JPH07216313A - 接着シート及びその製造方法並びに絶縁接着層付銅箔及びその製造方法 - Google Patents

接着シート及びその製造方法並びに絶縁接着層付銅箔及びその製造方法

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JPH07216313A
JPH07216313A JP6008403A JP840394A JPH07216313A JP H07216313 A JPH07216313 A JP H07216313A JP 6008403 A JP6008403 A JP 6008403A JP 840394 A JP840394 A JP 840394A JP H07216313 A JPH07216313 A JP H07216313A
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JP
Japan
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polymerization
adhesive
degree
copper foil
polyvinyl butyral
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JP6008403A
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Atsushi Takahashi
敦之 高橋
Kazunori Yamamoto
和徳 山本
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内層回路入り銅張積層板において、その製造
方法を簡素化し、耐電食性、はんだ耐熱性、耐トラッキ
ング性を向上させるとともにプリント配線板の薄肉化を
図る。 【構成】 高重合度ポリビニルブチラールを主成分とし
た接着剤からなる絶縁接着層と、低重合度ポリビニルブ
チラールを主成分とした接着剤からなる絶縁接着層の二
層構造を有する二層接着剤及びその製造方法並びに二層
接着剤と銅箔とを一体化した絶縁接着層付銅箔及びその
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多層プリント配線板用
内層回路入り銅張積層板の製造に用いる接着シートおよ
びその製造方法並びに絶縁接着層付銅箔及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】多層プリント配線板は、内層回路入り銅
張積層板をドリル加工後銅メッキし、エッチングで回路
加工して製造される。ここで用いられる内層回路入り銅
張積層板は、両面銅張積層板を予めエッチング等で回路
加工し、銅箔面を粗化した内層回路板を、ガラス基材エ
ポキシ樹脂プリプレグ及び銅箔と組合せ、加熱加圧して
一体成型して製造される。また、多層プリント配線版の
特殊な製造法として特開平5ー220893号公報に
は、内層回路埋込性を改良するため特殊な組成物に充填
材を添加して組成物粘度を高めた層を銅箔側に形成し、
さらにその上に充填材を添加しない層を形成する方法が
開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近、多層プリント配
線板の薄物化が進行し、ガラス基材を含む絶縁層厚が3
0〜100μmと薄くなっている。その際、ガラスファ
イバーに沿って発生する銅マイグレーション(CAF:C
onductive Anodic Filament)や、吸湿耐熱性が問題と
なっている。また、エポキシ樹脂プリプレグで用いるエ
ポキシ樹脂は耐トラッキング性が低く、これを用いた多
層プリント配線板は、民生機器などの耐トラッキング性
の要求が高い分野では使用できなかった。一方、フェノ
ール樹脂積層板は、一般的に、接着剤付銅箔を用いて紙
基材フェノール樹脂プリプレグと銅箔とを接着してい
る。ここで用いられている接着剤付銅箔を多層化の際に
用いた場合、接着剤成分の樹脂の流動性が低いため、内
層回路の埋め込みが十分ではなく、その結果、多層プリ
ント配線板の耐電食性、耐熱性が著しく低下する。ま
