JPH0541657B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0541657B2
JPH0541657B2 JP62188901A JP18890187A JPH0541657B2 JP H0541657 B2 JPH0541657 B2 JP H0541657B2 JP 62188901 A JP62188901 A JP 62188901A JP 18890187 A JP18890187 A JP 18890187A JP H0541657 B2 JPH0541657 B2 JP H0541657B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
synthetic resin
polyolefin
resin particles
stretching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62188901A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6434726A (en
Inventor
Kunya Nago
Shunichi Nakamura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP18890187A priority Critical patent/JPS6434726A/ja
Publication of JPS6434726A publication Critical patent/JPS6434726A/ja
Publication of JPH0541657B2 publication Critical patent/JPH0541657B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、特定の合成樹脂粒子を含んだポリオ
レフインよりなる微多孔性のフイルムに関する。 (従来の技術及び発明が解決しようとする問題
点) ポリオレフインに粒子径の小さい無機充填材を
混合し、溶融成形してフイルムを形成した後、該
無機充填材を抽出して多孔性フイルムを製造する
試みが実施されてきた。このような多孔性フイル
ムは、その通気性や透湿性を利用して種々の用途
に使用されている。中でも、バツテリー用のセパ
レーターやコンデンサーの隔膜への利用が試みら
れている。これらの用途に用いられる多孔性フイ
ルムには、細孔径が小さいこと及び空隙率が高い
こと等が要求されている。 上記した無機充填材を含んだポリオレフインか
ら得られる多孔性フイルムの細孔径を小さくし、
空隙率を上昇させるためには、微細な無機充填材
を多量に配合することが考えられる。しかしなが
ら、微細な無機充填材を多量に配合した場合、無
機充填材が2次凝集を起こし、却つて細孔径が大
きくなり、しかも均一な孔径を有する多孔性フイ
ルムは得難い。また、抽出によつても十分に除去
できない無機充填材が多孔性フイルム中に残留
し、これがバツテリーのセパレーターとして用い
る場合に接触させる電解質溶液によつて溶出する
という問題があつた。 (問題を解決するための手段) そこで、本発明者らは、細孔径が小さく、しか
も空隙率が大きい微多孔性フイルムを得るべく研
究を重ねてきた。その結果、無機充填材に代えて
特定の合成樹脂粒子を用いることによつて、上記
の問題が解決できることを見い出し、本発明を完
成させるに至つた。 即ち本発明は、 (a成分);ポリオレフインをa及びb成分の合
計に対して 20〜80重量% (b成分);軟化温度又は分解温度が、該ポリオ
レフインの成形温度よりも高く、且つ平均粒子
径が0.01〜5μmである合成樹脂粒子をa及びb
成分の合計に対して 80〜20重量% (c成分);ポリエステル系可塑剤及び/又はエ
ポキシ系可塑剤をa、b、c各成分の合計に対
して 2〜40重量% (d成分);シラン系分散剤をa、b、c各成分
の合計に対して 0.01〜5重量% よりなる混合物をシート又はフイルムに溶融成形
し、次いで、該シート又はフイルムを面積延伸倍
率で、1.5〜30倍に延伸することを特徴とする最
大孔径が5μm以下の連通孔からなる網状構造を
有し、空隙率が30〜98%の微多孔性ポリオレフイ
ンフイルムの製造方法である。 本発明で用いられるポリオレフインとしては、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1
又はポリメチルペンテン等のα−オレフインの単
