JPH07218878A - コンタクトレンズ用溶剤 - Google Patents

コンタクトレンズ用溶剤

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JPH07218878A
JPH07218878A JP1465794A JP1465794A JPH07218878A JP H07218878 A JPH07218878 A JP H07218878A JP 1465794 A JP1465794 A JP 1465794A JP 1465794 A JP1465794 A JP 1465794A JP H07218878 A JPH07218878 A JP H07218878A
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JP
Japan
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contact lens
solvent
component
chitosan
collagen peptide
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JP1465794A
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Yasuhiko Iwadare
安彦 岩垂
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 加水分解コラーゲンペプチド、キトサン加水
分解成分等の生体適合性あるいは安全性の高い成分を含
むことにより、コンタクトレンズ表面に親水性を付与す
ることができるコンタクトレンズ用溶剤。 【効果】 水への溶解性及び生体適合性の高い親水性化
成分を用いて洗浄、洗浄保存することで適正なハードコ
ンタクトレンズケアが可能で、装用感が向上する効果が
ある。またこれらによって適切なコンタクトレンズケア
が可能なばかりでなく、装用時の不快な曇りの発生やコ
ンタクトレンズ表面の破水による視力の散乱等を防ぐ効
果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンタクトレンズの溶
剤、特にハードコンタクトレンズ表面に付着した汚れの
除去及び親水性の付与に有用である洗浄剤及び保存洗浄
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンタクトレンズには、主成分がメチル
メタクリレートから成るハードコンタクトレンズと、2
−ヒドロキシエチルメタクリレートから成るソフトコン
タクトレンズが広く利用されている。しかし、メチルメ
タクリレートから成るハードコンタクトレンズでは角膜
への酸素供給不足による合併症の指摘もあり、有機シラ
ン化合物やフッ素含有化合物を一成分とするより高酸素
透過性のコンタクトレンズが主流に成りつつある。しか
しながら、これらのコンタクトレンズ表面が疎水性であ
るため汚れ易いという欠点があり脂質、タンパク質、化
粧品、塵等による汚染でレンズに曇りが発生して視力の
低下や眼の障害を引き起こすことがある。また、従来の
ハードコンタクトレンズに比べ割れ易くコンタクレンズ
の洗浄が難しいという欠点も持つ。
【0003】この様なコンタクトレンズの洗浄には界面
活性剤を主成分とする洗浄剤で擦り洗う方法、浸漬洗浄
によってコンタクトレンズ表面上のタンパク質汚れや脂
質汚れを乳化・分散させる方法等がとられる。また、固
着した汚れには研磨剤入り洗浄剤で擦り洗浄しており、
キズの発生防止、洗浄性の向上、親水性の付与の為にカ
ルボキシメチルセルロ−ス、メチルセルロース、アルギ
ン酸等の増粘剤を添加している。例えば、特開昭55−
115497号公報、特開昭57−186733号公
報、特開昭61−61127号公報、特開昭56−62
15号公報、特開昭62−242916号公報等に開示
されている。さらには、酵素を用いた洗浄方法も多く用
いられその有用性が確認されており、酵素としてはプロ
テアーゼ、リパーゼ、多糖類分解酵素等が利用されてい
る。例えば、特公昭53−47810号公報には、有効
量の蛋白分解酵素を含有する組成物による洗浄方法及び
パパイン等の特定の蛋白分解酵素からなる洗浄剤が開示
されている。特開昭62−913号公報には、アミラー
ゼやセルラーゼ等の特定酵素と尿素、アミノ酸等の活性
化剤とからなる洗浄剤が開示されている。特開昭53−
125412号公報にはリパーゼを用いた洗浄剤が開示
されている。
【0004】その他に酸化剤の様な化学処理を用いた洗
浄剤として特開平1−32962号公報には次亜塩素酸
ソーダを用いた洗浄剤が開示されている。また、カルシ
