JP4864281B2 - 樹脂延伸フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、液体の吸収性に優れていて滲み難く、水系接着剤の乾燥時間が短くて良好な接着力が得られる樹脂延伸フィルムに関する。本発明の樹脂延伸フィルムは、グルーラベルやインクジェットプリンター用の被記録媒体などとして有用である。
従来、耐水性に優れたフィルム系合成紙は、有機溶剤を含む接着剤を用いた粘着ラベルや、溶剤系インキを使用するオフセット印刷、シール印刷、昇華や溶融熱転写記録用の媒体として主として用いられてきた。しかしながら環境対応が叫ばれる昨今では、有機溶剤を含む接着剤や溶剤系インキに代わって、環境や安全に配慮した水系接着剤や水系インキを用いることが推奨されるようになっている。このため、これらの水系接着剤や水系インキ、あるいはその溶媒となる水分に対する吸収性が良い合成紙が要求されるようになっており、これまでにも幾つかの合成紙が提案され(特開2001−181423号公報、特開2001−226507号公報、特開2001−164017号公報、特開2001−151918号公報、特開平10−212367号公報)、その一部はグルーラベルやインクジェットの記録媒体などに用いられている。
これら従来の合成紙は吸水量が大きいことを特徴としているが、その一方において、基材表面の速乾性、具体的には吸水表面における吸水速度が十分ではないという問題を有していた。従って、従来の合成紙は、水系接着剤の速乾性が要求されるグルーラベルなどの用途には、満足に用いることができなかった。例えば、従来の合成紙を用いてボトルラベリングを高速で行おうとすると、十分な初期接着力が得られず、ボトル運搬時にラベルのズレや剥がれが生じてしまう。このため、ボトルラベリング時における速度アップが困難で生産コストを下げることができないという実際的な問題がある。また、水系インキを用いた印刷や印字を行う場合も、従来の合成紙では十分な速度アップを図ることができない。
特開2001−181423号公報 特開2001−226507号公報 特開2001−164017号公報 特開2001−151918号公報 特開平10−212367号公報
これらの従来技術の問題点を考慮して、本発明は、水分の吸収性が良好であり、水系接着剤の速乾性や水系インキの乾燥性に優れている樹脂延伸フィルムを提供することを目的とした。
本発明者らは、上記課題を解決にするため、鋭意検討を進めた結果、Japan TAPPI No.51-87に準拠するBristow吸水性試験により定義される液体吸収係数(本発明では吸水開始から20ミリ秒経過後40ミリ秒における液体吸収係数)が5ml/(m2・ms1/2)以上であることが重要であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、液体吸収係数が5ml/(m2・ms1/2)以上であり、熱可塑性樹脂(A)、少なくとも1種類の表面処理剤(D)により表面を親水化処理された無機微細粉末(B)および分散剤(C)を含有し、該分散剤(C)が、酸変性ポリオレフィンおよび/又はシラノール変性ポリオレフィンである樹脂延伸フィルムに関する。本発明の樹脂延伸フィルムは、表面開口率が7%以上であることが好ましく、また、少なくとも1軸方向に延伸され、かつ面積延伸倍率が2〜80倍であることが好ましい。さらに、本発明の樹脂延伸フィルムは、熱可塑性樹脂(A)20〜80重量%、無機微細粉末(B)80〜20重量%、有機フィラー0〜50重量%の割合で配合した樹脂組成物100重量部に対して、分散剤(C)0.01〜100重量部を含有することが好ましい。
本発明の樹脂延伸フィルムに含まれる分散剤(C)は、酸変性ポリオレフィン(好ましい酸変性率は0.01〜20%)および/又はシラノール変性ポリオレフィンであることが好ましく、熱可塑性樹脂(A)はポリオレフィン系樹脂であることが好ましく、表面処理剤(D)は水溶性カチオンコポリマーおよび/又は水溶性アニオン系界面活性剤であることが好ましい。水溶性カチオンコポリマーとしては、ジアリルアミン塩および/又はアルキルジアリルアミン塩と非イオン親水性ビニルモノマーとを構成単位とするものを用いることが好ましい。
本発明の樹脂延伸フィルムは、上記の条件を満たす樹脂延伸フィルムに他の樹脂フィルムを積層した構造を有するものであってもよい。特に、上記の条件を満たす樹脂延伸フィルムを最外層として有するものが好ましい。なお、本発明の樹脂延伸フィルムは、単層構造であっても多層構造であっても、上記条件を満たすものである限り本発明の範囲内に包含される。本発明の樹脂延伸フィルムは、不透明度が10〜100%であることが好ましい。
本発明は、上記の条件を満たす樹脂延伸フィルムを樹脂フィルム以外の材料上に積層した構造を有する積層体も提供する。本発明の積層体は、不透明度が10〜100%であることが好ましい。本発明は、上記樹脂延伸フィルムまたは積層体を用いたグルーラベルも含む。
本発明の樹脂延伸フィルムは、液体の吸収性に優れていて滲み難く、水系接着剤の乾燥時間が短くて良好な接着力を示す。したがって、本発明の樹脂延伸フィルムは、接着性に優れたグルーラベルや、水性インキや水性スタンプインキが滲まない画質を形成しうるインクジェットプリンター用の被記録媒体などとして極めて有用である。
発明の実施の形態
以下において、本発明の樹脂延伸フィルムについて詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[熱可塑性樹脂(A)]
本発明の樹脂延伸フィルムにおいて使用される熱可塑性樹脂(A)として、熱可塑性樹脂(A)としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等の結晶性エチレン系樹脂、結晶性プロピレン系樹脂、ポリメチルー1−ペンテン、エチレン−環状オレフィン共重合体等の結晶性ポリオレフィン系樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、ナイロン−6,12等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやその共重合体、ポリエチレンナフタレート、脂肪族ポリエステル等の熱可塑性ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート、アタクティックポリスチレン、シンジオタクティックポリスチレン、ポリフェニレンスルフィド等の熱可塑性樹脂が挙げられる。これらは2種以上混合して用いることもできる。
