JP2578127B2 - コンタクトレンズ用溶液 - Google Patents
コンタクトレンズ用溶液Info
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- JP2578127B2 JP2578127B2 JP62207289A JP20728987A JP2578127B2 JP 2578127 B2 JP2578127 B2 JP 2578127B2 JP 62207289 A JP62207289 A JP 62207289A JP 20728987 A JP20728987 A JP 20728987A JP 2578127 B2 JP2578127 B2 JP 2578127B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はコンタクトレンズ用溶液に関する。さらに詳
しくは、本発明はコンタクトレンズ表面を親水化するコ
ンタクトレンズ用溶液に関する。
しくは、本発明はコンタクトレンズ表面を親水化するコ
ンタクトレンズ用溶液に関する。
[従来の技術] 非含水性ソフトコンタクトレンズやハードコンタクト
レンズのなかでもとくにシリコーンアクリレート含有酸
素透過性コンタクトレンズはレンズの素材自体が疎水性
を呈するものであるため、レンズに脂質汚れが付着しや
すくレンズがくもることがあり、また汚れたレンズを目
に装用したときには異物感を感じることがある。そこで
かかる脂質汚れが付着しにくいようにするために、レン
ズの素材自体を改質してレンズの親水化をはかる方法と
してレンズの素材に親水性モノマーを添加する方法やえ
られたコンタクトレンズにプラズマ放電処理を施す方法
が採られている。しかしながら、コンタクトレンズ材料
に親水性モノマーを添加する方法では、親水性モノマー
を添加することによりコンタクトレンズの形状安定性が
低下するので、その添加量には制限があり、脂質汚れを
防ぐのに充分な親水性を付与させることはできない。ま
たプラズマ放電処理などの表面処理によってコンタクト
レンズの表面の親水化をはかったばあい、脂質汚れに対
する耐汚染性は経時的に劣化するという欠点がある。
レンズのなかでもとくにシリコーンアクリレート含有酸
素透過性コンタクトレンズはレンズの素材自体が疎水性
を呈するものであるため、レンズに脂質汚れが付着しや
すくレンズがくもることがあり、また汚れたレンズを目
に装用したときには異物感を感じることがある。そこで
かかる脂質汚れが付着しにくいようにするために、レン
ズの素材自体を改質してレンズの親水化をはかる方法と
してレンズの素材に親水性モノマーを添加する方法やえ
られたコンタクトレンズにプラズマ放電処理を施す方法
が採られている。しかしながら、コンタクトレンズ材料
に親水性モノマーを添加する方法では、親水性モノマー
を添加することによりコンタクトレンズの形状安定性が
低下するので、その添加量には制限があり、脂質汚れを
防ぐのに充分な親水性を付与させることはできない。ま
たプラズマ放電処理などの表面処理によってコンタクト
レンズの表面の親水化をはかったばあい、脂質汚れに対
する耐汚染性は経時的に劣化するという欠点がある。
また、近年、たとえばコンドロイチン硫酸ナトリウ
ム、ヒドロキシエチルセルロースなどが含有された保存
液にコンタクトレンズを浸漬することにより親水化をは
かる試みもなされているが、脂質汚れの耐汚染性は一時
的なものであり、しかもその効果は充分ではない。
ム、ヒドロキシエチルセルロースなどが含有された保存
液にコンタクトレンズを浸漬することにより親水化をは
かる試みもなされているが、脂質汚れの耐汚染性は一時
的なものであり、しかもその効果は充分ではない。
[発明が解決しようとする問題点] そこで本発明者らは、前記した従来技術の問題点に鑑
みてハードコンタクトレンズ、酸素透過性ハードコンタ
