JP2003277205A - コンタクトレンズの消毒用組成物およびそれを用いる消毒方法 - Google Patents

コンタクトレンズの消毒用組成物およびそれを用いる消毒方法

Info

Publication number
JP2003277205A
JP2003277205A JP2003008419A JP2003008419A JP2003277205A JP 2003277205 A JP2003277205 A JP 2003277205A JP 2003008419 A JP2003008419 A JP 2003008419A JP 2003008419 A JP2003008419 A JP 2003008419A JP 2003277205 A JP2003277205 A JP 2003277205A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
disinfecting
agent
iodine
neutralizing
contact lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003008419A
Other languages
English (en)
Inventor
Mika Morita
美加 森田
Sei Sakakibara
聖 榊原
Fumio Saito
文郎 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ophtecs Corp
Original Assignee
Ophtecs Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ophtecs Corp filed Critical Ophtecs Corp
Priority to JP2003008419A priority Critical patent/JP2003277205A/ja
Publication of JP2003277205A publication Critical patent/JP2003277205A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンタクトレンズを消毒するための組成物を
提供するとともに、簡便で効率的且つ安全にこれらを用
いてコンタクトレンズを消毒する方法を提供する。 【解決手段】 上記課題は、ヨウ素系消毒剤およびヨウ
化物塩を含有する消毒用液剤(A)および還元剤を含有
する中和・濯ぎ用液剤(B)からなるコンタクトレンズ
の消毒用組成物により達成される。消毒用液剤(A)と
中和・濯ぎ用液剤(B)を混合した混合液にコンタクト
レンズを浸漬するか、または中和・濯ぎ用液剤(B)に
コンタクトレンズを浸漬した後、該液剤に消毒用液剤
(A)を混合し、その後ヨウ素により黄色または褐色に
着色した水溶液が無色となった後に、該水溶液からコン
タクトレンズを取り出すことで、コンタクトレンズの消
毒および中和をより簡便且つ安全に実施できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、コンタクトレン
ズの消毒用組成物ならびにそれを用いるコンタクトレン
ズの消毒方法に関する。さらに詳しくは、コンタクトレ
ンズを速やかに且つ簡便に消毒するために好適なヨウ素
系消毒剤を含有する消毒用液剤(A)および還元剤を含
有する中和・濯ぎ用液剤(B)を組み合わせたコンタク
トレンズの消毒用組成物およびそれを用いるコンタクト
レンズの消毒方法に関する。
【0002】
【従来の技術】 コンタクトレンズはハードコンタクト
レンズとソフトコンタクトレンズに大きく分類される。
このうち、ソフトコンタクトレンズについては、コンタ
クトレンズを眼からはずしている間やレンズケースに保
存している間に、コンタクトレンズに付着した細菌等に
よる汚染を生じる場合がある。そして、この汚染したコ
ンタクトレンズを眼に装着することにより、眼に障害を
もたらす恐れがある。それゆえ、コンタクトレンズに付
着した細菌等が眼に感染することを予防するためにも、
消毒が必須であるとされている。現在、ソフトコンタク
トレンズの消毒方法は、煮沸消毒法と化学消毒法に大別
されるが、特に最近、これらの方法の中でも化学消毒法
が主流となっている。
【0003】 このソフトコンタクトレンズの消毒方法
において主流である化学消毒法は、3%過酸化水素水を
用いる方法とビグアニド系および塩化ポリドロニウムを
消毒成分とする通常MPSと呼ばれているものを用いる
方法とに大別される。
【0004】 しかしながら、3%過酸化水素水を用い
る方法においては、消毒終了後、コンタクトレンズのマ
トリックス中に侵入した過酸化水素を中和する必要があ
り、中和不十分の場合、角膜上皮や結膜への刺激が強
く、場合によっては角膜障害等を引き起こす恐れがあ
る。また、MPSを用いる方法においては、カンジダ等
の微生物に対する消毒効果が不十分であったり、消毒成
分がコンタクトレンズに吸着することにより、消毒後の
コンタクトレンズを装着した場合に、眼に障害を生じる
恐れがある。さらにはその使用の際に擦り洗いを必要と
する等の欠点があった。それゆえ、より生体安全性が高
く、十分な消毒効果を有し、それでいてコンタクトレン
ズのケア方法が簡便であるようなコンタクトレンズの消
毒用組成物が必要とされていた。
【0005】 近年、新たなコンタクトレンズ用消毒剤
として注目を浴びつつあるヨウ素系消毒剤は、うがい
