JP2860684B2 - 多孔性シート材料の製造方法 - Google Patents

多孔性シート材料の製造方法

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JP2860684B2
JP2860684B2 JP3687090A JP3687090A JP2860684B2 JP 2860684 B2 JP2860684 B2 JP 2860684B2 JP 3687090 A JP3687090 A JP 3687090A JP 3687090 A JP3687090 A JP 3687090A JP 2860684 B2 JP2860684 B2 JP 2860684B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は多孔性シート材料の製造方法に関する。
[従来の技術] 従来、天然皮革の代替品等として、ポリウレタン重合
体溶液から多孔性シート材料を得る方法が多数知られて
おり、大別して湿式法と乾式法がある。両方法はそれぞ
れ一長一短がある。生産性という面で乾式法が優れてい
る。このような乾式法としてはポリウレタン樹脂溶液中
でエチレングリコールとジフェニルメタンジイソシアネ
ート(MDI)を反応させてなるポリウレタン乳濁液から
の多孔性シート材料が知られている(例えば、特開昭62
−273236号公報)。
[発明が解決しようとする課題] しかし上記のポリウレタン乳濁液からの多孔性シート
材料は耐熱性、耐傷性および耐候性に劣る問題がある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは耐熱性、耐傷性および耐候性に優れた多
孔性シート材料を鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。
すなわち本発明はポリウレタン系重合体、有機溶剤お
よび水からなる油中水型のポリウレタン乳濁液を基体に
塗布または含浸せしめて乾燥する多孔性シート材料の製
造方法において、上記ポリウレタン乳濁液として ポリウレタン分散物および水からなるポリウレタン乳
濁液を用い、該ポリウレタン分散物はポリウレタンウレ
アをポリウレタン樹脂の有機溶剤溶液中に分散含有させ
てなり、該ポリウレタンウレアは末端NCO基を有するウ
レタンプレポリマー(A)とアミノ基当量が少なくとも
54の環状ジアミン(B)とから形成され、該ウレタンプ
レポリマー(A)は有機ポリイソシアネートと高分子ポ
リオールまたは高分子ポリオールおよび低分子ポリオー
ルとを反応させてなることを特徴とする多孔性シート材
料の製造方法である。
本発明において用いる末端NCO基を有するウレタンプ
レポリマー(A)において、有機ポリイソシアネートと
しては脂環族ポリイソシアネート、例えばヘキサメチレ
ンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシ
アネート、1.6.11−ウンデカントリイソシアネート、2.
2.4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リ
ジンジイソシアネート、2.6−ジイソシアネートメチル
カプロエート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマ
レート、ビス(2−イソシアネートエチル)カーボネー
ト、2−イソシアネートエチル−2.6−ジイソシアネー
トヘキサノエート、HDIの水変性物およびHDIの三量化物
など;脂環族ポリイソシアネート、例えば1−イソシア
ネート−3−イソシアネートメチル−3.5.5−トリメチ
ルシクロヘキサン(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−
4.4′−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレ
ンジイソシアネート、1.3−ジイソシアネートメチルシ
クロヘキサン(水添XDI)、IPDIの三量化物および水添M
DIの三量化物など;芳香脂肪族ポリイソシアネート、例
えばキシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリ
レンジイソシアネート、ジエチルベンゼンジイソシアネ
ートなど;芳香族ポリイソシアネート、例えばトリレン
ジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシ
アネート(MDI)、ナフチレンジイソシアネートなど;
およびこれらのポリイソシアネートの変性物(カーボジ
イミド基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、ビュウレ
ット基および/またはイソシアヌレート基含有変性物な
ど)が使用できる。これらのうち好ましいのは脂環族ポ
リイソシアネートである。脂環族ポリイソシアネートの
うち特に好ましいのはIPDIおよび水添MDIである。
