JPH0719134Y2 - セラミック電子部品 - Google Patents

セラミック電子部品

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JPH0719134Y2
JPH0719134Y2 JP1989110090U JP11009089U JPH0719134Y2 JP H0719134 Y2 JPH0719134 Y2 JP H0719134Y2 JP 1989110090 U JP1989110090 U JP 1989110090U JP 11009089 U JP11009089 U JP 11009089U JP H0719134 Y2 JPH0719134 Y2 JP H0719134Y2
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JP
Japan
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ceramic
present
ceramic body
surface roughness
product
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JP1989110090U
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昭一 岩谷
正 小笠原
義春 渡辺
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TDK Corp
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TDK Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の目的] (産業上の利用分野) 本考案は、各種電子機器,電器機器等に用いられるセラ
ミック電子部品に関し、特に外周面を樹脂部材で被覆し
たセラミックコンデンサ,バリスタ等のセラミック電子
部品の改良に関する。
(従来の技術) 従来のセラミック電子部品として例えば第6図に示すセ
ラミックコンデンサが知られている。
同図(a)に示すセラミックコンデンサ11は、SrTiO3
PbTiO3‐CaTiO3‐Bi2O3・3TiO2系のセラミック誘電体
によるセラミック素体12と、前記セラミック素体12の表
面に形成した例えば銀、銅等からなる電極13と、前記電
極13に半田14で接続したリード線(端子)15とを有し、
その外周面を例えばエポキシ樹脂等からなる樹脂部材16
で被覆して構成されている。また、同図(b)に示すよ
うに端子は断面突状部材15aとしてもよい。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、上述した従来のセラミックコンデンサ11
では、前記セラミック素体12と前記樹脂部材16との密着
強度が弱いため、高温負荷試験,耐熱負荷試験等によ
り、比較的短時間で前記樹脂部材16が剥離する,あるい
は亀裂する等の不具合が生じてしまい、耐久性および信
頼性が低下するという問題があった。
本考案は以上のような問題に鑑みてなされたものであ
り、密着強度が強く、樹脂部材が剥離する,あるいは亀
裂する等の不具合が生じず、耐久性および信頼性が向上
するセラミック電子部品を提供することを目的とするも
のである。
[考案の構成] (課題を解決するための手段) 上記問題点を解決するために本考案は、セラミック素体
と、前記セラミック素体表面に形成した電極と、前記電
極に接続した端子とを有し、その外周面を樹脂部材で被
覆したセラミック電子部品において、前記セラミック素
体を構成する結晶粒径が2.0μm乃至5.0μmであり、か
つセラミック素体の表面粗さが0.2μm以上であること
を特徴とするものである。
(作用) 前記セラミック素体を構成する結晶粒径を2.0μm乃至
5.0μmとし、表面粗さを0.2μm以上としたことによ
り、前記セラミック素体と前記樹脂部材との密着強度が
強くなる。
(実施例) 本願考案者らは、セラミック素体と樹脂部材との密着強
度が、セラミック素体を構成する結晶粒径とその表面粗
さに影響されることに着目し、種々の結晶粒径とその表
面粗さを測定し鋭意研究をかさねた。その結果前記セラ
ミック素体を構成する結晶粒径が2.0μm乃至5.0μmで
あり、表面粗さが0.2μm以上であれば密着強度が強く
なることがわかった。
以下図面を参照して本考案の一実施例をセラミックコン
デンサを例にして説明する。
第1図は本考案の一実施例を示す断面図である。
同図(a)に示すセラミックコンデンサ1は、BaTiO3
BaZrO3‐CaTiO3‐MgTiO3‐Bi2O3・3TiO2系のセラミッ
ク誘電体によるセラミック素体2と、前記セラミック素
