JP2540192B2 - コンタクトレンズ用洗浄液 - Google Patents

コンタクトレンズ用洗浄液

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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、コンタクトレンズ用洗浄液に関するもので
あり、更に詳しくは、ハードコンタクトレンズやソフト
コンタクトレンズの洗浄に用いられる洗浄液に関するも
のである。
(背景技術) コンタクトレンズは、眼に装用すると、涙液中に含ま
れる脂質,タンパク質,糖質などの有機物やカルシウ
ム,マグネシウムなどの無機物に汚染され、コンタクト
レンズの装用感が低下したり、コンタクトレンズが曇る
等の弊害が発生するところから、界面活性剤を含んだ専
用の洗浄液で定期的に洗浄しなければならない。
そして、コンタクトレンズを洗浄するには、従来か
ら、その専用の洗浄液の必要量を用いて、人差指と親指
の間でコンタクトレンズをこすり洗いする方法、片方の
手の平にコンタクトレンズを載せ、他方の手の人差指で
コンタクトレンズを押さえながら、手の平の上でコンタ
クトレンズをこすり洗いする方法、或いは専用のパフの
上でコンタクトレンズを指で動かして、パフでこすり洗
いする方法等が、採用されている。
しかしながら、何れの洗い方においても、優れた洗浄
効果を得るためには、界面活性剤の汚れを分解する化学
的な力が優れている一方で、使用者が洗い易い適度な滑
り易さを洗浄液に付与しなければならないが、従来の洗
浄液は、その要求に充分に応えるものではなかった。
(解決課題) 本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであ
って、その課題とするところは、コンタクトレンズ用洗
浄液に良好な滑り易さを与え、その洗浄効果を高めるこ
とにある。
(解決手段) そして、本発明者らは、上記の如き課題を解決し得る
コンタクトレンズ用洗浄液を得るべく、鋭意研究を重ね
た結果、エーテル化度(以後、DSと略称する)が2.0以
上のカルボキシメチルセルロースのアルカリ塩を、増粘
剤として、コンタクトレンズ用洗浄液に配合した場合
に、非常に良好な滑り易さを付与することが出来、従来
にない、洗い易いコンタクトレンズ用洗浄液を得ること
が出来る事実を見い出し、本発明を完成するに至ったの
である。
(具体的構成) ところで、かかる本発明に用いられるカルボキシメチ
ルセルロースのアルカリ塩(略称CMC)は、従来のエー
テル化度(DS)が0.6〜1.6程度のCMCとは異なり、エー
テル化度(DS)が2.0以上の高機能CMCであり、近年にお
ける製法の開発により製造が可能となったものであっ
て、市場において入手可能なものである。
なお、CMCにおけるエーテル化度(Degree of substit
ution:DS)とは、グルコース(セルロースの最小構成単
位)単位当たりのカルボキシメチル基(例えば、−CH2C
OONa)の平均置換数をいうものであり、CMCの性質(機
能)を決める重要な因子であって、理論的には3.0まで
可能である。
本発明に用いられるカルボキシメチルセルロースのア
ルカリ塩は、従来の製造方法により製造された、DSの低
い(DS:0.6〜1.6)カルボキシメチルセルロースのアル
カリ塩に比べて、遥かに優れた、コンタクトレンズを洗
い易い、適度な滑り易さをコンタクトレンズ用洗浄液に
付与することが出来、更にメチルセルロース,ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース,ポリビニルアルコール,
カラギーナン、或いはカルボキシビニールポリマー等の
増粘剤に比べても、遥かに優れた、コンタクトレンズを
洗い易い適度な滑り易さをコンタクトレンズ用洗浄液に
付与することが出来る。
また、本発明に用いられるカルボキシメチルセルロー
スのアルカリ塩は、未溶解物が殆どなく、透明性の高い
コンタクトレンズ用洗浄液を与え得るものである。
このような本発明において用いられるカルボキシメチ
ルセルロースのアルカリ塩としては、カルボキシメチル
セルロースナトリウム,カルボキシメチルセルロースカ
リウム等が挙げられる。なお、カルボキシメチルセルロ
ースの水溶性塩としては、アルカリ塩の他に、アンモニ
