JPH071850B2 - デイジタル処理fm変調装置 - Google Patents

デイジタル処理fm変調装置

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JPH071850B2
JPH071850B2 JP20207485A JP20207485A JPH071850B2 JP H071850 B2 JPH071850 B2 JP H071850B2 JP 20207485 A JP20207485 A JP 20207485A JP 20207485 A JP20207485 A JP 20207485A JP H071850 B2 JPH071850 B2 JP H071850B2
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、2進数値に量子化されたディジタル信号に加
算,乗算などの演算を施してFM信号を得るディジタル処
理FM変調装置に関するものでる。
従来の技術 最近、入力信号をA/D変換器によって2進数値に量子化
し、そのディジタル数値の加減算,乗算などの演算を施
すことによって波,変復調などの信号処理を行なって
出力信号の標本値を得、さらにそれをD/A変換器によっ
てアナログ信号に変換して出力信号を得る方式が用いら
れはじめた。このような方式は従来、アナログ信号処理
が主流であったテレビジョン、VTR、ビデオディスク等
の信号処理にも用いることができる。
従来のディジタル処理FM変調装置としては、例えば特公
昭52−5210号公報に示されている。第5図はこの従来の
ディジタル処理FM変調装置のブロック図を示すものであ
り、1はディジタル数値で表現された変調信号S〔(n
−1)T〕の入力端子、2は変調信号S〔(n−1)
T〕に定数C1を乗じる乗算器、3は1標本化周期Tの遅
延素子、4は乗算器2と遅延素子3の出力信号を加算す
る加算器、5は加算器4の出力信号に定数C2を加算しそ
の出力を遅延素子3に入力する加算器、6は加算器5出
力信号であるディジタル数値を位相角とする余弦値を出
力するCOS変換器、7はディジタル数値で表現されたFM
信号F(nT)の出力端子である。
以上のように構成された従来のディジタル処理FM変調装
置において、遅延素子の出力信号をφ〔(n−1)
T〕、加算器5の出力信号をφ(nT)とすると φ(nT)=C2+C1S〔(n−1)T〕 +φ〔(n−1)T〕 ……(1) である。式(1)は標本化周期T以前においては φ〔n−1)T〕=C2+C1S〔n−2)T〕 +φ〔n−2)T〕 ……(2) であるから、式(1),2より φ(nT)=2C2+C1{S〔n−2)T〕 +S〔n−1)T〕}+φ〔(n−2)T〕……(3) となる。同様の操作を(n−1)回繰り返すと となる。従って、C0S変換器6出力信号F(nT)は となる。
一方、周知の如く、FM信号f(t)は瞬時位相をθ
(t)、変調信号をs(t)、搬送角周波数をω0、変
調の深さを示す係数をmfとすれば で与えられる。f(t)のt=nTにおける標本値は であり、式(7)における積分項は定積分の定義式より であるからs(t)の時間変動に対して充分小さい時間
間隔Tを考えれば よって定数C1=mfT,C2=ω0Tとすれば式(5)は式
(6)における標本値の近似値を与えており、その誤差
は実用上無視出来る。したがって、F(nT)をディジタ
ル−アナログ変換してアナログ信号に変換すればFM変調
信号出力に極めて近い出力信号が得られる。
なお、以上においてF(nT),S(nT),φ(nT)はディ
ジタル数値を、f(t),s(t),θ(t)はアナログ
数値を示している。
また、以上の構成において、加算器4と5を入れ換えて
もよい。
以上は変調信号として一般的な形を考えたものである
が、変調信号が正弦波信号の場合、すなわち s(t)=Αcos(ωmt) ……(10) とし、固定の位相角θ(0)を省略すると、 ここで、Δω=mfΑは最大角周波数変位を示し、β=Δ
ω/ωmは変調指数を示すものとすると f(t)=cos{ω0t+βsinωmt} ……(12) であって、これを展開すると、 f(t)=cosω0t・cos{βsinωmt} −sinω0t・sin{βsinωmt} ……(13) となるが、これはさらにベッセル関数を用いて展開で
き、 f(t)=J0(β)cosω0t +J1(β)cos(ω0+ωm)t−J1(β)cos(ω0
ωm)t +J2(β)cos(ω0+2ωm)t +J2(β)cos(ω0−2ωm)t +……… +Jn(β)cos(ω0+nωm)t +(−1)nJn(β)cos(ω0−nωm)t +……… ……(14) したがって、FM信号は単一正弦波で変調されたときでも
多数の側波成分が生じ、搬送波を中心に上下に入力変調
信号周波数の間隔で分布する。これはディジタル信号で
