JPH07216225A - ポリイミド前駆体系組成物、ポリイミド膜およびそれらを用いた積層体の製造方法 - Google Patents

ポリイミド前駆体系組成物、ポリイミド膜およびそれらを用いた積層体の製造方法

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JPH07216225A
JPH07216225A JP758994A JP758994A JPH07216225A JP H07216225 A JPH07216225 A JP H07216225A JP 758994 A JP758994 A JP 758994A JP 758994 A JP758994 A JP 758994A JP H07216225 A JPH07216225 A JP H07216225A
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JP
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polyimide
polyimide precursor
precursor composition
metal
polymer
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Katsuhiro Niwa
勝弘 丹羽
Yasuo Miura
康男 三浦
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/0353Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement
    • H05K1/0373Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement containing additives, e.g. fillers
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/10Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern
    • H05K3/18Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using precipitation techniques to apply the conductive material
    • H05K3/181Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using precipitation techniques to apply the conductive material by electroless plating

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  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】ポリイミド前駆体またはポリイミドに、金属粉
末をポリマの重量に対し0.01〜100%混合させた
ことを特徴とするポリイミド前駆体組成物またはポリイ
ミド組成物。 【効果】本発明によると、あらかじめポリイミド膜がパ
ラジウム粉末を含有するので、上記工程が不要となり、
メッキ効率が非常に優れたものとなる。また、従来の方
法によるよりも、メッキ後の金属とポリイミドとの接着
性も優れたものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリイミド膜上に金属
メッキを施す場合に、簡素な処理工程でメッキができ、
かつポリイミドと金属との高い接着性を発現可能なポリ
イミド前駆体系組成物、ポリイミド膜およびそれらを用
いた積層体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】メッキの技術には大きく分けて2つあ
る。一つは無電解メッキ方法、もう一つは電解メッキ方
法である。このうち無電解メッキ方法は、絶縁体上にメ
ッキをすることができるので、ポリマの塗膜やフィルム
などの上に金属をメッキする際にしばしば用いられる。
特に電子デバイス実装基板、フレキシブルプリント基板
分野において、ポリイミド上に銅メッキを施す際に有効
となる技術である。
【0003】ポリイミド上に金属を無電解メッキ方法で
メッキするには一般に次のような工程で行われる。 (1)ポリイミド前駆体組成物を基板上に塗布する。 (2)プリベークを行う。 (3)キュアを行う。 (4)コンディショニング溶液に該基板を浸漬する。 (5)水洗を行う。 (6)プリディッピングを行う。 (7)キャピタライジングを行う。 (8)水洗を行う。 (9)アクセレーティングを行う。 (10)水洗を行う。 (11)無電解金属メッキ液に浸漬する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法では、基板を無電解金属メッキ液に浸漬する前処理
