JP2840301B2 - 着色コンタクトレンズに付着したタンパク質汚れの除去方法及びそのための洗浄剤 - Google Patents
着色コンタクトレンズに付着したタンパク質汚れの除去方法及びそのための洗浄剤Info
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- A61L12/124—Hydrogen peroxide; Peroxy compounds
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- C11D3/0078—Compositions for cleaning contact lenses, spectacles or lenses
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Description
【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、着色コンタクトレンズに付着した汚れの除
去方法並びにそのための洗浄剤(除去剤)に係り、特
に、レンズ表面に付着乃至は固着したり、レンズ内部に
入り込んだタンパク質汚れを効果的に除去するための技
術に関するものである。
去方法並びにそのための洗浄剤(除去剤)に係り、特
に、レンズ表面に付着乃至は固着したり、レンズ内部に
入り込んだタンパク質汚れを効果的に除去するための技
術に関するものである。
(背景技術) 現在使用されているコンタクトレンズには、メチルメ
タクリレートを主成分とするハードコンタクトレンズ、
シロキサニルメタクリレートを主成分とする酸素透過性
ハードコンタクトレンズ、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート(HEMA)やN−ビニル−2−ピロリドンを主成
分とするソフトコンタクトレンズ等がある。而して、こ
れらのコンタクトレンズは、ソフト・ハードの別に拘わ
らず、その装用時において、生体分泌液(涙液)に浸漬
されるものであるところから、継続的に装用することに
よって、生体分泌液中に含まれる脂質、タンパク質、ム
チン質等に汚染されることが避けられず、更には、これ
らを栄養素とする細菌等に汚染されることとなる。特
に、含水性のソフトコンタクトレンズでは、含水成分と
共に、レンズ内部にも、かかる汚れが入り込んで、沈積
してしまう問題があった。
タクリレートを主成分とするハードコンタクトレンズ、
シロキサニルメタクリレートを主成分とする酸素透過性
ハードコンタクトレンズ、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート(HEMA)やN−ビニル−2−ピロリドンを主成
分とするソフトコンタクトレンズ等がある。而して、こ
れらのコンタクトレンズは、ソフト・ハードの別に拘わ
らず、その装用時において、生体分泌液(涙液)に浸漬
されるものであるところから、継続的に装用することに
よって、生体分泌液中に含まれる脂質、タンパク質、ム
チン質等に汚染されることが避けられず、更には、これ
らを栄養素とする細菌等に汚染されることとなる。特
に、含水性のソフトコンタクトレンズでは、含水成分と
共に、レンズ内部にも、かかる汚れが入り込んで、沈積
してしまう問題があった。
このようなコンタクトレンズの汚染は、コンタクトレ
ンズを曇らせることとなり、ひいては眼に損傷を与える
結果となるため、コンタクトレンズ用洗浄剤が市販さ
れ、ユーザー側において、レンズの使用前後に洗浄が行
なわれると共に、ソフトコンタクトレンズにおいては、
細菌除去のための煮沸消毒が義務付けられているのであ
る。
ンズを曇らせることとなり、ひいては眼に損傷を与える
結果となるため、コンタクトレンズ用洗浄剤が市販さ
れ、ユーザー側において、レンズの使用前後に洗浄が行
なわれると共に、ソフトコンタクトレンズにおいては、
細菌除去のための煮沸消毒が義務付けられているのであ
る。
しかしながら、市販の洗浄剤は、一般に界面活性剤を
主成分とするものであるため、コンタクトレンズに付着
した汚れのうち、脂質汚れについては除去することが出
来るものの、タンパク質やムチン質を取り除くことが出
来ず、かかる汚れを残存させてしまうものであった。そ
して、特に、ソフトコンタクトレンズの場合は、義務付
けられている煮沸消毒を行なうことによって、かかる残
存したタンパク質汚れが変性凝固し、レンズに固着して
しまい、中でも高含水性ソフトコンタクトレンズでは、
レンズ内部にもタンパク質汚れが固着することとなるの
であり、その結果、レンズは白濁し、延いてはコンタク
トレンズの寿命が縮められてしまう問題があった。
主成分とするものであるため、コンタクトレンズに付着
した汚れのうち、脂質汚れについては除去することが出
来るものの、タンパク質やムチン質を取り除くことが出
来ず、かかる汚れを残存させてしまうものであった。そ
して、特に、ソフトコンタクトレンズの場合は、義務付
けられている煮沸消毒を行なうことによって、かかる残
存したタンパク質汚れが変性凝固し、レンズに固着して
しまい、中でも高含水性ソフトコンタクトレンズでは、
レンズ内部にもタンパク質汚れが固着することとなるの
であり、その結果、レンズは白濁し、延いてはコンタク
トレンズの寿命が縮められてしまう問題があった。
このため、タンパク質除去用の洗浄剤として、従来よ
り、タンパク分解酵素及びハイドロスルホヒドリル化合
物を含有する洗浄剤が知られており、かかる洗浄剤に、
汚染されたレンズを浸漬することによって、タンパク質
