JPH07215663A - 軌道吊下構造 - Google Patents

軌道吊下構造

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JPH07215663A
JPH07215663A JP6030809A JP3080994A JPH07215663A JP H07215663 A JPH07215663 A JP H07215663A JP 6030809 A JP6030809 A JP 6030809A JP 3080994 A JP3080994 A JP 3080994A JP H07215663 A JPH07215663 A JP H07215663A
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JP
Japan
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track
pair
cover member
tightening
suspension
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Application number
JP6030809A
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English (en)
Inventor
Jiyouji Mino
▲じょう▼治 美濃
Kazuhiro Hirasato
和弘 平里
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Tsubakimoto Chain Co
Original Assignee
Tsubakimoto Chain Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 キャリヤが走行する軌道を取付位置調整可能
とし、軌道を建造物に容易に吊り下げる。 【構成】 軌道吊下構造は、軌道Rの上端両側の長手方
向に互いに向き合って形成された断面L字状の一対の溝
41,41と、垂直部分50と上側被挟持突片51と下
側係止突片52とによって断面コ字状に形成され下側係
止突片が溝に挿入されて互いに向き合う一対の係合体4
2,42と、一対の係合体の上側被挟持突片の下面53
に接触する押さえ板44と、一対の係合体の少なくとも
上部に外嵌するカバー部材43と、押さえ板44に突設
されカバー部材43を貫通する締付用ボルト45と、締
付用ボルト45にねじ込まれて押さえ板とカバー部材と
の間に一対の係合体の上側被挟持突片を挟持させる締付
用ナット46とを具え、締付用ボルトは吊下板55を介
して建造物に取り付けられるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キャリヤが走行する軌
道に取付位置調整可能に取り付けられて、軌道を建造物
に吊り下げるための構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、キャリヤ(図示省略)が走行する
軌道を吊り下げる構造として、実開平5−34075号
公報に記載の取り付け装置(軌道吊下構造)がある。こ
の軌道吊下構造は、図11に示すように、軌道Rの上端
の長手方向の両側に沿って水平外向きに張り出した一対
の被係合部21,21と、この一対の被係合部21,2
1に係合し締付用ボルト・ナット22,23の締め付け
によって互いに接近させられ一対の被係合部21,21
を両側から係止挟持する爪を有する一対のクランプ片2
4,24とで構成されている。
【0003】軌道吊下構造20は、締付用ボルト・ナッ
ト22,23の締め付けによって軌道Rを予め係止挟持
したクランプ片24,24が、例えば、工場の天井梁と
一体の軌道吊下体(建造物)25の下端の取付板26に
取付用ボルト・ナット27,28によって取り付けられ