独重合体、α−オレフインと他の共重合可能なモ
ノマーとの共重合体及びそれらの混合物等が挙げ
られる。中でも、本発明の微多孔性ポリオレフイ
ンフイルムの耐熱性と成形性を勘案すると、プロ
ピレンの単独重合体、プロピレンと他の共重合可
能なモノマーとの共重合体及びそれらの混合物が
好適である。特に、135℃のテトラリンで測定し
た極限粘度が1.9〜3.0dl/g、好ましくは2.0〜
3.0dl/gのプロピレン単独重合体、プロピレン
と他の共重合可能なモノマーとの共重合体又はこ
れらの混合物は、フイルム又はシートに成形する
ときの成形性が良好であるため、本発明に於いて
好適に使用される。 上記のα−オレフインと他の共重合可能なモノ
マーとの共重合体は、一般にα−オレフイン、特
にプロピレンを90重量%以上含み、他の共重合可
能なモノマーを10重量%以下含む共重合体が好適
である。また、上記共重合可能なモノマーも特に
限定されず、公知のものが使用出来るが、一般に
は、炭素原子数2〜8のα−オレフイン、特にエ
チレン、ブテンが好適である。 本発明の微多孔性ポリオレフインフイルムは、
軟化温度又は分解温度が該ポリオレフインの成形
温度よりも高く、且つ平均粒子径が0.01〜5μmで
ある合成樹脂粒子を含んでいる。上記の合成樹脂
粒子は、軟化温度又は分解温度がポリオレフイン
の成形温度より高いもの、好ましくは10℃以上高
いものであれば、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂
の別なく公知の合成樹脂粒子が使用可能である。
軟化温度又は分解温度がポリオレフインの成形温
度以下の場合には、シート又はフイルムの成形時
に該合成樹脂粒子が軟化したり、分解してガスが
発生し、微多孔性とすることができない。ポリオ
レフインの成形温度は、公知の範囲から採用さ
れ、通常は200〜230℃の範囲である。 本発明に於いて好適に使用し得る合成樹脂粒子
を具体的に例示すると、例えば、6−ナイロン、
6,6−ナイロン等のポリアミド;ポリ四フツ化
エチレン、四フツ化エチレン−六フツ化プロピレ
ン共重合体等のフツ素系樹脂;ポリイミド;シリ
コーン樹脂;フエノール樹脂;ベンゾグアナミン
樹脂;或いはスチレン、アクリル酸、メタクリル
酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル等と
ジビニルベンゼン等の架橋剤との共重合体が好適
である。中でも、ポリオレフインとの界面剥離性
が良好であり、延伸により容易に微多孔性とする
ことができるという理由から、本発明ではシリコ
ーン樹脂が好適に用いられる。 また、本発明で用いられる合成樹脂粒子は、平
均粒子径が0.01〜5μmの範囲でなければならず、
0.01〜2μmの範囲であることが好ましい。合成樹
脂粒子の平均粒子径がこの範囲をはずれた場合に
は、微多孔性とすることができないか、又は最大
細孔径の大きな多孔性フイルムしか得られない。
上記の合成樹脂粒子の粒子径分布は狭いほど均一
な細孔が得られるために好ましい。一般には、粒
子径分布を分散で表わした場合、分散が1.5以下、
さらに好ましくは0.1以下であることが好適であ
る。また、上記の合成樹脂粒子の形状は、どのよ
うな形状であつても良いが、通常は、長径と短径
の比が1〜2の範囲の球形又は楕円形であること
が、径の均一な細孔が得られるために好ましい。
上記の比は、さらに1〜1.5の範囲であることが
好ましい。 上記した合成樹脂粒子は、ポリオレフイン中に
分散されて含まれている。該合成樹脂粒子の配合
量は、求める空隙率に応じて広い範囲から選択さ
れるが、一般にはポリオレフインと合成樹脂粒子
の合計量中に、20〜80重量%、好ましくは30〜70
重量%の範囲であることが好適である。 本発明の微多孔性ポリオレフインフイルムは、
最大細孔径が5μm以下の連通孔からなる網状構
造を有しており、空隙率が30〜98%である。この
ように、本発明では極めて高い空隙率を有する微
多孔性ポリオレフインフイルムとすることが可能
である。特に、前記した合成樹脂粒子として平均
粒子径が0.01〜2μm且つ長径と短径の比が1〜
1.5の範囲のものを使用した場合には、最大細孔
径が5μm以下で平均細孔径が0.005〜3.0μm且つ
上記した高い空隙率を有するフイルムとすること
ができる。 本発明の微多孔性ポリオレフインフイルムの中
でも、最大細孔径が1μm以下のものは、バツテ
リーのセパレーターとして好適である。このよう
な微多孔性ポリオレフインフイルムの通気度は5
〜3000秒/100c.c.、好ましくは5〜300秒/100c.c.
