JPH0627602Y2 - 和装用の半衿 - Google Patents
和装用の半衿Info
- Publication number
- JPH0627602Y2 JPH0627602Y2 JP1986128147U JP12814786U JPH0627602Y2 JP H0627602 Y2 JPH0627602 Y2 JP H0627602Y2 JP 1986128147 U JP1986128147 U JP 1986128147U JP 12814786 U JP12814786 U JP 12814786U JP H0627602 Y2 JPH0627602 Y2 JP H0627602Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- collar
- twill
- fabric
- half collar
- warp
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Undergarments, Swaddling Clothes, Handkerchiefs Or Underwear Materials (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 {産業上の利用分野} 本考案は、和装の長襦袢等に使用する半衿に関するもの
である。
である。
{従来の技術} 第3図は、和装の長襦袢を示す概略図である。
第3図において、1は半衿である。長襦袢等に使用する
半衿1は、衿元の装飾的な役割と、衿の汚れを防止する
目的で長襦袢の衿の上に取付けて用いられているが、着
物の着付けの秘訣は、衿元からと言われているように、
衿の抜き方および衿元の美しさがポイントである。
半衿1は、衿元の装飾的な役割と、衿の汚れを防止する
目的で長襦袢の衿の上に取付けて用いられているが、着
物の着付けの秘訣は、衿元からと言われているように、
衿の抜き方および衿元の美しさがポイントである。
第4図は、従来の和装用の半衿を示す概略図である。
従来の半衿は、織物を緯糸の方向に所定の幅をもって経
糸の方向に裁断し、緯糸の方向を半衿の幅方向と一致す
る方向に取付けていた。
糸の方向に裁断し、緯糸の方向を半衿の幅方向と一致す
る方向に取付けていた。
{考案が解決しようとする問題点} しかしながら、上記従来の半衿においては、第4図に示
すように、着付けたときに、半衿の三つ衿付近に角出し
現象2が半衿の幅方向に生じ、結果として半衿の長手方
向に浮きじわを作る原因となっていた。したがって、従
来の半衿構造では、衿元をすっきりと美しく、体裁良く
着付けすることができなかった。
すように、着付けたときに、半衿の三つ衿付近に角出し
現象2が半衿の幅方向に生じ、結果として半衿の長手方
向に浮きじわを作る原因となっていた。したがって、従
来の半衿構造では、衿元をすっきりと美しく、体裁良く
着付けすることができなかった。
これらの浮きじわを解消するための方策として、捲縮加
工糸使いの織物を使用し、その伸縮性を利用して成型プ
レスによる衿の固定を試みたが、充分な効果を得ること
ができなかった。
工糸使いの織物を使用し、その伸縮性を利用して成型プ
レスによる衿の固定を試みたが、充分な効果を得ること
ができなかった。
襦袢の衿構成を考えた場合、厚地の衿芯、本衿、さらに
は半衿と幾重にも重なるため、着用状態においては、半
衿の内衿と外衿とに相当する内周、外周差は、2〜3mm
にもなる。従来の半衿は、半衿の長手方向に経糸が通っ
ているため、その方向への伸縮は経糸自身の伸長による
ものであり、その伸度はほとんど無く伸縮性に極めて乏
しく、織構造的にこれだけ多くの内、外周差を吸収する
構造にはなっていない。したがって、経糸に若干の伸縮
性を付与しても、問題の解消には不充分である。
は半衿と幾重にも重なるため、着用状態においては、半
衿の内衿と外衿とに相当する内周、外周差は、2〜3mm
にもなる。従来の半衿は、半衿の長手方向に経糸が通っ
ているため、その方向への伸縮は経糸自身の伸長による
ものであり、その伸度はほとんど無く伸縮性に極めて乏
しく、織構造的にこれだけ多くの内、外周差を吸収する
構造にはなっていない。したがって、経糸に若干の伸縮
性を付与しても、問題の解消には不充分である。
本考案の目的は、上記の従来の問題点を解消せんとする
ものであり、織物のバイヤス方向において塩瀬織物調の
畝立ち、外観を呈する特殊綾織物(以下綾塩瀬調織物と
いう)により、浮きじわのない和装用の半衿を提供せん
とするものである。
ものであり、織物のバイヤス方向において塩瀬織物調の
畝立ち、外観を呈する特殊綾織物(以下綾塩瀬調織物と
いう)により、浮きじわのない和装用の半衿を提供せん