ることによって、軌道Rを軌道吊下体25に吊り下げる
ようになっている。
【0004】クランプ片24,24と取付板26には、
取付用ボルト27の貫通孔29,30が形成されてい
る。この貫通孔29,30は、クランプ片24,24を
取付板26に取り付ける際に、軌道Rの位置を軌道Rの
長手方向に調整することができるように、軌道Rと平行
な長孔に形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
構成の軌道吊下構造20は、次の問題点を有している。 (1) キャリヤの走行による振動や、長期間の使用等によ
って、締付用ボルト・ナット22,23が緩むと一対の
クランプ片24,24が「ハ」の字状に開き、クランプ
片24,24の爪が被係合部21,21から外れ、軌道
Rが落下する恐れが生じる。
【0006】(2) 一対のクランプ片24,24を取付板
26に取り付けた後、軌道Rの長手方向への位置調整を
行なうため、締付用ボルト・ナット22,23および取
付用ボルト・ナット27,28を緩め過ぎると、クラン
プ片24,24が開いて軌道Rが落下する恐れがある。
このため、一対のクランプ片24,24が一体に取り付
けられたままの軌道Rを、高所で支えながら移動させて
取付板26に対する位置を調整しなければならず、軌道
Rの位置調整に多大の労力を要し、且つ、作業の危険を
伴う。
【0007】(3) 軌道Rは、少なくとも2つの軌道吊下
構造20によって2つの取付板に吊り下げられることが
多い。このため、一方の軌道吊下構造20のクランプ片
24を一方の取付板26に取り付けた後、他方の軌道吊
下構造20のクランプ片24を他方の取付板26に取り
付けようとしたとき、他方の軌道吊下構造20と他方の
取付板26との相対位置関係に狂いが生じ、その狂いを
取付用ボルト27の貫通孔29,30である長孔によっ
て吸収することができない場合には、他方の軌道吊下構
造20の締付用ボルト・ナット22,23を緩めて一対
のクランプ片24,24の位置調整を行なわなければな
らない。このとき、軌道Rが落下する恐れがある。
【0008】(4) 先に締付用ボルト・ナット22,23
を締め込み、後から取付用ボルト・ナット27,28を
締め込まないと、軌道Rが落下する恐れがある。このた
め、ボルト・ナットの締め込み順序が決まっており、こ
の順序を間違えないように、軌道吊下作業を行なわなけ
ればならず、作業能率が悪い。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、軌
道の上端両側の長手方向に互いに向き合って形成された
断面L字状の一対の溝と、垂直部分と前記垂直部分の上
下部分に一体に形成された上側被挟持突片と下側係止突
片とによって断面コ字状に形成され前記下側係止突片が
前記溝に挿入されて互いに向き合う一対の係合体と、前
記一対の係合体の上側被挟持突片の下面に接触する押さ
え板と、前記一対の係合体の少なくとも上部に外嵌する
カバー部材と、前記押さえ板に突設され前記カバー部材
を貫通する締付用ボルトと、前記締付用ボルトにねじ込
まれて前記押さえ板と前記カバー部材との間に前記一対
の係合体の上側被挟持突片を挟持させる締付用ナットと
を具え、前記締付用ボルトは吊下板を介して建造物に取
り付けられる軌道吊下構造により、請求項2は、軌道の
上端両側の長手方向に互いに向き合って形成された断面
L字状の一対の溝と、垂直部分と前記垂直部分の上下部
分に一体に形成された上側被挟持突片と下側係止突片と
によって断面コ字状に形成され前記下側係止突片が前記
溝に挿入されて互いに向き合う一対の係合体と、前記一
対の係合体の上側被挟持突片の下面に接触する押さえ板
と、前記一対の係合体の少なくとも上部に外嵌するカバ
ー部材と、前記押さえ板に突設され前記カバー部材を貫
通する締付用ボルトと、前記締付用ボルトにねじ込まれ
て前記押さえ板と前記カバー部材との間に前記一対の係
