JPH07197415A - 振動ローラの起振方法およびその装置 - Google Patents

振動ローラの起振方法およびその装置

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JPH07197415A
JPH07197415A JP33766593A JP33766593A JPH07197415A JP H07197415 A JPH07197415 A JP H07197415A JP 33766593 A JP33766593 A JP 33766593A JP 33766593 A JP33766593 A JP 33766593A JP H07197415 A JPH07197415 A JP H07197415A
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roller
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晃 三井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】振動ローラの停止時に、ロールを共振させるこ
となく振動を停止させ、振動ローラの走行開始時に、ロ
ールを共振させることなく振動を発生させて、停止した
転圧面を大きく沈下させずに、かつ、小さな波状の凹凸
も発生させない。 【構成】振動ローラの走行速度を検出してその検出信号
により、走行速度が予め定めた速度より小さいときに、
起振軸の重心を実質的に起振軸の軸心上に位置させて振
動停止状態となるように可動偏心錘を動かし、また、走
行速度が予め定めた速度より大きいときに、起振軸の重
心を起振軸の軸心から離れさせ振動発生状態となるよう
に可動偏心錘を動かすことを特徴とする振動ローラの起
振方法を構成し、また、振動ローラの走行速度を検出す
る走行速度検出手段80と、速度設定手段84と、速度
比較手段85と、起振軸偏心量制御手段40とを備える
ことを特徴とする振動ローラの起振装置を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振動ローラの走行速度
が予め定めた速度より小さなときに起振力を生じさせ
ず、走行速度が予め定めた速度より大きいときに起振力
が発生するように、起振軸の偏心量を制御し得る振動ロ
ーラの起振方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】路面転圧用の振動ローラは、従来、図7
に示すように、運転席にある前後進レバー30を前進位
置A・中立(停止)位置B・後進位置Cに選択し、走行
駆動系に進行・停止の指令を与える前後進操作装置60
を操作して運転される。機構としては、基軸31に装着
された作動アーム32を前後進レバー30と連動するよ
うに構成し、走行駆動用の可変容量ポンプ33の回転方
向と回転速度を変えるための制御レバー34をコントロ
ールケーブル35を介して、前記作動アーム32に連結
してあって、作動アーム32の揺動ストロークが制御レ
バー34に伝達される態様に構成されている。そして、
可変容量ポンプ33より図示しない走行用モータに所定
方向の適量の圧油を供給し、走行用モータが転圧輪を回
転させて、前後進等の走行が行われる。
【0003】基軸31には、カム36が一体に形成さ
れ、また、前後進レバー30を取付けてあるフレーム3
7には、前後進レバー中立位置検出手段としての中立位
置検出リミットスイッチ38を設けてある。中立位置検
出リミットスイッチ38は、カム36の動きによって、
前後進レバー30が前進位置Aまたは後進位置Cにある
か、中立位置Bにあるかを検出する。
【0004】図8および図9は、従来の可変振幅振動ロ
ーラの起振装置の信号回路図および油圧回路図である。
両図において、振動用の油圧モータ50に圧油を供給す
る油圧ポンプ51に接続された油圧供給回路中には、電
磁切換弁52を作動させるための切換スイッチ53が設
けられており、この切換スイッチ53を切り換えること
で油圧の供給方向を切り換えて油圧モータ50の正逆の
回転方向を切り換えることができる。油圧モータ50の
回転駆動力は、その出力軸に連結された起振軸55に伝
達され、起振軸55を油圧モータ50の回転方向と同方
向へ回転駆動する。
【0005】ところで、起振軸55を回転させロールに
振動を与えたまま、図7の前後進レバー30を中立位置
として振動ローラを停止させると、停止したロール接地
面が大きく沈下して路面を平滑に仕上げることが困難と
なる。そこで、このような事態を避けるために、従来
は、前後進レバー30を前進と後進の中間である中立位
置近辺にしたときには、カム36が中立位置検出手段6
5としての中立位置検出リミットスイッチ38をオフと
して、中立位置を検出する。そして、図11に示すブロ
ック図の通り、中立位置検出手段38が、起振軸回転制
御手段66を作動させる。すなわち、図9の電磁切換弁
52を元に戻し、油圧ポンプ51から振動用の油圧モー
タ50への圧油の供給を中断して、起振軸55の回転を
止め、振動ローラの振動を中止するようにしている。そ
して、図7の前後進レバー30を前進側または後進側に
