JPH072218A - 表装スライド収容容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一方の端部が閉鎖し、他方の端部が開放した
複数個の横方向ポケットを画定するよう軸線方向に沿っ
て折り曲げた透明な連続細条により構成することにより
従来既知のスライド容器の欠点のない表装スライド収容
容器を得る。 【構成】 一方の端部が閉鎖し、他方の端部が開放した
複数個の横方向ポケット４を画定するよう軸線方向に沿
って折り曲げた透明材料の連続細条１により構成し、ポ
ケット４の各々には、個別の表装スライドを所定複数個
収容しかつ１個のスライドを挿入することにより、この
スライドが前回挿入したスライドをポケット内で先送り
前進移動する構成とし、連続細条１には、互いに隣接す
る横方向ポケット４の中心軸線間の距離に等しい間隔毎
に配列した複数個の参照用基準マーク６を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、フレームにより表装し
た個別のスライド (写真陽画) を複数個収容する収容容
器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】写真ラボでは一つの同一写真フィルムか
らできた表装スライドを堅い箱またはポケットを有する
折畳式ディスプレーケースにパッケージ（包装）するこ
とが知られている。このようにパッケージするとき、ス
ライドはいわゆる処理封筒に挿入し、送られてきた店に
返送する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述の箱形容器の場
合、次のような欠点がある。即ち、 −輸送コストおよび保存コストを左右する寸法および重
量が大きい、 −一つのフィルムから得られるスライドの数に無関係
に、各写真フィルム用に１個の箱を必要とする、 −パッケージ作業の終了時に箱を閉鎖することに手間が
かかり、この作業におけるスライドにかかるコストが箱
に収納するスライドの数に反比例することになる、 −箱の寸法が大きいため普通の処理封筒に箱を入れるの
が困難である、 −スライドを収納した箱から一個ずつ取り出さない限り
スライドを見ることができない、 −リング式ホルダにはスライドをファイルすることがで
きない という欠点がある。 個別のポケットを有する折畳式ディスプレーケースの場
合箱形容器の欠点はないものの、各スライドをそれぞれ
に対応のポケットに手作業で挿入しなければならないこ
とからくる処理が遅いという他の欠点がある。従って、
本発明の目的は、従来既知のスライド容器に組合さって
または個別に見られる欠点を回避することができ、自動
的に多数の個別の表装スライドを効率良くパッケージす
る自動表装スライドパッケージング装置に適合させるこ
とができるできるスライド容器を得るにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明表装スライド収容容器は、一方の端部が閉鎖
し、他方の端部が開放した複数個の横方向ポケットを画
定するよう軸線方向に沿って折り曲げた透明材料の連続
細条により構成し、前記ポケットの各々には、個別の表
装スライドを所定複数個収容しかつ１個のスライドを挿
入することにより、このスライドが前回挿入したスライ
ドを前記ポケット内で先送り前進移動する構成とし、前
記連続細条には、互いに隣接する前記横方向ポケットの
中心軸線間の距離に等しい間隔毎に配列した複数個の参
照用基準マークを設けたことを特徴とする。

【０００５】

【実施例】次に図面につき本発明の好適な実施例を説明
する。図面から明らかなように、本発明によるスライド
容器は、例えばセロファン、ポリエチレンまたは他の透
明材料の連続した細条１から形成し、この連続した細条
を縦方向折り目に沿って折曲げて同一幅の２個の帯状の
側部２，２′を有するものとする。場合によっては、２
個の帯状の側部２，２′を異なる幅とし、フレームによ
り表装したスライド（以下「表装スライド」または「ス
ライド」と称する）５をポケット４内に挿入するのに各
ポケット開口を広げやすくするのが好適なことがある。

【０００６】細条１には複数個の溶着ライン対３を設
け、表装スライド５を収納するポケット４を形成する。
表装スライド５を挿入する間に側部の分離を容易にする
ため、各溶着ライン対３は折曲げてできた２個の側部の
遊端の内側で終端させる。細条１の縦方向の折り目の位
置で各ライン対の２個の溶着ラインにより区切られるス
ペース内にマーク６を設け、適当なリーダ（読取装置）
によりこれらマーク６を読取り、他のパッケージ作業に
同期する細条１の適正な段進を自動的に行うことができ
るようにする。