合体の上側被挟持突片を挟持させる締付用ナットとを各
々具えた吊下機構の内隣り合う2つの吊下機構の夫々を
結合板で一体化し該結合板に吊設具を取り付けた軌道吊
下構造により、請求項3は、上記請求項1又は2の軌道
吊下構造における係合体の垂直部分の厚み寸法と前記下
側係止突片の長さ寸法とを加えた寸法は前記溝の開口幅
寸法より長く設定されている軌道吊下構造により、請求
項4は、上記請求項1、2又は3の軌道吊下構造におけ
る係合体の下部外側の角は切除されている軌道吊下構造
により、夫々前記の課題を解決した。
【0010】
【作用】請求項1の軌道吊下構造による建造物への軌道
の吊り下げは、次の手順によって行なわれる。先ず、一
対の各係合体の下側係止突片を軌道の一対の各溝に挿入
係止し、一対の係合体を向き合わせた状態で軌道に組み
込む。次に、上側被挟持突片の下側に締付用ボルトを突
設した押さえ板を挿入し、一対の係合体にカバー部材を
外嵌する。このとき、押え板に突設された締付用ボルト
をカバー部材から突出させる。
【0011】そして、締付用ボルトに締付用ナットをね
じ込み、この締付用ナットによって押さえ板とカバー部
材との間に一対の係合体の上側被挟持突片を軽く挟持さ
せる。これによって、軌道に軌道吊下構造が位置調整可
能に組み込まれたことになる。
【0012】その後、軌道吊下構造が組み込まれた軌道
を建造物の近くまで一旦持ち上げ、その位置で、建造物
に対する軌道の位置調整を行なう。この位置調整は、水
平面における位置調整である。軌道の位置調整を行なっ
たとき、軌道吊下構造と建造物との相対位置関係にずれ
がない場合には、軌道はさらに持ち上げられ、締付用ボ
ルトを吊下板を介して建造物に取り付けることによっ
て、建造物に吊り下げられる。
【0013】ところが、軌道の位置調整を行なったと
き、軌道吊下構造と建造物との相対位置関係にずれがあ
る場合には、軌道を動かさずに軌道吊下構造を軌道上で
位置調整してから、軌道吊下構造を建造物に対向させる
必要がある。軌道吊下構造の位置調整はカバー部材、係
合体、および押さえ板を軌道の長手方向へ移動させて行
なう。
【0014】カバー部材は締付用ボルトを介して押さえ
板と連携し、係合体はカバー部材と押さえ板に軽く挟持
されているため、カバー部材の位置を調整すると、係合
体、押さえ板も同時に随伴移動して位置の調整がなさ
れ、結果的に押さえ板に突設されている締付用ボルトの
位置が調整される。係合体は、上側被挟持突片がカバー
部材と押え板に挟まれて傾きが規制されているため、溝
内を移動させても溝から外れるようなことがない。
【0015】最後に、建造物に組み込まれた締付用ボル
トに取付用ナットを締め込むとともに、押え板上の締付
用ボルトに予めねじ込まれている締付用ナットを締め込
む。取付用ナットと締付用ナットは何れを先に締め込ん
でもよい。これによって、軌道は、軌道吊下構造によっ
て、建造物に吊り下げられたことになる。
【0016】請求項2の軌道吊下構造による建造物への
軌道の吊り下げ手順も上記第1の軌道吊下構造と同様な
手順によって行なわれる。但し、建造物へは結合板の部
分で取り付けられる。又、建造物と結合板との相対位置
関係にずれがある場合には、係合体を溝内を移動させて
結合板の位置を調整する。
【0017】従って、請求項1,2の軌道吊下構造は、
軌道に対して位置調整可能な状態に予め取り付けられ、
軌道が持ち上げられて水平面における所定の位置に位置
調整された後に、軌道上で建造物に対する位置調整が行
なわれ、軌道をそのまま持ち上げ、締付用ナットを締め
込むことによって、軌道を建造物に吊り下げることがで
きるようになっている。請求項1,2の軌道吊下構造を
軌道上で建造物に対する位置調整を行なうとき、軌道は
固定したままである。
【0018】請求項3の軌道吊下構造における係合体の
垂直部分の厚み寸法と下側係止突片の長さ寸法とを加え
た寸法は、溝の開口幅寸法より長く設定されている。こ
のため、係合体は、軌道の幅方向に傾くと、下側係止突