高分子ポリオールとしてはポリエーエルポリオール
{低分子ポリオール(二官能ポリオールたとえばエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1.3−または1.4
−ブタンジオール、3−メチルペンタンジオール、1.6
−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチ
レングリコールおよびシクロヘキシレングリコール;三
官能以上のポリオールたとえばグリセリン、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールお
よびシュークローズ)、多価フェノール類(ビスフェノ
ール類たとえばビスフェノールA)のアルキレンオキシ
ド〔炭素数2〜4のアルキレンオキシドたとえばエチレ
ンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドの
一種または二種以上(ランダムおよび/またはブロッ
ク)〕付加物、アルキレンオキシドの開環重合物(ポリ
テトラメチレンエーテルグリコールなど)など}、ポリ
エステルポリオール(ポリカルボン酸例えばアジピン
酸、コハク酸、セバチン酸、アゼライン酸、フタル酸、
イソフタル酸およびテレフタル酸)と低分子ポリオール
またはポリエーテルポリオール(前記低分子ポリオー
ル、トリエチレングリコール〜ポリエチレングリコール
など)との反応で得られる末端がヒドロキシル基である
ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオー
ル、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリ
オール、水添ポリブタジエンポリオール、アクリルポリ
オール、ポリマーポリオール〔ポリオール(上記ポリエ
ールポリオール、ポリエステルポリオールなど)中でビ
ニルモノマー(アクリロニトリル、スチレンなど)を重
合させたポリオール〕など、およびこれらの2種以上の
混合物が挙げられる。
高分子ポリオールのうち好ましいものはポリエーテル
ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラク
トンポリオールおよびポリカーボネートポリオールであ
る。
高分子ポリオールのOH当量は通常200〜3000、好まし
くは250〜2000である。
低分子ポリオールとしてはポリエーテルポリオールの
項で説明した低分子ポリオールと同様のものが挙げられ
る。低分子ポリオールで好ましいものはエチレングリコ
ール、1.4−ブタンジオールおよびビスフェノールAの
エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド2
〜4モル付加物である。
高分子ポリオールと低分子ポリオールの重量比は通常
1:0〜1:5、好ましくは1:0〜1:3である。5を超えると多
孔性シートが硬くなり耐傷性が悪くなる。高分子ポリオ
ールと低分子ポリオールの平均OH当量は通常150〜200
0、好ましくは200〜1500である。
高分子ポリオールと低分子ポリオールの平均官能基数
は通常2〜3、好ましくは2〜2.5である。
ポリウレタンプレポリマー(A)を製造するにあた
り、有機ポリイソシアネートと高分子ポリオールおよび
必要により低分子ポリオールの割合は種々変えることが
出来るがNCOとOH基との当量比は通常1.1:1〜30:1、好ま
しくは1.5:1〜25:1である。
ウレタンプレポリマーを製造するにあたり、有機ポリ
イソシアネートと高分子ポリオールおよび必要により低
分子ポリオールとは一度に反応させて製造してもよく、
段階的に反応させる方法〔ポリオールの一部(たとえば
高分子ポリオール)と有機ポリイソシアネートを反応さ
せたのちポリオールの残部(たとえば低分子ポリオー
ル)を反応させて製造する方法、ポリオールと有機ポリ
イソシアネートの一部を反応させOH基末端プレポリマー
を形成したのち有機ポリイソシアネートの残部を反応さ
せて製造する方法、これらを組み合わせた方法など〕に
より製造してもよい。
プレポリマー形成反応は通常40〜140℃、好ましくは6
0〜120℃で行われる。
反応は溶剤(たとえばトルエン、キシレン、メチルエ
チルケトンなど)の中で行ってもよく、溶剤は反応途中
または反応後に加えてもよい。
ウレタンプレポリマー(A)のNCO基含量は通常0.5〜
30%で好ましくは1〜25%である。
本発明に用いるアミノ基当量〔NCO基と反応する活性
水素(NH2、NH)当りの当量〕が少なくとも54の環状ジ
アミン(B)としては、芳香族ジアミン(ジフェニルメ
タンジアミン、ジクロロジフェニルメタンジアミン、ト
リレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、ベンジジ
ン、フェニレンジアミンなど)、脂環族ジアミン〔ジシ
クロヘキシルメタン−4.4′−ジアミン(水添MBA)、1.