これらの中でも、耐薬品性や生産コスト等の観点より、結晶性ポリオレフィン系樹脂を用いることが好ましく、結晶性プロピレン系樹脂を用いることがより好ましい。
結晶性ポリオレフィン系樹脂は、結晶性を示すものである。結晶化度は、通常20%以上が好ましく、35〜75%がより好ましい。結晶性を示すものを用いれば、延伸により樹脂延伸フィルム表面に空孔(開口)が十分に形成されるため好ましい。該結晶化度はX線回折、赤外線スペクトル分析等の方法によって測定することができる。
結晶性プロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合させたアイソタクティック重合体またはシンジオタクティック重合体を用いることが好ましい。また、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィンとプロピレンとを共重合させた様々な立体規則性を有するプロピレンを主成分とする共重合体を使用することもできる。共重合体は2元系でも3元系以上の多元系でもよく、またランダム共重合体でもブロック共重合体でもよい。
[無機微細粉末(B)及び有機フィラー]
本発明の樹脂延伸フィルムにおいて使用される無機微細粉末(B)として、重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、焼成クレー、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、珪藻土、酸化珪素、シリカなど水酸基含有無機微細粉末の核の周囲にアルミニウム酸化物ないしは水酸化物を有する複合無機微細粉末、中空ガラスビーズ等を例示することができる。
本発明の樹脂延伸フィルムにおける無機微細粉末(B)の含有量は、通常20〜80重量%、好ましくは25〜75重量%である。
無機微細粉末(B)の含有量が80重量%を超えると、延伸が困難になる傾向がある。逆に20重量%未満だと、所望の表面開口率が得られずに液体吸収係数の改善が不十分になる傾向がある。
有機フィラーは、空孔形成の目的のために、上述の熱可塑性樹脂よりも融点ないしはガラス転移点が高くて非相溶性の樹脂から選択して用いることが好ましい。具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、アクリル酸エステルないしはメタクリル酸エステルの重合体や共重合体、メラミン樹脂、ポリフェニレンサルファイト、ポリイミド、ポリエールエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、環状オレフィンの単独重合体および環状オレフィンとエチレンの共重合体等を例示することができる。なかでも、上述熱可塑性樹脂(A)として、ポリオレフィン系樹脂を使用する場合には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、環状オレフィンの単独重合体および環状オレフィンとエチレンの共重合体から選択して用いることが好ましい。
本発明の樹脂延伸フィルムにおける有機フィラーの含有量は、通常20〜50重量%、好ましくは0〜40重量%である。
本発明に使用する無機微細粉末の平均粒子径または有機フィラーの平均分散粒子径は、好ましくは0.01〜30μm、より好ましくは0.1〜20μm、更に好ましくは0.5〜15μmの範囲である。熱可塑性樹脂(A)との混合の容易さを考慮すると0.1μm以上のものを用いることが好ましい。粒子径が0.1μm未満の場合、延伸による空孔形成が困難になり所望の表面を有する延伸フィルムが得られなくなる傾向がある。また、平均粒子径が20μmを超えると、延伸性が低下して成形時における延伸切れが多くなる傾向がある。
本発明に使用する無機微細粉末の平均粒子径は、一例として粒子計測装置、例えば、レーザー回折式粒子計測装置(株式会社日機装製、商品名:マイクロトラック)により累積で50%にあたる粒子径(累積50%粒径)を測定することにより求めることができる。また、溶融混練と分散により熱可塑性樹脂中に分散した有機フィラーの粒子径は、樹脂延伸フィルム断面の電子顕微鏡観察により粒子の少なくとも10個を測定してその粒子径の平均値として求めることができる。
本発明の樹脂延伸フィルムに使用する微細粉末は、上記の中から1種を選択してこれを単独で使用してもよいし、2種以上を選択して組み合わせて使用してもよい。2種以上を組み合わせて使用する場合には、無機微細粉末と有機フィラーの組み合せであってもよい。
[分散剤(C)]
本発明の樹脂延伸フィルムに使用される分散剤(C)は、酸変性ポリオレフィンおよび/またはシラノール変性ポリオレフィンである。この中でも酸変性ポリオレフィンを用いることが好ましい。酸変性ポリオレフィンとしては、無水マレイン酸をランダム共重合もしくはグラフト共重合した無水酸基含有ポリオレフィン、あるいはメタクリル酸、アクリル酸などの不飽和カルボン酸をランダム共重合もしくはグラフト共重合したカルボン酸基含有ポリオレフィン、グリシジルメタクリレートをランダム共重合もしくはグラフト共重合したエポキシ基含有ポリオレフィンなどが挙げられる。具体例としては、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、無水マレイン酸変性ポリエチレン、アクリル酸変性ポリプロピレン、エチレン・メタクリル酸ランダム共重合体、エチレン・グリシジルメタクリレートランダム共重合体、エチレン・グリシジルメタクリレートグラフト共重合体、グリシジルメタクリレート変性ポリプロピレンなどが挙げられ、なかでも好ましくは無水マレイン酸変性ポリプロピレンおよび無水マレイン酸変性ポリエチレンである。