ウム塩なども考えられるが、アンモニアが遊離する可能
性があるところから、眼に装用するコンタクトレンズを
処理する溶液としては、安全性の点で望ましくない。
また、本発明において、かかるカルボキシメチルセル
ロースのアルカリ塩の配合量は、本発明のコンタクトレ
ンズ用洗浄液の粘度が約10〜500cpsになるように、適宜
に設定されるのが望ましい。なお、形成される洗浄液の
粘度が10cps未満の場合には、コンタクトレンズから洗
浄液がすぐに流れ落ちてしまって、洗浄液が充分な洗浄
効果を発揮出来ず、また、500cpsを越えるようになる
と、洗浄液の流動性が悪くなり、充分にコンタクトレン
ズをこすることが出来なくなるからである。
そして、この本発明に従うコンタクトレンズ用洗浄液
は、水(例えば、蒸溜水,精製水)により、カルボキシ
メチルセルロースのアルカリ塩、更に必要に応じて、後
記の各種成分が均一に溶解せしめられることによって、
調製され、以て目的とするコンタクトレンズ用洗浄液と
されるのである。
また、かかる本発明に従うコンタクトレンズ用洗浄液
には、界面活性剤、更に必要に応じて緩衝剤、等張化
剤、防腐剤或いはキレート化剤などが目的に応じて調合
される。
この配合される界面活性剤としては、アニオン系界面
活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤
とノニオン系界面活性剤とからなるものなどが挙げられ
るが、本発明においては、何れの界面活性剤を用いても
良い。そして、かかる界面活性剤は、0.05〜5重量%の
範囲で加えるのが好ましく、0.05重量%未満の場合に
は、洗浄効果が低いものとなり、また5重量%を越えて
も、洗浄効果は高まらないばかりか、手荒れの原因とな
る場合もあるのである。
そして、上記した界面活性剤の一つとして用いられる
アニオン系界面活性剤としては、具体的には、アルキル
硫酸ナトリウム,アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム,アルキロイルメチルタウリンナトリウム,アルキロ
イルザルコシンナトリウム,α−オレフィンスルホン酸
ナトリウム,ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン
酸ナトリウム,ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫
酸ナトリウム,ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル硫酸ナトリウム,ジ(ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル)リン酸ナトリウム等を挙げることが出来
る。
また、ノニオン系界面活性剤にあっても、その具体例
として、高級アルキルアミンのポリエチレングリコール
付加物,高級脂肪酸アミドのポリエチレングリコール付
加物,高級脂肪酸のポリグリセリンエステル,高級脂肪
酸のポリエチレングリコールエステル,高級脂肪酸のポ
リアルキレングリコール,ポリエチレングリコールコポ
リマーエステル,高級脂肪酸のポリエチレングリコール
の付加した多価アルコールエステル,高級アルコールの
ポリエチレングリコールエーテル,高級アルコールのポ
リグリセリンエーテル,アルキルフェノールのポリエチ
レングリコールエーテル,アルキレンフェノールのポリ
エチレングリコールエーテルのホルムアルデヒド縮合
物,ポリプロピレングリコール・ポリエチレングリコー
ル共重合体,リン酸エステル,ヒマシ油,硬化ヒマシ
油,ポリエチレングリコールソルビタンアルキルエステ
ル,スチロールのポリエチレングリコール付加物等を挙
げることが出来る。
なお、必要に応じて配合される前記緩衝剤は、得られ
るコンタクトレンズ用洗浄液のpHを、涙液に近い5.0〜
9.0の範囲で一定にし、また外的要因によるpHの変化を
抑え、洗浄する際のコンタクトレンズの形状、光学性を
保護するための成分であるが、その具体例としては、ホ
ウ酸とそのナトリウム塩,リン酸とそのナトリウム塩,
クエン酸とそのナトリウム塩、乳酸とそのナトリウム
塩,グリシン,グルタミン酸などのアミノ酸とそのナト
リウム塩,リンゴ酸とそのナトリウム塩などの眼科生理
学的に許容し得る緩衝剤が挙げられる。この緩衝剤は、
0.05〜5重量%の範囲で用いられる。かかる使用量が0.