4−ジアミノシクロヘキサン、4.4′−ジアミノ−3.3′
−ジメチルシクロヘキシルメタン、1−アミノ−3−ア
ミノメチル−3.5.5−トリメチルシクロヘキサン(IPD
A)など〕、芳香脂肪族ジアミン(キシリレンジアミ
ン、テトラメチルキシリレンジアミンなど)など、およ
びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのう
ち好ましいのは脂環族ジアミンである。脂環族ジアミン
のうち特に好ましいのは水添MBA、1.4−ジアミノシクロ
ヘキサンおよびIPDAである。環状ジアミン(B)以外の
アミンたとえばアミノ基当量が54未満の環状アミン(た
とえばピペラジン)では多孔性シートが硬くなり耐傷性
が悪くなる。また環状でない脂肪族アミン(例えばヘキ
サメチレンジアミン)では得られた多孔性シートは融点
が低く耐熱性が悪い。また環状ジアミン(B)と(B)
以外のアミンの併用も出来るが(B)に対して50%未満
が好ましい。50%を超えると多孔性シートの耐傷性ある
いは耐熱性が悪くなる。また分子量調整剤としてモノア
ルコール類(メタノール、エタノール、n−ブタノール
など)およびモノアミン類(エチルアミン、n−ブチル
アミン、ジ−n−ブチルアミン、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミンなど)なども使用できる。
本発明において用いるポリウレタン樹脂(C)として
は有機ジイソシアネートと高分子ジオール、低分子ジア
ミンおよび必要により低分子ジオールからの線状のポリ
ウレタンが挙げられる。
有機ジイソシアネートとしては脂肪族ジイソシアネー
ト例えばヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ド
デカメチレンジイソシアネート、2.2.4−トリメチルヘ
キサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネー
トなど;脂環族ジイソシアネート例えばIPDI、水添MD
I、シクロヘキシレンジイソシアネート、水添XDIなど;
芳香脂肪族ジイソシアネート例えばキシリレンジイソシ
アネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートな
ど;芳香族ジイソシアネート例えばTDI、MDI、ナフチレ
ンジイソシアネートなど)が使用できる。これらのうち
で好ましいのは脂環族ジイソシアネートである。脂環族
ジイソシアネートのうち特に好ましいのは水添MDIおよ
びIPDIである。
高分子ジオールとしてはポリエーテルジオール{低分
子ジオール(たとえばエチレングリコール、プロピレン
グリコール、1・3−または1・4−ブタンジオール、
3−メチルペンタンジオール、1・6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコールお
よびシクロヘキシレングリコール(ビスフェノール類た
とえばビスフェノールA)のアルキレンオキシド〔炭素
数2〜4のアルキレンオキシドたとえばエチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドの一種また
は二種以上(ランダムおよび/またはブロック)〕付加
物、アルキレンオキシドの開環重合物(ポリテトラメチ
レンエーテルグリコールなど)など}、ポリエステルジ
オール(ジカルボン酸例えばアジピン酸、コハク酸、セ
バチン酸、アゼライン酸、フタル酸、イソフタル酸およ
びテレフタル酸)と低分子ジオールまたはポリエーテル
ジオール(前記低分子ジオール、ポリエチレングリコー
ルなど)との反応で得られる末端がヒドロキシル基であ
るポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオー
ル、ポリカーボネートジオール、ポリブタジエンエンジ
オール、水添ポリブタジエンジオール、およびこれらの
2種以上の混合物が挙げられる。
高分子ジオールのうち好ましいものはポリエーテルジ
オール、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジ
オールおよびポリカーボネートジオールである。
高分子ジオールの分子量は通常200〜4000、好ましく
は250〜3000である。
低分子ジアミンとしては脂肪族ジアミン(エチレンジ
アミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジア
ミンなど)脂環族ジアミン(水添MBA、1・4−ジアミ
ノシクロヘキサン、4・4′−ジアミノ−3.3′−ジメ
チルシクロヘキシルメタン、IPDAなど)、芳香脂肪族ジ
アミン(キシリレンジアミンテトラメチルキシリレンジ
アミンなど)など、芳香族ジアミン(ジフェニルメタン
ジアミン、ジクロロジフェニルメタンジアミン、トリレ
ンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、フェニレンジ
アミンなど)、などおよびこれらの2種以上の混合物が