薬、手指や皮膚等の消毒剤として用いられており、さら
には眼に対しても、その殺菌力(消毒効果)および安全
性の両面から優れた消毒剤とされている。しかしなが
ら、ヨウ素系消毒剤をコンタクトレンズ用消毒剤として
用いる場合には、ヨウ素系消毒剤がコンタクトレンズに
吸着されやすく、それによりコンタクトレンズが着色す
るといった問題があるため、ヨウ素系消毒剤を用いてコ
ンタクトレンズの消毒処理を行った後に、直ちに残存す
るヨウ素を還元剤にて中和することが必要となる。
【0006】 ヨウ素系消毒剤をコンタクトレンズ用消
毒剤として用いる方法としては、コンタクトレンズの消
毒、中和および洗浄のための一液型組み合わせ製剤とし
て、ヨウ素系消毒剤および蛋白質分解酵素を含有する第
1の製剤、並びに含硫黄還元剤および発泡剤を含み且つ
遅延放出被覆を有する第2の製剤の組み合わせからな
り、そして第1の製剤および第2の製剤の少なくともい
ずれか一方に非イオン性界面活性剤を含有する製剤が開
示されている(例えば、特許文献1参照)。しかしなが
ら、この組み合わせ製剤を利用する際には別途溶解用水
溶液が必要となり、3製剤の組み合わせとなることか
ら、簡便性に欠けるといった欠点があった。
【0007】 また、ヨウ素系消毒剤の水溶液からなる
消毒液と還元剤を含有する水溶液の2液剤を組み合わせ
るコンタクトレンズの消毒方法がいくつか開示されてい
る。例えば、ヨウ素、エチレンジアミンテトラ酢酸およ
び/またはその可溶性塩ならびにノニオン系界面活性剤
を所定の割合で含む液剤を用いたコンタクトレンズの洗
浄消毒方法(例えば、特許文献2参照)、高分子結合ヨ
ウ素剤の水溶液からなる消毒液と共に、エチレンジアミ
ン四酢酸および/またはその可溶性塩およびノニオン系
界面活性剤を含有する水溶液からなる希釈液を用いるコ
ンタクトレンズの洗浄消毒方法(例えば、特許文献3参
照)がそれぞれ開示されている。
【0008】 しかしながら、これらの特許文献2およ
び特許文献3に記載されている方法では、ヨウ素系消毒
剤の還元剤として用いるエチレンジアミン四酢酸の還元
力が弱いため、さらに光の作用による還元を必要とす
る。それゆえ天候によって消毒処理時間が変化する可能
性があり、場合によっては残存するヨウ素を完全に中和
することができない可能性があることから、安全性に問
題が生じる恐れがあった。さらには一定時間での消毒・
中和処理を定義することができない可能性があることか
ら、実用性に乏しいものであった。
【0009】 さらに、ヨウ素溶液中に含まれる有効ヨ
ウ素を一定の割合で消散させる殺菌性水溶液であって、
a)ソルビン酸またはその可溶性塩およびb)エチレン
ジアミンテトラ酢酸またはその可溶性塩の組成を有する
殺菌性水溶液が開示されている(例えば、特許文献4参
照)。しかしながら、抗微生物作用を有する防腐剤とし
て用いられているソルビン酸は、コンタクトレンズや角
膜へ悪影響を与える可能性があることから、コンタクト
レンズ用製剤としての使用は好ましくないという欠点が
あった。
【0010】
【特許文献1】特開平9−111298号公報
【特許文献2】特開平10−108897号公報
【特許文献3】特開平11−137649号公報
【特許文献4】特公昭58−22007号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】 本発明の目的は、上
記のような欠点を改善したコンタクトレンズの消毒用組
成物ならびにそれを用いるコンタクトレンズの消毒方法
を提供することにある。さらに詳しくは、コンタクトレ
ンズを速やかに且つ簡便に消毒するために好適なヨウ素
系消毒剤を含有する消毒用液剤(A)および還元剤を含
有する中和・濯ぎ用液剤(B)を組み合わせたコンタク
トレンズの消毒用組成物およびそれを用いるコンタクト
レンズの消毒方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】 本発明によれば、本発
明の上記目的および利点は、以下により達成される。 (1)コンタクトレンズの消毒用組成物であって、該組
成物が下記(A)および(B)を組み合わせた製剤から
なることを特徴とするコンタクトレンズの消毒用組成
物。 (A)ヨウ素系消毒剤およびヨウ化物塩を含有する消毒
用液剤、および(B)還元剤を含有する中和・濯ぎ用液
剤 (2)消毒用液剤(A)に含まれるヨウ素系消毒剤が、
ポビドンヨードおよびポリビニルアルコールヨードから
なる群より選択される少なくとも1種である上記(1)
記載の組成物。 (3)消毒用液剤(A)が、さらに蛋白質分解酵素、非
還元性多価アルコールおよびカルシウム化合物を含有す
る上記(1)または上記(2)記載の組成物。 (4)消毒用液剤(A)が、さらに界面活性剤および緩
衝剤からなる群より選択される少なくとも1種を含有す
る上記(1)〜上記(3)のいずれかに記載の組成物。 (5)中和・濯ぎ用液剤(B)に含まれる還元剤が、含
硫黄還元剤である上記(1)〜上記(4)のいずれかに
記載の組成物。 (6)中和・濯ぎ用液剤(B)が、さらに界面活性剤、
キレート化剤、緩衝剤、等張化剤および中和補助剤から
なる群より選ばれる少なくとも1種を含有する上記
(1)〜上記(5)のいずれかに記載の組成物。 (7)中和・濯ぎ用液剤(B)に含まれる中和補助剤
が、ポリリジンおよび/または還元糖からなる群より選
ばれる少なくとも1種である上記(6)記載の組成物。 (8)上記(1)〜上記(7)のいずれかに記載の消毒
用液剤(A)および中和・濯ぎ用液剤(B)を混合した
