JP2645221B2 - 魚餌およびその製造法 - Google Patents

魚餌およびその製造法

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JP2645221B2 JP6156391A JP15639194A JP2645221B2 JP 2645221 B2 JP2645221 B2 JP 2645221B2 JP 6156391 A JP6156391 A JP 6156391A JP 15639194 A JP15639194 A JP 15639194A JP 2645221 B2 JP2645221 B2 JP 2645221B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高水分および高脂肪を
含む成型安定性に優れた魚餌およびその製造方法に関す
る。本発明によれば、高含有量の水分と脂肪が安定に保
持され、かつ飼料効率の優れた魚餌が提供される。
【0002】
【従来の技術】養殖魚の対象および養殖規模の拡大に伴
ない、多種多様な魚餌(または養殖飼料もしくは養魚用
飼料)が提案され、またそれらの一部は使用されてい
る。
【0003】例えば、特開昭63−157939号公報
には、多獲魚であるイワシ、サバ、アミエビ等のミンチ
を養殖魚に直接投与する際の短所、特に、水溶性栄養成
分の溶出、水中での餌の破砕逸散等を回避する目的で前
記ミンチに魚粉、油粕、小麦粉末等を加え、さらに高吸
水性高分子を混練し、造粒した養魚飼料が公表されてい
る。
【0004】特開平2−257834号および同2−2
57836号公報には、前記のような養魚飼料を供給す
る際に随伴する品質のバラツキ等の短所を解消するもの
として、魚粉、大豆油かす、コーングルテンミールなど
の蛋白質、澱粉質(澱粉、小麦粉など)にビタミン、ミ
ネラル類を含有し、さらに脂肪分を粗脂肪として13〜
35重量含む多孔性養魚飼料が公表されている。なお、
これらの飼料は前記各配合原料をエクストルーダーの使
用により加熱、混練し、空気中に放出された後、水分含
量が一定量に低減するまで乾燥し、次いで油脂を噴霧す
ることによって製造されている。
【0005】他方、常用されている養魚用組成物を一次
冷凍後、再解凍して給餌する場合に、成型ペレットの軟
化が激しく、最悪の場合投餌できない状態になる魚餌
や、前記特開平2−257836号公報に公表されるよ
うな成型時に十分量の油脂添加ができず、給餌前に成型
ペレットへ油脂を吸着させた魚餌の短所を解消する工夫
も行われている。例えば、特開平5−64552号公報
によれば、成型時に十分な油脂の添加ができ、しかも成
型性の向上した、生餌を含まない養魚用組成物を使用し
て成型した養魚用飼料が公表されている。この飼料の改
良点は、特定のカルボキシメチルセルロースナトリウム
(CMC)を養魚用組成に含めることにあり、更に、必
要により特定の乳化剤をも含めることにある。こうして
得られた飼料は、CMCの添加により、適度な粘りと潤
滑性が発現され、常に一定の剪断により添加水および添
加油が均一に混練されるので、各種利点が存在する旨主
張されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、高密度養殖や
流通上の取扱いの利便性を考慮すると、魚餌に必須の成
分以外の添加物をなるべく含まず、また流通上の取扱い
性に優れた魚餌に対する要求は依然として存在すること
に変りない。そこで、本発明の目的は、高含有量の水分
と所望量の脂肪が安定に保持され、しかも飼料効率の向
上した魚餌の提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、各種魚餌
用原料の配合および成型方法に伴う成型品特性の変動に
着目して、有用な魚餌を提供すべく検討を行ってきた。
その結果、一定組成の原料を一定条件下で押出し成型
し、次いで凍結させると、前記目的に沿う魚餌が効率よ
く得られることを見い出した。この成型品は、例えば、
前記特開平5−64552号公報で言及されるような、
一時冷凍後、再解凍した場合に成型ペレットの軟化が激
しく、最悪の場合は投餌できない状態になることが避け
られる点で、まったく予想外の特性をもつ。
【0008】従って、前記課題は、本発明に従う、少な
くとも脂肪、水分および蛋白質源を含有する魚餌であっ
て、総組成物重量当り (A)水分を20重量%以上含み、かつ (B)周囲温度で測定した場合に(i)WHCが0.4
以上であり、そして(ii)WRCが0.2以上であるこ
とを特徴とする魚餌の提供によって解決される。
【0009】他の本発明の態様としては、解凍した場合
に、上記特徴を有する凍結状態にある魚餌が提供され
る。かかる状態の飼料は、流通上の利便、例えば、保存
安定性、輸送安定性等に優れている。
【0010】以上のような魚餌は、本発明のもう一つの
態様である、(a)通常魚餌に使用される原料を供給す
る工程、(b)工程(a)と同時またはその前後に、総
組成物重量当り水を20重量%以上含めるように調整す
る工程、(c)工程(a)および(b)で得られた混合
