JPH0721078B2 - 微多孔性フイルムの製造方法 - Google Patents

微多孔性フイルムの製造方法

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JPH0721078B2
JPH0721078B2 JP4145587A JP4145587A JPH0721078B2 JP H0721078 B2 JPH0721078 B2 JP H0721078B2 JP 4145587 A JP4145587 A JP 4145587A JP 4145587 A JP4145587 A JP 4145587A JP H0721078 B2 JPH0721078 B2 JP H0721078B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は微多孔性フイルムの製造方法に関する。詳しく
は、ポリオレフィン系樹脂、低級飽和脂肪酸、特に炭素
数8〜25個の直鎖飽和脂肪酸で表面処理された平均粒径
1μ以下の炭酸カルシウム、フッ素系界面活性剤、さら
に必要に応じて液状又はワックス状炭化水素系重合体、
シリコーン油及びポリエチレン系共重合体の内の少なく
とも1種の添加剤よりなる組成物をシート状に成形後、
延伸してなる最大細孔径が1μ以下で、通気性、透水
性、耐水性等の物性に優れた微多孔性フイルムの製造方
法に関するものである。
(従来技術および発明が解決しようとする課題) 従来、多孔性フイルムの製造方法として、ポリエチレン
やポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂中に40重
量%以上の無機充填剤を混合してシート状に成形化した
後、一軸または二軸方向に延伸する方法が知られてい
る。このようにして得られた多孔性フイルムは、通気性
および透湿性に優れ結露現象を生じないため、壁紙や包
装用フイルム等に好適に用いられている。最近では、こ
のような多孔性フイルムは、その孔径をより小さくする
こと、例えば1μ以下に制御することにより、例えばバ
ッテリーのセパレーター、コンデンサー、合成皮革、合
成紙、断熱パック、乾燥剤パック等の分野に用いること
が要望されている。
上記したような従来方法において、孔径の小さな微多孔
性フイルムを得るためには、平均粒径の小さな充填剤を
用いることが必要である。しかしながら、単にそのよう
な粒径の小さな微粒状充填剤をポリオレフイン系樹脂に
配合する場合には、混合時に該充填剤の2次凝集が生じ
るため、均一混合(分散)性が劣り多量の充填剤を配合
することができなかったり、また成形時に樹脂と充填剤
との混合物が部分流出を生じるため均質なシートが得ら
れない問題があり、得られる延伸フイルムの孔が粗大で
不均質であった。したがって、このようにポリオレフィ
ン系樹脂と充填剤よりなる組成物をシート状に成形した
後に延伸する多孔性フイルムの製造方法では、特に最大
細孔径が1μ以下で、前述したような用途に対して実用
性を有する微多孔性フイルムを得ることが極めて困難で
あった。
本出願人は上記した問題に対して、ポリオレフィン系樹
脂、平均粒径1μ以下の充填剤、ポリエステル系可塑剤
及び/又はエポキシ系可塑剤、及びフッ素系界面活性
剤、さらに必要に応じて液状又はワックス状の炭化水素
系重合体よりなる組成物をシート状に成形後、延伸する
製造方法を既に提案し、ポリオレフィン樹脂と充填剤と
の分散性を改善することにより、良好な微多孔性フイル
ムを得た。本発明の目的は、さらに上記のポリオレフィ
ン樹脂と充填剤との分散性を改良することにより、シー
ト状物の成形および延伸を極めて容易にし、かつ所望の
物性を高め優れた均質な微多孔性フイルムを得ることに
ある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記に鑑み鋭意検討した結果、ポリオレ
フィン系樹脂に特定の薬剤で表面処理した炭酸カルシウ
ムとフッ素系界面活性剤、さらに必要に応じて特定の添
加剤を配合した組成物をシート状に成形した後、延伸す
る方法により、所期の目的を達成したため本発明を提案
