JPH07213235A - 飼料組成物 - Google Patents

飼料組成物

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JPH07213235A
JPH07213235A JP6035419A JP3541994A JPH07213235A JP H07213235 A JPH07213235 A JP H07213235A JP 6035419 A JP6035419 A JP 6035419A JP 3541994 A JP3541994 A JP 3541994A JP H07213235 A JPH07213235 A JP H07213235A
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JP
Japan
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product
feed
sodium
carbohydrate
parts
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JP6035419A
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Masahide Nakada
正秀 中田
Masahiko Miyama
雅彦 深山
Kazuhisa Shudo
和久 首藤
Yukiko Okamura
由紀子 岡村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KOOKIN KAGAKU KK
NOF Corp
Original Assignee
KOOKIN KAGAKU KK
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 炭水化物を被覆保護する物質として、栄養価
が高くて、かつ第4胃での消化および吸収性の向上に寄
与する素材を用いることにより、第1胃バイパス性およ
び水に対する低溶出性を付与した飼料組成物を提供す
る。 【構成】 炭水化物100重量部に、脂肪酸カルシウム
3〜300重量部と、動植物油、動植物油の硬化油、カ
ルボキシメチルセルロ―スナトリウム、アルギン酸ナト
リウム、カゼインナトリウム、プロピレングリコ―ル、
ポリアクリル酸ナトリウムの中から選ばれた少なくとも
1種の粘結剤3〜300重量部とを混合し、粒状やペレ
ツト状などに成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反芻動物の第1胃バイ
パス性および水に対する低溶出性を付与した、炭水化物
を主原料とする飼料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、種々の生産活動およびエネル
ギ―補給や体調の維持、増体速度の加速化、肉質改善、
産乳の促進などを目的として、家畜に炭水化物を給与す
ることが行われている。しかし、炭水化物をそのまま経
口投与しても、大部分が第1胃内で消化および発酵し、
本来吸収されるべき第4胃以降の消化器官に達せず、上
記の目的が達成されない。また、養魚用飼料の場合、親
水性の炭水化物が水中に溶解し、飼料としての効率が低
下する問題がある。
【0003】反芻動物の第1胃バイパス性、水に対する
低溶出性を付与する方法としては、アミノ酸、タンパク
質などをアミノセルロ―ス類や金属水酸化物類などで被
覆する方法(特開昭59−198946号公報)、アミ
ノ酸を脂肪酸塩で保護する方法(特開昭63−3135
46号公報)、キチン、キトサン、脂肪酸、アミノセル
ロ―ス、ロウ、ワツクスなどで保護する方法(特開昭5
9−66843号公報、同63−317050号公報、
同63−317052号公報、同63−317053号
公報)などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、炭水化物に対
してこのような方法を適用しても、第1胃バイパス性、