物を混練し、そしてエクストルーダーを介して押し出し
成型する工程、ならびに(d)工程(c)で得られた成
型品を凍結する工程、を経て成型し凍結した魚餌の製造
方法、を介して効率よく提供できる。
【0011】なお、本発明にいうWHCとは、組成物に
よる吸水量の尺度であって、一定の組成物における水分
収容能力(Water Holding Capacity)を意味し、
収容水分の重量を水分の収容に用いた試料重量で割り算
して得られる値である。また、WRCとは、組成物にし
っかりと吸着される水分量の尺度であって、一定の組成
物における水分定着能力(Water Retention Capac
ity)を意味し、十分に吸水させた試料に一定の外力を
かけて水分を除去した後に残存する水分の重量を試料重
量で割り算して得られる値である。
【0012】
【発明の具体的な態様】本発明の魚餌では、上記本発明
の特徴に悪影響を及ぼさないものであれば、通常魚餌に
使用される原料となりうるいずれも含めることができ
る。このような原料の具体的なものとしては、ホワイト
フィシュミール、ブラウンフィシュミール等の魚粉、肉
粉、骨肉粉、フェザーミール、血粉、脱脂粉乳、オキア
ミミール、イカミール、大豆粕、グルテンミールおよび
これらの1種以上の混合物、さらにイワシ、サバ、アミ
エビ等の生魚のミンチ、等の蛋白質源となりうる主原料
(本発明では蛋白質源という場合もある)ならびに任意
成分として小麦粉、米粉、米ぬか、脱脂米ぬか、ふす
ま、タピオカ澱粉などの澱粉質、CMC、アルギン酸ナ
トリウム、グアーガムなどの粘質多糖類、ミネラル類、
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、ビオ
チン類などのビタミン類等の副原料が挙げられる。本発
明の魚餌の特徴を容易に達成するには、一般に蛋白質源
が粗蛋白質として総組成物重量の少なくとも20重量
%、好ましくは約30重量%を占めるものが好ましい。
一方、副原料の添加量は、前記必須成分の配合割合、給
餌目的および対象魚の種類等によって適宜選ぶことがで
きる。澱粉質は、本発明の魚餌の成型特性に好影響を及
ぼす場合がある。
【0013】また、本発明の魚餌は、前記原料に由来す
る脂肪を含むが、一般に、総組成物重量当り脂肪を粗脂
肪として10重量%以上、具体的には、10〜40重量
%好ましくは10〜35%含む。脂肪は魚油などによ
り、一般的に、外部成分として添加される。なお、本発
明の魚餌における脂肪含有量は、後述する粗脂肪の測定
方法によって決定される量に基づく。かかる脂肪は、飼
料効率または魚の増肉係数に悪影響を及ぼさない限り、
魚油以外の動物油または植物油を含めてもよい。魚油の
具体的な原料としては、イワシ、すけそうだら、イカ、
その他の各種魚に由来する魚油が挙げられる。
【0014】さらに、本発明の魚餌は、総組成物重量当
り20重量%以上、具体的には20〜50重量%、好ま
しくは20〜40重量%の水分を含む。
【0015】以上の各成分を含んでなる本発明の魚餌
は、もう一つの本発明の態様として提供され、詳細には
後述する方法によって有利に製造される。理論により拘
束されるものでないが、本発明方法により混練、加熱お
よび/または加圧押出し成型され、凍結されることによ
り、上記組成からなる本発明の魚餌は、その組成物中に
混練され均質に分散された水分の凍結を通して、特異な
マトリックス構造を形成するものと推察される。こうし
て、本発明の魚餌は、WHCおよびWRCの両値が、例
えば、ほぼ同一の組成を有し、同様に押出し成型したも
のの、凍結工程を伴わないで製造した魚餌に比較し、通
常、WHCにあっては約2倍を超え、WRCにあっては
約3倍を超える値を示す。このことは、本願の魚餌が、
ほぼ同一の組成を有し、同様に押出し成型されたにもか
かわらず、特殊な構造をとることに起因するものと推察
される。すなわち、本発明の魚餌は、ほぼ同一の組成を
有する比較飼料より有意に優れた水分収容能力と水分定
着能力を有する。
【0016】WHCおよびWRCの定義については、前
述したように、これらの値が大きければ大きい程、高水
分含有量で安定な成型品が提供できる。従って、WHC
が0.45以上であり、そしてWRCが0.35以上を有
する魚餌が本発明の好ましい態様である。
【0017】また、驚くべきことに、前記のようなWH
CおよびWRCの両値を満足する魚餌は、単に、水分の
収容能力および定着能力に優れるだけでなく、脂肪の収
容および定着能力にも優れているため、高水分および高
脂肪を含む成型安定性に優れた魚餌が提供できる。
【0018】なお、以上のWHCおよびWRC値は、試
料を周囲温度、すなわち、測定環境温度、例えば、15
〜30℃で測定した値である。
【0019】さらにまた、驚くべきことには、本発明の
魚餌は、凍結しないことをのぞき、ほぼ同一の組成を有
し、同様に押出し成型した成型品に比べ、一般的に優れ
た咀嚼性を示し、例えば成型手段として一軸エクストル
ーダーを使用した場合には、約4倍を超える咀嚼性を示
す。この咀嚼性は、適当なレオメーターを使用して、通
常、固型食品をのみ込める状態まで咀嚼するのに必要な
エネルギーを尺度として算出できる。
