JPH0721587Y2 - ベルベット調立毛経編地 - Google Patents

ベルベット調立毛経編地

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JPH0721587Y2
JPH0721587Y2 JP1988030477U JP3047788U JPH0721587Y2 JP H0721587 Y2 JPH0721587 Y2 JP H0721587Y2 JP 1988030477 U JP1988030477 U JP 1988030477U JP 3047788 U JP3047788 U JP 3047788U JP H0721587 Y2 JPH0721587 Y2 JP H0721587Y2
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pile
velvet
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warp
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武彰 拓殖
通雄 松原
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案はベルベット調立毛経編地に関するものである。
[従来の技術及び解決すべき課題] ベルベットは、元来シルク、レーヨン、ジアセテート等
を経糸として用いた経パイル織物からなり、高級立毛織
物として婦人服、紳士服、子供服、インテリア等幅広く
用いられている。
しかし、元々組織が織物の為伸縮性、ドレープ性、パイ
ル保持性に欠け、縫製面でも裏面が滑り易いので重ね裁
断しにくく、パッカリングが生じ易く縫いにくい等の欠
点がある。
素材も熱可塑性の少ないシルク、レーヨン、ジアセテー
トが主流で縫製時の積み重ねしわ、着用時の当りしわ等
の問題もある。
又、パイルが生糸か甘撚糸使いの為、着用等でそのパイ
ルの角度が傾いてきた時きらわれ易いきらついた金属調
の光沢になる。
一方熱可塑性繊維の生糸を用い丸編のシンカーパイル、
経編の起毛、、経編のダブルラッセル、経編のポール
編、及び熱可塑性繊維の捲縮糸を用いた丸編シンカーパ
イル等種々検討されているが、いずれも立毛感が不足し
たり、目付けがつきすぎたり、パイル保持性に欠けた
り、又きらついた金属調の光沢がありベルベット商品と
いうにはほど遠い。
本考案は上記問題点を解消したベルベット調立毛経編地
の提供を目的とする。
[課題を解決するための手段] 本考案は、1cm当り10〜40ケの捲縮を有するアセテート
繊維をパイルに用い、グランド部にポリエステル繊維を
用いてなるベルベット調立毛経編地であり、又本考案の
好ましい実施態様は、(イ)パイルにトリアセテート繊
維を用いること(ロ)パイル角度が65度以上90度未満で
あること、(ハ)パイル密度が5000本/cm2〜40000本/
cm2、(ニ)パイル長が0.5〜2.5mmであること、(ホ)
編地組織が28G〜36G、2〜4BARの経編サテン組織で、サ
テン部の振りが1/4〜1/7であること等である。
このような構成によって、本考案のベルベット調立毛経
編地は、縫製面でも一般に織物ベルベットで欠点となっ
ているパッカリング、重ね裁断、生地の斜めからの裁
断、積みシワ等の問題が少なく、又、アイロン仕上げに
ついてはパイルのアセテート繊維(特にトリアセテート
繊維)は中温での乾熱アイロンがききにくく、グランド
部を形成しているポリエステル繊維はそれがききやすい
為、割アイロンも中温での乾熱アイロンででき、もしそ
れによるあたりができてもスチームを生地から数cm離し
てかけてやれば解消できる。すなわち、織物ベルベット
の縫製工程でコスト高の要因であるピンボード併用アイ
ロン仕上げが不用で、当て布の上から直接中温乾熱アイ
ロンをかけることにより割アイロン等の仕上げができる
のである。更に、着用に際しても型くずれ、シワになり
にくく、織物レーヨンベルベットに比べ大変優れてい
る。
本考案において、用いるパイルの捲縮数は、1cm当り10
〜40ケである必要があり、捲縮数が10ケ未満であると光
沢が過多にになり、本考案の目的とするベルベット調立
