JP3549140B2 - 開口フレーム用外壁の取付構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーテンウォール工法で建てられる住宅等の建築物の外壁開口部に形成される開口フレーム用外壁の取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図19(a),(b)において、一般に、窓や出入口等を設けるための開口部Wを形成する開口フレームAは、予め工場で開口部Wの上方および下方に外壁20が取付けられ、開口外壁パネルPとして建築現場に運ばれて、この開口外壁パネルPが躯体に取付けられる。この取付けは、上部が開口フレームAと梁10との間でなされ、下部が開口フレームAと梁10や図外の基礎上部やALC等の床板との間でなされる。
【0003】
従来、この取付けは、図示しないが、躯体に溶接等で固着されていた。そのため、地震等により躯体が梁10と梁10,基礎上部又はALC等の床板との間で層間変位すると、開口外壁パネルPはその変位に追従できず、損傷したり、躯体から脱落したりしていた。そこで、開口外壁パネルPと躯体との取付け部分に自由度を持たせ、この部分が自在に動くようにし、この自在に動く量が躯体の変位を吸収するような取付け構造が様々考えられてきた。
【0004】
この取付け構造の一例について説明する。
例えば、図20に示すように、開口フレームAの上端の少なくとも両側部では、ファスナー21が開口フレームAの上端と距離Hをおいてジョイントボルト22・ナット12で取付けられると共に梁10にボルト11・ナット12で取付けられる。また、開口フレームAの下端の少なくとも両側部では、前記ジョイントボルト22の先端部又は図外の基礎上部やALC等の床板に固定されたファスナーのピンが開口フレームAの下端に設けられた貫通孔Aaに挿通される。このようにして開口フレームAが梁10等に取付けられることによって、開口外壁パネルPが躯体に取付けられる。
【0005】
この取付けはロッキング方式と呼ばれ、開口フレームAの上端が距離Hだけ上方動自在にピン支持され、下端が上下動自在に係止された状態で取付けられる。従って、このロッキング方式では、図19(c)に示すように、開口フレームAが取付けられている梁10と梁10,基礎上部又はALC等の床板との間の層間変位に対して、開口フレームAの上端のピン支持部分の1つを中心として開口フレームA(開口外壁パネルP)が回転可能となり、開口部Wの上方および下方の外壁20は開口フレームAと一体となって前記層間変位に追従する。すなわち、開口フレームAと梁10等との取付け部分に自由度を持たせ、この部分の自在に動く量が層間変位を吸収し、外壁20や開口フレームAの損傷や脱落等を防いでいる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の技術では、開口フレームA(開口外壁パネルP)の回転の中心であるピン支持部分から遠い位置にある外壁20の変位量は大きいので、開口部Wの上方の外壁20と下方の外壁20との相対変位は大きく、より大きな層間変位に対して、開口フレームAの上方動および上下動自在に動く量ではその層間変位を吸収できずに、外壁20が損傷したり脱落したりすることがある。
【0007】
外壁20の幅が大きい場合も同様に、開口フレームA(開口外壁パネルP)の上端の一側部にあるピン支持部分を中心に回転すると他側部の下端の変位量は大きく、開口フレームAの上方動および上下動自在に動く量ではその層間変位を吸収できずに、外壁20が損傷したり脱落したりすることがある。
【0008】
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、躯体が層間変位しても外壁を損傷したり脱落したりしないように、開口外壁パネルに自由度を持たせて取付けるのではなく、開口部の上方および下方の外壁そのものに自由度を持たせて取付けるようにした。本発明の目的は、外壁そのものに自由度を持たせて取付けることを可能にする開口フレーム用外壁の取付構造を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の開口フレーム用外壁の取付構造は、カーテンウォール工法で建てられる住宅等の建築物の外壁開口部に形成され、2本の縦材と、これら2本の縦材間で架設される上の横材および下の横材とからなる開口フレームの、前記縦材の上端が上端取付け金具を介してボルト・ナットにより梁に取付けられ、前記縦材の下端が下端取付け金具を介して、この下端取付け金具に形成された貫通孔に、梁に設けられたジョイントボルト又は基礎上部もしくはALC等の床板に設けられたファスナーのピンを挿通させることによって上下動自在に係止され、外壁が前記開口フレームの前記縦材,前記上の横材および前記下の横材で囲まれた開口部の上方および下方に装着される構造において、開口部の上方の外壁は、この外壁裏面の少なくとも両側部に上下動自在に取付けられたファスナーを介して、又は、両側部に取付けられたファスナーにボルト・ナットで上下動自在に夫々取付けられた他のファスナーを介して、前記縦材の上端が取付