JPH07203897A - 調味料 - Google Patents
調味料Info
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- JPH07203897A JPH07203897A JP6016921A JP1692194A JPH07203897A JP H07203897 A JPH07203897 A JP H07203897A JP 6016921 A JP6016921 A JP 6016921A JP 1692194 A JP1692194 A JP 1692194A JP H07203897 A JPH07203897 A JP H07203897A
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Abstract
を豊富に含有する高品質な調味料を提供する。 【構成】 少なくとも殻部を含有する甲殻類を、同種又
は異種の甲殻類の水性溶媒による抽出物の存在下で焙焼
して得られる焙焼処理物及び/又は該焙焼処理物を溶媒
で抽出して得られる甲殻類の焙焼抽出物を含有する調味
料。焙焼時における抽出に用いた原料甲殻類湿重量と焙
焼に用いる原料甲殻類湿重量の比率が、原料湿重量換算
で0.1:1〜3:1、好ましくは2:1であり、焙焼
の条件が90℃〜250℃、数分〜3時間、好ましくは
120〜150℃で30〜120分であるのが好適であ
る。 【効果】 飲食品に従来にない良質で、強い甲殻類風味
を容易に付加することができる。
Description
くは、甲殻類の焙焼処理物及び/又は焙焼抽出物を含有
する風味良好な調味料に関する。
が国では食用として多大な量が消費されており、また、
様々な加工食品の原材料としても幅広く利用されてい
る。一方、これら甲殻類の姿形は必要なく風味だけを食
品に付与したい、という目的に対応するために、甲殻類
のエキスも古くから生産されている。一般に甲殻類のエ
キスは、原料となる甲殻類をそのままあるいは殻、肉部
等に分別した後熱水で抽出し、必要に応じて濃縮、粉末
化等の処置を施すことにより製造される。その際、呈味
成分を増やす目的でタンパク質分解酵素類が使われるこ
ともある。このようにして得られた甲殻類エキスは、味
の点では原料甲殻類の特徴を比較的よく再現している。
しかしながら、香りの点では甲殻類独特の生臭さ、異臭
を伴うものが多く、甲殻類エキス及びそれを加工した甲
殻類加工品を使用できる食品の種類や使用量が制限され
る原因となっている。
エキス及びその加工品を食品に使用したいという要望は
強いにもかかわらず、いまだ味、香りの両面で充分に満
足できる品質のものは生産されていないのが現状であ
る。本発明はこのような現状にかんがみてなされたもの
であり、その目的は、生臭さ、異臭がなく、甲殻類の特
徴的な風味を豊富に含有する高品質な調味料を提供する
ことにある。
発明は少なくとも殻部を含有する甲殻類を、同種又は異
種の甲殻類の水性溶媒による抽出物の存在下で焙焼して
得られる焙焼処理物及び/又は該焙焼処理物を溶媒で抽
出して得られる甲殻類の焙焼抽出物を含有することを特
徴とする調味料に関する。
ず、本発明でいう甲殻類とは、エビ類、カニ類、アミ
類、オキアミ類、ヤドカリ類等の食用可能な甲殻類であ
り、中でもホッコクアカエビ(通称アマエビ)、クルマ
エビ、大正エビ、ブラックタイガー、ズワイガニ、ベニ
ズワイガニ、オキアミ又はタラバガニ等が好適である。
また使用する甲殻類の部位については、抽出物を調製す
るためには特に制限されず、肉部、頭部、脚部、殻部等
がすべて使用可能である。焙焼される甲殻類について
は、殻部さえ存在すれば、肉部、頭部、脚部等がすべて
使用可能である。
殻類を水あるいは含水アルコール等の水性溶媒で抽出し
た抽出液であり、該抽出液を濃縮、乾燥したものも含ま
れる。
浄、粉砕、酵素分解等の前処理を必要に応じて施した
後、適量の水性溶媒を添加し加温抽出する。その際の温
度、時間条件には特に制限はないが、通常60〜120
℃で15〜180分間程度加温抽出する。加温操作終了
後、常法通り冷却、固液分離を行い、必要により濃縮を
行う。
の前処理を必要に応じて施した後、先の抽出物の存在下
に焙焼するが、抽出物の共存方法は、焙焼前に一度に添
加する、焙焼途中に1回若しくは2回以上に分けて添加
する、焙焼途中に抽出物に浸しそれを取り出して焙焼
し、これを1回以上繰返す等、いずれの方法でもよい。
またこの時、ケイ藻土、海砂等を添加して焙焼してもよ
い。焙焼装置については電気オーブン、ガスオーブン、
エクストルーダー、直火釜、遠赤外線加熱機、電磁誘導
式加熱機、流動層焙焼機、ニーダー型加熱かくはん機等
のいずれを用いてもよい。その加熱条件は過剰であれば
風味の劣化、飛散が生じ、不十分であれば風味の生成も
不十分となるが、原料甲殻類の形状、水分含量等の性
状、及び目的とする風味によって適宜調整すればよく、
