JPH07207052A - ウレタン樹脂系多孔質複合体 - Google Patents

ウレタン樹脂系多孔質複合体

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JPH07207052A
JPH07207052A JP6004071A JP407194A JPH07207052A JP H07207052 A JPH07207052 A JP H07207052A JP 6004071 A JP6004071 A JP 6004071A JP 407194 A JP407194 A JP 407194A JP H07207052 A JPH07207052 A JP H07207052A
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polyurethane resin
polyol
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wet
resin
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Shinji Uchida
慎治 内田
Tomeyoshi Ohori
留好 大堀
Kenji Mori
謙次 森
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 支持体上に、円筒の軸が該支持体に対しほぼ
垂直であって、平均孔径が20〜150μmである円筒
状気孔を均一に有するポリウレタン樹脂系湿式多孔質膜
を設けてなるポリウレタン樹脂系多孔質複合体。 【効果】 孔径が比較的均一な円筒状の微多孔質膜が形
成されており、外観上均質で柔軟であり、色むらの発生
がなく、耐加水分解性、耐久性にも優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリウレタン樹脂系多孔
質複合体及びポリウレタン樹脂に関する。詳しくは、合
成皮革、人工皮革等に適したポリウレタン樹脂系多孔質
複合体及び該多孔質複合体に適したポリウレタン樹脂に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、湿式ポリウレタン樹脂系多孔
質複合体は主としてジメチルホルムアミド中で製造した
ポリウレタン樹脂を織布、不織布等の支持体に塗布し、
水又は水/ジメチルホルムアミドの混合液中に浸漬し、
更に水洗又は湯洗した後乾燥することで製造されてお
り、ポリウレタン樹脂の選択により種々の物性を持つ多
孔質複合体が製造されている。他方、合成皮革、人工皮
革の柔軟性、クッション性、バルキー性、通気性及び耐
磨耗性に優れた微多孔質は支持体に垂直的に接した均一
の円筒状の微多孔質構造である。
【0003】しかし、従来の湿式法による合成皮革の製
造方法では上記のような円筒状の微多孔構造を得ること
がむずかしく、また、得られたとしても孔径が大きく、
ボイド状に近いかあるいは耐加水分解性が不十分である
という問題があった。特に円筒状微多孔膜の表面スキン
層を研削したスエードタイプのものは柔軟性、外観が優
れたものはそのウレタン樹脂のポリオール成分の大部分
がポリエステル系ポリオールであるため、耐加水分解性
が十分ではなく実用的ではなかった。この場合にポリエ
ステル系ポリオールが少ないウレタン樹脂では多孔化が
困難であり、または多孔化しても孔径が大きくボイド状
に近いものとなる。この問題点を解決するための方法と
して、ポリカーボネートポリオールにスルホコハク酸ア
ルキルエステルナトリウム塩と変性シリコン系界面活性
剤及びポリアルキレングリコールエチレンオキサイド付
加物を組み合わせたポリウレタン樹脂を湿式製膜し、そ
の表面を研削する方法が提案されている(特開平4−3
08279号公報)。しかし、この多孔質複合体では、
多孔質部分が安定した微細なたて長のスポンジ構造とな
り、柔軟性、クッション性等は優れているが、反面ピン
ホールが発生しやすく、多孔質部分が不均一性であり、
色むら等が発生するという問題があった。
【0004】また、耐久性、耐薬品性に優れたシリコン
ウェハーまたはガラス向けのスェード様研磨布としてポ
リヘキサメチレンカーボネートポリオールを使用したポ
リウレタン樹脂も提案されている(特開平4−1017
82号公報)。この方法では、支持体面で垂直で微細な
紡錘状気孔のものが得られるが、その孔径は3〜20μ
mであって、孔径3〜10μm程度のものと10〜20
μmのものがそれぞれ数十から数百で集合体を形成して
おり、色むらの発生が著しいという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、孔径
