JPH0720023U - ワイヤーハーネス保護シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワイヤーハーネスから取り外す作業が容易に
なるとともに、ワイヤーハーネスを穴に配設する際に、
穴に引っ掛かる恐れのないワイヤーハーネス保護シート
を提供する。 【構成】 矩形状のシート２１からなり、該シート２１
の一側端部の片面に、該側端部に沿って粘着部２２を有
し、前記側端部がワイヤーハーネスの長手方向に添うよ
うにワイヤーハーネスに巻いて、前記側端部を対向する
側端部と貼りあわせてワイヤーハーネスを保護するワイ
ヤーハーネス保護シート２３において、前記対向する両
側端部には、相互に対向しない位置に切除部２４を設
け、矩形状のシート２１の四隅の角を取り除く。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ワイヤーハーネスを狭隘な場所に配線する際に、ワイヤーハーネス を保護するために使用するシートに関する。

【０００２】

【従来技術】

接続端子などを端末に有する電線の複数本を集束して形成したワイヤーハーネ スを、自動車のボディ穴のような狭隘な箇所に配設する場合、ワイヤーハーネス の損傷を防止するために、ワイヤーハーネスを保護する処置を施す必要がある。 従来は、図３に示すような矩形状のビニールシート１の一側端部の片面に粘着材 を塗布した粘着部２を有する保護シート３を用いていた。また、図４に示すよう に、前記粘着部２に部分的にテープを貼り付けて非粘着部４を設けた保護シート １３を用いる場合もあった。 保護シート３、１３は、図５に示すように、ワイヤーハーネス５に巻き付ける ようにして、対向する側端部内面同志を合わせ、粘着部２で貼り合わせて、ワイ ヤーハーネス５を保護していた。非粘着部４を有する保護シート１３を用いると 、ワイヤーハーネス５から保護シート１３を取り除く際に、非粘着部４から剥が すことができるので、ワイヤーハーネス５から保護シート１３を取り除いてもと に戻す作業が容易になる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述のワイヤーハーネスの保護シートには、次のような問題が あった。即ち、 １）保護シート１３を作製する場合には、非粘着部４を設けるために、例えば、 粘着部２上にシートを貼って粘着部２を部分的に覆ったりするが、この工程に手 間がかかる。 ２）図５に示すように、貼り合わせ部に角部Ｄが生ずるため、ワイヤーハーネス を穴に配設する際に、この角部Ｄが穴に引っ掛かる恐れがある。

【０００４】

【課題を解決するための手段と作用】

本考案は上記問題点を解決したワイヤーハーネス保護シートを提供するもので 、矩形状のシートからなり、該シートの一側端部の片面に、該側端部に沿って粘 着部を有し、前記側端部がワイヤーハーネスの長手方向に添うようにワイヤーハ ーネスに巻いて、前記側端部を対向する側端部と貼りあわせてワイヤーハーネス を保護するワイヤーハーネス保護シートにおいて、前記対向する両側端部には、 相互に対向しない位置に切除部が設けられていることを第１発明とし、前記発明 において、矩形状のシートの四隅の角が取り除かれていることを第２発明とする ものである。

【０００５】 第１発明のように、保護シートの両側端部に相互に対向しない位置に切除部を 設けると、ワイヤーハーネスに巻き付けて貼り合わせた保護シートを取り外す際 に、この切除部では両側端部が貼り合わされていないため、この部分を利用する ことにより保護シートをワイヤーハーネスから取り外す作業が容易になる。なお 、この切除部は、矩形状のシート成形時に同時に打ち抜き加工することにより容 易に形成することができる。 また、第２発明のように、矩形状のシートの四隅の角を取り除くと、図５のよ うに保護シートを巻いた場合に、貼り合わせ部に角が生ずることがなく、ワイヤ ーハーネスを穴に配設する際に、穴に引っ掛かることがなくなる。