05重量%未満の場合には、緩衝効果が低く、また5重量
%を越える場合には、緩衝効果は上がらないばかりか、
浸透圧を高める等、コンタクトレンズの形状に影響を及
ぼすことがある。
また、前記等張化剤は、得られるコンタクトレンズ用
洗浄液の浸透圧を涙液の浸透圧(280〜300mOs/kg)に近
づけ、洗浄する際にコンタクトレンズの形状を守るため
の成分であるが、その具体例としては、塩化ナトリウ
ム,塩化カリウムなどの眼科生理学的に許容し得る無機
塩及び前記緩衝剤が挙げられる。そして、この等張化剤
は、0.05〜5重量%の範囲において用いられる。かかる
等張化剤の使用量が、0.05重量%未満の場合には、浸透
圧は低くなり、また5重量%を越える場合には、浸透圧
が高くなってコンタクトレンズの形状に影響を及ぼすこ
とがある。
さらに、前記防腐剤は、コンタクトレンズ洗浄液が細
菌に汚染されるのを防ぎ、且つ洗浄時にコンタクトレン
ズが細菌で汚染されるのを防止するための成分である
が、その具体例としては、ソルビン酸カリウム,ソルビ
ン酸ナトリウム,安息香酸ナトリウム,パラオキシ安息
香酸のメチルエステル,エチルエステル,プロピルエス
テル,或いはブチルエステル,サリチル酸ナトリウム等
が挙げられる。そして、この防腐剤は、0.001〜5重量
%の範囲で用いられる。かかる防腐剤の使用量が、0.00
1重量%未満では、細菌の汚染を防止することが出来な
くなり、また5重量%を越えても、それ以上の効果は得
られない。
更にまた、前記キレート化剤は、涙液中に含まれるカ
ルシウム等がコンタクトレンズに沈着するのを防ぐため
の成分であるが、その具体例としては、エチレンジアミ
ン四酢酸及びそのナトリウム塩,クエン酸等が挙げられ
る。そして、このキレート化剤は、0.01〜5重量%の範
囲で用いられる。このキレート化剤の使用量が、0.01重
量%未満では、カルシウムなどの沈着を抑制することが
出来ず、また5重量%を越えても、それ以上の効果は得
られない。
また、本発明に係るコンタクトレンズ用洗浄剤にあっ
ては、蛋白質性の汚れに対する洗浄効果を向上させるた
めに、蛋白分解酵素を含んでいても良いし、コンタクト
レンズ洗浄液中での該蛋白分解酸素の安定性を向上させ
るために、コンタクトレンズ洗浄液中の水の一部をグリ
セリン,ポリエチレングリコール,プロピレングリコー
ルなどの水以外の有機液体で置き換えても何等差支えな
い。
なお、かかる蛋白分解酵素の使用量としては、0.01〜
5重量%の範囲が採用される。その使用量が0.01重量%
未満の場合には、洗浄効果が低いものとなり、また5重
量%を越えても、それ以上の効果は得られない。
また、前記有機液体の使用量としては、コンタクトレ
ンズ用洗浄液中の水と有機液体との割合が50:50〜20:80
の範囲が採用される。その使用量が、この範囲を外れた
場合、コンタクトレンズ用洗浄液中の前記蛋白分解酵素
の安定性を高めることが困難となる。
さらに、物理的な研磨効果を加えることによって、洗
浄効果を向上させるために、本発明に従うコンタクトレ
ンズ用洗浄液は、シリカやアルミナ等の無機の研磨粒子
やナイロン,ポリメチルメタンクリレート等の有機ポリ
マーを研磨粒子として含んでいても良い。その場合にお
ける該研磨粒子の使用量は、1〜30重量%程度である。
なお、その使用量が1重量%未満の場合には、充分な研
磨効果を発揮することが出来ず、また30重量%を越えて
も、それ以上の効果は得られないのである。
ところで、上記の如き洗浄液を用いて、コンタクトレ
ンズを洗浄するに際しては、本発明の洗浄液の必要量を
用いて、人差指と親指との間でコンタクトレンズをこす
り洗いする方法、片方の手の平にコンタクトレンズを載
せ、他方の手の人差指でコンタクトレンズを押さえなが
ら、手の平の上でコンタクトレンズをこすり洗いする方
法、或いは専用のパフの上でコンタクトレンズを指で動
かして、パフでこすり洗いする方法等の公知の各種の手
法に従って実施されることとなるが、その何れにおいて
も、本発明の洗浄液は、適度な滑り易さを付与すること
が出来るのであり、更にその適度な滑り易さが洗浄効果
を充分に発揮させる働きに繋がっているのである。
(実施例) 以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更
に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、その
ような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるも
のでないことは言うまでもないところである。