操作すると再び中立位置検出リミットスイッチ38がオ
ンとなり、図9の電磁切換弁52が作動して、油圧ポン
プ51から振動用の油圧モータ50へ圧油が供給されて
起振軸55を回転させ、振動ローラに振動を与えるよう
になる。
【0006】図8および図9における切換スイッチ53
は、切換えにより低振幅(L)または高振幅(H)のい
ずれかを選択して、電磁切換弁52の電磁コイルa,b
のいずれかに電流を送出する。切換スイッチ53を低振
幅(L)に選択した場合は、電磁切換弁52の電磁コイ
ルaに電流が送られ、例えば油圧モータ50に順方向に
圧油が供給され起振軸55が正回転する。このとき、図
10の(a−1),(a−2)に示すように、起振軸5
5の固定偏心質量素子56に対して両側の可動偏心質量
素子57,57′の偏位の方向が逆となって、起振力は
打消す方向に作用し、低い振幅となる。
【0007】対して、切換スイッチ53を高振幅(H)
に選択した場合は、電磁切換弁52の電磁コイルbに電
流が送られ、油圧モータ50に逆方向に圧油が供給され
起振軸55が逆回転する。このときは図10の(b−
1),(b−2)に示すように、起振軸55の固定偏心
質量素子56に対して可動偏心質量素子57,57′の
偏位の方向が一致して、起振力は合成されて高い振幅と
なる。なお、図8の符号59は、自動と手動の切換えス
イッチであり、前後進レバー30の位置に応じて自動的
に振動の発生・停止を行うか、常に振動発生の状態にす
るか、常に振動停止の状態にするかを選択するスイッチ
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記したような従来の
振動ローラの場合、前後進レバー30を前進位置Aまた
は後進位置Cから中立(停止)位置Bとすると、起振軸
55の回転は停止するが起振軸55が回転している定常
状態から停止の状態に至る過程において、ロールとフレ
ーム、ロールと地盤の共振点を通過してロールが共振し
てしまう。図12は、起振軸55が定常回転をしている
状態から停止するまでの起振軸回転数と振動変位振幅と
振動加速度振幅の時間的推移を示すグラフの一例であっ
て、前後進レバー30を中立とした時点から起振軸の回
転数が徐々に低下し、図の例では5秒経過した後に共振
点を通過する。この時点で振動変位振幅が大きくなって
共振していることが分かる。そして、転圧する路面状況
によっては、この共振が、ロール接地面に小さな波状の
凹凸を発生させてしまう。
【0009】逆に、前後進レバー30が中立位置となっ
た状態から、前後進レバー30を前進位置Aまたは後進
位置Cにしたときも、起振軸が定常回転数に立ち上がる
過程の共振点において、同様にロールが共振して、ロー
ル接地面に小さな波状の凹凸を発生させる欠点があっ
た。
【0010】また、振動ローラは、所定の作業区間の路
面を前後進レバーを切り換えつつ何回も往復させて転圧
を行うものであるが、従来は、中立(停止)位置となる
毎に起振軸の回転を中断していたため、起振軸回転の起
動、停止を頻繁に行うこととなり、振動用の油圧ポン
プ、油圧モータにその都度負荷がかかり、エネルギーの
損失も大となる。そして、振動の立上り時間,停止時間
にロスを多く要する。
【0011】その他に,例えば、走行状態において、振
動ローラを前進から後進に切り換えるために、前後進レ
バーを、一旦、中立位置で止めずに、前進位置から後進
位置に一気に切り換える。すると、前後進レバーが中立
位置に留まることが一瞬しかなく、起振軸回転は、止ま
らない。ところが、大きな慣性モーメントを有している
転圧輪の方は、前後進レバーを後進位置にした後も、し
ばらくは前進し続けるけれど、必ず停止してから、反対
方向に走りはじめる。その停止位置で、転圧輪が、振動
することとなって停止路面を大きく沈下させてしまうこ
とがあった。また、逆に振動ローラを後進から前進に一
気に切り換えるときも、同様である。そういった事態を
避けるために、中立位置を検出する範囲を広くすると
か、特別のシーケンス等を組むことにより、そのような
ことを防止できることもあるが、完全に防止するのはむ
ずかしい。
【0012】そして、また、前後進レバーを前進位置ま
たは後進位置から、ゆっくりと中立位置にすると、今度
は、車両の方は停止するが、起振軸は高速回転をしてい
て、大きな運動エネルギをもっているので、起振軸回転
が止まるのに多くの時間を要する。すると、停止状態
で、まだ、振動が残り、その位置で、転圧輪が振動する
こととなって、停止路面を大きく沈下させてしまうこと
もあった。これを避ける方法としては、中立位置を検出
する範囲を広くするとかが考えられる、やはり限界があ
る。無理に起振軸回転を止めようとすると、油圧ポン
プ、油圧モータ等の機器を傷めて、それら機器の寿命を
短くする。
【0013】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたもので、振動ローラの走行速度が予め定めた速度
より小さいときに、転圧輪を共振させずに振動停止さ
せ、振動ローラの走行速度が予め定めた速度より大きい
ときに、転圧輪を共振させずに振動を発生させて、停止
した転圧面を大きく沈下させず、かつ、小さな波状の凹
凸も発生させない可変振幅振動ローラの起振方法および
