JPH07187297A - 給油装置 - Google Patents

給油装置

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JPH07187297A
JPH07187297A JP5337394A JP33739493A JPH07187297A JP H07187297 A JPH07187297 A JP H07187297A JP 5337394 A JP5337394 A JP 5337394A JP 33739493 A JP33739493 A JP 33739493A JP H07187297 A JPH07187297 A JP H07187297A
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oil
alcohol
gasoline
sensor
fuel tank
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JP5337394A
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Yozo Hirata
陽三 平田
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Tokico Ltd
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Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は燃料タンク内に残留する油蒸気を吸
引して添加剤が混入した油液も正確に油種判別するよう
構成した給油装置を提供することを目的とする。 【構成】 給油装置は、タンク内の油蒸気を採取する吸
引ホース12と、タンク給油口から吸引された油蒸気の
濃度を検出する油種センサ14と、タンク給油口から吸
引された油蒸気のアルコール濃度を検出するアルコール
センサ15と、を有する。制御回路25は、油種センサ
14の検出値と複数段階の閾値との比較により油種を判
別する油種判別プログラム25Aと、アルコールセンサ
15の検出値に基づいて油蒸気にアルコールが含まれて
いるか否かを判別するアルコール判別プログラム25B
と、油種判別プログラム25Aによる油種判別結果とア
ルコール判別プログラム25Bによるアルコール有無判
別結果との組み合わせにより油種及び添加剤の有無を判
定する判定プログラム25Cとが格納されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は給油装置に係り、特に車
両の燃料タンク等へガソリンや軽油といった油液を給油
するときに、その燃料タンク等に添加剤として水抜剤等
が投入されていたとしても、燃料タンク内の油蒸気(ベ
ーパ)に基づき、給油しようとする油種と燃料タンクの
油種とが一致するか否かの油種判断を正確に行えるよう
にした給油装置に関する。
【0002】
【従来の技術】給油所等においては、ガソリン供給用,
軽油供給用といったように、供給油種毎に給油装置が設
置されている。
【0003】そこで、この種の給油装置では、顧客の自
動車の燃料タンク等に給油する際、例えばガソリンを供
給すべきところを誤って軽油供給用の給油装置を使って
給油してしまうといった異油種給油事故を防止するため
に、油種判別機能が備えられる傾向にある。そして、こ
の油種判別機能を備えた給油装置は、ガソリンと軽油と
では飽和蒸気圧(蒸気濃度)が異なることに着目し、給
油前に燃料タンク内の残存油液のベーパ(油蒸気)を油
種判別装置の油種センサにベーパ(油蒸気)を当てて油
蒸気濃度を検出し、この検出結果に基づき燃料タンク内
の残存油液の油種を判別し、この燃料タンク内の残存油
液の油種と給油装置からの供給油液の油種とが一致した
ときのみ、給油が可能となるようになっている。
【0004】上記油種センサとしては、例えばベーパの
油蒸気濃度を検出する半導体式ガスセンサが使用されて
いる。この油種センサは、油蒸気濃度に応じて電気的特
性が変化し、これにより油種を判別することができる。
【0005】又、半導体式ガスセンサよりなる油種セン
サは、ガソリン,軽油等の油蒸気濃度の違いに応じた抵
抗値の変化を出力電圧の変化として検出するものであ
る。
