JP3094645B2 - ポリイミド・パタ−ンの形成方法 - Google Patents

ポリイミド・パタ−ンの形成方法

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JP3094645B2
JP3094645B2 JP10433292A JP10433292A JP3094645B2 JP 3094645 B2 JP3094645 B2 JP 3094645B2 JP 10433292 A JP10433292 A JP 10433292A JP 10433292 A JP10433292 A JP 10433292A JP 3094645 B2 JP3094645 B2 JP 3094645B2
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  • Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリイミド・パターン
の形成方法に関するものであり、さらに詳しくは感光性
ポリイミドを用いて、現像残膜のないポリイミド・パタ
−ンを銅配線上に形成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリイミド前駆体に感光性を付与した感
光性ポリイミド前駆体を用いてポリイミド・パタ−ンを
形成することは、例えば特公昭59−52822号公報
の記載の通り公知である。かかる感光性材料は、電子デ
バイス実装基板において、多層配線の層間絶縁層として
有用である。この用途では、下部配線と外部リ−ドの導
通のために絶縁層あるいは、パッシベ−ション層にスル
−ホ−ル(接続孔)を形成する必要がある。
【0003】スル−ホ−ルは、通常(1)下部配線形成
済みの基板に感光性ポリイミド前駆体の膜を形成する、
(2)スル−ホ−ル部をマスクして露光する、(3)現
像液でスル−ホ−ル部(未露光部)の感光性ポリイミド
前駆体を溶解除去する、(4)熱処理することによりイ
ミド化する、の各工程を経ることにより形成される。
【0004】
【発明が解決する課題】しかしながら、ポリアミド酸型
感光性ポリイミド前駆体を用い、この方法で銅配線上に
スル−ホ−ルを形成しようとすると、銅と感光性ポリイ
ミド前駆体構造中のカルボキシル基との反応のため、本
来現像液で感光性ポリイミド前駆体が除去されるべきス
ル−ホ−ル部に、現像残膜が生じ、上・下配線間の導通
が不良となる問題があった。この現像残膜は、ポリイミ
ドのエッチング剤もしくはプラズマで処理を行っても容
易に除去できないため、銅配線上にスパッタリングなど
により、金属クロムなどの薄膜を設け、これをエッチン
グ除去する方法が一般に採用されている。しかしかかる
従来の方法は、工程が煩雑でコストが高くなるという問
題点があった。
【0005】本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑み創
案されたもので、その目的とするところは、銅配線上に
おける現像残膜のないポリイミド・パタ−ンを確実に形
成する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
ポリアミド酸型感光性ポリイミド前駆体を用い、銅配線
上にポリイミド・パタ−ンを形成する方法において、 A.銅配線上に有機ケイ素化合物を含有する塗布液を塗
布した後乾燥する、B.該有機ケイ素化合物被膜上に感
光性ポリイミド前駆体の膜を形成する、 C.該感光性ポリイミド前駆体被膜を選択的に露光した
後、現像してパターンを形成する、 D.該感光性ポリイミド前駆体のパタ−ンを加熱するこ
とにより、ポリイミド・パタ−ンに変換する、 E.該ポリイミド・パターンのスルーホール部の二酸化
ケイ素被膜をエッチング剤またはプラズマで処理するこ
とにより、該二酸化ケイ素被膜を除去する、 の各工程から成ることを特徴とするポリイミド・パタ−
ンの形成方法により達成される。
【0007】本発明において銅配線とは、シリコンウエ
ハーなどの基板上に設けられた金属銅または銅の合金か
らなるパタ−ン状または全面に形成された層を意味す
る。基板上への銅層の形成は通常、電界鍍金、スパッタ
リングおよび真空蒸着などにより行われ、また前記パタ
ーン層の形成はフオトリソグラフィ方式など公知の方法
により行うことができる。
【0008】かかる銅配線上に有機ケイ素化合物を含有
する塗布液を塗布した後乾燥する。ここで銅配線として
は、後述するように、あらかじめ酸素中加熱処理、酸素
プラズマ処理、オゾン処理、薬品処理などにより銅配線
表面に酸化銅層が形成されていても良い。
【0009】本発明における有機ケイ素化合物として
は、次式で表される化合物が挙げられる。
【0010】
【化1】 ここでnは1以上の整数である。またR1 、R3 は一価
の炭化水素基またはアルコキシ基を表す。一価の炭化水
素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基などのアルキル基、ビニル基あるいはアリル基など
のアルケニル基、フェニル基、あるいはトリル基などの
アリ−ル基もしくは、これらの基の水素原子の一部ない
しは全部がアミノ基などの有機基で置換された基などが
挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
またR2 、R4 は水素原子または一価の炭化水素基を表
す。一価の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基などのアルキル基が挙げられる。
有機ケイ素化合物の好ましい具体例としては、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミ
ノシランを挙げることができるが、これらに限定されな
い。
【0011】これらの有機ケイ素化合物は有機溶剤に溶
解した後、水を加えて塗布液として調製されるが、使用
される有機溶剤としては、アルコール類、エステル類、
ケトン類および芳香族炭化水素類など公知のもが単独ま
たは併用して使用できる。
【0012】有機ケイ素化合物を含む塗布液としては、
市販の塗布液を利用することができる。例えばAP−4
20(東レ(株)製)、VM−651(Du Pont
製)を利用することができる。
【0013】塗布方法としてはスピナー法、スプレー
法、浸漬法など公知の方法りよればよい。また乾燥条件
としては100℃未満、好ましくは10〜90℃で1分
〜40分間の乾燥が適当である。
【0014】ついで、得られた有機ケイ素化合物被膜の
上に感光性ポリイミド前駆体を塗布した後、乾燥して感
光性ポリイミド前駆体被膜を形成する。
【0015】本発明において使用される感光性ポリイミ
ド前駆体としては、ポリアミド酸に感光性化合物を導入
したものをいい、公知のものがすべて使用できる。
【0016】使用できるポリイミド前駆体としては、ピ
ロメリット酸二無水物、3,3´,4,4´−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,
6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、シクロブタ
ンテトラカルボン酸二無水物などのテトラカルボン酸二
無水物と、4,4´−ジアミノジフェニルエ−テル、
3,3´−ジアミノジフェニルスルホン、4,4´−ジ
アミノジフェニルメタン、ビス(3−アミノプロピル)
テトラメチルジシロキサン、メタフェニレンジアミン、
パラフェニレンジアミンなどのジアミンとを非プロトン
性極性溶媒中で反応させ得られるポリアミド酸が挙げら
れるが、これらに限定されない。非プロトン性極性溶媒
の好ましい例としては、N−メチル−2−ピロリドン、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミドなどが挙げられるがこれらに限定されない。ポ
リイミド前駆体を感光化し得る感光性化合物としては、
ビスアジド、ビニル基を有するアミノ化合物などが例と
して挙げられる。具体的な感光性ポリイミド前駆体の組
成としては、たとえば特公昭59−52822号公報に
記載されているものを挙げることができる。
【0017】有機ケイ素化合物被膜上への感光性ポリイ
ミド前駆体被膜の形成は、公知の方法によって良い。例
えばスピナによる方法が好例として挙げられる。また乾
燥条件としては通常50〜100℃で15分から数時間
程度の乾燥を行えばよい。
【0018】この感光性ポリイミド前駆体被膜はついで
選択的に露光された後、現像することにより未露光部
(スルーホール部のポリイミド前駆体皮膜を含む)が除
去されて所定のパターンが形成される。
【0019】感光性ポリイミド前駆体被膜上に、パタ−
ン状の光を照射する方法としては、感光性ポリイミド前
駆体の膜上にマスクを置き、光を照射する方法が例とし
て挙げられる。感光性ポリイミド前駆体の感光性の面か
ら、通常光源としては、紫外光が用いられる。
【0020】現像は感光性ポリイミド前駆体の組成に応
じた最適の現像液で行うのが好ましい。通常、N−メチ
ル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、
N,N−ジメチルホルムアミドなどのポリイミド前駆体
の溶媒か、あるいはこれらの溶媒と、メタノ−ル、エタ
ノ−ルその他のポリイミド前駆体の非溶媒と現像液とし
て用いられる。
【0021】感光性ポリイミド前駆体のパタ−ンはつい
で熱処理することによりポリイミド・パターンに変換さ
れる。熱処理は、通常200〜400℃の範囲で行われ
る。熱処理時間は5分から30分くらいで良い。熱処理
は単一温度で行ってもよいし、段階的に、あるいは連続
的に昇温しながら行ってもよい。
【0022】熱処理により、ポリイミド・パターンのス
ルーホール部、およびポリイミド・パタ−ンの直下に存
在していた有機ケイ素化合物被膜は、二酸化ケイ素被膜
に変化する。そこで、、該ポリイミド・パターンのスル
ーホール部の二酸化ケイ素被膜のみをエッチング剤また
はプラズマで処理することにより、該二酸化ケイ素被膜
を除去する。
【0023】スル−ホ−ル部における二酸化ケイ素被膜
のエッチング剤としては、例えば硫酸水溶液、弗化水素
酸水溶液などが挙げられる。また弗素系ガスを用いてエ
ッチングすることもできる。スルーホール部の二酸化ケ
イ素被膜をエッチング剤でエッチングする場合、ポリイ
ミド・パタ−ンの直下に存在する二酸化ケイ素被膜も次
第にエッチングされるので、スル−ホ−ル部の二酸化ケ
イ素被膜のみをエッチング除去するのに必要かつ十分な
程度にエッチングをとどめるのが望ましい。硫酸水溶液
を使用する場合の処理条件としては、例えば濃度0.5
〜3体積%の硫酸水溶液を用い1〜3分の範囲で処理す
るのがよい。
【0024】次に、銅配線表面にあらかじめ酸化銅層を
形成する方法について説明する。
【0025】酸素中加熱処理とは、銅配線を酸素の存在
する雰囲気中で加熱処理を行い、銅配線上に酸化銅の被
膜を形成することを意味し、必ずしも100%酸素雰囲
気で加熱処理を行う必要はない。好ましい雰囲気の例と
して空気中での加熱処理を挙げることができる。加熱処
理温度としては、100〜400℃が好ましい。より好
ましくは、100〜300℃である。さらに好ましくは
150〜250℃である。加熱処理時間としては、5〜
120分が好ましい。より好ましくは15〜60分であ
る。さらに好ましくは、20〜40分である。加熱手段
としては、市販のオ−ブン、炉などを利用できる。
【0026】また酸素プラズマ処理とは、銅配線の形成
された基板を酸素プラズマ中にさらすことにより、酸化
銅の被膜を銅配線上に形成するものである。ここにおけ
る酸素プラズマとは、酸素分子および原子のプラズマを
含むプラズマのことを意味し、他の分子や原子のプラズ
マとの混合状態にあるプラズマをも含む。ここにおける
プラズマとは、正電気を帯びた粒子と、負電気を帯びた
電子とがほぼ同じ密度で、ほぼ電気的中性を保って分布
している粒子集団を言う。このとき電離しない原子や分
子、すなわち中性粒子がその中に混じっていてもさしつ
かえない。酸素プラズマ処理装置としては、市販のプラ
ズマリアクタ−を用いることができる。酸素プラズマ処
理時間としては1〜60分が好ましく、より好ましくは
5〜30分である。高周波出力としては、100〜50
0Wが好ましい。酸素流量としては、10〜200ml
/minが好ましい。
【0027】さらにオゾン処理とは、銅配線の形成され
た基板をオゾン中にさらすことにより、酸化銅の被膜を
銅配線上に形成するものである。
【0028】ここでオゾンとは、構造式O3 で表される
オゾン分子を主として含む気体を意味し、他の分子や原
子の気体が混入していても構わない。オゾン処理装置と
しては、例えば市販のオゾン洗浄装置を用いることがで
きる。オゾン処理時間としては特に限定はしないが、1
〜120分が好ましく、より好ましくは10〜90分で
ある。
【0029】また薬品処理とは、ハロゲン酸系溶液処
理、過酸化水素水溶液処理、アルカリ金属水酸化物水溶
液処理などで処理することを意味し、通常、これらの溶
液中において銅配線を浸し、酸化銅の被膜を銅配線上に
形成するものである。
【0030】ここでハロゲン酸系溶液処理とは、銅配線
の形成された基板をハロゲン酸系溶液中に浸し、酸化銅
の被膜を銅配線上に形成するものである。ここにおける
ハロゲン酸系溶液とは、ハロゲンの酸素酸またはその塩
を含む溶液を意味する。その例として臭素酸、塩素酸、
過塩素酸、亜塩素酸、次亜塩素酸、次亜臭素酸などを含
む溶液や、それらの金属塩などを含む溶液を挙げること
ができる。ハロゲン酸系溶液の好例としては、亜塩素酸
ナトリウム水溶液、次亜塩素酸ナトリウム水溶液、塩素
酸ナトリウム水溶液、過塩素酸ナトリウム水溶液、塩素
酸カリウム水溶液、過塩素酸カリウム水溶液などを挙げ
ることができる。ハロゲン酸系溶液の濃度としては、特
に限定はしないが5〜40%が好ましい。また、酸化銅
の被膜形成を促進さすために、ハロゲン酸系溶液を加熱
することも可能である。加熱温度としては、40〜10
0℃が好ましい。ハロゲン酸系溶液処理の時間としては
特に限定しないが、5分〜3時間が好ましい。ハロゲン
酸系溶液処理後は、基板を水洗し乾燥することが好まし
い。
【0031】また過酸化水素水溶液処理とは、銅配線の
形成された基板を過酸化水素水溶液中にさらすことによ
り、酸化銅の被膜を銅配線上に形成するものである。本
発明における過酸化水素水溶液とは、過酸化水素を含有
する水溶液を意味し、他の成分が含有されている水溶液
をも含む。過酸化水素濃度としては、とくに限定はしな
いが、10〜30%が好ましい。また、酸化銅の被膜形
成を促進さすために、過酸化水素水溶液を加熱すること
も可能である。加熱温度としては特に限定しないが、3
0〜50℃が好ましい。処理時間としては特に限定はし
ないが、1〜72時間が好ましく、より好ましくは6〜
30時間である。処理後の基板は、水洗し乾燥すること
が好ましい。
【0032】さらにアルカリ金属水酸化物水溶液処理と
は、銅配線の形成された基板をアルカリ金属水酸化物水
溶液中にさらすことにより、酸化銅の被膜を銅配線上に
形成するものである。
【0033】アルカリ金属水酸化物水溶液としては、ア
ルカリ金属水酸化物を含有する水溶液があげられ、アル
カリ金属水酸化物に加えその他の成分が含有されていて
も構わない。例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニ
ウムなどを反応促進剤として加えられていても構わな
い。ここで言うアルカリ金属水酸化物とは、周期表にお
けるアルカリ金属、すなわちIA族に属する水素以外の
元素の水酸化物を意味する。例えば、水酸化カリウム、
水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどを挙げることが
できる。好ましくは水酸化カリウム、水酸化ナトリウム
を挙げることができる。
【0034】アルカリ金属水酸化物濃度としては、とく
に限定はしないが、1〜30%が好ましい。また、酸化
銅の被膜形成を促進さすために、アルカリ金属水酸化物
水溶液を加熱することも好ましい。加熱温度としては特
に限定しないが、50〜100℃が好ましい。処理時間
としては特に限定はしないが、1〜20分が好ましく、
より好ましくは5〜15分である。処理後の基板は、水
洗し乾燥することが好ましい。
【0035】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されない。
【0036】実施例1 シリコンウエハ−上に、スパッタリングにより3.0μ
mの銅層を形成させた後、フォトエッチングにより、所
望の銅配線パタ−ンを得た。次に有機ケイ素化合物被膜
形成用塗布液“AP−420”(東レ(株)製)を、銅
配線パタ−ンが形成されたシリコ−ンウエハ−上に、ス
ピナにより塗布し、有機ケイ素化合物被膜を形成した。
その後20℃で1分間乾燥を行った。
【0037】一方、4,4´−ジアミノジフェニルエ−
テル20.0gを200ccのN−メチル−2−ピロリ
ドンに溶解し、室温(約18℃)で撹拌しながら、3,
3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物32.2gを粉体で仕込み、室温で1時間撹拌し、
更に55℃で2時間撹拌を続けた。この溶液に、ジメチ
ルアミノエチルメタクリレ−ト31.4gおよびミヒラ
−ズ・ケトン0.94gを85gのN−メチル−2−ピ
ロリドンに溶解した溶液を添加、混合することにより、
感光性ポリイミド前駆体の溶液を得た。
【0038】得られた感光性ポリイミド前駆体の溶液
を、スピナにより有機ケイ素化合物被膜が形成されたシ
リコンウエハ−上に塗布した。80℃で1時間乾燥を行
った後、露光量300mJ/cm2 で露光し、N−メチ
ル−2−ピロリドン、キシレンおよび水の7:3:1の