挙げられる。これらのうち好ましいのは脂環族ジアミン
である。脂環族ジアミンのうち特に好ましいのは水添MB
AおよびIPDAである。
必要により用いる低分子ジオールとしてはエチレング
リコール、プロピレングリコール、1・3−または1・
4−ブタンジオール、3−メチルペタンジオール、1・
6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエ
チレングリコールおよびシクロヘキシレングリコールお
よびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
また分子量調整剤としてモノアルコール類、(メタノ
ール、エタノール、n−ブタノールなど)およびモノア
ミン類(エチルアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブ
チルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ンなど)なども使用できる。
高分子ジオールと低分子ジアミンおよび/または低分
子ジオールとの当量比は通常1:0.1〜1:10、好ましくは
1:0.2〜1:5である。高分子ジオールと低分子ジアミンお
よび/または低分子ジオール全体の平均活性水素(OH、
NH2、NH)当量は通常70〜2000、好ましくは100〜1300で
ある。
ポリウレタン樹脂(C)を製造するにあたり、有機ジ
イソシアネートと高分子ジオール、低分子ジアミンおよ
び/または低分子ジオール等の活性水素化合物の割合は
NCOと活性水素基(OH、NH2、NHなど)としての当量比は
通常1:0.90〜1:1.1、好ましくは1:0.95〜1:1.05であ
る。
ポリウレタン樹脂(C)を製造するにあたり、有機ジ
イソシアネートと高分子ジオール、低分子ジアミンおよ
び/または必要により低分子ジオールとは一度に反応さ
せて製造してもよく、段階的に反応させる方法〔活性水
素含有化合物の一部(たとえば高分子ジオール)と有機
ジイソシアネートを反応させてNCO末端プレポリマーを
形成したのち活性水素含有化合物の残部(たとえば低分
子ジアミンおよび/または低分子ジオール)を反応させ
て製造する方法など〕により製造してもよい。
ポリウレタン形成反応は通常40〜140℃、好ましくは6
0〜120℃で行われる(ただしジアミンを反応させる場合
は通常80℃以下、好ましくは0〜70℃の温度で行われ
る)。
溶剤としてはケトン系溶剤(メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトンなど)、芳香族系溶剤(トルエ
ン、キシレンなど)、エステル系溶剤(酢酸エチル、酢
酸ブチルなど)、アルコール系溶剤(イソプロピルアル
コール、t−ブチルアルコールなど)などが使用でき
る。溶剤は反応前、反応途中または反応後に加えてもよ
い。
ポリウレタン樹脂(C)の溶剤溶液の樹脂濃度は通常
5〜70%好ましくは10〜50%である。ポリウレタン樹脂
の分子量は通常5000以上、好ましくは10000〜200000で
ある。
本発明のポリウレタン分散物を製造するに当たりウレ
タンプレポリマー(A)と環状ジアミン(B)およびポ
リウレタン樹脂(C)の固形分重量割合〔(A)+
(B):(C)〕は通常10:100〜300:100、好ましくは2
0:100〜200:100である。
ポリウレタン樹脂(C)の溶剤溶液の中でウレタンプ
レポリマー(A)と環状ジアミン(B)を反応させるに
際し(A)のNCO基と(B)のアミノ基の当量比は任意
であるが1:0.7〜1:1.2である。好ましくは1:0.8〜1:1.1
である。反応温度は通常80℃以下、好ましくは0〜70℃
の温度である。
本発明で使用するポリウレタン乳濁液は、前述のポリ
ウレタン分散物に必要に応じて適当な量の油中水型界面
活性剤を添加し、撹拌しつつこの中に飽和量以下の水、
例えばポリウレタン系重合体の固形分100重量部あたり
約30〜400重量部の水を添加することにより得られる。
界面活性剤としては従来公知の油中水型の界面活性剤
はいずれも使用出来る、たとえばノニオン型界面活性剤
〔ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエ
チレンアルキルフエノールエーテル、ポリオキシエチレ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール
脂肪酸エステル(ツインタイプ)、多価アルコール脂肪
酸エステル(スパンタイプ)、ポリオキシエチレプロピ
レンポリオール(プルロニツクタイプ)、アルキロール
アミドタイプなど〕、アニオン型界面活性剤(アルキル
硫酸エステル塩、アルキルフェノールスルフォン酸塩、
スルホコハク酸エステル塩など)、カチオン界面活性剤
(アルキルトリメチルアンモニウム塩など)、両性界面
活性剤(アルキルベタイン、アルキルイミダゾリンな
ど)、樹脂活性剤〔ポリオキシエチレン基含有ウレタ
ン、カルボン酸塩基(カルボン酸ナトリウムなど)含有