表現されたFM信号F(nT)についても同様である。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、従来のアナログ信号処理により得られた
FM信号においては下側波の角周波数のω0−nωmが負と
なるものは角周波数がnωm−ω0となって零以上の帯域
に折り返す。さらにディジタル信号処理により得られた
FM信号においては、その標本化角周波数を とすると、上記アナログ信号処理における角周波数零で
の折り返しに加えて、上側波の角周波数ω0+nωmのものがωc−(ω0+nωm)となって角周波数 の帯域に折り返す。すなわち、ディジタル信号処理によ
るFM信号においてはディジタル信号として有効な角周波
数帯域は であるが、これを越える帯域にある下側波,上側波は妨
害波としてFM信号の有効帯域に混入する。
特に、VTRのFM変調装置においては、VTRで使用するFM変
調方式が変調信号に対して搬送波の周波数が低い、いわ
ゆる低搬送波FM方式であるため、変調信号である輝度信
号の高域成分で変調されるとその第2下側波が周波数ゼ
ロで折り返して帯域内の第1側波とビートを発生するこ
とになる。
例えばVHS方式のVTRの場合、FM信号の瞬時周波数 は変調信号である輝度信号の同期信号部分で3.4MHz,白
レベルで4.4MHz,輝度信号はエンファシスされ、一定レ
ベルでクリップされているが、このダーククリップ部分
で約2.9MHz,ホワイトクリップ部分で約5MHzである。こ
れに対し、輝度信号は3〜4MHzの帯域を有し、輝度信号
の高域成分と2.9MHz〜5MHzの範囲内にある搬送波の周波
数はほぼ等しくなっているので、下側波においては約2M
Hz以上の高域成分の第2下側波以上が折り返すことにな
る。さらにこれをディジタル信号処理で実現した場合、
例えば標本化周波数が18MHzのとき2MHz強以上の高域成
分の第2上側波以上が折り返すことになる。特に、上側
波の折り返しはディジタル信号処理独特のものであるた
め、ディジタル信号処理方式がアナログ信号処理方式に
対して信号劣化下の原因とならないためには標本化周波
数を十分に高くしなければならないという問題点を有し
ていた。
本発明はかかる点に鑑み、角周波数零および角周波数ω
c/2からの折り返し成分を除去したFM信号を発生する、
従来のアナログ信号処理における問題点をも解決したデ
ィジタル信号処理FM変調装置を提供することを目的とす
る。
問題点を解決するための手段 本発明のディジタル信号処理FM変調装置は、動作クロッ
ク角周波数がωcで搬送角周波数がω0のFM変調信号を
得るディジタル処理FM変調装置において、ωaをωc/2
以下の任意の角周波数として、搬送角周波数の絶対値が
|ω0−ωa|(または|ω0+ωa|)で互いに90度の位相
差を有する第1、第2のFM変調信号を得る手段と、前記
第1、第2のFM変調信号の帯域を角周波数の範囲が0か
らωc/2においてほぼ、ωaとωc/2−ωaの小さい方以
下(またはωc/2−ωaとωaの大きい方以上)に帯域
制限する手段と、前記帯域制限した第1のFM変調信号に
角周波数が前記ωaの第1の正弦波信号を乗じ、前記帯
域制限した第2のFM変調信号に角周波数が前記ωaで前
記第1の正弦波信号とは90度の位相差を有する第2の正
弦波信号を乗じ、各々第1、第2の乗算信号を得る手段
と、前記第1、第2の乗算信号を加算または減算する合
成手段とを備えたものである。
作用 本発明は前述した構成により、クロック角周波数ωc
ディジタル処理して得られる搬送色信号ω0のFM変調信
号において、有効帯域 に有効帯域外から折り返してくる不要上下側波を、搬送
角周波数の絶対値を|ω0−ωa|または|ω0+ωa|と
することにより必要な信号を0以上ωa以下または の帯域に、不要上下側波を または の帯域に分離した互いに90度の位相差を有する第1,第2
のFM変調信号を得、帯域を制限して不要上下側波を除去
し、それぞれに角周波数がωaで互いに90度の位相差の
正弦波信号を乗じ、これらを合成することにより、搬送
角周波数がω0の不要上下側波の繰り返し成分が除去さ
れたFM変調信号を得ることができる。
実 施 例 第1図は本発明の第1の実施例におけるディジタル処理
FM変調装置のブロック図を示すものである。第1図にお
いて、1は変調信号S〔(n−1)T〕の入力端子、2
は変調信号S〔(n−1)T〕に定数C1を乗じる乗算
器、3は1標本化周期Tの遅延素子、4は乗算器2と遅
延素子3の出力信号を加算する加算器、5は加算器4の
出力信号に定数C2′を加算し遅延素子3に入力する加算
器、6は加算器5出力信号であるディジタル数値を位相
角とする余弦値を出力するCOS変換器、7はFM信号F(n
T)の出力端子で、以上は第5図従来例の構成と同様な
ものである。第5図の構成と異なるのは加算器5出力信
号であるディジタル数値を位相角とする正弦値を出力す
るSIN変換器8、COS変換器6、SIN変換器8出力信号か
ら高域成分または低域成分を除去する第1,第2のフィル
タ9,10、第1,第2のフィルタ9,10出力信号にそれぞれ角