けられている梁にボルト・ナットで上下動自在に取付けられ、且つ前記ファスナーの下方に外壁の一側端から他側端に至り外壁下辺と平行に固定された溝レールに沿って自在に動くことが可能な複数のボルト又はこれらボルトに取付られたピン付きファスナーを介して前記上の横材に設けられた切り欠き又は貫通孔に上下動自在に係止され、開口部の下方の外壁は、この外壁裏面の少なくとも両側部に上下動自在に取付けられたファスナーを介して、又は、両側部に取付けられたファスナーにボルト・ナットで上下動自在に夫々取付けられた他のファスナーを介して、ボルト・ナットで前記下の横材に上下動自在に取付けられ、且つ前記ファスナーの下方に外壁の一側端から他側端に至り外壁下辺と平行に固定された溝レールに沿って自在に動くことが可能な複数のボルト又はこれらボルトに取付られた貫通孔を備えたファスナーを介して、開口フレームに固定された金具に設けられた切り欠き又は前記縦材の下端が取付けられている梁に固定されたファスナーに取付けられているジョイントボルトもしくは前記縦材の下端が取付けられている基礎上部やALC等の床板に固定されたファスナーのピンに上下動自在に係止されることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1において、本発明では開口フレームAの開口部Wの上方および下方の外壁20を外壁20そのものに自由度を持たせて取付けるので、外壁20がしっかりと開口フレームAに固定されない。つまり、開口フレームAと外壁20とを一体にして躯体に取付けることは困難である。そこで、開口フレームAと外壁20とを別にして躯体に取付ける。
【0012】
まず、開口フレームAについて説明する。
図2に示すように、開口フレームAは、2本の縦材1と、これら2本の縦材1間で架設される上の横材2および下の横材3とからなる。これら縦材1および横材2,3には、断面が略C型のフレームであるC型チャンネルや他形状のチャンネルまたは他の鋼材等が使用される。特に縦材1は、強度を増すために、図示するように、2本のC型チャンネル等をそれぞれの背面で接着させてもよい。
【0013】
また、開口フレームの組み立ては、工場で縦材1と上の横材2および下の横材3とが溶接やボルト・ナット等で取付けられることによって行われ、組み立てられた開口フレームのうち、2本の縦材1と上の横材2と下の横材3とで囲まれた部分が、窓等が取り付けられる開口部Wとなる。建築現場で開口フレームを組み立てる場合は、簡単に組み立てられるように、縦材1に上の横材2と下の横材3とを取付けるための取付け金具4が備えられていて、この取付け金具4を上の横材2および下の横材3の両端部それぞれに合わせ、ボルト・ナット等によって固定する。
【0014】
次に、開口フレームAの建築物への取付けについて説明する。
図1に示すように、開口フレームAは、梁10とその下の梁10との間、又は梁10とその下の図外の基礎上部やALC等の床板との間に取付けられる。
【0015】
図3に示すように、縦材1の上端には、上端取付け金具5が備えられていることが好ましく、開口フレームAの上部の取付けは、前記上端取付け金具5と梁10とが固定されることによって行われる。この固定は、上端取付け金具5に設けられた貫通孔5aと梁10に設けられた貫通孔10aとを合わせ、そこにボルト11を挿通させ、ナット12で締めて行われる。
【0016】
縦材1の上端に上端取付け金具5が備えられていない場合は、図4に示すように、他の上端取付け金具50を介して縦材1の上端と梁10とがボルト11・ナット12で固定されて、開口フレームAの上部が取付けられる。
【0017】
また、図5および図6に示すように、縦材1の下端には、下端取付け金具6が備えられていることが好ましく、開口フレームAの下部の取付けは、前記下端取付け金具6を介して、図5に示すように梁10に係止されるか、又は図6に示すように基礎上部30やALC等の床板31に係止される。
【0018】
図5において、開口フレームAの下部の梁10への係止は、縦材1の下端に備えられた下端取付け金具6に設けられた貫通孔6aに、予め梁10に固定された外壁20を掛止するファスナー21に取付けられているジョイントボルト22の先端部を上下動自在に挿通させることによって行われる。また、図6において、開口フレームAの下部の基礎上部30やALC等の床板31への係止は、前記貫通孔6aに、基礎上部30やALC等の床板31に固定されたファスナー32のピン32aを上下動自在に挿通させることによって行われる。
【0019】
縦材1の下端に取付け金具6が備えられていない場合は、図7に示すように、図外の梁や基礎上部やALC等の床板に固定された他の取付け金具51を介して縦材1の下端と図外の梁や基礎上部やALC等の床板とがボルト11・ナット12で係止されて、縦材1の下端が取付けられる。なお、ナット12を挿通するために取付け金具51に設けた挿通孔51aは上下方向に長円形に形成され、縦材1の取付け時に縦方向の誤差を吸収する。
【0020】
このようにして、開口フレームAが躯体に取付けられた後は、開口部Wに図2に示すような窓取付け金具9を介して窓枠等が取付けられると共に、開口部Wの上方や下方に外壁が装着される。そこでこれらの外壁について説明する。