混合液に、コンタクトレンズを浸漬することにより、該
コンタクトレンズの消毒および中和を同時に行うことを
特徴とするコンタクトレンズの消毒方法。 (9)上記(1)〜上記(7)のいずれかに記載の消毒
用組成物を用いてコンタクトレンズの消毒を行う方法で
あって、コンタクトレンズを中和・濯ぎ用液剤(B)に
浸漬した後、該液剤に消毒用液剤(A)を混合すること
によって、該コンタクトレンズの消毒および中和を同時
に行うことを特徴とするコンタクトレンズの消毒方法。
【0013】
【発明の実施の形態】消毒用液剤(A)について:本発
明のコンタクトレンズの消毒用組成物のうち、消毒用液
剤(A)は、必須の成分として、ヨウ素系消毒剤および
ヨウ化物塩を含有する。上記消毒用液剤(A)の必須成
分の1つであるヨウ素系消毒剤としては、ヨウ素分子
(I)が巨大分子であるポリビニルピロリドン(PV
P)、ポリビニルアルコール(PVA)およびシクロデ
キストリン(CD)に包接されるポビドンヨード、PV
AヨードおよびCDヨード等の高分子複合ヨウ素剤が好
ましいが、本発明においては、特にポビドンヨードおよ
びPVAヨードが好ましい。これらの高分子複合ヨウ素
剤(ポビドンヨード、PVAヨード等)は、ヨウ素(I
)と比較して、1)水溶性となり、2)昇華性で不安
定なヨウ素分子を固体状態で安定化し、さらに3)毒性
を軽減する、という大きな利点を有し、且つ強力な殺菌
作用を有するきわめて優れた消毒剤である。すなわち、
該消毒剤は細菌、抗生物質耐性菌、カビおよびウイルス
等に対して幅広い抗菌スペクトルを有するので、本発明
ではこれらの高分子複合ヨウ素剤が好適に使用される。
しかし、本発明では、安定なヨウ素複合体であれば他の
ものを用いてもよく、2種以上のヨウ素系消毒剤を適宜
併用しても差し支えないが、消毒剤としてはヨウ素系消
毒剤のみで使用されるのが好ましい。
【0014】 本発明の消毒用組成物において、上記ヨ
ウ素系消毒剤は、消毒用液剤(A)中に有効ヨウ素の濃
度として0.0001〜2w/v%の範囲で含有されて
いるのが好ましく、より好ましい濃度は0.01〜1.
5w/v%の範囲であり、特に好ましい濃度は0.1〜
1w/v%の範囲である。
【0015】 上記消毒用液剤(A)の他の必須成分で
あるヨウ化物塩は、消毒用液剤(A)中において、上に
述べたヨウ素系消毒剤を安定化させる効果がある。かか
るヨウ化物塩としては、例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ
化カルシウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化マグネシウム
が特に好ましいが、水溶性のヨウ化物塩であれば差し支
えない。また、これらの2種以上を併用しても差し支え
ない。消毒用液剤(A)中に含有するヨウ化物塩の濃度
は、0.1〜20w/v%が好ましく、より好ましくは
1〜10w/v%である。
【0016】 本発明の消毒用液剤(A)には、コンタ
クトレンズに付着する蛋白質汚れを除去する目的で、さ
らに蛋白質分解酵素を含有することが好ましい。本発明
の消毒用液剤(A)に含有することが好ましい蛋白質分
解酵素は、強い酸化剤である上記ヨウ素系消毒剤存在下
において、コンタクトレンズに付着する蛋白質汚れに対
する洗浄力を十分に保持できるものでなければならな
い。従って、本発明において上記消毒用液剤(A)に蛋
白質分解酵素を含有させる場合は、ヨウ素系消毒剤に対
して比較的安定なものを使用しなければならない。とこ
ろが、硫黄基すなわちチオール基、ジチオ基等の硫黄原
子は、ヨウ素化合物により酸化を受けやすく、従って、
硫黄を含む基を数多く持つ酵素は、上記消毒用液剤
(A)における使用に適さない。このような、使用に適
さない蛋白質分解酵素としては、例えばパパイン、ブロ
メライン、フィシンおよびカテプシン等が挙げられる。
【0017】 つまり、上記消毒用液剤(A)に含有す
ることが好ましい蛋白質分解酵素は、ヨウ素系消毒剤に
対して比較的安定なものであれば、一般的に用いられる
蛋白質分解酵素を用いることができるが、本発明者ら
が、上記ヨウ素系消毒剤存在下において、種々の酵素を
用いて安定性の試験を行った結果、特に牛および豚等の
動物由来の蛋白質分解酵素および微生物由来の蛋白質分
解酵素が好ましいこと、さらには、微生物由来の蛋白質
分解酵素として、バチルス属由来の蛋白質分解酵素が特
に好ましいことが判明した。市販されているこれら動物
由来およびバチルス属由来の蛋白質分解酵素には、例え
ば「ビオプラーゼ」、「ビオタミラーゼ」(ナガセケム
テックス株式会社)、『プロテアーゼN「アマノ」』
(天野エンザイム株式会社)、「スブチリシンA」、
「アルカラーゼ」、「エスペラーゼ」、「トリプシ
ン」、「キモトリプシン」(ノボ・ノルディスクバイオ
インダストリー・ジャパン)等があり、本発明では上記
に挙げた蛋白質分解酵素の中から少なくとも1種を適宜
選択して用いることができる。本発明において上記消毒
用液剤(A)に蛋白質分解酵素を含有する場合、その消
毒用液剤(A)中における濃度は、Folin法にて測
定した際の酵素力価(PU)で表示して、500〜50
000PU/mLの濃度が好適であり、より好ましくは
2000〜20000PU/mLの濃度である。
【0018】 また、本発明において上記消毒用液剤
(A)に蛋白質分解酵素を含有する場合、ヨウ素系消毒
剤と蛋白質分解酵素の両方を同時に液剤にて安定化する
上で、非還元性多価アルコールおよびカルシウム化合物
を含有することが必須となる。