が比較的均一な円筒状の微多孔膜が形成された支持体か
らなる外観上均質で、柔軟なポリウレタン樹脂系多孔質
複合体及び、こうしたポリウレタン樹脂系多孔質複合体
に適したポリウレタン樹脂を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の問題を解
決するためになされたものであり、その要旨は、支持体
上に、円筒の軸が該支持体に対しほぼ垂直であって、平
均孔径が20〜150μmである円筒状気孔を均一に有
するポリウレタン樹脂系湿式多孔質膜を設けてなること
を特徴とするポリウレタン樹脂系多孔質複合体、及び、
有機ジイソシアネート化合物と下記高分子ポリオール化
合物の混合物をポリオール成分としたポリウレタン樹脂
であって、
【0007】
【表3】 1)ポリエーテルポリオール 30〜80重量% 2)ポリカーボネートポリオール 10〜40重量% 3)ポリエステルポリオール 5〜40重量% 数平均分子量が4万から20万であることを特徴とする
ポリウレタン樹脂に存する。以下、本発明を更に詳細に
説明する。
【0008】本発明に用いられる支持体としてはポリエ
ステル、ナイロン、アクリル等の合成繊維、木綿、羊
毛、絹、麻等の天然繊維、ビスコース人絹、ベンベルグ
人絹、セルロースアセテート等の再生繊維からつくられ
た織布、不織布、編布などであり、これらの基布は用途
により適宜選択することができる。支持体上には湿式法
によりポリウレタン樹脂系多孔質膜が設けられる。ポリ
ウレタン樹脂系湿式多孔質膜における気孔の形状はほぼ
円筒状であって円筒の軸は支持体に対しておおよそ垂直
である。円筒状気孔はポリウレタン樹脂からなる側面隔
壁部分で互に隣接しており、ポリウレタン樹脂からなる
底面隔壁部分で支持体と隣接している。
【0009】円筒状気孔としては、その孔径よりもその
高さのほうが大きいものであり、たて長のスポンジ構造
あるいは紡錘状、円錐状と称する構造のものも含み、水
平断面は好ましくはおおよそ円形であるが、楕円等の形
状のものをも含むものである。円筒状気孔の大きさとし
ては支持体に対して水平な断面がほぼ円形で平均孔径が
20〜150μm、好ましくは30〜60μmである。
楕円の場合の孔径は長径と短径の平均値を指す。孔径は
色むらや風合い等の物性に大きく影響し、重要な因子と
言える。また、孔径分布は狭い方が好ましく、一般に大
きな孔径を持つ多孔質複合体ほど孔径分布が狭くなる傾
向にある。
【0010】また、気孔部の高さはポリウレタン樹脂の
膜厚に依存するが、30〜600μmの範囲がクッショ
ン性や柔軟性の物性の点から好ましく、より好ましくは
100〜400μmである。本発明のポリウレタン樹脂
系湿式多孔質複合体における支持体に対する水平断面で
の、ポリウレタン樹脂系多孔質膜の断面積合計に対す
る、上記円筒状気孔の断面積の合計の割合(気孔の断面
積割合)は、通常50〜97%程度であり、好ましくは
70〜95程度%であり、最も好ましくは75〜93%
程度である。
【0011】これらの値より大きくなると膜の強度が低
下しやすくなり、又、これらの値より小さくなるとクッ
ション性が低下すると共に、風合がかたくなりやすい。
典型的なポリウレタン樹脂系湿式多孔質複合体の例とし
ては図1〜3に示す構造のものである。図1は表面を研
削していないスムースタイプの断面である。図2及び図
3は表面を研削して、スキン層を除去したものでスエー
ド調となる。
【0012】本発明におけるポリウレタン樹脂系湿式多
孔質膜としては、湿式法により支持体上に形成されたポ
リウレタン樹脂系多孔質膜であって、本発明で用いられ
る湿式法は、特に限定されるものではなく、従来公知の
方法が採用できるが、例えば、必要に応じて前処理され
た支持体にポリウレタン樹脂溶液を塗布または含浸し、
次いで、必要に応じて水蒸気に接触させた後、水または
水と有機溶媒との混合溶媒に浸漬して凝固させ、更に、
大量の水で洗浄して乾燥する方法等がある。
【0013】この場合のポリウレタン樹脂溶液は用途に
応じて、光安定剤、界面活性剤、難燃剤等の種々の公知
の樹脂添加剤などを添加することができる。特に衣料用
途では染色が重要であるが、この場合には通常の染色方
法が採用できる。例えば、多孔質複合体を製造後に染料
により染色する方法や、支持体に塗布する樹脂溶液中に
染料や顔料を配合する方法等が挙げられる。特に好まし
い方法として塗布溶液中にマスターバッチ法等により顔
料を配合する方法がある。この方法では多孔質複合体の
耐久性、色あせ等の問題が少ないため好ましい。この場
合の顔料の配合量は例えば全樹脂分に対して0.1〜1
0重量%の範囲が好ましい。
【0014】本発明におけるポリウレタン樹脂は、有機
ジイソシアネート化合物、ポリオール化合物及び必要に
応じてジアミン、低分子ジオール等の鎖延長剤を有機溶