【０００７】更に、細条１の順次のポケットに応じて互
いに離れた複数個の孔７を設け、順次の孔間の距離はリ
ング式ホルダのリング間標準距離にほぼ等しくする。本
発明表装スライド収容容器に表装スライドを自動的にパ
ッケージングする装置は、ベッド８を有し、このベッド
８に種々の構成部分を取付ける。特に、ベッド８には細
条１を送るためのローラ装置９と、パッケージテーブル
10とを設け、ローラ９′により駆動して細条１をパッケ
ージテーブル10に沿って進ませる。パッケージテーブル
10には、ポケット４の閉鎖端部の位置に対応させて光学
リーダ11、例えば光電セルを設け、細条１にプリントし
た参照用のマーク６の存在を感知しうるようにする。

【０００８】種々の写真に対応する写真陽画（原スライ
ド）を堅いフレーム例えばプラスチック構体に挿入して
表装する普通の表装装置13を起点とする表装スライド５
のための移送ライン12をベッド８のパッケージテーブル
10に達せしめる。移送ライン12は１対の案内レール14を
有し、この案内レールに沿って表装スライド５を無端の
コンベヤ15のスラスト力の下に摺動させることができ
る。コンベヤ15は２個のスプロケット16間に巻掛け、ま
た複数個の駆動ブロック17を有し、これら駆動ブロック
の幅は表装スライド５の幅よりも小さいものとし、この
幅よりも大きな距離の間隔を空けて配列する。

【０００９】一方のスプロケット16をパッケージテーブ
ル10の近傍に配置し、このスプロケットに対応して連結
ロッド18およびクランク19を有する機構を配置し、この
機構を挿入部材20に連結し、この挿入部材20を移送ライ
ン12に平行な方向に可逆移動することができるようにす
る。挿入部材20は案内22に沿って摺動可能なスライダ21
を有し、これら案内22は移送ライン12に最も近い端部分
を除いてほぼ平行にし、この案内の端部分は下方に傾斜
させる。フォーク状挿入素子23をスライダ21に固着し、
またパッケージテーブル10に向って水平に突出する１対
のフィンガにより構成し、これらフィンガは駆動ブロッ
ク17の幅よりも大きいが、表装スライド５の幅よりも小
さい距離だけ互いに離す。細条１の２個の帯状の側部
２，２′を引き離すための分離素子を移送ライン12の到
着位置でテーブル10に設ける。この分離素子は、パッケ
ージテーブル10の僅か下方の位置に設け、細条１の下側
側部を保持する溝孔24と、案内レール14の前端を構成
し、細条の上側側部を上昇させる１対のブロック25とに
より構成する。

【００１０】図２および図４に矢印26で示す細条１の進
行方向に見て移送ライン12の位置よりも前方位置でパッ
ケージテーブル10には細条１の帯状の側部２，２′に作
用する熱溶着装置27を設ける。細条を横方向に切断する
カッタ28をこの熱溶着装置27の下流側に設ける。

【００１１】図示はしないが本発明表装スライド収容容
器に適用する装置は、更に複数個の作動部材（モータ、
アクチュモータ等）および伝動部材（ベルト、プーリ、
歯車等）並びに作業サイクルを自動的に行わせる自動制
御装置（スイッチ、カウンタ、種々の制御装置）を有す
る。これらの構成部分は、当業者にとっては既知の普通
の型式のものとすることができ、以下には収容作業を簡
単に説明する。

【００１２】

【作 用】本発明表装スライド収容容器に表装スライド
を収容する作業は普通の作動状態につき明確に説明する
ことができる。通常作動状態では空のポケット４が移送
ライン12にさしかかり、このとき連結ロッド18およびク
ランク19を有する機構は休止しており、スライダ21は案
内22の傾斜した端部分（図３で見て左側）に位置し、フ
ォーク状挿入素子23が案内レール14のレベルよりも低い
位置にあり、無端のコンベヤ15が休止しており、すべて
の駆動ブロック17が表装装置13とパッケージテーブル10
との間の位置で前方の表装スライド５に衝合し、これら
表装スライドのうちの１個が前方のポケット４の開口に
対向し、このポケットの両側の側部は溝孔24と案内レー
ル14の端部ブロック25とにより互いに引き離されてい
る。またカッタ28は上昇位置をとっている。