汚れを分解、除去している。しかしながら、この方法で
は、タンパク質の分解に非常に時間がかかり、洗浄操作
に6時間〜長時間といった非常に長い時間を必要とする
欠点があった。
り、タンパク分解酵素及びハイドロスルホヒドリル化合
物を含有する洗浄剤が知られており、かかる洗浄剤に、
汚染されたレンズを浸漬することによって、タンパク質
汚れを分解、除去している。しかしながら、この方法で
は、タンパク質の分解に非常に時間がかかり、洗浄操作
に6時間〜長時間といった非常に長い時間を必要とする
欠点があった。
また、特開昭59−45399号、特開昭61−260214号、特
開昭62−150318号及び特開昭63−47722号公報等には、
塩素系酸化剤等を用いたタンパク除去剤乃至は除去法が
明らかにされているが、このような強力な酸化剤を用い
た処理剤では、ソフトコンタクトレンズのマークや着色
部が脱色消失してしまう問題があり、カラーソフトコン
タクトレンズや、染料によりマークされたコンタクトレ
ンズには使用出来ないものであった。
開昭62−150318号及び特開昭63−47722号公報等には、
塩素系酸化剤等を用いたタンパク除去剤乃至は除去法が
明らかにされているが、このような強力な酸化剤を用い
た処理剤では、ソフトコンタクトレンズのマークや着色
部が脱色消失してしまう問題があり、カラーソフトコン
タクトレンズや、染料によりマークされたコンタクトレ
ンズには使用出来ないものであった。
一方、酸化剤として各種の過酸化物を用いた、コンタ
クトレンズの処理剤や処理方法も、これまでに数多く提
案されており、例えば、特表昭62−502245号公報には、
過酸化水素供給源として働き得るコンタクトレンズ消毒
剤と、この消毒剤を眼科的に許容されるように出来る遅
延開放形態の不活性化剤と、その不活性化に際して、目
に見える変色が起きる変色指示薬より成る、水に添加す
る固体形態のコンタクトレンズ消毒組成物が明らかにさ
れており、また、特公昭61−34343号公報には、アスコ
ルビン酸、アルカリ金属過炭酸塩、および有効量の銅塩
触媒を含有する、殺菌的に活性な水溶液中に浸漬する消
毒方法について明らかにされている。更にまた、特開昭
63−37313号公報には、固体ペルオキソ化合物、還元剤
及び/又は触媒、並びに界面活性剤を含有するコンタク
トレンズ殺菌洗浄系であって、ペルオキソ化合物含有成
分が、さらにアルキルグリコシド、及びpHを7に調節す
るための緩衝塩を含むH2O2中和成分を含有して成ること
を特徴とするコンタクトレンズ殺菌洗浄系について、明
らかにされている。
クトレンズの処理剤や処理方法も、これまでに数多く提
案されており、例えば、特表昭62−502245号公報には、
過酸化水素供給源として働き得るコンタクトレンズ消毒
剤と、この消毒剤を眼科的に許容されるように出来る遅
延開放形態の不活性化剤と、その不活性化に際して、目
に見える変色が起きる変色指示薬より成る、水に添加す
る固体形態のコンタクトレンズ消毒組成物が明らかにさ
れており、また、特公昭61−34343号公報には、アスコ
ルビン酸、アルカリ金属過炭酸塩、および有効量の銅塩
触媒を含有する、殺菌的に活性な水溶液中に浸漬する消
毒方法について明らかにされている。更にまた、特開昭
63−37313号公報には、固体ペルオキソ化合物、還元剤
及び/又は触媒、並びに界面活性剤を含有するコンタク
トレンズ殺菌洗浄系であって、ペルオキソ化合物含有成
分が、さらにアルキルグリコシド、及びpHを7に調節す
るための緩衝塩を含むH2O2中和成分を含有して成ること
を特徴とするコンタクトレンズ殺菌洗浄系について、明
らかにされている。
しかしながら、これら処理剤や処理方法は、タンパク
質汚れの除去よりは、寧ろ、滅菌を目的とするものであ
り、副次的にタンパク質汚れの除去に若干の効果を奏す
るとしても、その効果は不充分で、コンタクトレンズに
固着したタンパク質汚れ、更にはソフトコンタクトレン
ズの内部に入り込んだタンパク質汚れを有効に取り除く
ことは出来ないものであった。
質汚れの除去よりは、寧ろ、滅菌を目的とするものであ
り、副次的にタンパク質汚れの除去に若干の効果を奏す
るとしても、その効果は不充分で、コンタクトレンズに
固着したタンパク質汚れ、更にはソフトコンタクトレン
ズの内部に入り込んだタンパク質汚れを有効に取り除く
ことは出来ないものであった。
(解決課題) かかる状況下において、本発明は為されたものであ
り、その課題とするところは、着色コンタクトレンズの
表面及び内部に付着乃至は固着したタンパク質等の汚れ
を、脱色の問題を生じることなく、効率良く短時間で除
去し得るような除去方法を提供することにあり、また、
そのための洗浄剤を提供することにある。
り、その課題とするところは、着色コンタクトレンズの
表面及び内部に付着乃至は固着したタンパク質等の汚れ
を、脱色の問題を生じることなく、効率良く短時間で除
去し得るような除去方法を提供することにあり、また、
そのための洗浄剤を提供することにある。
(解決手段) そして、上記課題を解決するため、本発明にあって
は、タンパク質汚れの付着したカラーコンタクトレンズ
乃至はマーク入りコンタクトレンズを、pH9以上とし
た、過酸化水素イオンを含む水溶液中に、浸漬処理し
て、タンパク質汚れを分解、除去するようにしたのであ
り、更に、かかる除去に際して、一層効率的に洗浄を行
なう場合には、前記コンタクトレンズの浸漬せしめられ
る水溶液を、少なくとも40℃以上の温度に保持するよう
にしたのである。
は、タンパク質汚れの付着したカラーコンタクトレンズ