とするものである。
{問題点を解決するための手段} 上記の目的を達成する本考案の構成は、次の通りであ
る。すなわち、 フィラメントの生糸で構成される綾織物からなる和装用
の半衿において、上記綾織物の織組織が 仕上げ密度が経糸および緯糸とも同一であって、上記綾
織物の綾目の方向を上記半衿の幅方向と一致する方向に
取付けてなり、塩瀬織物調の畝立ちを有することを特徴
とする和装用の半衿である。
る。すなわち、 フィラメントの生糸で構成される綾織物からなる和装用
の半衿において、上記綾織物の織組織が 仕上げ密度が経糸および緯糸とも同一であって、上記綾
織物の綾目の方向を上記半衿の幅方向と一致する方向に
取付けてなり、塩瀬織物調の畝立ちを有することを特徴
とする和装用の半衿である。
本考案の構成を図面に基づいて更に詳しく説明する。
第1図は、本考案に係る半衿を得るための綾織物の裁断
を説明するための図である。また、第2図は、本考案に
係る半衿を得るための綾織物の一例を示す織物組織図で
ある。
を説明するための図である。また、第2図は、本考案に
係る半衿を得るための綾織物の一例を示す織物組織図で
ある。
第1図において、Aは経糸の配列方向を示し、Bは緯糸
の配列方向を示す。また、3は綾目であり、該綾目は4
5°の綾角度を有している。さらに4は、本考案に係る
半衿1を得るための裁断線を示すものであり、半衿1の
長手方向は、上記綾目3と直角の方向Yに裁断し、半衿
1の幅方向は、上記綾目3の方向と一致する方向X、す
なわち45°の正バイヤスに裁断する。
の配列方向を示す。また、3は綾目であり、該綾目は4
5°の綾角度を有している。さらに4は、本考案に係る
半衿1を得るための裁断線を示すものであり、半衿1の
長手方向は、上記綾目3と直角の方向Yに裁断し、半衿
1の幅方向は、上記綾目3の方向と一致する方向X、す
なわち45°の正バイヤスに裁断する。
そして、本考案においては、上記綾織物の綾目3の方向
を上記半衿1の幅方向と一致する方向に取付けるもので
ある。
を上記半衿1の幅方向と一致する方向に取付けるもので
ある。
半衿に適用する織物は、縮緬、塩瀬、紋倫子、絽などの
織物が一般的で、中でも塩瀬織物は代表的なものである
が、上記のように本考案においては、綾目の方向と半衿
の幅方向とが一致するように裁断して半衿とすることに
より、塩瀬織物調の畝立ちを有する半衿を得ることがで
きる。
織物が一般的で、中でも塩瀬織物は代表的なものである
が、上記のように本考案においては、綾目の方向と半衿
の幅方向とが一致するように裁断して半衿とすることに
より、塩瀬織物調の畝立ちを有する半衿を得ることがで
きる。
さらに、本考案の半衿は、45°の正バイヤス方向に裁
断されているため、半衿の幅方向・長手方向の伸縮性に
富み、ねじれや浮きじわが入り難い。
断されているため、半衿の幅方向・長手方向の伸縮性に
富み、ねじれや浮きじわが入り難い。
45°の正バイヤス半衿で、かつ塩瀬調の畝立ちを有す
るポリエステル繊維を使用した綾塩瀬調織物を半衿にし
た場合は、第1図に示すように、45°の正バイヤス半
衿1が裁断可能な生地の仕上げ幅の算式は で、生地の設定仕上げ幅としては、90〜92cmの範囲
が適当である。また、使用原糸は、織物の光沢感、ボリ
ューム感、ならびにバイヤス方向の伸縮程度を加味し
て、経、緯糸ともフィラメントの生糸を使用することが
重要であり、150〜250デニールのポリエステルマ
ルチフィラメントの生糸であることが好ましい。紡績糸
あるいはフィラメントの加工糸から構成される織物の場
合には、繊維間の摩擦力・拘束力が大きくなるためバイ
ヤス方向の伸縮性が低減し好ましくない。
るポリエステル繊維を使用した綾塩瀬調織物を半衿にし
た場合は、第1図に示すように、45°の正バイヤス半
衿1が裁断可能な生地の仕上げ幅の算式は で、生地の設定仕上げ幅としては、90〜92cmの範囲
が適当である。また、使用原糸は、織物の光沢感、ボリ
ューム感、ならびにバイヤス方向の伸縮程度を加味し
て、経、緯糸ともフィラメントの生糸を使用することが
重要であり、150〜250デニールのポリエステルマ
ルチフィラメントの生糸であることが好ましい。紡績糸
あるいはフィラメントの加工糸から構成される織物の場
合には、繊維間の摩擦力・拘束力が大きくなるためバイ
ヤス方向の伸縮性が低減し好ましくない。
仕上げ密度は、経、緯とも同一とすることが重要であ
り、その密度は90〜120本/inが好ましい。
り、その密度は90〜120本/inが好ましい。
目付は160〜180g/m2の範囲の綾織物で、織組織
は第2図に示すように、 とすることが重要である。なお、 では畝たちが悪く、 では経糸の浮きが多く、目ずれし易いなどの欠点を有す