【0019】 上記消毒用液剤(A)中に含有する非還
元性多価アルコールとしては、例えばグリセリン、プロ
ピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトー
ル、マンニトール、ポリビニルアルコール等を挙げるこ
とができる。その中でも、グリセリンおよびプロピレン
グリコールが特に好ましい。これらは単独で使用しても
よく2種以上併用してもよい。消毒用液剤(A)中に含
有する非還元性多価アルコールの濃度は、40〜120
w/v%が好ましく、より好ましくは70〜110w/
v%である。なお、エタノール、プロパノール等のアル
コール類、エリスリトール、キシリトール等の糖アルコ
ール類や、スクロース、トレハロース等の非還元性糖類
も、合計で40w/v%以内であれば、非還元性多価ア
ルコールの一部に代えて併用することができる。
【0020】 上記消毒用液剤(A)中に含有するカル
シウム化合物としては、塩化カルシウム、グルコン酸カ
ルシウム、酢酸カルシウム、臭化カルシウム、乳酸カル
シウム、パントテン酸カルシウムが特に好ましい。これ
らは単独で使用しても2種以上併用してもよい。さらに
は、水酸化カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、リ
ン酸二水素カルシウムでもよく、その他のカルシウム化
合物でも差し支えない。消毒用液剤(A)中に含有する
カルシウム化合物の濃度は、0.001〜5w/v%が
好ましく、0.01〜2w/v%であるのがより好まし
い。
【0021】 また、上記消毒用液剤(A)のpHは
3.0〜7.0であるのが好ましく、4.0〜6.0で
あるのがより好ましい。pHが7.0を超えると上記成
分を組み合わせてもヨウ素系消毒剤の長期安定性が不安
定となり、他方pHが3.0より低くなると、蛋白質分
解酵素を含有した場合に、蛋白質分解酵素がダメージを
受けて酵素活性が低下するので好ましくない。
【0022】 さらに、本発明では上記消毒用液剤
(A)に、上述した必須成分および蛋白質分解酵素等の
成分の他に、必要に応じて界面活性剤、キレート化剤、
pH調整剤、緩衝剤等、一般にコンタクトレンズ用剤と
して使用される成分を、1種または2種以上適宜含有す
ることができる。
【0023】 上記消毒用液剤(A)に含有することが
できる界面活性剤としては、一般にコンタクトレンズ用
剤として用いられる界面活性剤であれば特に制限はない
が、非イオン性界面活性剤が特に好ましい。必要に応じ
て含有することができる非イオン性界面活性剤として
は、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロッ
ク共重合体、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキ
シエチレンソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油、脂肪酸モノグリセリド、プロピレ
ングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸ショ糖エステルお
よびポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンエチレ
ンジアミン縮合物等が挙げられる。この他に、陽イオン
性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤および両性界面活
性剤を用いることもでき、2種以上の界面活性剤を適宜
併用しても差し支えない。なお、陽イオン性界面活性
剤、陰イオン性界面活性剤および両性界面活性剤の使用
にあたっては、本発明のコンタクトレンズの消毒用組成
物に含有した際の消毒効果を予め確認して組み合わせを
選定すべきである。
【0024】 また、キレート化剤としては、エチレン
ジアミン四酢酸、グルコン酸、クエン酸、酒石酸、ジエ
チレンジアミン五酢酸およびそれらのナトリウムあるい
はカリウム塩、ポリリン酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸
ナトリウム等が挙げられる。さらに、pH調整剤として
は、例えば塩酸、水酸化ナトリウムおよび酒石酸等が、
緩衝剤としては、例えばホウ酸、ホウ砂、クエン酸、リ
ン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムおよび
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン等が使用され
る。
【0025】 また、本発明における上記消毒用液剤
(A)を製造するには、例えば蛋白質分解酵素を含有す
る液剤とする場合には、まず非還元性多価アルコール以
外の各種配合成分を適当量の水等の溶媒に溶解し、そこ
に非還元性多価アルコールを溶解させた後、酸またはア
ルカリにてpHを調製し、最後に該溶媒にて容量を調整
することにより、工業的に有利に製造することができ
る。
【0026】 一般に、ヨウ素分子の水溶液はその濃度
によって茶褐色から黄色に着色し、シリカゲルやアルミ
ナの薄層クロマトグラフィーの発色剤として用いられる
ように、ヨウ素は有機化合物に付着しやすい。消毒の対
象となるソフトコンタクトレンズのマトリックスの素材
は、メタクリル酸誘導体、アクリルアミド誘導体および
N−ビニルピロリドン等の有機ポリマー等から構成され
ているので、消毒時にヨウ素分子がレンズのマトリック