た、前記した充填材を添加した層と添加しない層を設け
る方法では、充填材と組成物の界面がガラス基材の場合
と同様な作用をして、銅マイグレーション、吸湿耐熱性
が問題となる。さらに、銅箔側に充填材を大量に添加す
るため銅箔引きはがし強さが極端に低下し接着性が悪く
なる問題があった。
【0004】本発明は、耐電食性、耐熱性、耐トラッキ
ング性に優れ、また内層回路埋込性、銅箔引きはがし強
さに優れた内層回路入り銅張積層板の製造に用いる、接
着シートおよびその製造方法ならびに絶縁接着層付銅箔
およびその製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、重合度150
0以上高重合度ポリビニルブチラールを主成分とした接
着剤の層と重合度1000以下の低重合度ポリビニルブ
チラールを主成分とした接着剤の層の二層構造を有する
接着シートならびに低重合度ポリビニルブチラール、高
重合度ポリビニルブチラールをそれぞれ主成分とした接
着剤の層そして銅箔がこの順に一体化されている絶縁接
着層付銅箔並びにその製造方法に関するものである。こ
れらを用いて製造した多層プリント配線板は、内層回路
と外層回路の間に位置する絶縁層中にガラス基材や充填
材を用いないため、問題になっている銅マイグレーショ
ンに基づく耐電食性や吸湿耐熱性が良好となる。また、
絶縁接着層付銅箔では銅箔と絶縁層が一体化しているた
め、内層回路入り銅張積層板の製造が簡素化できる。ま
た、絶縁接着層は、ポリビニルブチラールを主成分とし
た接着剤で構成されるため耐トラッキング性が良好とな
る。さらに、接着性と内層回路埋め込み性の機能を二分
化し、高い接着性を発現させるための絶縁接着層として
高重合度のポリビニルブチラールを主成分とした接着剤
を設け、内層回路の埋め込み性を良好にするために、低
重合度のポリビニルブチラールを主成分とした接着剤を
設けた二層構造を有することを特徴とする。
【0006】ポリビニルブチラールの重合度のみを変化
させて内層回路埋込性や接着性を評価したところ、内層
回路埋込性はポリビニルブチラールの重合度が1000
以下、特に300〜850で良好であった。また、接着
性は、重合度1500以上、特に1500〜2500で
良好となる結果が得られた。ポリビニルブチラールを主
成分とした接着剤は、ポリビニルブチラールをエポキシ
樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂
で変性したもので、フェノキシ樹脂、エポキシ化ポリブ
タジエン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル
等を組み合わせても良い。ポリビニルブチラールと熱硬
化性樹脂との比率はポリビニルブチラール100重量部
に対して熱硬化性樹脂30〜400重量部が好ましい。
30重量部以下では耐熱性が低く、400重量部以上で
は接着力が低くなる。
【0007】本発明で用いる高重合度のポリビニルブチ
ラールは、重合度1500以上で好ましくは1500〜
2500で、ブチラール化度60〜75mol%が好ま
しい。具体的には、エスレックBX−1,BX−2,B
X−5,BX−55,BX−7,BH−3,BH−S,
KS−3Z,KS−5,KS−5Z,KS−8(積水化
学工業(株)製、商品名)、電化ブチラール4000−
2,5000A,6000C,6000EP(電気化学
工業(株)製、商品名)等が挙げられる。これらの樹脂
は単独で、または二種類以上混合して用いてもかまわな
い。
【0008】また、本発明で用いる低重合度のポリビニ
ルブチラールは、重合度1000以下で好ましくは30
0〜850で、ブチラール化度60〜75mol%が好
ましい。具体的には、エスレックBL−1,BL−2,
BL−3,BL−S,BX−L,BM−1,BM−2,
BM−5,BM−S(積水化学工業(株)製、商品
名)、電化ブチラール2000ーL,3000−1,3
000−2,3000−4,3000−K(電気化学工
業(株)製、商品名)等が挙げられる。これらの樹脂は
単独で、または二種類以上混合して用いてもかまわな
い。
【0009】つぎに、本発明でポリビニルブチラールの