クトレンズや非含水性ソフトコンタクトレンズなどに脂
質汚れが付着しにくくする方法を開発するべく鋭意研究
を重ねたところ、意外なことにコンタクトレンズの保存
液や洗浄保存液に特定のカチオン性ポリマーを添加し、
これらの保存液にコンタクトレンズを浸漬したばあい、
コンタクトレンズに良好でしかも安定した親水性が付与
されることを見出し、本発明を完成するにいたった。
みてハードコンタクトレンズ、酸素透過性ハードコンタ
クトレンズや非含水性ソフトコンタクトレンズなどに脂
質汚れが付着しにくくする方法を開発するべく鋭意研究
を重ねたところ、意外なことにコンタクトレンズの保存
液や洗浄保存液に特定のカチオン性ポリマーを添加し、
これらの保存液にコンタクトレンズを浸漬したばあい、
コンタクトレンズに良好でしかも安定した親水性が付与
されることを見出し、本発明を完成するにいたった。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は一般式(I): 〔C6H7O2(OH)3-b-c(OR4)b(NR5R6)c〕y (I) (式中、R4、R5およびR6は同じかまたは異なり、−H、
CH2 nR7(R7は−H、−NH2、−N(CH3)2、−N
(C2H5)2、−N (C2H5)3、−C6H4NH2および−COC
6H4NH2からなる群より選ばれた基、nは1〜3の整数を
示す)、−COR8(R8は−CH3、−CH2NH2または−C6H4N
H2)、−CH2CH(OH)CH2R9(R9は−NH2、−N(C
H3)2、−N(C3H6)2または−N (C2H5)3を示
す)、−CH2COOH、−C2H4COOH、−C3H6COOH、−CH(CH2
OR10)(CH2OR11)(R10およびR11は同じかまたは異な
り、−CH2CH(OH)CH2OH、−CH(CH2OH)2またはCHR
12CHR13OmH(R12がHのときR13はCH2OHであり、またR
12がCH2OHのときR13はHであり、mは2〜5の整数を示
す)または−CH2CH(OH)CH2OR12(R12は前記と同じ);
bおよびcはb+c≦3を満足し、cは1以上の整数、
yは5〜500000の整数を示す)で表わされる多糖類のカ
チオン性誘導体を含有してなるコンタクトレンズ用溶液
に関する。
CH2 nR7(R7は−H、−NH2、−N(CH3)2、−N
(C2H5)2、−N (C2H5)3、−C6H4NH2および−COC
6H4NH2からなる群より選ばれた基、nは1〜3の整数を
示す)、−COR8(R8は−CH3、−CH2NH2または−C6H4N
H2)、−CH2CH(OH)CH2R9(R9は−NH2、−N(C
H3)2、−N(C3H6)2または−N (C2H5)3を示
す)、−CH2COOH、−C2H4COOH、−C3H6COOH、−CH(CH2
OR10)(CH2OR11)(R10およびR11は同じかまたは異な
り、−CH2CH(OH)CH2OH、−CH(CH2OH)2またはCHR
12CHR13OmH(R12がHのときR13はCH2OHであり、またR
12がCH2OHのときR13はHであり、mは2〜5の整数を示
す)または−CH2CH(OH)CH2OR12(R12は前記と同じ);
bおよびcはb+c≦3を満足し、cは1以上の整数、
yは5〜500000の整数を示す)で表わされる多糖類のカ
チオン性誘導体を含有してなるコンタクトレンズ用溶液
に関する。
[作用および実施例] 本発明のコンタクトレンズ用溶液は、一般式(I): 〔C6H7O2(OH)3-b-c(OR4)b(NR5R6)c〕y (I) (式中、R4、R5およびR6は同じかまたは異なり、−H、
CH2 nR7(R7は−H、−NH2、−N(CH3)2、−N
(C2H5)2、−N (C2H5)3、−C6H4NH2および−COC
6H4NH2からなる群より選ばれた基、nは1〜3の整数を