するに至った。即ち、本発明は (a) ポリオレフィン系樹脂;30〜70重量% (b) 低級飽和脂肪酸で表面処理された平均粒径1μ
以下の炭酸カルシウム;70〜30重量% (c) フッ素系界面活性剤;(a)及び(b)に対し
て0.01〜5重量%、必要により (d) 液状又はワックス状炭化水素系重合体、シリコ
ーン油及びポリエチレン系共重合体より選ばれる少くと
も1種の添加剤;(a)及び(b)に対して0.1〜10重
量% よりなる組成物シート状に成形した後、延伸することを
特徴とする微多孔性フイルムの製造方法である。
本発明に用いられるポリオレフィン系樹脂としては、例
えばポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリ
エチレン、綿状低密度ポリエチレン、ポリブテン、ポリ
スチレン等オレフイン類の単独重合体、あるいはエチレ
ン−プロピレン共重合体、エチレン−ブチレン共重合
体、プロピレン−ブテン共重合体等オレフイン類の共重
合体、及びこれらの混合物が特に制限されない。
本発明に用いられる充填剤は、平均粒系が1μ以下、好
ましくは0.1〜0.5μ、特に好ましくは0.01〜01μの炭酸
カルシウムの粉粒体である。かかる充填剤の平均粒径が
1μより大きい炭酸カルシウムに用いた場合には、延伸
後のフイルムに発現する最大細孔径が大きく、孔の緻密
性も低くなるため、目的とする微多孔性フイルムを得る
ことが出来ない。一方、平均粒径があまり小さすぎる充
填剤を用いた場合には、シートの成形性が不良となった
り、延伸ムラを生じて均質な微多孔性フイルムが得られ
ないため、平均粒径の下限は0.01μ程度である。
本発明は上記した充填剤を低級飽和脂肪酸で表面処理す
ること、及び該飽和脂肪酸で表面処理された充填剤とポ
リオレフィン系樹脂と共にフッ素系界面活性剤を配合す
ることが極めて重要であり、それにより従来得られなか
った平均粒径1μ以下の充填剤がポリオレフィン系樹脂
に均一に分散して配合された均質な延伸微多孔性フイル
ムが得られるのであって、それら低級飽和脂肪酸による
表面処理およびフッ素系界面活性剤のいずれか一方を欠
いても本発明の微多孔性フイルムは得られない。即ち、
本発明における低級飽和脂肪酸による表面処理およびフ
ッ素系界面活性剤の配合は、上記した平均粒径1μ以下
である充填剤のポリオレフィン系樹脂中における2次・
3次凝集を防止し、極めて均質な分散性、またフイルム
の均一な延伸性を付与する作用を付与することにより、
良好な微多孔性フイルムを容易に得ることが出来るもの
である。更に、より均一な延伸性が要求されるような延
伸方法、例えばマンドレル延伸装置を用いる延伸方法で
は、上記したフッ素系界面活性剤に液状又はワックス状
炭化水素系重合体、シリコーン油及びポリエチレン系共
重合体より選ばれる少なくとも1種の添加剤を併用して
配合することが有効である。
本発明において充填剤の表面処理に用いられる薬剤は、
低級飽和脂肪酸で特に炭素数が8〜25個、特に10〜16個
の直鎖飽和脂肪酸が好適であり、例えばステアリン酸、
パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、カプリン
酸、カプリル酸等及びそれらの混合物等が特に制限なく
用いられるが、特にパルミチン酸、ミリスチン酸、カプ
リン酸、ラウリン酸が好適に用いられる。なお、上記の
低級飽和脂肪酸を充填剤表面に均一に存在させるための
処理方法も特に制限されないが、例えば低級飽和脂肪酸
をメタノール、アセトン等の溶媒に分散(溶解)させた
溶液を、充填剤に滴下混合させた後、溶媒に揮発除去す
る方法が好適である。また、充填剤の表面における低級
飽和脂肪酸の存在量は、少なすぎると上記した分散性の
改良が乏しいため本発明の効果が得られず、逆に多すぎ
ると過剰な低級飽和脂肪酸により成形性が損なわれた
り、成形シート中に気泡が生ずる等の問題により同様に
本発明の効果は得られない。したがって、低級飽和脂肪
酸の存在量は、充填剤に対して1〜10重量%が一般的
で、2〜5重量%が好ましい。
本発明におけるポリオレフィン系樹脂と低級飽和脂肪酸
で表面処理された炭酸カルシウム粉粒体の充填剤(以