媒中に反応させて得られるものである。有機ジイソシア
ネート化合物としてはトルエン−2,4−ジイソシアネ
ート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、
2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香
族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の
脂環式ジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシア
ネート等の脂肪族ジイソシアネート等が挙げられるが、
なかでも芳香族ジイソシアネートが好ましく、より好ま
しくは4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートで
ある。
【0015】高分子ポリオール化合物としては、数平均
分子量が200以上のものが好ましく、例えばポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコール等のポリエーテルポリオール、ジ
エチルカーボネート又はエチレンカーボネートに過剰モ
ル比の1,6−ヘキサンジオール、1,5−ペンタンジ
オール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール又は
1,4−ブタンジリオール等を反応させたポリカーボネ
ートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、エチ
レングリコール又は1,4−ブタンジオール等のジオー
ル類とアジピン酸、セバシン酸等の二塩基酸との反応物
であるポリエステルポリオール等が挙げられる。特に、
上記3種のポリオール成分を併用することが好ましく、
更に好ましくは下記の成分比で併用である。
【0016】
【表4】 1)ポリエーテルポリオール 30〜80重量% 2)ポリカーボネートポリオール 10〜40重量% 3)ポリエステルポリオール 5〜40重量%
【0017】これら成分比においてポリエーテルポリオ
ール成分が多すぎると湿式加工時の多孔質形成性が悪化
しやすくなり、又、少なすぎると気孔部の形状が円柱状
になりにくくなる。ポリカーボネートポリオール成分が
多いと気孔部の形状が円柱状になりにくく、少なすぎる
と湿式加工時の脱溶媒性が低下する。
【0018】ポリエステルポリオール成分が多すぎると
気孔部の形状が円柱状になりにくく、表面スキン層を研
削除去した場合には耐加水分解性が悪くなり、少なすぎ
ると湿式加工時の脱溶媒性が低下し、孔径も小さくなる
傾向があるため、色むらが発生しやすい。
【0019】最適な例としては4,4′−ジフェニルメ
タンジイソシアネートと1,6−ヘキサメチレンポリカ
ーボネートジオール、ポリブチレンアジペート、ポリテ
トラメチレングリコールの組合わせである。必要に応じ
て使用する鎖延長剤としては低分子量のジオール又はジ
アミンが用いられる。ジオールとしてはエチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサメチレングリコール等が挙げられ
る。また、ジアミンとしてはヒドラジン、エチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン等の1級ジアミン又はピ
ペラジン等の2級ジアミン等が挙げられる。更に水もイ
ソシアネート基と反応してアミノ基を生成するのでジア
ミンの代替として使用することができる。これらのうち
好適なものはエチレングリコール、1,4−ブタンジオ
ールである。
【0020】ポリウレタン製造時に使用する有機溶媒と
してはポリウレタン樹脂を溶解するものであれば特に限
定なく使用できるが、例えば、ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、テトラハイドロフラン、ジメチ
ルアセトアミド、エチルアセテート、ジオキサン等ある
いはこれらと水の混合溶媒が使用できる。
【0021】ポリウレタン樹脂の製造方法は上記の原料
を使用することで、公知の方法を適宜選択可能である
が、代表例として、鎖延長剤としてジオールを用いる場
合は、有機溶媒の存在下、ポリオールとジオールを混合
し、これにジイソシアネートを添加するワンショット
法、または、NCO/OH当量比1以上の条件下にジイ
ソシアネートとポリオールとを反応させて末端にイソシ
アネート基をもつプレポリマーを得、これをジオールで
鎖延長させるプレポリマー法を採用することもできる。
また、鎖延長剤として、ジアミンを用いる場合には有機
溶媒の存在下、予めNCO/OH当量比1以上の条件下
