JPH0577047B2 - - Google Patents

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JPH0577047B2
JPH0577047B2 JP63005348A JP534888A JPH0577047B2 JP H0577047 B2 JPH0577047 B2 JP H0577047B2 JP 63005348 A JP63005348 A JP 63005348A JP 534888 A JP534888 A JP 534888A JP H0577047 B2 JPH0577047 B2 JP H0577047B2
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cleaning
water
lens
protease
lenses
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Megumi Nozawa
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TOME SANGYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
(技術分野) 本発明は、コンタクトレンズ用洗浄液及びそれ
を用いたコンタクトレンズの洗浄方法に関するも
のであり、特に、コンタクトレンズの洗浄液とし
て使用出来ると共に、保存液としても使用可能な
コンタクトレンズ用洗浄液、並びにかかる洗浄液
を使用した洗浄方法に関するものである。 (従来技術) 従来より、コンタクトレンズに沈着した蛋白性
の汚れを蛋白分解酵素で分解除去する方法が広く
普及しているが、かかる蛋白分解酵素は、溶液状
態では不安定であり、活性が次第に低下してしま
うことが認められている。そこで、蛋白分解酵素
を主成分とした錠剤、顆粒、粉末等の固形の形態
で供給し、それを使用者が必要時に精製水等に溶
解して、洗浄液として使用する方法が採られてき
た。 しかしながら、この方法では、固体状態の蛋白
分解酵素を使用毎に溶解しなければならず、その
ため煩雑な手間を使用者に強いる結果となる。ま
た、蛋白分解酵素は、一旦溶液になつてしまう
と、時々刻々と活性を失つてしまうために、コン
タクトレンズの保存液中に蛋白分解酵素を配合す
ることは極めて困難であつたのである。 ここにおいて、本発明者らは、上記の如き事情
に鑑みて鋭意研究した結果、液体中においても蛋
白分解酵素を安定に保つ手段を見い出し、洗浄液
としてばかりでなく、保存液としても使用可能な
コンタクトレンズ用洗浄液を完成するに至つたの
である。 (解決課題) すなわち、本発明は、液体であるにも拘わら
ず、高い安定性を示し、また非常に手軽に使用す
ることが出来る、洗浄効果の高いコンタクトレン
ズ用洗浄液、並びにそれを用いて、コンタクトレ
ンズを迅速に且つ効果的に洗浄する方法を提供す
ることを、その目的とするものである。 (解決手段) そして、本発明は、かかる課題解決のために、
蛋白分解酵素と水に混和性の有機液体と水との混
合液からなり、且つ該水に混和性の有機液体と水
との配合比が、重量比で50:50〜75:25であるこ
とを特徴とするコンタクトレンズ用洗浄液を、そ
の要旨とするものであり、また、そのような洗浄
液を用いて、その洗浄に必要な量をコンタクトレ
ンズ表面に施して、レンズをこすり洗いすること
により、優れた洗浄効果を得るようにしたのであ
る。 ところで、上記した本発明に従う洗浄液は、蛋
白分解酵素、水に混和性の有機液体及び水にて構
成されるものであるが、この洗浄液の一成分たる
蛋白分解酵素としては、微生物由来の蛋白分解酵
素が好適に用いられることとなる。けだし、パパ
インやブロメラインの如き植物由来の蛋白分解酵
素では、システインやチオ尿素のような還元剤が
必要とされるが、かかる還元剤は空気中の酵素に
よつて酸化され易く、この還元剤の酸化により液
体中の蛋白分解酵素の活性化が滞つて、酵素活性
の低下を惹起するという問題があるからであり、
従つて、本発明にあつては、そのような還元剤を
必要としない微生物由来の蛋白分解酵素の使用が
推奨され、これによつて、上記の如き酵素活性の
低下も生じることはないのである。 なかでも、本発明にあつては、液体中における
酵素の安定性の点に鑑みて、バチルス属の微生物
由来の蛋白分解酵素が、好適に採用されるのであ