その装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、振動ローラの走行速度を検出してその
検出信号により、走行速度が予め定めた速度より小さい
ときに、起振軸の重心を実質的に起振軸の軸心上に位置
させて振動停止状態となるように可動偏心錘を動かし、
また、走行速度が予め定めた速度より大きいときに、起
振軸の重心を起振軸の軸心から離れさせ振動発生状態と
なるように可動偏心錘を動かすことを特徴とする振動ロ
ーラの起振方法を構成した。
【0015】また、振動ローラの走行速度を検出する走
行速度検出手段と、速度設定手段と、走行速度検出手段
からの信号と速度設定手段からの信号とを比較して、走
行速度検出手段における走行速度と速度設定手段におけ
る速度の大小を比較する速度比較手段と、速度比較手段
からの信号にもとずき、走行速度検出手段における走行
速度が速度設定手段における速度より小さいときに、起
振軸の重心を実質的に起振軸の軸心上に位置させ、ま
た、走行速度検出手段における走行速度が速度設定手段
における速度より大きいときに、起振軸の重心を起振軸
の軸心から離れさせるように可動偏心錘を動かす起振軸
偏心量制御手段とを備えることを特徴とする振動ローラ
の起振装置を構成した。
【0016】そして、前記起振軸偏心量制御手段は、走
行速度検出手段における走行速度が速度設定手段におけ
る速度より小さいときに、起振軸の回転を停止させず
に、起振軸の重心を実質的に起振軸の軸心上に位置せし
め、また、走行速度検出手段における走行速度が速度設
定手段における速度より小さいときに、起振軸の定常回
転を維持した状態で、起振軸の重心を実質的に起振軸の
軸心上に位置せしめるように構成した。
【0017】
【作用】振動ローラの振動転圧作業中に、走行速度が予
め定めた速度よりより小さいときに、起振軸の重心を実
質的に起振軸の軸心上に位置させ、また、走行速度が予
め定めた速度より大きいときに、起振軸の重心を起振軸
の軸心から離れさせるように可動偏心錘を動かす。
【0018】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。本発明の前後進操作装置は、どのような
構成でもかまわないが、実施例としては、従来例で説明
した図7と同じ構成とし、前後進レバー30を前後操作
することにより、可変容量ポンプ33の制御レバーを動
かして、振動ローラを前進および後進させるものとす
る。ただし、中立位置検出リミットスイッチ38、カム
36は、必要としない。その他は、従来例と同様であ
り、詳しい説明は省略する。
【0019】図1は本発明に係る可変振幅振動ローラの
起振方法およびその装置の一実施例を示す平面断面図で
ある。転動輪1内には、左右の鏡板2,2′が離間して
設けられ、この鏡板2,2′と一体に起振機ケ−ス3が
取付けられている。この起振機ケ−ス3の内部に後に説
明する可変振幅振動機構4が収装される。左側のフレー
ム11には、防振部材12Aを介して支持体13Aが取
着され、この支持体13Aに減速機付走行駆動用モータ
14を取付ける。この減速機付走行駆動用モータ14の
回転駆動部14aが、転動輪1の鏡板2に固定されてい
るので、その回転駆動により、転動輪1は転動すること
になる。
【0020】一方、右側のフレーム11′には、防振部
材12Bを介して支持体13Bを取着し、この支持体1
3Bの軸受部材13B′に、軸受16を介して軸穴17
aを有する輪軸17を取付ける。輪軸17は、右側の鏡
板2に固定される。前記起振機ケ−ス3の内部には、2
枚の板状の支持部材18,18を離間して対向するよう
に配設する。そして、この板状の支持部材18,18間
に、可動偏心錘6aを有する枢軸6を軸着する。板状の
支持部材18,18の左側の端部には、蓋材19を被着
し、この蓋材19に形成したボス部材20を、起振機ケ
−ス3の左側寄りに設けた支持体21に軸受22を介し
て軸支する。
【0021】板状の支持部材18,18の右側の端部に
は、後述するジョイント23をガイドする円筒状のガイ
ドケース10aを一体的に取付け、その右端を輪軸17
に軸支する。この円筒状のガイドケース10aの右端に
は、中心部に軸穴24aを形成したシャフト24の一端
がスプライン結合され、シャフト24の他端部寄りには
ギヤ25が取付けられる。前記右側の支持体13Bの軸
受部材13B′の端部における転動輪1の軸心と一致す
る位置には、支持部材26を介して、アクチュエータと
して油圧シリンダ7を装着する。この油圧シリンダ7か
らの推進軸であるロッド7aは、前記シャフト24の軸
穴24aに挿通され、その先端部にジョイント23を設
けている。このジョイント23は、ロッド7a側に回転
可能に軸受27を介して支持されている。このジョイン
ト23には、コネクティングロッド8の一端が接続され
る。コネクティングロッド8は、その他端が可動偏心錘
6a側に接続され、ジョイント23からの直線運動の偏
位を枢軸6まわりの回転運動の変位に変える。
【0022】また、前記右側の支持体13Bの軸受部材
13B′の端部には、転動輪1の軸心と異なる位置に、
支持部材28を介して起振用駆動モ−タ9を設置し、そ
の駆動軸9aにギヤ29を取付け、これを前記シャフト