毛経編地が得られない。また、捲縮数が1cm当り40ケを
越えると光沢が鈍くなり、本考案の目的とするベルベッ
ト調立毛経編地が得られない。
さらに、本考案においては、パイル角度が65度以上90度
未満であることが好ましく、パイル角度が65度未満であ
ると得られる製品の品位が低下し、90度であると、かえ
って製品の深みがなくなる。
パイル密度は、5000本/cm2〜40000本/cm2及びパイル
長は、0.5〜2.5mmの範囲が好ましく、パイル密度が5000
本/cm2未満またはパイル長が0.5mm未満であると製品の
品位が低下し、パイル密度が40000本/cm2またはパイル
長が2.5mmを越えると品位の低下はないが、コスト高に
なり好ましくない。
以上のような条件の編地は、編地組織が28G〜36G、2〜
4BARの経編サテン組織で、サテン部の振りが1/4〜1/7と
することによって、得ることが容易となる。
図は本考案に係る立毛経編地の断面図で、同図におい
て、(1)はアセテート捲縮繊維からなるパイルであ
り、(2)はポリエステル繊維からなるグランド部であ
る。
以下実施例により本考案を更に具体的に説明する。
[実施例1] パイル部の繊維としてブライト75デニール20フィラメン
トのトリアセテートフィラメント糸を用い、該トリアセ
テート糸を2ヒータ仮撚機にて撚数2100T/Mで仮撚加工
し、その仮撚チーズを25℃、65%の条件下で72時間エイ
ジングした。捲密度は0.33g/cm3であった。
尚、その時の仮撚チーズのチューブはチーズ内層部への
水分、スチームの浸透化の為に、糸染め時に用いる穴あ
き樹脂チューブを使用した。
次に、130℃で40分間スチームセットし経編用ビームに
整経後、マイヤーKE3 28G経編機で編立た。
一方グランド部の繊維にポリエステルセミダル30デニー
ル12フィラメントを用い同経編機にかけた。
編立組織はフロント1−0・6−7 ミドル1−0・1
−2 バック1−0・2−3で、このときの編立密度は
経28本/inch、緯80本/inchである。編立スピードは450r
pmで通常の経編生産商品と同程度である。
この編地を90℃の熱水でリラックスした後乾燥、中間セ
ットしてサテン部を内側にタッキングし高圧液流染色機
で浴比1:25にて染色した。その編地に起毛剤を付着し、
サテン部を3〜6回起毛、揃毛の後、特開昭57−161159
号記載の立毛加工機にかけパイル角度を平均45度→平均
75度にした。その時の加工温度は190〜210℃で、生地ス
ピードは3m/minであった。
次に、幅出し、揃毛、170℃で仕上げセットをした。そ
の時のパイル部のクリンプ数は平均21ケ/cm、パイル角
度平均80度、パイル密度は平均8850本/cm2、パイル長
は平均1.5mmで目付けは280g/m2、経密度は42ウェル/inc
h、緯密度は68コース/inchであった。
できあがった編地はパイル部に微細捲縮があり、高級綿
ベルベット調光沢、深みを有し適度なドレープ性があっ
た。
縫製面でも一般に織物ベルベットで欠点となっているパ
ッカリング、重ね裁断、生地の斜めからの裁断、積みシ
ワ等の問題が少なく、又、アイロン仕上げについてはパ
イル部のトリアセテート繊維は中温での乾熱アイロンが
ききにくく、グランド部を形成しているポリエステル繊
維はそれがききやすい為、割アイロンも中温での乾熱ア
イロンででき、もしそれによるあたりができてもスチー
ムを生地から数cm離してかけてやれば解消できることが
わかった。
すなわち、織物ベルベットの縫製工程でコスト高の要因
であるピンボード併用アイロン仕上げが不用で、当て布
の上から直接中温乾熱アイロンをかけることにより割ア
イロン等の仕上げができるのである。
更に着用に際しても型くずれ、シワになりにくく、織物
レーヨンベルベットに比べ大変優れていることがわかっ
た。
[実施例2] パイル部の繊維としてブライト75デニール30フィラメン
トのトリアセートフィラメント糸を用いた。該トリアセ
テート糸を2ヒーター仮撚機にて撚数2100T/Mで仮撚加
工し、その仮撚チーズを実施例1と同様エイジングし
た。
尚、その時の仮撚チーズのチューブは穴あき樹脂チュー
ブを使用した。
次に、130℃で40分間スチームセットし経編用ビームに
