JP3585278B2 - ポリオレフィンのグラフト化のための連続的方法、及びその方法によって得られたグラフト化ポリオレフィン - Google Patents

ポリオレフィンのグラフト化のための連続的方法、及びその方法によって得られたグラフト化ポリオレフィン Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、溶融したポリオレフィン、グラフト化できる官能性モノマー及びラジカル発生剤の混合物の反応性押出によって、ポリオレフィンをグラフト化する連続的方法、特に線状オレフィンのポリオレフィンをグラフト化する連続的方法に関する。同様に本発明は、こうして得られた安定化されグラフト化ポリオレフィンに関する。
【0002】
【従来の技術】
特に米国特許第4927888 号の実施例1において開示された、一般に“反応性押出によるグラフト反応”と呼ばれる技術である、押出機の中で、溶融体としてポリオレフィンをグラフト化することによって、ポリオレフィンの特性を改質することは周知である。この公知の方法において、押出機には、ポリエチレン、その後、無水マレイン酸(グラフト化できるモノマー)、メチルエチルケトン(溶媒)及び2,5−ジメチル−2,5− ジ(t− ブチルペルオキシ)−3−ヘキサン(ラジカル発生剤) の混合物が供給され、かつ無水マレイン酸によってグラフト化されたポリエチレンは、押出機の出口で回収される。
この公知の方法は、酸素に対し熱安定性が低いグラフト化されたポリオレフィンを製造するという欠点がある。
米国特許第3884451 号は、塗料の混合に使用することができる押出方法を開示している。この特許において、同じく、この押出方法を、弾性又は熱可塑性物質に、酸化防止剤を、押出機中で個別に又は同時に、添加する場合に使用することが、かなり一般的に、提案されている。
【0003】
米国特許第5216061 号において、融点が180 ℃以上である、分枝した高級α− オレフィン類のグラフト化されたポリオレフィン類、好ましくはさらに硫黄含有脂肪族化合物及びガラス繊維を含むグラフト化されたポリメチルペンテンをベースにした混合物の製造方法が開示されている。本方法において、前記ポリメチルペンテンは、ヒンダードフェノール型の安定剤と混合され、こうして安定化されたポリメチルペンテンは、その後過酸化物(ラジカル発生剤) 及びグラフト化できるモノマー(シラン) と、乾燥状態かつ室温で混合し、その後得られた混合物を、押出機に導入し、グラフト化反応後に、この押出機に硫黄含有脂肪族添加剤及びガラス繊維を、混合物(ポリメチルペンテン、ヒンダードフェノール、過酸化物及びグラフト化できるモノマーを含む) の導入部と押出機の排出部の中途の地点に供給し、こうして得られた混合物を押出機から離しながら造粒する。
反応性押出による線状モノマーのポリオレフィンのグラフト化反応は、熱安定性に問題を生じることがわかっている。抗酸化剤を他の反応物(ポリオレフィン、グラフト化できるモノマー及びラジカル発生剤)と同時に導入することは、一方でグラフト化されたポリオレフィンに十分な熱安定性を与える点、並びに他方で高いグラフト度を得る点で、効果がないことがわかっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、一工程で、高いグラフト度及び高い熱安定性を同時に示す、グラフト化されかつ安定化された線状オレフィンのポリオレフィンを得ることを可能にする、新規かつ簡便な方法を提供することによって、前述の欠点を克服することを目的とする。本発明の別の目的は、接着剤又は混和剤としての効能を向上するために、グラフト化することによって、線状オレフィンのポリオレフィンの特性を改質することである。
本出願人は、抗酸化剤が導入される部分の選択が、熱安定性を増したグラフト化された線状オレフィンのポリオレフィンを得るためにより重要であることに注目してきた。
その結果、本発明は、出口に、排出部上流に圧縮部を有する押出機における、炭素原子を2〜8個有する線状オレフィンのポリオレフィン、グラフト化できる官能性モノマー及びラジカル発生剤を含む溶融体中で、ポリオレフィンをグラフト化するための連続的方法に関する;本発明において、少なくとも1種の抗酸化剤が、前記押出機の圧縮部への溶融体の送給前よりも遅れることなく、該溶融体に導入される。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的のための押出機は、供給部、並びにその出口に圧縮部が上流に位置した排出部を有し、この圧縮部は溶融体が排出部を通過するように働く、いずれかの連続的装置を表すことを意図する。
本発明の方法の目的は、特に押出機の中でグラフト化することによって、該ポリオレフィンの特性を改質することである。一般にこの押出機は、特に下記の部品を含む:
(1) 押出機の入口の、主供給ホッパー;
(2) 任意に、前述のポリオレフィン、モノマー及び発生剤を個別に導入することが可能な、1個以上の遅延供給装置;
(3) 押し出された物質を搬送する、1個以上のスクリュー部材;
(4) 任意に、押し出された物質を混合する、1個以上の混合部材で、該スクリュー部材及び該混合部材を任意に交替することが可能である;
【0006】
(5) グラフト反応が実質的に溶融体中で生じることができるように、該ポリオレフィンを溶融する、1個以上の加熱部;
(6) 未反応の発生剤及びモノマーの過剰量、並びに任意に押出時に発生した副産物を除去するための、脱気部;
(7) 出口の、排出部へと繋がった圧縮部、この圧縮部の機能は、押し出される物質を、押出機の排出部を通過するように圧縮することである;
(8) 前記グラフト化できるモノマー及びラジカル発生剤の導入後に位置した地点に配置された、遅延供給装置、ここでは前述のポリオレフィン、モノマー及び発生剤を含む材料は、既に溶融されていて、かつ押し出される物質は、前述の圧縮部(7) へはいる前である。
(1) から(7) の部品は、この順番に配置される必要はない。
【0007】
該押出機の排出部は、造粒装置、又は押し出された物質にフィルム又はパイプのような外形を与える装置へと繋ぐことができる。ほとんどの場合、押出機の排出部には、造粒装置が繋がっている。
上記(8) に記載したように、抗酸化剤の遅延した導入が許されるならば、公知の押出機のいずれも、この目的のために使用することができる。
本発明の方法に適している押出機は、特に単軸スクリュー押出機、例えばバス(Buss)社から販売されている押出機のようなコブレンダー型押出機、かみ合い型又は非かみ合い型同方向回転二軸スクリュー押出機類、かみ合い型又は非かみ合い型異方向回転二軸スクリュー押出機類、及び多軸スクリュー押出機類である。コブレンダー型又はかみ合い型同方向回転二軸スクリュー型の押出機が使用されることが好ましい。
【0008】
本発明の方法において、前述のポリオレフィン、グラフト化できる官能性モノマー及びラジカル発生剤は、前記押出機内に導入される。これらの3種の反応物は、同時に導入することができ、任意に前もってこれらを、好ましくは乾燥状態かつ室温で、例えば機械的混合機の中で混合して導入することができる。これらの3種の反応物は、同じく個別に、いずれかの順序で導入することができ、例えば第一にポリオレフィン、その後モノマー及び発生剤を同時に、任意にモノマー及び発生剤は予備混合して、導入することができる。同様に、第一にポリオレフィン及びモノマーを、任意にこれらを予備混合した後に導入し、その後発生剤を導入することも可能である。同様に、3種の反応物を、3連続工程、例えば最初にポリオレフィン、次にモノマー、その後発生剤のように導入することも可能である。この混合物の均質化を最適にするために、ポリオレフィンの溶融後に、モノマー及び発生剤を(個別又は同時に)、導入することが都合が良いことがわかっている。
【0009】
本発明の方法の都合がよい実施態様において、以後“前安定剤”と呼ぶ、少量の安定剤が、押出機へポリオレフィンの導入前又は導入時、従って抗酸化剤導入前に、該ポリオレフィンに添加される。これは、本発明の方法において使用されるポリオレフィンが、重合反応器から後処理なしに取り出されたものであるバージンポリオレフィンである場合に、特に効果的であることがわかっている。この実施態様において、該前安定剤の機能は、それまでの溶融工程におけるあらゆる分解から、該ポリオレフィンを保護することである。