【0006】ところが、給油の際に給油口のキャップを
外す度に空気中の水分が燃料タンク内に進入し、タンク
内壁に結露するため、次第に燃料タンクの底部に結露し
た水が溜まってしまう。そのため、燃料タンク内の燃料
にアルコールを主成分とする水抜剤等の添加剤を混入さ
せて燃料タンク内の水分を除去することがある。
【0007】このような水抜剤が混入された燃料タンク
内の油種を検出しようとした場合、特に水抜剤が混入さ
れた軽油の燃料タンクについてノズルが差し込み、油種
センサに付着する油蒸気から軽油であることを検出しよ
うとした場合は、水抜剤が混入された軽油の燃料タンク
の油蒸気濃度は、ガソリンの油蒸気濃度とほぼ同じにな
る場合があり、油種を判別することが難しくなる。
【0008】例えば、実際の給油作業としてガソリンの
燃料タンクにガソリンを補給しようとする場合、燃料タ
ンク内のガソリンの油蒸気を給油口から取得するときに
風等の影響を受け希釈されてしまったり、燃料タンクが
長い時間低温度環境下にあった場合等は、薄いガソリン
の油蒸気が油種センサに供給されてしまうことになる。
このような場合のガソリンの希薄な油蒸気を検出した場
合の油種センサの出力と、風等の影響を受け希釈された
り、燃料タンクが長い時間低温度環境下に置かれなかっ
た場合の水抜剤入りの軽油の濃厚な油蒸気を検出した場
合の油種センサの出力とが、ほぼ同じとなってしまう。
【0009】従って、ガソリン用の給油装置において
は、軽油用の燃料タンクに水抜剤が混入されている場合
には、軽油を使用する車両であっても、油種判別装置が
ガソリン用の燃料タンクであると誤判断してしまい給油
許可信号を出力してしまう。よって、給油作業者は給油
装置の油種判別結果を信頼して給油ノズルのノズルレバ
ーを開弁操作してしまい、軽油用の燃料タンクにガソリ
ンを給油して異油種混合事故(コンタミネーション)を
起こしてしまう。
【0010】そこで、本出願人は特開平5−32297
号公報にみられるように、油蒸気を吸引する吸引管路
に、油種センサと、アルコールの有無を判定するアルコ
ールセンサとを設け、燃料タンクの油蒸気に基づき油種
センサにより“燃料タンクの油種がガソリンである”と
判定した場合は、作業者の人手による油種確認作業を経
なければ給油できないように構成した給油装置を提案し
た。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記油種セ
ンサとアルコールセンサとを有し、両センサの検出結果
に基づいて油種を判定行う給油装置においては、例えば
給油ノズルから吸引される油蒸気の濃度により軽油又は
ガソリンを判定し、アルコール濃度により添加剤の有無
を判定するだけであった。
【0012】よって、従来の給油装置では、水抜剤の混
入を検出するためのアルコールセンサが設けられている
のに拘わらず、前述したガソリンの希薄な油蒸気と水抜
剤入りの軽油の濃厚な油蒸気とを正確に判別することが
できないので、油種センサによりガソリンと判定された
場合であってもアルコールセンサにより水抜剤の混入が
確認された場合は、給油所の作業者がその都度給油口の
臭いを嗅いで油種の確認を行わなければならず、その作
業が面倒であった。
【0013】そこで、本発明は上記課題を解決した給油
装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、送液手段に連
通されたホース先端に設けられた給油ノズルから油液を
燃料タンクに補給する一方、その補給に際しては、燃料
タンクから採取した雰囲気中の油蒸気濃度を検出する油
種センサからの出力の大小に基づき前記送液手段による
給油ノズルへの油液の供給を許可・禁止する制御手段を
備えた油種判別機能付の給油装置において、前記燃料タ
ンクから採取した雰囲気中の油蒸気に含まれるアルコー
ル分について感応するアルコールセンサを設け、前記油
種センサからの出力の大小に基づきガソリン・軽油を判
別し、前記送液手段による前記給油ノズルへの油液の供
給を許可・禁止する制御手段には、前記油種センサの検
出値の大きさに応じて、 (1)ガソリン (2)水抜剤入り軽油、希薄なガソリン (3)軽油 についての出力を区別すべく複数の閾値を設けるととも
に、前記アルコールセンサからの出力により、前記
(2)の水抜剤入り軽油と希薄なガソリンとを判別する
ことを特徴とする。
【0015】
