JPH0722049Y2 - 電線用スリーブ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は電線用スリーブ、例えば無停電工法による縁回
し線の復旧用スリーブの構造に関するものである。

（従来技術） 第３図の如き電線切断部の接続用として、第９図に示す
ような筒状のジャンパースリーブａ、あるいは第10図に
示すような分岐スリーブｂがしられている。筒状のジャ
ンパースリーブａの場合には、第５図のように一方の電
線ｃは通し易いが、他方の電線ｃ′は一旦電線ｃ′を曲
げるなどして後退させたのち、スリーブａ内に挿入しな
ければならなかった。特に縁回し線等、電線の長さが短
い場合や電線が硬くて曲げにくいときはこの作業は容易
でなかった。又分岐スリーブｂの場合には足し線ｄ（第
６図）が必要となる。

さらに第７図に示すような断面Ｃ型のスリーブｅは電線
を開口部ｆから挿入できるので、接続作業は容易であ
る。しかし、Ｃ型スリーブを圧縮して接続すると、第８
図でＡ側とＢ側では長手方向の伸び量が異るので、スリ
ーブｅは第８図のようにわん曲するし、確実な直線的接
続には向かないという問題がある。

（考案が解決しようとする課題） 電線スリーブで電線を接続するとき、電線を挿入し易
く、しかも接続後も接続部がわん曲することのない電線
用スリーブを提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 長手方向の複数個所でダイスにより圧縮して接続する電
線用スリーブに於て、断面だ円形をなし、だ円の短軸側
両側に外向きの長手方向凹溝３を設けた。

（実施例） 第１図と第２図に示す如く、電線スリーブ１の断面をだ
円形となし、だ円の短軸側両側に凹溝３が設けられてい
る。２は電線挿入用のだ円形をした中空孔である。４は
電線スリーブ１の中央部に設けたセンターこまで、左右
電線はこれに先端が突当り接続される。なお５はダイス
圧縮による１回のかしめ巾（圧縮巾）を示す。この場合
は第７図の如く側方に開口部がないので、電線は側方か
ら挿入できないが、電線スリーブ１内にだ円形の穴２が
あいているので、電線の端は斜め方向から容易に挿入で
きる。つまり、第５図のように曲げて後退させることが
できない電線でも、第３図のように電線はまっすぐのま
ゝ斜め方向から容易に挿入することができる。

又圧縮用ダイスで圧縮したとき、横方向に膨らもうとす
るが、両側の長手方向凹溝３の存在によりこの膨らみ作
用を相殺し、圧縮ばりが生じにくく、しかも左右均等に
圧縮されるので、第８図の如く電線接続後に曲がりが生
じにくい。

（効果） 電線スリーブ１の断面をだ円形にし、かつ短軸方向両側
に対称的に長手方向凹溝３を設けたので、圧縮ばりが生
じ難く、接続後のばり取り作業をなくすことができ外見
もすっきりと仕上げることができる。又長手方向の伸び
の均一化が図られ、接続後の上下方向への曲り問題が解
決される。さらにだ円形の孔２があいているので、電線
の挿入も断面丸形孔の場合に比し、斜め方向から電線を
曲げずに挿入できるので作業がより容易になった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例断面図。 第２図は第１図の右側面図。 第３図はスリーブに電線を挿入する状態を示す。 第４図は切断した電線を示し、第５図は第９図のジャン
パースリーブを使用しいて接続しようとする状態を、第
６図は第10図の分岐スリーブを用いて接続しようとする
状態を示す。 第７図は公知断面Ｃ形のスリーブを示し、第８図は断面
Ｃ形スリーブで接続した場合のスリーブの曲り状態を示
す図。 第９図と第10図は公知スリーブの斜視図。 図において； １……電線スリーブ ２……（電線挿入用の）だ円形の孔 ３……長手方向凹溝、４……センターこま ５……かしめ巾

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】長手方向の複数個所でダイスにより圧縮し
   て接続する電線用スリーブに於て、断面だ円形をなしか
   つ内部にだ円形の孔（２）を有し、だ円の短軸側両側に
   外向きの長手方向凹溝（３）を設けたことを特徴とする
   電線用スリーブ。