乃至はマーク入りコンタクトレンズを、pH9以上とし
た、過酸化水素イオンを含む水溶液中に、浸漬処理し
て、タンパク質汚れを分解、除去するようにしたのであ
り、更に、かかる除去に際して、一層効率的に洗浄を行
なう場合には、前記コンタクトレンズの浸漬せしめられ
る水溶液を、少なくとも40℃以上の温度に保持するよう
にしたのである。
また、本発明にあっては、かかる除去方法に用いるべ
き洗浄剤として、(a)過酸化水素イオンを含み、且つ
pHが9以上に調整されてなる水溶液からなる着色コンタ
クトレンズ用洗浄剤、(b)過酸化水素イオンを発生す
る過酸化物成分と、該過酸化物成分の溶解された水溶液
のpHを9以上の所望のpH値に調整するためのpH調整成分
とを有する着色コンタクトレンズ用洗浄剤、或いは、
(c)水への溶解によって、過酸化水素イオンを発生
し、且つpH9以上の水溶液を与える着色コンタクトレン
ズ用洗浄剤が、選択されることとなる。
き洗浄剤として、(a)過酸化水素イオンを含み、且つ
pHが9以上に調整されてなる水溶液からなる着色コンタ
クトレンズ用洗浄剤、(b)過酸化水素イオンを発生す
る過酸化物成分と、該過酸化物成分の溶解された水溶液
のpHを9以上の所望のpH値に調整するためのpH調整成分
とを有する着色コンタクトレンズ用洗浄剤、或いは、
(c)水への溶解によって、過酸化水素イオンを発生
し、且つpH9以上の水溶液を与える着色コンタクトレン
ズ用洗浄剤が、選択されることとなる。
(作用・効果) 要するに、本発明にあっては、コンタクトレンズが浸
漬せしめられる水溶液中に存在する過酸化水素イオンの
働きによって、効果的なタンパク質の可溶化または分散
化が為され得るのであり、短時間でタンパク質汚れの除
去を終えることが出来るのである。なお、かかるタンパ
ク質分解の機構は未だ明らかではないが、おそらく前記
イオンがアミドに作用して、加水分解のように、タンパ
ク質のペプチド結合を切断するものと推察されている。
従って、本発明にあっては、酸化作用に起因する脱色の
問題が回避されるため、カラーソフトコンタクトレンズ
やマーク入りの着色レンズに対して、有利に採用するこ
とが出来るのである。
漬せしめられる水溶液中に存在する過酸化水素イオンの
働きによって、効果的なタンパク質の可溶化または分散
化が為され得るのであり、短時間でタンパク質汚れの除
去を終えることが出来るのである。なお、かかるタンパ
ク質分解の機構は未だ明らかではないが、おそらく前記
イオンがアミドに作用して、加水分解のように、タンパ
ク質のペプチド結合を切断するものと推察されている。
従って、本発明にあっては、酸化作用に起因する脱色の
問題が回避されるため、カラーソフトコンタクトレンズ
やマーク入りの着色レンズに対して、有利に採用するこ
とが出来るのである。
しかも、かかる過酸化水素イオンは、非常に低い濃度
で優れた効果を発揮し得るものであるところから、汚染
されたコンタクトレンズが浸漬せしめられる水溶液、即
ち洗浄液は、極めて低濃度に調製されればよく、このた
め本発明に従う洗浄方法にあっては、製剤からの洗浄液
の調製や洗浄終了後のレンズのすすぎを簡便に行なうこ
とが出来、実際の洗浄に当たっての取り扱いが容易であ
る利点をも有している。
で優れた効果を発揮し得るものであるところから、汚染
されたコンタクトレンズが浸漬せしめられる水溶液、即
ち洗浄液は、極めて低濃度に調製されればよく、このた
め本発明に従う洗浄方法にあっては、製剤からの洗浄液
の調製や洗浄終了後のレンズのすすぎを簡便に行なうこ
とが出来、実際の洗浄に当たっての取り扱いが容易であ
る利点をも有している。
加えて、洗浄に当たって、コンタクトレンズを浸漬せ
しめた水溶液を、少なくとも40℃以上の温度に加熱・保
持することにより、過酸化水素イオンによるタンパク質
分解の速度が効果的に速められて、一層の洗浄時間の短
縮が図られ得ることとなるのである。
しめた水溶液を、少なくとも40℃以上の温度に加熱・保
持することにより、過酸化水素イオンによるタンパク質
分解の速度が効果的に速められて、一層の洗浄時間の短
縮が図られ得ることとなるのである。
(具体的構成) ところで、かかる本発明に従う洗浄方法にて使用され
る水溶液(洗浄液)の必須の含有成分である過酸化水素
イオン(HOO-)は、具体的には、過酸化水素(過酸化水
素水)や過酸化水素ナトリウム等の過酸化水素化合物等
から発生せしめられるものである。かかる過酸化物成分
は、単独で、或いは他の過酸化物と組み合わせて使用す
ることが出来、それら過酸化物成分を主成分として、本
発明に従う各洗浄剤が調製されることとなる。
る水溶液(洗浄液)の必須の含有成分である過酸化水素
イオン(HOO-)は、具体的には、過酸化水素(過酸化水
素水)や過酸化水素ナトリウム等の過酸化水素化合物等
から発生せしめられるものである。かかる過酸化物成分
は、単独で、或いは他の過酸化物と組み合わせて使用す
ることが出来、それら過酸化物成分を主成分として、本
発明に従う各洗浄剤が調製されることとなる。
そして、そのような洗浄剤から、調製されるコンタク
トレンズ用洗浄液は、過酸化水素イオンを、通常、0.00
001%〜20.0%の範囲を目安として含有することが出
来、好ましい割合としては、0.001%〜10.0%の範囲で
含有するものである。該イオンの含有量が0.00001%未
満では、充分なタンパク除去の効果を得ることが困難と
なり、一方20.0%を越える場合は、処理後のレンズの安
全性確保の為のすすぎ作業等をより慎重に行なう必要が
生じ、好ましくない。