本発明の方法において、抗酸化剤の遅延導入、すなわち、遅延した個別の供給工程における導入で、グラフト化できる官能性モノマー及びラジカル発生剤が既に導入され、かつそれらがポリオレフィン、グラフト化できるモノマー及びラジカル発生剤を含む溶融体中に存在するような時点で、並びに該溶融体が、押出機の排出部上流に位置する圧縮部に送り込まれる以前に、抗酸化剤の導入が行われなければならないことは本質的である。抗酸化剤の導入が、他の反応物の一種の導入と同時又はそれ以前に行われた場合、さもなければ材料が溶融する以前、もしくは溶融体の圧縮部への送給と同時又はその後に行われた場合は、高いグラフト度及び高い熱安定性を同時に有するグラフト化されたポリオレフィンは、得られない。“抗酸化剤の遅延導入”とは、溶融体への、同一のロットでの、もしくは効果的導入形式での、押出機の圧縮部への溶融体の送給前よりも遅れることなく、抗酸化剤(類)を導入することを表すことを意図している。
【0010】
本発明の方法の特定の実施態様において、該ポリオレフィンの第一の部分は、該押出機の入口の主供給ホッパーの中へ導入され、かつ該ポリオレフィンの第二の部分は、遅延し、抗酸化剤と同時に導入される。従って抗酸化剤は、該ポリオレフィンの第二の部分と予備混合されることが都合がよい。
本発明の方法において、該発生剤によって生成されたフリーラジカルの効果の下での、グラフト化できる官能性モノマーによるポリオレフィンのグラフト反応は、該ポリオレフィン及びグラフト化されたポリオレフィンの融点よりも高く、該ポリオレフィン及びグラフト化されたポリオレフィンの分解点よりも低く、該ラジカル発生剤がグラフト反応に影響するのに十分なフリーラジカルを発生するような温度で行われる。従ってこの温度は、該ポリオレフィン、該グラフト化されたポリオレフィン及び該ラジカル発生剤の性質によって決まる。一般にこの温度は、低くとも100 ℃、ほとんどの場合低くとも130 ℃、特に低くとも140 ℃である。この加工は一般に、400 ℃を越えず、ほとんどの場合300 ℃を、さらに詳細に述べると250 ℃を越えない温度で行うことを意味する。
【0011】
本発明の方法においてグラフト化反応を行うのに必要な時間は、使用された反応物の量、温度、反応物(ポリオレフィン、モノマー、発生剤)の化学的性質、反応物の混合及び接触の効果を左右する使用される押出機の種類、押出機のスクリュー(複数)の回転速度、並びに押出機の押出量によって決まる。この時間は一般に1秒から1時間、好ましくは5秒から30分、さらに詳細に述べると10秒から10分である。一般に5分以下が、熱安定でグラフト度が高い、グラフト化された線状オレフィンのポリオレフィンの製造には、ほぼ十分である。
【0012】
本発明の目的のためのポリオレフィンは、熱可塑性ポリマー、例えばポリスチレン、ポリアミド及びポリ塩化ビニルなどを加えることができる、1種以上のポリオレフィン類を表すことを意図する。しかし、ポリオレフィンを単独で使用することが好ましい。同様に、グラフト化できる官能性モノマー及びラジカル発生剤は、それぞれ1種以上のグラフト化できる官能性モノマー及び1種以上のラジカル発生剤を表すことを意図する。ほとんどの場合、ラジカル発生剤は1種のみで使用される。単独のグラフト化できる官能性モノマーの使用が、時には望ましい。
本発明の方法で使用することができるポリオレフィン類は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン及び1−オクテンのような、炭素原子を2〜8個有する線状オレフィンのポリマー類である。この線状オレフィン類は、好ましくは炭素原子を2〜6個有し、さらに詳細に述べると炭素原子を2〜4個有す。
【0013】
これらのポリオレフィン類は、前述のオレフィン類のホモポリマー類、及びこれらのオレフィン類のコポリマー類から選択することができ、特に1種以上のコモノマー類とのエチレン又はポリエチレンのコポリマー類である。前記コモノマー類は、都合がよいことに、前述のオレフィン類、及び炭素原子を4〜18個有するジオレフィン類、例えば4−ビニルシクロヘキセン、ジシクロペンタジエン、メチレン− 及びエチリデン− ノルボルネン、1,3−ブタジエン、イソプレン及び1,3−ペンタジエンから選択される。
前記ポリオレフィン類は、好ましくはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンコポリマー類、プロピレンコポリマー類及びそれらの混合物である。
特に、エチレンコポリマー類、とりわけ炭素原子を12個以下有するα− オレフィン、例えばブテン又はヘキセンを、0.01〜5重量%含むものが適している。
前記ポリオレフィンは、特にポリエチレン、さらに詳細に述べると高密度ポリエチレンが好ましい。高密度ポリエチレンは、都合がよいことに、標準密度が、少なくとも935kg/m、特に少なくとも940kg/mである。この標準密度は、一般に960kg/mを、好ましくは955kg/mを越えない。さらに、このポリエチレンは、通常メルトインデックス(ISO規格1133−1991 に従って、2.16kg負荷及び190 ℃で測定) が少なくとも0.1g/10 分、好ましくは少なくとも1g/10分である。ほとんどの場合、メルトインデックスは、40g/10分を、さらに詳細に述べると30g/10分を越えない。
【0014】
本発明の方法において使用されたグラフト化できる官能性モノマーの機能は、該ラジカル発生剤によって生成したフリーラジカルによって、該ポリオレフィンの特性を改質することである。このグラフト化できる官能性モノマーは、一般にビニル系不飽和及び任意に1又は数個の芳香核及び/又は1個以上のカルボニル基を含む化合物である。このグラフト化できる官能性モノマーは、例えば不飽和のモノ− 又はジ− カルボン酸及びそれらの誘導体、もしくは不飽和のモノ− 又はジ− カルボン酸無水物及びそれらの誘導体から選択することができる。このグラフト化できるモノマー類は、好ましくは炭素原子を3〜20個有す。典型的な例として、アクリル酸、無水マレイン酸、1−ドデセン、スチレン、ビニルピリジン、ジビニルベンゼン、1,4−ヘキサジエン及びそれらの混合物を挙げることができる。無水マレイン酸、スチレン、ジビニルベンゼン及びそれらの混合物で、良い結果を得ることができる。無水マレイン酸が、特に好ましい。
本発明の方法において使用されたグラフト化できる官能性モノマーの量は、グラフト化されたポリオレフィンにおいて得ようとする特性、使用したラジカル発生剤の量、及び押出機中のこの混合物の滞留時間によって決まる。それは一般に、得られたグラフト化されたポリオレフィンの特性を改善するのに十分である。実際に、最大のグラフト度を得るための必要量を越えるいかなる過剰量も、最終的生成物を少しも改善しないので、過剰量を使用する意味はない。この量は、通常、ポリオレフィン100 重量部につき少なくとも0.01重量部であり;好ましくは、少なくとも0.1 重量部であり;最も一般的には、少なくとも0.5 重量部である。一般にこの量は、ポリオレフィン100 重量部につき10重量部を越えず;ほとんどの場合は8重量部を越えず;最も推奨されるのは5重量部を越えない値、例えば約2である。
【0015】
本発明の方法におけるグラフト反応は、ラジカル発生剤の効果の下で行われる。有機過酸化物が、ラジカル発生剤として使用されるのが好ましい。これは、都合が良いことに、半減期が170 ℃で短くとも1分である。典型的な例として、t−ブチルクミルペルオキシド、α, α’−ビス(t− ブチルペルオキシイソプロピル) ベンゼン、3,5−ビス(t− ブチルペルオキシ)−3,5−ジメチル−1,2− ジオキソラン、ジ−t− ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5− ジ−t− ブチルペルオキシヘキサン、p−メンタンヒドロペルオキシド、ピナンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼン− モノ− α− ヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド及びそれらの混合物である。好ましいラジカル発生剤は、α, α’−ビス(t− ブチルペルオキシイソプロピル) ベンゼン及び2,5−ジメチル−2,5− ジ−t− ブチルペルオキシヘキサンである。