スに付着しやすく、黄色または褐色にレンズが着色する
ことがある。その際、長時間この状態が続くとレンズの
材質の変性および劣化等の影響を与える可能性がある。
従って、ヨウ素で消毒が有効に行われた後、速やかに残
存する余分なヨウ素分子を中和する必要がある。このた
め、本発明の消毒用組成物は、上記消毒用液剤(A)と
以下に述べる中和・濯ぎ用液剤(B)との組み合わせで
構成し、コンタクトレンズの消毒の際には、この両者を
組み合わせて使用する。
【0027】中和・濯ぎ用液剤(B)について:本発明
のコンタクトレンズの消毒用組成物のうち、中和・濯ぎ
用液剤(B)は、上記消毒用液剤(A)に含有するヨウ
素系消毒剤を中和する機能を有する液剤であり、該中和
・濯ぎ用液剤(B)は少なくとも還元剤を含有し、さら
に必要に応じて、界面活性剤、キレート化剤、緩衝剤、
等張化剤および中和補助剤等を含有することができる。
【0028】 上記中和・濯ぎ用液剤(B)に含有する
還元剤としては、ヨウ素およびハロゲン化剤の強力な還
元剤として知られているものを使用することができる。
これらの還元剤のうち、上記の消毒用液剤(A)の消毒
成分であるヨウ素系消毒剤を中和する上で、含硫黄還元
剤が特に好ましい。中和のために好適に使用される含硫
黄還元剤としては、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリ
ウムおよび亜硫酸水素ナトリウム等が挙げられる。また
硫黄を含まない還元剤も使用することができ、その例と
してはアスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム等が
挙げられる。これらの還元剤は、いずれも消毒後のコン
タクトレンズに残存するヨウ素分子を効果的に中和する
ので特に好ましい。還元剤は、上記中和・濯ぎ用液剤
(B)の容量に基づいて0.00002〜0.03w/
v%の濃度で含有するのが好ましく、より好ましくは
0.0002〜0.015w/v%、さらには0.00
05〜0.0045w/v%で含有するのが好ましく、
特には0.001〜0.0045w/v%で含有するの
がより好ましい。
【0029】 さらに、上記中和・濯ぎ用液剤(B)
は、コンタクトレンズに付着する脂質の除去を行うた
め、必要に応じて、界面活性剤を含有してもよく、多く
の場合その方が好ましい。かかる界面活性剤としては、
消毒用液剤(A)において述べたものと同様のものを例
示することができる。界面活性剤の濃度は、該液剤
(B)の容量に基づいて0.005〜5w/v%で含有
するのが好ましく、より好ましくは0.05〜5w/v
%、さらには0.05〜0.5w/v%で含有するのが
好ましい。
【0030】 また、上記中和・濯ぎ用液剤(B)は、
さらに、コンタクトレンズに付着するカルシウム等の汚
れを除去する目的で、必要に応じて、キレート化剤を含
有してもよく、多くの場合その方が好ましい。その具体
例は、消毒用液剤(A)において述べたものと同様であ
る。キレート化剤の濃度は、該液剤(B)の容量に基づ
いて0.01〜0.5w/v%が好ましく、さらには
0.05〜0.2w/v%がより好ましい。
【0031】 さらに、中和・濯ぎ用液剤(B)には、
必要に応じて、緩衝剤を含有してもよく、多くの場合そ
の方が好ましい。緩衝剤は該液剤(B)のpHの安定化
を図るものであり、その種類は消毒用液剤(A)におい
て述べたものと同様である。緩衝剤の濃度は、該液剤
(B)の容量に基づいて0.01〜5w/v%が好まし
く、さらには0.1〜1w/v%がより好ましい。さら
に、中和・濯ぎ用液剤(B)には、眼に対する刺激を緩
和する目的で、必要に応じて、等張化剤を含有してもよ
く、多くの場合その方が好ましい。該液剤(B)に含有
することができる等張化剤としては、例えば塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム等が挙げられる。等張化剤の濃度
は、該液剤(B)の容量に基づいて0.01〜0.9w
/v%が好ましく、さらには0.1〜0.7w/v%が
より好ましい。
【0032】 本発明では、さらに、中和・濯ぎ用液剤
(B)に中和補助剤を含むことができる。かかる中和補
助剤としては、例えばポリリジンおよび/またはマルト
ースに代表される還元性糖質等が挙げられる。これらの
中和補助剤は、還元剤によるヨウ素系消毒剤の中和を補
助する効果を有する。本発明においては、ヨウ素系消毒
剤によるコンタクトレンズの消毒効果を担保するため
に、還元剤の濃度は、ヨウ素系消毒剤が短時間で中和さ
れないような濃度に設定されることが好ましく、従って
本発明においては、中和・濯ぎ用液剤(B)中に上記の
ごとき中和補助剤を含有するのが好ましい。
【0033】 なお、中和補助剤の一例として挙げたポ
リリジンは、近年、コンタクトレンズの消毒剤として新
たに提案されている成分である。それゆえ、中和・濯ぎ
用液剤(B)にポリリジンを含有する場合は、該液剤
(B)が、消毒用液剤(A)中のヨウ素系消毒剤による
コンタクトレンズの消毒を補助する効果を有する。さら
に、通常、ヨウ素系消毒剤が完全に中和された後の溶液
は防腐効力を有さないが、ポリリジンは消毒効果も有す
るため、ポリリジンを含有する溶液は中和完了後におい
ても防腐効力を持続することができる。従って、本発明
では、中和補助剤としてポリリジンを含有するのが特に
好ましい。中和・濯ぎ用液剤(B)に含有するポリリジ
ン等の中和補助剤の濃度は、該液剤(B)の容量に基づ
いて0.001〜5w/v%が好ましく、さらには0.