にジイソシアネートとポリオールとを反応させて末端に
イソシアネート基をもつプレポリマーを得、これをジア
ミンで鎖延長させる方法を採用することができる。鎖延
長剤を用いる場合には、樹脂分濃度は通常10〜60重
量%、好ましくは20〜40重量%である。
【0022】樹脂分濃度が低すぎる場合は、使用上必要
な粘度の樹脂溶液が得難く、また、逆に高すぎると高粘
度化しすぎて樹脂溶液製造が困難になり、ゲル化をおこ
しやすい。ジイソシアネート、ポリオールおよびジオー
ルまたはジアミンの組成比はイソシアネート当量がポリ
オールとジオールまたはジアミンとの当量の和にほぼ等
しくなるようにする必要がある。イソシアネート当量が
多すぎると樹脂溶液が経時により粘度上昇したり、ゲル
化をおこしたりする可能性がある。ジイソシアネート、
ポリオールおよびジオールまたはジアミンの当量比率は
2:1:1〜5:1:4の範囲が好ましい。ジイソシア
ネートとジオールまたはジアミンの当量比が大きくなる
に従って、樹脂中のハードセグメント含有比率が増加
し、樹脂が硬くなる。逆に当量比が小さくなるとハード
セグメント含有比率が低下し、樹脂が軟らかくなる。樹
脂が硬くなりすぎると被覆成形物の風合いが硬くなり、
樹脂が軟らかくなりすぎると被覆成形物にベタツキが発
生する。
【0023】本発明のポリウレタン樹脂は数平均分子量
が4万〜20万のものであり、好ましくは4万〜15万
であり、更に好ましくは4万〜12万である。この範囲
より大きい場合には塗布性に問題が生じやすく、また、
これ以下では十分な機械的強度が得にくい。上述の組成
のポリウレタン樹脂を用いることにより、比較的均一で
比較的大きな孔径を有する円筒状の気孔を有する多孔質
膜を容易に得ることができる。従って、多孔質複合体用
ポリウレタン樹脂として特に有用である。
【0024】
【実施例】以下本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に
限定されるものではない。以下の実施例において、数平
均分子量とはGPC法ポリスチレン換算の値を言う。
【0025】実施例1 ジメチルホルムアミド(以下DMF)632.4gにポ
リテトラメチレングリコール(数平均分子量2000で
OH価56.1、以下PTMG2000)120.0
g、ポリブチレンアジペート(数平均分子量2000で
OH価56.7、以下PBA2000)39.6g、ポ
リヘキサメチレンカーボネート(数平均分子量2000
でOH価56.5、以下PC2000)39.7gとエ
チレングリコール9.3gを加えて混合溶解した後、
4,4′−ジフェニル−メタンジイソシアネート(以下
MDI)60.0gを加えて70℃で3時間反応させ
た。その後、反応物にMDI25gを加え、粘度430
00cp/25℃でGPC法ポリスチレン換算の数平均
分子量69000のポリウレタン樹脂溶液を得た(樹脂
濃度30重量%)。
【0026】上記の方法で得られた樹脂溶液を次の方法
で支持体上に湿式製膜し、多孔質複合体を製造した。即
ち、該樹脂溶液100重量部に対してDMF150重量
部を加え、上記樹脂に予め、カーボンブラックを練りこ
んだカーボンブラック溶液(カーボンブラック/樹脂分
=20/80重量比)10重量部を加えて塗布液を調整
した。該塗布液をナイロン織物の起毛布上に1kg/m
2 塗布し、20℃に設定されたDMF6重量%水溶液に
入れ、浸漬凝固させた後、20℃の水で充分脱溶媒し、
絞りをかけた後、120℃で熱風乾燥した。
【0027】得られた複合体の支持体を剥離後、多孔質
膜を切断し、その断面を顕微鏡による観察の結果、表面
に2μmの無孔膜(表面スキン層)を有し、その下に高
さ260μm、平均孔径60μmの円筒状の多孔質構造
の膜を有するものであった。また、該複合体の表面スキ
ン層を研削し、スエード調の複合体として、同様の顕微
鏡による観察の結果を表−1にまとめて示した。
【0028】比較例1 PBA2000を全量PC2000に置き換えた以外は
実施例1と同様にして多孔質複合体を製造し、微細形状
を確認した。その結果を表−1に示す。
【0029】比較例2 特開平4−101782号公報における実施例2に記載
されているのと同様の方法で複合体を製造した。即ち、
イソシアネートとしてのMDIとポリオールとしてのP
C2000、PTMG2000を鎖延長剤としてエチレ
ングリコールを使用して下記に示すモル比でDMF中で
ポリウレタン樹脂を合成し、その後は実施例1と同様の
方法で複合体を製造し、その微細形状を確認した。その
結果を表1に示す。 MDI/PC2000/PTMG2000/EG=3/
0.5/0.5/2.0 (モル比)
【0030】比較例3 特開平4−308279号公報における実施例1に記載
されているのと同様に1,6−ヘキサンカーボネートポ
