JP2001234462A - マイヤー毛布のチンチラ加工方法と該方法により製造されたマイヤー毛布 - Google Patents

マイヤー毛布のチンチラ加工方法と該方法により製造されたマイヤー毛布

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交只 橘本
Michio Kawabata
道雄 川端
Kenji Tachibana
建治 橘
Kenichi Azumaguchi
健一 東口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】毛羽の長さを長く採り易いマイヤー生地の毛布
を製造するに、光沢変化の現れるチンチラ加工が充分に
活かされながら、毛布の風合いとして必要な柔らかく、
且つ充分な嵩(ボリューム)を現出することが出来るよ
うにし、従来には存在しなかったチンチラ加工を施した
マイヤー毛布を提供できるようにすることである。 【解決手段】マイヤー編みの基生地を所定のプロセスを
経てマイヤー生地毛布とし、この後、このマイヤー生地
毛布を皺寄せ状態に折り畳み、この状態で高温熱湯処理
して水冷し、しかる後に、このマイヤー生地毛布の少な
くとも解毛部側に対して熱乾燥処理を施すようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、アクリル繊維、綿、又
は、アクリル繊維と綿混紡のマイヤー毛布の加工方法及
び該方法によって改良されたマイヤー毛布に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に毛布は、生地面を起毛(起毛が必
要な場合)し、その編糸を解毛(解繊)し、毛刈りし、
ポリシャーにかけて艶出しすることによって製造され
る。 毛布の生地としては、通常、片面にパイルを備え
たパイル織り生地(両面パイルの織り機もある)が用い
られていたが、その後、生産性に優れたマイヤー編機の
登場により、センターカットのマイヤーの基生地(経
編)を用いるようになり、現在では、殆どこのマイヤー
生地に前述した加工を加えて生産している。
【0003】片面パイルのマイヤーの基生地(経編)
は、周知のように、マイヤーの基生地(経編)の厚み方
向の中間にナイフを入れて分断(センターカット)し、
二つの生地を得て、各々、そのカットされた部分の編糸
を解毛し、毛刈りすることとなるが、マイヤー生地の場
合には、その釜間の調整が容易である為、前述のマイヤ
ーの基生地(経編)の厚み方向の長さ、換言すると、カ
ットした際の編糸の長さ、即ち、毛布の毛の長さを容易
に調整(5〜20mm程度)できるということでもあ
り、こうした理由も、マイヤー生地を毛布の基材として
用いる一つの重要な理由である。
【0004】毛布を形成するための上述した加工によ
り、解毛され、毛羽立ちされて嵩の高い柔らかな生地面
と毛並みの風合いを得ることができるようになり、更
に、異なる風合いを得るために、マイヤー生地を所望で
カラーで染色したり、或いは所望の柄に多色でプリント
をして、独創性を持たせ、商品としての付加価値が高く
なるようにした毛布が提案されている。ところで、毛布
ではないが、こうした解毛、艶出しを主体とする柔らか
な風合いを持った生地の付加価値を高める一つの方法と
して、更に異なる風合いを求める要望が出来てきてお
り、その一つとして、毛艶に光沢の変化が現れ、高級感
を出すことのできる、所謂チンチラ加工(クラッシュ加
工とも呼ばれる)と呼ばれるものが用いられている。
【0005】一般に、チンチラ加工(本発明の定義でも
ある)とは、光沢を持った毛並みが一様な光沢を放つの
ではなく、一方向から見た場合に、不規則な変化を表す
もので、見た目には、光沢の皺というべきものが形成さ
