDN Aの一部を電気泳動にかけた後アガロースゲルから単離し、あらかじめEco0 109とAccIで消化させておいたpLB5TFのDNA断片に連結させた。
このようにして得たプラスミドpLB6TFはtacプロモーター遺伝子を含ん でいた。また、遺伝子■リーダーのDNA塩基配列暗号は、ヒトの成熟組織因子 の細胞外ドメインのDNA配列暗号と結合していた。PLB67Fは、一種の形 質発現ベクターであり、大腸菌のような適当な宿主の中では、ヒトの成熟組織因 子アポタンパクの細胞外ドメインを含む可溶性因子アポタンパクの細胞外ドメイ ンを含む可溶性の活性ヒト組織因子を産生じた。
切断された可溶性組織因子の形質発現はtacプロモータ遺伝子に左右されるの で、ヒトの可溶性組織因子の形質発現を最大限にするためI PTGを用いて大 腸菌71−18/pLB67F形質転換細胞誘導した。
形質転換細胞は対数増殖器の後半で回収し、標準技法を用いてスフェロプラスト と、周辺質タンパクを含む上清フラクションに転換した。スフェロプラスト内、 また、大腸菌71−18 / p L B 67 F形質転換体の周辺質タンパ ク(ペリプラズムフラクション)を含む上清フランジョン内の組織因子活性をバ ッハ他、J、 Biol、Chem、256:8324−8331.1981( 実施例1で記述したもの)による2段階クロッティング検定法を用いて検定した 。
スフェロプラスト、周辺質フラクションの両者に低い組織因子凝固促進活性が検 出できた。スフェロプラストの活性は、周辺質(ペリプラズム)フラクションの 活性の約100倍であった。ペリプラズムフラクションの可溶性組織因子の活性 を高めるため、ペリプラズムフラクション900m1に混合層脂質(10mg/ m 1) 100m lと0,25%のデオキシコール酸塩100m lを添加 し、この混合物を50mMのトリス−HC1pH7,5,100mMのNaCl 250m1で一晩中透析した。2段階のクロッティング検定法を用い組織因子の 活性を調べるため分割量(アリコート)を分析した。
ペリプラズム・フラクションへのレリピデーション(脂質強化)の結果、組織因 子の活性は、スフェロプラスト断片(フラクション)のレベルに近いところまで 増大した。
実施例1に記述した単クローン抗ヒト組織因子抗体を用いて調製した免疫吸着カ ラムで免疫親和性クロマトグラフィを行うことにより可溶性組織因子を精製する ことができた。0.1Mのグリシン−HCl、pH2,1を用いカラムから可溶 性組織因子を溶離した。
スフェロプラストとペリプラズマ・フラクション中の可溶性のヒトの組織因子及 び抗体精製可溶性組織因子についても、ヒトの組織因子に対する単クローン抗体 を用い、ウェスターン法によるプロット分析によって分析した。第12A図に示 すように、ペリプラズム・フラクションには抗体と結合して分子量約30.00 0の単タンパクが含まれていたのに対し、スフェロプラストには、分子量が約3 2.500゜30.000ダルトンの2つのタンパクが認められた。
これらのサンプルを次のようなゲルに加えた。即ち、レーン1はMW標準物、レ ーン2はスフエロプラズムフラクション、レーン3はペリプラズム・ファンクシ ョン、レーン4〜6は、免疫吸着カラムからのブレークスルー、フラクション、 レート8はグリシン−HClを用いて免疫吸着カラムから溶離したヒトの可溶性 組織因子。上記の中、大型のタンパクは、M13遺伝子■リーダー配列を含む前 駆体タンパク質と思われるが、これは、結果として、タンパクが放出されて細胞 周辺腔に入ると共にヒトの可溶性組織因子から除去される。抗原性の物質はスフ ェロプラストにもペリプラズム・フラクションにも等しく分布しているように思 われた。更に、ヒトの可溶性組織因子タンパクは免疫吸着カラムで簡単に離脱で きた。
第12B図に示したのは、大腸菌71−18/pLB67F形質転換体精製物の 第2のウェスターン法によるプロットである。レーン1には分子量標準物質を含 み、レーン2と3は精製した可溶性組織因子を含む。
生成物の凝固促進活性はタンパク1 m gにつき約1.9X10’ユニツトと 決定された。従って可溶性組織因子は、無処理のアポタンパク質に較べはるかに 活性の低い凝固促進剤である。しかしながら、可溶性タンパクは因子■と結合す るのであり、従って無処理のアポタンパク質と因子■が結合するのを阻害できる 。
浄書(内容に変更なし) FIG、 1 浄書(内容に変更なし) 浄書(内容に変更なし) 浄書(内容に変更なし) 浄書(内容に変更なし) +23 4 5 678 FIG、5 浄書(内容に変更なし) 浄書(内容に変更なし) 浄書(内容に変更なし) FIG、8 浄書(内容に変更なし) FIG、9 ・袴書く内容に変更なし) 浄書(内容に変更なし) 浄書(内容に変更なし) FfG、12A 浄書(内容に変更なし) FJG、l2B −5夕元2pP肚ミら13緑I眠2酊≦貢Formula X 手続補正書(方式) 1、事件の表示 PCT/US88101915 2、発明の名称 ヒトの組織因子のクローニングと形質発現3、補正をする者 名 称 マウント サイナイ スクール オブメディシン オブ ザ シティ− ユニバーシティ−オブ ニューヨーク 代表者 マクドナルド ミツ、チェル ジー。
国 籍 アメリカ合衆国 (他1名) 5、補正命令の日付 平成元年11月7日(発送日)6、補正の対象 (1)特許法第184条の5第1項の規定による書面の発明の名称及び特許出願 人の各欄 (2)明細書の翻訳文 (3)図面の翻訳文 (4)出願人が法人であることを証明する書面(翻訳文を含む) (5)委任状(翻訳文を含む) 7、補正の内容 (1)特許法第184条の5第1項の規定による書面の発明の名称及び特許出願 人の各欄を別紙の通り訂正する。
(2)明細書の翻訳文の第1頁を浄書する(内容に変更なし) (3)図面の翻訳文を浄書する(内容に変更なし)。
(4)法人国籍代表者資格証明書及びその翻訳文を別紙の通り補正する。
(5)委任状及びその翻訳文を別紙の通り補正する。
1mxwna−^帥耐−+m−鴫、PCT/US 8B101915国際調査報 告