【0021】
図8において、前記外壁20は、その裏面の少なくとも両側部にファスナー23がボルト11で固定され、これらファスナー23の下方に外壁20の一側端から他側端に至る溝レール24が外壁20の下辺と平行に埋設されている。前記ファスナー23は、外壁20が前記開口フレームA(図1)に装着されたとき、水平になる面を有している金具で、例えばL字型の断面を持つ金具であることが好ましく、その一面が外壁20の裏面と接し、他面が外壁20を装着したときに水平になるように固定されており、この他面には貫通孔23aが設けられている。また、前記溝レール24はC字型の断面を持つCレールが好ましく、その開口部を外壁20の裏面側に向けている。
【0022】
次に、前記外壁20の取付けについて説明する。
外壁20の上部の取付けは、図9および図10に示すように、他のファスナー21を介して行われる。すなわち、外壁20の裏面に固定された前記ファスナー23の貫通孔23aに下方からジョイントボルト22を挿通させ、このジョイントボルト22に他のファスナー21に設けられた貫通孔21aを挿通させた後、ナット12をジョイントボルト22に螺合させる。このとき、ファスナー23と他のファスナー21との間は距離Hをおく。そして、図11〜15に示すように、他のファスナー21に設けられた前記貫通孔21aとは別の貫通孔21bと梁10や下の横材3に設けられた貫通孔10a,7とにボルト11を挿通させてナット12で締める。このようにして、開口部Wの上方および下方の外壁の上部が掛止される。
【0023】
なお、前記他のファスナー21は、図9〜15に平板やコの字型の金具として図示されているが、外壁20と梁10又は下の横材3とを介して取付けることができれば、それ以外のものでもよい。また、前記貫通孔21a,23aの直径は、これらを挿通するジョイントボルト22の螺子部の直径よりも大きくなっており、外壁20は、2種類のファスナー21,23間の距離Hだけ上方動自在で、ナット12を回して距離Hを変化させることによりその高さが調整可能となっている。
【0024】
外壁20の下部の取付けは、図11〜15に示すように、溝レール24に沿って自在に動く溝レール用ボルト25が利用される。この溝レール用ボルト25は、その頭部が溝レール24の溝形状に合う形状をしており、溝レール24に通され、外壁20の裏面に垂直な方向に抜けないようになっている。例えば本実施の形態のように溝レール24がC字型の断面を持つCレールならば、溝レール用ボルト25の頭部は平板状になっている。
【0025】
開口部Wの上方の外壁20の下部は、図11に示すように、ナット12を螺合させた溝レール用ボルト25の螺子部を上の横材2に設けられた垂直方向の切り欠き8に通して上下動自在に係止されたり、図12に示すように、溝レール用ボルト25にピン付きファスナー26を取付け、このピン付きファスナー26のピンを上の横材に設けられた貫通孔7に挿通して上下動自在に係止されたりする。
【0026】
開口部Wの下方の外壁20の下部は、図13に示すように、溝レール用ボルト25の螺子部を開口フレームAに固定された金具28に設けられた切り欠き8に通してナット12を螺合させて上下動自在に係止されたり、図14に示すように、溝レール用ボルト25に貫通孔を備えたファスナー27を取付け、このファスナー27の貫通孔に前記梁10に予め固定されたファスナー21に取付けられているジョイントボルト22を挿通して上下動自在に係止されたり、図15に示すように、前記基礎上部30や前記ALC等の床板31に固定されたファスナー32のピン32aを挿通して上下動自在に係止されたりする。このようにして、開口部Wの上方および下方に外壁20が取付けられる。
【0027】
開口部Wの上方に取付けられた外壁20は、その上部が梁10に上方動自在に掛止され、下部が上の横材2に上下動自在であると共に溝レール24に沿って自在に動くように係止されている。開口部Wの下方に取付けられた外壁20は、その上部が下の横材3に上方動自在に掛止され、下部が梁10等に上下動自在であると共に溝レール24に沿って自在に動くように係止されている。すなわち、開口部Wの上方および下方の外壁20は、これらそれぞれの取付け部分に自由度を持たせて、これら取付け部分が自在に動くようになっているので、図16において二点鎖線で示すように、躯体の層間変位に対して、開口部Wの上方および下方の外壁20は、これらそれぞれの取付け部分が躯体の変位を吸収して、それぞれ独立して追従する。そのため、本発明の開口部Wの上方および下方の外壁20の相対変位は、従来の技術と比較して小さくなる。また、外壁20の幅が大きい場合も同様に、外壁20の一側部と他側部との変位差は小さくなる。
【0028】
また、外壁20は、開口部Wの形状や取付けられる位置によって形状が変わる。例えば図17(a)に示すように、開口部Wの上部が傾斜していると、それに合わせて開口部Wの上方の外壁20の下辺も傾斜した形状になり、溝レール24も傾斜して外壁20に固定される。また、図17(a),(b)に示すように、開口部Wの上方の外壁20が建築物の妻面等の屋根の傾斜部の下方に位置すると、この外壁20の上辺は、屋根の傾斜に合わせて傾斜した形状になる。