【0020】以上のように優れた特性を有する本発明の
魚餌は、もう一つの態様として提供する本発明方法によ
って有利に製造することができる。
【0021】従来、給餌時のベタ付や保存性を改善する
目的から、モイストペレットを冷凍保存することが行わ
れているが、凍結保存したものは全体が堅く氷結する等
の欠点を有することが知られていた(例えば、特開昭6
3−157939号公報参照)。
【0022】ところが、本発明によれば、単なる保存目
的に向けたものでなく、魚餌の製造工程中へ、積極的に
凍結工程を導入することによって、上述のように優れた
特性を有する魚餌を効率よく製造できることが見い出さ
れたのである。
【0023】本発明方法によれば、まず、前もって混合
された一定量の脂肪、水分および蛋白質源を少なくとも
含有する原料をエクストルーダーに供給するに際し、予
めこれらの成分中の総水分を調整(通常、添加)し、そ
して必要により脂肪を調整し、こうして得られる混合物
を混練する。混練手段としては、前記各成分を均質に混
練できるものであれば、ロール式、ギヤ式またはスクリ
ュー式等の形式にかかわりなく使用できる。一般的に
は、優れた混練効果を併せもつスクリュー式押出機(エ
クストルーダー)を使用して、混練と同時に押出し成型
することが有利である。エクストルーダーとしては、一
軸エクストルーダーあるいは二軸以上の多軸エクストル
ーダーを使用することができる。
【0024】一軸エクストルーダーを使用して成型する
場合を例にとると、押出圧力が一般に5〜15kg/c
2となるようにスクリューの回転速度とダイの口径を
選ぶ。被成型組成物に圧力が加えられることにより、組
成物温度は上昇するが、必要により外部から加温するこ
とによって組成物温度を約80〜130℃に保持する。
なお、目的とする処理量に応じて、押出量、スクリュー
直径等は適宜選択することができる。また、ダイのサイ
ズや形状は給餌対象魚の種類、大きさに合わせて適宜選
ぶことができ、径が通常、0.8〜50mm、好ましく
は1.5〜30mmのものを使用する。
【0025】エクストルーダーを使用して得られる組成
分は一定の組織を有していると言われているが、こうし
て空気中に押出された組成物は、一般に組織化した状態
にある。そしてそれらをカッターで所定の長さに切断す
ることにより成型品を得ることができる。切断の長さ
も、ダイと同様に給餌対象魚の種類や大きさによって適
宜選ぶことができ、通常1〜60mm、好ましくは2〜
30mmとする。
【0026】次に、得られた成型品は、それらが相互に
粘結してブロック化しない状態で凍結処理にかける。凍
結手段としては、処理中の各成型品のブロック化を有効
に防止できるものであれば、どのような装置および方法
を使用してもよいが、凍結効率に優れるトンネルフリー
ザーを使用するのが好適である。通常、トンネルフリー
ザーは−10〜−35℃で操作する。低温を用いる程凍
結時間を短縮でき有利であるが、前述のように各成型品
がブロック化しない温度であれば、本発明の魚餌の製造
に使用できる。
【0027】こうして、製造した魚餌は、殆ど前記の優
れた特性を有するものであるが、本発明の製造方法にあ
っては必ずしもすべての成型品が前述のWHCおよびW
RC値を示すものであることを要件にするものでないこ
とは理解されるであろう。なお、好ましい態様として
は、成型品に対するWHCおよびWRCの平均値が、そ
れぞれ0.4以上および0.2以上となるものであり、よ
り好ましい態様としては、WHCおよびWRCの平均値
が、それぞれ0.45以上0.35以上となるように製造
条件を選んだものを挙げることができる。これらは、例
えば、水分の含有量を20重量%以上、具体的には20
〜50重量%に調整することによって達成できる。その
際、飼料効率の観点からは、脂肪の含有量を粗脂肪とし
て10重量%以上に調整することが有利である。
【0028】本発明の魚餌は、通常、その製造工程に凍
結工程を含むため、凍結状態、または一部もしくは完全
に解凍した状態で製品を提供できる。凍結状態(または
場合によって一部凍結した製品であっても)にある製品
は、その性質上、微生物の汚染、成分の劣化を伴うこと
なく貯蔵もしくは保存が可能であり、また輸送および取
扱い中の保型性に優れる。
【0029】また、完全に解凍した状態のものであって
も、前述のように水分収容能力および水分定着能力に優
れるため、成型品間の粘着、ブロック化に抵抗を示し、
給餌が容易である。なお、成型品の一部が凍結したまま
の製品を給餌しても、給餌効率に悪影響が現われないこ
とも確認している。
【0030】
【実施例】以下、具体例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明の範囲をこれらに限定することを目的
とするものでない。なお、各例中の部または百分率は、
特記しない限り重量/重量に基づく。
【0031】例1〜30 魚粉(ブラウンミール)73kg、小麦粉5kg、タピ
オカ澱粉15kg、CMC(ダイセル社製:CMCダイ
セル<2280>)2kg、ミネラルミックス3kg、
ビタミンミックス2kgのコンパウンド(混合物)に水