該ラジカル発生剤は、一般に本発明の方法において、グラフト反応を可能にするのに十分な量で使用される。さらに、あらゆる過剰なラジカル発生剤は、該ポリオレフィンの分解を生じるので、その量は、必要最小量を越えないことが望ましい。この量は通常、ポリオレフィン100 重量部につき少なくとも0.005 重量部であり;特に、少なくとも0.01重量部であり;最も良いのは、少なくとも0.02重量部である。一般にこの量は、ポリオレフィン100 重量部につき1重量部を越えず、好ましくは0.5 重量部を越えず;最も推奨されるのは0.1 重量部以下、例えば約0.04重量部である。
【0016】
本発明の方法において使用される抗酸化剤は、ポリオレフィン類のための公知の抗酸化剤のいずれかであることができる。例えばそれは、立体的ヒンダードフェノール基を有する化合物、リン化合物並びにチオエーテル基を有する化合物から選択することができる。立体的ヒンダードフェノール基を有する化合物及びリン化合物で、良い結果が得られる。立体的ヒンダードフェノール基を有する化合物の使用が、好ましい。立体的ヒンダードフェノール基を有する化合物として、例えば、ペンタエリトリチルテトラキス(3,5− ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシフェニルプロピオネート) 、ステアリル− β−(3,5−ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシフェニル) プロピオネート、N,N’− ビス−[3−(3’,5’−ジ −t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル) プロピオニル] ヘキサメチレンジアミン、ビス( β−3,5− ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシフェニルエチル) スベレート、ジエチル−3,5− ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシベンジルホスホネート、及びビス−[エチル(3,5− ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシベンジル) リン酸カルシウム] を使用することが可能である。リン化合物として、例えば、トリス(2,4− ジ−t− ブチルフェニル) ホスフィット、トリス(p− ノニルフェニル) ホスフィット、トリス(2,4− ジノニルフェニル) ホスフィット、及びテトラキス(2,4− ジ−t− ブチルフェニル)−4,4’− ビフェニルイルエンジホスフィットを使用することが可能である。チオエーテル基を有する化合物に含まれるのは、例えばジステアリルチオジプロピオネート、及びジラウリルチオジプロピオネートである。当然、いくつかの抗酸化剤を同時に使用することができる。請求対象にならない(alimentary) 出願が、安定化されグラフト化されたポリオレフィンを意図した場合、請求対象にならない出願には、チオエーテエル基を有する化合物はより適さないので、立体的ヒンダードフェノール基を有する化合物及びリン化合物の使用が好ましい。ペンタエリトリチルテトラキス(3,5− ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシフェニルプロピオネート) 、トリス(2,4− ジ−t− ブチルフェニル) ホスフィット及びそれらの混合物が特に適している。
【0017】
本発明の方法において使用された抗酸化剤の機能は、押出機内に存在する過剰なラジカルを捕捉し、かつグラフト化されたポリオレフィンが続いて使用される場合に熱安定であるようにすることである。従って使用された抗酸化剤の総量は、使用されたラジカル発生剤の量、必要とする安定性の範囲を決めるグラフト化されたポリオレフィンの意図された用途、ポリオレフィンの性質、並びに抗酸化剤の効能によって決まる。この総量は一般に、ポリオレフィン100 重量部につき少なくとも0.01重量部であり;通常少なくとも0.05重量部であり、最も好都合な量は少なくとも0.1 重量部である。この総量は、ほとんどの場合において、ポリオレフィン100 重量部につき10重量部以下であり、好ましくは5重量部以下で、最も一般的な量は1重量部以下、例えば約0.5 重量部である。
前述の抗酸化剤は、都合がよいことに、本発明の方法において、粉末の形状で、任意に該ポリオレフィンの一部と予備混合されて使用される。
【0018】
前述の本発明の方法の都合のよい実施態様で使用された前安定剤は、紫外線安定剤、耐酸性増強剤(antiacid agents) 、抗酸化剤及びそれらの混合物のような、通常の安定剤から選択することができる。抗酸化剤が特に好ましい。
この実施態様で使用された前安定剤の総量は、該ポリオレフィンのグラフト反応の有効性を損なうことがないように、少量でなければならない。一般にそれは、ポリオレフィン100 重量部につき0.5 重量部を越えず;ほとんどの場合、0.4 重量部を越えず、0.3 重量部を越えない量、例えば約0.2 重量部が好ましい。前安定剤の総量は通常、ポリオレフィン100 重量部につき少なくとも0.01重量部、好ましくは少なくとも0.03重量部であり、さらに詳細に述べると少なくとも0.05重量部である。
【0019】
本発明の方法の押出工程において、例えば抗酸化剤以外の前述の安定剤、帯電防止剤、有機又は無機の着色剤(例えば酸化チタン又は酸化鉄など)、及びガラス繊維のような充填材などの、ポリオレフィン類の通常の添加剤は、それらがそのグラフト反応を妨害せずかつ抗酸化剤によってもたらされた熱安定性に影響しないような場合には、あらゆる時点で添加することができる。
本発明の方法は、同時にグラフト度が高くかつ熱安定性が良い、安定化されグラフト化されたポリオレフィン類を得ることが可能である。その結果、得られた安定化されグラフト化されたポリオレフィン類は、例えば全く非極性であるポリオレフィン層と極性樹脂層の間の接着剤として、並びに例えばポリオレフィンマトリックスとガラス繊維のような充填材の間の混和剤としての、有用な使用法が見いだされた。
従って本発明は、前述の本発明の方法によって得られた安定化されグラフト化されたポリオレフィン類にも関する。
【0020】
好ましい安定化されグラフト化されたポリオレフィン類は、ポリエチレンから得られたものである。これらの安定化されグラフト化されたポリオレフィン類は都合がよいことに、標準密度(ISO規格1183−1987 に従って測定) が、少なくとも930kg/m、さらに詳細に述べると少なくとも935kg/mである。一般にこの標準密度は、960kg/mを、さらに正確に述べると955kg/mを越えない。これらの安定化されグラフト化されたポリオレフィン類は、メルトインデックス(ISO規格1133−1991 に従って、5kg負荷及び190 ℃で測定) が、好ましくは少なくとも0.05g/10分、ほとんどの場合は少なくとも0.1g/10 分、最も都合のよい値は少なくとも0.15g/10分である。このメルトインデックスは、通常20g/10分、好ましくは10g/10分、さらに詳細に述べると5g/10分を越えない。
ほとんどの場合、本発明の安定化されグラフト化されたポリオレフィン類は、グラフト化された官能性モノマー含有率が、ポリオレフィン100 重量部につき少なくとも0.01重量部、特に少なくとも0.1 重量部であり、最も一般的な含有率は少なくとも0.5 重量部である。この含有率は、通常ポリオレフィン100 重量部につき10重量部以下で、好ましくは8重量部以下であり、さらに正確に述べると5重量部以下、例えば約2重量部である。