変性に用いる熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、メ
ラミン樹脂、フェノール樹脂等が挙げられるが、これら
の樹脂は単独で、または二種類以上混合して用いてもか
まわない。
【0010】エポキシ樹脂としては、分子内に2個以上
のエポキシ基を持つ化合物であればどのようなものでも
よく、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、レゾール型エポ
キシ樹脂、ビスフェノ−ル型エポキシ樹脂などのフェノ
ール類のグリシジルエーテルであるエポキシ樹脂(フェ
ノール型エポキシ樹脂)や脂環式エポキシ樹脂、エポキ
シ化ポリブタジエン、グリシジルエステル型エポキシ樹
脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、イソシアヌレー
ト型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂、可とう性
エポキシ樹脂などであり、エポキシ樹脂ならばなにを用
いてもかまわないが、フェノール型エポキシ樹脂、また
はフェノール型エポキシ樹脂と多官能エポキシ樹脂との
混合物、あるいはエポキシ化ポリブタジエンが、はんだ
耐熱性及び引き剥がし強さの低下がなく好ましい。具体
的なフェノール型エポキシ樹脂として、エピコート−1
52、154(油化シェルエポキシ(株)製、商品名)
などのフェノールノボラック型エポキシ樹脂、エピコ−
ト−180S65(油化シェルエポキシ(株)製、商品
名)などのオルトクレゾ−ルノボラック型エポキシ樹
脂、エピコート−815、828、1001、100
2、1004、1007(油化シェルエポキシ(株)
製、商品名)などのビスフェノール型エポキシ樹脂など
がある。多官能エポキシ樹脂としては、TEPIC(日
産化学工業(株)製、商品名)などが挙げられる。エポ
キシ化ポリブタジエンとしては、BF−1000(アデ
カアーガス化学(株)製、商品名)、R−45EPI
(出光石油化学(株)製、商品名)などが挙げられる。
これらのエポキシ樹脂は、単独でまたは二種類以上混合
して用いてもかまわない。さらに、エポキシ樹脂の硬化
剤および硬化促進剤を用いてもかまわない。エポキシ樹
脂の硬化剤及び硬化促進剤としては、ノボラック型フェ
ノール樹脂、ジシアンジアミド、酸無水物、アミン類、
イミダゾール類、フォスフィン類などが挙げられ、これ
らを組み合わせて用いてもかまわない。
【0011】メラミン樹脂としては、未変性メラミン樹
脂及びこれらをアルキルエーテル化したアルキルエーテ
ル化メラミン樹脂などがあり、メチル化メラミン樹脂、
ブチル化メラミン樹脂などのアルキルエ−テル化メラミ
ン樹脂が好ましく用いられる。具体的には、メチル化メ
ラミン樹脂としては、MW−30、MS−001、MX
−002、MX−705((株)三和ケミカル製、商品
名)などが挙げられ、ブチル化メラミン樹脂としては、
メラン−21、メラン−2000(日立化成工業(株)
製)などが挙げられ、混合エーテル化メラミン樹脂とし
ては、MX−408((株)三和ケミカル製)などが挙
げられる。これらのメラミン樹脂は、単独でまたは二種
類以上混合して用いてもかまわない。これらのメラミン
樹脂に、さらに、メラミン樹脂の硬化剤を添加すること
は内層回路入り銅張積層板の特性を向上させるので好ま
しい。メラミン樹脂の硬化剤としては、p−トルエンス
ルフォン酸、酢酸、安息香酸などのカルボン酸、しゅう
酸、アジピン酸、イタコン酸などのジカルボン酸、イミ
ドジスルフォン酸、サリチル酸アンモニウム、ニトリロ
スルフォン酸塩などが挙げられる。メラミン樹脂の硬化
剤の添加量は、樹脂の固形分の0.01〜5重量%、特
に0.1〜3重量%が好ましい。
【0012】フェノール樹脂としては、レゾール型フェ
ノール樹脂、桐油・アマニ油等の乾性油とアルデヒド類
またはレゾール型フェノール樹脂とを反応させた、乾性
油変性レゾール型フェノール樹脂、必要に応じてキシレ
ン樹脂等の芳香族炭化水素樹脂変性レゾール型フェノー
ル樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、乾性油変性ノボ