例えば、後述の実験例では、90℃〜250℃で数分〜
3時間、好ましくは、120℃〜150℃の温度で30
分〜120分間程度乾熱加熱する。すなわち、90℃未
満では時間がかかり過ぎて実用的でなく、250℃を超
えると時間のコントロールが困難となる。
述べる。本発明における焙焼処理物とは、前記抽出物の
存在下に少なくとも殻部を含有する甲殻類を焙焼したも
のであり、粉砕したものが好ましい。また焙焼抽出物と
は、該焙焼処理物を水性溶媒等の溶媒で抽出した抽出液
であり、これは抽出残渣を含んでもよい。更にこれら
は、必要に応じて、濃縮、粉末化、混合及び/又は他の
調味料の添加等の製品加工がなされる。
類との比率はそれぞれ部位によって異なるが、原料湿重
量換算で、すなわち抽出に用いた原料甲殻類湿重量と焙
焼に用いる原料甲殻類湿重量との比率で、0.1:1〜
3:1程度が好ましく、該比率が0.1:1より少ない
と殻部の焙焼香気主体のふくらみのない香りとなり、ま
た、3:1より多いと甲殻類らしい香ばしさが弱くな
る。例えばホッコクアカエビの頭を抽出物と甲殻類双方
の原料に用いた場合ではその比率が2:1で最も強い風
味を持つ焙焼抽出物が得られた。この際、焙焼が終了し
た甲殻類に溶媒を必要量加え、常法通り抽出操作を行う
ことによって、生臭さがなく、甲殻類特有の好ましい香
ばしさを持った焙焼抽出物が得られる。その際使用する
溶媒としては、水、含水アルコール等の水性溶媒が望ま
しいが、抽出用の食用油等も使用できる。抽出温度につ
いては特に制限がないが、より強い香りを得るには40
℃以上の温度で抽出することが望ましい。抽出終了後、
清澄な焙焼抽出物が望まれる場合は、ろ過、遠心分離な
どの方法で固液分離すればよく、また、抽出残渣が含ま
れてもいい場合は、必要に応じてホモゲナイザー等で均
質化すればよい。なお、このようにして得られた焙焼抽
出物は、そのままでも甲殻類の良好な風味の強い調味料
であるが、更に呈味増強の目的でアミノ酸、糖類、有機
酸等の調味料や他の方法で得たエキス類を添加すること
には何らの制限もない。また、形状としては液体でもよ
いが、粉末の方が望ましい場合は、噴霧乾燥、凍結乾燥
等の方法で常法通り粉末化すればよい。
食品は特に限定されないが、スナック菓子、米菓、たれ
・つゆ類、惣菜、冷凍食品、ふりかけ等が好適な対象で
ある。
その内容物に分画した。更に、内容物を水100mlに
懸濁し、これをろ紙ろ過後、ろ液を殻部以外の水溶性画
分(II)、ろ紙上の残渣を殻部以外の水不溶性画分(II
I) とする。これらをそれぞれ単独あるいは組合せて焙
焼抽出し、その風味をそれぞれ官能検査した。組合せは
(I)、(II)、(III)、(I,II)、(II,III ) 、
(III, I)、(I,II, III ) の7通りであり、その組
合せの比率は原料湿重量比で1:1、あるいは1:1:
1とした。水溶性画分(II)は前記頭部内容物湿重量か
ら水不溶性画分(III)湿重量を差し引いた値を原料湿重
量とした。焙焼条件はガスオーブンで150℃、30分
であり、水溶性画分(II)単独の場合はケイ藻土にしみ
こませてシャーレ上で焙焼した。抽出は上記組合せに対
し、原料湿重量の2倍量の水を添加し、達温90℃、3
0分で行った。これらの組合せのうち、(I,II)すな
わち殻部と殻部以外の水溶性画分の組合せ、あるいは、
(I,II, III ) すなわち殻部、殻部以外の水溶性画分
と不溶性画分の組合せの焙焼抽出物が最も風味が強く、
良好であった。
の検討 <実験条件>ホッコクアカエビの頭部をその湿重量の2
倍の水で抽出(90℃、達温30分)、一定量(焙焼時
に用いるホッコクアカエビ頭部が1kgの場合は400
ml)まで濃縮→ホッコクアカエビ頭部+抽出物を焙焼
(ガスオーブンで120℃、90分;抽出物のみの場合
には、ケイ藻土にしみ込ませて、シャーレ上で焙焼)→
ホッコクアカエビ頭部湿重量の2倍量の水で抽出(90
℃、達温30分)→官能検査
抽出物を原料エビ湿重量換算で等濃度に希釈し風味の強
さを比較、官能評価した結果、焙焼時における抽出に用
いた原料甲殻類湿重量と焙焼に用いる原料甲殻類湿重量
の比率は、原料湿重量換算で0.1:1〜3:1の範囲
が好ましく、2:1の比率で最も強い風味を得た。
アカエビ頭部抽出物との混合物の焙焼をガスオーブンで
行い、水をエビ重量の2倍量添加し、90℃(達温)で
30分抽出を行った。この焙焼抽出物を官能評価し焙焼
温度、時間と風味との関係を見た。ホッコクアカエビ頭
部抽出液とホッコクアカエビ頭部との混合は原料湿重量
換算比率2:1の条件で行った。結果を下記表2及び表
3に示す。
て上記実験条件では、90℃〜250℃、数分〜3時
間、好ましくは、120℃〜150℃、30分〜120
分間という焙焼条件の好適な範囲が得られた。
説明するが、本発明はこれらに限定されない。
ルを加え90℃で30分間抽出し、その抽出液ろ液を減
圧濃縮機〔ロータリーエバポレーターN−1型;東京理