ウムや鉄等を取り除くためにEDTA−2Naやクエン
酸の様な金属キレート剤、微生物汚染防止のためにソル
ビン酸や塩化ベンザルコニウムの様な殺菌・防腐剤、浸
透圧調整のために塩化ナトリウムの様な無機塩、適正p
Hの維持のためにクエン酸とその塩の様なpH緩衝剤を
一成分として含有している。これらの洗浄剤・保存洗浄
剤はいずれも、コンタクトレンズの汚れ除去には有用で
あり、これらを用いることで適正なレンズ管理を行うこ
とが期待できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法の内、特開昭55−115497号公報、特開昭57
−186733号公報、特開昭61−61127号公
報、特開昭56−6215号公報、特開昭62−242
916号公報等の洗浄方法による洗浄または保存洗浄成
分がコンタクトレンズ洗浄後にコンタクトレンズ表面に
残存しレンズの変形、変色を発生させる問題や安全性が
問題視される界面活性剤の吸着等が発生して洗浄後のす
すぎを念入りに行う必要が生じた。特に高酸素透過性ハ
ードコンタクトレンズは素材自身が高い疎水性を示す為
に、装用時に曇りが発生したり、汚れ易かったりして装
用感が非常に悪い。これを改善するために洗浄・保存洗
浄剤に親水性を付与する働きを有する親水性化成分を配
合する必要性が生じた。親水性化の付与は親水性化成分
である高分子物質の疎水性アルキル鎖が疎水性であるハ
ードコンタクトレンズ表面に疎水結合等によって薄膜状
に吸着し、側鎖のヒドロキシ基やカルボキシル基等の親
水性基が外側に配向することによって生じる。
【0006】親水性化成分としては多糖類であるヒドロ
キシエチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロースや
洗浄力が低くコンディショニング作用のあるノニオン界
面活性剤が用いられることが多い。しかし、多糖類の場
合は少量では効果が非常に低く、また量を多くすると親
水性化効果は認められるが粘性が増加して扱いにくくな
り、さらにはハードコンタクトレンズの形状を変化させ
るため問題が起きる。界面活性剤の場合は例えば、オク
タデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニル
トリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン系、ソ
ルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレー
ト、グリセリルモノイソステアレート、ポリオキシエチ
レンソルビタンモノオレエート等のノニオン系が主に用
いられ、これらはハ−ドコンタクトレンズに付着して親
水性を与え装用感を改善するが、その反面付着によりハ
ードコンタクトレンズの形状を変化させることも多く、
さらには装用によって涙液中に溶出した界面活性剤によ
って眼刺激、アレルギー、細胞障害等の眼障害が生じる
こともあり安全性の面で危険である。
【0007】そこで、本発明は、これらの問題点を解決
することを課題として鋭意研究を行い到達したものであ
る。即ち、本発明の目的は、洗浄効果を低下させること
なく尚かつ可逆的な吸脱着性を持ち、水への溶解性及び
生体適合性の高い親水性化成分を用いて洗浄、洗浄保存
することで適正なハードコンタクトレンズケアが可能
で、ユーザーがより安心して使用できる装用感の向上し
たコンタクトレンズ用溶剤を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、生体成分であ
るコラーゲンを加水分解して得られる中低分子量の加水
分解コラーゲンペプチド及び、高い生体適合性及び殺菌
性を持つキトサンを加水分解して得られるキトサン加水
分解成分を用いることで本目的が達成されることを見い
だした。またキトサン加水分解成分の一部はキトサンと
同様に殺菌効力を示すため、微生物汚染防止剤としての
作用を持つ。本発明はこの様な知見に基づいて完成され
たものであり、(1)加水分解コラーゲンペプチドを必
須成分とすることを特徴とするコンタクトレンズ用溶
剤、(2)加水分解コラーゲンペプチド及び殺菌性成分
としてキトサン加水分解成分を含むことを特徴とするコ
ンタクトレンズ用溶剤、(3)キトサン加水分解成分を
必須成分とすることを特徴とするコンタクトレンズ用溶
剤、(4)上記加水分解コラーゲンペプチドの平均分子
量が800〜5000であることを特徴とするコンタク
トレンズ用溶剤、(5)上記キトサン加水分解成分の平
均分子量が1000〜8000であることを特徴とする
コンタクトレンズ用溶剤、を要旨ととするものである。
【0009】以下本発明を具体的に説明すると、コラー
ゲンは生体結合組織の主成分でありグリシン、プロピ
ン、ヒドロキシプロリンを多く含むタンパク質である。
コラーゲンそのものは一般的に水不溶性であり、その変
性処理した物はゼラチンと呼ばれ水溶性で食品、化粧
品、医薬品等の増粘剤として広く使用されている。しか
しながらゼラチンは高分子のタンパク質であるため、レ
ンズに付着すると取れにくく、一度乾燥すると水への溶
解性が極度に低下する欠点を有する。よってレンズに残
存し汚れ成分の一つとなってしまう。しかしながらコラ
ーゲンを加水分解して得られる加水分解コラーゲンペプ
チドは上記の様な欠点はなく良好な水溶性を示し、さら
にコンタクトレンズ表面に親水性膜を形成し良好な濡れ
性を与え、水溶性のペプチドであるために容易にレンズ
表面より吸脱着することができる。
【0010】本発明で用いられる加水分解コラーゲンペ
プチドは平均分子量が800〜5000であり、800
以下では親水性化効果が十分でなくさらにレンズ内部へ
の取り込みも懸念されるので好ましくなく、また500
0以上では分子量が大きく水溶性の低下及びレンズ表面
への吸脱着の点で不都合である。加水分解コラーゲンペ
プチドは生体成分のコラーゲン分子の断片であるため、
生体に対する適合性及び安全性が高い。
【0011】本発明で用いられるキトサン加水分解成分
は、蟹あるいは海老の外殻の主成分であるキチンを脱ア
セチル化したキトサンを加水分解して得られるものであ
る。キトサンは多糖類であり、その生体に対する親和
性、適合性が非常に優れていることが知られ、創傷保護
膜やインプラント材料として利用されている。また優れ
た増粘多糖類であるため安全性の高い増粘剤として食
品、化粧品等にも用いられている。さらには抗菌活性を
も示し、医療用抗菌性繊維の抗菌性成分として用いられ
ており、安全性、生体適合性、抗菌活性の面で非常に有
用な成分である。しかしながらキトサンは高分子の多糖
類であるため、変性あるいは一度乾燥すると水溶解性が
低下しコンタクトレンズ表面に残存し易くなるという欠
点を有する。この様な欠点が、ある範囲内では分子量依
存的になくなることを見いだし、さらに特定の分子量範
囲内ではコンタクトレンズ表面への容易な吸脱着性が認
められた。よって本発明で用いられるキトサン加水分解
成分は、平均分子量が1000〜8000であり、10
00以下では親水性化効果が十分でなくさらにレンズ内
部への取り込みも懸念されるので好ましくなく、また8
000以上では分子量が大きく水溶性の低下及びレンズ
表面への吸脱着の点で不都合である。キトサン加水分解
成分はキトサンと同様な機能を持つため、生体適合性、
親和性、抗菌活性の面で非常に有用で、コンタクトレン
ズ表面への親水性付与、コンタクトレンズの殺菌及び溶
液の防腐効果、生体への安全性確保が期待できる。加水
分解は酵素分解あるいは酸による分解等一般的な方法で
行うことができる。
【0012】本発明の溶剤は、これらの成分以外に従来
公知の成分を含むことができる。即ち洗浄作用を有しタ
ンパク質、脂質、多糖汚れを効率よく乳化分散除去する
界面活性剤例えば、ポリオキシエチレン(5)ノニルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレン(10)ノニルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレン(15)ノニルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレン(18)ノニルフ
ェニルエ−テル、ポリオキシエチレン(10)オクチル
フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(15)オクチ
ルフェニルエーテル、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリ
ル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、
ラウリル硫酸アンモニウム、セチル硫酸ナトリウム、ス
テアリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、
硬化ヤシ油脂肪酸グリセリル硫酸ナトリウム、ポリオキ
シエチレン(4)ノニルフェニルエーテル硫酸トリエタ
ノールアミン、ポリオキシエチレン(4)ノニルフェニ
ルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(3)
アルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン
(3)アルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポ
リオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸アンモニ
ウム、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸
ナトリウム、ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテ
ル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(3)ラウリル
エーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレ
ン(3)セチルエーテル硫酸ナトリウム、グリセリルモ
ノステアレート、デカグリセリルモノミリステート、ポ
リオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレー
ト、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、ラウロ
イルサルコシンナトリウム、N−ココイルメチルタウリ
ンナトリウム、ポリオキシエチレン(6)アルキルエー
テル酢酸ナトリウム等が挙げられる。通常これら界面活
性剤は0.1〜20%を含有する。
【0013】その他にカルシウムイオンや鉄イオン等の
金属イオンをキレートして取り除くことができるEDT
A−2Naやクエン酸等の金属キレート剤、涙液と同じ
液性を保つためのリン酸とその塩やホウ酸とその塩等の
pH緩衝剤、涙液と同じ浸透圧を保つための塩化ナトリ
ウムや塩化カリウム等の無機塩、洗浄性を向上させるた
めのヒドロキシエチルセルロースやアルギン酸等の増粘
剤、酸素や紫外線による酸化劣化を防ぐための酢酸トコ
フェロールやアスコルビン酸化合物等の抗酸化剤、微生
物汚染を防ぐための眼生理学的に許容される防腐・殺菌
剤等を含むことができる。
【0014】本発明のコンタクトレンズ用溶剤は、以上
のようにして得られた生体適合性の高い親水性化成分が
可逆的にコンタクトレンズ表面に吸脱着することでその
効果が示される。
【0015】
【作用】本発明によるコンタクトレンズ用溶剤は、加水
分解コラーゲンペプチド及びキトサン分解成分を含むこ
とにより、安全性の高い方法でコンタクトレンズに親水
性を付与させ装用感の向上及び装用時の曇り発生等の防
止作用を持つ。
【0016】
【実施例】以下実施例により具体的に説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0017】(実施例1)
【0018】
【表1】
【0019】上記成分に蒸留水を加え乳化溶解後、全量
を100mlとしコンタクトレンズ用溶剤を得た。この
液についてコンタクトレンズの接触角変化、繰り返し浸
漬洗浄による透過率について評価した。
【0020】<評価基準> (a)コンタクトレンズの接触角変化試験 本実施例で得たコンタクトレンズ用溶剤2mlにコンタ
クトレンズ(ポリコン、セイコーコンタクトレンズ株式
会社製)を浸漬し室温にて16時間処理した。測定は市
販の接触角計を用い、コンタクトレンズは水道水で30
秒間すすいだ後エアーにてブロー乾燥させたものについ
て行った。その結果、浸漬前には接触角が92°であっ
たのに対し浸漬後では70°まで低下し良好な親水性化
効果を示した。
【0021】(b)コンタクトレンズの透過率変化 本実施例で得たコンタクトレンズ用溶剤2mlにコンタ
クトレンズ(ポリコン、セイコーコンタクトレンズ株式
会社製)を浸漬し室温にて16時間処理した。次に水道
水で30秒間すすいだ後エアーにてブロー乾燥させた。
この操作を30回繰り返し溶剤処理コンタクトレンズを
得た。このコンタクトレンズを50mlの水道水中に入
れ15分間攪拌し親水性化成分を離脱させた。この時、
未処理のコンタクトレンズの透過率、溶剤処理コンタク
トレンズの透過率、水道水による離脱処理後の透過率を
測定した。その結果、溶剤処理後は明らかに親水性化成
分の吸着が認められたが、水道水による離脱処理によっ
て親水性化成分の吸着は消失しコンタクトレンズ表面に
残存しないことが確認された。
【0022】(実施例2)
【0023】
【表2】
【0024】上記成分に蒸留水を加え乳化溶解後、全量
を100mlとしコンタクトレンズ用溶剤を得た。この
液について実施例1と同様に評価したところ、接触角は
浸漬前は94°であったのに対し浸漬後では75°まで
低下し良好な親水性化効果を示した。また親水性化成分
はコンタクトレンズ表面に残存しないことが確認され
た。
【0025】(実施例3)
【0026】
【表3】
【0027】上記成分に蒸留水を加え乳化溶解後、全量
を100mlとしコンタクトレンズ用溶剤を得た。この
液について実施例1と同様に評価したところ、接触角は
浸漬前は93°であったのに対し浸漬後では77°まで
低下し良好な親水性化効果を示した。また親水性化成分
はコンタクトレンズ表面に残存しないことが確認され
た。
【0028】(実施例4)
【0029】
【表4】
【0030】上記成分に蒸留水を加え乳化溶解後、全量
を100mlとしコンタクトレンズ用溶剤を得た。この
液について実施例1と同様に評価したところ、接触角は
浸漬前は92°であったのに対し浸漬後では71°まで
低下し良好な親水性化効果を示した。また親水性化成分
はコンタクトレンズ表面に残存しないことが確認され
た。
【0031】(実施例5)
【0032】
【表5】
【0033】上記成分に蒸留水を加え乳化溶解後、全量
を100mlとしコンタクトレンズ用溶剤を得た。この
液について殺菌性を評価した。試供菌は大腸菌を用い、
抗生物質力価測定法の感受性ディスク試験に準じて実施
した。その結果、陽性対照の0.005%塩化ベンザル
コニウム溶液の阻止円が15mmであったのに対して、
コンタクトレンズ用溶剤の阻止円は14mmでありほぼ
同等の殺菌性を示した。 陰性対照の生理食塩水は阻止
円を形成しなかった。
【0034】(比較例1)
【0035】
【表6】
【0036】上記成分に蒸留水を加え乳化溶解後、全量
を100mlとしコンタクトレンズ用溶剤を得た。この
液について実施例1と同様に評価したところ、接触角は
浸漬前は94°であり、浸漬後は91°で親水性化効果
を示さなかった。
【0037】(比較例2)
【0038】
【表7】
【0039】上記成分に蒸留水を加え乳化溶解後、全量
を100mlとしコンタクトレンズ用溶剤を得た。この
液について実施例1と同様に評価したところ、接触角は
浸漬前は95°であったのに対し浸漬後では75°まで
低下し良好な親水性化効果を示したが、親水性化成分は
コンタクトレンズ表面に残存し離脱しにくいことが確認
された。
【0040】(比較例3)
【0041】
【表8】
【0042】上記成分に蒸留水を加え乳化溶解後、全量
を100mlとしコンタクトレンズ用溶剤を得た。この
液について実施例1と同様に評価したところ、接触角は
浸漬前は93°であったのに対し浸漬後では76°まで
低下し良好な親水性化効果を示したが、親水性化成分は
コンタクトレンズ表面に残存し離脱しにくいことが確認
された。
【0043】(比較例4)
【0044】
【表9】
【0045】上記成分に蒸留水を加え乳化溶解後、全量
を100mlとしコンタクトレンズ用溶剤を得た。この
液について実施例5と同様に殺菌性を評価した結果、陽
性対照の0.005%塩化ベンザルコニウム溶液の阻止
円が15mmであったのに対して、コンタクトレンズ用
溶剤は阻止円を形成せず、殺菌性は認められなかった。
【0046】
【表10】
【0047】
【発明の効果】請求項1による発明は、水への溶解性及
び生体適合性の高い親水性効果が得られ装用感が向上す
る効果がある。請求項2では請求項1による効果とキト
サン加水分解成分による二重の親水性効果と殺菌効果が
ある。請求項3では請求項1と同様の効果及び殺菌効果
がり、これらを適用用途に応じて用いることで適正なハ
ードコンタクトレンズケアが可能で装用感が向上、また
適切なコンタクトレンズケアが可能なばかりでなく、装
用時の不快な曇りの発生やコンタクトレンズ表面の破水
による視力の散乱等を防ぐ効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のコンタクトレンズ透過率曲線。
【符号の説明】
1.未処理コンタクトレンズの透過率曲線。 2.水道水による離脱処理後のコンタクトレンズの透過
率曲線。 3.コンタクトレンズ用溶剤処理コンタクトレンズの透
過率曲線。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加水分解コラーゲンペプチドを必須成分と
    することを特徴とするコンタクトレンズ用溶剤。
  2. 【請求項2】加水分解コラーゲンペプチドおよび殺菌性
    成分としてキトサン加水分解成分を含むことを特徴とす
    るコンタクトレンズ用溶剤。
  3. 【請求項3】キトサン加水分解成分を必須成分とするこ
    とを特徴とするコンタクトレンズ用溶剤。
  4. 【請求項4】上記加水分解コラーゲンペプチドの平均分
    子量が800〜5000であることを特徴とする請求項
    1又は2記載のコンタクトレンズ用溶剤。
  5. 【請求項5】上記キトサン加水分解成分の平均分子量が
    1000〜8000であることを特徴とする請求項2又
    は3記載のコンタクトレンズ用溶剤。
JP1465794A 1994-02-08 1994-02-08 コンタクトレンズ用溶剤 Pending JPH07218878A (ja)

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