本発明の安定化されグラフト化されたポリオレフィン類は、1種以上の抗酸化剤を含み、一般に総量は、ポリオレフィン100 重量部につき少なくとも0.01重量部、好ましくは少なくとも0.05重量部であり、さらに詳細に述べると少なくとも0.1 重量部である。ほとんどの場合総量は、ポリオレフィン100 重量部につき10重量部を越えず、さらに正確に述べると5重量部以下であり、最も好ましい総量は1重量部以下、例えば約0.5 重量部である。
本発明は、前述の特徴を1個以上示す安定化されグラフト化されたポリオレフィン類にも関する。
【0021】
同様に本発明は、不十分に架橋されグラフト化されたポリオレフィン類を提供する、溶融体中での連続的グラフト反応の方法に関する。
この目的のために、本発明は、入口に、前述のポリオレフィン、グラフト化できる官能性モノマー及びラジカル発生剤が少なくとも部分的に導入される供給部、並びに出口に排出部を有する押出機において、該ポリオレフィン、グラフト化できる官能性モノマー及びラジカル発生剤を含む溶融体中で、ポリオレフィンをグラフト化する連続的方法に関する;本発明において該押出機は、排出部及び押出機の中途に位置した地点の間に、1又は数個の左回転搬送部材に繋がる、1又は数個の混合部材を有する。
この方法は、グラフト反応時に生成した架橋された物質を解重合し、その結果グラフト化されたポリオレフィンの粘度を低下することを可能にし、かつこのことは、このグラフト化されたポリオレフィンを、ポリオレフィンマトリックス及びガラス繊維で補強されたマトリックスの間のカップリング剤として使用する際に、特に適したものにしている。従って以後この方法を、“架橋が少ないグラフト反応の方法”と呼ぶ。
【0022】
該押出機の中途に位置した地点とは、前述の供給部及び排出部の中間に位置した地点を表すことを意図する。
混合部材とは、剪断作用によって押し出される物質を加熱し、かつ溶融するように加熱する機能を持つ、押出スクリュー部材を表すことを意図する。この部材は、同じく押し出される物質を均質化し、添加剤及び/又は充填材を物質中に分散する、もしくは使用された反応物間の接触を促進するために使用される。
左回転搬送部材とは、物質を右回転搬送部材とは逆方向に搬送する、押出スクリュー部材を表すことを意図する。これらの右回転搬送部材の機能は、物質を伝搬することである。従って左回転搬送部材は、押出機内でこの全体的な運動を妨害し、かつ一種のダムを形成し、その効果は、左回転搬送部材の上流に位置した部材である、いわゆる混合部材を充填することである。
【0023】
前述の架橋が少ないグラフト反応の方法の本質的特徴の一つは、1又は数個の左回転搬送部材に繋がった、1又は数個の混合部材の連続であり、この連続は、押出機の中途に位置した地点及び出口の間、つまり押出機の後半に、位置している。
前述の架橋が少ないグラフト反応の方法において使用された押出機は、押出機の後半に位置している、少なくとも1個の左回転搬送部材に繋がった、少なくとも1個の混合部材の、いくつかの連続を任意に含むことができる。
前述の架橋が少ないグラフト反応の方法において使用された押出機の供給部は、一般に右回転搬送部材からなる。
【0024】
該押出機の排出部は、造粒装置、又は押し出された物質に、フィルム又はパイプのような外形を与える装置に繋がることができる。ほとんどの場合、押出機は、造粒装置に繋がっている。
架橋が少ないグラフト反応の方法において使用された押出機は、前述の供給部、排出部、及び1又は数個の混合部材、その下流の1又は数個の左回転搬送部材の他に、一般に下記の部分を含む:
−溶融部。これは通常供給部の直後に位置する。ほとんどの場合、混合部材から構成されている。これらの混合部材は、溶融反応を完全にするために溶融部を充填するために使用された、少なくとも1個の左回転搬送部材に繋がることが好ましい;
−圧縮部。これは、通常排出部上流にある。その機能は、物質を排出部へと押し、その結果押出機の出口へと、押し出すことである。これは一般に、右回転搬送部材で構成されている。
好ましい別型において、押出機はさらに下記を含む:
−追加の反応部。これは一般に、溶融部の直後に配置されている。その機能は、左回転搬送部材の助けをかりて、押し出される物質を搬送すること、及び任意に混合部材の助けをかりて、物質を均質化することである。この追加の反応部において、混合部材の全長が、右回転搬送部材の全長の20%を越えないことが好ましい;
−脱気部。この機能は、グラフト化反応中に転化されない揮発性反応物を除去することである。これは都合がよいことに、前記反応部の下流、かつ圧縮部の上流に配置される。ほとんどの場合、これは右回転搬送部材からなる。これは、反応部と脱気部の仕切りとして作用する、物質で満たされた左回転搬送部材よりも上流にあることが好ましい。
【0025】
本発明の架橋が少ないグラフト反応の方法の具体的な実施態様において、該押出機は、その出口に排出部上流に圧縮部を有するものが使用され、かつ前述のポリオレフィンのグラフト化の連続的方法において記載されたように、圧縮部への溶融体の送給前よりも遅れることなく、少なくとも1種の抗酸化剤が、該溶融体に導入される。この実施態様において、1又は数個の左回転搬送部材に繋がる1又は数個の混合部材の連続は、都合がよいことに抗酸化剤が導入される地点及び排出部の間に、配置される。
前記架橋が少ないグラフト反応の方法において、グラフト化できる官能性モノマーの性質、ラジカル発生剤の性質、及びそれらが使用される量、さらには操作条件(温度及び時間)は、前述の連続的グラフト反応の方法に記載されたものと一致する。
前記架橋が少ないグラフト反応の方法において、前述の連続的グラフト反応の方法に記載された、1又は数種の通常の添加剤及び/又は前安定剤を使用することは任意に可能である。
【0026】
前記架橋が少ないグラフト反応の方法において使用できるポリオレフィン類は、線状又は分枝したオレフィンポリマー類から選択することができる。これらのオレフィン類は、一般に炭素原子を20個以下、特に12個以下、好ましくは8個以下有する。エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1− ブテン、1−ヘキセン、3−及び4−メチル−1− ペンテン、並びに1−オクテンが、オレフィン類の例として挙げることができる。好ましいオレフィン類は、炭素原子2〜8個有する線状オレフィンである。
前記ポリオレフィンは、前述のオレフィン類のホモポリマー、及びこれらのオレフィン類のコポリマー類から選択することができ、特にエチレン又はプロピレンのホモポリマー類、並びに1種以上のコモノマーとのエチレン又はプロピレンのコポリマー類から選択することができる。このコモノマー類は、都合がよいことに前述のオレフィン類、並びに炭素原子4〜18個のジオレフィン類から選択される。
好ましいポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンコポリマー、プロピレンコポリマー及びそれらの混合物である。特に好ましいポリオレフィンは、ポリエチレン、さらに詳細に述べると高密度ポリエチレンである。
【0027】
本発明は、水分が存在する状態での長期に渡る保存後であってもメルトインデックスの変化が比較的顕著でないことによって示された、水分に対する高い安定性を持つ顆粒を得るための、グラフト化されたポリオレフィン顆粒の処理方法にも関する。
この目的のために本発明は、グラフト化されたポリオレフィン顆粒の処理方法に関し、この方法に従って、グラフト化されたポリオレフィンの顆粒を、水蒸気を含む気体媒体と接触させる。
前記グラフト化されたポリオレフィン顆粒を、水蒸気を含む気体媒体と接触させる機能(以後“水蒸気処理”と呼ぶ)は、水を、該ポリオレフィン上にグラフト化された官能性モノマー類と反応させること、好ましくはグラフト化されたポリオレフィンを水で飽和することである。
この水蒸気処理は、水とグラフト化された官能性モノマー類とを反応させるために、顆粒を水蒸気と接触させることが可能であるならば、いずれか適切な公知の方法によって行うことができる。これは、例えば、顆粒が中に入れられ、かつ水蒸気を含む大気中に放置された、密閉された保存容器の中のような、静的系において行うことができる。代わりに、ストリッピングカラムの中などで、顆粒が水蒸気を含む気体流で掃流される、もしくは流動床反応器の中などで、顆粒が水蒸気を含む気体流によって、噴流(又は流動化)されるような、動的系で行うこともできる。この水蒸気処理は、静的系において行うことが好ましい。
