JPH09502028A - カチオングリコシドを含有するコンタクトレンズ溶液 - Google Patents

カチオングリコシドを含有するコンタクトレンズ溶液

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JPH09502028A
JPH09502028A JP7502936A JP50293695A JPH09502028A JP H09502028 A JPH09502028 A JP H09502028A JP 7502936 A JP7502936 A JP 7502936A JP 50293695 A JP50293695 A JP 50293695A JP H09502028 A JPH09502028 A JP H09502028A
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ジェイ. エリス,エドワード
ワイ. エリス,ジェーン
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ポリマー テクノロジー コーポレイション
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Abstract

(57)【要約】 第四級窒素を有するエトキシ化アルキルグルコシドを含む、コンタクトレンズ、特に、気体透過性ハードコンタクトレンズを処理するための組成物。

Description

【発明の詳細な説明】 カチオングリコシドを含有するコンタクトレンズ溶液 発明の背景 本発明は、コンタクトレンズ、特に、気体透過性ハードコンタクトレンズを処 理するための組成物に関する。 コンタクトレンズの表面は、涙で濡らされるようにある程度の親水性を有しな ければならない。涙湿潤性はまた、コンタクトレンズ装着者に快適さおよび良好 な視界を提供するために必要である。 湿潤性をコンタクトレンズ表面に与えるための1つの方法は、コンタクトレン ズ材料を形成するために使用されるコモノマーの混合物に親水性モノマーを添加 することである。しかし、添加された親水性モノマーの相対量は、湿潤性以外に 物理的性質にも影響する。例えば、気体透過性ハードレンズ材料の親水性モノマ ー含有量は、ソフトなヒドロゲルレンズの含有量よりずっと少ない。従って、ハ ードレンズは、2、3%しか水和水を含まない。一方、ソフトレンズは、10%か ら90%まで変化する量の水を含む。従って、親水性モノマーの添加は、湿潤性を 増加させはするが、この技術は、それが他の性質に対して有する影響により制限 される。 レンズ表面の湿潤性を与える別の方法は、重合後に表面を改変することである 。例えば、親水性ポリマーの表面コーティングが、レンズ表面にグラフトされる 。プラズマ処理もまた、疎水性表面の親水性を増加させるために用いられる。こ れらの方法は、効果的であるが、しばしば高価であり(複雑でかつ困難な操作手 順を必要とする)、そして永続的でない。 レンズケア溶液中の水溶性ポリマーもまた、レンズ表面の湿潤性を高めるため に用いられる。この方法における湿潤化ポリマーの使用は、装着者の快適さおよ び寛容として、レンズと眼との間に、増加した湿潤性に等しい「クッション」を 提供する。しかし、このアプローチの一般的な欠点は、このポリマーとレンズ表 面との間には特別な相互作用はほとんどないので、このクッション層は急速に消 散することである。 米国特許第4,168,112号および第4,321,261号は、レンズを反対の電荷で荷電さ れたイオンポリマーの溶液に浸して、レンズ表面上で薄い高分子電解質複合体を 生成することによりこの欠点を克服するための方法を開示する。この複合体は、 未処理表面に比べより長い期間表面の親水性特性を増加させる。特に重要なのは 、セルロース系ポリマーがカチオン電荷を有すること、このポリマーがコンタク トレンズ表面上に強力に付着した親水性層を形成することである。