分および魚油(スケソウダラ肝油:理研ビタミン社製)
を適宜加え、水蒸気で105℃に調節した後、一軸エク
ストルーダー(上田鉄工社製、EP100型、ダイス径
8mm)にて、混練、加圧成型した。押し出された各成
型品をトンネルフリーザーを用い、−20℃にて接触時
間(通過時間)20分で直接凍結させた。凍結した製品
を室温(約20℃)で1時間放置して解凍し、後述する
方法で水分、粗脂肪、WHC、WRCおよび咀嚼性を測
定した。結果を下記表1(特記しない限り、本発明)に
示し、そして例16〜30は、ほぼ表1の例1〜15の
組成にそれぞれ対応するものを使用し、凍結することな
く、冷所(約5℃)で放冷したものの結果を表2(例2
7〜30以外は比較例である)に示す。
【0032】表1 凍結した試料 試料番号 水分 粗脂肪 WHC WRC 咀嚼性(例番号) (%) (%) (g) 1 38.2 28.4 0.66 0.47 3575 2 37.7 29.4 0.65 0.35 2338 3 35.3 29.7 0.73 0.53 1267 4 31.7 27.4 0.81 0.58 1639 5 28.3 27.9 1.93 0.63 1919 6 24.8 29.9 1.09 0.67 1818 7(比較) 17.6 27.5 −* −* 1903 8(比較) 15.2 28.5 −* −* 870 9 28.9 32.0 0.94 0.52 3905 10 28.3 27.9 1.93 0.63 1919 11 28.3 20.7 1.10 0.67 1005 12 28.3 20.4 1.29 0.87 2379 13 28.6 12.7 1.40 0.92 2924 14 29.7 8.9 1.50 0.97 434015 29.4 4.4 1.63 1.06 3466 *水に漬けると形状が完全に崩れるため測定困難 表2 冷蔵した試料 試料番号 水分 粗脂肪 WHC WRC 咀嚼性(例番号) (%) (%) (g) 16 38.4 28.7 0.24 0.12 297 17 36.4 30.1 0.25 0.12 426 18 35.5 30.1 0.20 0.05 288 19 31.1 27.8 0.20 0.04 121 20 28.2 28.1 0.35 0.15 377 21 25.5 28.9 0.28 0.11 130 22 18.0 28.4 −* −* 227 23 15.6 27.7 −* −* 0** 24 29.5 31.4 0.34 0.11 63 25 28.2 28.1 0.35 0.15 377 26 27.7 21.7 0.36 0.16 153 27 29.7 19.9 0.43 0.27 50 28 28.3 11.0 0.46 0.30 358 29 29.7 9.4 0.63 0.40 47730 30.2 5.6 0.72 0.42 542 * 水に漬けると形状が完全に崩れるため測定不能 ** 1回目の加圧で形状が崩れる。
【0033】例31〜70 魚粉(ブラウンミール)74kg、小麦粉8kg、タピ
オカ澱粉10kg、CMC(ダイセル社製:CMCダイ
セル<2280>)3kg、ミネラルミックス3kg、
ビタミンミックス2kgのコンパウンド(混合物)に水
分および魚油(スケソウダラ肝油:理研ビタミン社製)
を適宜加え、水蒸気で105℃に調節した後、一軸エク
ストルーダー(上田鉄工社製、EP50型、ダイス径6
mm)にて、混練、加圧成型した。押し出された各成型
品を破砕したドライアイスに接触させ凍結させた。凍結
した製品を室温(約20℃)で1時間放置して解凍し、
水分、粗脂肪、WHC、WRCおよび咀嚼性を測定し
た。結果を下記表3(例35以外は本発明である)に示
し、凍結することなく、冷所(約5℃)で放冷したもの
の結果を表4(全例が比較例である)に示す。なお、例
51〜70の組成は、それぞれ表3の例31〜50にほ
ぼ対応する。
【0034】 例71〜120 魚粉(ブラウンミール)73kg、小麦粉5kg、タピ
オカ澱粉15kg、CMC(ダイセル社製:CMCダイ
セル<2280>)2kg、ミネラルミックス3kg、
およびビタミンミックス2kgのコンパウンド(混合
物)に水分および魚油(スケソウダラ肝油:理研ビタミ
ン社製)を適宜加え、二軸エクストルーダー(栗本鉄工
社製、KEX−50型、ダイス径φ5.6mm)を用
い、バレル温度を80〜110℃、ダイ温度を70℃に
設定して混練、加圧成型した。押し出された各成型品を
破砕したドライアイスに接触させ凍結させた。凍結した
製品を室温(約20℃)で1時間放置して解凍し、水
分、粗蛋白質(以下、単に「粗蛋白」と略記する)、粗
脂肪、WHC、WRCおよび咀嚼性を測定した。結果を
下記表5(本発明)に示し、凍結することなく、冷所
(約5℃)で放冷したものの結果を表6(例113およ
び118以外は比較例である)に示す。なお、例96〜
120の組成は、それぞれ表5の例71〜95にほぼ対
応する。
【0035】 例121〜130 魚粉(ブラウンミール)73kg、小麦粉5kg、タピ
オカ澱粉15kg、CMC(ダイセル社製:CMCダイ
セル<1300>)2kg、ミネラルミックス3kg、