示す)、−COR8(R8は−CH3、−CH2NH2または−C6H4N
H2)、−CH2CH(OH)CH2R9(R9は−NH2、−N(C
H3)2、−N(C3H6)2または−N (C2H5)3を示
す)、−CH2COOH、−C2H4COOH、−C3H6COOH、−CH(CH2
O R10)(CH2O R11)(R10およびR11は同じかまたは
異なり、−CH2CH(OH)CH2OH、−CH(CH2OH)2または
CHR12CHR13OmH(R12がHのときR13はCH2OHであり、
またR12がCH2OHのときR13はHであり、mは2〜5の整
数を示す)または−CH2CH(OH)CH2O R12(R12は前記と
同じ);bおよびcはb+c≦3を満足し、cは1以上の
整数、yは5〜500000の整数を示す)で表わされる多糖
類のカチオン性誘導体を含有したものである。
CH2 nR7(R7は−H、−NH2、−N(CH3)2、−N
(C2H5)2、−N (C2H5)3、−C6H4NH2および−COC
6H4NH2からなる群より選ばれた基、nは1〜3の整数を
示す)、−COR8(R8は−CH3、−CH2NH2または−C6H4N
H2)、−CH2CH(OH)CH2R9(R9は−NH2、−N(C
H3)2、−N(C3H6)2または−N (C2H5)3を示
す)、−CH2COOH、−C2H4COOH、−C3H6COOH、−CH(CH2
O R10)(CH2O R11)(R10およびR11は同じかまたは
異なり、−CH2CH(OH)CH2OH、−CH(CH2OH)2または
CHR12CHR13OmH(R12がHのときR13はCH2OHであり、
またR12がCH2OHのときR13はHであり、mは2〜5の整
数を示す)または−CH2CH(OH)CH2O R12(R12は前記と
同じ);bおよびcはb+c≦3を満足し、cは1以上の
整数、yは5〜500000の整数を示す)で表わされる多糖
類のカチオン性誘導体を含有したものである。
前記一般式(I)で表わされる多糖類のカチオン性誘
導体の具体例としては、たとえばキトサン、カルボキシ
ルメチルキトサン、グリコールキトサン、N,N−ジメチ
ルアミノキトサン、N,N−ジエチルアミノキトサンなど
があげられる。
導体の具体例としては、たとえばキトサン、カルボキシ
ルメチルキトサン、グリコールキトサン、N,N−ジメチ
ルアミノキトサン、N,N−ジエチルアミノキトサンなど
があげられる。
前記カチオン性誘導体の分子量は通常、10000〜10000
000、なかんづく20000〜2000000であるのが溶解性、流
動性(製造時のろ過性)、表面の親水性の耐久性などの
点から好ましい。前記カチオン性誘導体の配合量は用い
るカチオン性誘導体の種類や分子量などによって粘度な
どが異なるので一概には決定することができないが、通
常えられるコンタクトレンズ用溶液に対して0.01〜30%
(重量%、以下同様)、好ましくは0.01〜10%である。
該使用量は0.01%未満であるばあい、親水化などの効果
が充分ではなく、また30%をこえるばあい、コンタクト
レンズ用溶液の流動性が低下する傾向にある。
000、なかんづく20000〜2000000であるのが溶解性、流
動性(製造時のろ過性)、表面の親水性の耐久性などの
点から好ましい。前記カチオン性誘導体の配合量は用い
るカチオン性誘導体の種類や分子量などによって粘度な
どが異なるので一概には決定することができないが、通
常えられるコンタクトレンズ用溶液に対して0.01〜30%
(重量%、以下同様)、好ましくは0.01〜10%である。
該使用量は0.01%未満であるばあい、親水化などの効果
が充分ではなく、また30%をこえるばあい、コンタクト
レンズ用溶液の流動性が低下する傾向にある。
本発明のコンタクトレンズ用溶液は、前述のカチオン
性誘導体をたとえば蒸留水や精製水などの水に溶解して