24に取付けたギヤ25と噛合させ、起振用駆動モ−タ
9の駆動力をシャフト24に伝達する。したがって、シ
ャフト24,板状の支持部材18,18およびボス部材
20のそれぞれは、本発明における起振軸10を構成す
る。また、油圧シリンダ7,そのロッド7a,ジョイン
ト23およびコネクティングロッド8のそれぞれは、偏
心錘駆動手段4を構成する。
【0023】なお、アクチュエータとして、上記の実施
例では油圧シリンダを使用する場合について説明した
が、例えば電動モータとかソレノイド等の従来公知の他
のアクチュエータを採用してもよい。
【0024】振動ローラの振動を停止するときは、起振
軸10の重心が起振軸10の軸心に位置するように、図
2の(a)に示すように、油圧シリンダ7のロッド7a
を伸張させ、可動偏心錘6aを直立状態として、起振軸
10に対する可動偏心錘6aの重量配分を均等としてい
る。一方、振動ローラに振動を与えるときは、油圧シリ
ンダ7のロッド7aを縮退させ、図2の(b)に示すよ
うに、可動偏心錘6aが起振軸10に対して一側に偏る
ように可動偏心錘6aを枢軸6を中心に回転し、起振軸
10の重心を起振軸10の軸心に対して偏位させる。
【0025】この場合、起振軸10の重心が起振軸10
の軸心に位置させた図2の(a)の状態から、可動偏心
錘6aを枢軸6を中心に90゜近く回転させた図2の
(b)の実線に示す状態としたときは、可動偏心錘6a
が、起振軸10に対して一側に大きく偏り、振動の振幅
は高く(H)なる。また、同様に、可動偏心錘6aを枢
軸6を中心に45゜程度回転させた同図の鎖線に示す状
態としたときは、可動偏心錘6aが起振軸10に対する
偏りは少なく、振動の振幅は低く(L)なる。この高振
幅と低振幅の切換えおよび起振軸4の回転停止は、図3
および図4に示す起振軸偏心量制御手段40を作動させ
る振幅切換えスイッチ43により行う。
【0026】起振軸偏心量制御手段40は、図3に示す
信号回路図および図4に示す油圧回路図を参照して、油
圧ポンプ47と、起振軸10の軸線上に配設される油圧
シリンダ7と、そのロッド7aと、ロッド7aの軸まわ
りに回転可能に取り付けられたジョイント23と、一端
をジョイント側に接続し、他端を可動偏心錘6a側に接
続したコネクティングロッド8と、油圧ポンプ47から
油圧シリンダ7に圧油を供給する油圧回路中に介設され
た電磁切換弁44、リレー86等から構成される。
【0027】また、図3に示す信号回路図中には、走行
駆動系の歯車等の走行駆動装置部品81と、走行速度検
出手段としてのこのこの走行駆動装置部品81の近くに
設けられた近接センサ等の速度センサ82と、速度演算
回路83と、速度設定手段としての速度設定回路84
と、速度比較手段としての速度比較回路85がある。速
度センサ82により検出され、速度演算回路83で演算
された振動ローラの走行速度は、速度比較回路85にお
いて速度設定回路84で設定された予め定めた走行速度
とその大小が比較される。そして、図5で示すブロック
図の通り、速度比較手段85からの信号にもとずき、起
振軸偏心量制御手段40を作動させる。すなわち、走行
速度検出手段82における走行速度が速度設定手段84
における速度より小さいときに、起振軸の重心を実質的
に起振軸の軸心上に位置させ、また、走行速度検出手段
82における走行速度が速度設定手段84における速度
より大きいときに、起振軸の重心を起振軸の軸心から離
れさせるように、可動偏心錘を動かす。つまり、走行速
度が設定速度より小さい場合は、図3に示す如く、リレ
ー86に速度比較回路85より電流が送られて、リレー
86内の接点T1とT2 が接続される。また、走行速度
が設定速度より大きい場合は、リレー86には、走行比
較回路85からは電流は送られず、リレー86内の接点
1 とT3が接続される。
【0028】図3および図4において、起振用油圧モー
タ9に圧油を供給する油圧ポンプ41に接続された油圧
供給回路中には、電磁切換弁42を作動させるための振
動モード設定手段としての振幅切換スイッチ43が設け
られている。この振幅切換スイッチ43を、低振幅
(L)または高振幅(H)に設定している状態では、常
に、電磁切換弁42の電磁コイル Sol1に電流が送ら
れ、油圧ポンプ41から圧油が供給されて、起振用油圧
モータ9は回転し、したがって起振軸10は所定の方向
に回転している。振幅切換スイッチ43をOFF に設定す
ると、電磁切換弁42に電流が送られず、油圧ポンプ4
1から圧油が供給されず、起振用油圧モータ9の回転は
止まり、起振軸の回転も止まる。
【0029】一方、起振軸10の可動偏心錘6aを可動
として起振軸の重心を起振軸の軸心に対して偏位させる
ため、油圧ポンプ47から油圧シリンダ7に圧油を供給
する油圧回路中には、電磁切換弁44が介設されてい
る。振動ローラの走行速度が予め定めた速度以下である
状態を検出しているときには、リレー86内の接点T1
とT2 が接続されるので、電磁切換弁44の電磁コイル
Sol2に電流が送られ、油圧シリンダ7のロッド7aを
伸張させる。そして、可動偏心錘6aを直立させた図2
の(a)に示す状態とすることにより、起振軸10の重
心を起振軸10の軸心に位置させる。
【0030】また、前記振幅切換スイッチ43を低振幅