およびビタミンミックス2kgのコンパウンド(混合
物)に水分および魚油(スケソウダラ肝油:理研ビタミ
ン社製)を適宜加え、二軸エクストルーダー(栗本鉄工
社製、KEX−50型、ダイス径φ5.6mm)を用
い、バレル温度を80〜110℃、ダイ温度を70℃に
設定して混練、加圧成型した。押し出された各成型品を
破砕したドライアイスに接触させ凍結させた。凍結した
製品を室温(約20℃)で1時間放置して解凍し、水
分、粗蛋白、粗脂肪、WHC、WRCおよび咀喘性を測
定した。結果を下記表7(例121、122、124お
よび125以外は本発明である)に示し、凍結すること
なく、冷所(約5℃)で放冷したものの結果を表8(全
例が比較例である)に示す。なお、例126〜130の
組成はそれぞれ表7の例121〜125にほぼ対応す
る。
【0036】 表7 凍結した試料 試料番号 水 分 粗蛋白 粗脂肪 WHC WRC 咀嚼性 (例番号) (%) (%) (%) (g) 121 34.6 34.1 9.5 0.39 0.32 1334 122 32.5 32.0 14.3 0.39 0.32 2067 123 31.0 29.9 12.0 0.41 0.32 918 124 31.8 32.9 13.9 0.38 0.31 1317 125 39.1 29.4 12.4 0.39 0.28 1460 表8 冷蔵した試料 試料番号 水 分 粗蛋白 粗脂肪 WHC WRC 咀嚼性 (例番号) (%) (%) (%) (g) 126 34.0 34.2 10.6 0.17 0.14 3237 127 32.2 31.7 15.2 0.16 0.10 2280 128 29.6 31.2 19.7 0.15 0.05 977 129 31.8 33.4 14.3 0.15 0.09 1638 130 39.7 29.6 11.8 0.14 0.08 1646 例131〜138 魚粉(ブラウンミール)73kg、小麦粉5kg、タピ
オカ澱粉15kg、ミネラルミックス3kg、およびビ
タミンミックス2kgのコンパウンド(混合物)に表9
および10に記載の割合でCMC(ダイセル社製:CM
Cダイセル<2280>)、水分および魚油(スケソウ
ダラ肝油:理研ビタミン社製)を適宜加え、二軸エクス
トルーダー(栗本鉄工社製、KEX−50型、ダイス径
φ5.6mm)を用い、バレル温度を80〜110℃、
ダイ温度を70℃に設定して混練、加圧成型した。押し
出された各成型品を破砕したドライアイスに接触させ凍
結させた。凍結した製品を室温(約20℃)で1時間放
置して解凍し、水分、粗蛋白、粗脂肪、WHC、WRC
および咀嚼性を測定した。結果を下記表9(本発明)に
示し、凍結することなく、冷所(約5℃)で放冷したも
のの結果を表10(全例が比較例である)に示す。な
お、例135〜138の組成はそれぞれ表9の例131
〜134にほぼ対応する。
【0037】 表9 冷凍した試料 試料番号 CMC 水 分 粗蛋白 粗脂肪 WHC WRC 咀嚼性 (例番号) (%) (%) (%) (%) (g) 131 2 41.4 28.3 12.0 0.42 0.34 3523 132 3 37.6 28.8 14.5 0.64 0.48 1886 133 4 35.5 27.7 13.6 0.72 0.54 2110 134 5 41.0 26.5 19.7 0.70 0.52 1633 表10 冷蔵した試料 試料番号 CMC 水 分 粗蛋白 粗脂肪 WHC WRC 咀嚼性 (例番号) (%) (%) (%) (g) 135 2 38.8 29.6 13.2 0.18 0.12 1196 136 3 38.4 27.8 14.9 0.30 0.19 3052 137 4 38.2 29.0 14.7 0.37 0.14 3021 138 5 43.3 27.2 14.0 0.37 0.18 2015 例139〜140 魚粉(ブラウンミール)73kg、小麦粉5kg、タピ
オカ澱粉15kg、CMC(ダイセル社製:CMCダイ
セル<1300>)2kg、ミネラルミックス3kg、
およびビタミンミックス2kgのコンパウンド(混合
物)に水分および魚油(スケソウダラ肝油:理研ビタミ
ン社製)を適宜加え、二軸エクストルーダー(栗本鉄工
社製、KEX−50型、ダイス径φ9mm)を用い、バ
レル温度を80〜110℃、ダイ温度を70℃に設定し
て混練、加圧成型した。押し出された各成型品を破砕し
たドライアイスに接触させ凍結させた。凍結した製品
(本発明)を室温(約20℃)で1時間放置して解凍
し、水分、粗蛋白、粗脂肪、WHC、WRCおよび咀嚼
性を測定した。なお、下記組成とほぼ同じ組成を有する
コンパウンドを用い、凍結する工程に代え、単に冷所
(約5℃)で放冷したもの(比較例)についても、水
分、粗蛋白、粗脂肪、WHC、WRCおよび咀嚼性を測
定した。
【0038】結果を下記表11にまとめる。
【0039】 表11 試料番号 水 分 粗蛋白 粗脂肪 WHC WRC 咀嚼性 (例番号) (%) (%) (%) (g) 139(本発明) 34.0 30.9 14.6 0.42 0.32 1271 140(比較) 33.7 31.3 14.6 0.33 0.16 986 WHC値およびWRC値の測定方法 上記例を始め、本明細書で表示するWHCおよびWRC