トレンズ用洗浄液は、過酸化水素イオンを、通常、0.00
001%〜20.0%の範囲を目安として含有することが出
来、好ましい割合としては、0.001%〜10.0%の範囲で
含有するものである。該イオンの含有量が0.00001%未
満では、充分なタンパク除去の効果を得ることが困難と
なり、一方20.0%を越える場合は、処理後のレンズの安
全性確保の為のすすぎ作業等をより慎重に行なう必要が
生じ、好ましくない。
また、かかる洗浄液は、その優れたタンパク除去効果
を有効に発揮させる上において、9.0以上、好ましくは1
1程度の、pH値に調整される必要がある。pH9.0未満で
は、タンパク質汚れの除去効果を充分に発揮させること
が出来ないからであり、また、pHが余りにも高過ぎる場
合には、コンタクトレンズ自体がアルカリ劣化を惹起す
る虞れがあるため、pH13程度を上限とするのが好まし
い。
を有効に発揮させる上において、9.0以上、好ましくは1
1程度の、pH値に調整される必要がある。pH9.0未満で
は、タンパク質汚れの除去効果を充分に発揮させること
が出来ないからであり、また、pHが余りにも高過ぎる場
合には、コンタクトレンズ自体がアルカリ劣化を惹起す
る虞れがあるため、pH13程度を上限とするのが好まし
い。
そして、本発明に従う洗浄方法にあっては、上記した
イオン濃度及びpHの条件を満たすように調製された洗浄
液に、汚染されたコンタクトレンズを、有効時間浸漬し
た後、洗浄液をすすぎ落とす操作を行なうのであるが、
より効率的に短時間で洗浄するには、かかる洗浄液は、
洗浄されるべき汚染コンタクトレンズを浸漬せしめた状
態で、少なくとも40℃以上に加熱保持されることが望ま
しく、一般に、40〜120℃程度、より好ましくは50〜100
℃程度の処理温度が採用される。また、処理時間として
は、一般に、10分〜60分程度が採用されることとなる。
イオン濃度及びpHの条件を満たすように調製された洗浄
液に、汚染されたコンタクトレンズを、有効時間浸漬し
た後、洗浄液をすすぎ落とす操作を行なうのであるが、
より効率的に短時間で洗浄するには、かかる洗浄液は、
洗浄されるべき汚染コンタクトレンズを浸漬せしめた状
態で、少なくとも40℃以上に加熱保持されることが望ま
しく、一般に、40〜120℃程度、より好ましくは50〜100
℃程度の処理温度が採用される。また、処理時間として
は、一般に、10分〜60分程度が採用されることとなる。
なお、より具体的なイオン濃度或いはその発生源であ
る過酸化物成分の濃度、pH及び処理温度は、使用する過
酸化物成分の種類や要求される処理時間、レンズの汚れ
の程度等に応じて、適宜に決定されれば良いが、それら
過酸化物成分の濃度、pH、処理温度の何れもが高く設定
されると、レンズの素材劣化が生じる恐れを生じ、また
逆に、何れもが低く設定されると、タンパク質汚れの分
解が不充分となるところから、それらの間のバランスを
取るようにすることが望ましい。
る過酸化物成分の濃度、pH及び処理温度は、使用する過
酸化物成分の種類や要求される処理時間、レンズの汚れ
の程度等に応じて、適宜に決定されれば良いが、それら
過酸化物成分の濃度、pH、処理温度の何れもが高く設定
されると、レンズの素材劣化が生じる恐れを生じ、また
逆に、何れもが低く設定されると、タンパク質汚れの分
解が不充分となるところから、それらの間のバランスを
取るようにすることが望ましい。
例えば、過酸化水素イオンの発生源としてH2O2を選択
した場合において、H2O2濃度とpHと洗浄処理温度との望
ましい関係は、以下の通りである。
した場合において、H2O2濃度とpHと洗浄処理温度との望
ましい関係は、以下の通りである。
先ず、処理温度が80℃以上の場合は、pHは9.0〜13.
0、H2O2の濃度は0.01%〜1.0%の範囲が好ましい。なか
でも、pHが9.0〜10.0の範囲では、H2O2の濃度は0.1〜1.
0%である。一方、pHが10.0〜13.0の範囲では、H2O2の
濃度は0.01%〜0.1%が良い。また、処理温度が40℃以
上、80℃未満である場合には、pHは9.0〜13.0、H2O2の
濃度は0.01〜5.0%とされるのが好ましい。より好まし
くは、pH9.0〜10.0の範囲では、H2O2濃度は1.0%〜5.0
%である。一方、pHが10.0〜13.0の範囲では、H2O2濃度
は0.01〜1.0%とするのが良い。さらに、室温下で洗浄
処理を行なう場合には、pH11以上、且つH2O2濃度が1.0
%以上とされるのが望ましい。
0、H2O2の濃度は0.01%〜1.0%の範囲が好ましい。なか
でも、pHが9.0〜10.0の範囲では、H2O2の濃度は0.1〜1.
0%である。一方、pHが10.0〜13.0の範囲では、H2O2の
濃度は0.01%〜0.1%が良い。また、処理温度が40℃以
上、80℃未満である場合には、pHは9.0〜13.0、H2O2の
濃度は0.01〜5.0%とされるのが好ましい。より好まし
くは、pH9.0〜10.0の範囲では、H2O2濃度は1.0%〜5.0
%である。一方、pHが10.0〜13.0の範囲では、H2O2濃度
は0.01〜1.0%とするのが良い。さらに、室温下で洗浄
処理を行なう場合には、pH11以上、且つH2O2濃度が1.0
%以上とされるのが望ましい。
ところで、本発明に従う洗浄方法に使用される洗浄液
を与える洗浄剤は、液剤、錠剤の何れの形態によっても
提供し得るものである。
を与える洗浄剤は、液剤、錠剤の何れの形態によっても
提供し得るものである。
例えば、前記過酸化物成分が水への溶解によってpH9.