【０００６】

【実施例】

以下、図面に示した実施例に基づいて本考案を詳細に説明する。 図１は、本考案にかかるワイヤーハーネス保護シートの一実施例の斜視図であ る。このワイヤーハーネス保護シート２３は、矩形状のビニールシート２１の一 側端部片面に粘着材が塗布された粘着部２２を有している。この粘着部２２の設 けられた側端部とそれに対向する側端部には、対向しないような位置にコの字状 の切除部２４が設けられている。また、矩形状のビニールシート２１の四隅の角 部２５は斜めに同一形状になるようにカットされて取り除かれている。切除部２ ４と角部２５の形成は、ビニールシート２１をプレス加工で打ち抜く際に、同時 に容易に形成することができる。

【０００７】 このワイヤーハーネス保護シートの取り付けは、以下のようにして行う。即ち 、 １）先ず、図２（ａ）に示すように、ワイヤーハーネス保護シート２３の上にワ イヤーハーネス５を、粘着部２２がワイヤーハーネス５に平行になるようにのせ る。 ２）次いで、ワイヤーハーネス５を包むようにワイヤーハーネス保護シート２３ を巻いて、斜めにカットされたＡ部とＢ部の位置を合わせて貼り合わせる。 ３）次いで、粘着部２２全体にわたって貼り合わせる。図２（ｂ）は、ワイヤー ハーネス保護シート２３をワイヤーハーネス５に装着した状態を示す。 図２（ｂ）からわかるように、貼り合わせた端部Ｃはカットされてワイヤーハ ーネス保護シート２３の内側に傾斜している。従って、例えば、このワイヤーハ ーネス保護シート２３を装着した部分を車のボディ穴に貫通させる場合には、ワ イヤーハーネス保護シート２３が穴に引っ掛かることはない。また、貼り合わせ た状態で、対向する切除部２４の位置はずれている。従って、ワイヤーハーネス 保護シート２３をワイヤーハーネス５から取り除く際には、この切除部２４で対 向する側端部を相互に反対方向（矢印）に引っ張ることにより、貼り合わせられ た側端部を容易に剥がすことができる。 なお、切除部の形状と数、および四隅の角のカット形状は上記実施例に限定さ れるものではない。また、シートの材質も適宜選定することができる。

【０００８】

【発明の効果】

以上説明したように本考案によれば、矩形状のシートからなり、該シートの一 側端部の片面に、該側端部に沿って粘着部を有し、前記側端部がワイヤーハーネ スの長手方向に添うようにワイヤーハーネスに巻いて、前記側端部を対向する側 端部と貼りあわせてワイヤーハーネスを保護するワイヤーハーネス保護シートに おいて、前記対向する両側端部には、相互に対向しない位置に切除部が設けられ ているため、装着後に粘着部を剥がして、ワイヤーハーネスから取り外す作業が 容易になるとともに、切除部の形成も容易にできるという優れた効果がある。ま た、矩形状のシートの四隅の角を取り除くことにより、ワイヤーハーネスを穴に 配設する際に、保護シートが穴に引っ掛かることがなくなるという効果も得られ 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るワイヤーハーネス保護シートの一
実施例の斜視図である。

【図２】（ａ）、（ｂ）は前記ワイヤーハーネス保護シ
ートをワイヤーハーネスに装着する手順の説明図であ
る。

【図３】従来のワイヤーハーネス保護シートの斜視図で
ある。

【図４】従来の他のワイヤーハーネス保護シートの斜視
図である。

【図５】従来のワイヤーハーネス保護シートをワイヤー
ハーネスに装着した状態を示す図である。

【符号の説明】

１、２１ ビニールシート ２、２２ 粘着部 ３、１３、２３ 保護シート ４ 非粘着部 ５ ワイヤーハーネス ２４ 切除部 ２５ 角部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 矩形状のシートからなり、該シートの一
   側端部の片面に、該側端部に沿って粘着部を有し、前記
   側端部がワイヤーハーネスの長手方向に添うようにワイ
   ヤーハーネスに巻いて、前記側端部を対向する側端部と
   貼りあわせてワイヤーハーネスを保護するワイヤーハー
   ネス保護シートにおいて、前記対向する両側端部には、
   相互に対向しない位置に切除部が設けられていることを
   特徴とするワイヤーハーネス保護シート。
2. 【請求項２】 矩形状のシートの四隅の角が取り除かれ
   ていることを特徴とする請求項１記載のワイヤーハーネ
   ス保護シート。