れて、その多数の皺によって区画され各部分で、視覚的
に前記光沢が明瞭に発現されたり、弱められたり、或い
は消されたりするものを言い、これがチンチラの毛皮の
光沢に酷似しているところから命名されたものであると
されている。
【0006】チンチラ加工は、これまでに例えば経編み
トリコットの片面カットパイルを起毛し、解毛し、これ
を任意に皺のよる状態で畳んで容器に詰め、所定の高温
度の湯に浸して加圧し、その後に水冷却するという方法
で実施されており、その高級感を利用して、例えば、マ
ットやフトン等のヘム用の生地として装飾的に用いられ
ていることはあったが、こうした経編みトリコットの片
面カットパイルの生地をチンチラ加工しても、その繊維
は、起毛し、解毛してもせいぜい3〜5mm程度の長さ
しか得られないものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上述し
た解毛長さを5〜30mm程度と任意の長さに長く採る
ことの出来るマイヤー毛布について、その長い解毛に、
上述した従来のチンチラ加工(クラッシュ加工)を施す
ことが出来れば、これまでに全く存在しなかった高級感
を漂わせるチンチラの風合いのマイヤー毛布が得られる
ことになり、マイヤー毛布に新たな付加価値を与えるこ
との出来る新商品を得られるのでないかと考えた。
【0008】そこで、マイヤー編機の釜間を調整し、毛
布として充分な解毛長(5〜20mm)を出すことの出
来るマイヤー基生地(センターカット)を、所定の柄に
プリント染色した後に解毛機にかけ、そのカット部のパ
イル糸を解繊、解毛し、ポリシャーにかけて艶出しし、
その後に、これを、皺寄せ状態に折り畳んで容器に入
れ、従来のチンチラ加工のように高温水に浸し、加圧し
て後に水を供給して急冷して乾燥させる方法を試みた。
【0009】しかし乍ら、このマイヤー生地を乾燥(自
然乾燥及び加熱乾燥)させたところ、多数の皺寄せ状態
が得られたものの、上述した如く解毛した毛が長い為
に、皺寄せ時にその根本部位から曲折して、解毛が完全
に倒伏し、乾燥後もゆったりとした毛の膨らみ(毛羽立
ち)、即ち柔らかな嵩(ボリューム)が得られず、従っ
て、例えば、乾燥後に仕上げとしてポリシャーをかけよ
うとしてもかけ難く、こうした状況を克服するべく、再
度解毛機にかけても、毛の根本から倒伏した繊維をその
まま毛羽立たせると、その皺寄せ状態が完全ではないが
略々元の状態に復元してしまい、チンチラの風合い(光
沢変化)が弱まってしまうという問題がある。
【0010】本発明は、毛羽の長さを長く採り易いマイ
ヤー生地の毛布を製造するに、上述した光沢変化の現れ
るチンチラ加工が充分に活かされながら、毛布の風合い
として必要な柔らかく、且つ充分な嵩(ボリューム)を
現出することが出来るようにし、以て、従来には存在し
なかったチンチラ加工を施したマイヤー毛布を提供でき
るようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるマイヤー
毛布のチンチラ加工方法は、上記課題を解決するため
に、第一に、パイル糸としてアクリル繊維、綿又はアク
リル繊維と綿混紡を主体とし、且つ、その解毛長さが5
mm以上になり得るマイヤー編みの基生地を、所定の色
及び/又は柄に染色し、そのパイル糸を解毛し、ポリシ
ャーによる艶出し加工と毛刈りとを施してマイヤー生地
毛布を形成し、この後、このマイヤー生地毛布を皺寄せ
状態に折り畳み、この状態で100°C以下の熱湯に浸
して加圧し、その後に水冷し、しかる後に、このマイヤ
ー生地毛布の少なくとも解毛部側に対して温風を吹き付
けて乾燥させる、という手段を講じた。
【0012】本発明にかかるマイヤー毛布のチンチラ加
工方法は、上記課題を解決するために、第二に、パイル