【0029】
なお、上述した説明では、図9および図10で示すように外壁20の上部を上方動自在にするために、外壁20の裏面に固定されたファスナー23に他のファスナー21を距離Hをおいてジョイントボルト22とナット12とで取付けて、その距離Hだけ上方動自在としたが、図18に示すように、ファスナー23に固定用のボルト11を挿通するための貫通孔23bを上下方向の長孔にして距離Hだけ上方動自在としてもよい。この場合、外壁20の上部の取付けは、貫通孔23aと梁10や下の横材3に設けられた貫通孔10a,7とにボルト11を挿通させてナット12で締めて行われる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の開口フレーム用外壁の取付構造によれば、開口部の上方および下方の外壁そのものがこれらの取付け部分に自由度を持たせて躯体に取付けられているので、躯体の層間変位に対し、外壁の取付け部分が躯体の変位を吸収して、外壁が損傷したり脱落したりすることを防いでいる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同開口フレーム用外壁および開口フレームの取付け構造を示す説明図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図2】本発明の実施の形態を示す開口フレーム用外壁が取付けられる開口フレームの斜視分解図である。
【図3】同開口フレームの上部の梁への取付け構造を示す斜視図である。
【図4】同開口フレームの上部の梁への取付け構造を示す斜視図である。
【図5】同開口フレームの下部の梁への取り付けを示す斜視図である。
【図6】同開口フレームの下部の基礎上部またはALC等の床板への取付けを示す斜視図である。
【図7】同開口フレームの下部の梁、基礎上部またはALC等の床板への取付けを示す斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態を示す開口フレーム用外壁の斜視図である。
【図9】同開口フレーム用外壁の上部の取付け構造を示す側面図である。
【図10】同開口フレーム用外壁の上部の取付け構造を示す側面図である。
【図11】開口部上方の同開口フレーム用外壁の取付け構造を示す斜視図である。
【図12】開口部上方の同開口フレーム用外壁の取付け構造を示す斜視図である。
【図13】開口部下方の同開口フレーム用外壁の取付け構造を示す斜視図である。
【図14】開口部下方の同開口フレーム用外壁の取付け構造を示す斜視図である。
【図15】開口部下方の同開口フレーム用外壁の取付け構造を示す斜視図である。
【図16】躯体の層間変位に対する同開口フレーム用外壁の取付け構造における外壁の変位を示す説明図である。
【図17】(a)および(b)は同開口フレーム用外壁の変形例を示す正面図である。
【図18】同開口フレーム用外壁のファスナーの変形例とそれを使用した取付け構造を示す斜視図である。
【図19】開口外壁パネルの取付け構造の従来技術を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は躯体の層間変位に対する開口外壁パネルの変位の説明図である。
【図20】開口外壁パネルの取付け構造の従来技術を示す側面図である。
【符号の説明】
A 開口フレーム
W 開口部
1 縦材
2 上の横材
3 下の横材
5 上端取付け金具
6 下端取付け金具
7 貫通孔
8 切り欠き
10 梁
11 ボルト
12 ナット
20 外壁(開口フレーム用外壁)
21 ファスナー(他のファスナー)
22 ジョイントボルト
23 ファスナー
24 溝レール
25 ボルト(溝レール用ボルト)
26 ピン付きファスナー
27 貫通孔を備えたファスナー
28 開口フレームに固定された金具
30 基礎上部
31 ALC等の床板
32 ファスナー
32a ファスナーのピン
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーテンウォール工法で建てられる住宅等の建築物の外壁開口部に形成される開口フレーム用外壁の取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図19(a),(b)において、一般に、窓や出入口等を設けるための開口部Wを形成する開口フレームAは、予め工場で開口部Wの上方および下方に外壁20が取付けられ、開口外壁パネルPとして建築現場に運ばれて、この開口外壁パネルPが躯体に取付けられる。この取付けは、上部が開口フレームAと梁10との間でなされ、下部が開口フレームAと梁10や図外の基礎上部やALC等の床板との間でなされる。
【0003】
従来、この取付けは、図示しないが、躯体に溶接等で固着されていた。そのため、地震等により躯体が梁10と梁10,基礎上部又はALC等の床板との間で層間変位すると、開口外壁パネルPはその変位に追従できず、損傷したり、躯体から脱落したりしていた。そこで、開口外壁パネルPと躯体との取付け部分に自由度を持たせ、この部分が自在に動くようにし、この自在に動く量が躯体の変位を吸収するような取付け構造が様々考えられてきた。