実施例 1及び比較例 1 下記第1表に示される如き組成となるように、増粘
剤,界面活性剤,キレート化剤及びその他の成分を蒸留
水に溶解して、実施例1及び比較例1のコンタクトレン
ズ用洗浄液を得た。
なお、得られた洗浄液のそれぞれのpH,粘度及び外観
を下記第2表に示した。
かかる第2表から明らかなように、実施例1の洗浄液
には、未溶解物がなく、外観上も比較例1の洗浄液より
優れていた。
次いで、これら2種の洗浄液を用い、酸素透過性ハー
ドコンタクトレンズを日常使用している男女各10名、合
計20名の試験者に対して、感触試験及び洗浄試験を行な
った。
(感触試験) 実施例1或いは比較例1の洗浄液を酸素透過性ハード
コンタクトレンズ〔(株)メニコン製メニコンEX〕に2
〜3滴付けて、人差指と親指の間でレンズをこすり洗い
する洗い方で、各試験者にレンズを洗わせ、洗い易い方
の洗浄液を選ばせた。その結果を、下記第3表に示し
た。
(洗浄力試験) 未使用の酸素透過性ハードコンタクトレンズ:メニコ
ンEXの40枚を試料とし、予め、各試料の曇度(h0%)を
積分球光電散乱光度計:T−2600D〔東京電色(株)製〕
によって測定した。
次に、各試料を強制汚染されるための人工汚垢を、以
下の組成において、調製した。成分 配合割合(重量部) トリパルミチン 1.50 セタノール 0.50 パルミチン酸 1.00 オレイン酸 1.00 リノール酸 1.00 スパームアセチ 1.50 コルステロール 0.50 パルミチン酸コレステロール 0.50 レシチン 0.75 *日本油脂(株)製のミリスチン酸セタノールを主成分
とする高級脂肪酸の高級アルコールエステルの商品名 このようにして得られた人工汚垢を、前述の各試料の
レンズ表面に均一に塗布して、8時間真空乾燥して、人
工汚垢を完全に固着させた。
その後、この強制汚染された試料を前記20名の試験者
にそれぞれ2枚ずつ渡し、1枚を実施例1の洗浄液に
て、他の1枚を比較例1の洗浄液にて、それぞれ感触試
験と同様の洗い方で充分に洗浄させ、次いで流水にてす
すがせた後、真空乾燥してから、前述と同様の方法によ
り、積分球光電散乱光度計にて、各試料の曇度(h1%)
を測定した。そして、この得られた測定値から前述の予
め測定しておいた人工汚染前の各試料の曇度(h0%)を
減じた値を求め、残留汚垢量を算出した。その結果を、
第3表に併わせ示した。なお、残留汚垢量〔h1−h
0(%)〕は、数値が小さい程、洗浄効果が顕著である
ことを示すものである。
かかる第3表より明らかなように、実施例1の洗浄液
の方が洗い易く、更に洗浄効果も優れていることが明ら
かである。
実施例 2 下記第4表に示されるように、カルボキシメチルセル
ロースナトリウムのDSが低いものから高いものまで、5
種類を選んで、第4表に示される割合において水に溶解
して、A〜Eのコンタクトレンズ洗浄液を得た。
次いで、酸素透過性ハードコンタクトレンズの使用者
5人に、上記A〜Eの洗浄液をアルファベット順に、酸
素透過性ハードコンタクトレンズ〔(株)メニコン製メ
ニコンEX〕に2〜3滴付けて、人差指と親指の間でレン
ズをこすり洗いする洗い方で洗わせ、そのレンズを洗っ
た感触について評価を求めたところ、C,D,Eの洗浄液
は、滑りが悪いため、指が滑らかに動かず、洗い難く、
それらに比べて、AとBの洗浄液は、適度な滑りがあっ
て、指が滑らかに動くため、洗い易く、またC,D,Eの三
つの洗浄液に比べ、AとBの洗浄液は両方とも格段に洗
い易いという回答を、5人の試験者全員から得た。
従って、この結果から、カルボキシメチルセルロース
ナトリウムは、DSが2.0以上になると、DSがそれより小
さい場合に比べ、コンタクトレンズ用洗浄液の滑り易さ
を飛躍的に向上させることが可能であることが理解され
るのである。
実施例 3及び比較例 2,3 下記第5表に示される如き組成となるように、各成分
を調製して、比較例2,3及び実施例3として、蛋白分解
酵素を含むコンタクトレンズ用洗浄液を得た。
そして、5名の試験者によって、比較例2の洗浄液を
用いて、実施例1で用いられたコンタクトレンズと同種
のものに対して、実施例1と同様な洗い方で、コンタク
トレンズの洗浄試験を実施したところ、5名共、洗浄液
が滑らないためにコンタクトレンズが洗えないとの評価
を下した。
次いで、同じ5名の試験者によって、比較例2の洗浄
液の代わりに比較例3の洗浄液を用いて、同様にコンタ
クトレンズの洗浄試験を実施したところ、5名中1名の
みが洗い易くなったと評価したのみで、他の4名は洗浄
液が滑らないために洗えないとの評価を下した。
さらに、前記5枚の試験者によって、比較例3の洗浄