ラック型フェノール樹脂芳香族炭化水素樹脂変性ノボラ
ック型フェノール樹脂等が挙げられる。フェノールの変
わりにクレゾール類、ナフトール類を用いた樹脂でもか
まわない。
【0013】本発明で用いる接着剤は、上記配合材料に
対して必要に応じて有機溶剤を加えて使用する。このよ
うな有機溶剤としては、上記配合材料を溶解するもので
あればよい。例えば、メタノール、エタノール、イソプ
ロピルアルコール、n―ブタノール、アセトン、メチル
エチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、キシレ
ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N
―メチルピロリドン、2―メトキシエタノール、2―エ
トキシエタノール、エチレングリコールモノメチルエー
テルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート等が挙げられる。
【0014】つぎに、接着シートの製造方法としては、
接着剤の一方を直接支持体上に塗布、乾燥して接着剤層
を形成し、さらにその上にもう一方の接着剤を塗布、乾
燥することで二層構造を有する接着シートを製造する。
支持体としては、ポリエステルフィルム等のプラスチッ
クフィルムや離型処理を施した金属ベルト等を用いるこ
とができる。さらに、絶縁接着層付銅箔の製造方法とし
ては、接着剤の一方を直接銅箔上に塗布、乾燥して絶縁
接着層を形成し、さらにその上にもう一方の接着剤を塗
布、乾燥することで、二層構造を有する絶縁接着層が銅
箔と一体化した絶縁接着層付銅箔を形成する。塗布方
法、乾燥方法については特に限定するものではないが、
高い接着力と内層回路埋め込み性を両立させるために、
銅箔の片面に重合度1500以上の高重合度のポリビニ
ルブチラールを主成分とした接着剤を塗布し、さらにそ
の上に重合度1000以下の低重合度のポリビニルブチ
ラールを主成分とした接着剤を塗布して二層構造とす
る。
【0015】内層回路入り銅張積層板は、内層回路板に
二層構造を有する接着シートを介して銅箔を積層した
り、絶縁接着層付銅箔を積層し成形することができる。
また、内層回路板同士を接着する場合は、二層構造の接
着シートでも良いが接着シートを2枚用い高重合度ポリ
ビニルブチラールを主成分とした接着剤の層同士が重な
るようにして低重合度ポリビニルブチラール接着層が内
層回路板の方になるようにして成形すると良い。
【0016】
【作用】重合度が1500以上の高重合度ポリビニルブ
チラールを主成分とした接着剤の層と重合度が1000
以下の低重合度ポリビニルブチラールを主成分とした接
着剤の層の二層構造を有することにより、成形時に各層
の粘度が異なり、内層回路板の回路側に低重合度ポリビ
ニルブチラールを主成分とした接着層を配置して銅箔と
積層し、内層回路入り銅張積層板を作製した場合、低重
合度ポリビニルブチラールを主成分とした接着剤の層は
流動性が良いため内層回路埋込性が良く、ボイドを生じ
ることなく回路を埋めることができる。また、高重合度
ポリビニルブチラールを主成分とした接着剤の層は流動
性が悪くこの層で内層回路板の銅箔回路を抑えてさらに
銅箔回路が高重合度ポリビニルブチラールを主成分とし
た接着剤の層に浸入するのを防止するので、一定の絶縁
層厚みを保ち絶縁性が良好になり信頼性が向上する。
【0017】内層回路入り銅張積層板を作製する場合、
従来のガラス基材エポキシプリプレグを用いるとガラス
繊維とエポキシ樹脂の界面近傍が伝導路や吸湿場所とな
り銅マイグレーションを生じたり、加熱時の吸湿耐熱性
が悪い原因になった。また、ガラス基材の厚みの限界や
プリプレグ製造の困難性からプリプレグの厚みを薄くす
ることができずその結果、積層板の厚みを薄くすること
ができなかった。本発明は、二層構造の接着層にガラス
基材や充填材を用いていないので銅マイグレーションを
防止でき耐電食性や吸湿耐熱性に優れ、接着層を薄くす
ることができ内層回路入り積層板の厚みを薄くすること
ができる。さらに、銅箔側に高重合度のポリビニルブチ
ラールを主成分とした接着層が形成されているので銅箔