値は次のようにして決定した。
【0040】〔WHC〕各試料30粒の重さ(W0)を
測定してから100ml容のビーカに移し、水20ml
を加えて1時間放置し、試料に水を吸収させる。余分な
水を自然濾過により除いた後、水を吸った試料の重さ
(W1)を測定した。WHCは、次式により求めた。
【0041】WHC=(W1−W0)/W0 〔WRC〕各試料30粒の重さ(W0)を測定してから
100ml容のビーカに移し、水20mlを加えて1時
間放置し、試料に水を吸収させる。その後、底に吸水の
ための紙を詰めた遠心チューブを入れ500Gの遠心、
15分によって試料中から水を除いた後、試料の重さ
(W2)を測定した。WRCは、次式により求めた。
【0042】WRC=(W2−W0)/W0 咀嚼性の測定方法 上記例を始め、本明細書にいう咀嚼性は、次のようにし
て決定した。
【0043】レオメーターとしてSUN RHEO M
ETER CR-200D(サン科学(株)製)を用
い、各試料に対して次の条件で第1咀嚼および第2咀嚼
を測定した。
【0044】 感圧軸: 形:平板形 大きさ:直径15mm 高さ:10mm 材質: アクリル樹脂 試料の形:高さを5mm、感圧軸との接触面積を1cm
2と仮定したクリアランス(感圧軸の最低位置と試料皿
底面の距離):2mm 感圧軸の速度:60mm/min 測定回数:2回 感圧軸の最大荷重の設定:10kg 得られたデータをデータ解析ソフトCR-200D(サ
ン科学(株)製)により計算して求めた。本決定で用い
たデータ解析ソフトCR-200Dの咀嚼性の計算式
は、例えば「調理科学」(調理科学研究会編、光生館出
版)の629ページ記載の咀嚼性の計算式と同じく、以
下に記載するとおりである。
【0045】計算式は、概括的には次式によって表わさ
れる。
【0046】咀嚼性=硬さ×凝集性×弾力性 以上により、算出される咀嚼性は、固形食品を飲み込め
る状態まで咀嚼するのに必要なエネルギーの尺度であ
る。
【0047】水分、粗脂肪および粗蛋白の測定方法 上記の例を始め、本明細書で表示する組成物(または試
料)中の水分、脂肪および粗蛋白は、『飼料分析基準注
解(第二版)』(飼料分析基準研究会編、社団法人日本
飼料協会発行)に記載の水分、粗脂肪および粗蛋白質の
分析法に従い、以下の方法で測定した。
【0048】〔水分〕試料2〜5gを正確に秤量し、ア
ルミニウム製秤量皿に入れる。135±2℃で2時間乾
燥し、これをデシケーター(乾燥剤:シリカゲル)中で
45分間放冷した後、正確に秤量し、水分(減量分)を
求める。
【0049】〔粗脂肪〕試料2〜5gを正確に秤量し、
円筒濾紙(直径22mm、高さ90mm)の入れ、その
上に脱脂綿を軽く押さえるようにして入れた後、95〜
100℃で2時間乾燥する。これをソックスレー抽出器
に入れ、脂肪秤量瓶に連結し、ジエチルエーテルを加え
て16時間抽出する。次に脂肪秤量瓶を外してジエチル
エーテルを揮散させ、95〜100℃で3時間乾燥し、
デシケーター中で放冷後、正確に秤量し、次式により試
料中の粗脂肪を算出する。
【0050】試料中の粗脂肪(%)=[(W1−W2)
/w]×100 W1:脂肪秤量瓶+抽出物の重量(g) W2:脂肪秤量瓶の重量(g) W:分析に用いた試料の重量(g) [粗蛋白] A.試薬の調製 1) N/10水酸化ナトリウム標準液:水酸化ナトリ
ウム(特級)の飽和溶液を調製し、栓をして10日間以
上放置した後、その上澄み液50mlに煮沸冷却した水
を加えて10lとし、N/10水酸化ナトリウム標準液
を調製し、次によりその濃度を標定する。
【0051】スルファミン酸(標準試薬)(デシケータ
ー(減圧)中で48時間乾燥したもの)2〜2.5gを
正確に量って250mlのメスフラスコに入れ、水を加
えて溶かし、更に標線まで水を加えてスルファミン酸標
準液を調製する。その25mlを正確に量って200m
lの三角フラスコに入れ、ブロムチモールブルー試液数
滴を加え、N/10水酸化ナトリウム標準液で滴定し、
次式によりN/10水酸化ナトリウム標準液の係数を算
出する。
【0052】N/10水酸化ナトリウム標準液の係数
(f1)=(W×104)/(V×97.10) W:標定に用いたスルファミン酸標準液(25ml)中
のスルファミン酸の重量(g) V:滴定に要したN/10水酸化ナトリウム標準液の量
(ml) 2) N/10硫酸標準液:水1lにかき混ぜながら硫
酸(特級)2.8mlを加え、放冷後、水を加えて10
lとし、N/10硫酸標準液を調製し、次によりその濃
度を標定する。
【0053】N/10硫酸標準液25mlを正確に量っ
て200mlの三角フラスコに入れ、メチルレッド試液
数滴を加え、N/10水酸化ナトリウム標準液で滴定
し、次式によりN/10硫酸標準液の係数を算出する。
【0054】 N/10硫酸標準液の係数(f2)=(V×f1)/25 f1:N/10水酸化ナトリウム標準液の係数 V:滴定に要したN/10水酸化ナトリウム標準液の量
(ml) B.試料溶液の調製 分析試料1〜5gを正確に量つてケルダールフラスコに