無水マレイン酸変性ポリプロピレンおよび無水マレイン酸変性ポリエチレンの具体例としては、三菱化学(株)のモディックAP[P513V](商品名)やモディックAP[M513](商品名)、三洋化成工業(株)のYumex1001、1010(商品名)やYumex2000(商品名)、三井・デュポンポリケミカル(株)のHPR[VR101](商品名)が挙げられる。
酸変性ポリオレフィンの酸変性率は、0.01〜20%が好ましく、0.05〜15%がより好ましく、0.1〜10%がさらに好ましい。
酸変性率が0.01%未満では、表面処理した無機微細粉末の熱可塑性樹脂中への分散効果が不十分になる傾向があり、20%を超えると酸変性ポリオレフィンの軟化点が低くなりすぎて熱可塑性樹脂とのコンパウンドが困難になる傾向がある。
本発明の樹脂延伸フィルムにおける分散剤(C)の含有量は、熱可塑性樹脂(A)、無機微細粉末(B)を配合した樹脂組成物100重量部に対して、通常0.01〜100重量部、好ましくは0.05〜90重量部、更に好ましくは0.1〜80重量部である。
分散剤(C)の含有量が0.01重量部未満では、表面処理した無機微細粉末が十分に分散しないため、所望の表面開口率が得られず、液体吸収係数の改善が不十分になる傾向がある。逆に100重量部を超えると、延伸性が大きく低下し成形時における延伸切れが多くなる傾向がある。
[表面処理剤(D)]
本発明の無機微細粉末に使用する表面処理剤(D)は、無機微細粉末(B)の表面を親水化処理する。
表面処理剤(D)は、ジアリルアミン塩またはアルキルジアリルアミン塩より選ばれるモノマー(d1)と非イオン親水性ビニルモノマー(d2)との共重合体(水溶性カチオンコポリマー)が好ましい。「塩」を形成する陰イオンは、塩化物イオン、臭化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、メタンスルホン酸イオンより選ばれるものであることが好ましい。
(d1)の具体例としては、ジアリルアミン塩、アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルジアリルアミン塩およびジアルキルジアリルアミン塩、すなわちメチルジアリルアミン塩やエチルジアリルアミン塩、ジメチルジアリルアミン塩、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム、アクリロイルオキシエチルトリメリルアンモニウム、メタクリロイルオキシエチルジメチルエチルアンモニウムやアクリロイルオキシエチルジメチルエチルアンモニウムのクライド、ブロマイド、メトサルフェート、またはエトサルフェート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートやN,N−ジメチルアミノエチルアクリレートをエピクロロヒドリン、グリシドール、グリシシジルトリメチルアンモニウムクロライドなどのエポキシ化合物でアルキル化して得られる4級アンモニウム塩が挙げられる。これらの中で特に好ましいものは、ジアリルアミン塩、メチルジアリルアミン塩およびジメチルジアリルアミン塩である。
(d2)の具体例としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロドリン、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシ(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステルであり、これらの中でも好ましくはアクリルアミド、メタクリルアミドである。
(d1)と(d2)の共重合比は任意であるが、好ましい範囲として、(d1)は10〜99モル%、より好ましくは50〜97モル%、さらに好ましくは65〜95モル%であり、(d2)は90〜1モル%、より好ましくは50〜3モル%、更に好ましくは35〜5モル%である。
(d1)と(d2)より得られる表面処理剤(D)は、上記モノマー混合物を水性媒体中で、過硫酸アンモニウムや2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド等の開始剤を使用して40℃〜100℃(例えば50〜80℃)で2時間〜24時間反応させることにより得ることができる。該重合体は特開平5−263010号公報、特開平7−300568号公報等に記載された方法により製造することができ、本発明の目的を達成するために使用可能である。特開昭57−48340号公報、特開昭63−235377号公報等に記載されたものの一部を使用することもできる。これらの中で好ましくはジアリルアミンまたはジアリルジメチルアミンの塩酸塩、硫酸塩とメタクリルアミド、アクリルアミドの共重合体である。
該重合体の分子量は、1N塩化ナトリウム水溶液中の25℃での極限粘度で示すと通常0.05〜3、好ましくは0.1〜0.7、特に好ましくは0.1〜0.45の範囲である。また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定される重量平均分子量で表すと、約5,000〜950,000、好ましくは10,000〜50,000、更に好ましくは10,000〜80,000の範囲である。
水溶性アニオン系界面活性剤よりなる表面処理剤(D)は分子内に陰イオン性官能基を有する。その具体例として、(d3)炭素数4〜40の範囲の炭化水素基を有するスルホン酸塩、(d4)炭素数4〜40の範囲の炭化水素基を有するリン酸エステル塩、炭素数4〜40の範囲の高級アルコールのリン酸モノまたはジエステルの塩、(d5)炭素数4〜40の範囲の炭化水素基を有するアルキルベタインやアルキルスルホベタインなどが挙げられ、本発明の効果を得られるよう適宜選択される。(d3)〜(d4)における「塩」とは、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、1〜4級アンモニウム塩、1〜4級ホスホニウム塩を示し、塩として好ましいのは、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、4級アンモニウム塩、より好ましくはナトリウム塩またはカリウム塩である。