0以上を示すものである場合、例えば該過酸化物成分が
過酸化水素ナトリウム(NaHO2)である場合には、本発
明に係る洗浄剤の一形態として、それらを含有する錠剤
として提供することが出来る。そしてその場合には、ユ
ーザーは、かかる錠剤を、使用時に所定量の水に溶解さ
せるだけで、容易にコンタクトレンズ洗浄液を調製する
ことが出来るのである。
0以上を示すものである場合、例えば該過酸化物成分が
過酸化水素ナトリウム(NaHO2)である場合には、本発
明に係る洗浄剤の一形態として、それらを含有する錠剤
として提供することが出来る。そしてその場合には、ユ
ーザーは、かかる錠剤を、使用時に所定量の水に溶解さ
せるだけで、容易にコンタクトレンズ洗浄液を調製する
ことが出来るのである。
また、液剤として提供する場合には、何等の調整をも
必要とせずにそのまま使用し得るような、過酸化水素イ
オンを含み、且つpHが9以上に調整された状態の液剤と
して提供することが出来る他、2液構成とすることも出
来る。この場合には、ユーザーは、過酸化物成分を含む
原液を、使用時にpH調整成分を含む調整液で希釈するこ
とによって、コンタクトレンズ洗浄液を調製するのであ
る。このように2液構成とすると、過酸化物成分を含む
原液のpHを、過酸化物成分の安定性に良好な値域に設定
することが出来、洗浄能力が良好に維持されると共に、
加える調整液の量を加減することにより、調製されるコ
ンタクトレンズ洗浄液のpH値を9以上の所望の値とする
ことが出来る利点がある。
必要とせずにそのまま使用し得るような、過酸化水素イ
オンを含み、且つpHが9以上に調整された状態の液剤と
して提供することが出来る他、2液構成とすることも出
来る。この場合には、ユーザーは、過酸化物成分を含む
原液を、使用時にpH調整成分を含む調整液で希釈するこ
とによって、コンタクトレンズ洗浄液を調製するのであ
る。このように2液構成とすると、過酸化物成分を含む
原液のpHを、過酸化物成分の安定性に良好な値域に設定
することが出来、洗浄能力が良好に維持されると共に、
加える調整液の量を加減することにより、調製されるコ
ンタクトレンズ洗浄液のpH値を9以上の所望の値とする
ことが出来る利点がある。
なお、本発明の洗浄液には、必要に応じて各種の配合
剤、例えばpH調整剤、浸透圧調整剤等を含有させても何
等差支えないことは言うまでもない。かかる、pH調整剤
は、前記のpH調整成分としても使用され得るものであ
り、その具体例としては、水酸化ナトリウム、希塩酸
や、炭酸バッファー、リン酸バッファー、ほう酸バッフ
ァー等を挙げることが出来、また浸透圧調整剤として
は、NaCl等の無機塩類を用いることが出来る。また、ED
TA等のキレート剤を含有させても良く、更にノニオン、
アニオン系界面活性剤を含有させても何等差支えない。
剤、例えばpH調整剤、浸透圧調整剤等を含有させても何
等差支えないことは言うまでもない。かかる、pH調整剤
は、前記のpH調整成分としても使用され得るものであ
り、その具体例としては、水酸化ナトリウム、希塩酸
や、炭酸バッファー、リン酸バッファー、ほう酸バッフ
ァー等を挙げることが出来、また浸透圧調整剤として
は、NaCl等の無機塩類を用いることが出来る。また、ED
TA等のキレート剤を含有させても良く、更にノニオン、
アニオン系界面活性剤を含有させても何等差支えない。
(実施例) 以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更
に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、その
ような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるも
のでないことは、言うまでもないところである。
に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、その
ような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるも
のでないことは、言うまでもないところである。
また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上
記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限
りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修
正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべ
きである。
記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限
りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修
正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべ
きである。
なお、以下の実施例で使用した返品白濁ソフトレンズ
は、市場に流通している、HEMAを主成分とする含水率が
38%のソフトコンタクトレンズの、返品として回収され
たものの内、白濁状にタンパク質汚れが付着したものを
選び出したものであり、また、返品白濁酸素透過性ハー
ドレンズも、同様に市販されている酸素透過性ハードコ
ンタクトレンズの、返品として回収されたものの内、白
濁状にタンパク質汚れが付着したものを選び出したもの
である。拠って、レンズの使用経歴は不明である。
は、市場に流通している、HEMAを主成分とする含水率が
38%のソフトコンタクトレンズの、返品として回収され
たものの内、白濁状にタンパク質汚れが付着したものを
選び出したものであり、また、返品白濁酸素透過性ハー
ドレンズも、同様に市販されている酸素透過性ハードコ
ンタクトレンズの、返品として回収されたものの内、白
濁状にタンパク質汚れが付着したものを選び出したもの
である。拠って、レンズの使用経歴は不明である。
また、本発明の洗浄液にソフトコンタクトレンズを浸
漬した場合、多少膨潤したり、収縮したりすることがあ
るが、生理食塩水中に放置することにより、原形に戻す
ことが出来、レンズの物性には何等影響を残すことはな
い。
漬した場合、多少膨潤したり、収縮したりすることがあ
るが、生理食塩水中に放置することにより、原形に戻す
ことが出来、レンズの物性には何等影響を残すことはな
い。
さらに、実施例および比較例中のタンパク除去率につ