水溶液として調製される。
性誘導体をたとえば蒸留水や精製水などの水に溶解して
水溶液として調製される。
なお、本発明のコンタクトレンズ用溶液には、前記カ
チオン性誘導体以外に必要に応じて界面活性剤、粘性基
剤、緩衝基剤、等張化剤、防腐剤やキレート剤を添加し
てもよい。
チオン性誘導体以外に必要に応じて界面活性剤、粘性基
剤、緩衝基剤、等張化剤、防腐剤やキレート剤を添加し
てもよい。
前記界面活性剤としては、とくにノニオン系界面活性
剤が好適に使用されうる。ノニオン系界面活性剤の具体
例としては、たとえば高級アルキルアミンのポリエチレ
ングリコール付加物、高級脂肪酸アミドのポリエチレン
グリコール付加物、高級脂肪酸のポリグリセリンエステ
ル、高級脂肪酸のポリエチレングリコールエステル、高
級脂肪酸のポリアルキレングリコール−ポリエチレング
リコールコポリマーエステル、高級脂肪酸にポリエチレ
ングリコールを付加した多価アルコールエステル、高級
アルコールのポリエチレングリコールエーテル、高級ア
ルコールのポリエチレングリコールエーテル、高級アル
コールのポリグリセリンエーテル、アルキルフェノール
のポリエチレングリコールエーテル、アルキレンフェノ
ールとポリエチレングリコールエーテルのホルムアルデ
ヒド縮合物、ポリプロピレングリコール−ポリエチレン
グリコール共重合体、リン酸エステル、ヒマシ油、硬化
ヒマシ油、ポリエチレングリコールソルビタンアルキル
エステル、ステロールのポリエチレングリコール付加物
などがあげられる。これらのなかでも、高級アルコール
のポリエチレングリコール、高級脂肪酸のポリエチレン
グリコール、高級脂肪酸のポリグリセリンエステル、ア
ルキルフェノールのポリエチレングリコールエーテル、
ポリエチレングリコールソルビタンアルキルエステルは
優れた洗浄効果を呈するので好ましい。該ノニオン系界
面活性剤の含有量は、コンタクトレンズ用洗浄保存液に
使用するばあいには、コンタクトレンズ用溶液に対して
0.01〜2.5%とすることが好ましい。該含有量は0.01%
未満のとき、洗浄効果が非常に低いものとなり、また2.
5%をこえるとき、含有量の割に洗浄効果はさらに高く
ならないばらりか手荒れの原因となることもある。
剤が好適に使用されうる。ノニオン系界面活性剤の具体
例としては、たとえば高級アルキルアミンのポリエチレ
ングリコール付加物、高級脂肪酸アミドのポリエチレン
グリコール付加物、高級脂肪酸のポリグリセリンエステ
ル、高級脂肪酸のポリエチレングリコールエステル、高
級脂肪酸のポリアルキレングリコール−ポリエチレング
リコールコポリマーエステル、高級脂肪酸にポリエチレ
ングリコールを付加した多価アルコールエステル、高級
アルコールのポリエチレングリコールエーテル、高級ア
ルコールのポリエチレングリコールエーテル、高級アル
コールのポリグリセリンエーテル、アルキルフェノール
のポリエチレングリコールエーテル、アルキレンフェノ
ールとポリエチレングリコールエーテルのホルムアルデ
ヒド縮合物、ポリプロピレングリコール−ポリエチレン
グリコール共重合体、リン酸エステル、ヒマシ油、硬化
ヒマシ油、ポリエチレングリコールソルビタンアルキル
エステル、ステロールのポリエチレングリコール付加物
などがあげられる。これらのなかでも、高級アルコール
のポリエチレングリコール、高級脂肪酸のポリエチレン
グリコール、高級脂肪酸のポリグリセリンエステル、ア
ルキルフェノールのポリエチレングリコールエーテル、
ポリエチレングリコールソルビタンアルキルエステルは
優れた洗浄効果を呈するので好ましい。該ノニオン系界
面活性剤の含有量は、コンタクトレンズ用洗浄保存液に
使用するばあいには、コンタクトレンズ用溶液に対して
0.01〜2.5%とすることが好ましい。該含有量は0.01%
未満のとき、洗浄効果が非常に低いものとなり、また2.