整経後、マイヤーKE3 28G経編機にて編立た。
一方グランド部のミドル、バックバー用繊維としてポリ
エステルセミダル30デニール12フィラメントを用い経編
機にかけた。
編立組織はフロント1−0・5−6 ミドル1−0・1
−2 バック1−2・1−0である。このときの編立密
度は経28本/inch、緯78本/inchであり、編立スピードは
450rpmで通常の経編生産商品と同程度である。
この編物を90℃の熱水でリラックスして乾燥し、起毛剤
を付着しサテン部を2回起毛、セット、揃毛の後、パイ
ル面を内側に染色液の流れに順毛になるようタッキング
して高圧液流染色機で浴比1:30にて染色した。すると染
色機の中でむだな羽毛が除去され、又染液で毛羽が一定
方向に捌かれ光沢のあるパネベルベット調の生地ができ
あがった。
染色あがりの生地を再度揃毛し、仕上げ剤を付着して、
実施例1と同様に立毛加工機にかけパイル角度を平均30
度→70度にした。その時の加工温度は190〜210℃で、生
地スピードは3m/minであった。そして、幅出し、揃毛、
180℃で仕上げセットをした。
できあがった編地のパイル部のクリンプ数は平均21ケ/c
m、パイル角度は平均75度、パイル密度は平均11250ケ/
cm2、パイル長は平均1.4mmで目付けは220g/m2で経密度3
9ウェル/inch、緯密度62コース/inchあった。
又、パイル部に微細捲縮がありシルキーな光沢、深みを
有し従来のシルク、レーヨン織物ベルベットに比べ緯ス
トレッチ、ドレープ性、パイル保持力性能に優れ高級感
も優位差がなかった。
本商品はアセテート繊維とポリエステル繊維の熱可塑性
繊維で構成されている為、仕上げ反の出荷形態は従来の
織物ベルベットの様なピン掛けあんどん捲き宙吊り梱包
でなく、通常のロール捲き宙吊り梱包でよい。
又、ロール内層部で発生したシワ、あたりはスチームを
生地から数cm離してかけることにより解消できた。
[考案の効果] 上述の如く構成された本考案によれば、パイルに微細な
捲縮が存在して高級ベルベット調の光沢と深みを呈し、
しかも従来のベルベットに比較してドレープ性及び伸縮
性の優れた経編地が得られるという効果、及び織物ベル
ベットの縫製工程でコスト高の要因であるピンボード併
用アイロン仕上げが不用で、当て布の上から直接中温乾
熱アイロンをかけることにより割アイロン等の仕上げが
できるという効果、更に着用に際しても型くずれ、シワ
になりにくくいという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図は本考案に係る立毛編地の断面図で、(1)はパイル
部、(2)はグランド部である。

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】1cm当り10〜40ケの捲縮を有するアセテー
    ト繊維をパイルに用い、グランド部にポリエステル繊維
    を用いてなるベルベット調立毛経編地。
  2. 【請求項2】パイル糸がトリアセテート繊維である請求
    項1記載のベルベット調立毛経編地。
  3. 【請求項3】パイル角度が65度以上90度未満である請求
    項1又は2記載のベルベット調立毛経編地。
  4. 【請求項4】パイル密度が5000本/cm2〜40000本/c
    m2、パイル長が0.5〜2.5mmである請求項1,請求項2又は
    請求項3記載のベルベット調立毛経編地。
  5. 【請求項5】編地組織が28G〜36G、2〜4BARの経編サテ
    ン組織でサテン部の振りが1/4〜1/7である請求項1,請求
    項2,請求項3又は請求項4記載のベルベット調立毛経編
    地。
JP1988030477U 1988-03-08 1988-03-08 ベルベット調立毛経編地 Expired - Lifetime JPH0721587Y2 (ja)

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JPH01136189U JPH01136189U (ja) 1989-09-18
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