片が溝に引っ掛かるとともに、垂直部分が溝の開口部に
よって傾きが規制されて、溝から離脱しにくくなってい
る。
【0019】請求項4の軌道吊下構造における係合体の
下部外側の角は、切除されている。このため、係合体
は、軌道の幅方向に回動させて溝に組み込めるようにな
っている。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1乃至図10に基
づいて説明する。軌道吊下構造40(図1乃至図4参
照)は、軌道Rを建造物に吊り下げる構造物である。軌
道RにはI形鋼が使用されている。軌道Rの下フランジ
の上面Rbはキャリヤの車輪Caが走行する走行面にな
っている。又、下フランジの両側面Rc,Rcと、軌道
の上フランジに形成された突条の両側面Rd,Rdはキ
ャリヤのガイドローラCgの走行面になっている。
【0021】軌道Rには、H形鋼、断面コ字状のみぞ形
鋼を使用してもよい。H形鋼の場合はフランジを水平に
して使用する。なお、軌道Rは、アルミ製であってもよ
い。キャリヤには、例えば、懸垂式のモノレールがあ
る。建造物には、建屋(例えば、工場)の柱、梁、梁に
取り付けられたC状或いはコ字状のヨーク、屋内或いは
屋外に構築されたT状或いは逆L字状の支柱等がある。
【0022】軌道吊下構造40は、断面L字状の一対の
溝41,41、一対の係合体42,42、カバー部材4
3、押さえ板44、この押さえ板44に立設された締付
用ボルト、ナット45,46等で構成されている。
【0023】断面L字状の一対の溝41,41は、軌道
Rの上端両側の長手方向に互いに向き合って形成されて
いる。溝41は、軌道Rの全長に亘って形成されてい
る。溝41は、軌道Rの長手方向の中間部分に形成され
ていてもよい。軌道Rの中間部分に形成された溝の長さ
は、係合体42の取り付けに必要な長さと位置調整に必
要な長さとを加えた長さである。
【0024】係合体42は、垂直部分50と、この垂直
部分50の上、下部分に一体に形成された水平な上側被
挟持突片51と、下側係止突片52とによって、断面コ
字状に形成されている。下側係止突片52は溝41に挿
入されるようになっている。係合体42(図4参照)の
垂直部分50の厚み寸法(A)は溝41の開口幅寸法
(B)より短く設定されている。垂直部分50の厚み寸
法(A)と下側係止突片52の長さ寸法(C)とを加え
た寸法は溝41の開口幅寸法(B)より長く[(A+
C)>B]設定されている。係合体42の下部外側の角
は、切除されている。係合体42の下部外側は円弧に形
成されていてもよい。
【0025】押さえ板44は、軌道Rの幅方向に配列さ
れた一対の係合体42,42の上側被挟持突片51の下
面53と軌道Rの上面Raとの間に挿入され、上側被挟
持突片51の下面53に接触するようになっている。カ
バー部材43は、軌道Rの幅方向に配列された一対の係
合体42,42の上側被挟持突片51を外嵌し、一対の
係合体42,42と押さえ板44を収納するように形成
され、後述する締付用ボルト45が貫通する貫通孔54
が形成されている。貫通孔54の直径は、締付用ボルト
45の直径より大きく形成されている。締付用ナット4
6は、押さえ板44とカバー部材43との間に一対の係
合体42,42の上側被挟持突片51,51を挟持させ
るように、締付用ボルト45にねじ込まれるようになっ
ている。
【0026】押さえ板44には2本の締付用ボルト4
5,45が立設されている。この締付用ボルト45の数
は、2本に限定されるものではなく、1本或いは3本以
上であってもよい。締付用ボルト45には、取付用ナッ
ト57,57によって吊下板55が取り付けられるよう
になっている。吊下板55は、建造物に取り付けられた
吊下用ボルト56に取り付けられるようになっている。
【0027】次に、軌道Rを吊下構造40によって吊下
用ボルト56に吊り下げる手順について説明する。先
ず、一対の各係合体42,42(図4参照)の下部を一