これらのポリ マーは、湿潤溶液、浸漬溶液、および潤滑溶液用の非常に優れた成分であること が判っている。 カチオン界面活性剤は、水の表面張力を非常に低下させ、そして疎水性特性を 有する表面上に蓄積する。しかし、カチオン界面活性剤は、しはしば、眼と生体 適合性がない。いくつかのカチオン界面活性剤(すなわち、塩化ベンザルコニウ ム)は、重篤な眼球反応を生じさせることが知られている。 発明の要旨 本発明は、第四級窒素を有するエトキシ化アルキルグルコシドを含む、コンタ クトレンズを処理するための水性組成物を提供する。 さらに、本発明は、この組成物を使用する方法に関する。 発明の詳細な説明 本発明の実施に有用な代表的な第四級窒素を有するエトキシ化アルキルグルコ シドは、式(I)で表される: ここで: R1はアルキル、好ましくはC1〜C18のアルキルであり; 化合物1モルあたりのw、x、y、およびzの平均合計は、約4〜約200 囲内、好ましくは約4〜約20の範囲内であり; nは0または1であり;そして R2、R3、R4、およびR5は、独立して、水素または第四級窒素を有する基で ある; 但し、R2、R3、R4、またはR5の少なくとも1つは第四級窒素を有する基で あり、そしてR2、R3、R4、またはR5の少なくとも1つは水素である。 R2、R3、R4、またはR5について代表的な第四級窒素を有する基は、式(II) で表される: ここで、R6は、C1-4のヒドロキシアルキレンであり;R7、R8、およびR9は 、独立してまたは組み合わされて、C1-16のアルキルであり;そしてXはアニオ ン、好ましくはハライドである。 特に好ましい式(I)の化合物は、R1がメチル、R2、R3、およびR4の各々が 水素であり、そしてR5が式(II)の第四級窒素を有する基である化合物を包含す る。 第四級窒素を有するエトキシ化グルコシドは、市販入手でき、あるいは当該分 野で公知の方法(例えば、米国特許第5,138,043号(Polovskyら)に記載された 方法)によって調製され得る。 特に好ましい物質は、CTFA(Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Associatio n)の下でラウリルメチルグルセス-10ヒドロキシプロピルジモニウムクロライド (lauryl methyl gluceth-10 hydroxypropyldimonium chloride)の名称で入手で きる第四級窒素を有するエトキシ化グルコース誘導体であり、商品名Glucquat いる。GLUCQUAT-100は、10モルのメチルグルコシドのエトキシレートおよびエー テル結合された第四級化(quaternized)構造からなる。 本出願人らは、本発明の組成物がコンタクトレンズ、特に、気体透過性ハード (RGP)コンタクトレンズの表面を濡らすのに非常に効果的であることを見出し た。第四級窒素を有するエトキシ化アルキルグルコシドは、分子のある部分に、 親水性ポリエトキシ化アルキルグルコシド誘導体を有し、別な部分に、アンモニ ウムイオンに結合したカチオン性の疎水性部分を有する。カチオン部分の存在に より、この物質は、負帯電したレンズ表面と会合し得、それにより、親水性部分 はレンズ表面から拡がって、表面に水分を維持する。さらに、レンズとのこの相 互作用は、「クッション(cushioning)」効果をレンズ表面に与えて、この組成物 で処理されたレンズの装着の快適さを増加させる。 第四級窒素を有するエトキシ化アルキルグルコシドは、組成物の約0.001重量 %〜約10重量%、好ましくは約0.001重量%〜約5重量%で組成物中にて用いら れ得、約0.005重量%〜約2重量%が特に好ましい。 代表的な組成物は、組成物のpHを緩衝または調整するための緩衝剤、および/ または組成物の張性を調整するための張性調整剤を含有する。