(L)または高振幅(H)に設定している状態で、走行
速度検出手段80において、振動ローラの走行速度が予
め定めた速度より大きい速度であることを検出している
ときは、リレー86内の接点T1とT3が接続されて、
電磁切換弁44の電磁コイル Sol3に電流が送られ、油
圧シリンダ7のロッド7aを縮退させる。そして、可動
偏心錘6aを起振軸10に対して偏らせた図2の(b)
に示す状態とすることにより起振軸10の重心を起振軸
10の軸心位置から偏位させる。
【0031】例えば、振幅切換スイッチ43を低振幅
(L)に設定しているときは、油圧シリンダ7の本体の
ほぼ中間位置に設けた、起振軸偏心量検出手段としての
偏心量検出用のセンサであるLポジションセンサ45
が、シリンダロッド7aを所定の長さまで縮退させ、可
動偏心錘6aを図2の(b)の鎖線に示す状態とし、可
動偏心錘6aの起振軸10に対する偏りを少なくし振動
の振幅を低く押さえる。また、振幅切換スイッチ43を
高振幅(H)に設定しているときは、同様に、Hポジシ
ョンセンサ46がシリンダロッド7aを後端位置まで縮
退させ、図2の(b)の実線に示す状態とし、可動偏心
錘6aを起振軸10に対して一側に大きく偏らせ、振動
の振幅を高くする。なお、図3における符号39は、自
動と手動とを切り換える自動手動切換えスイッチであ
り、走行速度に応じて自動的に振動の発生・停止を行わ
せるか、常に振動させるかを選択するスイッチである。
【0032】なお、上記の例では、起振軸偏心量検出手
段としての偏心量検出用センサを、シリンダの本体に2
カ所設置して、高振幅・低振幅とする場合について説明
したが、センサを増設することにより、可動偏心錘の回
転角はさらに細かく変化させることができ、これによ
り、振動振幅を多段に可変とした振動ローラの起振装置
を実現できる。また、比例ポジションセンサを取り付け
ることにより、無段階に可変もできる。
【0033】次に、上記の構成からなる可変振幅振動ロ
ーラの起振装置の作動について説明する。振動ローラの
運転作業者は、路面の締固め作業を行うに当り、先ず、
走行停止させ、締固めるべき路面の状況に応じて振幅切
換スイッチ43をオフ状態から低振幅(L)または高振
幅(H)に切り換える。この切換え操作により、電磁切
換弁42の電磁コイル Sol1に電流が送られ、油圧ポン
プ41から圧油が供給され、起振用油圧モータ9は回転
し、起振軸10は所定の方向に回転する。この状態で
は、振動ローラは走行停止の状態にあり、走行速度は、
当然予め定めた速度よりも小さいので、図3および図4
の電磁コイル Sol2に電流が送られ、油圧シリンダ7の
ロッド7aを伸張させ、起振軸10の重心は起振軸10
の軸心に位置し、起振力は零となる。
【0034】いま、振幅切換スイッチ43を高振幅
(H)とした状態で、前進側に走行開始し、走行速度が
予め定めた速度より大きくなると、切換弁44の電磁コ
イル Sol3に電流が送られ、同時に油圧シリンダ7のH
ポジションセンサ46が働き、シリンダロッド7aを後
端位置まで縮退させる。したがって、可動偏心錘6aを
起振軸10に対して一側に大きく偏らせ、振動ローラは
高振幅で振動する。
【0035】所定の距離の締固めを行い、折返して後進
するときには、例え前後進レバー30を前進位置Aから
一気に後進位置Cに揺動操作しても、走行速度が予め定
めた速度以下にならない限り、振動は停止しない。そし
て、振動ローラが前進から後進に移行する過程で、走行
速度が設定速度より小さくなると、リレー86が作動
し、電磁切換弁44の電磁コイル Sol2に電流を送るの
で、起振軸10は回転を継続するものの振動の振幅は零
である。次いで、振動ローラが後進し、走行速度が設定
速度より大きくなると、前進時と同様に、振動ローラは
高振幅で振動する。
【0036】締固め作業の途中で振幅切換スイッチ43
を高振幅(H)から低振幅(L)に切り換える場合は、
走行停止状態で、振幅切換スイッチ43の切換え作業を
行う。そして、前進または後進を開始し、走行速度が設
定速度より速くなると、電磁切換弁44の電磁コイル S
ol3に電流が送られ、油圧シリンダ7のLポジションセ
ンサ45が働き、シリンダロッド7aを所定の長さまで
伸張させ、可動偏心錘6aの起振軸10に対する偏りを
少なくし、振動の振幅を低く押さえた状態で振動する。
【0037】図6は、起振軸10に定常回転を維持させ
た状態で、振動ローラを前後進させたときの振動ローラ
の走行速度と振動振幅(高振幅または低振幅)の関係を
示すグラフである。振動ローラが停止しているときは、
前記のように振幅は零である。前進方向に振動ローラが
走り出しても、その走行速度が予め定めた速度以下の状
態では、依然として、振幅は零のままである。走行速度
が予め定めた速度を越えると、その時点から偏心量は零
から設定振幅まで増加する。次いで、前進走行の速度が
徐々に低下し、設定速度より小さくなると、再び振幅が
零となる。前進走行から後進走行に移った後、その走行
速度(絶対値)が予め定めた速度以下の状態では、前進
走行の場合と同様、依然として、振幅は零のままであ
る。後進方向の走行速度(絶対値)が予め定めた速度を
越えると、その時点から偏心量は零から設定振幅まで増
加する。そして、後進から停止を経由して前進する場合