【作用】制御手段に油種センサの検出値の大きさに応じ
て(1)ガソリン(2)水抜剤入り軽油、希薄なガソリ
ン(3)軽油についての出力を区別すべく複数の閾値を
設けられるとともに、制御手段がアルコールセンサから
の出力により、前記(2)水抜剤入り軽油と希薄なガソ
リンとを判別することにより油蒸気が希薄である場合や
添加剤が混入しているとき場合でも、正確な油種判定を
行うことができる。
【0016】
【実施例】図1に本発明になる給油装置の一実施例を示
す。
【0017】同図中、1は給油所敷地内に設けられた固
定式の計量機、2は計量機1内に配設された配管を示
し、この配管2の途中にはポンプモータ3によって駆動
されるポンプ4、給油量を計測する流量計5が設けられ
ている。又、流量計5には、流量に比例した流量パルス
を発信する流量パルス発信器6が装着されている。
【0018】7は基端側が上記配管2に接続された給油
ホース、8は給油ホース7の先端に設けられた給油ノズ
ルを示し、この給油ノズル8はノズルレバーを開弁操作
することにより吐出パイプ8Aから燃料タンクに油液を
吐出する。
【0019】9は計量機1の側面に設けられたノズル掛
けで、給油ノズル8が掛け外しされる部分である。この
ノズル掛け9には、給油ノズル8の掛け外しと連動して
オン,オフするノズルスイッチ10が設けられている。
従って、給油ノズル8がノズル掛け9から外されるとノ
ズルスイッチ10はオンになり、給油作業中であること
を示す給油作業中信号を後述する制御回路25に出力す
る。
【0020】11は給油ノズル8の吐出パイプ8A先端
に設けられた満タンセンサで、例えば一対の超音波発信
素子及び受信素子からなる超音波センサにより構成され
ており、燃料タンク(図示せず)内の液面に浸漬したと
き満タン検知信号を制御回路25に出力する。
【0021】12は給油ホース7に沿って設けられた油
蒸気吸引管路としての吸引ホースで、一端が給油ノズル
8の吐出パイプ8A先端まで延在し、吐出パイプ8A先
端で開口する油蒸気吸引口12Aとなっている。又、吸
引ホース12の他端は、計量機1内に延在して電磁三方
弁13に接続されており、電磁三方弁13より吸気ホー
ス12B,排気ホース12Cに分岐されている。さら
に、吸気ホース12B,排気ホース12Cの端部は、後
述する吸気ポンプ16,排気ポンプ17を介して開口す
る。
【0022】14は上記吸引ホース12の途中に配設さ
れ吸引ホース12から供給された油蒸気の油種を検出す
る油種センサで、燃料タンク内に貯留された油種の油蒸
気濃度に応じた油種検出信号を出力する。又、油種セン
サ14は、一般可燃性ガス用のガスセンサで、例えば酸
化スズに添加剤としてパラジューム等を添加した焼結型
半導体センサよりなり、ガソリン,軽油等といったCn
2n+2系の飽和炭化水素(ガソリン;n=4〜12,軽
油n=15〜20)を含む炭化水素の蒸気濃度に応じて
抵抗値が変化する。
【0023】よって、油種センサ14は、吸引ホース1
2から供給された油蒸気の油種により出力電圧が変化
し、油蒸気濃度に応じた電圧の油種検出信号を制御回路
25に出力する。即ち、油種センサ14の抵抗値はガソ
リン,軽油,アルコールガス(メチルアルコール;CH
3 OH,イソプロピルアルコール;CH3CH(OH)
CH3いずれも(OH)が付く)の種類に関係なく、炭
化水素のガス濃度のみに依存しており、ガス選択性がな
い。
【0024】15はアルコールセンサで、油種センサ1
4よりも上流側に位置するように吸引ホース12の途中
に配設され、燃料タンク内に貯留された油種の油蒸気に
含まれるアルコール濃度に応じたアルコール検出信号を
出力する。このアルコールセンサ15はアルコールに対
する感度のみが他の炭化水素に比べて非常に高い特性を
有するセンサで、例えば酸化スズ又は酸化スズにパラジ
ュームを少量添加したターゲットをスパッタ法により成
膜して製作され、その膜厚や結晶粒を油種センサのそれ
と異ならせて特性を変え、ガス選択性を持たせている。
【0025】又、アルコールセンサ15は、吸引ホース
12から供給された油蒸気に含まれるアルコール濃度を
検出し、この検出信号を制御回路25に出力する。
【0026】16は吸気ポンプで、吸気ホース12Bの
途中に配設され、吸引ホース12内の空気を排気して燃
料タンク内の油蒸気を吸引する。尚、吸気ポンプ16
は、モータと、該モータにより駆動される吸気用の気体