代表的な緩衝剤に は、以下が包含される:アルカリ金属塩(例えば、カリウムまたはナトリウム炭 酸塩、酢酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩、クエン酸塩、および水酸化カリウムまたは ナトリウム);および弱酸(例えば、酢酸、ホウ酸、およびリン酸)。代表的な 張性調整剤には、以下が包含される:塩化ナトリウムおよび塩化カリウム、およ び緩衝剤として挙げられている物質。この張性剤は、最終組成物の浸透値(osmot ic value)を所望の値に調整するのに効果的な量で用いられ得る。一般に、緩衝 剤および/または張性調整剤は、約10重量%まで含まれ得る。 好ましい実施態様によれば、抗菌剤が抗菌的有効量(すなわち、少なくとも組 成物中の微生物の成長を阻害するのに効果的である量)で組成物に含まれる。好 ましくは、本発明の組成物は、それで処理することによりコンタクトレンズを消 毒することに用いられ得る。種々の抗菌剤は、コンタクトレンズ溶液に有用であ ることが当該分野において公知であり、以下が包含される:塩酸クロルヘキシジ ン(1,1'-ヘキサメチレン-ビス[5-(p-クロロフェニル)ビグアニド])またはその水 溶性塩(例えば、塩酸クロルヘキシジングルコネート);ポリヘキサメチレンビ グアニド(ヘキサメチレンビグアニドのポリマーであり、ポリアミノプロピルビ グアニドとしてもまた呼ばれる)またはその水溶性塩(例えば、商品名Cosmocil CQ(ICI Americas Inc.)で入手できるポリヘキサメチレンビグアニド塩酸塩) ;塩化ベンザルコニウム;およびポリマー性第四級アンモニウム塩。存在する場 合には、抗菌剤は、特定の薬剤に依存して、0.00001重量%〜約5重量%で含ま れ得る。 本発明の組成物は、さらに金属イオン封鎖剤(またはキレート化剤)をさらに 含み得る。この試薬は、約2.0重量%まで存在し得る。好ましい金属イオン封鎖 剤の例には、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびその塩が含まれ、二ナトリ ウム塩(エデト酸二ナトリウム(disodium edetate))が特に好ましい。 第四級窒素を有するエトキシ化アルキルグルコシドは、組成物にそれで処理さ れたコンタクトレンズの表面を濡らす能力を付与するのに特に効果的である。所 望ならば、組成物は、必要に応じて、補助湿潤剤を含み得る。代表的な湿潤剤に は以下が包含される:ポリエチレンオキサイド含有物質;セルロース系物質(例 えば、カチオン性セルロース系ポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース 、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびメチル セルロース);ポリビニルアルコール;およびポリビニルピロリドン。このよう な添加剤は、存在する場合、広い範囲の濃度、一般に約0.1重量%〜約10重量% で使用され得る。 コンタクトレンズは、レンズを組成物と接触させることによって組成物で処理 される。例えば、コンタクトレンズは、その表面が濡らされるに充分な時間、溶 液に保存され、または溶液に浸され得る。処理されたレンズは、眼に直接装着さ れ得るか、あるいは、レンズはリンスされ得る。あるいは、溶液の滴をレンズ表 面に置き、そして処理されたレンズを眼に装着し得る。使用される特定のレンズ ケア管理は、当該分野で周知であるように、溶液に存在する他の化合物に依存す る。 抗菌剤を含有する組成物ついては、コンタクトレンズは、好ましくは、レンズ を殺菌しかつその表面を濡らすに充分な時間、組成物に浸され得る。 本発明のさらなる実施態様によれば、組成物は、コンタクトレンズを清浄にし そして濡らすために有用なコンタクトレンズ溶液を提供するために、コンタクト レンズ沈積物に対して清浄活性を有する少なくとも1つの界面活性剤を含み得る 。 広い範囲の種々の界面活性剤が、主要な洗浄剤として当該分野で公知であり、ア ニオン性、カチオン性、非イオン性、および両性の界面活性剤が包含される。