糸としてアクリル繊維、綿又はアクリル繊維と綿混紡を
主体とし、且つ、その解毛長さが5mm以上になり得る
マイヤー編みの基生地を、所定の色及び/又は柄に染色
し、そのパイル糸を解毛し、ポリシャーによる艶出し加
工と毛刈りとを施してマイヤー生地毛布を形成し、この
後、このマイヤー生地毛布を皺寄せ状態に折り畳み、こ
の状態で100°C以下の熱湯に浸して加圧し、その後
に水冷し、しかる後に、このマイヤー生地毛布の少なく
とも解毛部側を加熱しつつその解毛の表面をブラッシン
グして乾燥させる、という手段を講じた。
【0013】本発明にかかるマイヤー毛布のチンチラ加
工方法は、上記課題を解決するために、第三に、パイル
糸としてアクリル繊維及び/又は綿混紡を主体とし、且
つ、その解毛長さが5mm以上になり得るマイヤー編み
の基生地を起毛機にかけて起毛し、解毛した後、所定の
色及び/又は柄に染色し、ポリシャーにより艶出し加工
を施した後に、このマイヤー生地毛布を50°C以上の
熱湯で湯通し処理し、この熱湯処理の後に120°C以
上生蒸気熱で10〜30分間、加圧状態で加熱処理し、
しかる後に、水冷却処理を行い、該水冷却処理工程の後
に、このマイヤー生地毛布の少なくとも解毛部側を加熱
しつつその解毛の表面をブラッシングして乾燥させる、
という手段を講じた。
【0014】上記本発明の方法において、上記乾燥工程
の後に再度毛起こし(毛羽立ち、毛刈り工程を再度行う
のが好ましい。
【0015】上記本発明の方法において、上記乾燥工程
の後に再度ポリシャーによる艶出し工程を行うのが好ま
しい。
【0016】本発明にかかるマイヤー毛布は、上記目的
を達成するために、上記各方法により、マイヤー毛布に
チンチラ加工を加えることによって得られたものであ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の第一の方法によれば、所
定の工程によってマイヤー生地をマイヤー生地毛布と
し、これを皺寄せ状態(不規則又は規則的)に折り畳
み、この状態で100°C以下の熱湯に浸して加圧し、
その後に水冷し、しかる後に、このマイヤー生地毛布の
少なくとも解毛部側に対して温風を吹き付けて乾燥させ
ることで、熱湯によるアクリル繊維等の熱変形(完全な
塑性変形の場合も含め)と冷却とによって解毛繊維を倒
伏状態で固定させながら、その解毛の表面側を温風によ
って毛起こししながら熱乾燥させることで、屈折された
解毛繊維の根本部への影響を極力少なくしながら、その
解毛繊維の表層部を立ち上がらせつつ乾燥させることが
できて、皺寄せ状態を維持してチンチラの風合い(艶の
視覚変化)を得ることが出来ながら、ボリューム感と柔
らかさのある毛布の風合いを現出することができるので
ある。
【0018】本発明の第二の方法によれば、所定の工程
によってマイヤー生地をマイヤー生地毛布とし、これを
皺寄せ状態に折り畳み、この状態で100°C以下の熱
湯に浸して加圧し、その後に水冷し、しかる後に、この
マイヤー生地毛布の少なくとも解毛部側を加熱しつつそ
の解毛の表面をブラッシングして乾燥させることで、毛
羽立ちを直接促しながら乾燥させることができて、やは
り、皺寄せ状態を維持してチンチラの風合い(艶の視覚
変化)を得ることが出来ながら、ボリューム感と柔らか
さのある毛布の風合いを現出することができる。 ま
た、ブラッシングを、回転ブラシにより行う場合には、
梳き作用と同時に、回転による風が発生することで、解
毛繊維の柔らかなほぐし作用も期待できる。
【0019】本発明の第三の方法によれば、所定の工程
によってマイヤー生地をマイヤー生地毛布とし、これを
皺寄せ状態に折り畳み、このマイヤー生地毛布を50°
C以上の熱湯で湯通し処理し、この熱湯処理の後に12
0°C以上生蒸気熱で10〜30分間、加圧状態で加熱
処理し、しかる後に、水冷却処理を行い、該水冷却処理
工程の後に、このマイヤー生地毛布の少なくとも解毛部
側を加熱しつつその解毛の表面をブラッシングして乾燥
させることで、マイヤー生地毛布の湯通しによりこの生
地を嵩の低い状態とすることで、例えば、オーバーマイ
ヤー染色機等の釜に一度に大量に収容し易くなり、更
に、120°C以上生蒸気熱で10〜30分間、高熱処
理することで、アクリル繊維を実質的に塑性変形させ
(完全な塑性変形以外も含む)、冷却後の皺寄せ状態の
固定を強固なものとすることができて、例えば、爾後処
理(仕上げ)として、再度、解毛機にかけたり、温度の
高いポリシャー(加熱シリンダーによる解毛の叩き)に
かけたりした場合にも、その皺寄せ状態が崩れ難く、チ
ンチラの風合いを良く維持できることになり、且つ、上
記方法と同様に、ボリューム感と柔らかさのある毛布の
風合いを現出することができるのである。
【0020】本発明の上記各方法において、上記乾燥工
程の後に再度毛起こし、毛刈り工程を再度行うようにす
る場合には、上述した毛布としてのボリューム感と柔ら
かを更に増幅させ、また、毛刈りによる表層の均一化に
よる美観を増加させることが可能となる。
【0021】また、本発明の上記各方法において、上記
乾燥工程の後に再度ポリシャーによる艶出し工程を行う
場合には、上記皺寄せ状態での解毛繊維の光沢が更に増
加され、チンチラの視覚的な光沢が増幅される。
【0022】本発明にかかるマイヤー毛布は、上記各方
法によって製造され、その表面にチンチラ(皺に起因す
る毛羽の不規則方向への倒伏による光沢変化)の光沢を
得ることが出来たもので、これまでに存在しなかった新
たなマイヤー毛布を得ることができたのである。
【0023】
【実施例】以下、本発明のマイヤー毛布のチンチラ加工
方法と該方法により製造されたマイヤー毛布の好適実施
例について図面を参照して詳述する。図1は、本発明の
マイヤー毛布のチンチラ加工方法の一プロセスを示すロ
ーチャートであり、図2は、本発明のマイヤー毛布のチ
ンチラ加工方法の別のプロセスを示すローチャートであ
り、図3は、本発明のマイヤー毛布のチンチラ加工方法
の更に別のプロセスを示すローチャートであり、図4
は、チンチラ加工を施されたマイヤー毛布の要部の斜視
図である。
【0024】第1実施例 図1に示すように、パイル糸としてアクリル繊維を主体
とし、且つ、その解毛長さが20mm以上になり得るマ
イヤー編みの基生地を、所定の色で所定の柄にプリント
染色し、そのパイル糸を解毛し、シンリダー型のポリシ
ャーを用いて、艶出し加工を行い、また、毛刈り工程を
実施してマイヤー生地毛布を形成した。しかる後、この
マイヤー生地毛布を不規則(アトランダム)に皺寄せ状
態に折り畳み、この状態で、オーバーマイヤー染色機1
を用いて、90°Cの熱湯に30分間浸して加圧し、そ
の後に水冷した。 この後に、このマイヤー生地毛布
を、乾燥機2の昇温された複数のシリンダー間を移送し
ながら、その解毛部側に対してヒーターを用いた温風手
段3により温風を吹き付けて乾燥させた。
【0025】上記熱湯処理として、60°C乃至100
°Cの所定の各温度の湯を用い、冷却後の解毛繊維の皺
寄せ状態を確認したが、何づれも解毛繊維の倒伏状態の
維持が確認された。 そして、温風乾燥後においても、
その解毛繊維の倒伏状態が殆ど元に戻らず、チンチラの
風合いが得られた。 また、上記マイヤー生地として、
その解毛繊維長さが5mm程度のものから30mm程度
のものまで同じ方法で試みたが、上述したチンチラ風合
いを得ることが出来た。 図4において、5は、複数の
皺(解毛の倒伏境界)を示し、6は、倒伏方向の異なる
解毛を示す。
【0026】第2実施例 図2に示すように、パイル糸としてアクリル繊維を主体
とし、その解毛長さが20mm以上になり得るアクリル
繊維と綿混紡を主体としたマイヤー生地を、所定の色及
び柄にプリント染色し、そのパイル糸を解毛し、シリン
ダー型のポリシャーによる艶出し加工と毛刈りとを施し
てマイヤー生地毛布を形成した。次いで、このマイヤー
生地毛布を皺寄せ状態に折り畳み、この状態で、オーバ
ーマイヤー染色機1を用いて、80°Cの熱湯に20分
間浸して加圧し、その後に水冷し、しかる後に、このマ
イヤー生地毛布の解毛部側を、加熱された乾燥機2の移
送シンリダーによって加熱しつつその解毛の表面を回転
ブラシ4を用いてブラッシングして乾燥させた。 この
後、このマイヤー生地毛布を再度解毛機にかけて、毛羽
立ちさせ、そのボリューム感を増幅させると共に毛刈り
工程を加えて表層を奇麗に仕上げた。
【0027】上記熱湯処理として、60°C乃至100
°Cの所定の各温度の湯を用い、冷却後の解毛繊維の皺
寄せ状態を確認したが、何づれも解毛繊維の倒伏状態の
維持が確認された。 そして、熱乾燥後においても、そ
の解毛繊維の倒伏状態が殆ど元に戻らず、チンチラの風
合いが得られた。また、上記マイヤー生地として、綿混
紡率の高いもの、即ち、実質的に綿のマイヤー生地と言
えるものについても実験を行ったが、比較的に低い60
°C〜70°C程度の温度の熱湯処理でも、充分に皺寄
せ状態が得られた。
【0028】第3実施例 図3に示すように、パイル糸としてアクリル繊維を主体
とし、且つ、その解毛長さが30mm以上になり得るマ
イヤー編みの基生地を起毛機にかけて起毛し、解毛した
後、所定の色と柄にプリント染色し、ポリシャーにより
艶出し加工を施した後に、このマイヤー生地毛布を50
°Cの熱湯で湯通し処理し、この熱湯処理の後に、オー
バーマイヤー染色機1を用いて、130°Cの生蒸気熱
で20分分間、加圧状態で加熱処理し、しかる後に、水
冷却処理を行い、該水冷却処理工程の後に、このマイヤ
ー生地毛布の解毛部側を温風手段3により温風を当てて
加熱しつつその解毛の表面を、回転ブラシ4でブラッシ
ングして乾燥させるようにした。
【0029】更に、出来上がったチンチラ風合いのマイ
ヤー毛布を、再度、ボリシャーにかけて艶出しを強調さ
せ、また、再度、解毛機にかけると共に毛刈りを行い、
表層の膨らみと平滑性を付与して仕上げを行った。上記
熱湯による予湯温度としては、50°Cが好適であった
が、本来、このマイヤー生地毛布の嵩を小さくするのが
目的であるので、この温度よりも低い温度或いは高い温
度で行っても本発明の実施として差し支えない。また、
加熱処理として、先の実施例よりも高温の130°Cの
蒸気熱を用いたが、これは、水に浸漬したマイヤー生地
毛布を、オーバーマイヤー染色機で昇温するもので、ア
クリル繊維の熱塑性変形を考慮して、120°C乃至1
50°Cの温度の蒸気を用いて加熱して実施することが
好ましい。
【0030】上述した第1乃至第3実施例によって得ら
れたマイヤー毛布は、その解毛繊維がチンチラの風合い
を持つものであり、同時に毛布としての柔らかさ、ボリ
ューム感を保持するものであった。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、解毛繊維の長さを任意
に設定できる生産性の高いマイヤー生地を用いたマイヤ
ー毛布に対し、解毛繊維を皺寄せをベースとして所定の
異方向に倒伏させてチンチラの風合いを現出しながら、
毛布としての柔らかさ、ボリューム感を失わないように
することが出来て、これまでに存在しなかったチンチラ
の風合いを備え、美観及び商品付加価値の高い新規なマ
イヤー毛布を得ることが出来るに至ったものである。本
発明のその他の効果については、上述の発明の実施の態