ポンプ(共に図示せず)とから構成されており、モータ
駆動時は吸引ホース12内に空気を導入して油蒸気吸引
口12Aから燃料タンク内の油蒸気を吸引する。
【0027】17は排気ポンプで、排気ホース12Cの
途中に設けられ、吸引ホース12内に空気を供給して吸
引ホース12内に残留する油蒸気及び上記各センサ1
4,15に付着した油蒸気を油蒸気吸引口12Aから排
気させる。尚、排気ポンプ17は、モータと、該モータ
により駆動される排気用の気体ポンプ(共に図示せず)
とから構成されており、モータ駆動時は吸引ホース12
内に空気を導入して油蒸気吸引口12Aから燃料タンク
内の油蒸気を排出する。
【0028】一方、18は計量機1の正面パネルに設け
られた表示装置で、給油量を表示する給油量表示器19
と、油種判別結果及び油種判別操作時の操作エラー等を
表示する油種判別状態表示器20と、アルコール混合判
定結果等を表示するアルコール混合表示器21とを有す
る。
【0029】又、22は計量機1の側面パネルに設けら
れた外部入力装置で、設定キー23と、設定キー23の
操作による設定内容を表示する設定表示器24とを有す
る。そして、設定キー23は計量機1について使用油種
を制御回路25に入力する機能と、プリセット給油時の
プリセット値,給油単価等を入力する機能とを有する。
【0030】さらに、制御回路25は、例えばマイクロ
コンピュータよりなり、その入力側には前述した流量パ
ルス発信器6,ノズルスイッチ10,油種センサ14,
アルコールセンサ15,外部入力装置22等と接続さ
れ、出力側はポンプモータ3,吸気ポンプ16,排気ポ
ンプ17,表示装置18等が接続されている。
【0031】そして、制御回路25の記憶エリア(RA
M又はROM)には、後述する油種判別処理のプログラ
ムとして油種判別プログラム25Aと、アルコール判別
プログラム25Bと、判定プログラム25Cと、及び各
プログラムを実行するための各種比較データ値等が格納
されている。
【0032】油種判別プログラム25Aは、油種センサ
14の検出値に対する閾値を3段階に設定し、この3段
階の閾値との比較により油種を判別する。アルコール判
別プログラム25Bはアルコールセンサ15の検出値に
基づいて燃料タンクから吸引された油蒸気にアルコール
が含まれているか否かを判別する。判定プログラム25
Cは、油種判別プログラム25Aによる油種判別結果と
アルコール判別プログラム25Bによるアルコール有無
判別結果との組み合わせにより油種及び添加剤の有無を
判定する。
【0033】26は給油ノズル8に設けられた油種判定
解除スイッチで、作業者の操作により油種判定処理が解
除される。従って、油種判定解除スイッチ26がオンに
操作されると、制御回路25は油種判定処理を実行せ
ず、ノズルスイッチ10がオンになるとポンプモータ3
を起動させて給油可能状態にする。
【0034】一般に給油所で扱う油種としてはガソリン
と軽油とが多いので、本実施例では、ガソリンと軽油と
の油種判定を行う場合を一例に挙げて説明する。ガソリ
ン及び軽油は、同じ炭化水素系で、主成分は飽和炭化水
素(Cn n+2 )であるが、炭素の数において、ガソリ
ンはC4 〜C12、軽油はC15〜C20の範囲の成分で構成
されている。即ち、軽油は沸点の高い成分(沸点250
〜300°C)、ガソリンは沸点の低い成分(沸点30
〜150°C)で構成されている。従って、軽油の油蒸
気濃度は低く、ガソリンの油蒸気濃度は高い。
【0035】一方、水抜剤等の添加剤は、主成分がアル
コールで、沸点は65°C、ガソリン成分と同程度であ
る。尚、ガス濃度は、軽油,アルコール,ガソリンの順
に高くなる。
【0036】このような軽油,ガソリン及び水抜剤の有
無を判別する場合、上記油種センサ14は図2(A)に
示すような特性を有している。即ち、油種センサ14は
吸引された油蒸気のガス濃度に対応して抵抗値が変化
し、前述した沸点の差によりガソリンと軽油との抵抗値
の差が大きいので、その検出値となる出力電圧の大きさ
により両者を容易に判別することができる。
【0037】一方、油種サンサ14は水抜剤の主成分で
あるアルコールを検出したときの抵抗値は軽油とガソリ
ンとの間となる。従って、油種サンサ14によって特に
ガソリンの油種判定を行う場合は、給油環境における温
度や風等の影響により、燃料タンク内の油蒸気圧が低く