も、上記と同様の関係を繰り返すものである。
【0038】上記のように、車両を前進位置から後進位
置に切り換えるときに、車両の走行速度がある設定値以
下になれば偏心量は零になり、車両が停止し反対方向に
動き出し、ある設定値を越えれば偏心量は零から設定振
幅まで増加する。したがって、車両の停止時には、常に
振幅は零になり、また、振動のオン、オフは起振軸の偏
心量を変えることにより行うため、ロールは共振点を通
過せず、振動ローラの停止時に、ロールは共振せずに、
振動しない状態となる。上記の例は、起振軸が定常回転
を保つ場合であったが、振動ローラの停止時に、起振軸
の回転数を徐々に低下させて停止させ、振動数がロール
の振動の共振点を通過したとしても、走行速度検出手段
からの信号により、共振点通過前に起振軸の重心を実質
的に起振軸の軸心上に位置せしめれば、ロールを共振さ
せずに振動を停止できる。
【0039】また、走行停止から前進または後進すると
きも、起振軸が定常回転を保つのであれば、ロールは共
振することなく、予め定めた走行速度を越えると振動停
止の状態から、振動し始める。振動ローラの停止時に、
起振軸の重心を実質的に起振軸の軸心上に位置させ、起
振軸も停止した状態から回転数を徐々に高めていく場合
も、共振点を通過するときは、起振軸の重心を実質的に
起振軸の軸心上に位置させた状態にすれば、共振せずに
振動を開始する。
【0040】なお、起振軸の回転を停止させずに、起振
軸の重心を実質的に起振軸の軸心上に位置せしめるよう
にして、振動の停止を行えば、起振軸の起動停止による
エネルギー損失が少なく、振動用の油圧ポンプ、油圧モ
ータに与える負荷も小さくできる。特に、起振軸の定常
回転数を維持した状態で転圧作業を行なうと、起振軸の
起動停止によるエネルギー損失を最も少なくできる。
【0041】また、共振を発生する起振軸の回転数は、
通常、起振軸の定常回転数以下に存在するので、予め定
めた走行速度以下となった時に、起振軸の回転数を定常
回転または、起振軸の回転を停止させずに所定値(共振
点付近の回転数より上の値)以上に保っておけば、起振
軸の製作誤差が少し大きくて、起振軸の重心が起振軸の
軸心上から多少ずれていても、共振点を通過することが
ないので、共振せず有利でもある。
【0042】
【発明の効果】以上説明した本発明の可変振幅振動ロー
ラの起振方法およびその装置によれば、走行速度検出機
構における振動ローラの走行速度が予め定めた速度以下
であるとの信号により、起振軸の重心を、実質的に起振
軸の軸心上に位置せしめることとなるので、振動ローラ
の停止時に、ロールを共振させることなく振動を停止さ
せ、振動ローラの走行開始時に、ロールを共振させるこ
となく振動を発生させて、停止した転圧面を大きく沈下
させずに、かつ、小さな波状の凹凸も発生させない。
【0043】この場合、走行速度検出手段における振動
ローラの走行速度が速度設定手段における速度以下であ
るとの信号により、起振軸の回転を停止させずに転圧作
業を行うと、起振軸の起動停止によるエネルギー損失が
少なく、振動用の油圧ポンプ,油圧モータに与える負荷
を小さくできる。特に、起振軸の定常回転を維持した状
態で転圧作業を行うと、起振軸の起動停止によるエネル
ギー損失を最も少なくできる効果がある。
【0044】また、従来の起振装置では、前後進レバー
を中立位置にすれば偏心量が零になり、振動は停止する
が、実際には、走行停止状態にあっても、必ずしも前後
進レバーが中立位置にあるとは限らず、振動が発生して
しまうこともあったが、本発明では、走行速度検出手段
により、振動ローラの走行速度が予め定めた速度と比較
してそれより小さいか、それより大きいかを検出し、走
行速度が予め定めた速度より小さいときに振幅を零とす
るので、振動ローラの停止位置で、転圧輪が振動するよ
うなことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る振幅振動ローラの起振方法および
その装置の一実施例を示す平面断面図である。
【図2】(a),(b)は、本発明に係る起振装置の可
変振幅の状態を示す側面図である。
【図3】本発明に係る振幅振動ローラの起振装置の信号
回路図である。
【図4】本発明に係る振幅振動ローラの起振装置の油圧
回路図である。
【図5】本発明に係る振幅振動ローラの起振装置におけ
る起振軸偏心量の制御の手段を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施例において、起振軸に定常回転を
維持させた状態で、振動ローラを前後進させたときの振
動ローラの走行速度と振動振幅の関係を示すグラフであ
る。
【図7】振動ローラの前後進操作装置の側面図である。
【図8】従来の振幅振動ローラの起振装置の信号回路図
である。
【図9】従来の振幅振動ローラの起振装置の油圧回路図
である。
【図10】(a−1),(b−1)および(a−2),
(b−2)は、従来の振動ローラの起振装置の可変振幅
の状態を示す側面図および断面図である。
【図11】従来の起振軸回転の制御の手段を示すブロッ
ク図である。
【図12】従来の起振装置において、起振軸が定常回転
をしている状態で前後進レバーを前進位置または後進位
置から中立位置に操作し、起振軸の回転が停止するまで