る。そして、そのような蛋白分解酵素は、種々市
販されており、例えば「ビオプラーゼ」(ナガセ
生化学工業株式会社)、「アルカラーゼ」、「エスペ
ラーゼ」、「サビナーゼ」(ノボ・インダストリ
ー・ジヤパン株式会社)、「プロテアーゼN『アマ
ノ』」(天野製薬株式会社)等があり、それらの中
から適宜に選択されることとなる。これらの蛋白
分解酵素は、精製の過程で止むを得ずアミラーゼ
やリパーゼ等の糖質分解酵素や脂肪分解酵素が含
まれる場合があり、これらの微量成分が洗浄効果
を高める働きをする場合もある。 かかるバチルス属の蛋白分解酵素は、分子内に
カルシウムイオンと結合する部位があり、分子内
にカルシウムイオンを取り込んだ状態において安
定な分子構造となる。それ故に、このバチルス属
の蛋白分解酵素と共に、カルシウムイオンを
0.005〜0.01重量%程度添加することにより、か
かる蛋白分解酵素の安定性を更に向上せしめ得る
のである。なお、このカルシウムイオンの供給源
としては、水に対する溶解性の良好な、塩化カル
シウム、硝酸カルシウム、酢酸カルシウム等が適
宜採用され、その添加量が、0.005%より少ない
と安定化効果が充分発揮されず、また0.01%より
多くても安定化効果がより高まるということはな
いのである。 また、本発明において、蛋白分解酵素の使用量
は目的とする洗浄効果に応じて適宜に決定される
こととなるが、好ましくは、0.01〜5重量%の濃
度となるように決定される。なお、その使用量が
少な過ぎると、洗浄効果が充分ではなく、また高
濃度では、酵素活性が強過ぎて、洗浄に際して皮
膚の障害を惹起するという危険性が生じるからで
ある。 そして、本発明では、上記の如き蛋白分解酵素
を、水に混和性の有機液体と水とからなる混合溶
媒により溶解せしめ、均一な溶液とするものであ
り、そしてその際、かかる水に混和性の液体と水
との配合比が、50:50〜75:25(重量部)の範囲
とされるのである。この範囲の配合比が酵素の安
定性を損なわない溶媒組成であり、この配合比の
範囲を外れた場合には、蛋白分解酵素の安定性が
著しく損なわれることとなる。 また、本発明において用いられる水に混和性の
有機液体としては、生体組織に対する安全性が高
く、且つコンタクトレンズの素材に影響を及ぼさ
ないものでなければならず、具体的には、グリセ
リン、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール等が適宜に採用され
る。 さらに、本発明に従うコンタクトレンズ用洗浄
液にあつては、そのPHを7〜10に保持することが
好ましい。なお、洗浄液のPHが7より低くなる
と、蛋白分解酵素の効果が満足に発揮され得なく
なるものであり、またPHが10より大きくなると、
手荒れの原因になるだけでなく、コンタクトレン
ズの素材に悪影響を与える可能性が高くなるから
である。 なお、かかる洗浄液のPHを7〜10に保つために
は、一般に、緩衝剤が添加されるのであるが、か
かる緩衝剤としては、蛋白分解酵素の安定性を向
上させるために添加されているカルシウムイオン
と沈澱を生じることがなく、且つ酵素の安定性を
損なうことのないものである必要がある。そのよ
うな要請に応え得る緩衝剤としては、具体的に
は、トリエタノールアミンと酢酸との組合せがあ
り、それが本発明では好適に用いられる。なお、
この緩衝剤の配合量は、一般に0.1〜10重量%程
度が望ましく、0.1%より少ないとPHの安定性が
悪くなり、また10%より高くてもPHの安定性がよ
り向上されるということはない。 また、本発明に従うコンタクトレンズ用洗浄液
にあつては、コンタクトレンズに付着した眼脂等
の油性の汚れを除去するために、所定の界面活性
剤を0.05〜5重量%の範囲で加えることも可能で
ある。なお、界面活性剤量が0.05%より少ない
と、油汚れの洗浄効果が非常に低いものとなり、
また5%より多くても、油汚れの洗浄効果が高め
られることはなく、手荒れの原因となる場合もあ
る。 なお、この適宜に添加される界面活性剤として
は、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性
剤、アニオン系界面活性剤とノニオン系界面活性
剤とからなるもの等が挙げられるが、本発明にお
いては、何れの界面活性剤を用いてもよい。 ところで、上記した界面活性剤の一つとして用
いられるアニオン系界面活性剤としては、具体的
には、アルキル硫酸ナトリウム、アルキルベンゼ