水に対する低溶出性は十分に付与されない。しかも、保
護物質などが栄養源とならなかつたり、第4胃以降にお
ける分解性や消化性が悪くなつたりして、飼料としての
性能が却つて低下する欠点がある。
【0005】本発明は、このような事情にてらし、炭水
化物を被覆保護する物質として、栄養価が高くて、かつ
第4胃での消化および吸収性の向上に寄与する素材を用
いることにより、第1胃バイパス性および水に対する低
溶出性を付与した飼料組成物を提供することを目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために、鋭意検討した結果、炭水化物の被
覆保護用物質として、栄養価の高い脂肪酸カルシウムと
特定の粘結剤を用い、これらを炭水化物に混合し粒状や
ペレツト状などに成形したときには、第1胃バイパス性
と水に対する低溶出性が付与され、第4胃での消化およ
び吸収性にも好結果が得られることを知り、本発明を完
成するに至つた。
【0007】すなわち、本発明は、反芻動物の第1胃バ
イパス性および水に対する低溶出性を付与した、炭水化
物を主原料とする飼料組成物に関し、その要旨とすると
ころは、炭水化物100重量部に、脂肪酸カルシウム3
〜300重量部と、動植物油、動植物油の硬化油、カル
ボキシメチルセルロ―スナトリウム、アルギン酸ナトリ
ウム、カゼインナトリウム、プロピレングリコ―ル、ポ
リアクリル酸ナトリウムの中から選ばれた少なくとも1
種の粘結剤3〜300重量部とを混合し、粒状やペレツ
ト状などに成形してなる飼料組成物にある。
【0008】
【発明の構成・作用】本発明において主原料として使用
する炭水化物には、馬鈴薯、サツマイモ、トウモロコ
シ、キヤツサバ、麦、米などのでんぷん類、デキストリ
ンなどのオリゴ糖、シユ―クロ―ス、マルト―ス、イソ
マルト―ス、ラクト―スなどの二糖類、グルコ―ス、ガ
ラクト―スなどの単糖類があり、消化および吸収性が高
く通常の飼料に用いられるものがすべて使用できる。こ
れらの炭水化物類は、膵臓アミラ―ゼなどの酵素類によ
り単糖まで分解後、小腸より吸収され、血中成分として
体細胞に運ばれ、栄養として利用される。
【0009】本発明において主原料である炭水化物とと
もに使用する脂肪酸カルシウムは、反芻動物の高エネル
ギ―バイパス油脂飼料として有効に利用される。また、
この脂肪酸カルシウムは、中性領域では安定的に撥水性
を示し、pH2付近では脂肪酸とカルシウムに解離す
る。したがつて、ル―メン内や水中では炭水化物その他
を保護し、第4胃またはその他の動物の胃内では速やか
に栄養として利用されるという特徴をもつている。
【0010】脂肪酸カルシウムの製造原料や製造法につ
いては、なんの限定もなく、たとえば、牛脂、豚脂、ナ
タネ油、大豆油、パ―ム油、パ―ム核油などの油脂を加
水分解して製造した脂肪酸を出発原料とし、直接法や複
分解法によつて製造される脂肪酸カルシウムをいずれも
用いることができる。この脂肪酸カルシウムの粒径とし
ては、通常3mm以下であるのが好ましく、これより大き
な粒径のものは、炭水化物に混合し成形する前に、粉砕
しておくのが望ましい。
【0011】このような脂肪酸カルシウムの使用量とし
ては、炭水化物100重量部に対して、3〜300重量
部、好ましくは10〜200重量部の範囲内で、適宜選
択すればよい。3重量部未満では、炭水化物が第1胃で
溶出および分解される割合が多くなり、十分なバイパス
性が得られない。300重量部を超えると、炭水化物の
使用割合が減少するため、好ましくない。
【0012】本発明においては、上記の炭水化物および
脂肪酸カルシウムからなる原料を固めるための粘結剤と
して、動植物油、動植物油の硬化油、カルボキシルメチ
ルセルロ―スナトリウム、アルギン酸ナトリウム、カゼ
インナトリウム、プロピレングリコ―ル、ポリアクリル
酸ナトリウムの中から選ばれる少なくとも1種を使用す
る。これらは、粘結剤としての性能に加えて、飼料の一
成分として消化や吸収などに好結果を与える成分として
選ばれたものである。