代 表的な界面活性剤は、以下の実施例で挙げられる。コンタクトレンズ沈積物に対 して清浄活性を有する界面活性剤は、組成物の約0.001重量%〜約5重量%、好 ましくは約0.005重量%〜約2重量%で用いられ得、約0.01重量%〜約0.1重量% が特に好ましい。 以下の実施例は、本発明の好ましい実施態様をさらに説明する。 以下の実施例で使用される成分を以下のリストに載せる。このリストは(各々 の場合に、入手可能であれば)、成分の一般的な記載、Cosmetic,Toiletry,an d Fragrance Association(CTFA)によって採用された関連登録、ならびに商品 名および使用された成分の源を挙げている。 実施例における表面分析用のサンプル材料を、標準コンタクトレンズブランク (blank)から調製した。直径12.7mmおよび厚さ0.25mmを有するウェハーをブラン クから切出し、そして脱イオン水中に分散された研磨パウダーを用いて、光学仕 上げのため両方の表面を磨いた。磨かれたサンプルを脱イオン水で十分リンスし 、そして使用するまできれいなガラスバイアル中に脱イオン水下で保存した。 Cahn Instruments DCA 322を利用して、水和され、磨かれたウェハーを用いて 動的接触角測定を行った。ウェハーを、試験溶液に1秒あたり225ミクロンの平 均速度で7回浸した。全ての試験を室温で行った。データのコンピューター補助 数学的解析によって、ウェハーの垂直位置に対してプロットされた接触角のグラ フを得た。平均前進および後進接触角をグラフから得た。 溶液サンプルの表面張力を、Cahn Instruments DCA 322を用いて測定した。25 mm×30mm×0.14mmの寸法のガラススライドをフレーム洗浄し、次いで試験溶液に 1秒あたり225ミクロンの平均速度で7回浸した。全ての試験を室温で行った。 データのコンピューター補助数学的解析によって、ガラススライド上の位置に対 する力のグラフを得た。このグラフから表面張力を得た。 実施例1 以下の成分を含有する溶液を調製し、そしてクリーンルームの環境で0.22ミク ロンの滅菌ファイバーに通した。次いで溶液を無菌容器にパッケージした。 ホウ酸バッファー中の種々の濃度のGLUCQUAT 100の臨床的な影響を査定するた めに、上記の溶液を眼中で評価した。フルオレセイン滴下および生物顕微鏡検査 を用いて眼を調べた。あらゆる溶液を滴下する前に、両眼のベースラインを設定 した。試験溶液を2滴滴下した後、眼を再び調べた。スリットランプ検出事項(f inding)のFDA分類を利用して、あらゆる角膜染色を分類した。さらに、個別に試 験溶液の快適さの意見を聞いた。 溶液Aは、角膜染色を起こさないコントロールであり、そして試験の被験者に より「快適である」と分かった。溶液BからFは、コントロールと同じ結果(す なわち、染色なし)を示し、そして快適さについて悪影響もなかった。これらの 結果は、GLUCQUAT 100が眼の環境に十分許容されていることを示す。 実施例2 フルオロシリコーン気体透過性ハード(RGP)コンタクトレンズ材料(BOSTON にカットし、光学仕上げのため両面を磨いた。表1に記載された種々の溶液中で RGP材料の動的接触角(DCA)を測定した。DCA結果を表2に示す。 GLUCQUATが低濃度においてでさえ非常に表面活性であることは、表面張力の低 下から明白である。0.01%を超える濃度で、GLUCQUAT 100は、劇的に、RGP材料 の前進および後進接触角の両方を低下させる。低ヒステリシス(Adv-Rec)は、 レンズ物質の表面でGLUCQUATの吸着が強いことを示唆する。 実施例3 この実施例の処方物は、コンタクトレンズのための調整溶液の代表あり、レン ズ表面の殺菌およびクッションを提供する。 ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、塩化ナトリウム、塩化カリウム 、およびエデト酸二ナトリウムを脱イオン水に溶解し、次いで121℃で30〜40分 間オートクレーブした。次いで溶液をクリーンルームに移し、そこで脱イオン水 に溶解した残りの成分を0.22ミクロンのフィルターを介して溶液に添加した。最 終溶液を混合し、そして無菌容器に分配した。 実施例4 種々の濃度でGLUCQUATを含有する調整溶液の臨床的効果を査定するために、実 施例3に記載された溶液を眼中で評価した。2人の適合したRGPレンズ装着者用 の清潔なBOSTON RXRレンズを一晩溶液に浸した。各被験者はレンズを溶液から直 接(リンス段階なしに)取り付け、そして臨床医が直ちに調べた。臨床医は、生 物顕微鏡を用いて多くのパラメーターを評価した。溶液AからEの臨床的評価を まとめた結果を以下に示す。 全ての溶液は、優れた眼の適合性を示す、調整されたレンズ表面を提供した。 涙層(tear film)は、レンズの表面の全体を濡らし、そして自然の状態と同等で あった。調整されたレンズ表面上の涙層の特質は、涙が切れるまでの時間が非常 に長いので、15秒を超えて観測された。 実施例5 この実施例の処方物は、生体適合性を増すためにポリエチレンオキサイドを有 するポリマーを含有する調整溶液の代表である。 HPMC、ポリビニルアルコール、塩化ナトリウム、塩化カリウム、およびエデト 酸二ナトリウムを脱イオン水に溶解し、次いで121℃で30〜40分間オートクレー ブした。次いで溶液をクリーンルームに移し、そこで脱イオン水に溶解した残り の成分を、0.22ミクロンフィルターを介して添加した。最終溶液を混合し、そし て無菌容器に分配した。 実施例6 臨床的効果を査定するために、実施例5に記載された溶液を眼中で評価した。 2人の適合したRGPレンズ装着者用の清潔なBOSTON RXRレンズを一晩溶液に浸し た。各被験者はレンズを溶液から直接(リンス段階なしに)取り付け、そして臨 床医が直ちに調べた。臨床医は、生物顕微鏡を用いて多くのパラメーターを評価 した。溶液AからDの臨床的評価をまとめた結果を以下に示す。 全ての溶液は、優れた眼の適合性を示す、調整されたレンズ表面を提供した。 涙層は、レンズの表面の全体をむらなく濡らした。涙層の特質は、涙が切れるま での時間が長いこと(15秒を超える)によって示された。 実施例7 この実施例の処方物は、コンタクトレンズのための調整溶液の代表あり、レン ズ表面の殺菌およびクッションを提供する。 HPMC、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ポリビニルアルコール、塩化ナト リウム、塩化カリウム、およびエデト酸二ナトリウムを脱イオン水に溶解し、次 いで121℃で30〜40分間オートクレーブした。次いで溶液をクリーンルームに移 し、そこで脱イオン水に溶解した残りの成分を0.22ミクロンのフィルターを介し て溶液に添加した。最終溶液を混合し、そして無菌容器に分配した。 実施例8 臨床的効果を査定するために、実施例7に記載された溶液を眼中で評価した。 2人の適合したRGPレンズ装着者用の清潔なBOSTON RXRレンズを一晩溶液に浸し た。各被験者はレンズを溶液から直接(リンス段階なしに)取り付け、そして臨 床医が直ちに調べた。臨床医は、生物顕微鏡を用いて多くのパラメーターを評価 した。 溶液AからDの臨床的評価をまとめた結果を以下に示す。 全ての溶液は、優れた眼の適合性を示す、調整されたレンズ表面を提供した。 涙層は、レンズの表面の全体をむらなく濡らした。15秒を超える涙が切れるまで の時間が観測され、レンズ表面上で粘り強い涙層を示した。 実施例9 この実施例の処方物は、多目的なコンタクトレンズ溶液の代表である。この溶 液は、1段階で、コンタクトレンズの表面を洗浄し、殺菌し、そして調整する。 以下の成分を含有する溶液を調製し、そしてクリーンルームの環境で0.22ミク ロンの滅菌ファイバーに通した。次いで溶液を無菌容器にパッケージした。 