【0004】
この取付け構造の一例について説明する。
例えば、図20に示すように、開口フレームAの上端の少なくとも両側部では、ファスナー21が開口フレームAの上端と距離Hをおいてジョイントボルト22・ナット12で取付けられると共に梁10にボルト11・ナット12で取付けられる。また、開口フレームAの下端の少なくとも両側部では、前記ジョイントボルト22の先端部又は図外の基礎上部やALC等の床板に固定されたファスナーのピンが開口フレームAの下端に設けられた貫通孔Aaに挿通される。このようにして開口フレームAが梁10等に取付けられることによって、開口外壁パネルPが躯体に取付けられる。
【0005】
この取付けはロッキング方式と呼ばれ、開口フレームAの上端が距離Hだけ上方動自在にピン支持され、下端が上下動自在に係止された状態で取付けられる。従って、このロッキング方式では、図19(c)に示すように、開口フレームAが取付けられている梁10と梁10,基礎上部又はALC等の床板との間の層間変位に対して、開口フレームAの上端のピン支持部分の1つを中心として開口フレームA(開口外壁パネルP)が回転可能となり、開口部Wの上方および下方の外壁20は開口フレームAと一体となって前記層間変位に追従する。すなわち、開口フレームAと梁10等との取付け部分に自由度を持たせ、この部分の自在に動く量が層間変位を吸収し、外壁20や開口フレームAの損傷や脱落等を防いでいる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の技術では、開口フレームA(開口外壁パネルP)の回転の中心であるピン支持部分から遠い位置にある外壁20の変位量は大きいので、開口部Wの上方の外壁20と下方の外壁20との相対変位は大きく、より大きな層間変位に対して、開口フレームAの上方動および上下動自在に動く量ではその層間変位を吸収できずに、外壁20が損傷したり脱落したりすることがある。
【0007】
外壁20の幅が大きい場合も同様に、開口フレームA(開口外壁パネルP)の上端の一側部にあるピン支持部分を中心に回転すると他側部の下端の変位量は大きく、開口フレームAの上方動および上下動自在に動く量ではその層間変位を吸収できずに、外壁20が損傷したり脱落したりすることがある。
【0008】
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、躯体が層間変位しても外壁を損傷したり脱落したりしないように、開口外壁パネルに自由度を持たせて取付けるのではなく、開口部の上方および下方の外壁そのものに自由度を持たせて取付けるようにした。本発明の目的は、外壁そのものに自由度を持たせて取付けることを可能にする開口フレーム用外壁の取付構造を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の開口フレーム用外壁の取付構造は、カーテンウォール工法で建てられる住宅等の建築物の外壁開口部に形成され、2本の縦材と、これら2本の縦材間で架設される上の横材および下の横材とからなる開口フレームの、前記縦材の上端が上端取付け金具を介してボルト・ナットにより梁に取付けられ、前記縦材の下端が下端取付け金具を介して、この下端取付け金具に形成された貫通孔に、梁に設けられたジョイントボルト又は基礎上部もしくはALC等の床板に設けられたファスナーのピンを挿通させることによって上下動自在に係止され、外壁が前記開口フレームの前記縦材,前記上の横材および前記下の横材で囲まれた開口部の上方および下方に装着される構造において、開口部の上方の外壁は、この外壁裏面の少なくとも両側部に上下動自在に取付けられたファスナーを介して、又は、両側部に取付けられたファスナーにボルト・ナットで上下動自在に夫々取付けられた他のファスナーを介して、前記縦材の上端が取付けられている梁にボルト・ナットで上下動自在に取付けられ、且つ前記ファスナーの下方に外壁の一側端から他側端に至り外壁下辺と平行に固定された溝レールに沿って自在に動くことが可能な複数のボルト又はこれらボルトに取付られたピン付きファスナーを介して前記上の横材に設けられた切り欠き又は貫通孔に上下動自在に係止され、開口部の下方の外壁は、この外壁裏面の少なくとも両側部に上下動自在に取付けられたファスナーを介して、又は、両側部に取付けられたファスナーにボルト・ナットで上下動自在に夫々取付けられた他のファスナーを介して、ボルト・ナットで前記下の横材に上下動自在に取付けられ、且つ前記ファスナーの下方に外壁の一側端から他側端に至り外壁下辺と平行に固定された溝レールに沿って自在に動くことが可能な複数のボルト又はこれらボルトに取付られた貫通孔を備えたファスナーを介して、開口フレームに固定された金具に設けられた切り欠き又は前記縦材の下端が取付けられている梁に固定されたファスナーに取付けられているジョイントボルトもしくは前記縦材の下端が取付けられている基礎上部やALC等の床板に固定されたファスナーのピンに上下動自在に係止されることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1において、本発明では開口フレームAの開口部Wの上方および下方の外壁20を外壁20そのものに自由度を持たせて取付けるので、外壁20がしっかりと開口フレームAに固定されない。つまり、開口フレームAと外壁20とを一体にして躯体に取付けることは困難である。そこで、開口フレームAと外壁20とを別にして躯体に取付ける。