01〜2w/v%がより好ましい。
【0034】 かかる中和・濯ぎ用液剤(B)を製造す
るには、界面活性剤を適当量の水等の溶媒に入れ加熱溶
解し、冷却後に界面活性剤以外の各種配合成分を溶解
し、その後、酸またはアルカリにてpHを調整し、最後
に容量を調整することにより、工業的に有利に製造する
ことができる。
【0035】 本発明のコンタクトレンズの消毒用組成
物は、上記の各成分を組み合わせた液剤とするが、なか
でも、次の各成分を次の濃度で含む水溶液が特に好適で
ある。 (A) ポビドンヨード 1〜10w/v% ヨウ化物塩 1〜10w/v% 蛋白質分解酵素 3〜35w/v% グリセリン 70〜110w/v% カルシウム化合物 0.01〜2w/v% (B) 含硫黄還元剤 0.001〜0.0045w/
v% 非イオン性界面活性剤 0.05〜0.5w/v% キレート化剤 0.05〜0.2w/v% 緩衝剤 0.1〜1w/v% 等張化剤 0.1〜0.7w/v% 中和補助剤 0.01〜2w/v%
【0036】 本発明の消毒用組成物を用いてコンタク
トレンズの消毒を行う方法としては、具体的には、 1)消毒用液剤(A)および中和・濯ぎ用液剤(B)を
混合した混合液に、コンタクトレンズを浸漬することに
より、該コンタクトレンズの消毒および中和を同時に行
う方法、または 2)コンタクトレンズを中和・濯ぎ用液剤(B)に浸漬
した後、該液剤に消毒用液剤(A)を混合することによ
って、該コンタクトレンズの消毒および中和を同時に行
う方法 等が挙げられる。消毒後、還元剤によりヨウ素分子が中
和されると、無色で安全且つレンズマトリックスへの吸
着能力のほとんどないヨードアニオンに変化する。その
際、黄色または褐色に着色した溶液の色が徐々に退色
し、無色となると中和完了となるが、その過程は肉眼に
て観察することが可能である。コンタクトレンズは、中
和完了後、好ましくはさらに中和・濯ぎ用液剤(B)を
用いてコンタクトレンズを濯いだ後、眼に装着する。な
お、蛋白質分解酵素を含有する場合には、必ず、中和・
濯ぎ用液剤(B)を用いてコンタクトレンズを濯いだ
後、眼に装着する。
【0037】
【実施例】 以下、本発明を実施例および比較例により
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0038】 実施例1 下記の表1に示す組成の消毒用液剤(A)および中和・
濯ぎ用液剤(B)を調製した。
【0039】
【表1】
【0040】 表1に示した組成物1〜5および比較例
1の組成物を用いて、以下のようにそれぞれの消毒効果
について調べた。まず、試験菌としてセラチア(細菌)
およびカンジダ(真菌)を選択し、これらの菌をISO
記載のスタンドアローンテストの調製法に従い、接種原
調製を行った。このセラチアおよびカンジダ菌液0.1
mLを表1に示した組成物1〜5および比較例1の各中
和・濯ぎ用液剤(B)10mLに混合し、さらに各消毒
用液剤(A)0.2mLを該中和・濯ぎ用液剤(B)に
混合し、均一になるように軽く振とうした後、約6時間
静置した。約6時間静置後、この混合液中に残存するセ
ラチアおよびカンジダの生菌数を測定した。各溶液の測
定結果を表2に示した。
【0041】
【表2】
【0042】 表2の結果より、ヨウ素系消毒剤として
ポビドンヨードを含む組成物1〜5は、ポビドンヨード
を含まない比較例1と比較して、セラチアおよびカンジ
ダいずれの菌においても残存菌数が大幅に減少してお
り、消毒効果に優れていることが確認された。また、ポ
リリジンの消毒補助効果については、ヨウ素系消毒剤の
濃度が同一の組成物2と組成物4、および組成物3と組
成物5を対比すると、ポリリジンを含有する組成物4お
よび組成物3は、ポリリジンを含有しない組成物2およ
び組成物5よりも、若干ながら消毒効果が優れていた。
従って、本発明において中和補助剤としてポリリジンを
含有した場合は、消毒補助効果も同時に有することが確
認された。
【0043】 実施例2 表1に示した組成物1〜5および比較例2の組成物を用
いてそれぞれの中和効果について調べた。組成物1〜5
および比較例2の各中和・濯ぎ用液剤(B)8mLと各
消毒用液剤(A)50μLを混合し、該混合液にヨウ素
が付着しやすいFDA分類グループ2に属する市販のソ
フトコンタクトレンズ「メニコンソフトS」((株)メ
ニコン社製)を浸漬し、よく振とうした後、10℃で6
時間放置した。6時間後コンタクトレンズを取り出し、
中和・濯ぎ用液剤(B)で濯いだ後、肉眼にて各コンタ
クトレンズの色の変化を見た。その結果、組成物1〜5
で処理した全てのコンタクトレンズは変色しておらず、
完全な中和ができることが確認された。また、中和補助
剤を含有する組成物1〜4は、中和補助剤を含有しない
組成物5と比較して、還元剤の濃度が半分程度であるに
も係わらず、十分な中和効果を有し、本発明において用
いられる中和補助剤は、十分な中和補助効果を有するこ
とが分かった。また、還元剤を含まない比較例2では、
6時間経過後のレンズが黄色または褐色に着色していた
ため、中和が不完全であることが確認された。
【0044】 実施例3 表1に示した組成物1〜5、比較例3および比較例4の
組成物の各消毒用液剤(A)を用いて、消毒用液剤
(A)のヨウ素系消毒剤の安定性について調べた。有効
ヨウ素濃度を第十三改正日本薬局方「ヨウ素」の項記載
の定量法に従って、保存開始前と40℃で1週間保存し
た後に測定し、有効ヨウ素濃度残存率(保存品の有効ヨ
ウ素濃度/保存前の有効ヨウ素濃度の100分率)を求
めた。その結果を表3に示した。
【0045】
【表3】
【0046】 表3の結果より、ヨウ化物塩を含有する
本発明の組成物1〜5は、ヨウ化物塩を含有しない比較
例3および比較例4の組成物と比較して、優れた有効ヨ
ウ素濃度残存率を示すことが確認された。
【0047】 実施例4 表1に示した組成物1〜4、比較例3および比較例4の
組成物の各消毒用液剤(A)を用いて、該液剤(A)に
蛋白質分解酵素を含有した場合の、蛋白質分解酵素の安
定性について調べた。蛋白質分解酵素力価をFolin
法に従って、保存開始前と40℃で1週間保存した後に
測定し、力価残存率(保存品の力価/保存前の力価の1
00分率)を求めた。その結果を表4に示した。
【0048】
【表4】