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.ヒトの組織因子またはその一部についての暗号となるような配列順序を有す るDNAインサートを含む宿主中で複製できる組換えクローニングベクター。
  2. 2.複製可能な組換えクローニングベクターを含む宿主生物であって、当該ベク ターがヒトの組織因子またはその一部の暗号となるような配列順序のDNAイン サートを含むもの。
  3. 3.クレイム1による組換えクローニングベクターであって、プラスミド、コス ミッド、バクテリオファージからなるグループ、その他細菌内で複製できる複数 ベクター、及び真核生物中で複製できる複数ベクターから選択可能なベクター。
  4. 4.クレイム3による組換えクローニングベクターであって、真核生物宿主内で 複製できるベクターをワクチニアウィルス、ウシの乳頭腫ウィルス、シミアンウ イルス40、酵母ベクター及びバキュロウィルスのグループから選択できるもの 。
  5. 5.クレイム2による宿主生物であって、細菌、酵母、昆虫細胞、及びヒトの細 胞のグループから選択されるもの。
  6. 6.クレイム1による組換えクローニングベクターであって、ファージλ10, 3、ファージλ3,4及びプラスミドpKS−2Bのグループから選択されるも の。
  7. 7.クレイム1による組換えクローニングベクターでファージλ10,3である もの。
  8. 8.クレイム1による組換えクローニングベクターでプラスミドpKS−2Bで あるもの。
  9. 9.クレイム2による宿主生物で大腸菌株k1088であるもの。
  10. 10.クレイム2による宿主生物で大腸菌株71−18であるもの。
  11. 11.クレイム9による宿主生物で組換えクローニングベクターがファージλ1 0,3であるもの。
  12. 12.クレイム9による宿主生物でファージλ3,4を組換えクローニングベク ターとするもの。
  13. 13.プラスミドpKS−2Bを組換えクローニングベクターとするようなクレ イム10による宿主生物。
  14. 14.ヒトの組織因子用の2147塩基対cDNA断片暗号であって、1式のよ うなヌクレオチド配列を含み、ヌクレオチド112〜114でのATG開始コド ンからヌクレオチド997〜999でのTAA停止コドンまでのびる読取り枠を 有し、当該読取り枠がポリペプチド単鎖であり、且つ295アミノ酸配列をもつ ヒトの組織因子の前駆体タンパク質の暗号となり、且つ当該前駆体タンパクが1 式のような263アミノのアミノ酸配列をもつポリペプチド単鎖である実質的に 純粋な成熟組織に翻訳後切断されるもの。
  15. 15.1式のようなアミノ酸配列を有する実質的に純粋なヒトの組織因子のアポ タンパク質またはその機能的部分。
  16. 16.ヒトの組織因子用DNA暗号を同定するためのオリゴヌクレオチド・プロ ーブであって、そのヌクレオチド配列が、1式ようなアミノ酸配列をもつ実質的 に純粋なヒトの組織因子のアミノ酸24から29までのDNA暗号の配列に対応 するもの。
  17. 17.ヒトの組織因子用DNA暗号を同定するためのオリゴヌクレオチド・プロ ーブであって、そのヌクレオチド配列が1式のようなアミノ酸配列をもつ実質的 に純粋なヒトの組織因子のアミノ酸145から159までのDNA暗号の配列に 対応するもの。
  18. 18.ヒトの組織因子使用DNA暗号を同定するためのオリゴヌクレオチド・プ ローブであって、そのヌクレオチド配列が1式のようなアミノ酸配列をもつ実質 的に純粋なヒトの組織因子のアミノ酸210から215までのDNA暗号の配列 に対応するもの。