との接着性に優れ、回路加工や接着性を向上するための
表面処理工程で微細な銅箔回路が剥離することなく処理
することができるようになる。またポリビニルブチラー
ルを主成分としているので耐トラッキング性が向上す
る。作業性の面から、二層構造の接着シートを銅箔と一
体化した絶縁接着層付銅箔は、銅箔が接着層で補強され
ているので、銅箔取扱時の折れしわがなく内層回路板と
の積層が容易となる。さらに、従来のガラス基材エポキ
シプリプレグを用いた場合と比較した場合、プリプレグ
からの粉落ち(切断時のエポキシ樹脂粉、ガラス基材
片、脱落粉)が無く、取扱性が容易になり製造が簡素化
される。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 重合度2000の高重合度ポリビニルブチラール100
部(重量部、以下同じ)、クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社、エピコート−
180S65)20部、メラミン樹脂(株式会社三和ケ
ミカル、MSー001)60部に硬化剤としてアジピン
酸を配合し、メタノール/メチルエチルケトン/トルエ
ン(1/1/1)の混合溶剤に樹脂分が30%となるよ
うに均一に溶解し、高重合度のポリビニルブチラールを
主成分とした接着剤を得た。これをロールコータで厚さ
50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗
布し、乾燥させた。ついで、重合度2000の高重合度
ポリビニルブチラールに代えて重合度300の低重合度
ポリビニルブチラール100部を用いた以外は、高重合
度のポリビニルブチラールを主成分とした接着剤と同様
に、低重合度のポリビニルブチラールを主成分とした接
着剤を得た。これを、さきに作製した高重合度のポリビ
ニルブチラールを主成分とする接着剤層の上にロールコ
ータで塗布し、乾燥させて、ポリエチレンテレフタレー
トフィルムを剥離し、高重合度のポリビニルブチラール
を主成分とした接着剤層と、低重合度のポリビニルブチ
ラールを主成分とした接着層剤層の二層構造を有する、
接着層全体の厚さが50μmの接着シートを得た。この
接着シートを、ガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層
板に回路加工を施した内層回路板(銅箔厚み35μm)
の両側に、低重合度のポリビニルブチラールを主成分と
した接着層の面を内層回路板側にして各1枚配置し、さ
らにその外側に銅箔を各一枚配置して積層体とし、17
0℃、4MPaで60分間加熱圧着して内層回路入り銅
張積層板を得た。
【0019】実施例2 実施例1で用いた高重合度のポリビニルブチラールを主
成分とした接着剤を、ロールコータで銅箔に塗布し、乾
燥させて、絶縁接着層厚さ25μmの絶縁接着層付き銅
箔を得た。ついで、実施例1で用いた低重合度のポリビ
ニルブチラールを主成分とした接着剤を、ロールコータ
で高重合度のポリビニルブチラールを主成分とする接着
剤を塗布した絶縁接着層付き銅箔の絶縁接着層上に塗布
し、乾燥させて、絶縁接着層と銅箔が一体化しており、
銅箔と接する側に高重合度のポリビニルブチラールを主
成分とした絶縁接着層を有し、表面側に低重合度のポリ
ビニルブチラールを主成分とした絶縁接着層を有する、
絶縁接着層全体の厚さが50μmの絶縁接着層付き銅箔
を得た。この絶縁接着層付き銅箔を、ガラス布基材エポ
キシエポキシ樹脂両面銅張積層板に回路加工を施した内
層回路板の両側に、絶縁接着層を有する面を内層回路板
側にして各1枚配置して積層体とし、170℃、4MP
aで60分間加熱圧着して内層回路入り銅張積層板を得
た。
【0020】実施例3 低重合度のポリビニルブチラールを用いた接着剤で、ク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂100部を用いたこ
とに加え、ノボラック型フェノール樹脂50部と2―エ
チル―4―メチルイミダゾール1部を添加したこと以外
は実施例2と同様にして内層回路入り銅張積層板を得
た。
【0021】比較例1 ジシアンジアミド硬化系エポキシ樹脂ワニスを厚さ0.