とすることができ、空隙率は30〜98%、好ましく
は40〜90%とすることができる。また、2モルの
過塩素酸リチウムを含むプロピレンカーボネート
中での電気抵抗を0.01〜100Ω/cm2、好ましくは
0.01〜50Ω/cm2とすることもできる。このような
電気抵抗は、バツテリーのセパレーターとしての
用途に特に好適な値である。 更にまた、本発明の微多孔性ポリオレフインフ
イルムには通常は耐水圧が10000〜50000mmH2O
にも及ぶ性状を付与することも出来る。しかしな
がら、上記の耐水圧を有するような疎水性の微多
孔性フイルムが不利になるケースにおいては容易
に耐水圧を減少でき、ほぼ0mmH2Oに変化させ
ることが出来る。例えば、上記疎水性の微多孔性
ポリオレフインフイルムを、HLBが10〜15のノ
ニオン系界面活性剤を少量、例えば、1〜3%含
む水溶液中に浸漬処理すること、あるいは、上記
界面活性剤を本微多孔性ポリオレフインフイルム
の素材の中にあらかじめ添加して成形することに
よつて前記耐水圧を減少させることも出来る。 本発明の微多孔性ポリオレフインフイルムは、
前記のような性状の他に、延伸されていることが
重要な要素である。該微多孔性ポリオレフインフ
イルムの孔は非常に均一性を有するものである
が、該均一性は後述する製法の説明から明らかな
如く、多量に合成樹脂粒子を含むポリオレフイン
フイルムを延伸することによつて生ぜせしめるの
である。該孔が均一に発生するためには、上記合
成樹脂粒子をポリオレフインに均一に分散させる
ための配合量も重要な要素であるが、延伸倍率も
極めて重要な要素である。 本発明の微多孔性ポリオレフインフイルムの延
伸倍率は面積延伸倍率で1.5〜30倍の範囲である
ことが好ましい。上記面積延伸倍率は必らずしも
2軸方向に延伸されている必要はなく、1軸方向
だけの延伸であつてもよい。該1軸方向(縦方
向)だけに延伸する場合は、一般に1.5〜12倍、
好ましくは、3〜7倍の延伸をしたものが好まし
い。また2軸方向に延伸する場合は、1軸方向
(縦方向)に1.2倍以上、好ましくは1.5倍以上及
び2軸方向(横方向)に1.2倍以上、好ましくは
1.5倍以上の延伸が好ましく、最も好ましくは1
軸方向へ2〜5倍及び2軸方向へ2〜7倍の延伸
をしたものが好適である。 このようにして得られた本発明の微多孔性ポリ
オレフインフイルムは、一般に5〜200μmの厚
みを有する。 本発明の微多孔性ポリオレフインフイルムは、
前記合成樹脂粒子を含むポリオレフインのシート
又はフイルムの延伸により、合成樹脂粒子の周辺
にポリオレフインと合成樹脂粒子との界面剥離を
起こさせて生じた孔を有する。 本発明は、すでに述べた如く、a成分としてポ
リオレフイン、b成分として軟化温度又は分解温
度が成形時の温度よりも高い合成樹脂、c成分と
してポリエステル系可塑剤及び/又はエポキシ系
可塑剤及びd成分としてシラン系分散剤を混合し
て用いるものである。 上記(a)のポリオレフイン成分及び(b)の合成樹脂
粒子成分については既に前記に説明した通りのも
のが使用される。 上記(b)の合成樹脂粒子は得られる微多孔性フイ
ルムの最大細孔径が5μm以下である必要性から
その粒子径を5μm以下、好ましくは2μm以下に
制御する必要がある。 上記(a)成分との組合せに於いては5μm以下の
合成樹脂粒子を多量に均一に分散させて混合する
ことはしばしば困難となる。そこで、前記(a)成分
と(b)成分との混合に際しては特定の可塑剤と分散
剤とを特定量配合することが好ましい。即ち、前
記(a)成分及び(b)成分に、 (c) ポリエステル系可塑剤及び/又はエポキシ系
可塑剤を(a)、(b)及び(c)成分の合計量中に2〜40
重量%及び (d) シラン系分散剤を(a)、(b)及び(c)成分の合計量
に対して0.01〜5重量% 添加する。 前記(a)成分と(b)成分の組成割合は得られる微多
孔性ポリオレフインフイルムの性状を本発明の特
定範囲に保ち、工業的に有利に該フイルムを製造
するのに重要である。また、前記(c)成分及び(d)成
分の添加量は、得られる微多孔性ポリオレフイン
フイルムの物性及びシート又はフイルムの成形性
に影響を与える場合がある。従つて、予め好適な
添加量を選択しておくことが好ましい。 上記(c)のポリエステル系可塑剤及びエポキシ系
可塑剤は種々の合成樹脂に添加される可塑剤とし
て種々のものが知られている。上記可塑剤はこれ
らの公知のポリエステル系可塑剤及びエポキシ系