実施例10 ホウ酸バッファー中の種々の濃度のGLUCQUAT 100およびPLURONIC P-85の臨床 的な影響を査定するために、実施例9に記載の溶液を眼中で評価した。眼を、フ ルオレセイン滴下および生物顕微鏡検査を用いてベースラインとして調べ、そし て試験溶液を2滴滴下した後直ちに調べた。スリットランプ検出事項のFDA分類 を利用して、あらゆる角膜染色を分類した。さらに、個別に試験溶液の快適さの 意見を聞いた。 どの溶液も、角膜染色を起こさず、そして試験の被験者により全てが「快適で ある」と分かった。 実施例11 浸漬期間中にコンタクトレンズ沈積物を除去する洗浄効果を測定するために、 実施例9の溶液を評価した。 BOSTON RXDレンズは、適合したRGPレンズ装着者により12〜16時間装着された 。その後、レンズを眼から外し、そしてコンタクトレンズケースに置いた。洗浄 効果試験に用いるまで、レンズを乾燥状態に保った。 20×倍率の顕微鏡を用いて装着したレンズを調べ、そして沈積物パターンを記 録した。次いで、レンズをコンタクトレンズ保管ケースに置き、そして約1mlの 試験溶液を加えて、レンズを完全に液体で覆った。このケースを閉じ、そして室 温条件で12時間放置した。その後、このレンズを取り出し、そして人差し指と親 指との間で約20秒間擦った。次いで、レンズを十分に水でリンスし、圧縮空気で 乾燥した。乾燥したレンズを再び20×倍率で調べて、沈積物の除去の程度を確認 した。結果を以下に示す。 実施例12 この実施例の処方物は、多目的なコンタクトレンズ溶液の代表である。この溶 液は、1段階で、コンタクトレンズの表面を洗浄し、殺菌し、そして調整する。 以下の成分を含有する溶液を調製し、そしてクリーンルームの環境で0.22ミク ロンの滅菌ファイバーに通した。次いで溶液を無菌容器にパッケージした。 実施例13 種々の非イオン性、アニオン性、および両性の界面活性剤と共にホウ酸バッフ ァー中でGLUCQUAT 100の臨床的な影響を査定するために、実施例12に記載の溶液 を眼中で評価した。眼を、フルオレセイン滴下および生物顕微鏡検査を用いてベ ースラインとして調べ、そして試験溶液を2滴滴下した後直ちに調べた。スリッ トランプ検出事項のFDA分類を利用して、あらゆる角膜染色を分類した。さらに 、個別に試験溶液の快適さの意見を聞いた。 どの溶液も、角膜染色を起こさず、そして試験の被験者により全てが「快適で ある」と分かった。 実施例14 浸漬期間中にコンタクトレンズ沈積物を除去する洗浄効果を測定するために、 実施例12の溶液を評価した。 BOSTON RXDレンズは、適合したRGPレンズ装着者により12〜16時間装着された 。その後、レンズを眼から外し、そしてコンタクトレンズケースに置いた。洗浄 効果試験に用いるまで、レンズを乾燥して保管した。 20×倍率の顕微鏡を用いて装着したレンズを調べ、そして沈積物パターンを記 録した。次いで、レンズをコンタクトレンズ保管ケースに置き、そして約1mlの 試験溶液を加えて、レンズを完全に液体で覆った。このケースを閉じ、そして室 温条件で12時間放置した。その後、このレンズを取り出し、そして人差し指と親 指との間で約20秒間擦った。次いで、レンズを十分に水でリンスし、圧縮空気で 乾燥した。乾燥したレンズを再び20×倍率で調べて、沈積物の除去の程度を確認 した。 結果を以下に示す。 実施例15 この実施例の処方物は、コンタクトレンズのためのアルコール含有清浄溶液の 代表である。 以下の成分を含有する洗浄溶液を調製して、容器に入れた。 実施例16 洗浄効果を測定するために、実施例15の溶液を評価した。 BOSTON RXDレンズは、適合したRGPレンズ装着者により12〜15時間装着された 。その後、レンズを眼から外し、そしてコンタクトレンズケースに置いた。洗浄 効果試験に用いるまで、レンズを乾燥状態に保った。 20×倍率の顕微鏡を用いて装着したレンズを調べ、そして沈積物パターンを記 録した。