いて、FT−IR測定スペクトルにおける1550cm-1付近に現
れるタンパク質のアミドIIバンビのピーク面積より、下
式に従って、タンパク汚れの除去率を算出した。
いて、FT−IR測定スペクトルにおける1550cm-1付近に現
れるタンパク質のアミドIIバンビのピーク面積より、下
式に従って、タンパク汚れの除去率を算出した。
A:タンパク除去処理前のピーク面積 B:タンパク除去処理後のピーク面積 実施例 1 市販の31%の過酸化水素水を希釈して、0.1%の過酸
化水素水を10ml得た。これを3N水酸化ナトリウム水溶液
にてpH12に調整して、目的とする洗浄液を得た。
化水素水を10ml得た。これを3N水酸化ナトリウム水溶液
にてpH12に調整して、目的とする洗浄液を得た。
かくして得られた洗浄液の1mlを、ソフトコンタクト
レンズ用煮沸ケースに入れ、その中に返品白濁ソフトコ
ンタクトレンズを浸漬して、水浴上で20分間煮沸した
後、レンズを取り出し、シリコン製パフを用いて市販の
ソフトコンタクトレンズ用洗浄剤で洗浄した。このよう
な洗浄処理(1回)の結果、白濁状のタンパク質汚れが
74%除去され、透明清浄化されたレンズが得られた。
レンズ用煮沸ケースに入れ、その中に返品白濁ソフトコ
ンタクトレンズを浸漬して、水浴上で20分間煮沸した
後、レンズを取り出し、シリコン製パフを用いて市販の
ソフトコンタクトレンズ用洗浄剤で洗浄した。このよう
な洗浄処理(1回)の結果、白濁状のタンパク質汚れが
74%除去され、透明清浄化されたレンズが得られた。
実施例 2 市販の31%の過酸化水素水を希釈して、5.0%の過酸
化水素水を10ml得た。これを3N水酸化ナトリウム水溶液
にてpH12に調整して、目的とする洗浄液を得た。
化水素水を10ml得た。これを3N水酸化ナトリウム水溶液
にてpH12に調整して、目的とする洗浄液を得た。
次いで、かかる洗浄液の5mlを、バイアル瓶に入れ、
その中に、返品白濁酸素透過性ハードコンタクトレンズ
を浸漬し、室温で30分間放置した後、レンズを取り出
し、市販の酸素透過性ハードコンタクトレンズ用洗浄液
で手指洗浄したところ、透明清浄化されたレンズが得ら
れた。
その中に、返品白濁酸素透過性ハードコンタクトレンズ
を浸漬し、室温で30分間放置した後、レンズを取り出
し、市販の酸素透過性ハードコンタクトレンズ用洗浄液
で手指洗浄したところ、透明清浄化されたレンズが得ら
れた。
実施例 3 市販の31%の過酸化水素水をリン酸緩衝液で希釈し
て、pH3.0、濃度3.0%の過酸化水素水を得た。次いで、
この溶液の1mlに対して、炭酸ナトリウムを0.148%、炭
酸水素ナトリウムを0.155%、塩化ナトリウムを0.85
%、それぞれ含有する溶液の5mlを加えて、pH95、浸透
圧290mmol/kgである、濃度0.5%の過酸化水素洗浄液を
調製した。
て、pH3.0、濃度3.0%の過酸化水素水を得た。次いで、
この溶液の1mlに対して、炭酸ナトリウムを0.148%、炭
酸水素ナトリウムを0.155%、塩化ナトリウムを0.85
%、それぞれ含有する溶液の5mlを加えて、pH95、浸透
圧290mmol/kgである、濃度0.5%の過酸化水素洗浄液を
調製した。
かくして得られた洗浄液を用いて、実施例1と同様の
洗浄処理を行なったところ、処理回数1回にて、白濁状
のタンパク質汚れの91%が除去され、透明清浄化された
レンズが得られた。
洗浄処理を行なったところ、処理回数1回にて、白濁状
のタンパク質汚れの91%が除去され、透明清浄化された
レンズが得られた。
実施例 4 実施例3で調製した過酸化水素洗浄液に、更にノニオ
ン系界面活性剤たるポリプロピレンオキサイド−ポリエ
チレンオキサイドブロックコポリマー(ポリエチレンオ
キサイド含有量40重量%、平均分子量3330)を0.007%
の割合で、またポリプロピレンオキサイド−ポリエチレ
ンオキサイドブロックコポリマー(ポリエチレンオキサ
イド含有量80重量%、平均分子量10000)を0.014%の割
合で、それぞれ添加して、含有せしめた。
ン系界面活性剤たるポリプロピレンオキサイド−ポリエ
チレンオキサイドブロックコポリマー(ポリエチレンオ
キサイド含有量40重量%、平均分子量3330)を0.007%
の割合で、またポリプロピレンオキサイド−ポリエチレ
ンオキサイドブロックコポリマー(ポリエチレンオキサ
イド含有量80重量%、平均分子量10000)を0.014%の割
合で、それぞれ添加して、含有せしめた。
かくして得られた調製液を用いて、実施例1と同様の
洗浄処理を行なったところ、処理回数1回にて、白濁状
のタンパク質汚れの95%が除去され、透明清浄化された
レンズが得られた。
洗浄処理を行なったところ、処理回数1回にて、白濁状
のタンパク質汚れの95%が除去され、透明清浄化された
レンズが得られた。
実施例 5 実施例3で調製した過酸化水素洗浄液に、更にドデシ
ル硫酸ナトリウムを0.01%の割合で添加して、含有せし
めた。
ル硫酸ナトリウムを0.01%の割合で添加して、含有せし
めた。
次いで、この調製液を用いて、実施例1と同様の洗浄
処理を行なったところ、処理回数1回にて、白濁状のタ
ンパク質汚れの92%が除去され、透明清浄化されたレン
ズが得られた。
処理を行なったところ、処理回数1回にて、白濁状のタ
ンパク質汚れの92%が除去され、透明清浄化されたレン
ズが得られた。
実施例 6 実施例3で調製した過酸化水素洗浄液に、更にセチル
トリメチルアンモニウムクロライドを0.01%の割合で含
有せしめて、実施例1と同様の洗浄処理を行なったとこ
ろ、処理回数1回にて、白濁状のタンパク質汚れの90%
が除去され、透明清浄化されたレンズが得られた。
トリメチルアンモニウムクロライドを0.01%の割合で含
有せしめて、実施例1と同様の洗浄処理を行なったとこ
ろ、処理回数1回にて、白濁状のタンパク質汚れの90%
が除去され、透明清浄化されたレンズが得られた。
実施例 7 実施例3で調製した過酸化水素洗浄液に対し、更にエ
チレンジアミンテトラ酢酸3ナトリウムを0.05%の割合
で含有せしめ、pHを9.5に調整した後、実施例1と同様
の洗浄処理を行なったところ、処理回数1回にて、白濁
状のタンパク質汚れの98%が除去され、透明清浄化され
たレンズが得られた。
チレンジアミンテトラ酢酸3ナトリウムを0.05%の割合
で含有せしめ、pHを9.5に調整した後、実施例1と同様
の洗浄処理を行なったところ、処理回数1回にて、白濁
状のタンパク質汚れの98%が除去され、透明清浄化され
たレンズが得られた。