【0049】 表4の結果より、本発明の組成物に蛋白
質分解酵素を含有した場合、必須成分となる非還元性多
価アルコールおよびカルシウム化合物を含有する組成物
1〜4は、該成分のいずれかを含有しない比較例3およ
び比較例4と比較して、優れた蛋白質分解酵素力価残存
率を示すことが確認された。
【0050】 実施例5 表1に示した組成物1〜4の組成物を用いて、該組成物
に蛋白質分解酵素を含有した場合の、コンタクトレンズ
に付着する蛋白質汚れに対する洗浄効果について調べ
た。すなわち、FDA分類グループ1に属する市販のソ
フトコンタクトレンズ「ビューノI」((株)オフテク
ス社)を0.1%卵白リゾチームからなる人工汚れモデ
ル溶液5mL中に浸漬し、80℃にて1時間加熱し、レ
ンズに熱変性リゾチームを付着させた。このレンズを室
温にて放冷させた後、ISO生理食塩水にて擦り洗い
し、レンズ表面の余分な汚れを除去したものを人工汚れ
レンズとした。このようにして得られた人工汚れレンズ
4個をU−1500形レシオビーム分光光度計((株)
日立製作所社製)を用いてOD450nmにて吸光度を
測定し、その測定結果をXとした。測定したそれぞれの
レンズを個々にレンズケースにセットし、該レンズを組
成物1〜4の各中和・濯ぎ用液剤(B)8mL中に浸漬
した後、該液剤に各消毒用液剤(A)50μLを混合
し、よく振とうした後、室温にて6時間放置した。6時
間後コンタクトレンズを取り出し、中和・濯ぎ用液剤
(B)で濯いだ後、OD450nmにて吸光度を測定
し、その測定結果をYとした。レンズからの汚れ除去率
(%)を100−(Y/X×100)にて算出し、その
結果を表5に示した。
【0051】
【表5】
【0052】 表5の結果より、本発明の組成物に蛋白
質分解酵素を含有した組成物1〜4は、洗浄効果を示す
ことが確認された。
【0053】
【発明の効果】 本発明は、ヨウ素系消毒剤およびヨウ
化物塩を含有する消毒用液剤(A)および還元剤を含有
する中和・濯ぎ用液剤(B)を組み合わせて用いること
で、より簡便に且つ安全にコンタクトレンズ、特にソフ
トコンタクトレンズに付着した微生物等を消毒すること
ができる。このため容易に消毒および中和に亘る一連の
コンタクトレンズケアを行うことができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H006 DA08 4C058 AA12 BB07 CC05 JJ08 JJ21 4H011 AA02 AA03 BA01 BA06 BB03 BB09 BC03 BC18 DA13

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンタクトレンズの消毒用組成物であっ
    て、該組成物が下記(A)および(B)を組み合わせた
    製剤からなることを特徴とするコンタクトレンズの消毒
    用組成物。(A)ヨウ素系消毒剤およびヨウ化物塩を含
    有する消毒用液剤、および(B)還元剤を含有する中和
    ・濯ぎ用液剤
  2. 【請求項2】 消毒用液剤(A)に含まれるヨウ素系消
    毒剤が、ポビドンヨードおよびポリビニルアルコールヨ
    ードからなる群より選択される少なくとも1種である請
    求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 消毒用液剤(A)が、さらに蛋白質分解
    酵素、非還元性多価アルコールおよびカルシウム化合物
    を含有する請求項1または請求項2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 消毒用液剤(A)が、さらに界面活性剤
    および緩衝剤からなる群より選択される少なくとも1種
    を含有する請求項1〜請求項3のいずれかに記載の組成
    物。
  5. 【請求項5】 中和・濯ぎ用液剤(B)に含まれる還元
    剤が、含硫黄還元剤である請求項1〜請求項4のいずれ
    かに記載の組成物。
  6. 【請求項6】 中和・濯ぎ用液剤(B)が、さらに界面
    活性剤、キレート化剤、緩衝剤、等張化剤および中和補
    助剤からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する
    請求項1〜請求項5のいずれかに記載の組成物。
  7. 【請求項7】 中和・濯ぎ用液剤(B)に含まれる中和
    補助剤が、ポリリジンおよび/または還元糖からなる群
    より選ばれる少なくとも1種である請求項6記載の組成
    物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の
    消毒用液剤(A)および中和・濯ぎ用液剤(B)を混合
    した混合液に、コンタクトレンズを浸漬することによ
    り、該コンタクトレンズの消毒および中和を同時に行う
    ことを特徴とするコンタクトレンズの消毒方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の
    消毒用組成物を用いてコンタクトレンズの消毒を行う方
    法であって、コンタクトレンズを中和・濯ぎ用液剤
    (B)に浸漬した後、該液剤に消毒用液剤(A)を混合
    することによって、該コンタクトレンズの消毒および中
    和を同時に行うことを特徴とするコンタクトレンズの消
    毒方法。
JP2003008419A 2002-01-17 2003-01-16 コンタクトレンズの消毒用組成物およびそれを用いる消毒方法 Pending JP2003277205A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003008419A JP2003277205A (ja) 2002-01-17 2003-01-16 コンタクトレンズの消毒用組成物およびそれを用いる消毒方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002008673 2002-01-17
JP2002-8673 2002-01-17