入れ、硫酸カリウム(特級)9g及び硫酸銅(特級)1
gを加え、更に硫酸(特級)30〜40mlを加えて振
り混ぜ、徐々に加熱し、あわが生じなくなってから強熱
し、内容液が透明になった後、更に2時間以上加熱して
試料溶液とする。
【0055】C.定量 試料溶液の全量又はこれを水で250mlに正確に希釈
した液の一定量を正確に量ってケルダールフラスコに入
れ、適量の水を加え、更に強アルカリ性とするのに十分
な量の水酸化ナトリウム(特級)溶液(50w/v%)
を加え、これをあらかじめほう酸(特級)溶液(4w/
v%)の一定量を正確に量って入れた受器を接続した水
蒸気蒸留装置に連結した120ml程度になるまで留出
させる。留出液にブロムクレゾールグリーン−メチルレ
ッド試液数滴を加え、N/10硫酸標準液で滴定し、次
式により窒素[N]量を算出し、これに6.25を乗じ
て粗蛋白量を求める。
【0056】窒素[N]量(%)=1.40×f2×V1×(2
50/V)×(100/W)×10-32:N/10硫酸標準液の係数 V1:滴定に要したN/10硫酸標準液の量(ml) V:蒸留に用いた試料溶液の量(ml) W:分析に用いた試料の重量(g)顕微鏡写真 上記試料11(本発明)および26(比較)、ならびに
44(本発明)および64(比較)の粒子構造を走査型
電子顕微鏡により3500倍に拡大して観察できる像の
写真を、それぞれ図1のAおよびB、ならびに図2のA
およびBに示す。
【0057】例141〜152:ハマチの嗜好試験 上記した例1、3、4、5、7、8、12、14、1
5、18、20および26で製造した試料、それぞれを
魚体重300〜400gのハマチに給餌し、その嗜好性
を評価した。飼育尾数は各試験区とも30尾とし、魚体
重の3%量の試料を投与し摂餌時間を測定した。摂餌時
間が2分以下のものを○、2〜5分間のものを△、5分
間を超すものを×とした。結果を表12に示す。表よ
り、次のことがわかる。
【0058】本発明の範囲内の試料である例1、3、
4、5および12で製造した試料は、いずれも嗜好性が
高く、給餌されたハマチは、2分以内に全量摂取した。
【0059】水分が本発明の範囲外である例7および8
で製造した試料は、水中で崩壊しやすく、飼育環境の汚
染となるので好ましくない。
【0060】冷所(5℃)で放冷して調製した、WH
C、WRCが本発明の範囲外である例18、20および
26で製造した試料は、咀嚼性が低いためか、摂餌して
も一部吐出すことがあり、摂餌時間が2分以上必要とし
た。
【0061】 表12 例番号 供給試料 水分 粗脂肪 WHC WRC 咀嚼性 嗜好性 (番号) 141 1 38.2 28.4 0.66 0.47 3575 ○ 142 3 35.3 29.7 0.73 0.53 1267 ○ 143 4 31.7 27.4 0.81 0.58 1639 ○ 144 5 28.3 27.9 1.93 0.63 1919 ○ 145 12 28.3 20.4 1.29 0.87 2379 ○ 146(比較) 7 17.6 27.5 −* −* 1903 ×** 147(比較) 8 15.2 28.5 −* −* 870 ×** 148 14 29.7 8.9 1.50 0.97 4340 ○ 149 15 29.4 4.4 1.63 1.06 3466 ○ 150(比較) 18 35.5 30.1 0.20 0.05 288 △ 151(比較) 20 28.2 28.1 0.35 0.15 377 △ 152(比較) 26 27.7 21.7 0.36 0.16 153 △ *:測定せず **:飼料の形態が崩れて全量摂取できない 例153〜158 試料番号9〜10および12〜15の飼料を1か月間ハ
マチに給餌する飼育試験を行った。飼育尾数は各試験区
とも30尾とし、飼料は飽食するまで投与した。その結
果を表13に示す。試験の結果、試験区(例155〜1
58)の飼育成績が良く、試験区(例153および15
4)は、上記例148および149に示すように、咀嚼
性嗜好性は良好であるにもかかわらず所望の増肉係数を
示さなかった。
【0062】ただし、増肉係数は乾物換算値である。
【0063】 表13 例番号 153 154 155 156 157 158 試料番号 15 14 13 12 10 9 粗脂肪(%) 4.4 8.9 12.7 20.4 27.9 32.0 水分(%) 29.4 29.7 28.6 28.3 28.3 28.9 開始時 平均体重(g) 703 704 703 702 702 702 放養尾数 30 30 30 30 30 30 終了時 平均体重(g) 854 870 889 904 913 905 放養尾数 29 30 30 30 30 30 増肉係数 1.9 1.7 1.5 1.4 1.3 1.4 例159〜165 試料番号15、14、13、43、49、10および9
の試料を2か月間マダイに給餌する飼育試験を行った。
飼育尾数は各試験区とも15尾とし、飼料は飽食するま
で投与した。その結果を表14に示す。試験の結果、試
験区(例161〜165)の飼育成績が良く、試験区
(例159および160)は良好な増肉係数を示さなか
った。