【００１３】この状態で自動制御装置によりクランク19
を360 °にわたり回転させる。この回転に従って、連結
ロッド18が挿入部材20のスライダ21を案内22に沿ってパ
ッケージテーブル10に向って前進させ、また復帰行程で
初期位置に戻る。前進行程の初期部分即ちスライダ21が
案内22の傾斜位置に沿って摺動するとき、フォーク状挿
入素子23は前進するだけでなく、スライド５が移送ライ
ン12に沿って摺動するレベルまで上昇し、これに続く前
進行程の水平部分ではこのスライド５をポケット４の開
口に挿入する。復帰行程では、フォーク状挿入素子23は
後方移動の後に下降し、後続のスライド５が案内レール
14に沿ってフォーク状挿入素子23の上方を通過できるよ
うになる。

【００１４】フォーク状挿入素子23のフィンガ間の距離
のために駆動ブロック17が休止していてもフォーク状挿
入素子23の移動を妨げることはない。このサイクルを終
了するとカウンタが１単位だけ進む。このカウンタの目
的は、スライド５が一つの同一ポケット内に所定数だけ
挿入されたときに出力信号を発生するためのものであ
る。

【００１５】挿入部材20が初期位置に復帰した後に無端
のベルト15が２個の順次の駆動ブロック17間の距離に等
しい距離だけ進み、後続のスライド５を同一のポケット
４に挿入できる状態となる。次のスライド５の挿入によ
りポケット４内の先行のスライドを１個分だけポケット
内で前進させ、この第２のサイクルの終了時に上述のカ
ウンタを１単位だけ進める。

【００１６】所定数のスライドをポケット４に挿入され
たとき、即ちカウンタの計数が予めセットした数（図示
の実施例の場合は「３」）に達したとき、一時的に移送
ライン12を停止させ、その代りに細条１を駆動する装置
を作動させる。これにより細条は溶着ピッチに等しい距
離だけ前進し、次のポケット４を移送ラインの前面に位
置決めする。細条１のための駆動装置の順次の停止にお
けるポケットの適正な位置決めは参照用のマーク６の存
在を「感知」する光学リーダ11により決定される。細条
１の１段階のこの送りにより先行のスライドを装填した
ポケット４は、開口のある側部が熱溶着装置27の真下に
くる位置に移動し、この熱溶着装置が側部相互を溶着ポ
ケット29により結合し、ポケット４を完全に閉じる。次
に移送ラインの作動を再開し、次のポケットへの装填を
する。

【００１７】一つのバッチまたは慣用語の「オーダー」
に関連するスライドがないとき、本発明表装スライド収
容容器に表装スライドをパッケージする装置にこの状態
を指示する。このことは例えばパッケージテーブル10の
近傍における移送ライン12に配置したスライドの存在を
感知する光学リーダにより自動的に行うことができる。
代案として、例えば一つのオーダーに関連するスライド
を予め計数しておいた表装装置による信号により自動的
に行うか、または手動操作により行うこともできる。

【００１８】どのような場合でも、１つの同じオーダー
に関連するスライドのパッケージ作業における作動が完
了したとき、最後のポケットが完全にスライドで埋めら
れていてもいなくても、細条１はこの最後のポケットに
熱溶着装置27の作用を加える位置まで進める。次に細条
１を最後のポケットをカッタ28を越える位置まで再び進
め、カッタ28により装填済みの細条を分離し、これによ
り後続のオーダーのパッケージ作業を行うための送りが
行われる。

【００１９】材料の無駄を省くため、順次のポケット４
を形成するための溶着ライン対３を互いに平行な２個の
溶着ラインにより構成し、１個の溶着ライン対における
溶着ライン間にカッタ28の作用を加えるようにするとよ
い。

【００２０】上述したところは説明をわかりやすくする
ため互いに独立的に処理され、一時に一つの部分の作動
を行い他の部分は休止する種々の部分につき本発明装置
を説明した。しかし、種々の部分を同期させ、それ等を
同時に少なくともそれ等の若干を同時に作動させること
もできる。特に、移送ライン12は、連結ロッド18、クラ
ンク19を有する機構の連続動作に同期して連続的に移動
させることもでき、双方を同一モータで駆動するように
することもできる。