ウレタン、4級アンモニウム基(アルキルトリメチルア
ンモニウム塩など)含有ウレタンなど)〕など、および
これらの2種以上の混合物があげられる。好ましくは樹
脂活性剤〔ポリオキシエチレン基含有ウレタン、カルボ
ン酸塩基(カルボン酸ナトリウムなど)含有ウレタン、
4級アンモニウム基(アウキルトリメチルアンモニウム
塩など)含有ウレタンなど)〕である。特に好ましいの
はポリオキシエチレン基含有ウレタンである。界面活性
剤の添加量はポリウレタン系重合体の固形分100重量部
あたり約1〜50重量部の割合で使用するのが好ましい。
本発明で使用するポリウレタン乳濁液には補助配合剤
を含有させることができる。
例えば装飾的な色づけをするための染料、顔料などの
着色剤や炭酸カルシウム、ガラス繊維などの無機充填剤
やAS樹脂、PVC樹脂などの有機改質剤や耐光性および耐
熱性向上のための各種安定剤や、はっ水はつ油剤、可塑
剤、整泡剤、消泡剤、強度向上のためのイソシアネート
系架橋剤、その他添加剤などを用いることができる。
また本発明の方法を適用する基体としては、編布、織
布、不織布、ガラス板、金属板、紙、プラスチック、フ
イルムなど種々のものが使用できる。
該基体に対するポリウレタン乳濁液の適用方法として
はコーティング法、浸漬法など公知の方法が挙げられ
る。塗布およびまたは含浸量は通常1〜2,000g/m2のご
とくその目的に応じて広い範囲で変化させることができ
る。
本発明の方法によりポリウレタン乳濁液から多孔性シ
ート材料を得るには、極めて短時間の乾燥工程をするだ
けで充分である。たとえば、乳濁液を基体に塗布または
含浸させた後、循風乾燥器中で50〜100℃で1〜20分
間、さらに必要に応じて100〜150℃で1〜20分間乾燥す
るだけでよい。また加熱ができないような基体を用いる
ことも可能で、この場合は室温で風乾するだけでも多孔
性シート材料を得ることができる。
このようにして得られた多孔性シート材料は皮革代替
品としての靴、袋物、家具、衣料や、透湿防水布あるい
は塗料、布、壁などの建材あるいはエアーフィルターや
濾材などの用途に有用である。
[実施例] 以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこ
れに限定されるものではない。実施例および比較例中の
部は重量部を表す。
実施例および比較例で使用した原料は次のとおりであ
る。
(1)高分子ポリオール PCL2000; ポリカプロラクトンジオール(分子量20
00) PCL800 ; ポリカプロラクトンジオール(分子量80
0) PBG1000; ポリテトラメチレングリコール(分子量
1000) (2)低分子ポリオール BD ; 1.4−ブタンジオール BPE; ビスフェノールAのエチレンオキシド2.5モ
ル付加物(分子量310) (3)アミン化合物 HMBA; 水添MBA IPDA; イソホロンジアミン DEA ; ジエタノールアミン (4)有機ポリイソシアネート IPDI; イソポロンジイソシアネート HMDI; 水添MDI MDI ; ジフェニルメタンジイソシアネート (5)溶剤 トルエン; トルエン MEK ; メチルエチルケトン IBA : イソプロピルアルコール 製造例1、2、3 ウレタンプレポリマー(A−1)、(A−2)、(A
−3); 四つ口フラスコに表1に示される原料を仕込み窒素雰
囲気下に100℃で6時間反応させることにより得られ
た、NCO基含有ウレタンプレポリマーであり表1に示さ
れる固形分、粘度、NCO含量を有する。
製造例4、5、6 ポリウレタン樹脂溶液(C−1)、(C−2)、(C
−3); 四つ口フラスコに表2に示される高分子ジオール、低
分子ジオールおよびジイソシアネートを仕込み、窒素雰
囲気下に100℃で5時間反応させてNCO末端プレポリマー
を製造し、次いで溶剤を加えて希釈した後、室温でアミ
ン化合物を加えて反応させることにより得られた、ポリ
ウレタン樹脂溶液であり表2に示される固形分、粘度を
有する。
製造例7 ポリウレタン樹脂溶液(C−4); 四つ口フラスコに表2に示される原料を仕込み窒素雰
囲気下に70℃で10時間反応させることにより得られたポ
リウレタン樹脂溶液であり表2に示される固形分、粘度
を有する。
実施例1 四つ口フラスコに表1および表2に示される(C−
1)1500部、(A−1)400部、MEK522部およびIPA120
部を仕込み均一に撹拌混合した後、あらかじめHMBA42部
をIPA126部に溶解した溶液を仕込み、40℃3時間反応し
て固形分20%、白色ペースト状の分散液(1)を得た。
得られた分散液(1)100部、界面活性剤(ポリエチ
レン基含有ウレタン)3.5部、トルエン38部、MEK38部お
よび水20部をホモジナイザーで撹拌し、ポリウレタン乳
濁液(1)を調整した。
実施例2 表1および表2に示される(C−2)1500部、(A−
2)400部、MEK543部およびIPA108部を仕込み均一に溶
解混合した後、あらかじめHMBA51部をIPA153部に溶解し
た溶液を仕込み実施例1と同様にして固形分20%、白色
ペースト状の分散液(2)を得た。