として、無電解金属メッキ液中で行われる金属の析出反
応を促進するための触媒として用いられるパラジウムを
ポリイミド表面に一面に配置するために、前述のごとく
(4)〜(10)の各工程が必要となり、工程数が極め
て長く繁雑であり、メッキ処理効率が悪いという問題が
あった。またメッキ後の金属とポリイミドとの接着性も
低いという問題に遭遇した。
【0005】本発明は、かかる従来の諸欠点に鑑み創案
されたもので、その目的とするところは、ポリイミド上
に金属メッキを施す場合、簡素な処理工程でメッキがで
き、かつポリイミドと金属との高い接着性を発現可能な
ポリイミド前駆体系組成物、ポリイミド膜およびそれら
を用いた積層体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
以下の構成を採ることにより達成される。
【0007】(1)ポリイミド前駆体系ポリマと、該ポ
リイミド前駆体系ポリマに対し0.01〜100重量%
の金属粉末を含有することを特徴とするポリイミド前駆
体系組成物。
【0008】(2)ポリイミド系ポリマに、該ポリイミ
ド系ポリマに対し0.01〜100重量%の金属粉末が
混合されていることを特徴とするポリイミド膜。
【0009】本発明のポリイミド前駆体系組成物につい
て説明する。
【0010】本発明のポリイミド前駆体系組成物におけ
るポリイミド前駆体系ポリマとしては、ピロメリット酸
二無水物、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物、3,3´,4,4´−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレ
ンテトラカルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカル
ボン酸二無水物などのテトラカルボン酸二無水物と、
4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、3,3´−ジ
アミノジフェニルスルホン、4,4´−ジアミノジフェ
ニルメタン、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチル
ジシロキサン、メタフェニレンジアミン、パラフェニレ
ンジアミンなどのジアミンとを非プロトン性極性溶媒中
で反応させ得られるポリアミック酸、そのアルコールエ
ステル、またはこれらがイミド化した既閉環のポリイミ
ドを挙げることができる。これらの中で特に好ましいポ
リイミド前駆体系ポリマは、原料として少なくとも3,
3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物と4,4´−ジアミノジフェニルエーテルを反応さ
せて得られるポリマ、および原料として少なくとも3,
3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
とパラフェニレンジアミンを反応させて得られるポリマ
である。非プロトン性極性溶媒の好ましい例としては、
N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセト
アミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられ
るが、これらに限定されない。これらのポリイミド前駆
体系ポリマは、溶媒に溶解していてもよい。
【0011】感光性のポリイミド前駆体系ポリマとは、
前記のようなポリイミド前駆体系ポリマに感光性基や感
光性化合物を導入したものをいう。ポリイミド前駆体系
ポリマを感光化するために使用される感光性化合物とし
ては、アクリルエステル化合物、アクリルアミド化合
物、ビスアジド、ビニル基を有するアミノ化合物などが
例として挙げられる。感光性化合物の導入のしかたにつ
いては、特に限定されないが、ポリアミド酸と感光性化
合物を混合する方法、ポリアミド酸を感光性のアルコー
ルでエステル化する方法などが例として挙げられる。具
体的な感光性のポリイミド前駆体系ポリマの組成として
は、特公昭59−52822号公報に記載されているも
のを挙げることができる。
【0012】本発明のポリイミド前駆体系組成物におけ
る金属粉末には公知の全ての金属の粉末が含まれるが、
無電解メッキの触媒として用いられる金属が好ましく、
金、銀、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウ
ム、イリジウム、白金などの貴金属を挙げることができ
る。これらの中で好ましいのはパラジウム、銀、金であ
り、特に好ましいのはパラジウムである。
【0013】金属粉末の粒径については特に限定されな
いが、10μm以下が好ましく、より好ましくは1μm
以下である。さらに好ましくは、0.5μm以下であ
る。金属粉末の平均粒子径が小さいほど均一な金属メッ
キができるので好ましい。
【0014】本発明におけるポリイミド前駆体系組成物
中の金属粉末の含有量としては、ポリイミド前駆体系ポ