対の各溝41,41に挿入し、一対の係合体42,42
を互いに向き合わせた状態にする。係合体42は、係合
体42の下部外側の角が切除されているため、溝41,
41の長手方向の中間部分から円滑に回動挿入すること
ができる。なお、係合体42は、軌道Rの端部から溝4
1に挿入してもよい。
【0028】次に、互いに向き合っている上側被挟持突
片51の下面53と軌道Rの上面Raとの間に押さえ板
44を挿入し、一対の係合体42,42にカバー部材4
3を被せる。このとき、締付用ボルト45をカバー部材
43から突出させる。
【0029】そして、締付用ボルト45に締付用ナット
46を軽く締め込み、この締付用ナット46によって押
さえ板44とカバー部材43との間に一対の係合体4
2,42の上側被挟持突片51を軽く挟持させ、係合体
42、押さえ板44、カバー部材43を一体化する。こ
れによって、軌道Rに1つの軌道吊下構造40が位置調
整可能に取り付けられたことになる。
【0030】軌道Rには、軌道Rの吊下安定性を増すた
めに、同様にして、もう1つの軌道吊下構造40(図2
参照)が取り付けられる。そして、2つの軌道吊下構造
40,40(図2参照)の締付用ボルト45,45の先
端に、共通の吊下板55が一対の取付用ナット57,5
7によって取り付けられる。吊下板55には、締付用ボ
ルト45が貫通するボルト孔61が形成されている。
【0031】なお、軌道吊下構造は図5に示すように一
枚の吊下板に取り付けてもよい。この場合、2本の吊下
用ボルト56,56と2本の締付用ボルト45,45
は、軌道Rの幅方向に一直線に配列される配置関係あ
る。又、軌道Rの長さによっては、図2に示すような配
置関係の2つの軌道吊下構造40,40を軌道Rの両端
に設ける場合がある。この場合、軌道吊下構造は都合4
つ軌道Rに取り付けられることになる。
【0032】これまでの工程は、地上で行なわれる。そ
の後、係合体42,42が取り付けられた軌道Rは、ク
レーン、リフター等によって吊下用ボルト56,56の
下端近くまで持ち上げられ、水平面における位置調整が
行なわれる。軌道Rは、位置調整後、さらに持ち上げら
れ、吊下板55に形成されたボルト孔59,59で吊下
用ボルト56,56を受け入れる。
【0033】ところが、軌道吊下構造40が軌道Rの所
定の位置に組み込まれていないと、軌道Rをさらに持ち
上げても、ボルト孔59は吊下用ボルト56を受け入れ
ることができない。この場合には、軌道Rを動かさず
に、吊下板55を軌道Rの長手方向へ移動させ、吊下板
55のボルト孔59をを吊下用ボルト56に対向させ
る。
【0034】吊下板55を移動させたとき、吊下板55
と一体の吊下用ボルト56,56を介して、カバー部材
43と、カバー部材43が覆っている一対の係合体4
2,42、押さえ板44も一体に移動させられる。従っ
て、軌道Rを動かすことなく、係合体42、カバー部材
43、押さえ板44、締付用ボルト45、吊下板55の
位置調整を行なうことができる。
【0035】なお、係合体42は、軌道R上を移動させ
られても、上側被挟持突片51がカバー部材43と押え
板44に挟まれて傾きが規制されているため、溝41か
ら外れるようなことがない。仮に、多少傾いたとして
も、垂直部分50の厚み寸法(A)と下側係止突片52
の長さ寸法(C)とを加えた寸法を溝41の開口幅寸法
(B)より長く[(A+C)>B]設定すれば、溝4
1,41から外れることを確実に防止することができ
る。
【0036】吊下板55のボルト孔59が吊下用ボルト
56に対向した後に、軌道Rをさらに持ち上げ、ボルト
孔59に吊下用ボルト56を貫通させ、吊下用ナット5
8,58と、締付用ナット46とを締め込む。ナット5
8,46の締め込み順序は決まっていない。どちらのナ
ット58,46を先に締め込んでもよい。このため、ナ
ットの締付け順序に捉われることなく軌道を建造物に吊
り下げることができ、軌道吊下作業の能率を向上させる