可塑剤が特に限定されず用いうる。一般に好適に
使用されるものを例示すると下記の通りである。 ポリエステル系可塑剤は一般に炭素原子数4〜
8の直鎖又は芳香環を有する二塩基酸又は三塩基
酸と炭素原子数2〜5の直鎖状の二価アルコール
をエステル化反応させたものが好適である。特に
好適に使用されるものを具体的に例示すると、セ
バシン酸、アジピン酸、フタル酸、アゼライン酸
およびトリメリツト酸等の二塩基酸あるいは三塩
基酸と、エチレングライコール、プロピレングラ
イコール、ブチレングライコール、ネオペンチル
グライコールおよび長鎖アルキレングライコール
等よりなるポリエステル化合物で、特にアジピン
酸あるいはセバシン酸とプロピレングライコー
ル、ブチレングライコール又は長鎖アルキレング
ライコールとよりなるポリエステル化合物が好ま
しく用いられる。 また、エポキシ系可塑剤は、炭素原子数16〜18
の一塩基性直鎖不飽和酸の二重結合をエポキシ化
したものが最も好ましい。特に好適に使用される
ものを具体的に示せば、エポキシ化大豆油、エポ
キシ化アマニ油等で、これらを単独でまたは併用
して使用出来る。 更にまた、前記シラン系分散剤は、ケイ酸質充
填剤の表面処理剤として使用されることが公知で
ある。該シラン系分散剤としてはこれらの公知の
表面処理剤が特に限定されず用いうるが、一般に
好適に採用されるものを例示すれば下記の通りで
ある。例えば、一般式R4-o・Si(OR′)oで示され
るアルコキシシラン化合物で、式中のRおよび
R′がメチル、エチル、プロピル等のアルキル基、
nが整数、好適には2又は3であり、特にR、
R′がメチル基、エチル基よりなるメチルトリメ
トキシシラン、エチルトリメトキシシラン、もし
くはジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメト
キシシランが好ましく用いられる。 前記(a)、(b)並びに必要により用いられる(c)及び
(d)成分の混合は特に限定されず公知の混合方法が
採用出来る。例えば、上記各成分を同時に混合
機、例えばスーパーミキサー、ヘンシエルミキサ
ー等に添加し混合することも出来るし、上記(b)成
分に予め(c)成分及び(d)成分を混合しておき、該混
合物に(a)成分を、例えば一軸あるいは二軸のスク
リユー抽出機により溶融混練し、抽出物を切断し
てペレツトとする方法を採用することも出来る。 上記各成分の混合に際し、目的とする微多孔性
ポリオレフインフイルムの製造を妨げない範囲に
おいて着色剤、滑剤、酸化防止剤、劣化防止剤等
の公知の添加剤を加えることはしばしば良好な態
様である。 前記混合組成物は、シート又はフイルムに溶融
成形後、延伸することで本発明の微多孔性ポリオ
レフインフイルムが得られる。 上記の組成物をシート状に成形する方法も特に
制限されないが、一般にインフレーシヨン成形法
やTダイを用いる押出し成形法が好ましい。次
に、シート状物を一般的にロール延伸法による一
軸延伸、または一軸延伸後、引き続きテンター延
伸機、エヤーインフレーシヨン延伸機などにより
横方向に逐次に二軸延伸するか、あるいは同時に
縦および横方向に延伸する方法が採用される。延
伸温度は、一般に常温以上乃至ポリオレフインの
融点以下、特に融点より10〜60℃低い温度が好ま
しい。上記延伸によつて得られたフイルムは前記
のような物性を有する微多孔性ポリオレフインフ
イルムとなる。 前記延伸することによつて得られた微多孔性ポ
リオレフインフイルムは更に緊張下に熱処理、例
えば、100〜160℃の温度で熱固定処理し、その後
室温まで冷却して目的物とすることが好ましい。
また、印刷性や接着性を改良する目的でコロナ放
電処理による表面処理を行うことは好ましい態様
である。 本発明によるフイルムでは、ポリオレフインが
延伸により分子配向され、或いは更に熱固定され
ることにより、フイルム自体の耐熱性が顕著に向
上し、また機械的強度も改善される。特に熱固定
を行つたものでは、常温並びに高温時の寸法安定
性も顕著に向上している。 (効果) 本発明の微多孔性ポリオレフインフイルムは、
特定の合成樹脂粒子を含んでおり、該合成樹脂粒
子とポリオレフインとの界面剥離により細孔が形
成されたものである。従来の無機充填材に代えて
合成樹脂粒子を用いることにより、合成樹脂粒子
のポリオレフイン中への分散性が良好となり、最
大細孔径を小さくし、且つ空隙率を高くすること