1mmのガラス布に含浸させた後、乾燥させプリプレグを
得た。これを実施例1に示した内層回路板の両側に配置
し、さらにその両面に銅箔を配置した積層体を170
℃、4MPaで60分間加熱圧着して内層回路入り銅張
積層板を得た。
【0022】比較例2 低重合度のポリビニルブチラールを主成分とした接着剤
を塗布せず、高重合度(重合度2000)のポリビニル
ブチラールを主成分とした接着剤だけを塗布して作製し
た絶縁接着層厚さが50μmの絶縁接着層付き銅箔を用
いたこと以外は実施例1と同様にして内層回路入り銅張
積層板を得た。
【0023】比較例3 高重合度のポリビニルブチラールを主成分とした接着剤
を塗布せず、低重合度(重合度300)のポリビニルブ
チラールを主成分とした接着剤だけを塗布して作製した
絶縁接着層付銅箔を用いたこと以外は実施例1と同様に
して内層回路入り銅張積層板を得た。
【0024】以上のようにして得られた銅張積層板を用
いて、耐電食性、はんだ耐熱性、内層回路埋め込み性、
銅箔引き剥がし強さを評価した。耐電食性は、85℃,
85%RHのもとで、内層回路板上に形成した導体幅と
導体間隔がともに0.1mmのくし型パターンの電極間に
直流電圧100Vを連続して印加し、短絡するまでの時
間を測定した。はんだ耐熱性の測定は、JIS C64
81に準拠して、表面の銅箔をエッチングにより除去し
た基板を沸騰水中で4時間煮沸し、260℃のはんだ浴
に20秒間浸漬した後のふくれの有無を目視観察した。
内層回路埋め込み性は、基板断面の目視観察により評価
した。表面平滑性は、基板の表面粗さ測定で評価した。
銅箔引き剥がし強さは、JIS C6481に準拠して
測定した。耐トラッキング性は、IEC法に準拠して白
金電極で測定した。結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】表1から明らかなように、本発明の方法で
製造した実施例1、2は、ガラスクロスを含む比較例1
よりCAFの発生が少なく、良好な耐電食性を示した。
また、ポリビニルブチラールを主成分とした接着剤を用
いていることから、耐トラッキング性が良好でとなる。
また、実施例1、2では、高重合度のポリビニルブチラ
ールを主成分とした絶縁接着層の上に樹脂の流動性が良
い低重合度のポリビニルブチラールを主成分とした絶縁
接着層を有するので、比較例2より良好な内層回路埋め
込み性を示し、耐電食性、はんだ耐熱性も良好であっ
た。特に、エポキシ樹脂を増量し、エポキシ樹脂の硬化
剤を添加した実施例3では、基板表面の平滑性がより良
好なものとなった。また、実施例1、2では接着力が良
好な高重合度のポリビニルブチラールを主成分とした絶
縁接着層を銅箔側に有することから、比較例3より良好
な銅箔引き剥がし強さを示した。さらに、絶縁接着層と
銅箔が一体化した実施例2、3は取扱性も良好であっ
た。
【0027】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
により製造される二層構造を有する接着シート、絶縁接
着層付銅箔は、優れた耐電食性と内層回路埋め込み性、
はんだ耐熱性、銅箔引き剥がし強さ、表面平滑性、耐ト
ラッキング性を有する多層プリント配線板を提供するも
のであり、多層プリント配線板を簡素化して製造できそ
の産業的利用価値は高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 7/02 JKZ B32B 7/02 104 9268−4F 7/10 9268−4F 15/08 N J C09J 129/14 JCV H05K 3/38 E 7011−4E 3/46 G 6921−4E // C08L 29/14 LHA

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合度1500以上の高重合度ポリビニル
    ブチラールを主成分とした接着剤の層と、重合度100
    0以下の低重合度ポリビニルブチラールを主成分とした
    接着剤の層の二層構造を有することを特徴とする接着シ
    ート。
  2. 【請求項2】支持体に重合度1500以上の高重合度ポ
    リビニルブチラールを主成分とした接着剤のワニスを塗
    布、乾燥して接着剤層を形成したのち、さらにその上に
    重合度1000以下の低重合度ポリビニルブチラールを
    主成分とした接着剤の層を塗布、乾燥して、接着剤層を
    二層構造とすることを特徴とする接着シートの製造方
    法。
  3. 【請求項3】重合度1000以下の低重合度ポリビニル
    ブチラール、重合度1500以上の高重合度ポリビニル
    ブチラールをそれぞれ主成分とする接着剤の層そして銅
    箔がこの順に一体化されていることを特徴とする絶縁接
    着層付銅箔。
  4. 【請求項4】銅箔に重合度1500以上の高重合度ポリ
    ビニルブチラールを主成分とした接着剤のワニスを塗
    布、乾燥して絶縁接着層を形成したのち、さらにその上
    に重合度1000以下の低重合度ポリビニルブチラール
    を主成分とした接着剤の層を塗布、乾燥して二層構造の
    絶縁接着層と銅箔を一体化することを特徴とする絶縁接
    着層付銅箔の製造方法。
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