次いで、レンズを手のひらに置き、そして試験溶液を数滴加えた。次い で、人差し指を用いて、レンズを手のひらで約20秒間擦った。試験溶液をさらに 数滴加え、そしてこの手順を繰り返した。次いで、レンズを十分に水でリンスし 、圧縮空気で乾燥した。乾燥したレンズを再び20×倍率で調べて、沈積物の除去 の程度を確認した。 結果を以下に示す。溶液の各々が、装着したコンタクトレンズから沈積物を除 去するのに効果的であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA, CN,CZ,FI,HU,JP,KP,KR,KZ,L K,LV,MG,MN,MW,NO,PL,RO,RU ,SD,SK,UA,UZ,VN (72)発明者 エリス,ジェーン ワイ. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01940,リンフィールド,ハンプトン コ ート 9

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.第四級窒素を有するエトキシ化アルキルグルコシドを含む、水性コンタク トレンズ処理組成物。 2.前記第四級窒素を有するエトキシ化アルキルグルコシドが下式によって表 される、請求項1に記載の組成物: ここで、R1はアルキルであり;化合物1モルあたり、w、x、y、およびZの 平均合計は、約1〜約200の範囲内であり;R2、R3、R4、およびR5は、独立 して、水素または第四級窒素を有する基であり;但し、R2、R3、R4、または R5の少なくとも1つは第四級窒素を有する基であり、そしてR2、R3、R4、ま たはR5の少なくとも1つは水素である。 3.前記第四級窒素を有する基が以下の構造式で表される、請求項2に記載の 組成物: ここで、R6は、C1-4のヒドロキシアルキレンであり;R7、R8、およびR9は 、独立してまたは組み合わされて、C1-16のアルキルであり;そしてXはアニオ ンである。 4.前記第四級窒素を有するエトキシ化アルキルグルコシドが、ラウリルメチ ルグルセス-10 ヒドロキシプロピルジモニウムクロライドである、請求項1に記 載の組成物。 5.さらに抗菌剤を含む、請求項1に記載の組成物。 6.さらに湿潤剤を含む、請求項1に記載の組成物。 7.さらに緩衝剤を含む、請求項1に記載の組成物。 8.さらに張性調整剤を含む、請求項1に記載の組成物。 9.さらにコンタクトレンズ沈積物について清浄活性を有する界面活性剤を含 む、請求項1に記載の組成物。 10.コンタクトレンズを処理する方法であって、第四級窒素を有するエトキ シ化アルキルグルコキシドを含む水性組成物と該コンタクトレンズとを接触させ る工程を包含する、方法。 11.前記第四級窒素を有するエトキシ化アルキルグルコシドが下式によって 表される、請求項10に記載の方法: ここで、R1はアルキルであり;化合物1モルあたり、w、x、y、およびzの 平均合計は、約1〜約200の範囲内であり;R2、R3、R4、およびR5は、独立 して、水素または第四級窒素を有する基であり;但し、R2、R3、R4、または R5の少なくとも1つは第四級窒素を有する基であり、そして少なくとも1つの R2、R3、R4、またはR5は水素である。 12.前記第四級窒素を有するエトキシ化アルキルグルコシドが、ラウリルメ チルグルセス-10 ヒドロキシプロピルジモニウムクロライドである、請求項10 に記載の方法。 13.前記組成物が、緩衝剤および張性調整剤からなる群から選択される少な くとも1つの成分をさらに含む、請求項10に記載の方法。 14.コンタクトレンズを消毒および湿潤する方法であって、第四級窒素を有 するエトキシ化アルキルグルコシドおよび抗菌的有効量の抗菌剤を含む水性組成 物と該コンタクトレンズとを接触させる工程を包含する、方法。
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