ことができる。
【0037】吊下用ナット58を締め込むと、吊下用ボ
ルト56と吊下板55とが一体化される。締付用ナット
46を締め込むと、係合体42の上側被挟持突片51は
カバー部材43と押さえ板44との間に強固に挟まれ
る。これによって、軌道Rは、軌道吊下構造40によっ
て、建造物に吊り下げられたことになる。
【0038】このようにして軌道吊下構造40によって
建造物に吊り下げられた軌道Rは、係合体42の下側係
止突片52に溝41の水平突片60が係合して吊り下げ
られた状態になる。軌道Rは、下側係止突片52に単に
吊り下げられた状態になっていても、自重によって下側
係止突片52に密着しているため、長手方向および上下
方向に遊動するようなことが殆どない。なお、締付用ナ
ット46の締め込みを利用して、カバー部材43の縁6
2で軌道Rを押し下げ、水平突片60を下側係止突片5
2に強制的に圧接させて、軌道Rの長手方向への移動と
上下動を積極的に規制してもよい。
【0039】図1における係合体42と軌道Rとの左右
方向への位置ずれは、溝41,41の水平突片60の先
端とカバー部材43の内壁との間に係合体42が挟まれ
て阻止される。
【0040】なお、ボルト孔59は、吊下用ボルト56
を受け入れ易い大きさ、すなわち、吊下用ボルト56の
径よりやや大きく形成されている。ボルト孔59は、軌
道吊下構造40の位置調整を行い易くするために、吊下
用ボルト56の径より充分に大きく形成してもよいし
(いわゆる、ばか孔にする。)、軌道Rの長手方向と平
行な長孔に形成され、長孔の幅は吊下用ボルト56の径
より広く形成されていてもよい。
【0041】さらに、以上の説明では、吊下板55は、
締付用ボルト45に取り付けられた後に、吊下用ボルト
56に取り付けられるようになっているが、逆に、吊下
用ボルト56に予め取り付けた後に、締付用ボルト45
に取り付けてもよい。この場合、吊下板55に形成され
たボルト孔59に締付用ボルト45を対向させるように
軌道吊下構造40の位置調整を行なう必要がある。ボル
ト孔は、軌道Rの長手方向と平行な長孔であり、長孔の
幅は締付用ボルト45の直径より広く形成されている。
【0042】又、軌道を建造物に吊り下げる手順におい
て、軌道を水平面において位置調整した後、軌道吊下構
造を軌道上で位置調整をして、軌道吊下構造を建造物に
対向させるようになっているが、軌道を所定の吊下高さ
まで一気に持ち上げて、吊下板55のボルト孔59で締
付用ボルト45を受け入れてから、軌道Rを水平面にお
いて位置調整を行なってもよい。この場合、仮に、吊下
板55のボルト孔59で締付用ボルト45を受け入れる
ことができないときは、軌道Rをある程度の高さに保持
しておいて、軌道吊下構造のみ移動させ、吊下板55の
ボルト孔59を締付用ボルト45に対向させる。
【0043】吊下板55は、図6に示す軌道吊下構造1
40のように、カバー部材43と締付用ナット46との
間に挟まれて取り付けられてもよい。この軌道吊下構造
140の場合は、締付用ナット46と図1における取付
用ナット57とを兼用し、締付用ボルト45の長さを短
くすることができる等して、構造を簡素化することがで
きる。
【0044】図7乃至図10に示す軌道R吊下構造24
0は、他の実施例の軌道吊下構造である。この軌道吊下
構造240は、隣り合う2つの吊下機構271,272
によって軌道Rを建造物に吊り下げるようになってい
る。上記2つの吊下機構271,272は、カバー部材
243以外の部分は図1乃至図4に示す軌道吊下構造4
0と略同一であるので、同一部分には、図1乃至図4の
符号の先頭に2を付して示し、その同一部分の構造の説
明は省略することとする。
【0045】2つの吊下機構271,272の各カバー
部材243,243は、互いに向き合っている部分が開
放されている。この開放部243a,243aには結合
板255の端部が挿入されている。結合板255に押さ
え板244が接続されている。従って、吊下機構27