体2の表面に形成した例えば銀、銅などからなる電極3
と、前記電極3に半田4で接続したリード線(端子)5
とを有し、その外周面を例えばエポキシ樹脂等からなる
樹脂部材6で被覆して構成されている。また、同図
(b)に示すように端子は断面突状部材5aとしてもよ
い。
次に、本考案の一実施例の特性について図面を参照して
説明する。
第2図(a),(b)はそれぞれ本考案品と従来品のセ
ラミック素体の表面結晶構造の電子顕微鏡写真、第3図
(a),(b)はそれぞれ本考案品と従来品のセラミッ
ク素体の表面粗さを示すグラフ、第4図平均表面粗さの
算出方法を説明するための図、第5図は本考案品と従来
品の密着強度を示すグラフである。尚、表面結晶構造の
電子顕微鏡写真は、日本電子製走査型顕微鏡にて撮影し
た。
また表面粗さは、株式会社東京精密製表面粗さ計にて測
定し、後述する平均表面粗さにて算出した。前記平均表
面粗さをRaとすれば、第4図に示すように表面粗さ曲線
l1からその中心線l0方向に測定長さLの部分を抜取り、
この抜取り部分の中心線l0をX軸、それに直行する軸を
Y軸として、粗さ曲線l1をy=f(x)としたとき、 Ra=∫O L|f(x)|dx/L …(1) にて算出される。尚図中斜線部分の面積は等しくなる。
第2図(a)に示すように本考案品の表面結晶粒径は略
2.0μm乃至5.0μmであるのに対し、同図(b)に示す
ように従来品の表面結晶粒径は、ほぼ2.0μm以下であ
る。
第3図の測定結果と上記式(1)とにより平均表面粗さ
を算出すれば、第3図(a)に示すように本考案品の平
均表面粗さは0.25μm、同図(b)に示すように従来品
の平均表面粗さは0.14μmである。
また第5図に示すように測定温度範囲80℃乃至140℃に
おいて、本考案品の密着強度は20kgf/cm2乃至30kgf/cm2
であるのに対し、従来品の密着強度は略10kgf/cm2乃至2
0kgf/cm2であり、本考案品の密着強度が強くなっている
ことが判断できる。
次に、本考案品と従来品とをそれぞれ適宜個数抜取り、
高温負荷試験を行った結果を下表に示す。
上表に示すように従来品は、100℃‐DC15KVの試験条件
では、10HR(時間),24HR,50HR,230HR,550HRの時に、12
0℃‐DC20KVの試験条件では、3HR(時間),4HR,8HR,38H
R,287HRの時に、樹脂部材の剥離が原因と思われる電気
的破壊が発生したのに対して、本考案品は両試験条件の
場合であっても全品2000HR以上経過しても不具合は発生
しない。
以上詳述したように上記実施例によれば、密着強度が強
く、樹脂部材が剥離する,あるいは亀裂する等の不具合
が生じず、耐久性および信頼性が向上するセラミックコ
ンデンサが得られる。
本考案は上記実施例に限定されず種々の変形実施が可能
である。
例えば、上記実施例はセラミックコンデンサを例にした
が、本考案はセラミック素体を用いたバリスタ等の電子
部品に対しても実施可能である。
[考案の効果] 以上述べたように本考案によれば、密着強度が強く、樹
脂部材の剥離が原因と思われる電気的破壊が生じず、耐
久性および信頼性が向上するセラミック電子部品を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)はそれぞれ本考案の一実施例を示
す断面図、第2図(a),(b)はそれぞれ本考案品と
従来品のセラミック素体の表面結晶構造の電子顕微鏡写
真、第3図(a),(b)はそれぞれ本考案品と従来品
のセラミック素体の表面粗さを示すグラフ、第4図は平
均表面粗さの算出方法を説明するための図、第5図は本
考案品と従来品の密着強度を示すグラフである。第6図
(a),(b)はそれぞれ従来例を示す断面図である。 1……セラミックコンデンサ、2……セラミック素体、
3……電極、4……半田、5……リード線(端子)、6
……樹脂部材。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック素体と、前記セラミック素体表
    面に形成した電極と、前記電極に接続した端子とを有
    し、その外周面を樹脂部材で被覆したセラミック電子部
    品において、前記セラミック素体を構成する結晶粒径が
    2.0μm乃至5.0μmであり、かつセラミック素体の表面
    粗さが0.2μm以上であるセラミック電子部品。
JP1989110090U 1989-09-20 1989-09-20 セラミック電子部品 Expired - Lifetime JPH0719134Y2 (ja)

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JPH0350319U JPH0350319U (ja) 1991-05-16
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