(d3)の炭素数4〜40の範囲の炭化水素基を有するスルホン酸塩としては、炭素数4〜40、好ましくは8〜20の範囲の直鎖または分岐や環状構造を有する炭化水素基を有するスルホン酸塩、スルホアルカンカルボン酸塩であり、具体的には炭素数4〜40、好ましくは8〜20の範囲のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸の塩、炭素数4〜30、好ましくは8〜20の範囲の直鎖または分岐や環状構造を有するアルキルナフタレンスルホン酸の塩、炭素数1〜30、好ましくは8〜20の範囲の直鎖または分岐構造を有するアルキル基を有するジフェニルエーテルやビフェニルのスルホン酸塩;炭素数1〜30、好ましくは8〜20の範囲のアルキル硫酸エステルの塩;スルホアルカンカルボン酸エステルの塩;炭素数8〜30、好ましくは炭素数10〜20の範囲のアルキルアルコールのアルキレンオキシド付加物のスルホン酸塩などが挙げられる。
これらの具体例としては、アルカンスルホン酸や芳香族スルホン酸すなわちオクタンスルホン酸塩、ドデカンスルホン酸塩、ヘキサデカンスルホン酸塩、オクタデカンスルホン酸塩、1−または2−ドデシルベンゼンスルホン酸塩、1−または2−ヘキサデシルベンゼンスルホン酸塩、1−または2−オクタデシルベンゼンスルホン酸塩、ドデシルナフタレンスルホン酸塩の種々の異性体、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩、オクチルビフェニルスルホン酸塩の種々の異性体、ドデシルジフェニルエーテルスルホン酸塩、ドデシルリグニンスルホン酸塩;アルキル硫酸エステル塩すなわちドデシル硫酸塩、ヘキサデシル硫酸塩;スルホアルカンカルボン酸の塩すなわちスルホコハク酸のジアルキルエステルであり、アルキル基が1〜30、好ましくは4〜20の範囲の直鎖または分岐や環状構造を有するもの、より具体的には、スルホコハク酸ジ(2−エチルヘキシル)の塩、N−メチル−N−(2−スルホエチル)アルキルアミドの塩(アルキル基は炭素数1〜30、好ましくは12〜18)、例えばN−メチルタウリンとオレイン酸を由来とするアミド化合物、炭素数1〜30、好ましくは10〜18のカルボン酸の2−スルホエチルエステルの塩;ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム;ポリオキシエチレンラウリル硫酸塩、ポリオキシエチレンセチル硫酸塩;炭素数8〜30、好ましくは炭素数10〜20の範囲のアルキルアルコールのアルキレンオキシド付加物のスルホン酸塩の例として、ラウリルアルコールのエチレンオキシド付加物の硫酸エステル塩、セチルアルコールのエチレンオキシド付加物の硫酸エステル塩、ステアリルアルコールのエチレンオキシド付加物の硫酸エステル塩などが挙げられる。
(d4)の炭素数4〜40の範囲の直鎖または分岐や環状構造を有する炭化水素基を有するリン酸モノエステル塩、リン酸ジエステル塩またはリン酸トリエステル、好ましくは炭素数8〜20の範囲の直鎖または分岐や環状構造を有する炭化水素基を有するリン酸モノエステル塩、リン酸ジエステル塩またはリン酸トリエステルの具体例としては、リン酸ドデシルのジナトリウム塩またはジカリウム塩、リン酸へキシデシルのジナトリウム塩、リン酸ジドデシルのジナトリウム塩またはカリウム塩、リン酸ジヘキサデシルのナトリウム塩またはカリウム塩、ドデシルアルコールの酸化エチレン付加物のリン酸トリエステル等が挙げられる。
(d5)の炭素数4〜30、好ましくは10〜20の範囲の炭化水素基を有するアルキルベタインやアルキルスルホベタインの具体例としては、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ドデシルジメチル(3−スルホプロピレン)アンモニウムインナーソルト、セチルジメチル(3−スルホプロピル)アンモニウムインナーソルト、ステアリルジメチル(3−スルホプロピル)アンモニウムインナーソルト、2−オクチル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、2−ラウリル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなどが挙げられる。
これらのうちで好ましくは(d3)であり、より好ましくは炭素数10〜20の範囲のアルカンスルホン酸の塩、炭素数10〜20の範囲のアルキル基を有する芳香族スルホン酸の塩、炭素数10〜20の範囲のアルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物の硫酸エステル塩より選ばれるものである。
[無機微細粉末の表面処理方法]
本発明においては、少なくとも1種類の表面処理剤(D)を用いて無機微細粉末の親水化表面処理を行う。親水化表面処理方法としては、公知の種々の方法が適用でき、特に制限されず、混合装置や混合時の温度、時間も使用する表面処理剤成分の性状や物性に応じて適宜選択される。使用される種々の混合機のL/D(軸調/軸径)や攪拌翼の形状、剪断速度、比エネルギー、滞留時間、処理時間、処理温度等についても、使用成分の性状に合わせて適宜選択可能である。
表面処理方法の例として、湿式粉砕により製造する炭酸カルシウムの場合には、粒径が10〜50μmの炭酸カルシウム粒子100重量部に対して必要量の表面処理剤の存在下、水性媒体中で湿式粉砕して所望の粒子径とする方法を挙げることができる。具体的には炭酸カルシウム/水性媒体(具体的には水)との重量比が70/30〜30/70、好ましくは60/40〜40/60の範囲となるように炭酸カルシウムに水性媒体を加え、ここにカチオン性共重合体分散剤を固形分として、炭酸カルシウム100重量部当たり0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部添加し、常法により湿式粉砕する。さらには、上記範囲の量となる表面処理剤を予め溶解してなる水性媒体を準備し、該水性媒体を炭酸カルシウムと混合し、常法により湿式粉砕してもよい。
湿式粉砕はバッチ式でも、連続式でもよく、サンドミル、アトライター、ボールミルなどの粉砕装置を使用したミル等を使用するのが好ましい。このように湿式粉砕することにより、平均粒子径が0.1〜20μm、好ましくは0.5〜15μmの炭酸カルシウムが得られる。
次いで湿式粉砕品を乾燥するが、乾燥前に分級工程を設けて、350メッシュオンといった粗紛を除くことができる。乾燥は熱風乾燥、紛噴乾燥など公知の方法により行うことができるが、媒体流動乾燥により行うのが好ましい。媒体流動乾燥とは、乾燥塔内で熱風(80〜150℃)により流動化状態にある媒体粒子群(流動層)中にスラリー状物質を供給し、それによって供給されたスラリー状物質が活発に流動化している媒体粒子の表面に膜状に付着しながら流動乾燥内に分散され、熱風による乾燥作用を受けることにより、各種物質を乾燥する方法である。このような媒体流動乾燥は、例えば(株)奈良機械製作所製の媒体流動乾燥装置「メディア スラリー ドライヤー」等を用いて容易に行うことができる。この媒体流動乾燥を用いると乾燥と凝集粒子の解砕(1次粒子化の除去)が同時に行われるので好ましい。この方法で得られた湿式粉砕スラリーを媒体流動乾燥すると、粗紛量が極めて少ない炭酸カルシウムが得られる。しかしながら、媒体流動乾燥後、所望の方法で粒子の粉砕と分級とを行うことも有効である。一方、媒体流動乾燥の代わりに通常の熱風乾燥により湿式粉砕品を乾燥した場合には、得られたケーキをさらに所望の方法で粒子の粉砕と分級とを行うのがよい。
この方法により得られた湿式粉砕品の乾燥ケーキは潰れやすく、容易に表面処理された炭酸カルシウムを得ることができる。従って乾燥ケーキを粉砕する工程をわざわざ設ける必要はない。
このようにして得られた表面処理された炭酸カルシウム微粒子を、必要により更に別の表面処理剤で処理することができる。
表面処理剤(D)の使用量は、本発明の樹脂延伸フィルムの用途により異なるが、通常無機微細粉末100重量部に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.04〜5重量部、より好ましくは0.07〜2重量部の範囲である。0.01未満では十分な表面処理の効果が得られなくなる傾向があり、10重量部を超えると表面処理剤の効果が頭打ちになる傾向がある。
[構成成分の量比]
本発明の樹脂延伸フィルムを構成する成分の好ましい量比範囲は、熱可塑性樹脂20〜80重量%、表面処理された無機微細粉末(B)80〜20重量%、有機フィラー0〜50重量%からなる樹脂組成物に、分散剤(C)を前記熱可塑性樹脂(A)、無機微細粉末(B)の合計100重量部に対して0.01〜100重量部を含有する組成である。前記無機微細粉末及び/又は有機フィラーの含有量が80重量%を超えると、膜厚が均一なフィルムを得ることが困難になる傾向があり、熱可塑性樹脂が80重量%を超えると水系の溶媒や水系インキなどの吸水特性が低下する傾向がある。
また、本発明の樹脂延伸フィルムには、必要に応じて、熱安定剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、核剤、滑剤、分散剤等を配合してもよい。これらは3重量%以下の割合で配合するのが好ましい。
[樹脂延伸フィルムの製造]
本発明の樹脂延伸フィルムは、当業者に公知の種々の方法を組み合わせることによって製造することができる。いかなる方法により製造された樹脂延伸フィルムであっても、特許請求の範囲に記載された条件を満たすものである限り本発明の範囲内に包含される。
本発明の樹脂延伸フィルムは、熱可塑性樹脂(A)、表面処理剤(D)により親水化表面処理された無機微細粉末(B)、有機フィラー、分散剤(C)を所定の割合で混合し、押出し等の方法により製膜して、その後熱可塑性樹脂(A)の融点より低い温度、好ましくは3〜60℃低い温度で1軸方向または2軸方向に延伸を行うことにより、フィルム表面に均一および内部に微細な空孔(ボイド)を有する微多孔性の樹脂延伸フィルムとして得ることができる。
このような方法により製造される本発明の樹脂延伸フィルムは、以下の手法により測定される最外層の表面開口率が7%以上、好ましくは10%〜30%である。表面開口率が7%未満では十分な吸水性が得られない傾向があり、30%を超えると樹脂延伸フィルムの表面強度が弱くなって実用上問題が生じる傾向がある。
表面開口率は、本発明における樹脂延伸フィルムの表面を電子顕微鏡で観察した領域の空孔が占める面積割合を示す。
具体的には、樹脂延伸フィルム試料より任意の一部を切り取り、観察試料台に貼り付け、その観察面に金ないしは金−パラジウム等を蒸着して電子顕微鏡(例えば日立製作所(株)製の走査型顕微鏡S−2400)を使用して観察しやすい任意の倍率(例えば500倍〜3000倍に拡大)にて表面の空孔を観察することができる。さらに観察した領域を写真等に撮影し、空孔をトレーシングフィルムにトレースして塗りつぶした図を画像解析装置(ニレコ(株)製:型式ルーゼックスIID)で画像処理を行い、空孔の面積率を樹脂延伸フィルム表面の開口率とする。
またJapan TAPPI No.51-87に準拠するBristow吸水性試験により定義される液体吸収係数(本発明では吸水開始から20ミリ秒経過後40ミリ秒における液体吸収係数)は5ml/(m2・ms1/2)以上であり、好ましくは10ml/(m2・ms1/2)以上であり、更に好ましくは15〜50ml/(m2・ms1/2)である。液体吸収係数が5ml/(m2・ms1/2)未満では吸水性が不十分であり、インキ乾燥性等に劣る。
本発明の樹脂延伸フィルムは、単層構造であっても、多層構造であってもよい。多層構造である場合は、フィルム全体が本発明の条件を満たすものであってもよいし、フィルムを構成する層の少なくとも1層が本発明の条件を満たすものであってもよい。後者の場合は、少なくとも最外層が本発明の条件を満たす層であることが好ましい。このとき、本発明の条件を満たす層と積層する樹脂フィルムは、延伸したものであっても、延伸していないものであっても構わない。延伸したものと積層する場合は、製造時に各層を別々に延伸した後に積層してもよいし、各層を積層した後にまとめて延伸してもよい。これらの方法は適宜組み合わせることもできる。本発明の条件を満たす層と積層する樹脂フィルムとしては、例えば、表面処理した無機微細粉末を含まない樹脂フィルムを例示することができる。
本発明の樹脂延伸フィルムは少なくとも1軸方向に延伸されているものが好ましく、さらに2軸方向に延伸されていてもよい。
例えば、無機微細粉末を0〜40重量%、好ましくは3〜33重量%含有するポリオレフィン系樹脂フィルムを該樹脂の融点より低い温度で1方向に延伸して得られる1軸方向に配向したフィルムの少なくとも片面に、熱可塑性樹脂(A)20〜80重量%および親水化表面処理された無機微細粉末(B)80〜20重量%、有機フィラー0〜50重量%からなる樹脂組成物に、分散剤(C)を前記熱可塑性樹脂(A)、無機微細粉末(B)の合計100重量部に対して0.01〜100重量部を含有する樹脂組成物の溶融フィルムを積層し、次いで前記延伸方向と直角方向にこの積層フィルムを延伸することにより、最外層が横1軸方向に配向し、基材層が2軸方向に配向した積層構造物の樹脂延伸フィルムが得られる。好ましい製造方法は基材層と最外層を積層した後にまとめて延伸する工程を含むものである。別個に延伸して積層する場合に比べると簡便であり製造コストも安くなる。
延伸には、公知の種々の方法を使用することができる。延伸は各層に用いる樹脂の中で一番低い融点を有する樹脂の融点より3〜60℃以上低い温度で行うことが好ましい。
延伸の具体的な方法としては、ロール群の周速差を利用したロール間延伸、テンターオーブンを利用したクリップ延伸などを挙げることができる。
ロール間延伸によれば、延伸倍率を任意に調整して、任意の剛性、不透明度、光沢度のフィルムを得ることが容易であるので好ましい。延伸倍率は特に限定されるものではなく、本発明の樹脂延伸フィルムの使用目的と、用いる樹脂の特性を考慮して決定する。通常は2〜11倍であり、好ましくは3〜10倍、更に好ましくは4〜7倍である。
テンターオーブンを利用したクリップ延伸の場合は4〜11倍であり、好ましくは5〜10倍である。面積延伸倍率としては、2〜80倍であり、好ましくは3〜60倍、より好ましくは4〜50倍である。面積倍率が2倍未満では、樹脂延伸フィルム表面に所定の表面開口率が得られず、十分な吸水性が得られなくなる傾向がある。
延伸後には熱処理を行うのが好ましい。熱処理の温度は、延伸温度に等しいか延伸温度より30℃高い温度の範囲内を選択することが好ましい。熱処理を行うことにより、延伸方向の熱収縮率が低減し、製品保管時の巻き締まりや、熱及び溶断シール時の収縮による波打ち等が少なくなる。熱処理の方法はロール及び熱オーブンで行うのが一般的であるが、これらを組合わせてもよい。これらの処理は延伸したフィルムを緊張下に保持された状態において熱処理するのが高い処理効果が得られるので好ましい。また、必要に応じて表面にコロナ処理やプラズマ処理を施すと、吸水表面の濡れ性が向上し吸水速度が向上する利点があるため望ましい。
製造する樹脂延伸フィルムの全厚は特に制限されないが、水系溶媒や水系インキの吸収を考慮すると5〜400μmが好ましく、より好ましくは15〜350μm、更に好ましくは25〜300μmの範囲である。
本発明の樹脂延伸フィルムは、そのまま使用しても良いし、さらに用途に応じて熱可塑性シート、ラミネート紙、パルプ紙、不織布、布等の樹脂フィルム以外の材料に積層して積層体として使用してもよい。
本発明の樹脂延伸フィルム、または本発明の樹脂延伸フィルムを最外層に積層した積層体の不透明度は10%〜100%である。本明細書において「不透明度」とはJIS Z−8722に準拠して測定した不透明度を意味する。半透明フィルムでは10%以上75%未満であり、好ましくは20〜70%である。不透明フィルムでは75〜100%であり、好ましくは80〜100%である。10%未満ではフィルム表面及び内部に形成される空孔の数が不十分であり、本発明の所望の液体吸収係数が得られない。
本発明の樹脂延伸フィルム、または本発明の樹脂延伸フィルムを最外層に積層した積層体は、グルーラベル、ポスター、封筒、配送伝票、食材用台紙、コースターなどの用途に用いることができる。
以下に製造例、実施例、比較例および試験例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更できる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。以下の実施例および比較例で使用する材料を表1にまとめて示す。なお、表中のMFRはメルトフローレートを意味する。
Figure 0004864281
(製造例1) 表面処理剤(D)の製造
環流冷却器、温度計、滴下ロート、撹拌装置およびガス導入管を備えた反応器に、ジアリルアミン塩酸塩(60%濃度の水溶液)500重量部、アクリルアミド(40%濃度の水溶液)13重量部および水40重量部を入れ、窒素ガスを流入させながら系内温度を80℃に昇温した。攪拌下で、重合開始剤として過硫酸アンモニウム(25%濃度の水溶液)30重量部を滴下ロートを用いて4時間に渡り滴下した。滴下終了後1時間反応を続け、粘稠な淡黄色液状物を得た。これを50g取り、500ml中のアセトン中に注ぐと白色の沈殿を生じた。沈殿を濾別しさらに2回100mlのアセトンでよく洗浄した後、真空乾燥して白色固体状の重合体(水溶性カチオン性コポリマー)を得た。得られた重合体の重量平均分子量をGPCより求めたところ55,000であった。
(製造例2) 表面処理炭酸カルシウムの製造
重質炭酸カルシウム(平均粒子径8μm、日本セメント社製乾式粉砕品)40重量%と水60重量%を充分に攪拌混合してスラリー状とし、製造例1にて製造した表面処理剤(D)を重質炭酸カルシウム100重量部当たり0.06重量部加え、テーブル式アトライター型媒体攪拌ミル(直径1.5mmのガラスビーズ、充填率170%、周速10m/sec)を用いて湿式粉砕した。
次いで、主成分が炭素数14のアルカンスルホン酸ナトリウムと炭素数16のアルカンスルホン酸ナトリウムの混合物(2重量%濃度の水溶液)50重量部を加えて攪拌した。その後、350メッシュのスクリーンを通して分級し、350メッシュを通過したスラリーを媒体流動乾燥機((株)奈良機械製作所製、MSD―200)で乾燥した。得られた炭酸カルシウムの平均粒径をマイクロトラック(日機装(株)製)で測定したところ1.5μmであった。
(実施例1〜13および比較例1〜8)
以下の手順に従って本発明の樹脂延伸フィルム(実施例1〜13)および比較用の樹脂延伸フィルム(比較例1〜8)を製造した。表2に各樹脂延伸フィルムの製造にあたって使用した材料の種類と量(重量%)、延伸条件および各層の厚みを示した。
実施例1〜9、12、13および比較例7、8において、表2に記載の配合物[A]を250℃に設定された押出機で溶融混練して押出成形し、冷却装置にて70℃まで冷却して単層の無延伸シートを得た。 この無延伸シートを表2に記載の延伸温度(1)に加熱した後、縦方向にロール間で5倍に延伸し、縦一軸延伸フィルムを得た。次いで配合物[B]を250℃に設定された押出機で溶融混練して、前記縦一軸延伸フィルムの両面に積層した。積層物を表2に記載の延伸温度(2)に加熱してテンター延伸機を用いて横方向に8倍延伸し、延伸温度(2)より20℃高い温度で熱処理を行い、1軸延伸/2軸延伸/1軸延伸された3層樹脂延伸フィルムを得た。
比較例1では特開2001−181423号公報の実施例3の1軸延伸/2軸延伸/1軸延伸された3層樹脂延伸フィルムを用いた。
比較例2では特開2001−226507号公報の実施例3の1軸延伸/2軸延伸/1軸延伸された3層樹脂延伸フィルムを用いた。
比較例3では特開2001−164017号公報の実施例3の1軸延伸/2軸延伸/1軸延伸された3層樹脂延伸フィルムを用いた。
比較例4では特開2001−151918号公報の実施例4の1軸延伸/2軸延伸/1軸延伸された3層樹脂延伸フィルムを用いた。
比較例5では特開平10−212367号公報の実施例2の1軸延伸/2軸延伸/1軸延伸された3層樹脂延伸フィルムを用いた。
比較例6では、表2に記載の配合物[B]を250℃に設定された押出機で溶融混練して押出成形し、冷却装置にて70℃まで冷却して単層の無延伸シートを得た。この無延伸シートを表2に記載の延伸温度(1)に加熱した後、縦方向にロール間で5倍に延伸したが、破断により延伸フィルムは得られなかった。
実施例10では、表2に記載の配合物[B]を250℃に設定された押出機で溶融混練して押出成形し、冷却装置にて70℃まで冷却して単層の無延伸シートを得た。この無延伸シートを表2に記載の延伸温度(1)に加熱した後、縦方向にロール間で5倍に延伸し、延伸温度(1)より20℃高い温度で熱処理を行い、縦1軸樹脂延伸フィルムを得た。
実施例11では、表2に記載の配合物[B]を250℃に設定された押出機で溶融混練して、押出成形し冷却装置にて70℃まで冷却して単層の無延伸シートを得た。この無延伸シートを表2に記載の延伸温度(1)に加熱した後、縦方向にロール間で5倍に延伸し、次いで延伸温度(2)に加熱後テンター延伸機を用いて横方向に8倍延伸し、延伸温度(2)より20℃高い温度で熱処理を行い、逐次2軸樹脂延伸フィルムを得た。
得られた単層及び3層樹脂延伸フィルムの両面に、放電処理機(春日電機(株)製)を用いて40w/m2・分のコロナ処理を行って樹脂延伸フィルムを得た。
Figure 0004864281
(試験例)
実施例および比較例において製造した各樹脂延伸フィルムの表面について、無機微細粉末の分散性、表面開口率、液体吸収係数、初期接着力、水性インキ乾燥性および水性スタンプ乾燥性の評価を行った。各試験の詳細は以下に示す通りである。
1)無機微細粉末の分散性
実施例1〜13、比較例6〜8に使用した配合物[B]、及び比較例1〜5の表面層配合物を250℃に設定した溶融混練機で混練、ペレット化した。得られたペレット50gを230℃に設定したプレス成形機で溶融し、50kgf/cm2で圧縮した後、30℃に冷却して、縦120mm×横120mm、厚さ0.5mmのシートを得た。このシートを小型の2軸延伸機(岩本製作所製)を用いて155℃で加熱した後、2軸方向に5倍延伸し、冷風により90℃まで冷却して2軸樹脂延伸フィルムを得た。このフィルムに透過光を当て0.1mm以上の無機微細粉末凝集物を数えて単位面積当たりの個数をカウントし、以下の3段階で評価した。
○: 3個/m2未満
△: 3個/m2以上10個/m2未満
×: 10個/m2以上
2)表面開口率
実施例1〜13及び比較例1〜5、7、8の樹脂延伸フィルムより任意の一部を切り取り、観察試料台に貼り付け、その観察面(配合物[B]の表面)に金蒸着して走査型顕微鏡(日立製作所(株)製、S−2400)を用いて倍率2000倍にて表面を写真撮影した。空孔をトレーシングフィルムにトレースして塗りつぶした図を画像解析装置(ニレコ(株)製:型式ルーゼックスIID)で画像処理し、樹脂延伸フィルムの表面開口率を測定した。
3)液体吸収係数
実施例1〜13及び比較例1〜5、7、8の樹脂延伸フィルムについて、液体吸収係数をBristow法(Japan TAPPI No.51-87)に準拠し、液体動的吸収性試験機(熊谷理機工業(株)製:Bristow試験機II型)を使用して測定した。液体吸収係数は、測定溶液滴下後20ミリ秒から40ミリ秒経過における吸水曲線から最小二乗法により直線を得て、その勾配より求めた。測定溶液は、蒸留水98重量%に着色用染料としてスタンプインキ(赤)(シャチハタ(株)製)2重量%を混合したものを用いた。液体吸収係数の大きさは、以下の4段階で評価した。△は実用上問題があり、×は実用的でない。
◎: 15ml/(m2・ms1/2)以上
○: 5ml/(m2・ms1/2)以上15ml/(m2・ms1/2)未満
△: 1ml/(m2・ms1/2)以上5ml/(m2・ms1/2)未満
×: 1ml/(m2・ms1/2)未満