化器械(株)製〕を用いて60℃で4kgまで減圧濃縮
し抽出濃縮液を得た。これをホッコクアカエビの頭部湿
重量10kgに添加しガスオーブン〔ガス超高速レン
ジ;リンナイ(株)製〕で120℃、90分間加熱し、
得られた焙焼物に水15リットルを加えて60℃で1時
間加温抽出した。得られた抽出液と抽出残渣の混合物に
食塩0.5kg、グルタミン酸ナトリウム0.3kg、
グリシン0.2kgを加え、ホモジナイザーで13,0
00rpm、5分間均質化した後、連続ベルト式乾燥機
で乾燥して良好なエビ風味を有する調味料粉末3kgを
得た。
コクアカエビの頭部湿重量10kgに添加しホモジナイ
ザーで13,000rpm、5分間均質化した後、直火
釜〔大型炒め機KRS+M型;梶原工業(株)製〕で焦
げないように水分含量が5%以下になるまで120分間
加熱した。得られた焙焼物に水15リットルを加えて9
0℃で30分間加温抽出し、ろ過して、良好なエビ風味
の、そのままでエビ抽出エキスとなる焙焼抽出物12リ
ットルを得た。
縮物(固形分40%)1リットルを冷凍南極オキアミ湿
重量10kgに添加し、実施例1同様に140℃で45
分間加熱した。得られた焙焼処理物3kgを水12リッ
トルで1時間常温抽出し、ろ過して、好ましい甲殻類風
味の、そのままで甲殻類抽出エキスとなる焙焼抽出物1
0リットルを得た。
スビータミルSK−1;独国RETSCH社製〕で粉砕
し、ふりかけ等にエビ特有の好ましい風味を付与する調
味料粉末を得た。
調味料は、飲食品に従来にない良質で強い甲殻類風味を
容易に付加することを可能とした点で、顕著な効果を奏
するものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくとも殻部を含有する甲殻類を、同
種又は異種の甲殻類の水性溶媒による抽出物の存在下で
焙焼して得られる焙焼処理物及び/又は該焙焼処理物を
溶媒で抽出して得られる甲殻類の焙焼抽出物を含有する
ことを特徴とする調味料。 - 【請求項2】 請求項1に記載の焙焼における抽出に用
いた原料甲殻類湿重量と焙焼に用いる原料甲殻類湿重量
の比率が、原料湿重量換算で0.1:1〜3:1であ
り、焙焼の条件が90℃〜250℃、数分〜3時間であ
ることを特徴とする調味料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01692194A JP3251757B2 (ja) | 1994-01-18 | 1994-01-18 | 調味料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01692194A JP3251757B2 (ja) | 1994-01-18 | 1994-01-18 | 調味料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07203897A true JPH07203897A (ja) | 1995-08-08 |
JP3251757B2 JP3251757B2 (ja) | 2002-01-28 |
Family
ID=11929597
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01692194A Expired - Lifetime JP3251757B2 (ja) | 1994-01-18 | 1994-01-18 | 調味料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3251757B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015213461A (ja) * | 2014-05-09 | 2015-12-03 | 江崎グリコ株式会社 | カニ殻の焙焼方法及びカニ風味の焼菓子 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
USD808125S1 (en) | 2015-10-09 | 2018-01-23 | Milwaukee Electric Tool Corporation | Garment |
-
1994
- 1994-01-18 JP JP01692194A patent/JP3251757B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015213461A (ja) * | 2014-05-09 | 2015-12-03 | 江崎グリコ株式会社 | カニ殻の焙焼方法及びカニ風味の焼菓子 |
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JP3251757B2 (ja) | 2002-01-28 |
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