【００２１】図５に示す本発明表装スライド容器に適用
するパッケージング装置の実施例においては、積層した
表装スライド５のための保留部30を有する。この保留部
をパッケージテーブル10に対向配置させ、また下側溝孔
31を設け、この下側溝孔31からスライドを１個ずつ引き
出し、スライダ32によりスライド容器に挿入することが
できるようにする。スライダ32は連結ロッド33およびク
ランク34を有する機構により往復動作で作動させる。

【００２２】スライド５は同一のオーダーに属する一個
の組にして容器に手作業で挿入することもでき、ローラ
36に案内したコンベヤベルト35に沿って移送することも
できる。

【００２３】

【発明の効果】上述の説明から明らかなように本発明に
よる表装スライド収容容器は、従来の箱形容器およびポ
ケット付きの折畳式ディスプレーケースと比べると相当
利点がある。従来のものと比べると、 −総寸法が極めて小さく、このことは普通の処理封筒に
収納する保存や収納操作がしやすいという利点も得られ
る、 −パッケージすべきスライドの数にうまく対応する細条
部分だけが必要である、 −スライドを指紋やほこりから保護できる、 −リング式ホルダに手早くファイルできる という利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による連続細条の一部の平面図、

【図２】表装スライドを本発明表装スライド収容容器に
自動的にパッケージする装置の線図的平面図、

【図３】図２のIII−III線上の縦断面図、

【図４】図２のIV−IV線上の断面図、

【図５】本発明表装スライド収容容器に自動的にパッケ
ージする装置の第２の実施例の図３と同様の縦断面図で
ある。 １ 細条 ２，２ 帯状側部 ３ 溶着ライン対 ４ ポケット ５ 表装スライド ６ マーク ７ 孔 ８ ベッド ９ ローラ装置 10 パッケージテーブル 11 光学リーダ 12 移送ライン 13 表装装置 14 案内レール 15 コンベヤ 16 スプロケット 17 駆動ブロック 18, 33 連結ロッド 19, 34 クランク 20 挿入部材 21, 32 スライダ 22 案内 23 フォーク状挿入素子 24 溝孔 25 ブロック 27 熱溶着装置 28 カッタ 29 溶着スポット 30 保留部 31 下側溝孔 35 ベルトコンベヤ 36 ローラ

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一方の端部が閉鎖し、他方の端部が開放
   した複数個の横方向ポケット(4) を画定するよう軸線方
   向に沿って折り曲げた透明材料の連続細条(1) により構
   成し、 前記ポケット(4) の各々には、個別の表装スライドを所
   定複数個収容しかつ１個のスライドを挿入することによ
   り、このスライドが前回挿入したスライドを前記ポケッ
   ト内で先送り前進移動する構成とし、前記連続細条(1)
   には、互いに隣接する前記横方向ポケット(4) の中心軸
   線間の距離に等しい間隔毎に配列した複数個の参照用基
   準マーク(6) を設けたことを特徴とする表装スライド収
   容容器。
2. 【請求項２】 前記連続細条(1) は、シート状の透明材
   料を縦方向折線に沿って折り曲げ、折り曲げた２個の側
   部(2, 2 ′) を互いに保持し、前記表装スライド(5) を
   挿入するためのポケット(4) を生ずる複数個の横方向溶
   着部(3) を設けてなることを特徴とする特許請求の範囲
   第１項に記載の表装スライド収容容器。
3. 【請求項３】 各横方向溶着部は、互いに近接する平行
   な１対のライン(3)としたことを特徴とする特許請求の
   範囲第１項に記載の表装スライド収容容器。
4. 【請求項４】 前記は参照用基準マーク(6) は、前記溶
   着ライン(3) の各対間で前記細条の透明材料部分に配置
   したことを特徴とする特許請求の範囲第１又は２項に記
   載の表装スライド収容容器。
5. 【請求項５】 細条(1) の側部(2, 2 ′) は互いに異な
   る幅を有するものとしたことを特徴とする特許請求の範
   囲第１項に記載の表装スド収容容器。
6. 【請求項６】 各溶着ライン(3) は折曲げた細条(1) の
   幅より短かく、２個の側部(2, 2 ′) の遊端縁の手前で
   終端するものとしたことを特徴とする特許請求の範囲第
   ２項に記載の表装スライド収容容器。