JPH0718841Y2 - 基礎型枠組立コーナー金物 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は構築物等の基礎工事における基礎フーチング型
枠組立用コーナー金物に係るものである。

（従来の技術） 従来、構築物等の基礎工事における基礎フーチングの型
枠組立は、専門の型枠工によって予めベニヤ合板等によ
り、所要寸法の堰板パネルを作製して前記基礎フーチン
グの外周に建込み、前記堰板パネル間を縦、横端太材
と、セパレーター、フオームタイ等の締付金物とで緊結
して型枠を組立て、コンクリート打設後、型枠を解体し
ていた。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら前記基礎フーチングの型枠の組立、解体は
作業が煩雑で、且つ専門の型枠工によって作業を行なう
必要がある。しかも昨今のように専門の型枠工が不足し
ている状態では十分な労務管理を行うことができず、工
事の遅延を招来するという問題があった。本考案はこの
ような実情に鑑みて提案されたもので、その目的とする
処は、専門の型枠工以外の多能工による組立、解体がで
きる基礎型枠組立コーナー金物を提供する点にある。

（課題を解決するための手段） 前記の目的を達成するため、本考案に係る基礎型枠組立
コーナー金物は、自由端面、及び隅角部外側面の３方が
開口する角パイプ挿入用Ｌ型角筒体における、互いに直
交する一双の角筒片の上面に角パイプ固定用楔孔を穿設
するとともに、前記両角筒片の内側上部に三角形状平板
を配設し、同平板の下面に、前記各角筒片と間隙を存し
て平行に一双の堰板挟着用アングル片を取付けて構成さ
れている。

（作用） 本考案に係る基礎型枠組立コーナー金物は前記したよう
に構成されているので、基礎フーチング外周の型枠組立
に際して、前記コーナー金物を基礎フーチング外周の４
隅に配置し、相隣る前記コーナー金物のＬ型角筒体にお
ける角筒片間に、同Ｌ型角筒体に設けられた開口部より
角パイプを挿入し、前記角筒片の上面に穿設された角パ
イプ固定用楔孔より楔片を楔入して、前記角パイプを角
筒片に固定し、かくして基礎型枠上部に角パイプを井桁
状に組立てる。

更に前記Ｌ型角筒体における各角筒片の内側上部に配設
された、堰板挟着用アングル片と前記角筒片との間隙に
基礎型枠外周の堰板の上端を嵌入することによって、基
礎型枠が簡単に組立てられる。

（実施例） 以下本考案を図示の実施例について説明する。

（１）は角パイプ挿入用Ｌ型角筒体で同角筒片（１）を
構成する互いに直交する一双の角筒片（1a）（1a）の各
自由端面、及び両角筒片（1a）が交叉する隅角部外側面
が開口され、且つ同各角筒片（1a）の上面に角パイプ固
定用楔孔（２）が穿設されるとともに、前記両角筒片
（1a）（1a）の内側上部に三角形状平板（３）が配設さ
れ、同平板（３）の下面に、前記各角筒片（1a）と平行
に、且つ間隙を存して一双の堰板挟着用アングル片
（４）が溶着されて、基礎型枠組立コーナー金物が構成
されている。

而して前記基礎型枠組立てコーナー金物を使用して基礎
フーチングの型枠を組立てる場合、第５図に示すよう
に、構築すべき基礎フーチングの捨てコンクリート
（Ａ）上面に、基礎フーチングの所定位置を示す墨出し
をして、同位置に堰板止め水平アングル材（ａ）を配設
し、同アングル材（ａ）の水平部片を釘着（ｂ）する。
次いで基礎フーチングの出隅に垂直のＬ型コーナー
（ｃ）を配設し、同Ｌ型コーナー（ｃ）の両側部片を相
隣る前記水平アングル材（ａ）の垂直部片に固着し、同
Ｌ型コーナー（ｃ）の頂部に前記堰板組立用コーナー金
物を取付ける。

次いで相隣る前記コーナー金物のＬ型角筒体（１）の角
筒片（1a）間に亘って角パイプ（ｄ）を挿入し、前記楔
孔（２）に楔入した楔（５）によって、前記角パイプ
（ｄ）を角筒片（1a）内に固定する。

かくして前記角パイプ（ｄ）をＬ型コーナー（３）頂部
の楔板組立用コーナー金物間に井桁状に組立てたのち、
前記コーナー金物における角筒片（1a）とアングル片
（４）の垂直部片との間隙に剛性のある堰板（Ｂ）の上
端を嵌着するとともに、同堰板（Ｂ）の下端部を前記水
平アングル材（ａ）の垂直部片と捨てコンクリート
（Ａ）に固着されたアングル状の堰板止めピース
（ａ′）とによって固定して、基礎フーチング型枠本体
を組立てる。

このように、堰板（Ｂ）を組立てたのち、上端開口面の
中央において、相対する角パイプ（ｄ）の間に亘って、
パイプ製の幅止め材（ｅ）を十字状に組立て、前記型枠
本体が打設コンクリートの側圧によって外側に変形する
のを防止する。

図中（ｆ）は前記幅止め材（ｅ）を角パイプ（ｄ）に固
定するクランプである。

なお脱型時には、前記の逆の手順によって簡単に所期の
目的を達成することができる。

このように前記堰板組立用コーナー金物は、堰板止め水
平アングル材（ａ）、Ｌ型コーナー（ｃ）、角パイプ
（ｄ）、堰板（Ｂ）及び幅止め材（ｅ）等の規格化され
た型枠部材と資材とを組合せて用いることによって、型
枠工以外の職種によってフーチング型枠を簡単に組立て
ることができる。

（考案の効果） このように本考案に係る基礎型枠組立てコーナー金物に
よれば、他の規格化された型枠部材と組合せて使用する
ことによって、基礎型枠の組立工程の単純化を図り、専
門の型枠工以外の職種による基礎型枠の組立を可能なら
しめ、労務不足に対処することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る基礎型枠組立コーナー金物の一実
施例を示す斜視図、第２図はその平面図、第３図及び第
４図は夫々第２図の矢視III−III図、並に矢視IV−IV
図、第５図は前記コーナー金物を使用して組立てた基礎
フーチング型枠の斜視図、第６図はその部分縦断面図で
ある。 （１）……Ｌ型角筒体、（1a）……角筒片、（２）……
楔孔、（３）……三角形状平板、（４）……堰板嵌着用
アングル片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】自由端面、及び隅角部外側面の３方が開口
   する角パイプ挿入用Ｌ型角筒体における、互いに直交す
   る一双の角筒片の上面に角パイプ固定用楔孔を穿設する
   とともに、前記両角筒片の内側上部に三角形状平板を配
   設し、同平板の下面に、前記各角筒片と間隙を存して平
   行に一双の堰板挟着用アングル片を取付けてなることを
   特徴とする基礎型枠組立コーナー金物。