【0064】ただし、増肉係数は乾物換算値である。
【0065】 表14 例番号 159 160 161 162 163 164 165 試料番号 15 14 13 43 49 10 9 粗脂肪(%) 4.4 8.9 12.7 15.8 20.9 27.9 32.0 水分(%) 29.4 29.7 28.6 30.5 30.5 28.3 28.9 開始時 平均体重(g) 30.3 30.5 30.6 30.5 30.3 30.3 30.6 放養尾数 15 15 15 15 15 15 16 終了時 平均体重(g) 51.0 53.7 58.8 60.2 63.3 64.0 62.8 放養尾数 15 14 15 15 15 15 15 増肉係数 2.1 1.9 1.6 1.4 1.3 1.3 1.4 例166 魚粉(ブラウンミール)70%、小麦粉25%、ビタミ
ンミックス3%、ミネラルミックス2%の組成の原料に
魚油(フイードオイル)および水分を添加し、蒸気で1
05℃に調節した後、一軸エクストルーダー(上田鉄工
社製、EP100型、ダイス径12.0mm)にて加圧
成型し、水分24.0%、粗脂肪22.7%、WHC
0.81、WRC 0.42の飼料を調製した。これをト
ンネルフリーザー(−25℃)で20分かけて凍結させ
た。
【0066】これを凍結状態のまま、魚体重約800g
のマダイ10,000尾に3カ月給餌した。本飼料を給
餌されたマダイは、成長速度が速く、また増肉係数もよ
く優れた結果が得られた。
【0067】例167 魚粉(ブラウンミール)30%、生イワシミンチ50
%、大豆粕6%、小麦粉5%、タピオカ澱粉5%、CM
C2%、ビタミンミックス1%、ミネラルミックス1%
の組成の原料に魚油(フイードオイル)および水分を添
加し、蒸気で105℃に調節した後、一軸エクストルー
ダー(上田鉄工社製、EP100型、ダイス径10.0
mm)にて加圧成型し、水分35.8%、粗脂肪30.1
%、WHC0.75、WRC 0.52の飼料を調製し
た。これをトンネルフリーザー(−30℃)で15分か
けて凍結させた。
【0068】これを解凍後、魚体重約500gのハマチ
5,000尾に3カ月給餌した。本飼料を給餌されたハ
マチは、成長速度が速く、また増肉係数もよく優れた結
果が得られた。
【0069】例168 魚粉(ブラウンミール)65%、小麦粉30%、ビタミ
ンミックス3%、ミネラルミックス2%の組成の原料に
魚油(フイードオイル)および水分を添加し、蒸気で1
03℃に調節した後、一軸エクストルーダー(上田鉄工
社製、EP100型、ダイス径3.0mm)にて加圧成
型し、水分27.0%、粗脂肪14.1%、WHC 1.
20、WRC 0.80の飼料を調製した。これをトン
ネルフリーザー(−15℃)で25分かけて凍結させ
た。
【0070】これを解凍後、魚体重約50gのニジマス
5,000尾に3カ月給餌した。本飼料を給餌されたニ
ジマスは、成長速度が速く、また増肉係数もよく優れた
結果が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】例11および26で得られた魚餌の粒子の構造
を示す図に代わる走査型電子顕微鏡写真である。Aおよ
びBが、それぞれ例11および26の試料に対応する。
【図2】例44および64で得られた魚餌の粒子の構造
を示す図に代わる走査型電子顕微鏡写真である。Aおよ
びBが、それぞれ例44および64の試料に対応する。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも脂肪、水分および蛋白質源を
    含有する魚餌であって、 総組成物重量当り (A)水分を20重量%以上 含み、且つ (B)周囲温度で測定した場合に (1)WHCが0.4以上であり、そして (2)WRCが0.2以上である ことを特徴とする魚餌。
  2. 【請求項2】 前記脂肪を粗脂肪として総組成物重量当
    り10重量%以上含む請求項1記載の魚餌。
  3. 【請求項3】 前記魚餌に使用される原料が蛋白質源を
    粗蛋白質として総組成物重量当り少なくとも20重量%
    含む請求項1または2記載の魚餌。
  4. 【請求項4】 前記WHCが0.45以上である請求項
    1〜3のいずれかに記載の魚餌。
  5. 【請求項5】 前記WRCが0.35以上である請求項
    1〜3のいずれかに記載の魚餌
  6. 【請求項6】 解凍した場合に請求項1〜のいずれか
    に記載の特徴を有する凍結状態にある魚餌。
  7. 【請求項7】 (a)通常魚餌に使用される原料を供給
    する工程、 (b)工程(a)と同時またはその前後に、総組成物重
    量当り水分を20重量%以上含めるように調整する工
    程、 (c)工程(a)および(b)で得られた混合物を混練
    し、そしてエクストルーダーを介して押し出し成型する
    工程、 ならびに (d)工程(c)で得られた成型品を凍結する工程、 を含んでなる請求項1〜5のいずれかに記載された魚餌
    の製造方法。
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