5%をこえるとき、含有量の割に洗浄効果はさらに高く
ならないばらりか手荒れの原因となることもある。
前記粘性基剤の具体例としては、たとえばポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミ
ド、ヒドロキシエチルメチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、コンドロイチン硫酸ナトリウムなどが使用可能であ
り、その含有量は0.01〜10%であるのが好ましい。
アルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミ
ド、ヒドロキシエチルメチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、コンドロイチン硫酸ナトリウムなどが使用可能であ
り、その含有量は0.01〜10%であるのが好ましい。
前記緩衝基剤は、えられるコンタクトレンズ用溶液の
pHを涙液に近い5.0〜9.0の範囲で一定にし、また外的要
因によるpHの変化を抑え、保存あるいは洗浄する際のコ
ンタクトレンズの形状、光学性を保護するための成分で
あるが、その具体例としては、ホウ酸とホウ酸ナトリウ
ム、酢酸と酢酸ナトリウム、リン酸とリン酸ナトリウ
ム、クエン酸とクエン酸ナトリウム、乳酸とそのナトリ
ウム塩、グルシン、グルタミン酸などのアミノ酸とその
ナトリウム塩、リンゴ酸とそのナトリウム塩などの眼科
生理学的に許容しうる緩衝基剤があげられる。該緩衝基
剤の使用量はえられるコンタクトレンズ用溶液中に約0.
01〜0.5モル/、好ましくは0.05〜0.15モル/含有
されるように調整されるのがよい。該使用量は0.01モル
/未満のばあい、緩衝効果が低く、また0.5モル/
をこえるばあい、それ以上の緩衝効果は上がらないばか
りか、浸透圧を高めるなどコンタクトレンズの形状に悪
影響を及ぼすことがある。
pHを涙液に近い5.0〜9.0の範囲で一定にし、また外的要
因によるpHの変化を抑え、保存あるいは洗浄する際のコ
ンタクトレンズの形状、光学性を保護するための成分で
あるが、その具体例としては、ホウ酸とホウ酸ナトリウ
ム、酢酸と酢酸ナトリウム、リン酸とリン酸ナトリウ
ム、クエン酸とクエン酸ナトリウム、乳酸とそのナトリ
ウム塩、グルシン、グルタミン酸などのアミノ酸とその
ナトリウム塩、リンゴ酸とそのナトリウム塩などの眼科
生理学的に許容しうる緩衝基剤があげられる。該緩衝基
剤の使用量はえられるコンタクトレンズ用溶液中に約0.
01〜0.5モル/、好ましくは0.05〜0.15モル/含有
されるように調整されるのがよい。該使用量は0.01モル
/未満のばあい、緩衝効果が低く、また0.5モル/
をこえるばあい、それ以上の緩衝効果は上がらないばか
りか、浸透圧を高めるなどコンタクトレンズの形状に悪
影響を及ぼすことがある。
前記等張化剤は、えられるコンタクトレンズ用溶液の
浸透圧を涙液の浸透圧(280〜300mOs/kg)に近づけ、洗
浄、保存する際のコンタクトレンズの形状を維持するた
めの成分である。かかる等張化剤の具体例としては、塩
化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウムなどの眼
科生理学的に許容しうる無機塩および前記緩衝基剤があ
げられる。該等張化剤の使用量は、えられるコンタクト
レンズ用溶液中に約0.01〜0.5モル/、好ましくは0.0
5〜0.15モル/となるように調整して用いられる。該
使用量は0.01モル/未満であるばあい、浸透圧は低く
なり、また0.5モル/をこえるばあい、浸透圧が高く
なり、コンタクトレンズの形状に影響を及ぼすことがあ
る。
浸透圧を涙液の浸透圧(280〜300mOs/kg)に近づけ、洗
浄、保存する際のコンタクトレンズの形状を維持するた
めの成分である。かかる等張化剤の具体例としては、塩
化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウムなどの眼
科生理学的に許容しうる無機塩および前記緩衝基剤があ
げられる。該等張化剤の使用量は、えられるコンタクト
レンズ用溶液中に約0.01〜0.5モル/、好ましくは0.0
5〜0.15モル/となるように調整して用いられる。該
使用量は0.01モル/未満であるばあい、浸透圧は低く
なり、また0.5モル/をこえるばあい、浸透圧が高く
なり、コンタクトレンズの形状に影響を及ぼすことがあ
る。
前記防腐剤は、コンタクトレンズ用溶液が細菌に汚染
されるのを防ぎ、かつ洗浄時あるいは保存時にコンタク
トレンズが細菌で汚染されるのを防止するための成分で
あるが、その具体例としては硝酸フェニル水銀、酢酸フ
ェニル水銀などのフェニル水銀系防腐剤;塩化ベンザル
コニウム、臭化ピリジニウム、クロロヘキシジルなどの
界面活性剤系防腐剤;クロロブタノールなどのアルコー
ル系防腐剤;チメロサール;メチルパラベンなどがあげ
られる。該防腐剤の使用量は、その種類によって異なる
が、えられるコンタクトレンズ用溶液における濃度が0.
0001〜0.5%となるように調整される。
されるのを防ぎ、かつ洗浄時あるいは保存時にコンタク
トレンズが細菌で汚染されるのを防止するための成分で
あるが、その具体例としては硝酸フェニル水銀、酢酸フ
ェニル水銀などのフェニル水銀系防腐剤;塩化ベンザル
コニウム、臭化ピリジニウム、クロロヘキシジルなどの
界面活性剤系防腐剤;クロロブタノールなどのアルコー
ル系防腐剤;チメロサール;メチルパラベンなどがあげ
られる。該防腐剤の使用量は、その種類によって異なる
が、えられるコンタクトレンズ用溶液における濃度が0.
0001〜0.5%となるように調整される。
前記キレート化剤は、コンタクトレンズ用溶液中や付
着した涙液中に含まれるカルシウムなどがコンタクトレ
ンズに沈着するのを防ぐための成分であるのが、その具
体例としてはエチレンジアミン四酢酸およびそのナトリ
ウム塩、フィチン酸、クエン酸などがあげられる。該キ
レート化剤の使用量は、えられるコンタクトレンズ用溶
液中に0.001〜0.1モル/含有されるように調整される
のが好ましい。該使用量は0.001モル/未満であるば
あい、カルシウムなどの沈着を抑制することができず、
また0.1モル/をこえるばあい、それ以上の効果がえ
られない。
着した涙液中に含まれるカルシウムなどがコンタクトレ
ンズに沈着するのを防ぐための成分であるのが、その具
体例としてはエチレンジアミン四酢酸およびそのナトリ
ウム塩、フィチン酸、クエン酸などがあげられる。該キ
レート化剤の使用量は、えられるコンタクトレンズ用溶
液中に0.001〜0.1モル/含有されるように調整される
のが好ましい。該使用量は0.001モル/未満であるば
あい、カルシウムなどの沈着を抑制することができず、
また0.1モル/をこえるばあい、それ以上の効果がえ
られない。
本発明のコンタクトレンズ用溶液の使用方法は、該コ
ンタクトレンズ用溶液中にコンタクトレンズを浸漬する
だけでよい。浸漬されたコンタクトレンズ表面には、カ
チオン性誘導、の吸着層が形成され、その形成された吸
着層によりレンズ表面が親水化される。
ンタクトレンズ用溶液中にコンタクトレンズを浸漬する
だけでよい。浸漬されたコンタクトレンズ表面には、カ
チオン性誘導、の吸着層が形成され、その形成された吸
着層によりレンズ表面が親水化される。
この吸着層は、従来のコンドロイチン硫酸ナトリウム
やヒドロキシエチルセルロースなどを含有した保存液と
異なり、濯ぐだけでは除去されず、また手指を使って洗
浄しても簡単には除去されるものではなく、コンタクト
レンズに良好な水濡れ性を付与するものである。とく
に、pHにより溶解性が変化する(中性付近での溶解性が
低下する)カチオン性誘導体をコンタクトレンズ用溶液
に使用したばあいには水濡れ性の維持は良好となる。
やヒドロキシエチルセルロースなどを含有した保存液と
異なり、濯ぐだけでは除去されず、また手指を使って洗
浄しても簡単には除去されるものではなく、コンタクト
レンズに良好な水濡れ性を付与するものである。とく
に、pHにより溶解性が変化する(中性付近での溶解性が
低下する)カチオン性誘導体をコンタクトレンズ用溶液
に使用したばあいには水濡れ性の維持は良好となる。
本発明におけるコンタクトレンズ用溶液は、ハードコ
ンタクトレンズ、酸素透過性ハードコンタクトレンズ、
とくにメタクリル酸、アクリル酸やこれらの酸の塩を含
有した基剤からなるコンタクトレンズに有用であるが、
それ以外にも非含水性ソフトコンタクトレンズ、含水性
コンタクトレンズなどに使用することができる。
ンタクトレンズ、酸素透過性ハードコンタクトレンズ、
とくにメタクリル酸、アクリル酸やこれらの酸の塩を含
有した基剤からなるコンタクトレンズに有用であるが、
それ以外にも非含水性ソフトコンタクトレンズ、含水性
コンタクトレンズなどに使用することができる。
つぎに本発明のコンタクトレンズ用溶液を実施例に基
づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例
のみに限定されるものではない。
づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例
のみに限定されるものではない。
実施例1〜4および比較例1〜13 第1表に示すコンタクトレンズ用溶液の有効成分を溶
媒に溶解させてコンタクトレンズ用溶液を調製した。
媒に溶解させてコンタクトレンズ用溶液を調製した。
つぎにレンズA(組成:シロキサニルメタクリレート
40重量%、フルオロアルキルメタクリレート25重量%、
アルキルメタクリレート25重量%、メタクリル酸5重量
%、架橋剤5重量%)レンズB(組成:シロキサニルメ
タクリレート50重量%、アルキルメタクリレート43重量
%、架橋剤7重量%)それぞれをえられたコンタクトレ
ンズ用溶液5ml中に浸漬して室温中で保存した。24時間
後にコンタクトレンズAおよびBを取り出し、水道水で
よく濯いだ後、液滴法にしたがって接触角計(エルマ光
学(株)製、ゴニオメーター式接触角計G−I型)を用
いて接触角を測定した。その結果を第2表に示す。
40重量%、フルオロアルキルメタクリレート25重量%、
アルキルメタクリレート25重量%、メタクリル酸5重量
%、架橋剤5重量%)レンズB(組成:シロキサニルメ
タクリレート50重量%、アルキルメタクリレート43重量
%、架橋剤7重量%)それぞれをえられたコンタクトレ
ンズ用溶液5ml中に浸漬して室温中で保存した。24時間
後にコンタクトレンズAおよびBを取り出し、水道水で
よく濯いだ後、液滴法にしたがって接触角計(エルマ光
学(株)製、ゴニオメーター式接触角計G−I型)を用
いて接触角を測定した。その結果を第2表に示す。
つぎに実施例2〜4において保存処理されたコンタク
トレンズを、酸素透過性コンタクトレンズ用洗浄液
((株)メニコン製、商品名:オーツーケア)を用いて
洗浄した手指によって水道水でよく濯いだ後、前記と同
様にして接触角を測定した。その結果を第3表に示す。
トレンズを、酸素透過性コンタクトレンズ用洗浄液
((株)メニコン製、商品名:オーツーケア)を用いて
洗浄した手指によって水道水でよく濯いだ後、前記と同
様にして接触角を測定した。その結果を第3表に示す。
上記の結果から、本発明のコンタクトレンズ用溶液を
用いたばあい、コンタクトレンズの表面上にカチオン性
誘導体の吸着層が形成されるので、水濡れ性が良好とな
ることがわかる。
用いたばあい、コンタクトレンズの表面上にカチオン性
誘導体の吸着層が形成されるので、水濡れ性が良好とな
ることがわかる。
[発明の効果] 本発明のコンタクトレンズ用溶液は、該溶液にコンタ
クトレンズを浸漬するのみでコンタクトレンズに良好で
安定した親水性を付与することができる。したがって本
発明のコンタクトレンズ用溶液を用いて保存あるいは洗
浄されたコンタクトレンズは眼に装用してもくもりが生
じず、異物感なく快適に長時間装用しうるという効果を
奏する。
クトレンズを浸漬するのみでコンタクトレンズに良好で
安定した親水性を付与することができる。したがって本
発明のコンタクトレンズ用溶液を用いて保存あるいは洗
浄されたコンタクトレンズは眼に装用してもくもりが生
じず、異物感なく快適に長時間装用しうるという効果を
奏する。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式(I): 〔C6H7O2(OH)3-b-c(OR4)b(NR5R6)c〕y (I) (式中、R4、R5およびR6は同じかまたは異なり、−H、
CH2 nR7(R7は−H、−NH2、−N(CH3)2、−N
(C2H5)2、−N (C2H5)3、−C6H4NH2および−COC
6H4NH2からなる群より選ばれた基、nは1〜3の整数を
示す)、−COR8(R8は−CH3、−CH2NH2または−C6H4N
H2)、−CH2CH(OH)CH2R9(R9は−NH2、−N(C
H3)2、−N(C3H6)2または−N (C2H5)3を示
す)、−CH2COOH、−C2H4COOH、−C3H6COOH、−CH(CH2
OR10)(CH2OR11)(R10およびR11は同じかまたは異な
り、−CH2CH(OH)CH2OH、−CH(CH2OH)2またはCHR
12CHR13OmH(R12がHのときR13はCH2OHであり、またR
12がCH2OHのときR13はHであり、mは2〜5の整数を示
す)または−CH2CH(OH)CH2OR12(R12は前記と同じ);
bおよびcはb+c≦3を満足し、cは1以上の整数、
yは5〜500000の整数を示す)で表わされる多糖類のカ
チオン性誘導体を含有してなるコンタクトレンズ用溶