なったり希薄になってしまうことを考慮する必要があ
り、この場合は、アルコールを主成分とする水抜剤が混
入された軽油の油蒸気と、ガソリンの希薄な油蒸気との
ガス濃度差が小さくなり、正確な油種検出を行うことが
難しい。
【0038】そのため、本実施例では、図2(B)に示
すように、油種センサ14の出力電圧の閾値を3段階
(A1〜A3)に設定する。例えば、水抜剤入りのガソ
リン及び希薄なガソリンの検出値の下限はレベルA1と
A2とのほぼ中間に位置し、水抜剤入りの軽油の検出値
の上限もレベルA1とA2とのほぼ中間に位置し、水抜
剤無しの軽油の検出値はレベルA2以下となるように各
閾値を設定する。
【0039】一方、アルコールセンサ15は、図3
(A)に示すようにアルコールに対して感度が高い特性
(同一油蒸気濃度の軽油,ガソリン,アルコールに対す
る抵抗値が最も近い特性)を有している。よって、水抜
剤入りの軽油の出力電圧と水抜剤入りのガソリンの出力
電圧とは、殆ど同じ値となり判別することができない。
又、ガス濃度の濃いガソリンの出力電圧は、上記水抜剤
入りの希釈な軽油の出力電圧とほぼ同じになる。
【0040】そのため、本実施例では、図3(B)に示
すように、アルコールセンサ15の出力電圧の閾値を2
段階(B1,B2)に設定する。例えば、水抜剤入りの
軽油及び水抜剤入りのガソリンの検出値の下限は、レベ
ルB1とB2とのほぼ中間に位置し、水抜剤入無しのガ
ソリンの検出値の上限もレベルB1とB2とのほぼ中間
に位置するが、希薄なガソリンの下限がレベルB1以下
になるように各閾値を設定する。
【0041】従って、油種センサ14により水抜剤入り
の軽油と希薄なガソリンとの判別ができないときは、ア
ルコールセンサ15の出力電圧の閾値B1,B2に基づ
いて水抜剤の有無を判別する。これにより、水抜剤入り
の軽油と希薄なガソリンとを判別することができ、油種
判定が正確に行われ、油種判定結果に対する信頼性も高
まる。
【0042】ここで、上記構成になる給油装置におい
て、制御回路25が実行する油種判定処理につき図4の
フローチャートを併せ参照して説明する。尚、上記給油
装置の給油ノズル8はガソリン給油用のものとする。
【0043】図4中、制御回路25は、ステップS1
(以下「ステップ」を省略する)で、ノズルスイッチ1
0がオンに切り換わったかどうかをチェックしており、
給油所の作業者がノズル掛け9から給油ノズル8を外す
とノズルスイッチ10がオンになる。そして、ノズルス
イッチ10がオンになると、S2に進み、吸引ホース1
2の油蒸気吸引口12Aと吸気ホース12Bとが連通す
るように電磁三方弁13を切り換えるとともに、吸気ポ
ンプ16を起動させる。そして、タイマをスタート(計
時開始)させる。
【0044】ここで、作業者がノズル掛け9から外した
給油ノズル8の吐出パイプ8Aを燃料タンクの給油口に
挿入すると、燃料タンクの油蒸気が給油ノズル8の吐出
パイプ8Aから吸引ホース12内に吸引され、吸引ホー
ス12途中に設けられたアルコールセンサ15及び油種
センサ14に供給される。そのため、アルコールセンサ
15及び油種センサ14は、前述したように油蒸気のガ
ス濃度に応じた出力電圧を出力する。
【0045】次のS3では、油種センサ14の出力電圧
がレベルA1以下かどうかをチェックしており、もし油
種センサ14の出力電圧がレベルA1以下のときは、S
4に進み、油種センサ14の出力電圧がレベルA2以下
かどうかをチェックする。
【0046】S4において、油種センサ14の出力電圧
がレベルA2以下のときは、S5に進み、タイマのカウ
ント値が予め設定されたT=T0 になったかどうかをチ
ェックする。従って、タイマのカウント値がT<T0
ときは、上記S3に戻り、S3〜S5の処理を繰り返
す。
【0047】従って、油蒸気を吸引開始してから所定時
間T0 が経過するまでに複数回油種センサ14の出力電
圧がレベルA1及びレベルA2と比較され、いずれもレ
ベルA2以下のときは、S4でT=T0 になった時点で
S6に進み、図2(B)から分かるようにレベルA2以
下であれば燃料タンクの油種が軽油であると判定する。
そして、S7で吸気ポンプ16への吸気信号の出力を停
止させて油種判別状態表示器20に例えば「軽油給油不
可」と表示させるとともに、給油ポンプ4のポンプモー
タ3を起動禁止状態にする。又、S7では、ポンプモー