ルスルホン酸ナトリウム、アルキロイルメチルタ
ウリンナトリウム、アルキロイルザルコシンナト
リウム、α−オレフインスルホン酸ナトリウム、
ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸ナト
リウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫
酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフエ
ニルエーテル硫酸ナトリウム、ジ(ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル)リン酸ナトリウム等を
挙げることが出来る。 また、ノニオン系界面活性剤にあつても、その
具体例として、高級アルキルアミンのポリエチレ
ングリコール付加物、高級脂肪酸アミドのポリエ
チレングリコール付加物、高級脂肪酸のポリグリ
セリンエステル、高級脂肪酸のポリエチレングリ
コールエステル、高級脂肪酸のポリアルキレング
リコール、ポリエチレングリコールコポリマーエ
ステル、高級脂肪酸のポリエチレングリコールの
付加した多価アルコールエステル、高級アルコー
ルのポリエチレングリコールエーテル、高級アル
コールのポリグリセリンエーテル、アルキルフエ
ノールのポリエチレングリコールエーテル、アル
キレンフエノールのポリエチレングリコールエー
テルのホルムアルデヒド縮合物、ポリプロピレン
グリコール、ポリエチレングリコール共重合体、
リン酸エステル、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ポリ
エチレングリコールソルビタンアルキルエステ
ル、スチロールのポリエチレングリコール付加物
等を挙げることが出来る。 さらに、本発明のコンタクトレンズ用洗浄液に
あつては、シリカやアルミナ等の無機の研磨粒子
やナイロン、ポリメチルメタクリレート等の有機
ポリマー粒子を、研磨粒子として含むことによつ
て、物理的な研磨効化が加わり、洗浄効果をより
確実なものとすることが出来るのである。なお、
この研磨粒子の添加量としては、一般に0.1〜10
重量%の範囲内で適宜決定されることとなる。な
お、研磨粒子の添加量が0.1%より少ないと、研
磨粒子の添加効果を充分に発現し得ず、また10%
より多いと、レンズの滑りが悪くなつて、洗い難
くなるものである。 更にまた、保存中の菌の増殖を防止するため
に、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウ
ム、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸の
メチルエステル、エチルエステル、プロピルエス
テル或いはブチルエステル、サリチル酸ナトリウ
ム等の防腐剤を、0.01〜1重量%の範囲で添加す
ることも可能である。 ところで、上記の如き洗浄液を用いて、ハード
コンタクトレンズや非含水性のソフトコンタクト
レンズを洗浄するに際しては、先ず、装用の後
に、眼から外したコンタクトレンズに、上記した
本発明に従うコンタクトレンズ用洗浄液を1〜2
滴滴下し、かかるレンズを親指と人指し指の間で
こすり洗いするか、或いは掌の上でこすり洗いす
る。このような方法でレンズを洗浄することによ
つて、その洗浄中に蛋白分解酵素が作用して、蛋
白性の汚れを効果的に除去することが出来るので
ある。 なお、従来の方法によれば、一般に、蛋白分解
酵素によるレンズの洗浄には、一定期間、具体的
には、1時間〜数時間に亘つてレンズを蛋白分解
酵素の水溶液中に浸漬しなければ、充分な洗浄効
果が得られないが、本発明に係るコンタクトレン
ズ用洗浄液でレンズを洗浄するに際しては、その
洗浄時間がわずか3〜30秒の短時間で、充分な洗
浄効果が得られるのである。 また、本発明のコンタクトレンズ用洗浄液を用
いて含水性のソフトコンタクトレンズを洗浄する
場合には、水で湿らせたパフ上に前記洗浄液の1
〜2滴を滴下し、このパフ上においてレンズをこ
すり洗いするのである。そうすると、かかる洗浄
液中に蛋白分解酵素が働いて、レンズ表面ばかり
でなく、レンズ内部に侵入した蛋白性の汚れも有
利に分解され得ることとなる。 (実施例) 以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発
明を更に具体的に明らかにすることとするが、本
発明が、そのような実施例の記載によつて、何等