が可能となつた。さらに、合成樹脂粒子の平均粒
子径や形状を選択することにより、バツテリーの
セパレーターに好適な通気性及び電気抵抗等の各
性質を付与することも可能である。 従つて、本発明の微多孔性ポリオレフインフイ
ルムはバツテリーのセパレーターとして好適に使
用し得る他、コンデンサー、合成皮革、合成紙、
断熱パツクの包装紙、吸湿剤パツクの包装紙、包
帯、手術着、マスク、貼布薬のバツクシート、気
体の精製用フイルター等の用途に好適に使用され
る。 (実施例) 本発明を更に具体的に説明するため以下実施例
及び比較例を挙げて説明するが、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではない。 尚、実施例および比較例に示すフイルムの物性
及び判定は以下の方法により測定或いは判定した
値を示す。 Γ最大細孔径(μ);メタノールバブルポイント
法により測定した。 Γ平均孔径(μ);水銀ポロシメーター法により
測定した。 Γ空隙率(%);比重測定法により測定した。 空隙率=(空孔容積/微多孔性ポリオレフイン
フイルムの容積)×100(%) Γ通気度(秒/100c.c.);JIS−P−8117(ガーレ通
気度)により測定した。 Γ耐水圧(mmH2O);JIS−K−6328により測定
した。 Γ電気抵抗;極板は純白金板、リチウム電池用有
機電解質溶液としてプロピレンカーボネート溶
液中に2モル%の過塩素酸リチウムを溶解し、
25℃、1kHzの交流下に測定した。 Γ成形性;未延伸シート又はフイルムを目視及び
手でさわつて観察し次の判定基準で判定した。 良好;厚さむら、表面凹凸がない状態。 やや良好;厚さむら、又は表面凹凸の一方が微
少ある状態。 不良;厚さむらがあり、表面に凹凸がある状
態。 Γ分散性;延伸して得られたフイルムを目視し、
フイツシユアイがあるかないかで判定した。 良好;フイツシユアイがない状態 不良;フイツシユアイが観察される状態 Γ延伸性;未延伸フイルムを1軸及び/又は2軸
に延伸する際の延伸状態で判定した。 良好;切断、破れが生ぜず、延伸が均一に行な
われている状態。 やや不良;延伸が出来ても一部に未延伸部が存
在する状態。 延伸出来ず;切断、破れが発生し延伸が出来な
い状態。 実施例1〜14、及び比較例1〜2 第1表に示すような樹脂、合成樹脂粒子、可塑
剤、及びシラン系分散剤よりなる組成物をスーパ
ーミキサーで5分間混合した後、二軸押出機によ
り230℃でストランド状に押出し、ペレツト状に
切断した。 得られたペレツトを、スクリユー径40mmφ、
L/D=30の押出機に取付けたリツプ間隙0.8mm
のダイより215℃で抽出し、内部が40℃の水が循
環する直径250mmφの冷却ロールに接着せしめ2
m/分で引き取りシート状物を得た。 このシート状物を、回転速度の異なる2対の加
熱ニツプロール間で150℃にて延伸倍率4倍に一
軸延伸した。更に該一軸延伸フイルムを、一軸延
伸方向と垂直な方向に145℃にて延伸倍率2倍に
なるようにテンター延伸機(ブルツクナー(株)製)
で延伸し微多孔性ポリオレフインフイルムを得
た。 得られた微多孔性ポリオレフインフイルムの物
性を第2表に示した。 尚、使用した樹脂、合成樹脂粒子、可塑剤及び
シラン系分散剤は下記に示す商品である。 ポリプロピレン;徳山曹達(株)製、PN−120(商品
名)、密度0.91g/cm3、135℃のテトラリンで測
定した極限粘度2.38dl/g、融点160℃。 プロピレン−エチレン共重合体;徳山曹達(株)製、
MS−624(商品名)、密度0.90g/cm3、135℃の
テトラリンで測定した極限粘度2.28dl/g、融
点163℃、エチレン含有量4.7重量%。 ポリエチレン;三井石油化学工業(株)製、高密度ポ
リエチレンハイゼツクス1300J(商品名)、メル
トインデツクス1.3g/10分、軟化温度135℃。 シリコーン樹脂(A);東レシリコーン(株)製、XC99
−301(商品名)、平均粒子径4μmの球状物、分
散1.5、熱分解温度450℃。 シリコーン樹脂(B);東レシリコーン(株)製、XC99
−501(商品名)、平均粒子径2μmの球状物、分
散0.007、熱分解温度450℃。 シリコーン樹脂(C);東レシリコーン(株)製、XC−
615(商品名)、平均粒子径1.3μmの球状物、分
散0.01、熱分解温度450℃。 シリコーン樹脂(D);東レシリコーン(株)製、XC99
−621(商品名)、平均粒子径0.8μmの球状物、