の起振軸回転数と振動輪の振動変位振幅と振動加速度振
幅の時間的推移を示すグラフである。
【符号の説明】
1 …転動輪 2,2′ …鏡板 3 …起振機ケ−ス 4 …偏心錘駆動手段 6 …枢軸 6a…可動偏心錘 7 …油圧シリンダ 7a…シリンダロッド 8 …コネクティングロッド 9 …起振用駆動モ−タ 10 …起振軸 18,18 …板状の支持部材 23 …ジョイント 30 …前後進レバー 38 …中立位置検出リミットスイッチ(前後進レバー
中立位置検出手段) 40 …起振軸偏心量制御手段 41 …油圧ポンプ 42 …電磁切換弁 43 …振幅切換スイッチ 44 …電磁切換弁 45 …Lポジションセンサ 46 …Hポジションセンサ 47 …油圧ポンプ 60 …前後進操作装置 80 …走行速度検出手段 81 …走行駆動装置部品 82 …速度センサ(走行速度検出手段) 83 …速度演算回路 84 …速度設定回路(速度設定手段) 85 …速度比較回路(速度比較手段) 86 …リレー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年3月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】路面転圧用の振動ローラは、従来、図7
に示すように、運転席にある前後進レバー30を前進位
置A・中立(停止)位置B・後進位置Cに選択し、走行
駆動系に進行・停止の指令を与える前後進操作装置60
を操作して運転される。機構としては、基軸31に装着
された作動アーム32を前後進レバー30と連動するよ
うに構成し、走行駆動用の可変容量ポンプ33の回転方
向と回転速度を変えるための制御レバー34をコントロ
ールケーブル35を介して、前記作動アーム32に連結
してあって、作動アーム32の揺動ストロークが制御レ
バー34に伝達される態様に構成されている。そして、
可変容量ポンプ33より図示しない走行用油圧モータに
所定方向の適量の圧油を供給し、走行用油圧モータが転
圧輪を回転させて、前後進等の走行が行われる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】板状の支持部材18,18の右側の端部に
は、後述するジョイント23をガイドする円筒状のガイ
ドケース10aを一体的に取付け、その右端を輪軸17
に軸支する。この円筒状のガイドケース10aの右端に
は、中心部に軸穴24aを形成したシャフト24の一端
がスプライン結合され、シャフト24の他端部寄りには
ギヤ25が取付けられる。前記右側の支持体13Bの軸
受部材13B′の端部における転動輪1の軸心と一致す
る位置には、支持部材26を介して、アクチュエータと
して油圧シリンダ7を装着する。この油圧シリンダ7か
らの推進軸であるロッド7aは、前記シャフト24の軸
穴24aに挿通され、その先端部にジョイント23を設
けている。このジョイント23は、ロッド7a側に回転
可能に軸受27を介して支持されている。このジョイン
ト23には、コネクティングロッド8の一端が接続され
る。コネクティングロッド8は、その他端が可動偏心錘
6a側に接続され、ジョイント23からの直線運動の変
位を枢軸6まわりの回転運動の変位に変える。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】そして、図3に示す信号回路図中には、振
幅モード設定手段としての振幅切換スイッチ43が設け
られ、図4に示す油圧回路図における油圧ポンプ41か
ら油圧ポンプ41に至る経路中の電磁切換弁42を作動
させる。この振幅切換スイッチ43を、低振幅(L)ま
たは高振幅(H)に設定している状態では、常に、電磁
切換弁42の電磁コイル Sol1に電流が送られ、油圧ポ
ンプ41から圧油が供給されて、起振用油圧モータ9は
回転し、したがって起振軸10は所定の方向に回転して
いる。振幅切換スイッチ43をOFF に設定すると、電磁
切換弁42に電流が送られず、油圧ポンプ41から圧油
が供給されず、起振用油圧モータ9の回転は止まり、起
振軸の回転も止まる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】例えば、振幅切換スイッチ43を低振幅
(L)に設定しているときは、シリンダロッド7aが所
定の低振幅相当の位置まで変位したところで、油圧シリ
ンダ7の本体のほぼ中間位置に設けた、起振軸偏心量検
出手段としての偏心量のセンサであるLポジションセン
サ45は、電磁切換弁44の電磁コイル Sol3に電流を
送るのを停止する。すると、電磁切換弁44は、中間位
置に切換わり、油圧シリンダ7への作動油の供給を止
め、油圧シリンダ7の縮退動作も、その位置で停止す
る。その結果、偏心錘6aは、図2の(b)の鎖線に示
す、起振軸10に対して比較的少ない偏りの状態を保ち
つつ、起振軸10が回転し、低振幅の振動を発生するこ
ととなる。また、振幅切換スイッチ43を高振幅(H)
に設定しているときは、シリンダロッド7aが低振幅相
当の位置を通り過ぎ、さらに、所定の高振幅相当の位置
まで変位したところで、同様に、Hポジションセンサ4
6は、電磁切換弁44の電磁コイル Sol3に電流を送る
のを停止する。すると、電磁切換弁44は、中間位置に
切換わり、油圧シリンダ7への作動油の供給を止め、油
圧シリンダ7の縮退動作も、その位置で停止する。その
結果、偏心錘6aは、図2の(b)の実線に示す、起振
軸10に対して大きく偏った状態を保ちつつ、起振軸1
0が回転し、高振幅の振動を発生することとなる。な
お、図3における符号39は、自動と手動とを切換える
自動手動切換えスイッチであり、走行速度に応じて自動
的に振動の発生・停止を行わせるか、常に振動させるか
を選択するスイッチである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る振動ローラの起振方法およびその
装置の一実施例を示す平面断面図である。
【図2】(a),(b)は、本発明に係る起振装置の可
変振幅の状態を示す側面図である。
【図3】本発明に係る振動ローラの起振装置の信号回路
図である。
【図4】本発明に係る振動ローラの起振装置の油圧回路
図である。
【図5】本発明に係る振動ローラの起振装置における起
振軸偏心量の制御の手段を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施例において、起振軸に定常回転を
維持させた状態で、振動ローラを前後進させたときの振
動ローラの走行速度と振動振幅の関係を示すグラフであ
る。
【図7】振動ローラの前後進操作装置の側面図である。
【図8】従来の振動ローラの起振装置の信号回路図であ
る。
【図9】従来の振動ローラの起振装置の油圧回路図であ
る。
【図10】(a−1),(b−1)および(a−2),
(b−2)は、従来の振動ローラの起振装置の可変振幅
の状態を示す側面図および断面図である。
【図11】従来の起振軸回転の制御の手段を示すブロッ
ク図である。
【図12】従来の起振装置において、起振軸が定常回転
をしている状態で前後進レバーを前進位置または後進位
置から中立位置に操作し、起振軸の回転が停止するまで
の起振軸回転数と振動輪の振動変位振幅と振動加速度振
幅の時間的推移を示すグラフである。
【符号の説明】 1 …転動輪 2,2′ …鏡板 3 …起振機ケ−ス 4 …偏心錘駆動手段 6 …枢軸 6a…可動偏心錘 7 …油圧シリンダ 7a…シリンダロッド 8 …コネクティングロッド 9 …起振用駆動モ−タ 10 …起振軸 18,18 …板状の支持部材 23 …ジョイント 30 …前後進レバー 38 …中立位置検出リミットスイッチ(前後進レバー
中立位置検出手段) 40 …起振軸偏心量制御手段 41 …油圧ポンプ 42 …電磁切換弁 43 …振幅切換スイッチ 44 …電磁切換弁 45 …Lポジションセンサ 46 …Hポジションセンサ 47 …油圧ポンプ 60 …前後進操作装置 66 …起振軸回転制御手段 80 …走行速度検出手段 81 …走行駆動装置部品 82 …速度センサ(走行速度検出手段) 83 …速度演算回路 84 …速度設定回路(速度設定手段) 85 …速度比較回路(速度比較手段) 86 …リレー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動ローラの走行速度を検出してその検
    出信号により、走行速度が予め定めた速度より小さいと
    きに、起振軸の重心を実質的に起振軸の軸心上に位置さ
    せて振動停止状態となるように可動偏心錘を動かし、ま
    た、走行速度が予め定めた速度より大きいときに、起振
    軸の重心を起振軸の軸心から離れさせ振動発生状態とな
    るように可動偏心錘を動かすことを特徴とする振動ロー
    ラの起振方法。
  2. 【請求項2】 振動ローラの走行速度を検出する走行速
    度検出手段と、速度設定手段と、走行速度検出手段から
    の信号と速度設定手段からの信号とを比較して、走行速
    度検出手段における走行速度と速度設定手段における速
    度の大小を比較する速度比較手段と、速度比較手段から
    の信号にもとずき、走行速度検出手段における走行速度
    が速度設定手段における速度より小さいときに、起振軸
    の重心を実質的に起振軸の軸心上に位置させ、また、走
    行速度検出手段における走行速度が速度設定手段におけ
    る速度より大きいときに、起振軸の重心を起振軸の軸心
    から離れさせるように可動偏心錘を動かす起振軸偏心量
    制御手段とを備えることを特徴とする振動ローラの起振
    装置。
  3. 【請求項3】 前記起振軸偏心量制御手段は、走行速度
    検出手段における走行速度が速度設定手段における速度
    より小さいときに、起振軸の回転を停止させずに、起振
    軸の重心を実質的に起振軸の軸心上に位置せしめる構成
    からなる請求項2に記載の振動ローラの起振装置。
  4. 【請求項4】 前記起振軸偏心量制御手段は、走行速度
    検出手段における走行速度が速度設定手段における速度
    より小さいときに、起振軸の定常回転を維持した状態
    で、起振軸の重心を実質的に起振軸の軸心上に位置せし
    める構成からなる請求項2に記載の振動ローラの起振装
    置。
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