【0028】
この水蒸気処理は、該グラフト化されたポリオレフィンの顆粒を、水蒸気を含む気体媒体と接触させることによって行われ、この場合水蒸気は、窒素及び空気のような不活性ガス中に希釈することができる。水とグラフト化された官能性モノマーの反応が促進されるような、水蒸気濃度で操作することが望ましい。この操作は、作業温度で、水蒸気で飽和された気体媒体中で、行われることが好ましい。さらに、ポリオレフィンの酸化による分解を防ぐために、前記不活性ガスは、酸素を10容量%未満( 特に5%未満)含むことが推奨される。
前述の水蒸気処理が行われる操作条件(温度、圧力、時間)は、広範囲に変化することができる。水蒸気が気体媒体中に存在するように、かつ該ポリオレフィンの溶融及び/又は分解を避けながら、水とグラフト化された官能性モノマーの間で、反応が、好ましくはできるかぎり完全に行われるように、条件が選択されるのが好ましい。
【0029】
気体媒体中の水蒸気分圧は一般に、少なくとも0.01MPa 、特に少なくとも0.5MPaで;少なくとも0.1MPaが好ましい。この水蒸気分圧は、ほとんどの場合1MPa 以下、特に0.5MPa以下で、0.2MPa以下の値が推奨される。この操作は、約0.1MPaの水蒸気分圧で行われるのが好ましい。
前述の水蒸気処理は、一般に温度が、低くても80℃、さらに正確に述べると低くても90℃で、最も一般的な値は低くても100 ℃である。この温度は通常、200 ℃以下、特に170 ℃以下で、140 ℃以下が都合がよい。この操作は、温度約100 ℃で行われるのが好ましい。
水蒸気処理の時間は、一般に短くても1分、特に短くても2分で、最も一般的には短くても5分である。この時間は一般に、5時間を越えず、さらに正確に述べると1時間を越えず、長くとも30分が好ましい。
【0030】
グラフト化されたポリオレフィン顆粒の処理方法において使用できるポリオレフィン類は、線状又は分枝したオレフィンポリマー類から選択することができる。このオレフィン類は、一般に炭素原子を20個以下含み、特に炭素原子を12個以下、好ましくは炭素原子を8個以下含む。オレフィン類の例として、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1− ブテン、1−ヘキセン、3−及び4−メチル−1− ペンテン、及び1−オクテンを挙げることができる。好ましいオレフィンは、炭素原子2〜8個有する線状オレフィン類である。
該ポリオレフィン類は、前述のオレフィンのホモポリマー類、及びこれらのオレフィンのコポリマー類から、特にエチレン又はプロピレンのホモポリマー類、及びエチレン又はプロピレンの1種以上のコモノマーとのコポリマー類から選択することができる。このコモノマーは、都合がよいことに前述のオレフィン類、及び炭素原子を4〜18個有するジオレフィン類から選択される。
これらのポリオレフィン類は、好ましくはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンコポリマー、プロピレンコポリマー及びそれらの混合物である。
特に好ましいポリオレフィンは、ポリエチレンで、さらに詳細に述べると高密度ポリエチレンである。
【0031】
本発明の顆粒の処理方法は、顆粒が水分に晒されている期間(例えば保存期間) に、その特性(特にメルトインデックス) が顕著に変化しないような、グラフト化されたポリオレフィンの顆粒を得ることを可能にする。その結果、本発明の顆粒の処理方法は、保存時には水分に対してのいかなる対策も必要としないような、グラフト化されたポリオレフィン顆粒を得ることを可能にする。
本発明の方法で水蒸気を含む気体媒体と接触させられた、グラフト化されたポリオレフィン顆粒は、いずれか公知の方法によって得ることができる。
本発明の顆粒の処理方法の具体的な実施態様において、グラフト化されたポリオレフィン顆粒は、押出機において、前記ポリオレフィン、グラフト化できる官能性モノマー及びラジカル発生剤を含む溶融体中で調製される。
【0032】
具体的な実施態様において使用された押出機は、一般に、前述の(1) から(7) の部品、さらに造粒装置へと繋がった排出部を有している。
グラフト化できる官能性モノマーの性質、ラジカル発生剤の性質、及びこの実施態様において使用された量、さらには操作条件(温度及び時間)は、前述の連続的グラフト化の方法と一致する。
使用されたグラフト化できる官能性モノマーが、不飽和のモノ− 又はジ− カルボン酸の無水物から選択された場合の実施態様において、特に都合のよい結果が得られる。この場合、水蒸気処理から作られる顆粒は、都合がよいことに、例えば完全に非極性であるポリオレフィン層、及び極性樹脂、特にエポキシ基を有する樹脂層の間の、接着剤として使用することができる。無水マレイン酸が特に適している。
具体的な実施態様において、連続的グラフト反応の方法で記載されたもののような、1種以上の通常の添加剤及び/又は前安定剤、さらに抗酸化剤を、グラフト化されたポリオレフィン顆粒の調製において使用することは、任意に可能である。
【0033】
この具体的な実施態様の第一の別型において、グラフト化されたポリオレフィンは、前述のように、出口に排出部上流に位置する圧縮部を有する押出機の中で得られ、かつ少なくとも1種の抗酸化剤が、押出機の圧縮部への溶融体の送給前よりも遅れることなく、溶融体に導入される。この実施態様において、該押出機の排出部は、造粒装置へと繋がり、その吐出口では、グラフト化されたポリオレフィン顆粒が収集され、その後前述の方法によって、水蒸気を含む気体媒体と接触させられる。
第一の別型で使用された押出機は、都合がよいことに前述の部品(1) から(8) を含み、さらにその押出機の排出部は、造粒装置に繋がっている。
【0034】
この具体的な実施態様の第二の別型において、グラフト化されたポリオレフィンは、入口に、前述のポリオレフィン、グラフト化できる官能性モノマー及びラジカル発生剤が少なくとも部分的に導入されるような供給部、その出口に排出部、並びにその排出部と押出機の中途に位置した地点の間に、前述の架橋が少ないグラフト反応の方法に記載された、1又は数個の左回転搬送部材に繋がっている1又は数個の混合部材を有する押出機の中で得られる。
第二の別型において使用された押出機は、都合がよいことに前述の部品(1) から(7) を含み、さらにその押出機の排出部は、造粒装置に繋がっている。
この具体的な実施態様の第三の別型において、グラフト化されたポリオレフィンは、1又は数個の左回転搬送部材に繋がっている1又は数個の混合部材の連続の使用(前述の第一の別型において述べたような)に、圧縮部への溶融体の送給前よりも遅れることのない、抗酸化剤の導入を伴う(前述の第二の別型において述べたような)、押出機の中で得られる。
第三の別型において使用された押出機は、都合がよいことに前述の部品(1) から(8) を含み、さらにその押出機の排出部は、造粒装置に繋がっている。
【0035】
同じく本発明は、顆粒製造直後(この製造は造粒に続くあらゆる処理を含む。) かつ保存前に測定された、一方のメルトインデックスに対する、水蒸気で飽和された気体媒体中、室温、大気圧で48時間顆粒で保存された後に測定された他方のメルトインデックスの比と定義された、メルトインデックス安定性が少なくとも0.90を示すような、グラフト化されたポリオレフィンに関する。特に、このメルトインデックスの安定性は、少なくとも0.95、推奨値は少なくとも0.97である。メルトインデックス安定性を、2個のメルトインデックスの比と定義したので、これは、保存の前後で同じ測定方法が使用されるならば、メルトインデックス測定に使用された方法の影響は受けない。
【0036】