タ3を起動禁止にするとともに、排気ポンプ17に駆動
信号を出力した後、後述する図6のS32に進み、クー
リニング処理を実行する。
【0048】しかし、S3において、油種センサ14の
出力電圧がレベルA1と等しいときあるいはそれ以上の
ときは図2(B)から分かるようにS8に進み、燃料タ
ンクの油種がガソリン又は水抜剤入りのガソリンと判定
する。そして、S9で油種判別状態表示器20に例えば
「ガソリン給油OK」と表示させるとともに、給油ポン
プ4のポンプモータ3を起動させ、給油可能状態にす
る。
【0049】又、上記S4において、油種センサ14の
出力電圧がレベルA2と等しいときあるいはそれ以上の
ときはS10に進み、A2フラグに1を加算してS11
でA2フラグ=2かどうかをチェックする。ここで、A
2フラグ=1のときは、S3に戻り、再度油種センサ1
4の出力電圧をチェックする。
【0050】そして、2回目になるとS11でA2フラ
グ=2となるため、S12に進む。S12では、アルコ
ールセンサ15の出力電圧がレベルB1以下かどうかを
チェックしており、もしアルコールセンサ15の出力電
圧がレベルB1以下でないときは、S13に進み、アル
コールセンサ15の出力電圧がレベルB2以下かどうか
をチェックする。 もし、S13において、アルコール
センサ15の出力電圧がレベルB2と等しいときあるい
はそれ以上のときは油種がガソリンではないのでS14
に進み、燃料タンクの油種が水抜剤入りの軽油と判定す
る。そして、S15で油種判別状態表示器20に例えば
「軽油給油不可」と表示させるとともに、アルコール混
合表示器21に「水抜剤混入」と表示させて給油ポンプ
4のポンプモータ3を起動禁止状態にする。又、S15
では、ポンプモータ3を起動禁止にするとともに、排気
ポンプ17に駆動信号を出力した後、後述する図6のS
32に進み、クリーニング処理を実行する。
【0051】しかし、S12において、アルコールセン
サ15の出力電圧がレベルB1以下のときは、S16に
進み、図3(B)から分かるように油蒸気が希薄なガソ
リンで燃料タンクの油種がガソリンと判定する。そし
て、S17で吸気ポンプ16への吸気信号の出力を停止
させて油種判別状態表示器20に例えば「ガソリン給油
OK」と表示させるとともに、給油ポンプ4のポンプモ
ータ3を起動させ、給油可能状態にする。
【0052】又、S13において、アルコールセンサ1
5の出力電圧がレベルB2以下であるときは、S18に
進み、図3(B)から分かるように燃料タンクの油種が
水抜剤入りのガソリンと判定する。そして、S19で油
種判別状態表示器20に例えば「ガソリン給油OK」と
表示させるとともに、アルコール混合表示器21に「水
抜剤混入」と表示させて給油ポンプ4のポンプモータ3
を起動させ、給油可能状態にする。
【0053】このように、油種センサ14の出力電圧を
レベルA1,A2で判定することにより軽油かガソリン
かを判別し、アルコールセンサ15の出力電圧をレベル
B1,B2で判定することにより水抜剤入りの軽油か希
薄なガソリンかを判定することができ、水抜剤の有無に
拘わらず油種判定を正確に行うことができ、異油種混合
事故(コンタミネーション)を確実に防止することがで
きる。従って、給油装置の油種判定処理に対する信頼性
が高まり、その結果、給油所の作業者が給油口の臭いを
嗅ぐ必要もなくなり、作業者の労力を軽減することが可
能になる。
【0054】上記S9,17,19で燃料タンクの油種
がガソリンと判定されて給油ポンプ4が起動された後
は、油種判定処理を終了させるべく図5のS21に進
み、吸気ポンプ16への吸気信号の出力を停止させる。
【0055】次のS22では、排気ポンプ17を起動さ
せるとともに電磁三方弁13により排気ホース12C側
に切り換え、吸気ホース12内に吸引された油蒸気を油
蒸気吸引口12Aから排気する。そして、S23では、
給油ノズル8のノズルレバーが開弁操作されて給油が開
始されると、給油計測処理を行う。即ち、給油ノズル8
を開弁させると、地下タンク(図示せず)内のガソリン
がポンプ4に汲み上げられ配管2及び給油ホース7を介
して燃料タンクに供給される。
【0056】このように給油されたガソリンの給油量は
流量計5で計測され、流量に応じた流量パルスが流量パ
ルス発信器6から制御回路25に出力される。そして、
計測された給油量は給油量表示器19に表示される。