  19. 19.適当な宿主の中で、ヒトの組織因子またはその機能的部分の遺伝子暗号を 発現するような組換えクローニング・ベクター。
  20. 20.ヒトの組織因子アポタンパク質またはその機能的部分を産生する宿主生物 であって、ヒトの組織因子またはその機能的部分の暗号となるDNAインサート を含む組換えクローニング・ベクターによって形質転換されるもの。
  21. 21.クレイム19による組換えベクターであって、プラスミド、コスミッド、 バクテリオファージ、細菌内で複製できる他のベクター及び真核生物内で複製で きるベクターの中から選択されるもの。
  22. 22.クレイム22(ママ)による組長えベクターであって、真核生物宿主内で 複製できるベクターがワクチニアウィルス、ウシの乳頭腫ウィルス、シミアンウ イルス40、酵母ベクタ−及びバキュロウィルスのグループから選択されるもの 。
  23. 23.クレイム20による宿主生物であって、細菌、酵母、昆虫細胞、動物細胞 及びヒトの細胞のグループから選択されるもの。
  24. 24.クレイム19による組換えベクターをpTL8FQとするもの。
  25. 25.クレイム19による組換えベクターをpMAM/TFとするもの。
  26. 26.クレイム20による宿主生物を大腸菌株71−18とするもの。
  27. 27.クレイム20による宿主生物を大腸菌XL−1.ブルーとするもの。
  28. 28.クレイム20による宿主生物をCHO細胞とするもの。
  29. 29.ヒトの可溶性組織因子またはその機能的部分の形質を発現させるためのク レイム19による組換えクローニング・ベクター。
  30. 30.クレイム29による組換えクローニング・ベクターであって、ヒトの可溶 性組織因子にヒトの成熟組織因子アポタンパク質のアミノ端末細胞外ドメインが 含まれるもの。
  31. 31.ヒトノ可溶性組織因子の中に、1式のような配列順序をもつヒトの成熟組 織因子のN端末アミノ酸1〜219/220を含むようなクレイム29による組 換えクローニング・ベター。
  32. 32.組換えベクターをpLB6TFとするようなクレイム31による組換えク ローニングベクター。
  33. 33.ヒトの可溶性組織因子を産生するようなクレイム20による宿主生物。
  34. 34.ヒトの成熟組織因子アポタンパク質またはその機能的部分の細胞外ドメイ ンが可溶性の組織因子に含まれるようなクレイム33による宿主生物。
  35. 35.可溶性組織因子の中に1式のようなヒトの成熟組織因子のN端末アミノ酸 1〜210/220を含むようなクレイム33による宿主生物。
  36. 36.大腸菌株71−18が宿主であるようなクレイム35による宿主生物。
  37. 37.実質的に純粋なヒトの可溶性組織因子であって、1式のような配列順序を もつヒトの成熟組織因子またはその機能的部分の細胞外ドメインを含むもの。
  38. 38.クレイム37によるヒトの可溶性組織因子であって、1式のような配列順 序の、ヒトの成熟組織因子のN端末アミノ酸1〜219/220を含むもの。
JP63505205A 1987-06-12 1988-06-08 ヒトの組織因子のクローニングと形質発現 Pending JPH02501263A (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US6216687A 1987-06-12 1987-06-12
US062,166 1987-06-12
US16787088A 1988-03-14 1988-03-14
US167,870 1988-03-14