好ましいグラフト化されたポリオレフィン顆粒は、ポリエチレンから得られたものである。これらのグラフト化されたポリエチレン顆粒は、都合がよいことに標準密度(ISO 規格1183−1987 に従って測定) が少なくとも930kg/m、さらに詳細に述べると少なくとも935kg/mである。一般に標準密度は、960kg/m、さらに正確に述べると955kg/mを越えない。これらの安定化したグラフト化されたポリオレフィンは、好ましくはメルトインデックス(ISO 規格1133−1991 に従って、5kg負荷及び190 ℃で測定) は、少なくとも0.05g/10分、ほとんどの場合少なくとも0.1g/10 分、最も都合がよい値は少なくとも0.15g/10分である。このメルトインデックスは、通常20g/10分を、好ましくは10g/10分、さらに詳細に述べると5g/10分を越えない。
【0037】
本発明のグラフト化されたポリオレフィン顆粒のグラフト化された官能性モノマー含有率は、ほとんどの場合ポリオレフィン100 重量部につき少なくとも0.01重量部、特に少なくとも0.1 重量部、最も一般的には少なくとも0.5 重量部である。この含有率は、通常ポリオレフィン100 重量部につき10重量部以下、好ましくは8重量部以下、さらに正確に述べると5重両部以下であり例えば約2重量部である。
本発明のグラフト化されたポリオレフィン顆粒は、平均直径と定義される粒度が、ほとんどの場合少なくとも0.5mm 、特に少なくとも2mm、都合のよい値は少なくとも1mmであるという特徴を有す。この平均直径は、通常10mm以下であり、さらに正確に述べると7mm以下で、最も一般的な値は5mm以下である。
【0038】
下記の実施態様で、本発明を詳細に説明する。比較例1〜7は、比較のために行った。これらの実施態様において使用された記号の意味、記載された量を表す単位、及びそれらの量を測定する方法について、下記に詳細を記す。
MI2 =ISO 規格1133−1991 に従って、2.16kg負荷及び190 ℃で測定された、ポリオレフィンのメルトインデックス。
MI5 =ISO 規格1133−1991 に従って、5kg負荷及び190 ℃で測定された、ポリオレフィンのメルトインデックス。
SD=ISO 規格1183−1987 に従って測定された、kg/mで表された、ポリオレフィンの標準密度。
DG=赤外分光法で測定された、ポリオレフィン100 重量部あたりの、グラフト化された官能性モノマーの重量部で表された、グラフト度。
IP=分で表された、210 ℃でのポリオレフィンの酸化の誘導期。この誘導期は、ポリオレフィンを、210 ℃に保ち、酸素の存在下で酸化させ、ポリオレフィンの酸化によって生じた発熱現象が現れるまでの時間を測定するという、熱分析によって測定される。この誘導期は、熱安定性を測定する。
【0039】
【実施例】
実施例1
本実施例において、無水マレイン酸でグラフト化されたポリオレフィンを製造し、ヒンダードフェノール型の抗酸化剤及び亜リン酸エステル型の抗酸化剤を用いて安定化した。
本実施例は、バス社から販売されているコブレンダー型押出機(MDK/E46B 型) において製造した。この押出機は、連続的に下記の部分を含むように、配置されていた:
(1) 主供給部;
(2) 加熱部;
(3) 供給用オリフィスが付いた、第一反応部;
(4) 供給用オリフィスが付いた、第二反応部;
(5) 未反応の反応物を除去する事が可能な、脱気部;
(6) 供給用オリフィスが付いた、圧縮部;
(7) 造粒スクリューへと繋がっている、排出部。
【0040】
この押出機の(1) の部分に、下記を含む混合物を、10kg/ 時の速度で供給した:
−ソルベイ社から、エルテックス(Eltex) (登録商標)B 4020 Pの名称で市販されている、高密度ポリエチレン(MI2は1.8g/10 分、SDは951kg/mである。) 、100 重量部;
−無水マレイン酸、2.04重量部;
−2,5−ジメチル−2,5− ジ−t− ブチルペルオキシヘキサン、0.04重量部。
同じくこの押出機は、部分(3) の供給用オリフィスを通して、下記を含む混合物を、80g/時の速度で供給した:
−エルテックス(登録商標)B 4020 P、高密度ポリエチレン、100 重量部;
−耐酸性増強剤(ステアリン酸で被覆されたハイドロタルク石) 、50重量部;
−抗酸化剤 [ペンタエリトリチルテトラキス(3,5− ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシフェニルプロピオネート)]、25重量部;
−抗酸化剤、 [トリス−(2,4−ジ−t− ブチルフェニル) ホスファイト] 、25重量部。
使用された抗酸化剤の総量は、ポリエチレン100 重量部につき0.2 重量部であった。
押出の条件を、下記に記す:
−部分(2) の温度:200 ℃;
−部分(3) 及び(4) の温度:220 ℃;
−部分(5) 及び(6) の温度:200 ℃;
−スクリューの温度:160 ℃;
−押出機スクリューの回転速度:150rpm;
−造粒スクリューの回転速度:15rpm 。
得られた生成物は、下記の特徴を有した:
−MI5 =0.25g/10分;
−DG=1.4 重量部;
−IP=4分。
【0041】
実施例2
この実施例において、第二の導入を部分(3) の代わりに部分(4) に行った以外は、実施例1の操作を、同じ条件で、繰り返した。
得られた生成物は、下記の特徴を有した:
−MI5 =0.17g/10分;
−DG=1.6 重量部;
−IP=7分。
比較例1
この比較例において、無水マレイン酸でグラフト化されたポリエチレンは、抗酸化剤を添加しない、米国特許第4927888 号に開示された方法に従って製造した。
部分(3) への第二の導入を省いた以外は、実施例1の操作を、繰り返した。
抗酸化剤も耐酸性増強剤も含まない、得られた生成物は、下記の特徴を有した:
−MI5 =0.13g/10分;
−DG=1.7 重量部;
−IP≦2分。
実施例1及び2で得られた結果と比較例1の結果を比較して、グラフト化されたポリオレフィンの酸素に対する熱安定性(IPで測定) に関する限りは、本発明によって向上したことが明らかになった。
【0042】
比較例2
本比較例において、無水マレイン酸でグラフト化されたポリエチレンは、抗酸化剤を、他の反応物(ポリオレフィン、グラフト化できる官能性モノマー、ラジカル発生剤)と同時に、主供給部に導入することによって製造した。
実施例1で使用したものと同じ押出機を、同じ押出条件で使用した。
この押出機の(1) の部分に、下記を含む混合物を、10kg/ 時の速度で供給した:
−エルテックス(登録商標)B 4020 P、高密度ポリエチレン、100 重量部;
−無水マレイン酸、2.05重量部;
−2,5−ジメチル−2,5− ジ−t− ブチルペルオキシヘキサン、0.04重量部;
−耐酸性増強剤、( ステアリン酸で被覆されたハイドロタルク石) 、0.21重量部;
−抗酸化剤 [ペンタエリトリチルテトラキス(3,5− ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシフェニルプロピオネート)]、0.10重量部;
−抗酸化剤[ トリス−(2,4−ジ−t− ブチルフェニル) ホスファイト] 、0.10重量部。
ポリエチレン量に対する使用された抗酸化剤の総量は、実施例1と同じであった。
得られた生成物は、下記の特徴を有した:
−MI5 =2.4g/10 分;
−DG=0.4 重量部;
−IP≦2分。
実施例1及び2で得られた結果と比較例2の結果を比較して、グラフト度、及びグラフト化されたポリオレフィンの酸素に対する熱安定性(IPで測定) に関する限りは、本発明によって向上したことが明らかになった。
【0043】
比較例3
本比較例において、無水マレイン酸でグラフト化されたポリエチレンは、抗酸化剤を、押出機の排出部上流に位置する圧縮部に導入することによって製造した。
第二の導入を部分(3) の代わりに部分(6) に行った以外は、実施例1の操作を、同じ条件で、繰り返した。
得られた生成物は、下記の特徴を有した:
−MI5 =0.17g/10分;
−DG=1.6 重量部;
−IP≦2分。
実施例1及び2で得られた結果と比較例3の結果を比較して、グラフト化されたポリオレフィンの酸素に対する熱安定性(IPで測定) に関する限りは、本発明によって向上したことが明らかになった。
【0044】
比較例4