リオールを主成分とする難黄変タイプのポリウレタンと
してMDI/1,6−ヘキサンカーボネートポリオール
分子量2000(PC−2000)/EG(モル比)=
3.2/1.0/2.2のもの(100%モジュラス、
50kg/cm2 )の30%DMF溶液を合成し、次い
で15%になるまでDMFで希釈し、これにチヌビン1
44を樹脂分に対し1%加え難黄変タイプとした。
【0031】本樹脂100部に対し、スルホコハク酸ジ
−2−エチルヘキシルエステルナトリウム塩としてクリ
スボンアシスターSD−11 (大日本インキ化学工業社
製)4部、ポリエーテル変性シリコンオイルとしてクリ
スボンアシスターSD−7 (大日本インキ化学工業社
製)8部、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイ
ド付加物としてクリスボンアシスターSD−14を10
部および上記樹脂に予めカーボンブラックを練り込んだ
カーボンブラック溶液(カーボンブラック/樹脂=20
/80重量比)10重量部を加えて塗布液を調整した。
その後は実施例1と同様な方法で製造し、その微細形状
を確認した。
【0032】比較例4 特開平4−308279号公報における実施例1に記載
されているのと同様に、1,6−ヘキサンカーボネート
ポリオールを主成分とする難黄変タイプのポリウレタン
としてMDI/PC2000/PTMG2000/EG
(モル比)=3.5/0.8/0.2/25のもの(1
00%モジュラス52kg)の30%DMF溶液を合成
して、次いで15%になるまでDMFで希釈し、これに
チヌビン144を樹脂分に対して1%加えて難黄変タイ
プとした。その後は比較例3と同様な方法で複合体を製
造し、その微細形状を確認した。
【0033】
【表5】
【0034】
【発明の効果】本発明によって得られるポリウレタン樹
脂系多孔質複合体は孔径が比較的均一な円筒状の微多孔
質膜で形成されており、外観上均質で柔軟であり、色む
らの発生がなく、耐加水分解性、耐久性にも優れてい
る。本発明の多孔質複合体は均質な湿式膜(スムースタ
イプ)及びその表面を研削して得られる色調、柔軟性に
優れたスエード調の合成皮革、人工皮革等に適してお
り、高級品の用途に極めて有用であり、また、スポーツ
関連の用途にも適した材料である。また、本発明のポリ
ウレタン樹脂は上記複合体の原料として有用であり、ま
た、その耐加水分解性から一般のポリウレタン樹脂の用
途にも有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリウレタン樹脂系多孔質複合体(表
面スキン研削なし、スムースタイプ)の断面説明図。
【図2】本発明のポリウレタン樹脂系多孔質複合体(表
面スキン研削後、スエードタイプ)の断面説明図。
【図3】本発明のポリウレタン樹脂系多孔質複合体(表
面スキン研削後、スエードタイプ)の多孔質膜表面説明
図。
【符号の説明】
1 支持体 2 多孔質膜 3 スキン層 4 円筒状気孔 5 気孔の直径 6 気孔の高さ 7 ポリウレタン樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C08G 18/48 101:00) C08L 75:04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、円筒の軸が該支持体に対し
    ほぼ垂直であって、平均孔径が20〜150μmである
    円筒状気孔を均一に有するポリウレタン樹脂系湿式多孔
    質膜を設けてなることを特徴とするポリウレタン樹脂系
    多孔質複合体。
  2. 【請求項2】 前記ポリウレタン樹脂が有機ジイソシア
    ネート化合物と下記高分子ポリオール化合物の混合物を
    ポリオール成分とし、 【表1】 1)ポリエーテルポリオール 30〜80重量% 2)ポリカーボネートポリオール 10〜40重量% 3)ポリエステルポリオール 5〜40重量% 数平均分子量が4万から20万であるポリウレタン樹脂
    であることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン
    樹脂系多孔質複合体。
  3. 【請求項3】 有機ジイソシアネート化合物と下記高分
    子ポリオール化合物の混合物をポリオール成分としたポ
    リウレタン樹脂であって、 【表2】 1)ポリエーテルポリオール 30〜80重量% 2)ポリカーボネートポリオール 10〜40重量% 3)ポリエステルポリオール 5〜40重量% 数平均分子量が4万から20万であることを特徴とする
    ポリウレタン樹脂。
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