リマに対し0.01〜100重量%が好ましい。より好
ましくは0.1〜20重量%、さらに好ましくは、0.
1〜1重量%である。
【0015】ポリイミド前駆体系組成物中に金属粉末を
混合する方法については特に限定されないが、ポリイミ
ド前駆体系ポリマに金属粉末を攪拌や超音波振動などに
より混合してもよいし、ポリイミド前駆体系ポリマを合
成する過程において金属粉末を添加分散してもよい。ま
た金属塩をポリイミド前駆体系ポリマ中に混合させてお
き、混合後還元して金属粉末にしてもよい。
【0016】本発明のポリイミド膜について説明する。
【0017】本発明のポリイミド膜におけるポリイミド
系ポリマとは、イミド結合を有するポリマをいい、例え
ば前記のポリイミド前駆体系組成物におけるポリイミド
前駆体系ポリマをキュアすることにより、溶媒除去およ
びイミド化をすることにより得られる。キュアとは熱処
理を意味し、単一温度で行ってもよいし、段階的にある
いは連続的に昇温しながら行ってもよい。キュア温度と
しては特に限定されないが、80〜460℃が好まし
い。より好ましくは150〜410℃である。
【0018】本発明のポリイミド膜における金属粉末に
は前記のポリイミド前駆体系組成物において用いられる
金属粉末と同様のものが使用しうる。ポリイミド膜中の
金属粉末の含有量としては、ポリイミド系ポリマに対し
0.01〜100重量%が好ましい。より好ましくは
0.1〜20重量%である。
【0019】本発明におけるポリイミド膜とは、基板上
に形成されたものあるいはそれ自体がフィルムとなって
いるものの両方を含む。
【0020】本発明のポリイミド膜を作製するには、例
えば、前記の本発明にかかるポリイミド前駆体系組成物
を基板に塗布、プリベーク、キュアすればよい。基板と
しては、シリコンウエハ、アルミナ、ジルコニア、銅、
ニッケル、クロム、ポリイミド、ポリイミド前駆体被膜
などが挙げられる。基板への塗布方法としては、スピン
コーティング、ディップコーティング、スプレーコーテ
ィングなどが挙げられるが、好ましくはスピンコーティ
ングである。プリベークは、ある程度溶剤を除去する工
程であり、その温度としては50〜150℃が好まし
く、より好ましくは70〜110℃である。プリベーク
後ににキュアすることにより、ポリイミド前駆体系ポリ
マをイミド化する。キュアの温度としては200〜50
0℃が好ましく、より好ましくは300〜450℃であ
る。プリベーク後キュア前に、塗膜の表面上に金属粉末
が露出しやすいように、ポリイミド前駆体の溶媒や溶媒
を含む溶液などに浸漬し、続いてリンスおよび/または
乾燥させる操作を加えても良い。
【0021】ポリイミド膜のパターン形成を行う場合に
は、通常プリベーク後キュア前に行う。ポリイミド前駆
体系組成物が感光性を有する場合、プリベーク後の塗膜
を紫外光などの照射により選択的に露光し、つづいて現
像を行い未露光部または露光部を除去する。現像は、感
光性ポリイミド前駆体系組成物の組成に応じた現像液で
行えばよいが、通常、N−メチル−2−ピロリドン、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミドなどのポリイミド前駆体系組成物の溶媒として
一般に用いられているもの、あるいはこれらの溶媒とメ
タノール、エタノールなどのポリイミド前駆体系組成物
の非溶媒との混合溶媒が用いられる。ポリイミド前駆体
系組成物が感光性を有しない場合、プリベーク後の塗膜
上にフォトレジストを塗布し、該フォトレジストを露
光、現像することによってパターン形成し、該パターン
をマスクとして前記現像と同時にまたはその後にポリイ
ミド塗膜のパターン形成を行う。
【0022】本発明のポリイミド前駆体系組成物および
ポリイミド膜は、ポリイミド膜上に金属を積層した積層
体の製造に用いられる。
【0023】本発明のポリイミド前駆体組成物から前記
の方法によりポリイミド膜を作製し、あるいは別の方法
により本発明のポリイミド膜を作製し、該ポリイミド膜
を、積層したい金属のイオンを含有する無電解メッキ液
に浸漬して、ポリイミド膜上に該金属のメッキを形成す
ればよい。このとき積層される金属薄膜の膜厚は0.0
1〜10μm程度である。
【0024】無電解金属メッキ液に含有される金属イオ
ンとしては、銅イオン、ニッケルイオン、コバルトイオ
ン、クロムイオン、亜鉛イオン、スズイオンなどが挙げ
られるが、本発明のポリイミド前駆体系組成物およびポ
リイミド膜は、該金属イオンが銅イオンまたはニッケル
イオンの場合に特に有効である。無電解金属メッキ液中
に金属イオン以外に存在する物質としては、例えば硝酸
イオン、炭酸イオン、硫酸イオンなどの負のイオン、ホ
ルムアルデヒド、次亜リン酸ナトリウム、次亜硫酸ナト
リウムなどの還元剤、酒石酸塩、クエン酸塩、ロッシェ
ル塩、エチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム、酢酸
ナトリウムなどの錯化剤などが挙げられる。無電解メッ
キ液としては市販のものも好ましく使用できる。無電解
メッキ液中の金属イオン濃度としては0.001〜0.