【0057】次のS24では、満タンセンサ11から燃
料タンク内の油液の液面を検出信号として読み込み、S
25ではこの液面検出信号の有無により満タンであるか
否を判定する。このS25において、満タンであると判
定したときは、燃料タンク内の油液の液面が給油口近傍
まで上昇しており、給油ノズル8の吐出パイプ8A先端
が油液の液面に接触している。
【0058】従って、S26に進み、ポンプ駆動信号の
出力を停止させてポンプモータ3を停止させる。そし
て、S27では、既にS22で駆動されている排気ポン
プ17の作動を遅延させるべく、吸気ホース12内の油
上記を蒸発させるための排気タイマをスタートさせる。
【0059】作業者は給油口から燃料タンクの給油ノズ
ル8を外してノズル掛け9に掛ける。さらに、S28で
は、ノズルスイッチ10がオンになったかどうかをチェ
ックしており、ノズルスイッチ10がオフになったとき
は、給油ノズル8がノズル掛け9に戻され給油作業が終
了したものと判断する。
【0060】又、上記S25において、液面検出信号が
無いときは、S29に進み、ノズルスイッチ10がオン
になったかどうかをチェックする。もし、ノズルスイッ
チ10がオンであるときは、給油中と判断して上記S2
3に戻り、S23〜S25の処理を繰り返す。しかし、
S29において、ノズルスイッチ10がオフであるとき
は、給油ノズル8がノズル掛け9の戻されたものと判断
し、S30に進み、ポンプ駆動信号の出力を停止させて
ポンプモータ3を停止させる。そして、S31で排気タ
イマをスタートさせる。
【0061】このように、排気ポンプ17が駆動される
と、吸気ホース12の油蒸気吸引口12Aから吸気した
油蒸気は、排気ポンプ17、アルコールセンサ15、油
種センサ14、吸気ホース12を介して油蒸気吸引口1
2Aから大気中に放出される。この間、吸気ホース12
内に残存している油蒸気及びアルコールセンサ15、油
種センサ14に付着された油蒸気は、排気時の送風によ
り放散され、クリーニング処理が行われる。
【0062】上記S28でノズルスイッチ10がオフに
なったとき、あるいはS31で排気タイマがスタートし
た後は、図6に示すS32に進み、排気タイマの計測時
間が予め設定されているクリーニング処理に必要な所定
時間を経過したか否かをチェックする。このS32にお
いて、排気タイマの計測時間が所定時間を経過したとき
は、S33に進み、排気信号の出力を停止し、排気ポン
プ17を停止させる。
【0063】そして、S34では、排気タイマをリセッ
トしてクリーニング処理を終了するとともに、一連の給
油処理を終了する。
【0064】又、上記S32において、排気タイマの計
測時間が所定時間を経過していないときは、S35に進
み、ノズルスイッチ10がオンになったかどうかをチェ
ックする。もし、ノズルスイッチ10がオフならばS3
2に戻る。
【0065】しかし、S35において、ノズルスイッチ
10がオンになったときは、クリーニング処理中に給油
ノズル8をノズル掛け9から外して次の給油作業を開始
しようとしているのであるから、次のS36でエラー報
知を行う。このエラー報知は、給油ノズル8をノズル掛
け9に戻し、ノズルスイッチ10がオフになるまで継続
し(S37)、ノズルスイッチ10がオフになるとエラ
ー報知を停止させる(S38)。尚、エラー報知を停止
させた後は、上記S32に戻り、上記排気タイマの処理
を実行する。
【0066】又、上記S7及びS15の給油禁止処理の
後は、図6に示すS40に進み、吸気信号の出力を停止
して吸気ポンプ16への吸気信号の出力を停止させる。
次のS41では、排気信号を出力して排気ポンプ17を
起動させるとともに電磁三方弁13により排気ホース1
2C側に切り換え、吸気ホース12内に吸引された油蒸
気を油蒸気吸引口12Aから排気する。
【0067】さらに、S42では、ノズルスイッチ10
がオフになったかどうかをチェックする。そして、給油
ノズル8をノズル掛け9に戻されてノズルスイッチ10
がオフになると、S43に進み、タイマをリセットす
る。その後は、前述したS32以降の処理を実行する。
【0068】尚、上記実施例ではガソリンと軽油とを判
別するものとして説明したが、これ以外の油種を判別す
るようにしても良いのは勿論である。
【0069】又、上記実施例では、油種センサ14の出
力電圧値をチェックした後、アルコールセンサ15の出