る。
は第2図に示すように、 とすることが重要である。なお、 では畝たちが悪く、 では経糸の浮きが多く、目ずれし易いなどの欠点を有す
る。
織組織を とし、仕上げ密度を経糸および緯糸ともに同一とするこ
とにより、綾角度が45°を有する織物となり、バイヤ
ス方向に45°の角度で塩瀬織物調の畝立ちを有するも
のとなる。
とにより、綾角度が45°を有する織物となり、バイヤ
ス方向に45°の角度で塩瀬織物調の畝立ちを有するも
のとなる。
本考案において綾角度を45°とすることにより、第1
図に示すように裁断し半衿とした場合、経糸と緯糸との
バランスが良く、縫い付けた際に浮きじわを生じ難くな
る。
図に示すように裁断し半衿とした場合、経糸と緯糸との
バランスが良く、縫い付けた際に浮きじわを生じ難くな
る。
{実施例} 実施例1 経糸、緯糸ともに概略同じ繊度のポリエステルフィラメ
ント糸を用い(経糸200D−96F、緯糸225D−
216F)、 (綾織)で織成した。織密度は、経、緯ともに99本/
inと同一にした。
ント糸を用い(経糸200D−96F、緯糸225D−
216F)、 (綾織)で織成した。織密度は、経、緯ともに99本/
inと同一にした。
得られた綾織物(綾角度が45°)を、綾目の方向と半
衿の幅方向とが一致するように第1図に示すように裁断
し、塩瀬織物調の畝立ちを有する半衿を得た。得られた
半衿は長手方向に伸縮性を有するものであった。
衿の幅方向とが一致するように第1図に示すように裁断
し、塩瀬織物調の畝立ちを有する半衿を得た。得られた
半衿は長手方向に伸縮性を有するものであった。
得られた半衿を長襦袢の衿に取り付けると、浮きじわは
発生せず、畝立ちが明瞭であり、生地表面も美しいもの
であった。
発生せず、畝立ちが明瞭であり、生地表面も美しいもの
であった。
比較例1 経糸にポリエステル/綿(65/35)の紡績糸4
4S、緯糸にポリエステル/綿(65/35)の紡績糸
44S/2を用いて、平織(ブロード)で構成した。織
密度は、経139本/in、緯70本/inとした。
4S、緯糸にポリエステル/綿(65/35)の紡績糸
44S/2を用いて、平織(ブロード)で構成した。織
密度は、経139本/in、緯70本/inとした。
得られた平織物を45°バイヤス(正バイヤス)に裁断
し、半衿を得た。
し、半衿を得た。
得られた半衿を長襦袢の衿に取り付けると、衿ぐりに浮
きじわは目立たなかったが、畝立ちが悪く、生地表面に
毛羽があり体裁良く着付けすることができなかった。
きじわは目立たなかったが、畝立ちが悪く、生地表面に
毛羽があり体裁良く着付けすることができなかった。
比較例2 経糸にポリエステルフィラメント糸(50D−48
F)、緯糸にポリエステルフィラメント糸(300D−
96F)を用いて、平織(塩瀬)で織成した。織密度
は、経260本/in、緯45本/inとした。
F)、緯糸にポリエステルフィラメント糸(300D−
96F)を用いて、平織(塩瀬)で織成した。織密度
は、経260本/in、緯45本/inとした。
得られた平織物を経糸と同じ方向に裁断し、塩瀬織物の
半衿を得た。
半衿を得た。
得られた半衿を長襦袢の衿に取り付けると、衿ぐり近辺
に浮きじわが発生し、見映えの悪いものであった。
に浮きじわが発生し、見映えの悪いものであった。
{効果} 本考案は、上記の構成とすることにより、浮きじわのな
い塩瀬織物調の畝立ち、外観を呈する綾塩瀬調織物によ
る和装用の半衿を提供することができる。そして、該半
衿は、衿の沿いがよく、半衿の縫い付け易さが向上し、
またねじれや皺が入り難くなるという効果を奏する。
い塩瀬織物調の畝立ち、外観を呈する綾塩瀬調織物によ
る和装用の半衿を提供することができる。そして、該半
衿は、衿の沿いがよく、半衿の縫い付け易さが向上し、
またねじれや皺が入り難くなるという効果を奏する。
第1図は、本考案に係る半衿を得るための綾織物の裁断
を説明するための図である。また、第2図は、本考案に
係る半衿を得るための綾織物の一例を示す織物組織図で
ある。 第3図は、和装の長襦袢を示す概略図である。 第4図は、従来の和装用の半衿を示す概略図である。 1:半衿 2:角出し現象 3:綾目 4:裁断線 A:経糸の配列方向 B:緯糸の配列方向
を説明するための図である。また、第2図は、本考案に
係る半衿を得るための綾織物の一例を示す織物組織図で
ある。 第3図は、和装の長襦袢を示す概略図である。 第4図は、従来の和装用の半衿を示す概略図である。 1:半衿 2:角出し現象 3:綾目 4:裁断線 A:経糸の配列方向 B:緯糸の配列方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審判の合議体 審判長 産形 和央 審判官 外山 和枝 審判官 津野 孝 (56)参考文献 実公 昭57−31121(JP,Y2)