分散0.008、熱分解温度450℃。 メチルメタクリル酸−ジビニルベンゼン共重合
体;総研化学(株)製、MP3000(商品名)、平均粒
子径0.4μmの球状物、分散0.007、熱分解温度
250℃。 スチレン−アクリル酸−ジビニルベンゼン共重合
体;日本ペイント(株)製、マイクロジエル(商品
名)、平均粒子径0.2μmの球状物、分散0.007、
熱分解温度270℃。 ベンゾグアナミン樹脂(A);日本触媒化学工業(株)
製、エポスター−S(商品名)、平均粒子径
0.3μmの球状物、分散0.1、熱分解温度300℃。 ベンゾグアナミン樹脂(B);日本触媒化学工業(株)
製、エポスター−L(商品名)、平均粒子径
15μmの球状物、分散0.3、熱分解温度300℃。 ポリエステル系;アデカアーガス(株)製、PN−
150可塑剤(商品名) エポキシ系可塑剤;大日本インキ化学(株)製エポキ
シ化油エポサイザーW100EL(商品名) シラン系分散剤; メチルトリメトキシシラン;東芝シリコン(株)製
TSL8113(商品名) メチルトリエトキシシラン;東芝シリコン(株)製
TSL8123(商品名) ジメチルジメトキシシラン;東芝シリコン(株)製
TSL8117(商品名)
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a成分);ポリオレフインをa及びb成分
    の合計に対して 20〜80重量% (b成分);軟化温度又は分解温度が、該ポリオ
    レフインの成形温度よりも高く、且つ平均粒子
    径が0.01〜5μmである合成樹脂粒子をa及びb
    成分の合計に対して 80〜20重量% (c成分);ポリエステル系可塑剤及び/又はエ
    ポキシ系可塑剤をa、b、c各成分の合計に対
    して 2〜40重量% (d成分);シラン系分散剤をa、b、c各成分
    の合計に対して 0.01〜5重量% よりなる混合物をシート又はフイルムに溶融成形
    し、次いで、該シート又はフイルムを面積延伸倍
    率で、1.5〜30倍に延伸することを特徴とする最
    大孔径が5μm以下の連通孔からなる網状構造を
    有し、空隙率が30〜98%の微多孔性ポリオレフイ
    ンフイルムの製造方法。
JP18890187A 1987-07-30 1987-07-30 Fine porous polyolefin film and its manufacture Granted JPS6434726A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18890187A JPS6434726A (en) 1987-07-30 1987-07-30 Fine porous polyolefin film and its manufacture

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18890187A JPS6434726A (en) 1987-07-30 1987-07-30 Fine porous polyolefin film and its manufacture

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6434726A JPS6434726A (en) 1989-02-06
JPH0541657B2 true JPH0541657B2 (ja) 1993-06-24

Family

ID=16231862

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18890187A Granted JPS6434726A (en) 1987-07-30 1987-07-30 Fine porous polyolefin film and its manufacture

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6434726A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW201412385A (zh) * 2012-08-30 2014-04-01 Dainippon Ink & Chemicals 微多孔膜、其製造方法、電池用分離器以及非水電解質二次電池分離器用樹脂組成物
