JPH07216032A - ポリオレフィンのグラフト化のための連続的方法、及びその方法によって得られたグラフト化ポリオレフィン - Google Patents

ポリオレフィンのグラフト化のための連続的方法、及びその方法によって得られたグラフト化ポリオレフィン

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JPH07216032A JP6324866A JP32486694A JPH07216032A JP H07216032 A JPH07216032 A JP H07216032A JP 6324866 A JP6324866 A JP 6324866A JP 32486694 A JP32486694 A JP 32486694A JP H07216032 A JPH07216032 A JP H07216032A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリオレフィンのグラフト化のための連続的
方法、及びそれによって得られたグラフトポリオレフィ
ンを提供する。 【構成】 出口にある、排出部の上流に圧縮部を有する
押出機において、炭素原子を2〜8個有する線状オレフ
ィンのポリオレフィン、グラフト化できる官能性モノマ
ー及びラジカル発生剤を含む溶融体中で、ポリオレフィ
ンをグラフト化する連続的方法であって、該押出機の圧
縮部への溶融体の送入前よりも遅れることなく、少なく
とも1種の抗酸化剤が、該溶融体に導入されることを特
徴とする方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融したポリオレフィ
ン、グラフト化できる官能性モノマー及びラジカル発生
剤の混合物の反応性押出によって、ポリオレフィンをグ
ラフト化する連続的方法、特に線状オレフィンのポリオ
レフィンをグラフト化する連続的方法に関する。同様に
本発明は、こうして得られた安定化されグラフト化ポリ
オレフィンに関する。
【0002】
【従来の技術】特に米国特許第4927888 号の実施例1に
おいて開示された、一般に“反応性押出によるグラフト
反応”と呼ばれる技術である、押出機の中で、溶融体と
してポリオレフィンをグラフト化することによって、ポ
リオレフィンの特性を改質することは周知である。この
公知の方法において、押出機には、ポリエチレン、その
後、無水マレイン酸(グラフト化できるモノマー)、メ
チルエチルケトン(溶媒)及び2,5-ジメチル-2,5- ジ(t
- ブチルペルオキシ)-3-ヘキサン(ラジカル発生剤) の
混合物が供給され、かつ無水マレイン酸によってグラフ
ト化されたポリエチレンは、押出機の出口で回収され
る。この公知の方法は、酸素に対し熱安定性が低いグラ
フト化されたポリオレフィンを製造するという欠点があ
る。米国特許第3884451 号は、塗料の混合に使用するこ
とができる押出方法を開示している。この特許におい
て、同じく、この押出方法を、弾性又は熱可塑性物質
に、酸化防止剤を、押出機中で個別に又は同時に、添加
する場合に使用することが、かなり一般的に、提案され
ている。
【0003】米国特許第5216061 号において、融点が18
0 ℃以上である、分枝した高級α-オレフィン類のグラ
フト化されたポリオレフィン類、好ましくはさらに硫黄
含有脂肪族化合物及びガラス繊維を含むグラフト化され
たポリメチルペンテンをベースにした混合物の製造方法
が開示されている。本方法において、前記ポリメチルペ
ンテンは、ヒンダードフェノール型の安定剤と混合さ
れ、こうして安定化されたポリメチルペンテンは、その
後過酸化物(ラジカル発生剤) 及びグラフト化できるモ
ノマー(シラン) と、乾燥状態かつ室温で混合し、その
後得られた混合物を、押出機に導入し、グラフト化反応
後に、この押出機に硫黄含有脂肪族添加剤及びガラス繊
維を、混合物(ポリメチルペンテン、ヒンダードフェノ
ール、過酸化物及びグラフト化できるモノマーを含む)
の導入部と押出機の排出部の中途の地点に供給し、こう
して得られた混合物を押出機から離しながら造粒する。
反応性押出による線状モノマーのポリオレフィンのグラ
フト化反応は、熱安定性に問題を生じることがわかって
いる。抗酸化剤を他の反応物(ポリオレフィン、グラフ
ト化できるモノマー及びラジカル発生剤)と同時に導入
することは、一方でグラフト化されたポリオレフィンに
十分な熱安定性を与える点、並びに他方で高いグラフト
度を得る点で、効果がないことがわかっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、一工程で、
高いグラフト度及び高い熱安定性を同時に示す、グラフ
ト化されかつ安定化された線状オレフィンのポリオレフ
ィンを得ることを可能にする、新規かつ簡便な方法を提
供することによって、前述の欠点を克服することを目的
とする。本発明の別の目的は、接着剤又は混和剤として
の効能を向上するために、グラフト化することによっ
て、線状オレフィンのポリオレフィンの特性を改質する
ことである。本出願人は、抗酸化剤が導入される部分の
選択が、熱安定性を増したグラフト化された線状オレフ
ィンのポリオレフィンを得るためにより重要であること
に注目してきた。その結果、本発明は、出口に、排出部
上流に圧縮部を有する押出機における、炭素原子を2〜
8個有する線状オレフィンのポリオレフィン、グラフト
化できる官能性モノマー及びラジカル発生剤を含む溶融
体中で、ポリオレフィンをグラフト化するための連続的
方法に関する;本発明において、少なくとも1種の抗酸
化剤が、前記押出機の圧縮部への溶融体の送給前よりも
遅れることなく、該溶融体に導入される。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的のための押
出機は、供給部、並びにその出口に圧縮部が上流に位置
した排出部を有し、この圧縮部は溶融体が排出部を通過
するように働く、いずれかの連続的装置を表すことを意
図する。本発明の方法の目的は、特に押出機の中でグラ
フト化することによって、該ポリオレフィンの特性を改
質することである。一般にこの押出機は、特に下記の部
品を含む: (1) 押出機の入口の、主供給ホッパー; (2) 任意に、前述のポリオレフィン、モノマー及び発生
剤を個別に導入することが可能な、1個以上の遅延供給
装置; (3) 押し出された物質を搬送する、1個以上のスクリュ
ー部材; (4) 任意に、押し出された物質を混合する、1個以上の
混合部材で、該スクリュー部材及び該混合部材を任意に
交替することが可能である;
【0006】(5) グラフト反応が実質的に溶融体中で生
じることができるように、該ポリオレフィンを溶融す
る、1個以上の加熱部; (6) 未反応の発生剤及びモノマーの過剰量、並びに任意
に押出時に発生した副産物を除去するための、脱気部; (7) 出口の、排出部へと繋がった圧縮部、この圧縮部の
機能は、押し出される物質を、押出機の排出部を通過す
るように圧縮することである; (8) 前記グラフト化できるモノマー及びラジカル発生剤
の導入後に位置した地点に配置された、遅延供給装置、
ここでは前述のポリオレフィン、モノマー及び発生剤を
含む材料は、既に溶融されていて、かつ押し出される物
質は、前述の圧縮部(7) へはいる前である。(1) から
(7) の部品は、この順番に配置される必要はない。
【0007】該押出機の排出部は、造粒装置、又は押し
出された物質にフィルム又はパイプのような外形を与え
る装置へと繋ぐことができる。ほとんどの場合、押出機
の排出部には、造粒装置が繋がっている。上記(8) に記
載したように、抗酸化剤の遅延した導入が許されるなら
ば、公知の押出機のいずれも、この目的のために使用す
ることができる。本発明の方法に適している押出機は、
特に単軸スクリュー押出機、例えばバス(Buss)社から販
売されている押出機のようなコブレンダー型押出機、か
み合い型又は非かみ合い型同方向回転二軸スクリュー押
出機類、かみ合い型又は非かみ合い型異方向回転二軸ス
クリュー押出機類、及び多軸スクリュー押出機類であ
る。コブレンダー型又はかみ合い型同方向回転二軸スク
リュー型の押出機が使用されることが好ましい。
【0008】本発明の方法において、前述のポリオレフ
ィン、グラフト化できる官能性モノマー及びラジカル発
生剤は、前記押出機内に導入される。これらの3種の反
応物は、同時に導入することができ、任意に前もってこ
れらを、好ましくは乾燥状態かつ室温で、例えば機械的
混合機の中で混合して導入することができる。これらの
3種の反応物は、同じく個別に、いずれかの順序で導入
することができ、例えば第一にポリオレフィン、その後
モノマー及び発生剤を同時に、任意にモノマー及び発生
剤は予備混合して、導入することができる。同様に、第
一にポリオレフィン及びモノマーを、任意にこれらを予
備混合した後に導入し、その後発生剤を導入することも
可能である。同様に、3種の反応物を、3連続工程、例
えば最初にポリオレフィン、次にモノマー、その後発生
剤のように導入することも可能である。この混合物の均
質化を最適にするために、ポリオレフィンの溶融後に、
モノマー及び発生剤を(個別又は同時に)、導入するこ
とが都合が良いことがわかっている。
【0009】本発明の方法の都合がよい実施態様におい
て、以後“前安定剤”と呼ぶ、少量の安定剤が、押出機
へポリオレフィンの導入前又は導入時、従って抗酸化剤
導入前に、該ポリオレフィンに添加される。これは、本
発明の方法において使用されるポリオレフィンが、重合
反応器から後処理なしに取り出されたものであるバージ
ンポリオレフィンである場合に、特に効果的であること
がわかっている。この実施態様において、該前安定剤の
機能は、それまでの溶融工程におけるあらゆる分解か
ら、該ポリオレフィンを保護することである。本発明の
方法において、抗酸化剤の遅延導入、すなわち、遅延し
た個別の供給工程における導入で、グラフト化できる官
能性モノマー及びラジカル発生剤が既に導入され、かつ
それらがポリオレフィン、グラフト化できるモノマー及
びラジカル発生剤を含む溶融体中に存在するような時点
で、並びに該溶融体が、押出機の排出部上流に位置する
圧縮部に送り込まれる以前に、抗酸化剤の導入が行われ
なければならないことは本質的である。抗酸化剤の導入
が、他の反応物の一種の導入と同時又はそれ以前に行わ
れた場合、さもなければ材料が溶融する以前、もしくは
溶融体の圧縮部への送給と同時又はその後に行われた場
合は、高いグラフト度及び高い熱安定性を同時に有する
グラフト化されたポリオレフィンは、得られない。“抗
酸化剤の遅延導入”とは、溶融体への、同一のロットで
の、もしくは効果的導入形式での、押出機の圧縮部への
溶融体の送給前よりも遅れることなく、抗酸化剤(類)
を導入することを表すことを意図している。
【0010】本発明の方法の特定の実施態様において、
該ポリオレフィンの第一の部分は、該押出機の入口の主
供給ホッパーの中へ導入され、かつ該ポリオレフィンの
第二の部分は、遅延し、抗酸化剤と同時に導入される。
従って抗酸化剤は、該ポリオレフィンの第二の部分と予
備混合されることが都合がよい。本発明の方法におい
て、該発生剤によって生成されたフリーラジカルの効果
の下での、グラフト化できる官能性モノマーによるポリ
オレフィンのグラフト反応は、該ポリオレフィン及びグ
ラフト化されたポリオレフィンの融点よりも高く、該ポ
リオレフィン及びグラフト化されたポリオレフィンの分
解点よりも低く、該ラジカル発生剤がグラフト反応に影
響するのに十分なフリーラジカルを発生するような温度
で行われる。従ってこの温度は、該ポリオレフィン、該
グラフト化されたポリオレフィン及び該ラジカル発生剤
の性質によって決まる。一般にこの温度は、低くとも10
0 ℃、ほとんどの場合低くとも130 ℃、特に低くとも14
0 ℃である。この加工は一般に、400 ℃を越えず、ほと
んどの場合300 ℃を、さらに詳細に述べると250 ℃を越
えない温度で行うことを意味する。
【0011】本発明の方法においてグラフト化反応を行
うのに必要な時間は、使用された反応物の量、温度、反
応物(ポリオレフィン、モノマー、発生剤)の化学的性
質、反応物の混合及び接触の効果を左右する使用される
押出機の種類、押出機のスクリュー(複数)の回転速
度、並びに押出機の押出量によって決まる。この時間は
一般に1秒から1時間、好ましくは5秒から30分、さら
に詳細に述べると10秒から10分である。一般に5分以下
が、熱安定でグラフト度が高い、グラフト化された線状
オレフィンのポリオレフィンの製造には、ほぼ十分であ
る。
【0012】本発明の目的のためのポリオレフィンは、
熱可塑性ポリマー、例えばポリスチレン、ポリアミド及
びポリ塩化ビニルなどを加えることができる、1種以上
のポリオレフィン類を表すことを意図する。しかし、ポ
リオレフィンを単独で使用することが好ましい。同様
に、グラフト化できる官能性モノマー及びラジカル発生
剤は、それぞれ1種以上のグラフト化できる官能性モノ
マー及び1種以上のラジカル発生剤を表すことを意図す
る。ほとんどの場合、ラジカル発生剤は1種のみで使用
される。単独のグラフト化できる官能性モノマーの使用
が、時には望ましい。本発明の方法で使用することがで
きるポリオレフィン類は、エチレン、プロピレン、1-ブ
テン、1-ペンテン、1-ヘキセン及び1-オクテンのよう
な、炭素原子を2〜8個有する線状オレフィンのポリマ
ー類である。この線状オレフィン類は、好ましくは炭素
原子を2〜6個有し、さらに詳細に述べると炭素原子を
2〜4個有す。
【0013】これらのポリオレフィン類は、前述のオレ
フィン類のホモポリマー類、及びこれらのオレフィン類
のコポリマー類から選択することができ、特に1種以上
のコモノマー類とのエチレン又はポリエチレンのコポリ
マー類である。前記コモノマー類は、都合がよいこと
に、前述のオレフィン類、及び炭素原子を4〜18個有す
るジオレフィン類、例えば4-ビニルシクロヘキセン、ジ
シクロペンタジエン、メチレン- 及びエチリデン- ノル
ボルネン、1,3-ブタジエン、イソプレン及び1,3-ペンタ
ジエンから選択される。前記ポリオレフィン類は、好ま
しくはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンコポリ
マー類、プロピレンコポリマー類及びそれらの混合物で
ある。特に、エチレンコポリマー類、とりわけ炭素原子
を12個以下有するα- オレフィン、例えばブテン又はヘ
キセンを、0.01〜5重量%含むものが適している。前記
ポリオレフィンは、特にポリエチレン、さらに詳細に述
べると高密度ポリエチレンが好ましい。高密度ポリエチ
レンは、都合がよいことに、標準密度が、少なくとも93
5kg/m3、特に少なくとも940kg/m3である。この標準密度
は、一般に960kg/m3を、好ましくは955kg/m3を越えな
い。さらに、このポリエチレンは、通常メルトインデッ
クス(ISO規格1133-1991 に従って、2.16kg負荷及び190
℃で測定) が少なくとも0.1g/10 分、好ましくは少なく
とも1g/10分である。ほとんどの場合、メルトインデッ
クスは、40g/10分を、さらに詳細に述べると30g/10分を
越えない。
【0014】本発明の方法において使用されたグラフト
化できる官能性モノマーの機能は、該ラジカル発生剤に
よって生成したフリーラジカルによって、該ポリオレフ
ィンの特性を改質することである。このグラフト化でき
る官能性モノマーは、一般にビニル系不飽和及び任意に
1又は数個の芳香核及び/又は1個以上のカルボニル基
を含む化合物である。このグラフト化できる官能性モノ
マーは、例えば不飽和のモノ- 又はジ- カルボン酸及び
それらの誘導体、もしくは不飽和のモノ- 又はジ- カル
ボン酸無水物及びそれらの誘導体から選択することがで
きる。このグラフト化できるモノマー類は、好ましくは
炭素原子を3〜20個有す。典型的な例として、アクリル
酸、無水マレイン酸、1-ドデセン、スチレン、ビニルピ
リジン、ジビニルベンゼン、1,4-ヘキサジエン及びそれ
らの混合物を挙げることができる。無水マレイン酸、ス
チレン、ジビニルベンゼン及びそれらの混合物で、良い
結果を得ることができる。無水マレイン酸が、特に好ま
しい。本発明の方法において使用されたグラフト化でき
る官能性モノマーの量は、グラフト化されたポリオレフ
ィンにおいて得ようとする特性、使用したラジカル発生
剤の量、及び押出機中のこの混合物の滞留時間によって
決まる。それは一般に、得られたグラフト化されたポリ
オレフィンの特性を改善するのに十分である。実際に、
最大のグラフト度を得るための必要量を越えるいかなる
過剰量も、最終的生成物を少しも改善しないので、過剰
量を使用する意味はない。この量は、通常、ポリオレフ
ィン100 重量部につき少なくとも0.01重量部であり;好
ましくは、少なくとも0.1 重量部であり;最も一般的に
は、少なくとも0.5 重量部である。一般にこの量は、ポ
リオレフィン100 重量部につき10重量部を越えず;ほと
んどの場合は8重量部を越えず;最も推奨されるのは5
重量部を越えない値、例えば約2である。
【0015】本発明の方法におけるグラフト反応は、ラ
ジカル発生剤の効果の下で行われる。有機過酸化物が、
ラジカル発生剤として使用されるのが好ましい。これ
は、都合が良いことに、半減期が170 ℃で短くとも1分
である。典型的な例として、t-ブチルクミルペルオキシ
ド、α, α'-ビス(t- ブチルペルオキシイソプロピル)
ベンゼン、3,5-ビス(t- ブチルペルオキシ)-3,5-ジメチ
ル-1,2- ジオキソラン、ジ-t- ブチルペルオキシド、2,
5-ジメチル-2,5- ジ-t- ブチルペルオキシヘキサン、p-
メンタンヒドロペルオキシド、ピナンヒドロペルオキシ
ド、ジイソプロピルベンゼン- モノ- α- ヒドロペルオ
キシド、クメンヒドロペルオキシド、t-ブチルヒドロペ
ルオキシド及びそれらの混合物である。好ましいラジカ
ル発生剤は、α, α'-ビス(t- ブチルペルオキシイソプ
ロピル) ベンゼン及び2,5-ジメチル-2,5- ジ-t- ブチル
ペルオキシヘキサンである。該ラジカル発生剤は、一般
に本発明の方法において、グラフト反応を可能にするの
に十分な量で使用される。さらに、あらゆる過剰なラジ
カル発生剤は、該ポリオレフィンの分解を生じるので、
その量は、必要最小量を越えないことが望ましい。この
量は通常、ポリオレフィン100 重量部につき少なくとも
0.005 重量部であり;特に、少なくとも0.01重量部であ
り;最も良いのは、少なくとも0.02重量部である。一般
にこの量は、ポリオレフィン100 重量部につき1重量部
を越えず、好ましくは0.5 重量部を越えず;最も推奨さ
れるのは0.1 重量部以下、例えば約0.04重量部である。
【0016】本発明の方法において使用される抗酸化剤
は、ポリオレフィン類のための公知の抗酸化剤のいずれ
かであることができる。例えばそれは、立体的ヒンダー
ドフェノール基を有する化合物、リン化合物並びにチオ
エーテル基を有する化合物から選択することができる。
立体的ヒンダードフェノール基を有する化合物及びリン
化合物で、良い結果が得られる。立体的ヒンダードフェ
ノール基を有する化合物の使用が、好ましい。立体的ヒ
ンダードフェノール基を有する化合物として、例えば、
ペンタエリトリチルテトラキス(3,5- ジ-t- ブチル-4-
ヒドロキシフェニルプロピオネート) 、ステアリル- β
-(3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシフェニル) プロピオ
ネート、N,N'- ビス-[3-(3',5'-シ゛ -t-ブチル-4'-ヒド
ロキシフェニル) プロピオニル] ヘキサメチレンジアミ
ン、ビス( β-3,5- ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシフェニ
ルエチル) スベレート、ジエチル-3,5- ジ-t- ブチル-4
-ヒドロキシベンジルホスホネート、及びビス-[エチル
(3,5- ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンジル) リン酸カ
ルシウム] を使用することが可能である。リン化合物と
して、例えば、トリス(2,4- ジ-t- ブチルフェニル) ホ
スフィット、トリス(p- ノニルフェニル) ホスフィッ
ト、トリス(2,4- ジノニルフェニル) ホスフィット、及
びテトラキス(2,4- ジ-t- ブチルフェニル)-4,4'- ビフ
ェニルイルエンジホスフィットを使用することが可能で
ある。チオエーテル基を有する化合物に含まれるのは、
例えばジステアリルチオジプロピオネート、及びジラウ
リルチオジプロピオネートである。当然、いくつかの抗
酸化剤を同時に使用することができる。請求対象になら
ない(alimentary) 出願が、安定化されグラフト化され
たポリオレフィンを意図した場合、請求対象にならない
出願には、チオエーテエル基を有する化合物はより適さ
ないので、立体的ヒンダードフェノール基を有する化合
物及びリン化合物の使用が好ましい。ペンタエリトリチ
ルテトラキス(3,5- ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシフェニ
ルプロピオネート) 、トリス(2,4- ジ-t-ブチルフェニ
ル) ホスフィット及びそれらの混合物が特に適してい
る。
【0017】本発明の方法において使用された抗酸化剤
の機能は、押出機内に存在する過剰なラジカルを捕捉
し、かつグラフト化されたポリオレフィンが続いて使用
される場合に熱安定であるようにすることである。従っ
て使用された抗酸化剤の総量は、使用されたラジカル発
生剤の量、必要とする安定性の範囲を決めるグラフト化
されたポリオレフィンの意図された用途、ポリオレフィ
ンの性質、並びに抗酸化剤の効能によって決まる。この
総量は一般に、ポリオレフィン100 重量部につき少なく
とも0.01重量部であり;通常少なくとも0.05重量部であ
り、最も好都合な量は少なくとも0.1 重量部である。こ
の総量は、ほとんどの場合において、ポリオレフィン10
0 重量部につき10重量部以下であり、好ましくは5重量
部以下で、最も一般的な量は1重量部以下、例えば約0.
5 重量部である。前述の抗酸化剤は、都合がよいこと
に、本発明の方法において、粉末の形状で、任意に該ポ
リオレフィンの一部と予備混合されて使用される。
【0018】前述の本発明の方法の都合のよい実施態様
で使用された前安定剤は、紫外線安定剤、耐酸性増強剤
(antiacid agents) 、抗酸化剤及びそれらの混合物のよ
うな、通常の安定剤から選択することができる。抗酸化
剤が特に好ましい。この実施態様で使用された前安定剤
の総量は、該ポリオレフィンのグラフト反応の有効性を
損なうことがないように、少量でなければならない。一
般にそれは、ポリオレフィン100 重量部につき0.5 重量
部を越えず;ほとんどの場合、0.4重量部を越えず、0.3
重量部を越えない量、例えば約0.2 重量部が好まし
い。前安定剤の総量は通常、ポリオレフィン100 重量部
につき少なくとも0.01重量部、好ましくは少なくとも0.
03重量部であり、さらに詳細に述べると少なくとも0.05
重量部である。
【0019】本発明の方法の押出工程において、例えば
抗酸化剤以外の前述の安定剤、帯電防止剤、有機又は無
機の着色剤(例えば酸化チタン又は酸化鉄など)、及び
ガラス繊維のような充填材などの、ポリオレフィン類の
通常の添加剤は、それらがそのグラフト反応を妨害せず
かつ抗酸化剤によってもたらされた熱安定性に影響しな
いような場合には、あらゆる時点で添加することができ
る。本発明の方法は、同時にグラフト度が高くかつ熱安
定性が良い、安定化されグラフト化されたポリオレフィ
ン類を得ることが可能である。その結果、得られた安定
化されグラフト化されたポリオレフィン類は、例えば全
く非極性であるポリオレフィン層と極性樹脂層の間の接
着剤として、並びに例えばポリオレフィンマトリックス
とガラス繊維のような充填材の間の混和剤としての、有
用な使用法が見いだされた。従って本発明は、前述の本
発明の方法によって得られた安定化されグラフト化され
たポリオレフィン類にも関する。
【0020】好ましい安定化されグラフト化されたポリ
オレフィン類は、ポリエチレンから得られたものであ
る。これらの安定化されグラフト化されたポリオレフィ
ン類は都合がよいことに、標準密度(ISO規格1183-1987
に従って測定) が、少なくとも930kg/m3、さらに詳細に
述べると少なくとも935kg/m3である。一般にこの標準密
度は、960kg/m3を、さらに正確に述べると955kg/m3を越
えない。これらの安定化されグラフト化されたポリオレ
フィン類は、メルトインデックス(ISO規格1133-1991 に
従って、5kg負荷及び190 ℃で測定) が、好ましくは少
なくとも0.05g/10分、ほとんどの場合は少なくとも0.1g
/10 分、最も都合のよい値は少なくとも0.15g/10分であ
る。このメルトインデックスは、通常20g/10分、好まし
くは10g/10分、さらに詳細に述べると5g/10分を越えな
い。ほとんどの場合、本発明の安定化されグラフト化さ
れたポリオレフィン類は、グラフト化された官能性モノ
マー含有率が、ポリオレフィン100 重量部につき少なく
とも0.01重量部、特に少なくとも0.1 重量部であり、最
も一般的な含有率は少なくとも0.5 重量部である。この
含有率は、通常ポリオレフィン100 重量部につき10重量
部以下で、好ましくは8重量部以下であり、さらに正確
に述べると5重量部以下、例えば約2重量部である。本
発明の安定化されグラフト化されたポリオレフィン類
は、1種以上の抗酸化剤を含み、一般に総量は、ポリオ
レフィン100 重量部につき少なくとも0.01重量部、好ま
しくは少なくとも0.05重量部であり、さらに詳細に述べ
ると少なくとも0.1 重量部である。ほとんどの場合総量
は、ポリオレフィン100 重量部につき10重量部を越え
ず、さらに正確に述べると5重量部以下であり、最も好
ましい総量は1重量部以下、例えば約0.5 重量部であ
る。本発明は、前述の特徴を1個以上示す安定化されグ
ラフト化されたポリオレフィン類にも関する。
【0021】同様に本発明は、不十分に架橋されグラフ
ト化されたポリオレフィン類を提供する、溶融体中での
連続的グラフト反応の方法に関する。この目的のため
に、本発明は、入口に、前述のポリオレフィン、グラフ
ト化できる官能性モノマー及びラジカル発生剤が少なく
とも部分的に導入される供給部、並びに出口に排出部を
有する押出機において、該ポリオレフィン、グラフト化
できる官能性モノマー及びラジカル発生剤を含む溶融体
中で、ポリオレフィンをグラフト化する連続的方法に関
する;本発明において該押出機は、排出部及び押出機の
中途に位置した地点の間に、1又は数個の左回転搬送部
材に繋がる、1又は数個の混合部材を有する。この方法
は、グラフト反応時に生成した架橋された物質を解重合
し、その結果グラフト化されたポリオレフィンの粘度を
低下することを可能にし、かつこのことは、このグラフ
ト化されたポリオレフィンを、ポリオレフィンマトリッ
クス及びガラス繊維で補強されたマトリックスの間のカ
ップリング剤として使用する際に、特に適したものにし
ている。従って以後この方法を、“架橋が少ないグラフ
ト反応の方法”と呼ぶ。
【0022】該押出機の中途に位置した地点とは、前述
の供給部及び排出部の中間に位置した地点を表すことを
意図する。混合部材とは、剪断作用によって押し出され
る物質を加熱し、かつ溶融するように加熱する機能を持
つ、押出スクリュー部材を表すことを意図する。この部
材は、同じく押し出される物質を均質化し、添加剤及び
/又は充填材を物質中に分散する、もしくは使用された
反応物間の接触を促進するために使用される。左回転搬
送部材とは、物質を右回転搬送部材とは逆方向に搬送す
る、押出スクリュー部材を表すことを意図する。これら
の右回転搬送部材の機能は、物質を伝搬することであ
る。従って左回転搬送部材は、押出機内でこの全体的な
運動を妨害し、かつ一種のダムを形成し、その効果は、
左回転搬送部材の上流に位置した部材である、いわゆる
混合部材を充填することである。
【0023】前述の架橋が少ないグラフト反応の方法の
本質的特徴の一つは、1又は数個の左回転搬送部材に繋
がった、1又は数個の混合部材の連続であり、この連続
は、押出機の中途に位置した地点及び出口の間、つまり
押出機の後半に、位置している。前述の架橋が少ないグ
ラフト反応の方法において使用された押出機は、押出機
の後半に位置している、少なくとも1個の左回転搬送部
材に繋がった、少なくとも1個の混合部材の、いくつか
の連続を任意に含むことができる。前述の架橋が少ない
グラフト反応の方法において使用された押出機の供給部
は、一般に右回転搬送部材からなる。
【0024】該押出機の排出部は、造粒装置、又は押し
出された物質に、フィルム又はパイプのような外形を与
える装置に繋がることができる。ほとんどの場合、押出
機は、造粒装置に繋がっている。架橋が少ないグラフト
反応の方法において使用された押出機は、前述の供給
部、排出部、及び1又は数個の混合部材、その下流の1
又は数個の左回転搬送部材の他に、一般に下記の部分を
含む: −溶融部。これは通常供給部の直後に位置する。ほとん
どの場合、混合部材から構成されている。これらの混合
部材は、溶融反応を完全にするために溶融部を充填する
ために使用された、少なくとも1個の左回転搬送部材に
繋がることが好ましい; −圧縮部。これは、通常排出部上流にある。その機能
は、物質を排出部へと押し、その結果押出機の出口へ
と、押し出すことである。これは一般に、右回転搬送部
材で構成されている。 好ましい別型において、押出機はさらに下記を含む: −追加の反応部。これは一般に、溶融部の直後に配置さ
れている。その機能は、左回転搬送部材の助けをかり
て、押し出される物質を搬送すること、及び任意に混合
部材の助けをかりて、物質を均質化することである。こ
の追加の反応部において、混合部材の全長が、右回転搬
送部材の全長の20%を越えないことが好ましい; −脱気部。この機能は、グラフト化反応中に転化されな
い揮発性反応物を除去することである。これは都合がよ
いことに、前記反応部の下流、かつ圧縮部の上流に配置
される。ほとんどの場合、これは右回転搬送部材からな
る。これは、反応部と脱気部の仕切りとして作用する、
物質で満たされた左回転搬送部材よりも上流にあること
が好ましい。
【0025】本発明の架橋が少ないグラフト反応の方法
の具体的な実施態様において、該押出機は、その出口に
排出部上流に圧縮部を有するものが使用され、かつ前述
のポリオレフィンのグラフト化の連続的方法において記
載されたように、圧縮部への溶融体の送給前よりも遅れ
ることなく、少なくとも1種の抗酸化剤が、該溶融体に
導入される。この実施態様において、1又は数個の左回
転搬送部材に繋がる1又は数個の混合部材の連続は、都
合がよいことに抗酸化剤が導入される地点及び排出部の
間に、配置される。前記架橋が少ないグラフト反応の方
法において、グラフト化できる官能性モノマーの性質、
ラジカル発生剤の性質、及びそれらが使用される量、さ
らには操作条件(温度及び時間)は、前述の連続的グラ
フト反応の方法に記載されたものと一致する。前記架橋
が少ないグラフト反応の方法において、前述の連続的グ
ラフト反応の方法に記載された、1又は数種の通常の添
加剤及び/又は前安定剤を使用することは任意に可能で
ある。
【0026】前記架橋が少ないグラフト反応の方法にお
いて使用できるポリオレフィン類は、線状又は分枝した
オレフィンポリマー類から選択することができる。これ
らのオレフィン類は、一般に炭素原子を20個以下、特に
12個以下、好ましくは8個以下有する。エチレン、プロ
ピレン、1-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1- ブテン、
1-ヘキセン、3-及び4-メチル-1- ペンテン、並びに1-オ
クテンが、オレフィン類の例として挙げることができ
る。好ましいオレフィン類は、炭素原子2〜8個有する
線状オレフィンである。前記ポリオレフィンは、前述の
オレフィン類のホモポリマー、及びこれらのオレフィン
類のコポリマー類から選択することができ、特にエチレ
ン又はプロピレンのホモポリマー類、並びに1種以上の
コモノマーとのエチレン又はプロピレンのコポリマー類
から選択することができる。このコモノマー類は、都合
がよいことに前述のオレフィン類、並びに炭素原子4〜
18個のジオレフィン類から選択される。好ましいポリオ
レフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
コポリマー、プロピレンコポリマー及びそれらの混合物
である。特に好ましいポリオレフィンは、ポリエチレ
ン、さらに詳細に述べると高密度ポリエチレンである。
【0027】本発明は、水分が存在する状態での長期に
渡る保存後であってもメルトインデックスの変化が比較
的顕著でないことによって示された、水分に対する高い
安定性を持つ顆粒を得るための、グラフト化されたポリ
オレフィン顆粒の処理方法にも関する。この目的のため
に本発明は、グラフト化されたポリオレフィン顆粒の処
理方法に関し、この方法に従って、グラフト化されたポ
リオレフィンの顆粒を、水蒸気を含む気体媒体と接触さ
せる。前記グラフト化されたポリオレフィン顆粒を、水
蒸気を含む気体媒体と接触させる機能(以後“水蒸気処
理”と呼ぶ)は、水を、該ポリオレフィン上にグラフト
化された官能性モノマー類と反応させること、好ましく
はグラフト化されたポリオレフィンを水で飽和すること
である。この水蒸気処理は、水とグラフト化された官能
性モノマー類とを反応させるために、顆粒を水蒸気と接
触させることが可能であるならば、いずれか適切な公知
の方法によって行うことができる。これは、例えば、顆
粒が中に入れられ、かつ水蒸気を含む大気中に放置され
た、密閉された保存容器の中のような、静的系において
行うことができる。代わりに、ストリッピングカラムの
中などで、顆粒が水蒸気を含む気体流で掃流される、も
しくは流動床反応器の中などで、顆粒が水蒸気を含む気
体流によって、噴流(又は流動化)されるような、動的
系で行うこともできる。この水蒸気処理は、静的系にお
いて行うことが好ましい。
【0028】この水蒸気処理は、該グラフト化されたポ
リオレフィンの顆粒を、水蒸気を含む気体媒体と接触さ
せることによって行われ、この場合水蒸気は、窒素及び
空気のような不活性ガス中に希釈することができる。水
とグラフト化された官能性モノマーの反応が促進される
ような、水蒸気濃度で操作することが望ましい。この操
作は、作業温度で、水蒸気で飽和された気体媒体中で、
行われることが好ましい。さらに、ポリオレフィンの酸
化による分解を防ぐために、前記不活性ガスは、酸素を
10容量%未満( 特に5%未満)含むことが推奨される。
前述の水蒸気処理が行われる操作条件(温度、圧力、時
間)は、広範囲に変化することができる。水蒸気が気体
媒体中に存在するように、かつ該ポリオレフィンの溶融
及び/又は分解を避けながら、水とグラフト化された官
能性モノマーの間で、反応が、好ましくはできるかぎり
完全に行われるように、条件が選択されるのが好まし
い。
【0029】気体媒体中の水蒸気分圧は一般に、少なく
とも0.01MPa 、特に少なくとも0.5MPaで;少なくとも0.
1MPaが好ましい。この水蒸気分圧は、ほとんどの場合1
MPa以下、特に0.5MPa以下で、0.2MPa以下の値が推奨さ
れる。この操作は、約0.1MPaの水蒸気分圧で行われるの
が好ましい。前述の水蒸気処理は、一般に温度が、低く
ても80℃、さらに正確に述べると低くても90℃で、最も
一般的な値は低くても100 ℃である。この温度は通常、
200℃以下、特に170 ℃以下で、140 ℃以下が都合がよ
い。この操作は、温度約100℃で行われるのが好まし
い。水蒸気処理の時間は、一般に短くても1分、特に短
くても2分で、最も一般的には短くても5分である。こ
の時間は一般に、5時間を越えず、さらに正確に述べる
と1時間を越えず、長くとも30分が好ましい。
【0030】グラフト化されたポリオレフィン顆粒の処
理方法において使用できるポリオレフィン類は、線状又
は分枝したオレフィンポリマー類から選択することがで
きる。このオレフィン類は、一般に炭素原子を20個以下
含み、特に炭素原子を12個以下、好ましくは炭素原子を
8個以下含む。オレフィン類の例として、エチレン、プ
ロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1- ブテ
ン、1-ヘキセン、3-及び4-メチル-1- ペンテン、及び1-
オクテンを挙げることができる。好ましいオレフィン
は、炭素原子2〜8個有する線状オレフィン類である。
該ポリオレフィン類は、前述のオレフィンのホモポリマ
ー類、及びこれらのオレフィンのコポリマー類から、特
にエチレン又はプロピレンのホモポリマー類、及びエチ
レン又はプロピレンの1種以上のコモノマーとのコポリ
マー類から選択することができる。このコモノマーは、
都合がよいことに前述のオレフィン類、及び炭素原子を
4〜18個有するジオレフィン類から選択される。これら
のポリオレフィン類は、好ましくはポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレンコポリマー、プロピレンコポリマ
ー及びそれらの混合物である。特に好ましいポリオレフ
ィンは、ポリエチレンで、さらに詳細に述べると高密度
ポリエチレンである。
【0031】本発明の顆粒の処理方法は、顆粒が水分に
晒されている期間(例えば保存期間) に、その特性(特
にメルトインデックス) が顕著に変化しないような、グ
ラフト化されたポリオレフィンの顆粒を得ることを可能
にする。その結果、本発明の顆粒の処理方法は、保存時
には水分に対してのいかなる対策も必要としないよう
な、グラフト化されたポリオレフィン顆粒を得ることを
可能にする。本発明の方法で水蒸気を含む気体媒体と接
触させられた、グラフト化されたポリオレフィン顆粒
は、いずれか公知の方法によって得ることができる。本
発明の顆粒の処理方法の具体的な実施態様において、グ
ラフト化されたポリオレフィン顆粒は、押出機におい
て、前記ポリオレフィン、グラフト化できる官能性モノ
マー及びラジカル発生剤を含む溶融体中で調製される。
【0032】具体的な実施態様において使用された押出
機は、一般に、前述の(1) から(7)の部品、さらに造粒
装置へと繋がった排出部を有している。グラフト化でき
る官能性モノマーの性質、ラジカル発生剤の性質、及び
この実施態様において使用された量、さらには操作条件
(温度及び時間)は、前述の連続的グラフト化の方法と
一致する。使用されたグラフト化できる官能性モノマー
が、不飽和のモノ- 又はジ- カルボン酸の無水物から選
択された場合の実施態様において、特に都合のよい結果
が得られる。この場合、水蒸気処理から作られる顆粒
は、都合がよいことに、例えば完全に非極性であるポリ
オレフィン層、及び極性樹脂、特にエポキシ基を有する
樹脂層の間の、接着剤として使用することができる。無
水マレイン酸が特に適している。具体的な実施態様にお
いて、連続的グラフト反応の方法で記載されたもののよ
うな、1種以上の通常の添加剤及び/又は前安定剤、さ
らに抗酸化剤を、グラフト化されたポリオレフィン顆粒
の調製において使用することは、任意に可能である。
【0033】この具体的な実施態様の第一の別型におい
て、グラフト化されたポリオレフィンは、前述のよう
に、出口に排出部上流に位置する圧縮部を有する押出機
の中で得られ、かつ少なくとも1種の抗酸化剤が、押出
機の圧縮部への溶融体の送給前よりも遅れることなく、
溶融体に導入される。この実施態様において、該押出機
の排出部は、造粒装置へと繋がり、その吐出口では、グ
ラフト化されたポリオレフィン顆粒が収集され、その後
前述の方法によって、水蒸気を含む気体媒体と接触させ
られる。第一の別型で使用された押出機は、都合がよい
ことに前述の部品(1) から(8)を含み、さらにその押出
機の排出部は、造粒装置に繋がっている。
【0034】この具体的な実施態様の第二の別型におい
て、グラフト化されたポリオレフィンは、入口に、前述
のポリオレフィン、グラフト化できる官能性モノマー及
びラジカル発生剤が少なくとも部分的に導入されるよう
な供給部、その出口に排出部、並びにその排出部と押出
機の中途に位置した地点の間に、前述の架橋が少ないグ
ラフト反応の方法に記載された、1又は数個の左回転搬
送部材に繋がっている1又は数個の混合部材を有する押
出機の中で得られる。第二の別型において使用された押
出機は、都合がよいことに前述の部品(1) から(7) を含
み、さらにその押出機の排出部は、造粒装置に繋がって
いる。この具体的な実施態様の第三の別型において、グ
ラフト化されたポリオレフィンは、1又は数個の左回転
搬送部材に繋がっている1又は数個の混合部材の連続の
使用(前述の第一の別型において述べたような)に、圧
縮部への溶融体の送給前よりも遅れることのない、抗酸
化剤の導入を伴う(前述の第二の別型において述べたよ
うな)、押出機の中で得られる。第三の別型において使
用された押出機は、都合がよいことに前述の部品(1) か
ら(8) を含み、さらにその押出機の排出部は、造粒装置
に繋がっている。
【0035】同じく本発明は、顆粒製造直後(この製造
は造粒に続くあらゆる処理を含む。) かつ保存前に測定
された、一方のメルトインデックスに対する、水蒸気で
飽和された気体媒体中、室温、大気圧で48時間顆粒で保
存された後に測定された他方のメルトインデックスの比
と定義された、メルトインデックス安定性が少なくとも
0.90を示すような、グラフト化されたポリオレフィンに
関する。特に、このメルトインデックスの安定性は、少
なくとも0.95、推奨値は少なくとも0.97である。メルト
インデックス安定性を、2個のメルトインデックスの比
と定義したので、これは、保存の前後で同じ測定方法が
使用されるならば、メルトインデックス測定に使用され
た方法の影響は受けない。
【0036】好ましいグラフト化されたポリオレフィン
顆粒は、ポリエチレンから得られたものである。これら
のグラフト化されたポリエチレン顆粒は、都合がよいこ
とに標準密度(ISO 規格1183-1987 に従って測定) が少
なくとも930kg/m3、さらに詳細に述べると少なくとも93
5kg/m3である。一般に標準密度は、960kg/m3、さらに正
確に述べると955kg/m3を越えない。これらの安定化した
グラフト化されたポリオレフィンは、好ましくはメルト
インデックス(ISO 規格1133-1991 に従って、5kg負荷
及び190 ℃で測定) は、少なくとも0.05g/10分、ほとん
どの場合少なくとも0.1g/10 分、最も都合がよい値は少
なくとも0.15g/10分である。このメルトインデックス
は、通常20g/10分を、好ましくは10g/10分、さらに詳細
に述べると5g/10分を越えない。
【0037】本発明のグラフト化されたポリオレフィン
顆粒のグラフト化された官能性モノマー含有率は、ほと
んどの場合ポリオレフィン100 重量部につき少なくとも
0.01重量部、特に少なくとも0.1 重量部、最も一般的に
は少なくとも0.5 重量部である。この含有率は、通常ポ
リオレフィン100 重量部につき10重量部以下、好ましく
は8重量部以下、さらに正確に述べると5重両部以下で
あり例えば約2重量部である。本発明のグラフト化され
たポリオレフィン顆粒は、平均直径と定義される粒度
が、ほとんどの場合少なくとも0.5mm 、特に少なくとも
2mm、都合のよい値は少なくとも1mmであるという特徴
を有す。この平均直径は、通常10mm以下であり、さらに
正確に述べると7mm以下で、最も一般的な値は5mm以下
である。
【0038】下記の実施態様で、本発明を詳細に説明す
る。比較例1〜7は、比較のために行った。これらの実
施態様において使用された記号の意味、記載された量を
表す単位、及びそれらの量を測定する方法について、下
記に詳細を記す。MI2 =ISO 規格1133-1991 に従って、
2.16kg負荷及び190 ℃で測定された、ポリオレフィンの
メルトインデックス。MI5 =ISO 規格1133-1991 に従っ
て、5kg負荷及び190 ℃で測定された、ポリオレフィン
のメルトインデックス。SD=ISO 規格1183-1987 に従っ
て測定された、kg/m3 で表された、ポリオレフィンの標
準密度。DG=赤外分光法で測定された、ポリオレフィン
100 重量部あたりの、グラフト化された官能性モノマー
の重量部で表された、グラフト度。IP=分で表された、
210 ℃でのポリオレフィンの酸化の誘導期。この誘導期
は、ポリオレフィンを、210 ℃に保ち、酸素の存在下で
酸化させ、ポリオレフィンの酸化によって生じた発熱現
象が現れるまでの時間を測定するという、熱分析によっ
て測定される。この誘導期は、熱安定性を測定する。
【0039】
【実施例】実施例1 本実施例において、無水マレイン酸でグラフト化された
ポリオレフィンを製造し、ヒンダードフェノール型の抗
酸化剤及び亜リン酸エステル型の抗酸化剤を用いて安定
化した。本実施例は、バス社から販売されているコブレ
ンダー型押出機(MDK/E46B 型)において製造した。この
押出機は、連続的に下記の部分を含むように、配置され
ていた: (1) 主供給部; (2) 加熱部; (3) 供給用オリフィスが付いた、第一反応部; (4) 供給用オリフィスが付いた、第二反応部; (5) 未反応の反応物を除去する事が可能な、脱気部; (6) 供給用オリフィスが付いた、圧縮部; (7) 造粒スクリューへと繋がっている、排出部。
【0040】この押出機の(1) の部分に、下記を含む混
合物を、10kg/ 時の速度で供給した: −ソルベイ社から、エルテックス(Eltex) (登録商標)
B 4020 Pの名称で市販されている、高密度ポリエチレン
(MI2は1.8g/10 分、SDは951kg/m3である。) 、100 重量
部; −無水マレイン酸、2.04重量部; −2,5-ジメチル-2,5- ジ-t- ブチルペルオキシヘキサ
ン、0.04重量部。 同じくこの押出機は、部分(3) の供給用オリフィスを通
して、下記を含む混合物を、80g/時の速度で供給した: −エルテックス(登録商標)B 4020 P、高密度ポリエチ
レン、100 重量部; −耐酸性増強剤(ステアリン酸で被覆されたハイドロタ
ルク石) 、50重量部; −抗酸化剤 [ペンタエリトリチルテトラキス(3,5- ジ-t
- ブチル-4- ヒドロキシフェニルプロピオネート)]、25
重量部; −抗酸化剤、 [トリス-(2,4-ジ-t- ブチルフェニル) ホ
スファイト] 、25重量部。 使用された抗酸化剤の総量は、ポリエチレン100 重量部
につき0.2 重量部であった。押出の条件を、下記に記
す: −部分(2) の温度:200 ℃; −部分(3) 及び(4) の温度:220 ℃; −部分(5) 及び(6) の温度:200 ℃; −スクリューの温度:160 ℃; −押出機スクリューの回転速度:150rpm; −造粒スクリューの回転速度:15rpm 。 得られた生成物は、下記の特徴を有した: −MI5 =0.25g/10分; −DG=1.4 重量部; −IP=4分。
【0041】実施例2 この実施例において、第二の導入を部分(3) の代わりに
部分(4) に行った以外は、実施例1の操作を、同じ条件
で、繰り返した。得られた生成物は、下記の特徴を有し
た: −MI5 =0.17g/10分; −DG=1.6 重量部; −IP=7分。比較例1 この比較例において、無水マレイン酸でグラフト化され
たポリエチレンは、抗酸化剤を添加しない、米国特許第
4927888 号に開示された方法に従って製造した。部分
(3) への第二の導入を省いた以外は、実施例1の操作
を、繰り返した。抗酸化剤も耐酸性増強剤も含まない、
得られた生成物は、下記の特徴を有した: −MI5 =0.13g/10分; −DG=1.7 重量部; −IP≦2分。 実施例1及び2で得られた結果と比較例1の結果を比較
して、グラフト化されたポリオレフィンの酸素に対する
熱安定性(IPで測定) に関する限りは、本発明によって
向上したことが明らかになった。
【0042】比較例2 本比較例において、無水マレイン酸でグラフト化された
ポリエチレンは、抗酸化剤を、他の反応物(ポリオレフ
ィン、グラフト化できる官能性モノマー、ラジカル発生
剤)と同時に、主供給部に導入することによって製造し
た。実施例1で使用したものと同じ押出機を、同じ押出
条件で使用した。この押出機の(1) の部分に、下記を含
む混合物を、10kg/ 時の速度で供給した: −エルテックス(登録商標)B 4020 P、高密度ポリエチ
レン、100 重量部; −無水マレイン酸、2.05重量部; −2,5-ジメチル-2,5- ジ-t- ブチルペルオキシヘキサ
ン、0.04重量部; −耐酸性増強剤、( ステアリン酸で被覆されたハイドロ
タルク石) 、0.21重量部; −抗酸化剤 [ペンタエリトリチルテトラキス(3,5- ジ-t
- ブチル-4- ヒドロキシフェニルプロピオネート)]、0.
10重量部; −抗酸化剤[ トリス-(2,4-ジ-t- ブチルフェニル) ホス
ファイト] 、0.10重量部。 ポリエチレン量に対する使用された抗酸化剤の総量は、
実施例1と同じであった。得られた生成物は、下記の特
徴を有した: −MI5 =2.4g/10 分; −DG=0.4 重量部; −IP≦2分。 実施例1及び2で得られた結果と比較例2の結果を比較
して、グラフト度、及びグラフト化されたポリオレフィ
ンの酸素に対する熱安定性(IPで測定) に関する限り
は、本発明によって向上したことが明らかになった。
【0043】比較例3 本比較例において、無水マレイン酸でグラフト化された
ポリエチレンは、抗酸化剤を、押出機の排出部上流に位
置する圧縮部に導入することによって製造した。第二の
導入を部分(3) の代わりに部分(6) に行った以外は、実
施例1の操作を、同じ条件で、繰り返した。得られた生
成物は、下記の特徴を有した: −MI5 =0.17g/10分; −DG=1.6 重量部; −IP≦2分。 実施例1及び2で得られた結果と比較例3の結果を比較
して、グラフト化されたポリオレフィンの酸素に対する
熱安定性(IPで測定) に関する限りは、本発明によって
向上したことが明らかになった。
【0044】比較例4 本比較例において、無水マレイン酸でグラフト化された
ポリエチレンは、反応性押出によって製造し、この方法
においては、無水マレイン酸を、材料がすでに溶融さ
れ、かつ特にポリエチレン、ラジカル発生剤及び抗酸化
剤を含む時点よりも遅れて導入した。実施例1の押出機
を使用し、この押出機の(1) の部分に、下記を含む混合
物を、9.6kg/時の速度で供給した: −エルテックス(登録商標)B 4020 P、高密度ポリエチ
レン、100 重量部; −耐酸性増強剤(ステアリン酸で被覆されたハイドロタ
ルク石) 0.2 重量部; −抗酸化剤 [ペンタエリトリチルテトラキス(3,5- ジ-t
- ブチル-4- ヒドロキシフェニルプロピオネート)]、0.
1 重量部; −抗酸化剤[ トリス-(2,4-ジ-t- ブチルフェニル) ホス
ファイト] 、0.1 重量部; −2,5-ジメチル-2,5- ジ-t- ブチルペルオキシヘキサ
ン、0.04重量部。 同じく部分(3) の供給用オリフィスを通して、下記を含
む混合物を、0.4kg/時の速度で供給した: −エルテックス(登録商標)B 4020 P、高密度ポリエチ
レン、100 重量部; −無水マレイン酸、100 重量部。 押出条件は、実施例1のものと同じであった。得られた
生成物は、下記の特徴を有した: −MI5 =2.4g/10 分; −DG=0.1 重量部; −IP=13分。 実施例1で得られた結果と比較例4の結果を比較して、
グラフト度に関する限りは、本発明によって向上したこ
とが明らかになった。
【0045】比較例5 本比較例において、無水マレイン酸でグラフト化された
ポリエチレンは、反応性押出によって製造し、この方法
においては、溶融したポリエチレンに、グラフト化でき
る官能性モノマー、ラジカル発生剤及び抗酸化剤を同時
に、遅れて導入した。実施例1の押出機を使用し、部分
(1) に、エルテックス(登録商標)B 4020 P、高密度ポ
リエチレンを、9.6kg/時の速度で供給した。同じく、部
分(3) の供給用オリフィスを通じて、下記を含む混合物
を、0.4kg/時の速度で、供給した: −エルテックス(登録商標)B 4020 P、高密度ポリエチ
レン、100 重量部; −無水マレイン酸、128 重量部; −耐酸性増強剤( ステアリン酸で被覆されたハイドロタ
ルク石) 12.8重量部; −抗酸化剤 [ペンタエリトリチルテトラキス(3,5- ジ-t
- ブチル-4- ヒドロキシフェニルプロピオネート)]、6.
4 重量部; −抗酸化剤[ トリス-(2,4-ジ-t- ブチルフェニル) ホス
ファイト] 、6.4 重量部; −2,5-ジメチル-2,5- ジ-t- ブチルペルオキシヘキサ
ン、2.6 重量部。 押出条件は、実施例1のものと同じであった。得られた
生成物は、下記の特徴を有した: −MI5 =3.9g/10 分; −DG=0.6 重量部; −IP=4分。 実施例1で得られた結果と比較例5の結果を比較して、
グラフト度に関する限りは、本発明によって向上したこ
とが明らかになった。
【0046】実施例3 本実施例において、無水マレイン酸でグラフト化され
た、わずかに架橋されたポリエチレンを製造した。実施
例1に記載された部分(1) から(7) を有し、さらに押出
機の全長の70%に配置された左回転搬送部材へ繋がって
いる混合部材の連続を有する、ヴェルナー&フライデレ
ール(Werner & Pfleiderer) 社から販売されている、か
み合い型同方向回転式二軸スクリュー押出機(ZSK-40
型) を使用した。この押出機の部分(1) に、下記を含む
混合物を56kg/ 時の速度で供給した: −メルトインデックス(MI5 )が11g/10分、標準密度
(SD)が951kg/m3である、エルテックス(登録商標)A
4090 P、高密度ポリエチレン、100 重量部; −2,5-ジメチル-2,5- ジ-t- ブチルペルオキシヘキサ
ン、0.065 重量部; −無水マレイン酸、0.57重量部; −抗酸化剤 [ペンタエリトリチルテトラキス(3,5- ジ-t
- ブチル-4- ヒドロキシフェニルプロピオネート)]、0.
14重量部; −抗酸化剤、[ トリス-(2,4-ジ-t- ブチルフェニル) ホ
スファイト] 、0.14重量部; −耐酸性増強剤、( ステアリン酸カルシウム)0.028重量
部。
【0047】同じくこの押出機に、機械の長さの40%に
配置された部分(3) の供給用オリフィスを通じて、下記
を含む混合物を、24kg/ 時の速度で供給した: −エルテックス(登録商標)B 4020 P、高密度ポリエチ
レン、100 重量部; −抗酸化剤 [ペンタエリトリチルテトラキス(3,5- ジ-t
- ブチル-4- ヒドロキシフェニルプロピオネート)]、0.
28重量部; −抗酸化剤、[ トリス-(2,4-ジ-t- ブチルフェニル) ホ
スファイト] 、0.28重量部; −耐酸性増強剤( ステアリン酸で被覆されたハイドロタ
ルク石) 、0.057 重量部。 この押出条件を、下記に記す: −温度:210 ℃; −押出機スクリューの回転速度:300rpm。 得られた生成物は、下記の特徴を有した: −MI5 =20g/10分; −DG=0.36%; −IP=64分。
【0048】実施例4 本実施例において、実施例1に記載された部分(1) から
(7) を有し、ヴェルナー&フライデレール社から販売さ
れている、かみ合い型同方向回転式二軸スクリュー押出
機(ZSK-25 型) を用いて、無水マレイン酸でグラフト化
された、わずかに架橋されたポリエチレンを製造した。
温度は、190 ℃にコントロールした。スクリューの回転
速度は、300rpmであった。この押出機は、後半部に、そ
の全長の73%に配置された、左回転搬送部材へと繋がっ
ている混合部材の連続を含んでいた。部分(1) に、1kg
あたり下記を組成物を含む混合物を、12kg/ 時の速度で
導入した: −実施例1に記載された、高密度ポリエチレン、948.6
g; −1,3-ジ-(2-t-ブチルペルオキシイソプロピル) ベンゼ
ン、0.2g; −無水マレイン酸、15g 。 得られた生成物は、下記の特徴を有した: −MI5 =1.5g/10 分; −DG=1.14重量部。
【0049】比較例6 グラフト反応試験を、押出機が、左回転搬送部材へと繋
がっている混合部材の連続をもたない以外は、実施例4
と同じ、一般の条件で行った。得られた生成物は、下記
の特徴を有した: −MI5 =0.2g/10 分; −DG=1.36重量部。 実施例4及び比較例6の結果を比較して、この押出機
が、その後半部に混合を補強するようなスクリュー部分
を有するような場合(実施例4)に達した、生成物のグ
ラフト度及びメルトインデックスの妥協が、より好まし
いことが示された。実際に、グラフト度の比較で、実施
例4の生成物はより液状であり、このことは、一方でそ
の加工性を高め、かつ他方では生成物が接着能を満足す
る場合には、グラフト重合体をその界面でより簡便に反
応させることができる。
【0050】実施例5〜7 a)グラフト化されたポリオレフィン顆粒の製造 ヴェルナー&フライデル社のZSK-58型のかみ合い型同方
向回転式二軸スクリュー押出機で、設定温度を210 ℃
に、スクリューの回転速度を175rpmに定め、実施例1の
(1) から(7) の部分を有する押出機に、下記を含む混合
物を、部分(1) に、70kg/ 時の速度で供給した: −エルテックス(登録商標)B 4020 P、高密度ポリエチ
レン、100 重量部; −無水マレイン酸、2.14重量部; −抗酸化剤 [ペンタエリトリチルテトラキス(3,5- ジ-t
- ブチル-4- ヒドロキシフェニルプロピオネート)]、0.
14重量部; −抗酸化剤[ トリス-(2,4-ジ-t- ブチルフェニル) ホス
ファイト] 、0.14重量部; −耐酸性増強剤(ステアリン酸カルシウム)、 0.3重量
部; −1,3-ジ-(2-t-ブチルペルオキシイソプロピル) ベンゼ
ン、0.09重量部。 部分(3) に、下記の混合物を、30kg/ 時の速度で供給し
た: −エルテックス(登録商標)B 4020 P、高密度ポリエチ
レン、100 重量部; −抗酸化剤 [ペンタエリトリチルテトラキス(3,5- ジ-t
- ブチル-4- ヒドロキシフェニルプロピオネート)]、0.
65重量部; −抗酸化剤[ トリス-(2,4-ジ-t- ブチルフェニル) ホス
ファイト] 、0.65重量部; −耐酸性増強剤、( ステアリン酸で被覆されたハイドロ
タルク石) 、0.13重量部。 この生成物は、押出機の出口で造粒した。無水マレイン
酸でグラフト化されたポリエチレンの顆粒は、下記の特
徴を有した: −MI5 =1.6g/10 分; −DG=0.8 重量部; −IP=32分。
【0051】b)水蒸気処理 (a) で得られた顆粒250gを、沸騰水0.3 リットルを含
む、1リットルの密閉した容器に入れた。30分後、60分
後及び120 分後に、それぞれ、顆粒を水から分離し、か
つ真空、80℃で1時間乾燥した。その結果、処理した顆
粒は、それぞれ下記の特徴を有す: 実施例5(30分) 、MI5 =0.58; 実施例6(60分) 、MI5 =0.46; 実施例7(120分) 、MI5 =0.51。 C)水分への暴露 その後この顆粒を、相対湿度53%の大気に、22℃で40日
間曝した。この暴露の終了時のメルトインデックスに
は、変化がなかった。
【0052】比較例7 実施例5〜7の操作を、水蒸気処理を省略した以外は、
繰り返した。水分への暴露の期間(それぞれ1、2、
4、6、10、20及び40日) 、メルトインデックスは、下
記のように変化した: 1日目、MI5 =1.4 ; 2日目、MI5 =1.4 ; 4日目、MI5 =1.3 ; 6日目、MI5 =1.1 ; 10日目、MI5 =1.0 ; 20日目、MI5 =1.1 ; 40日目、MI5 =0.9 ; 比較例7の結果を、実施例5〜7の結果と比較して、メ
ルトインデックスの変化に関する限りは、本発明によっ
て向上したことが明らかになった。実際に、実施例5〜
7においては、水蒸気処理後の、グラフト化されたポリ
エチレンのメルトインデックスには、変化がなかった
が、比較例7においては、そのメルトインデックスは、
経時的に変化した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エリック ファシオー ベルギー ベー7000 モン アベニュー ディーオン 54 (72)発明者 クロード ヴォージェル ベルギー ベー1380 ラスヌ アベニュー デュ トリアノン 7

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出口に排出部上流に位置する圧縮部を有
    する押出機において、炭素原子を2〜8個有する線状オ
    レフィンのポリオレフィン、グラフト化できる官能性モ
    ノマー、及びラジカル発生剤を含む溶融体中で、ポリオ
    レフィンをグラフト化する連続的方法であって、該押出
    機の圧縮部への溶融体の送給前よりも遅れることなく、
    少なくとも1種の抗酸化剤が、前述の溶融体に導入され
    ることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記押出機が、コブレンダー型押出機及
    びかみ合い型同方向回転二軸スクリュー押出機から選択
    された、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前安定剤が、ポリオレフィン100 重量部
    につき0.01〜0.5 重量部の量で、該押出機へのポリオレ
    フィンの導入前又は導入時に、並びに該押出機への抗酸
    化剤の導入前に、前記ポリオレフィンに添加される、請
    求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記ポリオレフィンの第一の部分が、該
    押出機の入口の主供給ホッパーに導入され、かつ前記ポ
    リオレフィンの第二の部分が抗酸化剤と同時に導入され
    る、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 温度が、140 〜250 ℃で行われる、請求
    項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記ポリオレフィンが、ポリエチレン、
    ポリプロピレン、エチレンコポリマー類、プロピレンコ
    ポリマー類及びそれらの混合物から選択された、請求項
    1〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記ポリオレフィンが、ポリエチレンで
    ある、請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記グラフト化できる官能性モノマー
    が、ビニル系不飽和及び任意に1又は数個の芳香核及び
    /又は1又は数個のカルボニル基を含む化合物から選択
    された、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記グラフト化できる官能性モノマー
    が、無水マレイン酸、スチレン、ジビニルベンゼン及び
    それらの混合物から選択された、請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記グラフト化できる官能性モノマー
    が、無水マレイン酸である、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記ラジカル発生剤が、半減期が170
    ℃で短くとも1分であるような有機過酸化物である、請
    求項1〜10のいずれか1項記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記ラジカル発生剤が、α,α'-ビス
    (t- ブチルペルオキシイソプロピル) ベンゼン、及び2,
    5-ジメチル-2,5- ジ-t- ブチルペルオキシヘキサンから
    選択される、請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記抗酸化剤が、立体的ヒンダードフ
    ェノール基を有する化合物、及びリン化合物から選択さ
    れる、請求項1〜12のいずれか1項記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記抗酸化剤が、ペンタエリトリチル
    テトラキス(3,5- ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシフェニル
    プロピオネート)及びトリス(2,4- ジ-t- ブチルフェニ
    ル) ホスフィット、並びにそれらの混合物から選択され
    た、請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記グラフト化できる官能性モノマー
    が、ポリオレフィン100 重量部につき0.01〜10重量部の
    量で使用される、請求項1〜14のいずれか1項記載の
    方法。
  16. 【請求項16】 前記ラジカル発生剤が、ポリオレフィ
    ン100 重量部につき0.005 〜1重量部の量で使用され
    る、請求項1〜15のいずれか1項記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記抗酸化剤が、ポリオレフィン100
    重量部につき0.01〜10重量部の総量で使用される、請求
    項1〜16のいずれか1項記載の方法。
  18. 【請求項18】 請求項1〜17のいずれか1項記載の
    方法によって得られた、安定化されたグラフト化ポリオ
    レフィン。
  19. 【請求項19】 ポリエチレンから得られること、並び
    に標準密度(ISO 規格1183-1987 に従って測定) が、93
    0 〜960kg/m3、メルトインデックス(ISO 規格1133-199
    1 に従って、5kg負荷及び190 ℃で測定) が、0.05〜20
    g/10分、グラフト化された官能性モノマー含有率が、ポ
    リエチレン100 重量部につき0.01〜10重量部、並びに抗
    酸化剤総含有率が、ポリエチレン100 重量部につき0.01
    〜10重量部であることを特徴とする、請求項18記載の
    安定化されたグラフト化ポリオレフィン。
  20. 【請求項20】 標準密度(ISO 規格1183-1987 に従っ
    て測定) が、930 〜960kg/m3、メルトインデックス(IS
    O 規格1133-1991 に従って、5kg負荷及び190 ℃で測
    定) が、0.05〜20g/10分、グラフト化できる官能性モノ
    マー含有率が、ポリエチレン100 重量部につき0.01〜10
    重量部、並びに抗酸化剤総含有率が、ポリエチレン100
    重量部につき0.01〜10重量部である、安定化されたグラ
    フト化ポリオレフィン。
  21. 【請求項21】 押出機が、排出部及び押出機の中途に
    位置した地点の間に、1又は数個の混合部材、その下流
    に1又は数個の左回転搬送部材を有することを特徴とす
    る、ポリオレフィン、グラフト化できる官能性モノマー
    及びラジカル発生剤が少なくとも部分的に供給される供
    給部を入口に、並びに排出部を出口に有する押出機にお
    いて、該ポリオレフィン、グラフト化できる官能性モノ
    マー及びラジカル発生剤を含む溶融体中で、ポリオレフ
    ィンをグラフト化する連続的方法。
  22. 【請求項22】 前記押出機が、さらに該供給部のすぐ
    下流に溶融部を、並びに該排出部上流に圧縮部を含むこ
    とを特徴とする、請求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記溶融部が混合部材から、前記圧縮
    部が右回転搬送部材からなる、請求項22記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記押出機が、さらに該溶融部のすぐ
    後部に配置された追加の反応部、並びにこの反応部の下
    流かつ該圧縮部の上流に位置した脱気部を含むことを特
    徴とする、請求項22又は23記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記追加の反応部が、右回転搬送部材
    及び混合部材で、前記脱気部が右回転搬送部材で構成さ
    れている、請求項24記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記追加の反応部において、混合部材
    の全長が、右回転搬送部材の全長の20%を越えない、請
    求項25記載の方法。
  27. 【請求項27】 請求項1〜17のいずれか1項におい
    て、該押出機は、その出口に、排出部の上流の圧縮部を
    有すること、並びに少なくとも1種の抗酸化剤が、該圧
    縮部への溶融体の送給前よりも遅れることなく、溶融体
    に導入されることを特徴とする、請求項21〜26のい
    ずれか1項記載の方法。
  28. 【請求項28】 1又は数個の左回転搬送部材へと繋が
    る1又は数個の混合部材の配列が、抗酸化剤が導入され
    る場所及び排出部の間に配置されている、請求項27記
    載の方法。
  29. 【請求項29】 グラフト化ポリオレフィンの顆粒を、
    水蒸気を含む気体媒体と接触させる、グラフト化ポリオ
    レフィン顆粒の処理の方法。
  30. 【請求項30】 前記気体媒体中の水蒸気分圧が、少な
    くとも0.01MPa で、1MPa を越えない、請求項29記載
    の方法。
  31. 【請求項31】 該顆粒の、水蒸気を含む気体媒体との
    接触が、低くても80℃で、200 ℃を越えない温度で行わ
    れるような、請求項29又は30記載の方法。
  32. 【請求項32】 該グラフト化できる官能性モノマー
    が、不飽和のモノ- 又はジ- カルボン酸無水物から選択
    される、請求項29〜31のいずれか1項記載の方法。
  33. 【請求項33】 該グラフト化ポリオレフィンが、押出
    機において、該ポリオレフィン、グラフト化できる官能
    性モノマー及びラジカル発生剤を含む溶融体中で調製さ
    れる、請求項29〜32のいずれか1項記載の方法。
  34. 【請求項34】 請求項1〜17のいずれか1項におい
    て、出口の、排出部上流に圧縮部を有する押出機におい
    て、前述のグラフト化ポリオレフィンが調製されるこ
    と、並びに少なくとも1種の抗酸化剤が、該圧縮部への
    溶融体の送給前よりも遅れることなく、溶融体に導入さ
    れることを特徴とする、請求項33記載の方法。
  35. 【請求項35】 請求項21〜26のいずれか1項にお
    いて、該押出機が、その入口に、前記ポリオレフィン、
    グラフト化できる官能性モノマー及びラジカル発生剤を
    少なくとも部分的に導入する供給部、その出口に排出
    部、並びに排出部及び押出機の中途に位置した地点の間
    に、1又は数個の混合部材、その下流に1又は数個の左
    回転搬送部材を有する、請求項33又は34記載の方
    法。
  36. 【請求項36】 顆粒製造直後(この製造は、造粒に続
    くあらゆる処理を含む。) 、かつ保存前に測定された一
    方のメルトインデックスに対する、水蒸気で飽和された
    気体媒体中、室温、大気圧で、48時間顆粒で保存後に測
    定された他方のメルトインデックスの比と定義された、
    メルトインデックス安定性が少なくとも0.90を示す、グ
    ラフト化ポリオレフィンの顆粒。
  37. 【請求項37】 ポリエチレンから得られたこと、及び
    標準密度(ISO 規格1183-1987 に従って測定) が930 〜
    960kg/m3、メルトインデックス(ISO 規格1133-1991 に
    従って、5kg負荷及び190 ℃で測定) が0.05〜20g/10
    分、及びグラフト化された官能性モノマー含有率がポリ
    エチレン100 重量部につき0.01〜10重量部であることを
    特徴とする、請求項36記載の顆粒。
  38. 【請求項38】 請求項29〜35のいずれか1項記載
    の方法によって得られる、請求項36又は37記載の顆
    粒。
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