【0013】このような粘結剤の使用量は、炭水化物1
00重量部に対して、3〜300重量部、好ましくは1
0〜200重量部の範囲内で、その種類、炭水化物の種
類、成形法、製品の形状などに応じて、適宜選択すれば
よい。3重量部未満では、粘結剤の効果が弱いため、成
形品が脆くなつて十分な強度が得られない。300重量
部を超えると、不必要に粘結剤を加えることになるた
め、飼料としての消化性および価格の面から、好ましく
ない。
【0014】本発明においては、上記の原料成分のほか
に、必要により、他の飼料添加物を用いてもよい。たと
えば、飼料には特定の蛋白質原料が用いられるため、飼
料中に含まれるアミノ酸組成に片寄りができる、つま
り、適用する動物にとつて必要なアミノ酸が不足する場
合がある。そこで、単体アミノ酸を添加し、上記の不足
分を補つてやるという方法がとられる。この目的で、リ
ジン、メチオニン、トリプトフアンなどが適宜用いられ
る。
【0015】また、ビタミン類は熱により経時変化しや
すいため、原料中に含まれるビタミン類が飼料製造時の
加熱などにより変化し、飼料中に適用動物の必要量を確
保できなくなる場合がある。そこで、必要ビタミン類を
補つてやる目的で、ビタミンA、B2 、B6 、B12
C、D2 、D3 、E、葉酸、ビオチン、パントテン酸、
ニコチン酸などを添加することができる。
【0016】さらに、牛用飼料ではル―メン内での滞留
時間を短縮しロスを抑えるために、魚用飼料では浮遊
型、沈降型など飼料の適用方法により、飼料ペレツトな
どの比重を調整する必要がある。この目的で、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、炭酸マンガンなどのミネラ
ル類を配合することができる。
【0017】本発明においては、以上の配合組成物に、
さらに必要により水分を添加する。この添加量は、成形
法、成形機の機種・性能、製品の目標水分により異なる
が、一般には、炭水化物100重量部に対して、0〜3
00重量部の範囲内とするのが望ましい。300重量部
を超える添加量となると、成形作業性などが悪く、乾燥
にも時間がかかるため、好ましくない。
【0018】このような配合組成物は、ついで、デイス
ク型やリング型ペレツタ―またはエクストル―ダなどの
押し出し加圧成形機により、ペレツト状や粒状などの形
態に成形されて、最終製品とされる。これらの成形機
は、配合組成物を1軸または2軸の攪拌機により均一に
撹拌混合し、加圧下で押し出すことにより、デイスク型
やペレツト状などの形態に成形するものである。
【0019】
【発明の効果】本発明では、炭水化物に栄養価の高い脂
肪酸カルシウムおよび特定の粘結剤を混合し、粒状やペ
レツト状に成形したことにより、反芻動物の第1胃バイ
パス性および水に対する低溶出性が付与された、しかも
第4胃での消化および吸収性にもすぐれた飼料組成物を
提供できる。
【0020】また、この飼料組成物は、粒状やペレツト
状などの成形品のため、輸送や給餌の際の取扱いが容易
である。さらに、このような成形品を得るにあたり、従
来では、溶融混合後冷却し造粒するなどの面倒な操作や
高価な被覆装置を要したが、本発明では、ただ単に混合
し粒状やペレツト状などに成形するだけでよいため、飼
料としてより安価なものを提供できる。
【0021】本発明の飼料組成物は、家畜動物や養殖魚
などの飼料として有用であり、たとえば、肥育牛の肥育
段階での生産性向上、肉牛の屠殺時での肉質向上、代謝
病(ケト―シスなど)の予防、乳牛の乳量向上、乳質
(乳糖、乳蛋白質など)向上、魚への効率的給与、成長
促進などに、効果を奏することができる。
【0022】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を記載して、より具
体的に説明する。なお、以下、部とあるのは重量部であ
ることを意味する。
【0023】実施例1 小麦でんぷん〔商品名マツノリンM、松谷化学(株)製
品〕、脂肪酸カルシウム〔商品名メガラツク、日本油脂
(株)製品〕、牛脂極度硬化油〔日本油脂(株)製