【0012】
まず、開口フレームAについて説明する。
図2に示すように、開口フレームAは、2本の縦材1と、これら2本の縦材1間で架設される上の横材2および下の横材3とからなる。これら縦材1および横材2,3には、断面が略C型のフレームであるC型チャンネルや他形状のチャンネルまたは他の鋼材等が使用される。特に縦材1は、強度を増すために、図示するように、2本のC型チャンネル等をそれぞれの背面で接着させてもよい。
【0013】
また、開口フレームの組み立ては、工場で縦材1と上の横材2および下の横材3とが溶接やボルト・ナット等で取付けられることによって行われ、組み立てられた開口フレームのうち、2本の縦材1と上の横材2と下の横材3とで囲まれた部分が、窓等が取り付けられる開口部Wとなる。建築現場で開口フレームを組み立てる場合は、簡単に組み立てられるように、縦材1に上の横材2と下の横材3とを取付けるための取付け金具4が備えられていて、この取付け金具4を上の横材2および下の横材3の両端部それぞれに合わせ、ボルト・ナット等によって固定する。
【0014】
次に、開口フレームAの建築物への取付けについて説明する。
図1に示すように、開口フレームAは、梁10とその下の梁10との間、又は梁10とその下の図外の基礎上部やALC等の床板との間に取付けられる。
【0015】
図3に示すように、縦材1の上端には、上端取付け金具5が備えられていることが好ましく、開口フレームAの上部の取付けは、前記上端取付け金具5と梁10とが固定されることによって行われる。この固定は、上端取付け金具5に設けられた貫通孔5aと梁10に設けられた貫通孔10aとを合わせ、そこにボルト11を挿通させ、ナット12で締めて行われる。
【0016】
縦材1の上端に上端取付け金具5が備えられていない場合は、図4に示すように、他の上端取付け金具50を介して縦材1の上端と梁10とがボルト11・ナット12で固定されて、開口フレームAの上部が取付けられる。
【0017】
また、図5および図6に示すように、縦材1の下端には、下端取付け金具6が備えられていることが好ましく、開口フレームAの下部の取付けは、前記下端取付け金具6を介して、図5に示すように梁10に係止されるか、又は図6に示すように基礎上部30やALC等の床板31に係止される。
【0018】
図5において、開口フレームAの下部の梁10への係止は、縦材1の下端に備えられた下端取付け金具6に設けられた貫通孔6aに、予め梁10に固定された外壁20を掛止するファスナー21に取付けられているジョイントボルト22の先端部を上下動自在に挿通させることによって行われる。また、図6において、開口フレームAの下部の基礎上部30やALC等の床板31への係止は、前記貫通孔6aに、基礎上部30やALC等の床板31に固定されたファスナー32のピン32aを上下動自在に挿通させることによって行われる。
【0019】
縦材1の下端に取付け金具6が備えられていない場合は、図7に示すように、図外の梁や基礎上部やALC等の床板に固定された他の取付け金具51を介して縦材1の下端と図外の梁や基礎上部やALC等の床板とがボルト11・ナット12で係止されて、縦材1の下端が取付けられる。なお、ナット12を挿通するために取付け金具51に設けた挿通孔51aは上下方向に長円形に形成され、縦材1の取付け時に縦方向の誤差を吸収する。
【0020】
このようにして、開口フレームAが躯体に取付けられた後は、開口部Wに図2に示すような窓取付け金具9を介して窓枠等が取付けられると共に、開口部Wの上方や下方に外壁が装着される。そこでこれらの外壁について説明する。
【0021】
図8において、前記外壁20は、その裏面の少なくとも両側部にファスナー23がボルト11で固定され、これらファスナー23の下方に外壁20の一側端から他側端に至る溝レール24が外壁20の下辺と平行に埋設されている。前記ファスナー23は、外壁20が前記開口フレームA(図1)に装着されたとき、水平になる面を有している金具で、例えばL字型の断面を持つ金具であることが好ましく、その一面が外壁20の裏面と接し、他面が外壁20を装着したときに水平になるように固定されており、この他面には貫通孔23aが設けられている。また、前記溝レール24はC字型の断面を持つCレールが好ましく、その開口部を外壁20の裏面側に向けている。
【0022】
次に、前記外壁20の取付けについて説明する。