液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62207289A JP2578127B2 (ja) | 1987-08-20 | 1987-08-20 | コンタクトレンズ用溶液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62207289A JP2578127B2 (ja) | 1987-08-20 | 1987-08-20 | コンタクトレンズ用溶液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6450014A JPS6450014A (en) | 1989-02-27 |
JP2578127B2 true JP2578127B2 (ja) | 1997-02-05 |
Family
ID=16537329
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62207289A Expired - Fee Related JP2578127B2 (ja) | 1987-08-20 | 1987-08-20 | コンタクトレンズ用溶液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2578127B2 (ja) |
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WO1995000618A1 (en) * | 1993-06-18 | 1995-01-05 | Polymer Technology Corporation | Contact lens solution containing peo and cationic cellulose |
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US6716970B2 (en) | 2000-04-21 | 2004-04-06 | Adjuvant Pharmaceuticals, Llc | Water soluble, randomly substituted partial N-partial O-acetylated chitosan, preserving compositions containing chitosan, and processes for making thereof |
US7125967B2 (en) | 2003-10-08 | 2006-10-24 | Adjuvant Pharmaceuticals, Llc | Water-soluble chitosan having low endotoxin concentration and methods for making and using the same |
EP2101838B1 (en) | 2006-12-21 | 2010-12-01 | Novartis AG | Process for the coating of contact lenses |
SG188917A1 (en) | 2008-03-18 | 2013-04-30 | Novartis Ag | Coating process for ophthalmic lenses |
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JPS608484B2 (ja) * | 1979-02-27 | 1985-03-04 | 東洋コンタクトレンズ株式会社 | コンタクトレンズ用洗浄保存剤 |
JPH01158412A (ja) * | 1986-12-26 | 1989-06-21 | Daicel Chem Ind Ltd | コンタクトレンズ用洗浄保存液 |
-
1987
- 1987-08-20 JP JP62207289A patent/JP2578127B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6450014A (en) | 1989-02-27 |
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