品〕、リジン〔協和発酵(株)製品〕、炭酸カルシウム
〔商品名L−300、白石カルシウム(株)製品〕を用
いて、下記の表1の組成で配合したものを、2軸エクス
トル―ダ〔装置名α−100、末広鉄鉱所(株)製品〕
により、混合押出して、直径6mm、長さ1cmのペレツト
状に成形した。これらのペレツト状成形品を、それぞれ
試料−1a、1b、1cとした。
【0024】
【表1】
【0025】実施例2 デキストリン〔商品名日本薬局デキストリン、松谷化学
(株)製品〕、脂肪酸カルシウム〔商品名メガラツク、
日本油脂(株)製品〕、炭酸マグネシウム〔徳山曹達
(株)製品〕、ビタミンB2 〔日本ロシユ(株)製
品〕、牛脂〔日本油脂(株)製品〕、アルギン酸ナトリ
ウム〔商品名ダツクアルギン、(株)紀文フ―ドケミフ
ア製品〕を用いて、下記の表2の組成で配合したもの
を、実施例1と同様の2軸エクストル―ダにより、混合
押出して、直径6mm、長さ1cmのペレツト状に成形し
た。これらのペレツト状成形品を、それぞれ試料−2
a、2b、2cとした。
【0026】
【表2】
【0027】実施例3 グルコ―ス〔商品名無水結晶ブドウ糖、昭和産業(株)
製品〕、脂肪酸カルシウム〔商品名メガラツク、日本油
脂(株)製品〕、炭酸カルシウム〔商品名L−300、
白石カルシウム(株)製品〕、豚脂極度硬化油〔日本油
脂(株)製品〕、カゼインナトリウム〔商品名アラネイ
ト、日本プロテイン(株)製品〕を用いて、下記の表3
の組成で配合したものを、実施例1と同様の2軸エクス
トル―ダにより、混合押出して、直径6mm、長さ1cmの
ペレツト状に成形した。これらのペレツト状成形品を、
それぞれ試料−3a、3b、3cとした。
【0028】
【表3】
【0029】実施例4 マルト―ス〔(株)林原生物化学研究所製品〕、脂肪酸
カルシウム〔商品名メガラツク、日本油脂(株)製
品〕、炭酸マグネシウム〔徳山曹達(株)製品〕、ビタ
ミンA〔日本ロシユ(株)製品〕、パ―ム油〔日本油脂
(株)製品〕、ポリアクリル酸ナトリウム〔商品名ビス
コメイト、日本純薬(株)製品〕を用いて、下記の表4
の組成で配合したものを、実施例1と同様の2軸エクス
トル―ダにより、混合押出して、直径6mm、長さ1cmの
ペレツト状に成形した。これらのペレツト状成形品を、
それぞれ試料−4a、4b、4cとした。
【0030】
【表4】
【0031】実施例5 マルト―ス〔(株)林原生物化学研究所製品〕、脂肪酸
カルシウム〔商品名メガラツク、日本油脂(株)製
品〕、炭酸マグネシウム〔徳山曹達(株)製品〕、ビタ
ミンA〔日本ロシユ(株)製品〕、パ―ム油〔日本油脂
(株)製品〕、プロピレングリコ―ル〔昭和電工(株)
製品〕を用いて、下記の表5の組成で配合したものを、
実施例1と同様の2軸エクストル―ダにより、混合押出
して、直径6mm、長さ1cmのペレツト状に成形した。こ
れらのペレツト状成形品を、それぞれ試料−5a、5
b、5cとした。
【0032】
【表5】
【0033】実施例6 マルト―ス〔(株)林原生物化学研究所製品〕、脂肪酸
カルシウム〔商品名メガラツク、日本油脂(株)製
品〕、炭酸マグネシウム〔徳山曹達(株)製品〕、ビタ
ミンA〔日本ロシユ(株)製品〕、パ―ム油〔日本油脂
(株)製品〕、カルボキシメチルセルロ―スナトリウム
〔商品名ダイセルCMC、ダイセル化学工業(株)製
品〕を用いて、下記の表6の組成で配合したものを、実
施例1と同様の2軸エクストル―ダにより、混合押出し
て、直径6mm、長さ1cmのペレツト状に成形した。これ
らのペレツト状成形品を、それぞれ、試料−6a、6
b、6cとした。
【0034】
【表6】
【0035】比較例1 小麦でんぷん〔商品名マツノリンM、松谷化学(株)製
品〕、炭酸カルシウム〔商品名L−300、白石カルシ
ウム(株)製品〕、カルボキシメチルセルロ―スナトリ
ウム〔商品名CMCダイセル、ダイセル化学工業(株)
製品〕を用いて、下記の表7の組成で配合したものを、
実施例1と同様の2軸エクストル―ダにより、混合押出
して、直径6mm、長さ1cmのペレツト状に成形した。こ