の制約をも受けるものでないことは、言うまでも
ないところである。 実施例 1 下記第1表に示されるように、試料No.1〜20の
如き組成の洗浄液を調製した。 なお、第1表中、*1〜*6は、それぞれ、下
記の如き市販の界面活性剤及び蛋白分解酵素を用
いた。 *1:日本油脂株式会社製ノニオン系界面活
性剤(ポリオキシエチレンオクチルフエニルエ
ーテル) *2:日本油脂株式会社製ノニオン系界面活
性剤(オキシエチレン・オキシプロピレンブロ
ツクポリマー) *3:日本油脂株式会社製アニオン系界面活
性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム) *4:日光ケミカルズ株式会社製アニオン系
界面活性剤(α−オレフインスルホン酸ナトリ
ウム) *5:ノボ・インダストリー・ジヤパン株式
会社製バチルス属由来蛋白分解酵素 *6:ナガセ生化学工業株式会社製バチルス
属由来蛋白分解酵素 かくして得られた洗浄液のそれぞれについて、
そのPH、調製時の蛋白分解酵素の活性及び40℃の
温度下に2週間保存した後の残存活性を、下記の
方法により測定した。そして、その結果を、下記
第2表に示した。 −PH測定− 株式会社堀場製作所製PHメータF−8E型にて
PHを測定した。 −蛋白分解酵素の活性測定− 37℃に加温した0.6%カゼイン溶液(PH7,
0.05Mリン酸一水素ナトリウム水溶液)の5ml
に、精製水で希釈した各々の洗浄液1mlを添加
し、これを37℃で10分間保ち、その後、沈澱試験
(0.11Mトリクロル酢酸、0.22M酢酸ナトリウム
及び0.33M酢酸の混合液)5mlを加えて、未分解
の蛋白を沈澱せしめ、更に濾過して得られた濾液
中の275nmにおける吸収Aを求めた。また別に、
本発明に従う洗浄液の希釈液1mlに、前記沈澱試
液5mlを加えた後、更に前記カゼイン溶液を添加
せしめ、生じた沈澱を濾過して得られる濾液につ
いて、その275nmにおける吸収A0を求めた。 なお、1分間にチロシン1×10-6g相当量の
275nm吸収を示す非蛋白性物質を生成する酵素活
性を1uとした。 蛋白分解酵素活性(u/ml) =A−A0/As×50×11/10×〔定量時における洗浄液 の希釈倍率〕 〔但し、As=0.391(275nmにおけるチロシン
50.0μg/mlの吸収)〕 残存活性(%) =40℃,2週間保存後の蛋白分解酵素活性/調製時の蛋
白分解酵素活性×100
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 かかる第2表の結果から明らかなように、水に
混和性の有機液体と水の配合比(重量比)が50:
50〜75:25の範囲内である洗浄液において、酵素
の残存活性が著しく高いことが認められ、従つ
て、前記水に混和性の液体と水との配合比を上記
範囲内とすることが、酵素を安定に保存する上で
有効であることが明らかとなつた。 さらに、試料No.3,6,10,14,19の洗浄液に
ついて、それぞれ、洗浄効果テストを行なつた。
その方法及び結果については、下記の通りであつ
た。 −洗浄効果テスト− 人工涙液(PH7.4)を下記の配合にて調製した。 アルブミン 0.388g γ−グロブリン 0.161g リゾチーム 0.120g 塩化ナトリウム 0.900g 塩化カルシウム(二水塩) 0.015g リン酸二水素ナトリウム 0.104g (二水塩) IN 水酸化ナトリウム 5ml 水 100ml 洗浄効果テスト 1 高酸素透過性のハードコンタクトレンズ(株式
会社メニコン製、メニコンEX)を5枚用意し、
これらのレンズを、前記人工涙液の1.5ml中にお
いて30分間煮沸した後、暗視野実体顕微鏡(オリ
ンパス光学株式会社製)で20倍に拡大して観察し
たところ、5枚のレンズは、何れもレンズ全体に
白い蛋白性の汚れが付着していることが認められ
た。 かかる汚れの付着した5枚のレンズに、それぞ
れ、試料No.3の洗浄液を1滴滴下し、親指と人指
し指の間で10秒間軽くこすり洗いした。そして、
これらのレンズを20倍に拡大して観察したとこ
ろ、5枚のレンズは、何れも汚れがきれいに除去
されていることが認められた。 洗浄効果テスト 2 前記テスト1における試料No.3の洗浄液に代え
て、試料No.6の洗浄液を使用し、他の操作はテス
ト1と同様に行なつた。大部分の汚れが除去され
得ることが認められた。 洗浄効果テスト 3 前記テスト1における試料No.3の洗浄液に代え