下、単に充填剤とも記す)との配合割合は、本発明の効
果を十分に発揮させるためには、ポリオレフィン系樹脂
が30〜70重量%、好ましくは40〜60重量%と充填剤が70
〜30重量%、好ましくは60〜40重量%となるように選ぶ
のがよい。即ち、充填剤の配合量が30重量%より少ない
場合には、延伸フイルムに形成される孔が少なく所望す
る物性を得ることができず、逆に 70重量%より多い場合には、シート状に成形する際に成
形不良を生じたり、延伸性が低下して充分な延伸が行え
ないため得られる延伸フイルムの開孔率が低下する。
本発明に用いられるフッ素系界面活性剤としては、炭化
水素系界面活性剤の疎水基の水素原子をフッ素原子で全
部あるいは一部置換したフッ化炭素系化合物であり、こ
のような化合物としては、例えばパーフルオロアルキル
スルホン酸のアンモニウム塩、パーフルオロアルキルス
ルホン酸のカリウム塩、パーフルオロアルキルスルホン
酸のカリウム塩からなるアニオン系、パーフルオロアル
キル第4級アンモニウムヨウ化物のカチオン系、パーフ
ルオロアルキルポリオキシエチレンエタノール、フッ素
化アルキルエステルのノニオン系等からなるフッ素化炭
素化合物等で、特にパーフルオロアルキル第4級アンモ
ニウムヨウ化物あるいはフッ素化アルキルエステルから
なるフッ素化炭素系化合物が好ましく用いられる。
上記したフッ素系界面活性剤の配合量は、ポリオレフィ
ン系樹脂と充填剤よりなる樹脂組成物に対して、一般に
0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜0.2重量%であり、
0.01重量%より少ないと、充填剤の分散不良を生じ、均
質な微多孔性フイルムが得られず、逆に5重量%より多
くなるとシート状物の成形(溶融成形)時にガスが発生
して、均質なシートが得られない。
本発明に用いられる液状又はワックス状炭化水素系重合
体としては、ポリブタジエン、ポリブテン、ポリイソプ
レン等の飽和、不飽和炭化水素あるいは該飽和、不飽和
炭化水素の末端に水酸基を有する化合物、さらにこれを
水素添加したポリヒドロキシ飽和又は不飽和炭化水素等
が特に制限されない。また、シリコーン油としては、一
般にポリオレフィン樹脂の溶融温度で揮発しない程度の
耐熱性を有するものであれば例えばジメチル系シリコー
ン油、フェニルメチル系シリコーン油、アルキルアリル
変性シリコーン油などが特に制限されないが、中でもフ
ェニルメチル系シリコーン油が好ましく用いられる。さ
らに、ポリエチレン系共重合体としては、ポリエチレン
のメチレン鎖の中に酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル
酸エチル等がランダムに組込まれた構造のもの、および
酸を一部金属塩に変えた構造のもの等が特に制限されな
く用いられるが、中でもエチレン・アクリル酸エチル共
重合体が好適である。上記した添加剤は単独又は2種以
上を併用することができ、これらの配合量は、ポリオレ
フィン系樹脂30〜70重量%と充填剤70〜30重量%よりな
る樹脂組成物に対して、0.1〜10重量%、好ましくは0.5
〜5重量%であり、10重量%より多くなるとシート状物
の成形加工時に著しい部分流出をきたすため、均質なシ
ートが得られない。
本発明においてポリオレフィン系樹脂組成物の調製は、
一般にスーパーミキサーやヘンシエルミキサー等の高速
混合(撹拌)機を用いて、例えば充填剤にフッ素系界面
活性剤および必要に応じて特定の添加剤を添加、混合
後、これらの混合物とポリオレフィン系樹脂の粉末又は
ペレット状物を混合した後、通常の一軸あるいは二軸ス
クリュー押出機により混練して行う。かかる調製におい
て、本発明を妨げない範囲でポリエシテル系可塑剤及び
/又はエポキシ系可塑剤等の表面処理剤、着色剤、滑
剤、酸化防止剤、加工助剤等の添加剤を同時に或いは別
途に混合することも出来る。
上記のポリオレフィン系樹脂組成物をシート状に成形す
る方法も特に制限されないが、一般にインフレーション
成形法やTダイを用いる押出し成形法が好ましい。次
に、シート状物を一般にロール延伸法による一軸延伸、
または一軸延伸後、引続きテンター延伸機、エヤーイン