れらのペレツト状成形品を、それぞれ、試料−7a、7
b、7cとした。
【0036】
【表7】
【0037】以上の実施例1〜6および比較例1で得た
ペレツト状の各飼料組成物(試料−1a,1b,1c〜
試料−7a,7b,7c)の性能を調べるため、以下の
方法にて、試験1:溶出性試験、試験2:カテ―テル装
着緬羊でのバイパス性試験、試験3:肉牛での給与試
験、試験4:乳牛での給与試験を行つた。
【0038】<試験1:溶出性試験>各試料0.5gを
蒸留水100mlに浸積し、39℃の温度下に3時間、6
時間、12時間振盪したのち、ろ過を行い、ろ液中の炭
水化物率を求め、溶出率とした。なお、グルコ―スの定
量にはフオリン―ウ法、でんぷん、デキストリンおよび
マルト―スの定量にはフエノ―ル硫酸法を用いた。これ
らの結果は、下記の表8および表9に示されるとおりで
あつた。
【0039】
【表8】
【0040】
【表9】
【0041】<試験2:カテ―テル装着緬羊でのバイパ
ス性試験>カテ―テル装着緬羊21頭を用いて、各試料
の体内でのバイパス性について試験した。前もつて体重
の2%に相当する市販飼料で1週間予備飼育したカテ―
テル装着緬羊21頭それぞれに、上記の市販飼料に加え
て、各試料をそれぞれ200g/日、7日間給与した。
【0042】最終の給与4時間後に、第4胃内容物を取
り出し、血中グルコ―ス濃度はOTB(オルトトルイジ
ンほう酸法)により、でんぷん、デキストリンおよびマ
ルト―スはフエノ―ル硫酸法により、測定した。指標物
質としてル―メンで変化を受けず、胃から吸収もされな
いポリエチレングリコ―ル(平均分子量4,000のも
の)75gを飼料に混合しておき、第4胃内での濃度を
測定した。
【0043】これらの測定値から、バイパス率を、以下
の式により算出した。結果は、下記の表10に示される
とおりであつた。 X : 第4胃内炭水化物濃度 Y : 第4胃内ポリエチレングリコ―ル濃度 Z : 給与した炭水化物量
【0044】
【表10】
【0045】<試験3:肉牛での給与試験>体重850
Kgの雄去勢ホルスタイン420頭を20頭ずつ21群に
分けた。各群には、1日に、乾燥ビ―ル粕34部、圧ペ
ントウモロコシ40部、大麦荒ヌカ15部、イナワラ1
0部およびビタミン・ミネラル添加剤〔商品名デイリ―
プレミツクスE、コ―キン化学(株)製品〕1部からな
る配合飼料7Kgと、各試料1Kgを、2回に分けて14日
間給与した。
【0046】給与終了後屠殺し、その枝肉を日本食肉格
付協会の指標に基づいて評価した。結果は、後記の表1
2および表13に示されるとおりであつた。上記の指標
は、「牛・豚枝肉、牛・豚部分肉取引規格解説書、平成
元年版」(社)日本食肉格付協会(1989年)に記載
されており、以下のとおりである。
【0047】枝肉格付のアルフアベツト標記部分は、枝
肉の歩留等級を意味し、下記の式により、それぞれの枝
肉の歩留基準値を算出したのち、表11のように、A、
B、Cに格付けする。Aが最も高品質、高価格である。 歩留基準値=67.37+〔0.130×胸最長筋面積
(cm2 )〕+〔0.667×「ばら」の厚さ(cm)〕−
〔0.025×冷屠体重量(半丸枝肉Kg)〕−〔0.8
96×皮下脂肪の厚さ(cm)〕 ただし、肉用種枝肉のため、2.049を加算して歩留
基準値とした。
【0048】
【表11】
【0049】枝肉格付の数字部分は、肉質等級を意味
し、各々の枝肉の「脂肪交雑」、「肉の光沢」、「肉の
締まりおよびきめ」ならびに「脂肪の光沢と質」の4者
について判定し、その項目別等級のうち、最も低い等級
に格付けしたものである。数字の大きい方が、高品質、
高価格である。
【0050】
【表12】
【0051】
【表13】
【0052】<試験4:乳牛での給与試験>分娩4週間
後の雄ホルスタイン84頭を4頭ずつ21群に分けて試
験した。各群には、1日あたり、トウモロコシサイレ―
ジ74部、クロ―バ―乾草10部、小麦麦幹5部、乾燥
ビ―ル粕10部、ビタミン・ミネラル添加剤〔商品名デ
イリ―プレミツクスE、コ―キン化学(株)製品〕1部