1,272は、結合板255によって連結された構成に
なっている。
【0046】2つの吊下機構271,272は、図1乃
至図4に示す軌道吊下構造40と同様な手順によって軌
道Rに取り付けられた後に、建造物に取り付けられた吊
下用ボルト(吊設具)256に結合板255を介して取
り付けられ、軌道Rを建造物に吊すことができる。吊下
用ボルト256と、結合板255に形成されたボルト孔
259とが一致しない場合には、締付用ナット246を
緩めたまま、吊下機構271,272を溝241に沿っ
て移動させ、位置調整を行なう。この間、軌道Rは支持
したまま移動させる必要はない。ボルト孔259の形状
は図1乃至図4のボルト孔59と同様な長孔に形成され
ている。
【0047】結合板255のボルト孔259に吊下用ボ
ルト256を差し込んだ後は、吊下用ナット258と、
吊下機構271,272の締付用ナット246を締め込
む。この場合、どちらのナット258,246を先に締
め込んでもよい。ナット258,246の締め込む順番
は決まっていない。このため、ナットの締付け順序に捉
われることなく軌道を建造物に吊り下げることができ、
軌道吊下作業の能率を向上させることができる。これに
よって、軌道Rは、建造物に吊り下げられたことにな
る。
【0048】なお、係合体42,242の下部の外側の
角は切除されているが、図10に示すように係合体の下
側係止突片352を軌道Rの端部から溝41,241に
挿入して、軌道Rに組み込むことが出来る場合には、必
ずしも角を切除する必要はない。このような形状の係合
体342は次の利点を有している。 (1) 係合体342の垂直部分350の肉厚寸法(A)を
溝41,241の開口幅寸法(B)に近付けて厚くする
ことができるので、係合体342が溝41,241から
外れにくくなり、軌道Rの脱落を防止することができ
る。 (2) 垂直部分350の肉厚を厚くすることができること
と、角が切除されていないこととによって、係合体34
2は強固な形状になり、重量のある軌道R或いはキャリ
ヤを吊り下げることができる。 (3) 角が切除されていないことによって、係合体342
の製作が容易である。
【0049】
【発明の効果】請求項1の軌道吊下構造は、次の効果を
奏する。 (1) 係合体の上側被挟持突片がカバー部材と押さえ板と
の間に挟まれているため、締付用ボルトの位置を軌道に
対して調整する際に、係合体が溝から外れるようなこと
がない。これによって、所定の位置に持ち上げられた軌
道をその位置から動かさずに、軌道吊下構造のみ動かし
て建造物に対する位置調整を行なって、軌道を建造物に
吊り下げることができ、軌道の吊り下げ作業を容易に行
なうことができる。請求項2における軌道吊下構造は、
上記(1)の効果の他に次の効果を奏する。 (2) 締付用ボルトに軌道やキャリヤを吊り下げる荷重が
加わらないため、締付用ボルトを請求項1の締付用ボル
トより細くすることができる。 (3) 係合体に結合板が接続されているため、建造物に取
り付ける部分の構成を簡素化することができる。請求項
3のように係合体の垂直部分の厚み寸法と前記下側係止
突片の長さ寸法とを加えた寸法を前記溝の開口幅寸法よ
り長く設定すると、次の効果を奏する。 (4) 一対の係合体が互いに開く方向への傾きが溝によっ
て規制され、キャリヤの走行による振動や、長期間の使
用等による軌道の脱落が防止される。請求項3のように
係合体の角を切除すると、次の効果を奏する。 (5) 係合体を溝に容易に組み込むことができる。 (6) 溝の長手方向の中間部分からでも係合体を溝に組み
込むことができ、組み込み作業能率を向上させることが
できる。 (7) 溝の長手方向の中間部分からでも係合体を溝に組み
込むことができることによって、溝を軌道の全長に形成
する必要がなくなり、軌道の強度を損なう恐れがなくな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の軌道吊下構造を軌道に取り付