Claims (1)
- 【請求項1】フィラメントの生糸で構成される綾織物か
らなる和装用の半衿において、上記綾織物の織組織が 仕上げ密度が経糸および緯糸とも同一であって、上記綾
織物の綾目の方向を上記半衿の幅方向と一致する方向に
取付けてなり、塩瀬織物調の畝立ちを有することを特徴
とする和装用の半衿。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986128147U JPH0627602Y2 (ja) | 1986-08-25 | 1986-08-25 | 和装用の半衿 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986128147U JPH0627602Y2 (ja) | 1986-08-25 | 1986-08-25 | 和装用の半衿 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6334102U JPS6334102U (ja) | 1988-03-04 |
JPH0627602Y2 true JPH0627602Y2 (ja) | 1994-07-27 |
Family
ID=31023554
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1986128147U Expired - Lifetime JPH0627602Y2 (ja) | 1986-08-25 | 1986-08-25 | 和装用の半衿 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0627602Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6331533Y2 (ja) * | 1980-07-29 | 1988-08-23 |
-
1986
- 1986-08-25 JP JP1986128147U patent/JPH0627602Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6334102U (ja) | 1988-03-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI527948B (zh) | Plush fabric and manufacturing method | |
US3965943A (en) | Narrow elastic fabric for use as waistband in articles of apparel | |
JPH05214630A (ja) | 外被に剛性を付与するための心地及びその用途 | |
CA2203949A1 (en) | Collar with a reinforcing base fabric | |
CN111938218A (zh) | 一种可机洗西装的制作方法 | |
JPH0627602Y2 (ja) | 和装用の半衿 | |
CN216942192U (zh) | 一种抗撕裂型面料 | |
KR101874737B1 (ko) | 고수축사와 저수축사를 경사로 한 중공주름직물 | |
CN206814941U (zh) | 一种超细涤锦纤维异面绒布 | |
JPH10121347A (ja) | 織物及びその製造方法 | |
JP3366418B2 (ja) | 接着芯地用基布及びその製造方法 | |
JP3712211B2 (ja) | スラックスおよびスーツ | |
CN217851502U (zh) | 一种折痕自然的polo衫用横机衣领 | |
CN216255521U (zh) | 一种防变形针织衫 | |
CN217038957U (zh) | 居家服 | |
CN210062284U (zh) | 一种柔软性高的毛圈双层布 | |
KR102522020B1 (ko) | 커버드 탄성밴드 | |
CN218650349U (zh) | 一种超薄裸织防脱散丝袜 | |
CN220576746U (zh) | 亲肤保暖里布面料 | |
CN219927133U (zh) | 一种粗针立体呢面料 | |
JPS62243847A (ja) | 変り織物 | |
CN214563385U (zh) | 一种不易褪色的纺织面料 | |
CN213972905U (zh) | 一种中空异型涤纶混纺纱提花保暖针织面料 | |
CN213604458U (zh) | 一种易清洗防风毛衣 | |
CN211892278U (zh) | 一种三色龙凤呢 |