実施例 8 実施列3で調製した過酸化水素洗浄液に、更にノニオ
ン系界面活性剤たるポリプロピレンオキサイド−ポリエ
チレンオキサイドブロックコポリマー(ポリエチレンオ
キサイド含有量40重量%、平均分子量3330)を0.004%
の割合で、またポリプロピレンオキサイド−ポリエチレ
ンオキサイドブロックコポリマー(ポリエチレンオキサ
イド含有量80重量%、平均分子量10000)を0.008%の割
合で、それぞれ添加して、含有せしめた。
ン系界面活性剤たるポリプロピレンオキサイド−ポリエ
チレンオキサイドブロックコポリマー(ポリエチレンオ
キサイド含有量40重量%、平均分子量3330)を0.004%
の割合で、またポリプロピレンオキサイド−ポリエチレ
ンオキサイドブロックコポリマー(ポリエチレンオキサ
イド含有量80重量%、平均分子量10000)を0.008%の割
合で、それぞれ添加して、含有せしめた。
次いで、かかる調製液の1mlを、ソフトコンタクトレ
ンズ用煮沸ケースに入れ、その中に返品白濁ソフトコン
タクトレンズを浸漬して、50℃の水浴上で5分間加熱し
た後、レンズを取り出し、シリコン製パフを用いて市販
のソフトコンタクトレンズ用洗浄剤で洗浄することによ
り、洗浄処理を行なったところ、処理回数1回で、白濁
状のタンパク質汚れが26%除去され、更に同様な処理を
繰り返すことにより、処理回数2回で55%、処理回数3
回で85%の除去率となり、透明清浄化されたレンズが得
られた。
ンズ用煮沸ケースに入れ、その中に返品白濁ソフトコン
タクトレンズを浸漬して、50℃の水浴上で5分間加熱し
た後、レンズを取り出し、シリコン製パフを用いて市販
のソフトコンタクトレンズ用洗浄剤で洗浄することによ
り、洗浄処理を行なったところ、処理回数1回で、白濁
状のタンパク質汚れが26%除去され、更に同様な処理を
繰り返すことにより、処理回数2回で55%、処理回数3
回で85%の除去率となり、透明清浄化されたレンズが得
られた。
実施例9〜11 実施例3で調製した過酸化水素洗浄液のpHを、0.5N塩
酸水溶液または0.5N水酸化ナトリウム水溶液を用いて調
整し、pH9、pH10、pH11の各洗浄液を調製した。
酸水溶液または0.5N水酸化ナトリウム水溶液を用いて調
整し、pH9、pH10、pH11の各洗浄液を調製した。
次いで、それぞれの洗浄液を用いて、実施例1と同様
の洗浄処理を各々一回づつ行なったところ、pH9の洗浄
液では94%のタンパク質汚れが除去され、pH10の洗浄液
では82%、pH11の洗浄液では91%の除去率が得られた。
の洗浄処理を各々一回づつ行なったところ、pH9の洗浄
液では94%のタンパク質汚れが除去され、pH10の洗浄液
では82%、pH11の洗浄液では91%の除去率が得られた。
比較例 1 実施例3で調製した過酸化水素洗浄液を、0.5N塩酸水
溶液にてpH7に調整した調整液を用いて、実施例1と同
様の洗浄処理を行なったところ、処理回数1回で、白濁
状のタンパク質汚れの19%が除去された。更に同様な処
理を繰り返したところ、処理回数2回で31%の除去率で
あった。
溶液にてpH7に調整した調整液を用いて、実施例1と同
様の洗浄処理を行なったところ、処理回数1回で、白濁
状のタンパク質汚れの19%が除去された。更に同様な処
理を繰り返したところ、処理回数2回で31%の除去率で
あった。
比較例 2 実施例3で調製した過酸化水素洗浄液を、0.5N塩酸水
溶液にてpH3に調整した調整液を用いて、実施例1と同
様の洗浄処理を行なったところ、タンパク質汚れは全く
除去されず、更に同様の処理を3回繰り返したが、除去
率は0%のままであった。
溶液にてpH3に調整した調整液を用いて、実施例1と同
様の洗浄処理を行なったところ、タンパク質汚れは全く
除去されず、更に同様の処理を3回繰り返したが、除去
率は0%のままであった。
比較例 2 市販されている酵素入り洗浄剤(米国アラガン社製商
品名「ハイドロケアーF」)を使用して、返品白濁ソフ
トコンタクトレンズを、室温で6時間浸漬したところ、
タンパク質汚れの除去率は36%であった。
品名「ハイドロケアーF」)を使用して、返品白濁ソフ
トコンタクトレンズを、室温で6時間浸漬したところ、
タンパク質汚れの除去率は36%であった。
以上の結果から明らかなように、本発明に従う方法に
よって、コンタクトレンズを洗浄した場合には、非常に
短い時間で、タンパク質汚れを効果的に除去出来るので
あり、ソフトコンタクトレンズの内部に入り込んだタン
パク質汚れまでもが有効に分解、除去され得るのであ
る。
よって、コンタクトレンズを洗浄した場合には、非常に
短い時間で、タンパク質汚れを効果的に除去出来るので
あり、ソフトコンタクトレンズの内部に入り込んだタン
パク質汚れまでもが有効に分解、除去され得るのであ
る。
しかも、ソフトコンタクトレンズのマークやカラーコ
ンタクトレンズの脱色の問題は生じないところから、そ
れらの着色レンズに対して有利に適用され得るのであ
る。
ンタクトレンズの脱色の問題は生じないところから、そ
れらの着色レンズに対して有利に適用され得るのであ
る。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02C 7/04 B05D 5/00 A61L 2/18 C11D 7/18
Claims (5)
- 【請求項1】タンパク質汚れの付着したカラーコンタク
トレンズ乃至はマーク入りコンタクトレンズを、pH9以
上とした、過酸化水素イオンを含む水溶液中に、浸漬処
理することを特徴とする着色コンタクトレンズに付着し
たタンパク質汚れの除去方法。 - 【請求項2】前記コンタクトレンズの浸漬せしめられる
水溶液が、少なくとも40℃以上の温度に保持される請求
項(1)記載の着色コンタクトレンズに付着したタンパ
ク質汚れの除去方法。 - 【請求項3】カラーコンタクトレンズ乃至はマーク入り
コンタクトレンズに付着したタンパク質汚れを除去する
ために用いられる洗浄剤にして、過酸化水素イオンを含
み、且つpHが9以上に調整されてなる水溶液からなる着
色コンタクトレンズ用洗浄剤。 - 【請求項4】カラーコンタクトレンズ乃至はマーク入り
コンタクトレンズに付着したタンパク質汚れを除去する
ために用いられる洗浄剤にして、過酸化水素イオンを発
生する過酸化物成分と、該過酸化物成分の溶解された水
溶液のpHを9以上の所望のpH値に調整するためのpH調整
成分とを有する着色コンタクトレンズ用洗浄剤。 - 【請求項5】カラーコンタクトレンズ乃至はマーク入り