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH02501263A true JPH02501263A (ja) 1990-05-10

Family

ID=26741943

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63505205A Pending JPH02501263A (ja) 1987-06-12 1988-06-08 ヒトの組織因子のクローニングと形質発現

Country Status (6)

Country Link
EP (1) EP0321526A1 (ja)
JP (1) JPH02501263A (ja)
AU (1) AU1948388A (ja)
DK (1) DK62589A (ja)
FI (1) FI890645A (ja)
WO (1) WO1988009817A1 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7084251B1 (en) 1987-02-12 2006-08-01 Genentech, Inc. Methods and Deoxyribonucleic acid for the preparation of tissue factor protein
US6994988B1 (en) 1987-02-12 2006-02-07 Genetech, Inc. Methods and deoxyribonucleic acid for the preparation of tissue factor protein
IE81149B1 (en) * 1987-02-12 2000-05-03 Genentech Inc Methods and deoxyribonucleic acid for the preparation of tissue factor protein
US5223427A (en) * 1987-03-31 1993-06-29 The Scripps Research Institute Hybridomas producing monoclonal antibodies reactive with human tissue-factor glycoprotein heavy chain
US5110730A (en) * 1987-03-31 1992-05-05 The Scripps Research Institute Human tissue factor related DNA segments
IL87172A (en) * 1987-07-23 1994-12-29 Univ Washington A method of inhibiting the isolation of a purer tissue factor
HUT52546A (en) * 1988-06-17 1990-07-28 Sinai School Medicine Process for cloning and expressing of human tissue factor
US5472850A (en) * 1991-04-10 1995-12-05 Oklahoma Medical Research Foundation Quantitative clotting assay for activated factor VII
US5298599A (en) * 1988-12-30 1994-03-29 Oklahoma Medical Research Foundation Expression and purification of recombinant soluble tissue factor
US5504064A (en) * 1991-04-10 1996-04-02 Oklahoma Medical Research Foundation Treatment of bleeding with modified tissue factor in combination with an activator of FVII
US5374617A (en) * 1992-05-13 1994-12-20 Oklahoma Medical Research Foundation Treatment of bleeding with modified tissue factor in combination with FVIIa
DE19749259A1 (de) * 1997-11-07 1999-05-12 Dade Behring Marburg Gmbh Verfahren zur Herstellung von funktionalem rekombinantem Gewebsfaktor
SK4442002A3 (en) * 1999-10-01 2003-04-01 Chugai Pharmaceutical Co Ltd Prevention and treatment of diseases associated with blood coagulation
US6703494B2 (en) 2000-03-16 2004-03-09 Genentech, Inc. Anti-tissue factor antibodies with enhanced anticoagulant potency

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IE81149B1 (en) * 1987-02-12 2000-05-03 Genentech Inc Methods and deoxyribonucleic acid for the preparation of tissue factor protein

Also Published As

Publication number Publication date
FI890645A0 (fi) 1989-02-10
AU1948388A (en) 1989-01-04
DK62589D0 (da) 1989-02-10
EP0321526A1 (en) 1989-06-28
FI890645A (fi) 1989-02-10
WO1988009817A1 (en) 1988-12-15
DK62589A (da) 1989-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR970002915B1 (ko) 제ⅷ인자 활성을 가지는 신규한 단백질 : 유전공학-제조 세포를 사용하는 그의 제조방법 및 그것을 함유하는 의약 조성물
JP2869920B2 (ja) 組織因子タンパク質を製造するためのデオキシリボ核酸
JPH04501502A (ja) ヒトC3b/C4bレセプター (CR1)
JP3077121B2 (ja) 第XIIIa因子及びその製造方法
JPH02501263A (ja) ヒトの組織因子のクローニングと形質発現
WO1988005053A1 (en) Peptide functioning to accelerate activation of protein c with thrombin
JPH01502080A (ja) 組み換えビタミンk依存性蛋白質のガンマカルボキシル化の増強
JP2738428B2 (ja) トロンビンによるプロテインcの活性化を促進する作用を有するペプチド
JPH10502243A (ja) 形質転換哺乳動物のミルクにおける融合タンパク質としてのペプチドの生産
US7163817B2 (en) Clot-specific streptokinase proteins possessing altered plasminogen activation characteristics and a process for their preparation
JPS63160581A (ja) ハイブリッドタンパク質
US5494999A (en) Synthetic CDw52(CAMPATH-1) peptide antigen
US5763182A (en) RPDL protein and DNA encoding the same
JPH02255699A (ja) 新規血液抗凝固物質及びその製法
JPH04505554A (ja) 可溶性トロンボモジュリン類似体
JP2000500022A (ja) タイプixコラーゲン及びそのフラグメント
JPH01180900A (ja) 細胞接着活性ポリペプチド
JP3023469B2 (ja) 糖タンパク質39遺伝子
JP3009458B2 (ja) ヒト胎盤リボヌクレアーゼインヒビターをコードするdna配列を含むプラスミド
EP0347262A1 (en) Cloning and expression of human tissue factor
JPH02283286A (ja) ヘモフイルス インフルエンザb型の膜タンパク及びペプチド
JPS62282A (ja) 組換えヒトレニン
JP2623807B2 (ja) セリンプロテアーゼおよびセリンプロテアーゼ遺伝子
JP2766779B2 (ja) トロンビンによるプロテインcの活性化を促進する作用を有するペプチドをコードするdna
JP2657253B2 (ja) ヒトカルパスタチン ポリペプチド