JPH0724895Y2 - ワイヤハーネス集束構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ワイヤハーネス（組電線）のテーピングに伴
う屈曲性の悪化を防止したワイヤハーネス集束構造に関
するものである。

〔従来の技術〕

車両等に用いるワイヤハーネスには、第３図に示すよう
に、外周にビニール製の粘着テープ５を巻回してあり、
該粘着テープ５によってワイヤハーネス６の集束並びに
絶縁を行なっている。

そして、ワイヤハーネス６を車両等に取り付ける際に
は、作業者が車両等の取付部の形状に合わせてワイヤハ
ーネス６を屈曲させて配索するのである。

しかしながら、従来のワイヤハーネス集束構造にあって
は、第４図に示すように、粘着テープ５がワイヤハーネ
スの表面に全面的に貼着している関係で、屈曲に際して
外側の電線6a,6bと粘着テープ５との間で大きな抵抗を
生じるために、作業者がワイヤハーネス６を屈曲させに
くく配索作業性が悪いという問題があった。また、特に
ワイヤハーネス６の梱包作業において、ワイヤハーネス
６を無理に屈曲させて、外側の電線6aを図中７で示すよ
うに破断させてしまうというトラブルも生じている。

〔考案が解決しようとする課題〕

本考案は、上記した問題に鑑み、ワイヤハーネスの屈曲
性を高めて配索作業性や梱包作業性を向上させると共に
屈曲時の断線を防止し得るワイヤハーネス集束構造を提
供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案は、複数本の電線か
ら成るワイヤハーネスの外表面に不粘着テープを巻回
し、該不粘着テープの外表面に粘着テープを巻回して、
ワイヤハーネスと粘着テープとの間に不粘着テープを介
在させて成るワイヤハーネス集束構造を採用する。

〔作用〕

ワイヤハーネスは不粘着テープの内面に対して摺動可能
に接しているから、屈曲に際してワイヤハーネスと不粘
着テープとの抵抗が小さく、ワイヤハーネスを柔軟に屈
曲させることができる。

〔実施例〕

第１図は、本考案に係るワイヤハーネス集束構造の一実
施例を示すものである。

即ち、該ワイヤハーネス集束構造は、複数本の電線より
成るワイヤハーネス１に対し、ビニール製の不粘着テー
プ２を全面的に巻回すると共に、該不粘着テープ２の表
面上にビニール製の粘着テープ３を巻回して成るもので
ある。

ここで不粘着テープ２とは、接着材を用いないテープの
ことであり、粘着テープ３は、裏面に接着材４を塗布し
たものである。

第２図は、本実施例におけるワイヤハーネス１を屈曲さ
せた状態を示す一部切欠正面図であり、２は、不粘着テ
ープ、３は、粘着テープを示す。

即ち、ワイヤハーネス１の外周側の電線1a,1bは、屈曲
に際して曲率半径大径側1aが引っ張られ、曲率半径小径
側1bが縮む方向に力を受けるが、夫々の部位において電
線1a,1bは、不粘着テープ２の内面に摺動可能に接して
いるから、不粘着テープ２との抵抗が小さく、従って、
ワイヤハーネス１は柔軟に屈曲するのである。

〔考案の効果〕

以上の如くに、本考案によれば、ワイヤハーネスと粘着
テープとの間に不粘着テープが介在して、ワイヤハーネ
スが不粘着テープと直接的に接触するから、ワイヤハー
ネスが不粘着テープとの間で滑って柔軟に屈曲し、これ
によりワイヤハーネスの配索作業性や梱包作業性が向上
する。さらに、屈曲時にワイヤハーネスの断線が起こら
ないから、電気的トラブルが防止される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、 第２図は同じく一部切欠正面図、 第３図は従来例を示す正面図、 第４図は同じく一部切欠正面図である。 １…ワイヤハーネス、２…不粘着テープ、３…粘着テー
プ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】複数本の電線から成るワイヤハーネスの外
   表面に不粘着テープを巻回し、該不粘着テープの外表面
   に粘着テープを巻回して、ワイヤハーネスと粘着テープ
   との間に不粘着テープを介在させて成ることを特徴とす
   るワイヤハーネス集束構造。