て、試料No.10の洗浄液を使用し、他の操作はテス
ト1と同様に行なつた。その結果、手指洗浄の段
階で、周辺部に汚れを残したが、それ以外の汚れ
はきれいに除去出来た。 比較例 1 洗浄効果テスト1と同様にして得られた汚れの
付着したレンズ5枚に、市販の酵素透過性ハード
コンタクトレンズ用洗浄液(株式会社メニコン
製、O2ケア)を、それぞれに1滴ずつ滴下して、
テスト1と同様に、親指と人指し指の間で軽くこ
すり洗いした後、前記顕微鏡で20倍に拡大して観
察したところ、それら5枚のレンズにおいて、レ
ンズ全体に付着した白い蛋白性の汚れに変化は見
られなかつた。 洗浄効果テスト 4 2−ヒドロキシエチルメタクリレートを主成分
とし、含水率が約40%のソフトコンタクトレンズ
(株式会社メニコン製、メニコンソフトM)を、
両眼に3ケ月間装用した。そして、その後、この
レンズを乾燥させ、暗視野実体顕微鏡を用いて20
倍に拡大して観察したところ、何れのレンズも全
体が蛋白性と思われる汚れでうつすらと白濁して
いた。このレンズを生理食塩水中に浸漬して、再
び含水状態に戻した。次いで、水道水で湿らせた
洗浄パフ(株式会社メニコン製、メニコンパフ)
に試料No.14の洗浄液を2滴滴下し、このパフ上で
泡立てたところで、前記含水せしめたレンズのう
ちの1枚を用いて、その両面を片面10回ずつ洗浄
し、生理食塩水で濯いだ後、乾燥させた。これを
前記顕微鏡を用いて20倍に拡大して観察したとこ
ろ、汚れは全く除去されたことが認められた。 なお、比較のために、他の1枚を、メニコンパ
フ上で、市販の洗浄液(株式会社メニコン製、メ
ニクリーン)を用いて、レンズの両面を片面10回
ずつ洗浄し、生理食塩水で濯いだ後、乾燥せし
め、前記と同様に20倍に拡大して観察したが、汚
れに変化は見られなかつた。 洗浄効果テスト 5 ブチルアクリレートとブチルメタクリレートを
主成分とする非含水性ソフトコンタクトレンズ5
枚を用意して、洗浄効果テスト1と同様にして、
これらのレンズを煮沸し、白濁したレンズを得
た。 そして、掌上に試料No.19の洗浄液を2滴取り、
前記汚れの付着したレンズの両面を、それぞれ片
面10回ずつこすり洗いした。これらの洗浄された
レンズを、前記顕微鏡を用いて20倍に拡大して観
察したところ、5枚のレンズの何れも、掌の当た
り難い周辺部に白濁が残存している以外は汚れが
除去されていた。 比較例 2 上記テスト5と同様にして、汚れの付着したコ
ンタクトレンズを5枚用意した。そして、それら
のレンズを、市販の洗浄液(株式会社メニコン
製、メニクリーン)の2滴を掌上に取つて、レン
ズの両面を片面10回ずつこすり洗いした。そし
て、前記と同様に観察したところ、5枚のレンズ
は何れも汚れが減少していなかつたことが認めら
れた。 実施例 2 試料No.2のコンタクトレンズ用洗浄液に、平均
粒径:5μのシリカ粉を添加し、充分に混合攪拌
した後、均一な懸濁状態のコンタクトレンズ洗浄
液(試料No.21)を得た。 洗浄効果テスト 6 テスト1において用いられた試料No.3の洗浄液
に代えて、本実施例の試料No.21の洗浄液を用い
て、手指洗浄の操作を行ない、前記と同様に、顕
微鏡にて拡大して観察した。その結果、かかる試
料No.21によつて洗浄されたレンズにあつては、レ
ンズの中心部のみならず、周辺部にも汚れが残存
することなく、綺麗に汚れを除去し得たのであ
る。 洗浄効果テスト 7 高酸素透過性ハードコンタクトレンズ(株式会
社メニコン製、メニコンEX)を、積分球光電散
乱光度計:T−2600D(東京電色株式会社製)を
用いて測定し、初期曇度(C0)を求めた。次い
で、このレンズを前記人工涙液中に68℃で30分間
浸漬した後、試料No.11の洗浄液を1滴付け、親指
と人差し指の間で10秒間こすり洗いし、再びレン
ズの曇度(C1)を測定した。更に、この操作を
4回繰り返して、曇度:C2〜C5を測定した。そ
して、レンズ5枚のCn−Cp(m=1,2,……
5)の平均値を、第1図に黒丸(●)で示す。 また、前記と同様に人工涙液に浸漬したコンタ
クトレンズを、試料No.11の洗浄液1mlに10秒間浸
漬し、水道水で濯いだ後、かかるレンズの曇度
C1を測定し、更に前記と同様に、この操作を繰
り返して、曇度C2〜C5を測定し、レンズ5枚の
Cn〜Cpの平均値を第1図に白丸(○)で示す。 そして、上記実験終了後のコンタクトレンズ
を、暗視野実体顕微鏡(オリンパス光学株式会社
製)にて20倍に拡大し、観察したところ、試料No.