フレーション延伸機、マンドレル延伸機などにより横方
向に逐次に二軸延伸するか、あるいは同時に縦および横
方向に延伸する方法が採用される。延伸温度は、一般に
常温以上でポリオレフィン樹脂の融点以下、特に融点に
より30〜60℃低い温度が好ましい。また、延伸倍率は、
少なくとも一軸方向に一般に1.5〜7倍、特に面積延伸
倍率が1.5〜30倍となるように逐次又は同時に縦および
横方向に延伸することが好ましい。さらに、一般にはか
かる延伸工程に次いで、緊張下で熱処理を行った後、延
伸温度以下に室温まで冷却して取り出すことが好まし
い。また、例えば上記フイルムの印刷や接着力を改良す
る目的のために、例えばコロナ放電処理等の表面処理を
行なうこともできる。
(作用効果) 以上の説明の如く、本発明によれば、ポリオレフィン系
樹脂に配合する充填剤が低級飽和脂肪酸で表面処理され
た充填剤であること、及びポリオレフィン系樹脂に前記
充填剤とフッ素系界面活性剤さらに必要に応じて液状又
はワックス状炭化水素系重合体等の特定な添加剤を配合
するため、これらの相互作用により平均粒径1μ以下の
炭酸カルシウムが樹脂中に極めて均一に分散する。した
がって、このような組成物はシート状物の成形および延
伸が極めて容易に達成される。しかも、得られるフイル
ムは、最大細孔径1μ以下、特に0.1〜0.5μ、厚さ300
μ以下、特に5〜200μ、通気度300秒/100cc以下、特に
200〜10秒/100cc、透湿度1000g/m2・24hr以上、特に200
0〜6000g/m2・24hr、耐水圧10000mmH2O以上、特に20000
〜40000mmH2O、空隙率60%以上、特に70〜150%等に優
れた物性を有するため、特にリチウム電池セパレータ
ー,液体フィルター,ガスフィルター,同軸ケーブル用
絶縁体材料,電解用隔膜,滅菌濾過,血清濾過,包帯,
通気性透湿性衣料等に応用して好適な微多孔性フイルム
である。
(実施例) 以下、本発明を詳細に説明するために実施例を示すが、
本発明は以下の実施例に特に限定されるものでない。
尚、実施例および比較例に示すフイルムの物性は以下の
方法により測定した値を示す。
(1) 最大細孔径;メタノールバブルポイント法 (2) 空隙率;比重測定法、並びに水銀ポロシメータ
ー法により次式から求めた。空隙率=空孔容積/無孔膜
容積×100(%) (3) 通気度;JIS−P−8117(ガーレ通気度)法 (4) 透湿度;JIS−Z−0208法 (5) 耐水圧;JIS−K−6328法 また、直鎖飽和脂肪酸による充填剤の表面処理は以下の
手順で実施した。
下記の低級飽和脂肪酸0.75kgを1.5のアセトン中に投
入し、撹拌して、完全に溶解した。100のスーパーミ
キサー中に無処理炭酸カルシウムを25kgを投入後、撹拌
羽根を750rpmで回転させながら上記低級飽和脂肪酸のア
セトン溶液を徐々に滴下した。次いで、45℃の加温下に
撹拌し、アセトンを完全に飛散させて下記の充填剤を得
た。このようにして得た充填剤表面の低級飽和脂肪酸の
存在量は3重量%であった。
カプリン酸処理充填剤;A ラウリン酸処理充填剤;B パルミチン酸処理充填剤;C 尚、炭酸カルシウムは、米庄石灰(株)製の軽質無処理
炭酸カルシウム平均粒径0.08μ、平均粒径0.03μ、及び
白石カルシウム(株)製重質無処理炭酸カルシウムホワ
イトンP−10(平均粒径3μ)、をそれぞれ用いた。
実施例1 第1表に示すような樹脂、上記処理した充填剤及びフッ
素系界面活性剤よりなる組成物をスーパーミキサーで5
分間混合した後、二軸押出機により210℃でストランド
状に押出した後、ペレット状に切断した。
得られたペレットを、スクリュー径30mmφ、L/D=24の
押出機に取付けたリップ間隙1mmのダイより230℃で押出
し、内部が60℃の水が循環する直径100mmφの冷却ロー
ルに接触せしめ0.8m/分で引き取りシート状物を得た。
このシート状物を、回転速度の異なる2対の加熱ニップ
ロール間で110℃にて延伸倍率3倍に一軸延伸した。更
に該一軸延伸フイルムを、一軸延伸方向と垂直な方向に
140℃にて延伸倍率2倍になるようにテンター延伸機