CN107599435A (zh) * 2017-09-28 2018-01-19 中国科学技术大学 一种聚烯烃微孔膜及其制备方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50116537A (ja) * 1974-02-20 1975-09-11
JPS58198536A (ja) * 1982-05-14 1983-11-18 Sekisui Chem Co Ltd 通気性にすぐれた多孔質フイルムの製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6426655A (en) * 1987-04-30 1989-01-27 Kohjin Co Porous film and production thereof

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50116537A (ja) * 1974-02-20 1975-09-11
JPS58198536A (ja) * 1982-05-14 1983-11-18 Sekisui Chem Co Ltd 通気性にすぐれた多孔質フイルムの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6434726A (en) 1989-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1311886C (en) Microporous film and process for production thereof
US5238735A (en) Microporous shaped article and process for preparation thereof
TW480766B (en) Trilayer battery separator
JP4876387B2 (ja) 二軸配向微多孔フィルムおよびその製造方法
WO2014076994A1 (ja) 電池用セパレータ
JP5005387B2 (ja) ポリオレフィン微多孔膜の製造方法
WO2017170289A1 (ja) ポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法、電池用セパレータ並びに電池
US20150228948A1 (en) Microporous member, method for producing same, battery separator, and resin composition for nonaqueous electrolyte secondary battery separator
WO2012042965A1 (ja) 積層多孔フィルム、非水電解液二次電池用セパレータ、および非水電解液二次電池
WO2016104790A1 (ja) ポリオレフィン微多孔膜、その製造方法及び電池用セパレータ
JP2008144039A (ja) 微細通流体性多孔体及びその製造方法
WO2013080867A1 (ja) 多孔質フィルム、蓄電デバイス用セパレータおよび蓄電デバイス
JP7088162B2 (ja) ポリオレフィン微多孔膜
WO2020195380A1 (ja) ポリオレフィン微多孔膜、二次電池用セパレータ、及び二次電池
WO2017170288A1 (ja) ポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法、電池用セパレータ並びに電池
JP2012131990A (ja) 蓄電デバイス用セパレータ
WO2016104791A1 (ja) ポリオレフィン樹脂組成物およびポリオレフィン微多孔膜の製造方法
JP2019102126A (ja) 電池用セパレータ及び非水電解液二次電池
JPS63210144A (ja) 微多孔性フイルムの製造方法
JPH0541657B2 (ja)
JP2503007B2 (ja) 微孔性ポリプロピレンフイルム
JPH0717779B2 (ja) 微細気泡含有ポリエステルフィルム
JP4806159B2 (ja) 多孔性フィルム
JP2011063808A (ja) 多孔性フィルム
JP2001164015A (ja) 多孔質フィルムとその製造方法、及び樹脂ノート

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees