JPH0721018U - 個袋入り生理用ナプキン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 個袋入り生理用ナプキンの個袋を簡単に開口
できるようにする。 【構成】 生理用ナプキン２の非肌当接面の粘着域３を
保護する剥離紙４を個袋５の開口用端縁１２に接合す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、個袋入り生理用ナプキンに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、生理用ナプキンの非肌当接面である裏面に着用ショーツの股下域に貼着 するための粘着域を設ける技術は周知である。かかる生理用ナプキンは、粘着域 を剥離紙で保護し、個袋に入れて使用に供する。その際、使用者に安価な生理用 ナプキンを供給するため、個袋には極力薄いプラスチックフィルムを利用して材 料費の削減を図ることが多い。ところで、この種の個袋入り生理用ナプキンを個 袋から取り出し、次に剥離紙を剥がして貼着に及ぶ、という手順は煩わしいもの であるから、剥離紙を予め個袋に接合してその煩わしさを解消しようとする技術 が、例えば実開昭５７−３４２１１、実開平２−２５２２６号公報に開示されて いる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記公知技術によれば、個袋を開口したのち、片手で個袋を持ち、もう一方の 手でナプキンを摘んで引き出すと、剥離紙は自動的に剥がれて個袋に残る。しか し、個袋が薄いプラスチックフィルムでできていて極めて柔軟であったり、静電 気の作用でフィルムどうしがくっつき合うような場合には、開口すべき部位を見 つけることや、たとい見つけても薄いフィルムを摘んで大きく開口することが難 しく、依然として煩わしさの問題が残る。すなわち、この点において前記公知技 術は解決手段になり得ない。

【０００４】 そこで、この考案は、個袋の開口用端縁を剥離紙に接合して剛性をもたせ、該 部位を摘み易くすることによって前記問題を解決することを課題にしている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 この考案が前記課題を解決するために手段とするところは、以下のとおりであ る。

【０００６】 この考案においては、生理用ナプキンの非肌当接面に設けた粘着域を剥離紙で 保護した個袋入り生理用ナプキンが前提であり、個袋の開口用端縁において個袋 を形成するシート素材が前記剥離紙に接合してあることがこの考案の特徴である 。

【０００７】

【作用】

このように構成した個袋入り生理用ナプキンにおいては、剥離紙との接合によ って個袋の開口用端縁の剛性が向上し、端縁を含むその近傍とその他の柔軟な部 位との判別が容易になるとともに、該端縁が摘み易くなる。

【０００８】

【実施例】

この考案に係る個袋入り生理用ナプキンの詳細を添付の図面に基づいて説明す ると、以下のとおりである。

【０００９】 図１、２は、個袋入り生理用ナプキン１の斜視図と、そのＸ−Ｘ線断面図であ る。これらの図において個袋入り生理用ナプキン１は、非肌当接面に着用ショー ツに貼着するための粘着域３を有するナプキン本体２と、粘着域３を被覆する剥 離紙４と、剥離紙４に重ねた個袋５を形成するプラスチックフィルム６とによっ て構成されている。ナプキン本体２を使用するときには、個袋５の開口用の後記 端縁１２の近傍を摘んで個袋５の両側を引き裂き、大きな開口を作ればよい。

【００１０】 個袋入り生理用ナプキン１において、剥離紙４とプラスチックフィルム６とは 、ナプキン本体２の一端部７Ａからの長さが同じ延出部８，９を有し、これら延 出部８，９は第１接合手段１１を介して接合し、開口するときに摘持するための 端縁１２とその近傍部分とを形成している。ナプキン本体２は、端縁１２が外側 に来るように両端部７Ａ，７Ｂを肌当接面側へ三つに折り重ねてあり、プラスチ ックフィルム６の延出部９に対向する端部１３がその上方に位置する剥離紙４の 延出部８に第２接合手段１４を介して接合してある。個袋５の両側では、ナプキ ン本体２と剥離紙４の側縁から延出して重なり合うプラスチックフィルム６がヒ ートシール線１５に沿って接合してある。