11の洗浄液を用いて手指で10秒間こすり洗いした
コンタクトレンズに付着していた汚れは、非常に
僅かであつたが、前記洗浄液に10秒間浸漬しただ
けのものにあつては、コンタクトレンズ全体が白
濁していた。 なお、Cn−Cp(m=1,2,……5)の値は、
洗浄により除去されずにコンタクトレンズ上に残
つた人工涙液由来の汚れによつて増加したレンズ
の不透明性であり、従つて、このCn−Cpの値が
小さい程、コンタクトレンズに残つている汚れが
少ないこととなる。即ち、Cn−Cpの値が小さい
程、洗浄液の洗浄効果が高いことを示しているの
である。 更にまた、比較のために、前記と同様にして、
人工涙液に浸漬したコンタクトレンズを、市販の
酸素透過性ハードコンタクトレンズ用洗浄液(株
式会社メニコン製、O2ケア)にて10秒間洗浄し、
それらレンズ5枚のCn−Cpの平均値を第1図に
白抜角(□)で示す。 第1図に示されるように、本発明に従う洗浄液
を用いて手指による洗浄を行なう操作(黒丸印)
の値が他に比べて著しく低く、従つて、蛋白分解
酵素の化学的洗浄力と手指の物理的洗浄力の相乗
効果により、高い洗浄力が得られることが明らか
となつたのである。 洗浄効果テスト 8 ソフトコンタクトレンズ(株式会社メニコン
製、メニコンソフトM)を、前記人工涙液中に68
℃で30分間浸漬した後、水で湿らせた専用パフ
(株式会社メニコン製、メニコンパフ)に試料No.
15の洗浄液を2滴滴下したところで、片面10秒ず
つ洗浄した。同様の操作を5枚のレンズについて
それぞれ行ない、暗視野顕微鏡にて20倍に拡大し
て観察した。その結果、レンズ表面には、全く汚
れが認められなかつた。 また、前記と同様に、人工涙液に浸漬した5枚
のコンタクトレンズを用い、生理食塩水1mlに試
料No.15の2滴を滴下したものに、かかるレンズを
室温で20秒間浸漬して、前記顕微鏡を用いて20倍
に拡大して観察したが、かかる5枚のコンタクト
レンズは、何れも全体に白く濁つていた。 さらに、比較のために、試料No.15に代えて前記
市販の洗浄液(メニクリーン)を前記専用パフに
滴下して、5枚のコンタクトレンズを前記と同様
に操作にて洗浄して観察したところ、レンズには
所々白く汚れが付着していた。 (発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明に係る
コンタクトレンズ用洗浄液は、蛋白分解酵素、水
に混和性の有機液体及び水からなるものであると
ころから、液体であるにも拘わらず、高い安定性
を示し、また使用に際して用時調製する必要がな
く、更には必要量滴加するだけで、非常に手軽に
使用することが出来る特徴を有している。そし
て、かかる洗浄液を用いて洗浄するに際しては、
レンズを短時間こすり洗いするだけで、高い洗浄
効果が得られるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例2の洗浄効果テスト7におけ
る洗浄効果を比較したグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 蛋白分解酵素と水に混和性の有機液体と水と
    の混合液からなり、且つ該水に混和性の有機液体
    と水との配合比が、重量比で50:50〜75:25であ
    ることを特徴とするコンタクトレンズ用洗浄液。 2 前記蛋白分解酵素が、微生物系の蛋白分解酵
    素である特許請求の範囲第1項記載の洗浄液。 3 前記蛋白分解酵素が、バチルス属の微生物由
    来の蛋白分解酵素であり、且つカルシウムイオン
    が0.005〜0.01重量%の割合で添加される特許請
    求の範囲第1項または第2項記載の洗浄液。 4 蛋白分解酵素と水に混和性の有機液体と水と
    の混合液からなり、且つ該水に混和性の有機液体
    と水との配合比が、重量比で50:50〜75:25であ
    るコンタクトレンズ用洗浄液を用い、その洗浄に
    有効な量をコンタクトレンズ表面に施して、レン
    ズをこすり洗いすることを特徴とするコンタクト
    レンズの洗浄方法。
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