けたときの正面図であり、一部分断面で表わした図であ
る。
【図2】軌道吊下構造の側面図であり、図1において左
側の締付用ボルトに沿った断面図である。
【図3】図1に示す軌道吊下構造の分解斜視図である。
【図4】軌道の溝に係合体を組み込む時の状態図であ
る。
【図5】軌道吊下構造の他の取り付け状態を示す図であ
る。
【図6】他の実施例の軌道吊下構造の正面図であり、図
1に相当する図である。
【図7】他の実施例の軌道吊下構造の正面図であり、図
8中7−7矢視断面図である。
【図8】図7の軌道吊下構造の左側面図である。
【図9】図7の軌道吊下構造の分解斜視図である。
【図10】他の実施例の係合体を軌道の溝に挿入する状
態の斜視図である。
【図11】従来の軌道吊下構造の正面図であり、図1に
相当する図である。
【符号の説明】
R 軌道 Ra 軌道の上面 A 垂直部分の厚み寸法 B 溝の開口幅寸法 C 下側係止突片の長さ寸法 40,140,240 軌道吊下構造 41,241 溝 42,242,342 係合体 43,243 カバー部材 44,244 押さえ板 45,245 締付用ボルト 46,246 締付用ナット 50,250,350 垂直部分 51,251 上側被挟持突片 52,252,352 下側係止突片 53,253 上側被挟持突片の下面 55 吊下板 255 結合板 243a カバー部材の開放部 256 吊下用ボルト(吊設具) 271,272 隣り合う2つの吊下機構

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軌道の上端両側の長手方向に互いに向き
    合って形成された断面L字状の一対の溝と、垂直部分と
    前記垂直部分の上下部分に一体に形成された上側被挟持
    突片と下側係止突片とによって断面コ字状に形成され前
    記下側係止突片が前記溝に挿入されて互いに向き合う一
    対の係合体と、前記一対の係合体の上側被挟持突片の下
    面に接触する押さえ板と、前記一対の係合体の少なくと
    も上部に外嵌するカバー部材と、前記押さえ板に突設さ
    れ前記カバー部材を貫通する締付用ボルトと、前記締付
    用ボルトにねじ込まれて前記押さえ板と前記カバー部材
    との間に前記一対の係合体の上側被挟持突片を挟持させ
    る締付用ナットとを具え、前記締付用ボルトは吊下板を
    介して建造物に取り付けられることを特徴とする、軌道
    吊下構造。
  2. 【請求項2】 軌道の上端両側の長手方向に互いに向き
    合って形成された断面L字状の一対の溝と、垂直部分と
    前記垂直部分の上下部分に一体に形成された上側被挟持
    突片と下側係止突片とによって断面コ字状に形成され前
    記下側係止突片が前記溝に挿入されて互いに向き合う一
    対の係合体と、前記一対の係合体の上側被挟持突片の下
    面に接触する押さえ板と、前記一対の係合体の少なくと
    も上部に外嵌するカバー部材と、前記押さえ板に突設さ
    れ前記カバー部材を貫通する締付用ボルトと、前記締付
    用ボルトにねじ込まれて前記押さえ板と前記カバー部材
    との間に前記一対の係合体の上側被挟持突片を挟持させ
    る締付用ナットとを各々具えた吊下機構の内隣り合う2
    つの吊下機構の夫々を結合板で一体化し該結合板に吊設
    具を取り付けたことを特徴とする、軌道吊下構造。
  3. 【請求項3】前記係合体の垂直部分の厚み寸法と前記下
    側係止突片の長さ寸法とを加えた寸法は前記溝の開口幅
    寸法より長く設定されている、請求項1又は2の軌道吊
    下構造。
  4. 【請求項4】前記係合体の下部外側の角は切除されてい
    る、請求項1,2又は3の軌道吊下構造。
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