液の代わりに実施例3の洗浄液を用いて、同様にコンタ
クトレンズの洗浄試験を実施したところ、5名の試験者
全員が非常に洗い易くなったとの評価を下した。
以上の結果を、下記第6表に示す。
実施例 4及び比較例 4 下記第7表に示される如き組成となるように、各成分
を水に溶解して、実施例4及び比較例4のコンタクトレ
ンズ用洗浄液を得た。
そして、この得られた洗浄液を用いて、含水性ソフト
コンタクトレンズを日常使用している8名の試験者を選
び、下記の如き感触試験及び洗浄力試験を行なった。
(感触試験) 水道水で軽く湿らせた専用パフ〔(株)メニコン製メ
ニコンパフ〕の上に、実施例3或いは比較例4の洗浄液
をたっぷり滴下し、指先でこすってパフに染み込ませた
上で、含水性ソフトコンタクトレンズ〔(株)メニコン
製メニコンソフトM〕を人差指で動かして、パフでこす
り洗いする洗い方で、各試験者にコンタクトレンズを洗
わせ、洗い易い方の洗浄液を選ばせた。その結果を、下
記第8表に示す。
かかる第8表の結果から、実施例4の洗浄液の方が、
比較例4の洗浄液より洗い易いことは、明らかである。
(洗浄力試験) 未使用の含水性ソフトコンタクトレンズ:メニコンソ
フトM16枚を試料とし、実施例1で用いた人工汚垢を、
各試料のレンズ表面に均一に塗布して、8時間真空乾燥
して、人工汚垢を完全に固着させた後、生理食塩水に24
時間浸漬し、強制汚染された試料を作製した。
この得られた材料を、前記8名の試験者にそれぞれ2
枚ずつ渡して、その1枚を実施例4の洗浄液にて、他の
1枚を比較例4の洗浄液にて、それぞれ感触試験と同様
の洗い方で充分に洗浄させ、生理食塩水ですすがせた
後、金空乾燥を行ない、暗視野実体顕微鏡〔オリンパス
光学(株)製〕を用いて10倍に拡大して観察した。そし
て、レンズ表面に残っている人工汚垢の状態を以下のA
〜Dの4段階に分類し、評価した。
得られた結果を、下記第9表に示す。なお、A〜Dの
各段階は、それぞれ、A:人工汚垢が完全に除去されてい
る、B:人工汚垢が僅かに残っている、C:人工汚垢が残っ
ており、その状態がレンズ表面積の1/2以下である、D:
人工汚垢が残っており、その状態がレンズの表面積の1/
2より多い、を示している。
第9表に示される結果から、実施例4の洗浄液の方
が、比較例4の洗浄液より洗浄効果も優れていること
は、明らかである。
実施例 5及び比較例 5,6,7 下記第10表に示される如き組成となるように、各成分
を水に溶解して、研磨剤としてナイロン粒子を含む比較
例5,6,7及び実施例5のコンタクトレンズ用洗浄液を得
た。
そして、5名の試験者によって、ブチルメタクリレー
トとブチルアクリレートを主成分とする非含水性ソフト
コンタクトレンズを用いて、比較例5の洗浄液を手の平
に広げ、その上にコンタクトレンズを載せ、他方の手の
人差指でコンタクトレンズを動かして、手の平でこすり
洗いする洗い方で、コンタクトレンズの洗浄試験を実施
したところ、5名全員が、コンタクトレンズが滑らない
ために洗い難いとの評価を下した。
次いで、同じ5名の試験者によって、比較例5の洗浄
液の代わりに比較例6,7及び実施例4の洗浄液を使用し
て、それぞれの洗浄液についてコンタクトレンズが洗い
易くなったかどうかを評価し、その結果を、下記第11表
に示した。
かかる第11表の結果より、実施例5の洗浄液が、他の
洗浄液に比べて洗い易いことは、明らかである。
なお、以上の実施例及び比較例において、コンタクト
レンズ用洗浄剤を調製するために用いられた、増粘剤,
界面活性剤,キレート化剤及びその他の成分の製造元及
びその商品名は、下表に示す通りである。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明に係るコンタ
クトレンズ用洗浄液は、エーテル化度(DS)が2.0以上
のカルボキシメチルセルロースのアルカリ塩を含有して
いるところから、非常に良好な滑り易さを有し、以て洗
い易さが向上され得て、優れた洗浄効果を発揮すること
が出来る特徴を有しているものである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−159721(JP,A) 特開 昭63−136020(JP,A) 特開 昭63−248861(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エーテル化度が2.0以上であるカルボキシ
    メチルセルロースのアルカリ塩を加えたことを特徴とす
    るコンタクトレンズ用洗浄液。
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