様の項及び実施例の項において説明した通りである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる本発明のマイヤー毛布のチンチ
ラ加工方法の一プロセスを示すローチャートである。
【図2】本発明のマイヤー毛布のチンチラ加工方法の別
のプロセスを示すローチャートである。
【図3】本発明のマイヤー毛布のチンチラ加工方法の別
のプロセスを示すローチャートである。
【図4】本発明のチンチラ加工を施されたマイヤー毛布
の要部の斜視図である。
【符号の説明】
1 オーバーマイヤー染色機 2 乾燥機 3 温風手段 4 回転ブラシ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B154 AA02 AA09 AA18 AB21 AB24 BA19 BA26 BA32 BA39 BB02 BB12 BB32 BB59 BF06 DA09 DA13

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パイル糸としてアクリル繊維、綿又はアク
    リル繊維と綿混紡を主体とし、且つ、その解毛長さが5
    mm以上になり得るマイヤー編みの基生地を、所定の色
    及び/又は柄に染色し、そのパイル糸を解毛し、ポリシ
    ャーによる艶出し加工と毛刈りとを施してマイヤー生地
    毛布を形成し、この後、このマイヤー生地毛布を皺寄せ
    状態に折り畳み、この状態で100°C以下の熱湯に浸
    して加圧し、その後に水冷し、しかる後に、このマイヤ
    ー生地毛布の少なくとも解毛部側に対して温風を吹き付
    けて乾燥させる、マイヤー毛布のチンチラ加工方法。
  2. 【請求項2】パイル糸としてアクリル繊維、綿又はアク
    リル繊維と綿混紡を主体とし、且つ、その解毛長さが5
    mm以上になり得るマイヤー編みの基生地を、所定の色
    及び/又は柄に染色し、そのパイル糸を解毛し、ポリシ
    ャーによる艶出し加工と毛刈りとを施してマイヤー生地
    毛布を形成し、この後、このマイヤー生地毛布を皺寄せ
    状態に折り畳み、この状態で100°C以下の熱湯に浸
    して加圧し、その後に水冷し、しかる後に、このマイヤ
    ー生地毛布の少なくとも解毛部側を加熱しつつその解毛
    の表面をブラッシングして乾燥させる、マイヤー毛布の
    チンチラ加工方法。
  3. 【請求項3】パイル糸としてアクリル繊維及び/又は綿
    混紡を主体とし、且つ、その解毛長さが5mm以上にな
    り得るマイヤー編みの基生地を起毛機にかけて起毛し、
    解毛した後、所定の色及び/又は柄に染色し、ポリシャ
    ーにより艶出し加工を施した後に、このマイヤー生地毛
    布を50°C以上の熱湯で湯通し処理し、この熱湯処理
    の後に120°C以上生蒸気熱で10〜30分間、加圧
    状態で加熱処理し、しかる後に、水冷却処理を行い、該
    水冷却処理工程の後に、このマイヤー生地毛布の少なく
    とも解毛部側を加熱しつつその解毛の表面をブラッシン
    グして乾燥させる、マイヤー毛布のチンチラ加工方法。
  4. 【請求項4】上記乾燥工程の後に再度毛起こし、毛刈り
    工程を再度行う、請求項1乃至請求項3のマイヤー毛布
    のチンチラ加工方法。
  5. 【請求項5】上記乾燥工程の後に再度ポリシャーによる
    艶出し工程を行う、請求項1乃至請求項4のマイヤー毛
    布のチンチラ加工方法。
  6. 【請求項6】上記請求項1乃至請求項5のマイヤー毛布
    のチンチラ加工方法によって得られたチンチラ加工を施
    されたマイヤー毛布。
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