得られた分散液(2)100部、界面活性剤(ポリオキ
シエチレン基含有ウレタン)3.5部、トルエン30部、MEK
30部および水20部を実施例1同様撹拌し、ポリウレタン
乳濁液(2)を調整した。
実施例3 表1および表2に示される(C−2)1500部、(A−
1)600部、MEK806部およびIPA201部を仕込み均一に撹
拌混合した後、あらかじめHMBA64部をIPA149部に溶解し
た溶液を仕込み実施例1と同様にして固形分20%、白色
ペースト状の分散液(3)を得た。
得られた分散液(3)100部、界面活性剤(ポリオキ
シエチレン基含有ウレタン)4部、トルエン30部、MEK3
0部および水20部を実施例1同様撹拌し、ポリウレタン
乳濁液(3)を調整した。
実施例4 表1および表2に示される(C−3)1000部、(A−
3)320部、MEK240部、トルエン240部およびIPA100部を
仕込み均一に撹拌混合した後、あらかじめHMBA60部をIP
A140部に溶解した溶液を仕込み実施例1と同様にして固
形分20%、白色ペースト状の分散液(4)を得た。
得られた分散液(4)100部、界面活性剤(ポリオキ
シエチレン基含有ウレタン)4部、トルエン30部、MEK3
0部および水20部を実施例1同様撹拌し、ポリウレタン
乳濁液(4)を調整した。
比較例1 表2に示される(C−4)1000部、MDI147部、BD53部
およびMEK800部を仕込み窒素雰囲気下に70℃で8時間反
応し固形分25%、白色ペースト状の比較分散液(1)を
得た。
得られた比較分散液(1)100部、界面活性剤(ポリ
オキシエチレン基含有ウレタン)4部、トルエン30部、
MEK30部および水20部を実施例1同様撹拌し、比較ポリ
ウレタン乳濁液(1)を調整した。
実施例1〜4、比較例1 実施例1〜4および比較例1のポリウレタン乳濁液を
ポリプロピレン板上に乾燥後の膜厚が100μとなるよう
に塗布し室温で20分さらに60℃で30分乾燥して多孔性シ
ートを得た。そのシートの強伸度物性および多孔膜の状
態を表3に示す。
[発明の効果] 本発明で得られる多孔性シート材料は、従来のものに
比べて耐熱性、耐傷性および耐候性に優れている。また
微細な気孔を有する多孔性シートが得られ、良好な触感
および優れた通気性を発揮する。また得られる多孔性シ
ートの表面は超艶消し状となり優雅な外観および触感を
有する。このようにして得られた多孔性シート材料は皮
革代替品としての靴、袋物、家具、衣料や、透湿防水布
あるいは各種基材(布、紙、プラスチックなど)の被覆
材として適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭47−2892(JP,A) 特公 昭47−51228(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 9/00 - 9/28 102

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリウレタン系重合体、有機溶剤および水
    からなる油中水型のポリウレタン乳濁液を基体に塗布ま
    たは含浸せしめて乾燥する多孔性シート材料の製造方法
    において、上記ポリウレタン乳濁液としてポリウレタン
    分散物および水からなるポリウレタン乳濁液を用い、該
    ポリウレタン分散物はポリウレタンウレアをポリウレタ
    ン樹脂の有機溶剤溶液中に分散含有させてなり、該ポリ
    ウレタンウレアは末端NCO基を有するウレタンプレポリ
    マー(A)とアミノ基当量が少なくとも54の環状ジアミ
    ン(B)とから形成され、該ウレタンプレポリマー
    (A)は有機ポリイソシアネートと高分子ポリオールま
    たは高分子ポリオールおよび低分子ポリオールとを反応
    させてなることを特徴とする多孔性シート材料の製造方
    法。
  2. 【請求項2】ポリウレタン分散物が、ポリウレタン樹脂
    の有機溶剤溶液中でウレタンプレポリマー(A)と環状
    ジアミン(B)を反応させて得られるものである請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】ウレタンプレポリマー(A)を構成する有
    機ポリイソシアネートが脂環族ポリイソシアネートであ
    り、環状ジアミン(B)が脂環族ジアミンである請求項
    1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】ポリウレタン樹脂が、有機ジイソシアネー
    トと高分子ジオールおよび低分子ジアミンおよび/また
    は低分子ジオールとを反応させてなるポリウレタン樹脂
    である請求項1〜3のいずれか記載の方法。
  5. 【請求項5】有機ジイソシアネートが脂環族ジイソシア
    ネートであり、低分子ジアミンが脂環族ジアミンである
    請求項4記載の方法。
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