コンタクトレンズに付着したタンパク質汚れを除去する
ために用いられる洗浄剤にして、水への溶解によって、
過酸化水素イオンを発生し、且つpH9以上の水溶液を与
える着色コンタクトレンズ用洗浄剤。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1176799A JP2840301B2 (ja) | 1989-07-07 | 1989-07-07 | 着色コンタクトレンズに付着したタンパク質汚れの除去方法及びそのための洗浄剤 |
DE69032338T DE69032338D1 (de) | 1989-07-07 | 1990-06-27 | Verfahren zum Entfernen von Schmutz von Kontaktlinsen |
EP19900112292 EP0406695B1 (en) | 1989-07-07 | 1990-06-27 | Method for removing soil deposited on a contact lens |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1176799A JP2840301B2 (ja) | 1989-07-07 | 1989-07-07 | 着色コンタクトレンズに付着したタンパク質汚れの除去方法及びそのための洗浄剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0341412A JPH0341412A (ja) | 1991-02-21 |
JP2840301B2 true JP2840301B2 (ja) | 1998-12-24 |
Family
ID=16020046
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1176799A Expired - Lifetime JP2840301B2 (ja) | 1989-07-07 | 1989-07-07 | 着色コンタクトレンズに付着したタンパク質汚れの除去方法及びそのための洗浄剤 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0406695B1 (ja) |
JP (1) | JP2840301B2 (ja) |
DE (1) | DE69032338D1 (ja) |
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---|---|---|---|---|
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US5252246A (en) * | 1992-01-10 | 1993-10-12 | Allergan, Inc. | Nonirritating nonionic surfactant compositions |
JP3048222U (ja) | 1997-10-20 | 1998-05-06 | 株式会社トミー | 知育玩具 |
DE19829370C2 (de) * | 1997-12-13 | 2003-07-17 | Robert Weicht | Mittel zum Reinigen von Kammerfilterpressen |
DE19951798A1 (de) | 1999-10-28 | 2001-05-10 | Henkel Ecolab Gmbh & Co Ohg | Verfahren zur Reinigung von Kaffee verarbeitenden Anlagen |
KR101663076B1 (ko) * | 2016-08-08 | 2016-10-06 | 이은화 | 체험학습도구 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3908680A (en) * | 1973-10-12 | 1975-09-30 | Flow Pharma Inc | Methods for cleaning and bleaching plastic articles |
US4521375A (en) * | 1982-11-23 | 1985-06-04 | Coopervision, Inc. | Sterilizing treatment with hydrogen peroxide and neutralization of residual amounts thereof |
GB8507678D0 (en) * | 1985-03-25 | 1985-05-01 | Univ Bath | Cleaning/disinfection of contact lenses |
FR2627084B1 (fr) * | 1988-02-11 | 1991-11-08 | Rcd Labo Sarl | Formes galeniques solides contenant une ou plusieurs substances peroxydiques liberant de l'oxygene actif et utilisees en hygiene bucco-dentaire ou comme decontaminants de lentilles ophtalmiques |
-
1989
- 1989-07-07 JP JP1176799A patent/JP2840301B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1990
- 1990-06-27 DE DE69032338T patent/DE69032338D1/de not_active Expired - Lifetime
- 1990-06-27 EP EP19900112292 patent/EP0406695B1/en not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
DE69032338D1 (de) | 1998-07-02 |
EP0406695A3 (en) | 1991-08-28 |
JPH0341412A (ja) | 1991-02-21 |
EP0406695A2 (en) | 1991-01-09 |
EP0406695B1 (en) | 1998-05-27 |
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