3mol/L が好ましく、より好ましくは0.01〜0.1
mol/L である。処理時間としては1分〜60分が好まし
く、より好ましくは3〜30分である。
【0025】無電解金属メッキ液に浸漬し引き上げた後
のポリイミド膜には金属薄膜が形成されているので、該
金属薄膜の表面の酸化を防止する処理を行うことが好ま
しい。例えば、市販の酸化防止表面処理剤を用い、該金
属薄膜の表面に酸化防止被膜を形成することにより行う
ことができる。
【0026】
【実施例】
実施例1 4,4´−ジアミノジフェニルエーテル20.0gを2
00ccのN-メチル−2−ピロリドンに溶解し、室温(約
18℃)で撹拌しながら、3,3´,4,4´−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸二無水物32・2gを粉体で
仕込み、室温で1時間撹拌し、更に55℃で2時間撹拌
を続けた。この溶液に、ジエチルアミノエチルメタクリ
レート37.4gおよびミヒラーズ・ケトン0.94g
を85gのN-メチル−2−ピロリドンに溶解した溶液を
添加、混合することにより、感光性ポリイミド前駆体の
溶液を得た。
【0027】得られた感光性ポリイミド前駆体溶液10
gを取り、平均粒径が0.01μmのパラジウム粉末
0.07gをこの溶液の中に攪拌により分散した。つぎ
にこの組成物をスピナによりシリコンウェハーに塗布
し、80℃で30分間プリベークを行った。膜厚は4μ
mであった。その後プリベーク膜上にマスクを置き10
0mJ/cm2 で露光後、N-メチル−2−ピロリドン、
キシレンおよび水の7:3:1の混合液で現像を行った
後、イソプロピルアルコールでリンスを行った。この基
板を窒素中で350℃、30分間キュアしポリイミドパ
ターンとした。
【0028】その後無電解銅メッキ液ELC−SP(上
村工業製)に基板を60℃、約30分間浸漬した。その
後水洗し乾燥した。
【0029】その結果、ポリイミドパターン上に厚さ
0.3μmの銅の薄膜が形成された。“セロテープ”
(ニチバン製)を用いて金属薄膜の剥離試験(セロテー
プ剥離試験)を行った結果、ポリイミドとの接着性は良
好であった。またポリイミドパターンを得てから、銅の
薄膜を形成するまでの所用時間は、約30分と短時間で
あった。
【0030】比較例1 実施例1において、感光性ポリイミド前駆体溶液中にパ
ラジウム粉末を分散せずにポリイミドパターンを形成
し、無電解銅メッキ液に浸漬した。その結果、ポリイミ
ドパターン上に銅の薄膜を形成することはできなかっ
た。
【0031】比較例2 比較例1と全く同様にポリイミドパターンを形成した
後、以下のような従来の方法で銅の薄膜を形成した。
【0032】コンディショニング溶液SKN−292
(上村工業製)に基板を5分間浸漬し、水洗を行った。
次にプリディッピング溶液SKN−194(上村工業
製)に3分間基板を浸漬し、キャピタライジング溶液S
KN−194,SKN−195混合(上村工業製)に1
0分間基板を浸漬し、水洗を行った。次にアクセレーテ
ィング溶液SKN−196(上村工業製)に5分間基板
を浸漬し、水洗を行った。続いて、無電解銅メッキ液E
LC−SP(上村工業製)に30分間浸漬し、その後水
洗し乾燥した。
【0033】その結果、ポリイミドパターン上に厚さ
0.3μmの銅の薄膜が形成された。しかしながらセロ
テープ剥離試験の結果、部分的に銅がポリイミドから剥
離した。またポリイミドパターンを得てから、銅の薄膜
を形成するまでの所用時間は、約60分と長時間であっ
た。
【0034】実施例2 実施例1において、ポリイミド前駆体溶液を、ジエチル
アミノエチルメタクリレートおよびミヒラーズ・ケトン
をN-メチル−2−ピロリドンに溶解した溶液を添加、混
合せずに合成し、非感光性のポリイミド前駆体の溶液を
得た。
【0035】得られたポリイミド前駆体溶液10gを取
り、平均粒径が0.05μmのパラジウム粉末0.07
gをこの溶液の中に攪拌により分散した。このポリイミ
ド前駆体組成物をスピナによりシリコンウェハーに塗布
し、80℃で30分間プリベークを行った。膜厚は4μ
mであった。その後、、N-メチル−2−ピロリドン、キ
シレンおよび水の7:3:1の混合液中に10秒間浸漬
した後、イソプロピルアルコールでリンス、乾燥した。
この基板を窒素中で350℃、30分間キュアしポリイ
ミドとした。
【0036】その後無電解銅メッキ液ELC−SP(上
村工業製)に60℃、約30分間浸漬した。その後水洗
し乾燥した。
【0037】その結果、ポリイミド上に厚さ0.3μm
の銅の薄膜が形成された。セロテープ剥離試験の結果、
ポリイミドとの接着性は良好であった。またポリイミド
パターンを得てから、銅の薄膜を形成するまでの所用時
間は、約30分と短時間であった。
【0038】比較例3 実施例2と全く同様に非感光性のポリイミド前駆体の溶
液をシリコンウェハーに塗布し、その後80℃で30分
間プリベークを行った。膜厚は4μmであった。この基
板を窒素中で350℃、30分間キュアしポリイミドと
した。その後比較例2と同様にコンディショニング、水
洗、プリディッピング、キャピタライジング、水洗、ア
クセレーティング、水洗の各工程を経た後、無電解銅メ
ッキ液に30分間浸漬し、その後水洗し乾燥した。
【0039】その結果、ポリイミドパターン上に厚さ
0.3μmの銅の薄膜が形成された。しかしながらセロ
テープ剥離試験の結果、部分的に銅がポリイミドから剥
離した。またポリイミドパターンを得てから、銅の薄膜
を形成するまでの所用時間は、約60分と長時間であっ
た。
【0040】実施例3 実施例1において4,4´−ジアミノジフェニルエーテ
ルと3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物の代わりに、3,3´,4,4´−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物29.4gとパラフェニ
レンジアミン10.8gを用いてポリイミド前駆体を合
成し、得られたポリイミド前駆体を用いて実施例1と同
様にポリイミドパターン上に厚さ0.3μmの銅の薄膜
を形成した。セロテープ剥離試験の結果、ポリイミドと
の接着性は良好であった。またポリイミドパターンを得
てから、銅の薄膜を形成するまでの所用時間は、約30
分と短時間であった。
【0041】実施例4 実施例1と全く同様にポリイミドパターンを形成した
後、無電解ニッケルメッキ液“ニムデン”SX(上村工
業製)に80℃、約10分間浸漬した。その後水洗し乾
燥した。その結果、ポリイミドパターン上に厚さ1μm
のニッケル薄膜が形成された。セロテープ剥離試験の結
果、ポリイミドとの接着性は良好であった。またポリイ
ミドパターンを得てから、ニッケルの薄膜を形成するま
での所用時間は、約10分と短時間であった。
【0042】比較例4 実施例4において、感光性ポリイミド前駆体溶液中にパ
ラジウム粉末を分散せずにポリイミドパターンを形成
し、無電解ニッケルメッキ液に浸漬した。その結果、ポ
リイミドパターン上にニッケルの薄膜を形成することは
できなかった。
【0043】比較例4 比較例1と全く同様にポリイミドパターンを形成した
後、以下のような従来の方法で銅の薄膜を形成した。
【0044】コンディショニング溶液ACL−007
(上村工業製)に基板を5分間浸漬し、水洗を行った。
次にプリディッピング溶液SKN−194(上村工業
製)に3分間基板を浸漬し、キャピタライジング溶液S
KN−194,SKN−195混合(上村工業製)に1
0分間基板を浸漬し、水洗を行った。次にアクセレーテ
ィング溶液SKN−196(上村工業製)に5分間基板
を浸漬し、水洗を行った。つづいて無電解ニッケルメッ
キ液“ニムデン”SX(上村工業製)に80℃、10分
間浸漬し、その後水洗し乾燥した。
【0045】その結果、ポリイミドパターン上に厚さ1
μmのニッケルの薄膜が形成された。しかしながらセロ
テープ剥離試験の結果、部分的に銅がポリイミドから剥
離した。またポリイミドパターンを得てから、ニッケル
の薄膜を形成するまでの所用時間は、約40分と長時間
であった。
【0046】
【発明の効果】従来は、ポリイミド膜の上に銅やニッケ
ルのメッキを無電解メッキで行う場合、金属の析出反応
を促進するための触媒として用いられるパラジウムをポ
リイミド表面に一面に配置するための工程が必要であっ
たが、本発明によると、あらかじめポリイミド膜がパラ
ジウム粉末を含有するので、上記工程が不要となり、メ
ッキ効率が非常に優れたものとなる。また、従来の方法
によるよりも、メッキ後の金属とポリイミドとの接着性
も優れたものとなる。

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリイミド前駆体系ポリマと、該ポリイミ
    ド前駆体系ポリマに対し0.01〜100重量%の金属
    粉末を含有することを特徴とするポリイミド前駆体系組
    成物。
  2. 【請求項2】金属粉末が貴金属粉末であることを特徴と
    する請求項1記載のポリイミド前駆体系組成物。
  3. 【請求項3】貴金属がパラジウム、銀または金であるこ
    とを特徴とする請求項2記載のポリイミド前駆体系組成
    物。
  4. 【請求項4】金属粉末の平均粒径が10μm以下である
    ことを特徴とする請求項1記載のポリイミド前駆体系組
    成物。
  5. 【請求項5】金属粉末の平均粒径が1μm以下であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のポリイミド前駆体系組成
    物。
  6. 【請求項6】ポリイミド前駆体系ポリマがポリアミック
    酸であることを特徴とする請求項1記載のポリイミド前
    駆体系組成物。
  7. 【請求項7】ポリイミド前駆体系ポリマが既閉環ポリイ
    ミドであることを特徴とする請求項1記載のポリイミド
    前駆体系組成物。
  8. 【請求項8】ポリイミド前駆体系ポリマが感光性を有す
    ることを特徴とする請求項1記載のポリイミド前駆体系
    組成物。
  9. 【請求項9】ポリイミド前駆体系ポリマが、原料として
    少なくとも3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラ
    カルボン酸二無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエ
    ーテルを反応させて得られるポリマを含有することを特
    徴とする請求項1記載のポリイミド前駆体系組成物。
  10. 【請求項10】ポリイミド前駆体系ポリマが、原料とし
    て少なくとも3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカ
    ルボン酸二無水物とパラフェニレンジアミンを反応させ
    て得られるポリマを含有することを特徴とする請求項1
    記載のポリイミド前駆体系組成物。
  11. 【請求項11】ポリイミド系ポリマに、該ポリイミド系
    ポリマに対し0.01〜100重量%の金属粉末が混合
    されていることを特徴とするポリイミド膜。
  12. 【請求項12】金属粉末が貴金属粉末であることを特徴
    とする請求項11記載のポリイミド膜。
  13. 【請求項13】貴金属がパラジウム、銀または金である
    ことを特徴とする請求項12記載のポリイミド膜。
  14. 【請求項14】金属粉末の平均粒径が10μm以下であ
    ることを特徴とする請求項11記載のポリイミド膜。
  15. 【請求項15】金属粉末の平均粒径が1μm以下である
    ことを特徴とする請求項11記載のポリイミド膜。
  16. 【請求項16】ポリイミド系ポリマが、原料として少な
    くとも3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカル
    ボン酸二無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエーテ
    ルを反応させて得られるポリイミド系ポリマを含有する
    ことを特徴とする請求項11記載のポリイミド膜。
  17. 【請求項17】ポリイミド系ポリマが、原料として少な
    くとも3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン
    酸二無水物とパラフェニレンジアミンを反応させて得ら
    れるポリイミド系ポリマを含有することを特徴とする請
    求項11記載のポリイミド膜。
  18. 【請求項18】ポリイミド膜が基板上に形成されたもの
    であるを特徴とする請求項11記載のポリイミド膜。
  19. 【請求項19】ポリイミド膜がフィルムであることを特
    徴とする請求項11記載のポリイミド膜。
  20. 【請求項20】ポリイミド膜上に金属を積層した積層体
    の製造方法において、請求項1〜10のいずれかに記載
    のポリイミド前駆体系組成物を基板に塗布、プリベー
    ク、キュアした後、無電解メッキ液に浸漬する工程を含
    むことを特徴とする積層体の製造方法。
  21. 【請求項21】ポリイミド膜上に金属を積層した積層体
    の製造方法において、請求項11〜19のいずれかに記
    載のポリイミド膜を無電解金属メッキ液に浸漬する工程
    を含むことを特徴とする積層体の製造方法。
  22. 【請求項22】金属が銅またはニッケルであることを特
    徴とする請求項20または21記載の積層体の製造方
    法。
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