からなる配合飼料15Kgと、各試料1Kgとを、朝夕2回
に分けて、14日間給与した。
【0053】その間、7日目、14日目で搾乳し、乳脂
率、乳蛋白質含有率、乳糖含有率、乳量を測定した。こ
れらの測定結果は、下記の表14および表15に示され
るとおりであつた。なお、上記の給与試験以前は、すべ
ての牛について、上記同様の配合飼料を用いて、飼育し
たものである。
【0054】
【表14】
【0055】
【表15】
【0056】以上の試験結果のうち、まず、表8,表9
の溶出性試験より、本発明の各飼料組成物は、比較例の
飼料組成物に比べ、溶出性が極めて低く、養殖用の場合
は水中への溶解によるロスを、反芻動物用の場合はル―
メン内でのロスを、低く抑えれるものであることがわか
る。また、表10のバイパス性試験より、本発明の各飼
料組成物は、比較例の飼料組成物に比べ、緬羊のル―メ
ンでの損失が小さく、より効果的に炭水化物を給与でき
るものであることがわかる。
【0057】さらに、表12,表13の肉牛での給与試
験より、本発明の各飼料組成物は、比較例の飼料組成物
に比べて、枝肉評価が高く、より高付加価値の肉生産に
適した飼料であることがわかる。また、表14,表15
の乳牛での給与試験より、本発明の各飼料組成物は、乳
脂率、乳蛋白質含有率、乳糖含有率、乳量のどれをとつ
てもすぐれており、比較例の飼料組成物に比べて、とく
に乳蛋白質および乳糖の含有率の増加が明らかである。
【0058】以上のように、本発明の飼料組成物によれ
ば、これを反芻動物に給餌すると、第1胃バイパス性に
すぐれ、かつ第4胃での消化および吸収性にすぐれてい
る。また、肉牛では、枝肉評価が高くなり、より高付加
価値の肉生産に適した飼料であり、乳牛では、乳糖や乳
蛋白質の含有率を増加させる。さらに、養殖魚の給餌の
際に問題となる水中への溶解ロスを、低く抑えることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 首藤 和久 大阪府東大阪市中石切町3丁目7番49号 コ―キン化学株式会社内 (72)発明者 岡村 由紀子 大阪府東大阪市中石切町3丁目7番49号 コ―キン化学株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭水化物100重量部に、脂肪酸カルシ
    ウム3〜300重量部と、動植物油、動植物油の硬化
    油、カルボキシメチルセルロ―スナトリウム、アルギン
    酸ナトリウム、カゼインナトリウム、プロピレングリコ
    ―ル、ポリアクリル酸ナトリウムの中から選ばれた少な
    くとも1種の粘結剤3〜300重量部とを混合し、粒状
    やペレツト状などに成形してなる飼料組成物。
JP6035419A 1994-02-07 1994-02-07 飼料組成物 Pending JPH07213235A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001120189A (ja) * 1999-10-27 2001-05-08 Meiji Milk Prod Co Ltd 反芻動物用脂肪酸給与組成物
US8178138B2 (en) 2006-06-23 2012-05-15 Church & Dwight Co., Inc. Ruminant feedstock dietary supplement
US8182851B2 (en) 2006-06-23 2012-05-22 Church & Dwight Co., Inc. Ruminant feedstock dietary supplement
WO2019089625A1 (en) * 2017-11-01 2019-05-09 Iso Therapeutics Group, Llc A solid oral formulation and method to treat cases of fluid overload in animals

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