【００１１】 剥離紙４とプラスチックフィルム６との第１接合手段１１には、ホットメルト 接着剤や粘着力の強い粘着剤、ヒートシールの技術などを利用して、容易に剥離 することがないように接合する。また、第２接合手段１４には、比較的弱い粘着 剤などを使用し、ナプキン本体２を取り出すときの支障となることがないように 、端縁１２近傍がフィルム６の端部１３から容易に剥離するようにしておく。

【００１２】 このように構成した個袋入り生理用ナプキン１は、第１接合手段１１を介して 接合した剥離紙４とプラスチックフィルム６とからなる端縁１２とその近傍を摘 み上げ、ヒートシール線１５に沿ってフィルム６を切り裂くことにより、ナプキ ン本体２を取り出すための開口をつくる。本体２と、端縁１２の近傍とを各々片 手に持って引っ張ると、剥離紙４は、本体２から剥離してフィルム６に残る。

【００１３】 図３は、図２と異なる態様の個袋入りナプキン１の断面図である。この態様で は、プラスチックフィルム６を二つ折りにし、重なり合う端部９，１３どうしを 第３接合手段１９を介して接合するとともに、側縁（図示せず）どうしを接合す ることにより矩形の個袋５が形成してある。個袋５の中で三つ折りにしたナプキ ン本体２の端部７Ａから延出する剥離紙４の端部８が個袋５の内面に第１接合手 段１１を介して接合してある。このように接合した部位には、個袋５の幅方向に 延在しプラスチックフィルム６と剥離紙４とを貫通するミシン目１８があって、 接合したフィルム６と剥離紙４とがミシン目１８を挟む両側において開口用の端 縁１２を形成している。かかる両側の端縁１２をそれぞれ摘み、ミシン目１８に 沿って個袋５を切り開き、ナプキン本体２を取り出すと剥離紙４が自動的に剥が れ、個袋５に残る。

【００１４】 この考案において、端縁１２を形成する個袋５のシート素材と剥離紙４との第 １接合手段１１による接合は、個袋５の幅全体に及ぶことが好ましいが、それを 幅の一部にとどめることもできる。また、そのシート素材と剥離紙４との第２接 合手段１４による接合は、一時的なものであるから、幅方向の長さを適宜短くし たり、その接合を省略してこの考案を実施することもできるが、一般的にはその 接合を施して塵埃の侵入を防止することが好ましい。そして、第２接合手段１４ は、端縁１２を含むことなく、それよりもやや内側に施して、端縁１２を摘み易 くすることが好ましい。個袋５や剥離紙４には、プラスチックフィルムの他に紙 や不織布などの各種シート素材を使用することができ、それらには必要に応じて 各種表面処理を施すことができる。

【００１５】

【考案の効果】

この考案に係る個袋入り生理用ナプキンにおいて、個袋が薄手で柔軟なシート 素材でできていても、開口縁は剥離紙に接合してあり、個袋の他の部位よりも高 剛性であるから、手触りによって容易にそれと判別することができ、摘持するこ とも容易である。したがって、個袋からナプキンを取り出すときの煩わしさが解 消する。

【００１６】 個袋は、シート素材を厚くすることなく高剛性にできるから、素材費用がかか らない。

【図面の簡単な説明】

【図１】個袋入り生理用ナプキンの斜視図。

【図２】図１のＸ−Ｘ線断面図。

【図３】図２と異なる態様の個袋入り生理用ナプキンの
断面図。

【符号の説明】

１ 個袋入り生理用ナプキン ２ 生理用ナプキン（ナプキン本体） ３ 粘着域 ４ 剥離紙 ５ 個袋 １２ 端縁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】生理用ナプキンの非肌当接面に設けた粘着
   域を剥離紙で保護した個袋入り生理用ナプキンであっ
   て、 前記個袋の開口用端縁において前記個袋を形成するシー
   ト素材が前記剥離紙に接合してあることを特徴とする前
   記個袋入り生理用ナプキン。