外壁20の上部の取付けは、図9および図10に示すように、他のファスナー21を介して行われる。すなわち、外壁20の裏面に固定された前記ファスナー23の貫通孔23aに下方からジョイントボルト22を挿通させ、このジョイントボルト22に他のファスナー21に設けられた貫通孔21aを挿通させた後、ナット12をジョイントボルト22に螺合させる。このとき、ファスナー23と他のファスナー21との間は距離Hをおく。そして、図11〜15に示すように、他のファスナー21に設けられた前記貫通孔21aとは別の貫通孔21bと梁10や下の横材3に設けられた貫通孔10a,7とにボルト11を挿通させてナット12で締める。このようにして、開口部Wの上方および下方の外壁の上部が掛止される。
【0023】
なお、前記他のファスナー21は、図9〜15に平板やコの字型の金具として図示されているが、外壁20と梁10又は下の横材3とを介して取付けることができれば、それ以外のものでもよい。また、前記貫通孔21a,23aの直径は、これらを挿通するジョイントボルト22の螺子部の直径よりも大きくなっており、外壁20は、2種類のファスナー21,23間の距離Hだけ上方動自在で、ナット12を回して距離Hを変化させることによりその高さが調整可能となっている。
【0024】
外壁20の下部の取付けは、図11〜15に示すように、溝レール24に沿って自在に動く溝レール用ボルト25が利用される。この溝レール用ボルト25は、その頭部が溝レール24の溝形状に合う形状をしており、溝レール24に通され、外壁20の裏面に垂直な方向に抜けないようになっている。例えば本実施の形態のように溝レール24がC字型の断面を持つCレールならば、溝レール用ボルト25の頭部は平板状になっている。
【0025】
開口部Wの上方の外壁20の下部は、図11に示すように、ナット12を螺合させた溝レール用ボルト25の螺子部を上の横材2に設けられた垂直方向の切り欠き8に通して上下動自在に係止されたり、図12に示すように、溝レール用ボルト25にピン付きファスナー26を取付け、このピン付きファスナー26のピンを上の横材に設けられた貫通孔7に挿通して上下動自在に係止されたりする。
【0026】
開口部Wの下方の外壁20の下部は、図13に示すように、溝レール用ボルト25の螺子部を開口フレームAに固定された金具28に設けられた切り欠き8に通してナット12を螺合させて上下動自在に係止されたり、図14に示すように、溝レール用ボルト25に貫通孔を備えたファスナー27を取付け、このファスナー27の貫通孔に前記梁10に予め固定されたファスナー21に取付けられているジョイントボルト22を挿通して上下動自在に係止されたり、図15に示すように、前記基礎上部30や前記ALC等の床板31に固定されたファスナー32のピン32aを挿通して上下動自在に係止されたりする。このようにして、開口部Wの上方および下方に外壁20が取付けられる。
【0027】
開口部Wの上方に取付けられた外壁20は、その上部が梁10に上方動自在に掛止され、下部が上の横材2に上下動自在であると共に溝レール24に沿って自在に動くように係止されている。開口部Wの下方に取付けられた外壁20は、その上部が下の横材3に上方動自在に掛止され、下部が梁10等に上下動自在であると共に溝レール24に沿って自在に動くように係止されている。すなわち、開口部Wの上方および下方の外壁20は、これらそれぞれの取付け部分に自由度を持たせて、これら取付け部分が自在に動くようになっているので、図16において二点鎖線で示すように、躯体の層間変位に対して、開口部Wの上方および下方の外壁20は、これらそれぞれの取付け部分が躯体の変位を吸収して、それぞれ独立して追従する。そのため、本発明の開口部Wの上方および下方の外壁20の相対変位は、従来の技術と比較して小さくなる。また、外壁20の幅が大きい場合も同様に、外壁20の一側部と他側部との変位差は小さくなる。
【0028】
また、外壁20は、開口部Wの形状や取付けられる位置によって形状が変わる。例えば図17(a)に示すように、開口部Wの上部が傾斜していると、それに合わせて開口部Wの上方の外壁20の下辺も傾斜した形状になり、溝レール24も傾斜して外壁20に固定される。また、図17(a),(b)に示すように、開口部Wの上方の外壁20が建築物の妻面等の屋根の傾斜部の下方に位置すると、この外壁20の上辺は、屋根の傾斜に合わせて傾斜した形状になる。
【0029】
なお、上述した説明では、図9および図10で示すように外壁20の上部を上方動自在にするために、外壁20の裏面に固定されたファスナー23に他のファスナー21を距離Hをおいてジョイントボルト22とナット12とで取付けて、その距離Hだけ上方動自在としたが、図18に示すように、ファスナー23に固定用のボルト11を挿通するための貫通孔23bを上下方向の長孔にして距離Hだけ上方動自在としてもよい。この場合、外壁20の上部の取付けは、貫通孔23aと梁10や下の横材3に設けられた貫通孔10a,7とにボルト11を挿通させてナット12で締めて行われる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の開口フレーム用外壁の取付構造によれば、開口部の上方および下方の外壁そのものがこれらの取付け部分に自由度を持たせて躯体に取付けられているので、躯体の層間変位に対し、外壁の取付け部分が躯体の変位を吸収して、外壁が損傷したり脱落したりすることを防いでいる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同開口フレーム用外壁および開口フレームの取付け構造を示す説明図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図2】本発明の実施の形態を示す開口フレーム用外壁が取付けられる開口フレームの斜視分解図である。