混合液で現像を行った後、イソプロピルアルコ−ルでリ
ンスしポリイミド前駆体のパタ−ンを形成した。このと
きスル−ホ−ル部に現像残膜の形成は無かった。その後
120℃で1時間キュアし、さらに400℃まで5℃/
minで昇温し1時間400℃に保った。このようにし
て得られたポリイミド・パタ−ンの膜厚(パタ−ン直下
の二酸化ケイ素被膜を含む)は10μmであった。つい
で得られたポリイミド・パタ−ンを25℃で2体積%の
硫酸水溶液で2分間処理したところ、スル−ホ−ル部の
二酸化ケイ素被膜が完全に除去された。またポリイミド
・パタ−ンの膜厚(パタ−ン直下の二酸化ケイ素被膜を
含む)は変化なかった。スル−ホ−ル部の電気伝導性を
調べたところ、導通は良好であった。
【0039】比較例1 シリコ−ンウエハ−上に、実施例1と全く同様に銅配線
パタ−ンを得た後、実施例1で用いたのと同じ感光性ポ
リイミド前駆体の溶液をスピナにより塗布し、実施例1
と同条件で乾燥、露光、現像、リンスを行いポリイミド
前駆体パタ−ンを形成した。このとき、スル−ホ−ル部
に現像残膜の形成がみられた。その後120℃で1時間
キュアし、さらに400℃まで5℃/minで昇温し1
時間400℃に保った。このようにして得られたポリイ
ミド・パタ−ンの膜厚は10μmであった。またスル−
ホ−ル部に現像残膜の形成がみられ、その膜厚は約0.
5μmであった。またスル−ホ−ル部の電気伝導性を調
べたところ導通不良であった。
【0040】実施例2 実施例1においてスパッタリングにより銅層を形成させ
る代わりに、真空蒸着により0.2μmの銅層を形成さ
せ、さらに電解鍍金により2.8μmの銅層を形成させ
たこと以外は、全く実施例1と同様にポリイミド・パタ
−ンを得た。このようにして得られたポリイミド・パタ
−ンの膜厚(パタ−ン直下の二酸化ケイ素被膜を含む)
は10μmであった。ついで得られたポリイミド・パタ
−ンを25℃で2体積%の硫酸水溶液で2分間処理した
ところ、スル−ホ−ル部の二酸化ケイ素被膜が完全に除
去された。またポリイミド・パタ−ンの膜厚(パタ−ン
直下の二酸化ケイ素被膜を含む)は変化なかった。スル
−ホ−ル部の電気伝導性を調べたところ、導通は良好で
あった。
【0041】比較例2 比較例1においてスパッタリングにより銅層を形成させ
る代わりに、真空蒸着により0.2μmの銅層を形成さ
せ、さらに電解鍍金により2.8μmの銅層を形成させ
たこと以外は、全く比較例1と同様にポリイミド・パタ
−ンを得た。このようにして得られたポリイミド・パタ
−ンの膜厚は10μmであった。またスル−ホ−ル部に
現像残膜の形成がみられ、その膜厚は約0.5μmであ
った。またスル−ホ−ル部の電気伝導性を調べたところ
導通不良であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03F 7/40 521 G03F 7/40 521 H05K 3/28 H05K 3/28 D (56)参考文献 特開 昭63−256663(JP,A) 特開 昭61−243447(JP,A) 特開 昭56−22428(JP,A) 特開 昭63−175854(JP,A) 特公 昭62−43544(JP,B2) 特公 昭59−52822(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/30 G03F 7/027 G03F 7/075 G03F 7/11 G03F 7/40 H05K 3/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミド酸型感光性ポリイミド前駆体を
    用い、銅配線上にポリイミド・パタ−ンを形成する方法
    において、 A.銅配線上に有機ケイ素化合物を含有する塗布液を塗
    布した後乾燥する、 B.該有機ケイ素化合物被膜上に感光性ポリイミド前駆
    体の膜を形成する、 C.該感光性ポリイミド前駆体被膜を選択的に露光した
    後、現像してパターンを形成する、 D.該感光性ポリイミド前駆体のパタ−ンを加熱するこ
    とにより、ポリイミド・パタ−ンに変換する、 E.該ポリイミド・パターンのスルーホール部の二酸化
    ケイ素被膜をエッチング剤またはプラズマで処理するこ
    とにより、該二酸化ケイ素被膜を除去する、 の各工程から成ることを特徴とするポリイミド・パタ−
    ンの形成方法。
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