力電圧値をチェックすることにより油種判別を行った
が、これに限らず、先にアルコールセンサ15の出力電
圧値をチェックした後、油種センサ14の出力電圧値を
チェックするようにしても良いのは勿論である。
【0070】
【発明の効果】上述の如く、本発明になる給油装置は、
制御手段に油種センサの検出値の大きさに応じて(1)
ガソリン(2)水抜剤入り軽油、希薄なガソリン(3)
軽油についての出力を区別すべく複数の閾値を設けられ
るとともに、制御手段がアルコールセンサからの出力に
より、前記(2)水抜剤入り軽油と希薄なガソリンとを
判別することにより油蒸気が希薄である場合や添加剤が
混入しているとき場合でも、正確な油種判定を行うこと
ができる。そのため、例えば添加剤入りの軽油用燃料タ
ンクに誤ってガソリンを給油してしまうといった異油種
混合事故(コンタミネーション)を確実に防止すること
ができる。従って、油種判定処理に対する信頼性が高ま
り、その結果、従来のように給油所の作業者が給油口の
臭いを嗅ぐ必要もなくなり、作業者の労力を軽減するこ
とができる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる給油装置の一実施例の概略構成図
である。
【図2】油種センサの特性を説明するためのグラフであ
る。
【図3】アルコールセンサの特性を説明するためのグラ
フである。
【図4】制御回路が実行する油種判定処理のフローチャ
ートである。
【図5】図4の処理に続いて実行される給油処理のフロ
ーチャートである。
【図6】図4及び図5の処理に続いて実行されるクリー
ニング処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 計量機 3 ポンプモータ 4 ポンプ 5 流量計 7 給油ホース 8 給油ノズル 9 ノズル掛け 10 ノズルスイッチ 12 吸引ホース 13 三方電磁弁 14 油種センサ 15 アルコールセンサ 16 吸気ポンプ 17 排気ポンプ 18 表示装置 19 給油量表示器 20 油種判別状態表示器 21 アルコール混合表示器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送液手段に連通されたホース先端に設け
    られた給油ノズルから油液を燃料タンクに補給する一
    方、その補給に際しては、燃料タンクから採取した雰囲
    気中の油蒸気濃度を検出する油種センサからの出力の大
    小に基づき前記送液手段による給油ノズルへの油液の供
    給を許可・禁止する制御手段を備えた油種判別機能付の
    給油装置において、 前記燃料タンクから採取した雰囲気中の油蒸気に含まれ
    るアルコール分について感応するアルコールセンサを設
    け、 前記油種センサからの出力の大小に基づきガソリン・軽
    油を判別し、前記送液手段による前記給油ノズルへの油
    液の供給を許可・禁止する制御手段には、前記油種セン
    サの検出値の大きさに応じて、 (1)ガソリン (2)水抜剤入り軽油、希薄なガソリン (3)軽油 についての出力を区別すべく複数の閾値を設けるととも
    に、前記アルコールセンサからの出力により、前記
    (2)の水抜剤入り軽油と希薄なガソリンとを判別する
    ことを特徴とする給油装置。
JP5337394A 1993-12-28 1993-12-28 給油装置 Pending JPH07187297A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010030623A (ja) * 2008-07-28 2010-02-12 Tominaga Oil Pump Mfg Co Ltd 給油所の相分離監視システム
JP2010223732A (ja) * 2009-03-23 2010-10-07 Aisan Ind Co Ltd 燃料性状判定装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010030623A (ja) * 2008-07-28 2010-02-12 Tominaga Oil Pump Mfg Co Ltd 給油所の相分離監視システム
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