【図3】同開口フレームの上部の梁への取付け構造を示す斜視図である。
【図4】同開口フレームの上部の梁への取付け構造を示す斜視図である。
【図5】同開口フレームの下部の梁への取り付けを示す斜視図である。
【図6】同開口フレームの下部の基礎上部またはALC等の床板への取付けを示す斜視図である。
【図7】同開口フレームの下部の梁、基礎上部またはALC等の床板への取付けを示す斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態を示す開口フレーム用外壁の斜視図である。
【図9】同開口フレーム用外壁の上部の取付け構造を示す側面図である。
【図10】同開口フレーム用外壁の上部の取付け構造を示す側面図である。
【図11】開口部上方の同開口フレーム用外壁の取付け構造を示す斜視図である。
【図12】開口部上方の同開口フレーム用外壁の取付け構造を示す斜視図である。
【図13】開口部下方の同開口フレーム用外壁の取付け構造を示す斜視図である。
【図14】開口部下方の同開口フレーム用外壁の取付け構造を示す斜視図である。
【図15】開口部下方の同開口フレーム用外壁の取付け構造を示す斜視図である。
【図16】躯体の層間変位に対する同開口フレーム用外壁の取付け構造における外壁の変位を示す説明図である。
【図17】(a)および(b)は同開口フレーム用外壁の変形例を示す正面図である。
【図18】同開口フレーム用外壁のファスナーの変形例とそれを使用した取付け構造を示す斜視図である。
【図19】開口外壁パネルの取付け構造の従来技術を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は躯体の層間変位に対する開口外壁パネルの変位の説明図である。
【図20】開口外壁パネルの取付け構造の従来技術を示す側面図である。
【符号の説明】
A 開口フレーム
W 開口部
1 縦材
2 上の横材
3 下の横材
5 上端取付け金具
6 下端取付け金具
7 貫通孔
8 切り欠き
10 梁
11 ボルト
12 ナット
20 外壁(開口フレーム用外壁)
21 ファスナー(他のファスナー)
22 ジョイントボルト
23 ファスナー
24 溝レール
25 ボルト(溝レール用ボルト)
26 ピン付きファスナー
27 貫通孔を備えたファスナー
28 開口フレームに固定された金具
30 基礎上部
31 ALC等の床板
32 ファスナー
32a ファスナーのピン
Claims (1)
- カーテンウォール工法で建てられる住宅等の建築物の外壁開口部に形成され、2本の縦材と、これら2本の縦材間で架設される上の横材および下の横材とからなる開口フレームの、前記縦材の上端が上端取付け金具を介してボルト・ナットにより梁に取付けられ、前記縦材の下端が下端取付け金具を介して、この下端取付け金具に形成された貫通孔に、梁に設けられたジョイントボルト又は基礎上部もしくはALC等の床板に設けられたファスナーのピンを挿通させることによって上下動自在に係止され、外壁が前記開口フレームの前記縦材,前記上の横材および前記下の横材で囲まれた開口部の上方および下方に装着される構造において、
開口部の上方の外壁は、この外壁裏面の少なくとも両側部に上下動自在に取付けられたファスナーを介して、又は、両側部に取付けられたファスナーにボルト・ナットで上下動自在に夫々取付けられた他のファスナーを介して、前記縦材の上端が取付けられている梁にボルト・ナットで上下動自在に取付けられ、且つ前記ファスナーの下方に外壁の一側端から他側端に至り外壁下辺と平行に固定された溝レールに沿って自在に動くことが可能な複数のボルト又はこれらボルトに取付られたピン付きファスナーを介して前記上の横材に設けられた切り欠き又は貫通孔に上下動自在に係止され、
開口部の下方の外壁は、この外壁裏面の少なくとも両側部に上下動自在に取付けられたファスナーを介して、又は、両側部に取付けられたファスナーにボルト・ナットで上下動自在に夫々取付けられた他のファスナーを介して、ボルト・ナットで前記下の横材に上下動自在に取付けられ、且つ前記ファスナーの下方に外壁の一側端から他側端に至り外壁下辺と平行に固定された溝レールに沿って自在に動くことが可能な複数のボルト又はこれらボルトに取付られた貫通孔を備えたファスナーを介して、開口フレームに固定された金具に設けられた切り欠き又は前記縦材の下端が取付けられている梁に固定されたファスナーに取付けられているジョイントボルトもしくは前記縦材の下端が取付けられている基礎上部やALC等の床板に固定されたファスナーのピンに上下動自在に係止されることを特徴とする開口フレーム用外壁の取付構造。
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