JP2003008419A JP2003277205A (ja) 2002-01-17 2003-01-16 コンタクトレンズの消毒用組成物およびそれを用いる消毒方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003277205A true JP2003277205A (ja) 2003-10-02

Family

ID=29252968

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003008419A Pending JP2003277205A (ja) 2002-01-17 2003-01-16 コンタクトレンズの消毒用組成物およびそれを用いる消毒方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003277205A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006023512A (ja) * 2004-07-07 2006-01-26 Rohto Pharmaceut Co Ltd コンタクトレンズケア方法及び組成物
JP2009544047A (ja) * 2006-07-13 2009-12-10 ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト レンズケア方法及びキット
JP2010500632A (ja) * 2006-08-16 2010-01-07 ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト レンズケア溶液中の着色剤の酵素分解
JP2011145615A (ja) * 2010-01-18 2011-07-28 Ophtecs Corp コンタクトレンズ洗浄用有核錠及びそれを含むコンタクトレンズ洗浄用製剤、並びにコンタクトレンズ洗浄方法
CN112675191A (zh) * 2021-02-04 2021-04-20 广州市和生堂动物药业有限公司 一种兽用聚维酮碘溶液及其制备方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006023512A (ja) * 2004-07-07 2006-01-26 Rohto Pharmaceut Co Ltd コンタクトレンズケア方法及び組成物
JP2009544047A (ja) * 2006-07-13 2009-12-10 ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト レンズケア方法及びキット
JP2010500632A (ja) * 2006-08-16 2010-01-07 ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト レンズケア溶液中の着色剤の酵素分解
JP2011145615A (ja) * 2010-01-18 2011-07-28 Ophtecs Corp コンタクトレンズ洗浄用有核錠及びそれを含むコンタクトレンズ洗浄用製剤、並びにコンタクトレンズ洗浄方法
CN112675191A (zh) * 2021-02-04 2021-04-20 广州市和生堂动物药业有限公司 一种兽用聚维酮碘溶液及其制备方法
CN112675191B (zh) * 2021-02-04 2021-07-13 广州市和生堂动物药业有限公司 一种兽用聚维酮碘溶液及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2730865B2 (ja) コンタクトレンズの洗浄消毒用製剤
EP0508381B1 (en) Liquid composition for contact lenses and method for cleaning a contact lens
JPH0451015A (ja) コンタクトレンズ用液剤組成物及びそれを用いたコンタクトレンズの洗浄若しくは保存方法
JP3697294B2 (ja) コンタクトレンズの洗浄消毒方法
JP2004509930A (ja) コンタクトレンズを清浄するための組成物及び方法
EP0923947B1 (en) One-pack preparation for disinfection, neutralization and cleaning of contact lenses and method of disinfection, neutralization and cleaning
JP2005346099A (ja) 多糖含有コンタクトレンズ用液剤
JP2006191863A (ja) 安定化酵素組成物
JPH0776700A (ja) コンタクトレンズ用剤の安定化方法
JP3079553B2 (ja) コンタクトレンズ用汚れ除去剤
JPH07146454A (ja) コンタクトレンズ用剤の安定化方法
JPH0146048B2 (ja)
JP2003277205A (ja) コンタクトレンズの消毒用組成物およびそれを用いる消毒方法
JP2003057610A (ja) コンタクトレンズ用液剤組成物
JP3247831B2 (ja) コンタクトレンズの消毒・中和・洗浄用組成物およびその使用方法
JP2002244089A (ja) コンタクトレンズ用液剤およびそれを用いた処理溶液
JP4174578B2 (ja) コンタクトレンズ用液剤
JP2000109892A (ja) 多糖含有コンタクトレンズ用液剤
WO1998020912A1 (fr) Composition de traitement pour lentilles de contact et procede de traitement de lentilles de contact au moyen de ladite composition
JP3175803B2 (ja) コンタクトレンズの処理方法
JP2003275286A (ja) コンタクトレンズの消毒用組成物およびそれを用いる消毒方法
JP2002139715A (ja) コンタクトレンズの消毒・洗浄用組成物およびそれを用いる消毒・洗浄方法
JP3112783B2 (ja) コンタクトレンズの洗浄、保存及び殺菌方法
JPS6175319A (ja) コンタクトレンズ洗浄剤及び洗浄法
JP2003121805A (ja) コンタクトレンズの洗浄及び消毒方法