(ブルツクナー(株)製)で延伸し微多孔性フイルムを
得た。
得られた微多孔性フイルムの物性を第1表に示した。
なお、使用したポリプロピレンは徳山曹達(株)製PN−
120(密度0.91g/cm3、MFI=1.2g/10分、融点161℃のパ
ウダー)、高密度ポリエチレンは三井石油化学(株)製
ハイゼックス6100M(密度0.955g/cm3、MFI=0.1g/10分
のペレット)、フッ素系界面活性剤は住友スリーエム
(株)製フルオラッドFC−430(フッ素化アルキルエス
テル)、フルオラッドFC−135(パーフルオロアルキル
第4級アンモニウムヨウ化物)である。
実施例2 第2表に示すような樹脂、充填剤、フッ素系界面活性剤
及び添加剤よりなる組成物をスーパーミキサーで5分間
混合した後、二軸押出機により210℃でスライド状に押
出した後、ペレット状に切断した。
得られたペレットをスクリュー径50mmφ、L/D=25の押
出機に取り付けた75mmφの環状ダイより210℃で押出し
た後、内部を60℃の水が循環する直径100mmφの冷却マ
ンドレルに接触せしめ、ブロー比1.33で冷却固化して管
状未延伸フイルムを得た。
この未延伸フイルムを、冷却マンドレルの下方に連結さ
れた端面の直径が98mmφでもう一方の端面の直径が250m
mφ、その内錐角が90゜の130℃に加熱された円錐台形の
マンドレルに沿わせながら横方向(円周方向)に2倍延
伸しつつ、縦方向に3倍延伸し、ニップロールにより連
続的に引き取り管状二軸延伸微多孔性フイルムを得た。
得られた管状二軸延伸微多孔性フイルムの物性を第2表
に示した。
なお、使用したポリプロピレンは徳山曹達(株)製PN−
120(密度0.91g/cm3、MFI=1.2g/10分、融点161℃のパ
ウダー)、高密度ポリエチレンは三井石油化学(株)製
ハイゼックス6100M(密度0.955g/cm3、MFI=0.1g/10分
のペレット)、液状、ゴム状炭化水素系重合体は日本曹
達(株)製末端水酸化ポリブタジエンGI−2000、シリコ
ーン油は東レシリコーン(株)製フエニルメチル系シリ
コーンオイル、ポリエチレン系共重合体は日本石油化学
(株)エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)A
−2100を、またフッ素界面活性剤は住友スリーエム
(株)製フルオラットFC−430(フッ素化アルキルエス
テル)を用いた。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) ポリオレフィン系樹脂:30〜70重
    量%、 (b) 低級飽和脂肪酸で表面処理された平均粒径1μ
    以下の炭酸カルシウム70〜30重量%、及び (c) フッ素系界面活性剤:(a)及び(b)の含量
    に対して0.01〜5重量% よりなる組成物をシート状に成形した後、延伸すること
    を特徴とする微多孔性シートの製造方法。
  2. 【請求項2】低級飽和脂肪酸が炭素数8〜25の直鎖状飽
    和脂肪酸である特許請求の範囲第(1)項記載の製造方
    法。
  3. 【請求項3】(a) ポリオレフィン系樹脂:30〜70重
    量%、 (b) 低級飽和脂肪酸で表面処理された平均粒径1μ
    以下の炭酸カルシウム:70〜30重量%、 (c) フッ素系界面活性剤:(a)及び(b)の含量
    に対して0.01〜5重量%、及び (d) 液状又はワックス状炭化水素系重合体、シリコ
    ーン油及びポリエチレン系共重合体より選ばれる少なく
    とも1種の添加剤:(a)及び(b)の合量に対して0.
    1〜10重量% よりなる組成物をシート状に成形した後、延伸すること
    を特徴とする微多孔性シートの製造方法。
  4. 【請求項4】シリコーン油がフエニルメチル系シリコー
    ン油である特許請求の範囲第(3)項記載の製造方法。
  5. 【請求項5】ポリエチレン系重合体がエチレン・アクリ
    ル酸エチル共重合体である特許請求の範囲第(3)項記
    載の製造方法。
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