4)初期接着力
実施例1〜13及び比較例1〜5、7、8の樹脂延伸フィルムのそれぞれについて、幅40mmの試験片を2枚ずつ用意した。接着力測定機(JTトーシ(株)製:ASM-01)を使用して、一方の試験片に水系の自動ラベラー用接着剤(常磐化学工業(株)製:トキワノール650WR)を塗布し、塗布後1秒放置してから他方の試験片を重ねて1秒間圧着し、さらに圧着後1秒間放置して引張試験(引張速度:300mm/分)を行った。引張試験で剪断力を測定し、その最大荷重を最大接着力として記録した。初期接着力の大きさは、以下の3段階で評価した。
○: 150g以上
△: 100g以上150g未満
×: 100g未満
5)水性インキ乾燥性
実施例1〜13及び比較例1〜5、7、8の樹脂延伸フィルムについて、評価用カラーチャート(2cm×2cmの単色50%印刷、2cm×2cmの重色200%印刷)を作製し、染料インク(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)を用いてインクジェットプリンター(キャノン(株)製、商品名:BJC−410C)を用いて印字した。印字後、一定時間毎に濾紙を印字部分に圧着し、インクが濾紙に逆戻りしなくなる時間を測定した。インクが濾紙に逆戻りしなくなる時間によって、水性インキ乾燥性を以下の3段階で評価した。
○: インクが濾紙に逆戻りしなくなる時間が、印字直後
△: インクが濾紙に逆戻りしなくなる時間が、印字後10秒以内
×: インクが濾紙に逆戻りしなくなる時間が、印字後30秒以内
6)水性スタンプ乾燥性
実施例1〜13及び比較例1〜5、7、8の樹脂延伸フィルムについて、スタンパー(シャチハタ(株)製、商品名:スタンパーXH2471)および補充インキ(シャチハタ(株)製、商品名:XR-2)を用いてスタンプを押し、10秒放置後、スタンプ面を濾紙で拭き取り、滲みについて以下の3段階で評価した。
○: 滲みがなく鮮明な印字である。
△: 滲みはあるが、印字面を読み取れる。
×: 滲みにより、印字面を読み取れない。
表3に各試験結果をまとめて示した。
Figure 0004864281
以上の結果から明らかなように、本発明の樹脂延伸フィルムは、液体吸収係数が良好で、初期接着力、水性インキ乾燥性、水性スタンプ乾燥性に優れている(実施例1〜13)。これに対して、本発明の条件を外れている樹脂延伸フィルムは適性が劣り実用性がない(比較例1〜8)。

Claims (16)

  1. 液体吸収係数が5ml/(m2・ms1/2)以上であり、
    熱可塑性樹脂(A)を20〜80重量%、少なくとも1種類の表面処理剤(D)により表面を親水化処理された無機微細粉末(B)を80〜20重量%の割合で配合した樹脂組成物100重量部に対して、分散剤(C)を0.01〜100重量部含有し、
    該分散剤(C)が、酸変性率が0.01〜20%である酸変性ポリオレフィンおよび/又はシラノール変性ポリオレフィンであり、
    該表面処理剤(D)が水溶性カチオンコポリマーおよび/又は水溶性アニオン系界面活性剤であることを特徴とする樹脂延伸フィルム。
  2. 液体吸収係数が5〜50ml/(m2・ms1/2)であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂延伸フィルム。
  3. 樹脂延伸フィルムの表面開口率が7%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂延伸フィルム。
  4. 樹脂延伸フィルムの表面開口率が7%〜38%であることを特徴とする請求項3に記載の樹脂延伸フィルム。
  5. 前記水溶性カチオンコポリマーがジアリルアミン塩および/又はアルキルジアリルアミン塩と非イオン親水性ビニルモノマーとを構成単位とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂延伸フィルム。
  6. 前記酸変性ポリオレフィンの酸変性率が0.1〜15%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂延伸フィルム。
  7. 少なくとも1軸方向に延伸され、かつ面積延伸倍率が2〜80倍であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂延伸フィルム。
  8. 少なくとも1軸方向に延伸され、かつ面積延伸倍率が4〜50倍であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の樹脂延伸フィルム。
  9. 熱可塑性樹脂(A)が結晶性ポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の樹脂延伸フィルム。
  10. 不透明度が10〜100%であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の樹脂延伸フィルム。
  11. 不透明度が20〜100%であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の樹脂延伸フィルム。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の樹脂延伸フィルムと他の樹脂フィルムを積層した構造を有する積層体
  13. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の樹脂延伸フィルムを最外層に有する積層体
  14. 最外層として請求項1〜11のいずれか一項に記載の樹脂延伸フィルムを樹脂フィルム以外の材料上に積層した構造を有する積層体。
  15. 不透明度が10〜100%であることを特徴とする請求項12〜14のいずれか一項に記載の積層体。
  16. 請求項1〜11のいずれかに記載の樹脂延伸フィルムまたは請求項12〜14のいずれか一項に記載の積層体を使用したグルーラベル。
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