本比較例において、無水マレイン酸でグラフト化されたポリエチレンは、反応性押出によって製造し、この方法においては、無水マレイン酸を、材料がすでに溶融され、かつ特にポリエチレン、ラジカル発生剤及び抗酸化剤を含む時点よりも遅れて導入した。
実施例1の押出機を使用し、この押出機の(1) の部分に、下記を含む混合物を、9.6kg/時の速度で供給した:
−エルテックス(登録商標)B 4020 P、高密度ポリエチレン、100 重量部;
−耐酸性増強剤(ステアリン酸で被覆されたハイドロタルク石) 0.2 重量部;
−抗酸化剤 [ペンタエリトリチルテトラキス(3,5− ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシフェニルプロピオネート)]、0.1 重量部;
−抗酸化剤[ トリス−(2,4−ジ−t− ブチルフェニル) ホスファイト] 、0.1 重量部;
−2,5−ジメチル−2,5− ジ−t− ブチルペルオキシヘキサン、0.04重量部。
同じく部分(3) の供給用オリフィスを通して、下記を含む混合物を、0.4kg/時の速度で供給した:
−エルテックス(登録商標)B 4020 P、高密度ポリエチレン、100 重量部;
−無水マレイン酸、100 重量部。
押出条件は、実施例1のものと同じであった。
得られた生成物は、下記の特徴を有した:
−MI5 =2.4g/10 分;
−DG=0.1 重量部;
−IP=13分。
実施例1で得られた結果と比較例4の結果を比較して、グラフト度に関する限りは、本発明によって向上したことが明らかになった。
【0045】
比較例5
本比較例において、無水マレイン酸でグラフト化されたポリエチレンは、反応性押出によって製造し、この方法においては、溶融したポリエチレンに、グラフト化できる官能性モノマー、ラジカル発生剤及び抗酸化剤を同時に、遅れて導入した。
実施例1の押出機を使用し、部分(1) に、エルテックス(登録商標)B 4020 P、高密度ポリエチレンを、9.6kg/時の速度で供給した。
同じく、部分(3) の供給用オリフィスを通じて、下記を含む混合物を、0.4kg/時の速度で、供給した:
−エルテックス(登録商標)B 4020 P、高密度ポリエチレン、100 重量部;
−無水マレイン酸、128 重量部;
−耐酸性増強剤( ステアリン酸で被覆されたハイドロタルク石) 12.8重量部;
−抗酸化剤 [ペンタエリトリチルテトラキス(3,5− ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシフェニルプロピオネート)]、6.4 重量部;
−抗酸化剤[ トリス−(2,4−ジ−t− ブチルフェニル) ホスファイト] 、6.4 重量部;
−2,5−ジメチル−2,5− ジ−t− ブチルペルオキシヘキサン、2.6 重量部。
押出条件は、実施例1のものと同じであった。
得られた生成物は、下記の特徴を有した:
−MI5 =3.9g/10 分;
−DG=0.6 重量部;
−IP=4分。
実施例1で得られた結果と比較例5の結果を比較して、グラフト度に関する限りは、本発明によって向上したことが明らかになった。
【0046】
実施例3
本実施例において、無水マレイン酸でグラフト化された、わずかに架橋されたポリエチレンを製造した。
実施例1に記載された部分(1) から(7) を有し、さらに押出機の全長の70%に配置された左回転搬送部材へ繋がっている混合部材の連続を有する、ヴェルナー&フライデレール(Werner & Pfleiderer) 社から販売されている、かみ合い型同方向回転式二軸スクリュー押出機(ZSK−40 型) を使用した。
この押出機の部分(1) に、下記を含む混合物を56kg/ 時の速度で供給した:
−メルトインデックス(MI5 )が11g/10分、標準密度(SD)が951kg/mである、エルテックス(登録商標)A 4090 P、高密度ポリエチレン、100 重量部;
−2,5−ジメチル−2,5− ジ−t− ブチルペルオキシヘキサン、0.065 重量部;
−無水マレイン酸、0.57重量部;
−抗酸化剤 [ペンタエリトリチルテトラキス(3,5− ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシフェニルプロピオネート)]、0.14重量部;
−抗酸化剤、[ トリス−(2,4−ジ−t− ブチルフェニル) ホスファイト] 、0.14重量部;
−耐酸性増強剤、( ステアリン酸カルシウム)0.028重量部。
【0047】
同じくこの押出機に、機械の長さの40%に配置された部分(3) の供給用オリフィスを通じて、下記を含む混合物を、24kg/ 時の速度で供給した:
−エルテックス(登録商標)B 4020 P、高密度ポリエチレン、100 重量部;
−抗酸化剤 [ペンタエリトリチルテトラキス(3,5− ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシフェニルプロピオネート)]、0.28重量部;
−抗酸化剤、[ トリス−(2,4−ジ−t− ブチルフェニル) ホスファイト] 、0.28重量部;
−耐酸性増強剤( ステアリン酸で被覆されたハイドロタルク石) 、0.057 重量部。
この押出条件を、下記に記す:
−温度:210 ℃;
−押出機スクリューの回転速度:300rpm。
得られた生成物は、下記の特徴を有した:
−MI5 =20g/10分;
−DG=0.36%;
−IP=64分。
【0048】
実施例4
本実施例において、実施例1に記載された部分(1) から(7) を有し、ヴェルナー&フライデレール社から販売されている、かみ合い型同方向回転式二軸スクリュー押出機(ZSK−25 型) を用いて、無水マレイン酸でグラフト化された、わずかに架橋されたポリエチレンを製造した。温度は、190 ℃にコントロールした。スクリューの回転速度は、300rpmであった。この押出機は、後半部に、その全長の73%に配置された、左回転搬送部材へと繋がっている混合部材の連続を含んでいた。
部分(1) に、1kgあたり下記を組成物を含む混合物を、12kg/ 時の速度で導入した:
−実施例1に記載された、高密度ポリエチレン、948.6g;
−1,3−ジ−(2−t−ブチルペルオキシイソプロピル) ベンゼン、0.2g;
−無水マレイン酸、15g 。
得られた生成物は、下記の特徴を有した:
−MI5 =1.5g/10 分;
−DG=1.14重量部。
【0049】
比較例6
グラフト反応試験を、押出機が、左回転搬送部材へと繋がっている混合部材の連続をもたない以外は、実施例4と同じ、一般の条件で行った。
得られた生成物は、下記の特徴を有した:
−MI5 =0.2g/10 分;
−DG=1.36重量部。
実施例4及び比較例6の結果を比較して、この押出機が、その後半部に混合を補強するようなスクリュー部分を有するような場合(実施例4)に達した、生成物のグラフト度及びメルトインデックスの妥協が、より好ましいことが示された。実際に、グラフト度の比較で、実施例4の生成物はより液状であり、このことは、一方でその加工性を高め、かつ他方では生成物が接着能を満足する場合には、グラフト重合体をその界面でより簡便に反応させることができる。
【0050】
実施例5〜7
a)グラフト化されたポリオレフィン顆粒の製造
ヴェルナー&フライデル社のZSK−58型のかみ合い型同方向回転式二軸スクリュー押出機で、設定温度を210 ℃に、スクリューの回転速度を175rpmに定め、実施例1の(1) から(7) の部分を有する押出機に、下記を含む混合物を、部分(1) に、70kg/ 時の速度で供給した:
−エルテックス(登録商標)B 4020 P、高密度ポリエチレン、100 重量部;
−無水マレイン酸、2.14重量部;
−抗酸化剤 [ペンタエリトリチルテトラキス(3,5− ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシフェニルプロピオネート)]、0.14重量部;
−抗酸化剤[ トリス−(2,4−ジ−t− ブチルフェニル) ホスファイト] 、0.14重量部;
−耐酸性増強剤(ステアリン酸カルシウム)、 0.3重量部;
−1,3−ジ−(2−t−ブチルペルオキシイソプロピル) ベンゼン、0.09重量部。
部分(3) に、下記の混合物を、30kg/ 時の速度で供給した:
−エルテックス(登録商標)B 4020 P、高密度ポリエチレン、100 重量部;
−抗酸化剤 [ペンタエリトリチルテトラキス(3,5− ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシフェニルプロピオネート)]、0.65重量部;
−抗酸化剤[ トリス−(2,4−ジ−t− ブチルフェニル) ホスファイト] 、0.65重量部;
−耐酸性増強剤、( ステアリン酸で被覆されたハイドロタルク石) 、0.13重量部。
この生成物は、押出機の出口で造粒した。
無水マレイン酸でグラフト化されたポリエチレンの顆粒は、下記の特徴を有した:
−MI5 =1.6g/10 分;
−DG=0.8 重量部;
−IP=32分。
【0051】
b)水蒸気処理
(a) で得られた顆粒250gを、沸騰水0.3 リットルを含む、1リットルの密閉した容器に入れた。30分後、60分後及び120 分後に、それぞれ、顆粒を水から分離し、かつ真空、80℃で1時間乾燥した。その結果、処理した顆粒は、それぞれ下記の特徴を有す:
実施例5(30分) 、MI5 =0.58;
実施例6(60分) 、MI5 =0.46;
実施例7(120分) 、MI5 =0.51。
C)水分への暴露
その後この顆粒を、相対湿度53%の大気に、22℃で40日間曝した。この暴露の終了時のメルトインデックスには、変化がなかった。
【0052】
比較例7
実施例5〜7の操作を、水蒸気処理を省略した以外は、繰り返した。
水分への暴露の期間(それぞれ1、2、4、6、10、20及び40日) 、メルトインデックスは、下記のように変化した:
1日目、MI5 =1.4 ;
2日目、MI5 =1.4 ;
4日目、MI5 =1.3 ;
6日目、MI5 =1.1 ;
10日目、MI5 =1.0 ;
20日目、MI5 =1.1 ;
40日目、MI5 =0.9 ;
比較例7の結果を、実施例5〜7の結果と比較して、メルトインデックスの変化に関する限りは、本発明によって向上したことが明らかになった。実際に、実施例5〜7においては、水蒸気処理後の、グラフト化されたポリエチレンのメルトインデックスには、変化がなかったが、比較例7においては、そのメルトインデックスは、経時的に変化した。

Claims (26)

  1. 出口に排出部上流に位置する圧縮部を有する押出機において、炭素原子を2〜8個有する線状オレフィンのポリオレフィン、グラフト化できる官能性モノマー及びラジカル発生剤を含む溶融体中でポリオレフィンをグラフト化する連続的方法であって、グラフト化できる官能性モノマー及びラジカル発生剤が既に導入され且つ該ポリオレフィンを含む溶融体中に存在する時点で、及び該押出機の圧縮部への溶融体の送給前よりも遅れることなく、遅延した個々の工程において、少なくとも1種の抗酸化剤( 但し、ヘキサン溶液の抗酸化剤は除く)が、前述の溶融体に導入される事を特徴とする方法。
  2. 前記押出機が、コブレンダー型押出機及びかみ合い型同方向回転二軸スクリュー押出機から選択された、請求項1記載の方法。
  3. 前安定剤が、ポリオレフィン100重量部につき0.01〜0.5重量部の量で、該押出機へのポリオレフィンの導入前又は導入時に、並びに該押出機への抗酸化剤の導入前に、前記ポリオレフィンに添加される、請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記ポリオレフィンの第一の部分が、該押出機の入口の主供給ホッパーに導入され、かつ前記ポリオレフィンの第二の部分が抗酸化剤と同時に導入される、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 温度が、140〜250℃で行われる、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 前記ポリオレフィンが、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンコポリマー類、プロピレンコポリマー類及びそれらの混合物から選択された、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 前記ポリオレフィンが、ポリエチレンである、請求項6記載の方法。
  8. 前記グラフト化できる官能性モノマーが、ビニル系不飽和及び任意に1又は数個の芳香核及び/又は1又は数個のカルボニル基を含む化合物から選択された、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
  9. 前記グラフト化できる官能性モノマーが、無水マレイン酸、スチレン、ジビニルベンゼン及びそれらの混合物から選択された、請求項8記載の方法。
  10. 前記グラフト化できる官能性モノマーが、無水マレイン酸である、請求項9記載の方法。
  11. 前記ラジカル発生剤が、半減期が170℃で短くとも1分であるような有機過酸化物である、請求項1〜10のいずれか1項記載の方法。
  12. 前記ラジカル発生剤が、α,α'-ビス(t- ブチルペルオキシイソプロピル) ベンゼン、及び2,5-ジメチル-2,5-ジ-t-ブチルペルオキシヘキサンから選択される、請求項11記載の方法。
  13. 前記抗酸化剤が、立体的ヒンダードフェノール基を有する化合物、及びリン化合物から選択される、請求項1〜12のいずれか1項記載の方法。
  14. 前記抗酸化剤が、ペンタエリトリチルテトラキス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオネート)及びトリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル) ホスフィット、並びにそれらの混合物から選択された、請求項13記載の方法。
  15. 前記グラフト化できる官能性モノマーが、ポリオレフィン100重量部につき0.01〜10重量部の量で使用される、請求項1〜14のいずれか1項記載の方法。
  16. 前記ラジカル発生剤が、ポリオレフィン100重量部につき0.005〜1重量部の量で使用される、請求項1〜15のいずれか1項記載の方法。
  17. 前記抗酸化剤が、ポリオレフィン100重量部につき0.01〜10重量部の総量で使用される、請求項1〜16のいずれか1項記載の方法。
  18. 請求項1〜17のいずれか1項記載の方法によって得られた、安定化されたグラフト化ポリオレフィン。
  19. ポリオレフィン、グラフト化できる官能性モノマー及びラジカル発生剤を含む溶融体中で、請求項18に記載の安定化されたグラフト化ポリオレフィンを得る為の押出機であって、入口にポリオレフィン、グラフト化できる官能性モノマー及びラジカル発生剤が少なくとも部分的に供給される供給部を有し、出口に排出部を有し、排出部及び押出機の中途に位置した地点の間に、1又は数個の混合部材、その下流に1又は数個の左回転搬送部材を含む事を特徴とする押出機。
  20. 前記押出機が、更に該供給部のすぐ下流に溶融部を、並びに該排出部上流に圧縮部を含む、請求項19に記載の押出機
  21. 前記溶融部が混合部材から、前記圧縮部が右回転搬送部材から成る、請求項20に記載の押出機
  22. 前記押出機が、更に該溶融部のすぐ後部に位置された追加の反応部、並びに該反応部の下流で該圧縮部の上流に位置した脱気部を含む、請求項20又は21に記載の押出機
  23. 前記追加の反応部が、右回転搬送部材及び混合部材で、前記脱気部が右回転搬送部材で構成されている、請求項22に記載の押出機
  24. 前記追加の反応部において、混合部材の全長が、右回転搬送部材の全長の20%を超えない、請求項23に記載の押出機
  25. 出口に排出部上流に位置する圧縮部を含み、少なくとも一種の抗酸化剤が、該圧縮部への溶融体の送給前よりも遅れることなく溶融体に導入される、請求項19〜24の何れか1項に記載の押出機
  26. 1又は数個の左回転搬送部材へと繋がる1又は数個の混合部材の配列が、抗酸化剤が導入される場所及び排出部の間に配置されている、請求項25に記載の押出機
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