周波数がωaで互いに90度の位相差を有する正弦波信号
例えばcos(nωaT)sin(nωaT)を乗じる乗算器1
1,12、乗算器11,12出力信号を加算または減算する合成
器13を設け、加算器5における定数C2′を(ω0−ωa
Tまたは(ω0+ωa)Tとした点である。
上記のように構成された本発明の実施例のディジタル処
理FM変調装置について、以下その動作を説明する。C0S
変換器6出力信号Fc(nT)は従来例における式(5)と
同様 であり、SIN変換器8出力信号Fs(nT)は であってFc(nT),Fs(nT)は互いに90度の位相差を有
する第1,第2のフィルタ9,10がない時、合成器13出力信
号F(nT)は となり、C2=ω0T±ωaTとすると出力端子7には従来
例と同じ出力信号F(nT)が得られる。
次に、S(nT)=Acos(nωmT)とし、θ(0)を省
略すると、前述の説明から明らかに、 Fc(nT)J0(β)cos(nC2) +J1(β)cos〔n(C2+ωmT)〕 −J1(β)cos〔n(C2−ωmT)〕 +J2(β)cos〔n(C2+2ωmT)〕 +J2(β)cos〔n(C2−2ωmT)〕 +……… ……(18) Fs(nT)J0(β)sin(nC2) +J1(β)sinn(C2+ωmT) −J1(β)sinn(C2−ωmT) +J2(β)sinn(C2+2ωmT) +J2(β)sinn(C2−2ωmT) +……… ……(19) となり、 となる。したがって、同一特性の第1,第2のフィルタ9,
10でFc(nT),Fs(nT)から特定の側波を除去すると、
出力端子9に得られるFM信号F(nT)から対応する側波
が除去される。以上は変調信号が正弦波信号の場合であ
るが、変調信号がどのような信号であってもFc(nT),
Fs(nT)がフーリェ展開でき同じ周波数成分を有する正
弦波信号の集合であると考えられるので同様である。
第2図は本発明により、FM信号の有効角周波数帯域 を越える有害な下側波,上側波が除去される原理を説明
する図、第3図は第1,第2のフィルタ9,10の特性を説明
する図である。第2図(a)は従来のFM変調装置におけ
るFM信号のスペクトルの内、搬送波と第1,第2上下側波
を示したもので、角周波数ω0の搬送波と角周波数ω0±
ωmの第1上下側波は の有効帯域内に、第2上側波、第2下側波の角周波数は と有効帯域外にあって、それぞれ角周波数がωc−(ω0
+2ωm),−(ω0−2ωm)となって有効帯域内に折
り返している場合を示している。なお、折り返しスペク
トルは破線で示している。以上の状態では第1,第2上側
波、第1,第2下側波はそれぞれ同一帯域内にあって、こ
れを周波数的に分離することができない。
第2図(b)はC2′=ω0−ωa)T, の場合のFc(nT),Fs(nT)のスペクトルの内、搬送波
と第1,第2上下側波を示したものである。今、零 て、角周波数ω0−ωaの搬送波とω0+ωm−ωaの第1
上側波は帯域Aに、ωa+2ωm−ωaの第2上側波は帯
域Bに、ω0−ωm−ωaの第1下側波は帯域Eにあって
帯域Aに折り返し、ω0−2ωm−ωaの第2下側波は帯
域Fにあって帯域Bに折り返す。すなわち、第2図
(a)において有効帯域AおよびBにあった搬送波、第
1上下側波は第2図(b)においては折り返し成分も含
めて帯域Aに分布し、第2図(a)において有効帯域外
CおよびEにあった第2上下側波は第2図(b)におい
ては折り返しも含めて帯域Bに分布する。従って第3図
(a)に示すような帯域Aを通過域,帯域Bを遮断域と
するフィルタを用いることにより第2図(c)に示すよ
うに第2図(a)において有効帯域外にあった第2上下
側波を除くことができ、これを前述のように乗算器11,1
2、加減算器13で周波数変換することにより第2図
(d)に示すような第2上下側波の折り返し成分の含ま
ないFM信号を得ることができる。
さらに、有効帯域外DおよびFにある上下側波も第2図
(b)においては帯域Bに折り返すのでこれも除去する
ことができ、結局 の範囲にある上下側波を完全に除去することができる。
第2図(a)のFM変調信号に対してC2′=ω0+ωaT, の場合、角周波数がω0+ωa,ω0+ωm+ωaとなった
搬送波と第1上側波は帯域Cにあって帯域Bに折り返
し、ω0+2ωm+ωaとなった第2上側波は帯域Dにあ
って帯域Aに折り返し、ω0−ωm+ωaとなった第1下
側波は帯域Bに、ω0−2ωm+ωaとなった第2下側波
は帯域Aにある。すなわち、搬送波と第1上下側波は帯
域Bに、第2上下側波は帯域Aに分布する。従って第3
図(b)に示すような帯域Aを遮断域、帯域Bを通過域
とするフィルタを用いることにより第2図(a)におい
て有効帯域外にあった第2上下側波を除くことができ、
これを前述の様に周波数変換することにより第2上下側
波の折り返し成分の含まないFM信号を得ることができ
る。
なお、第3図(a),(b)において実線で示した特性
は理想低域波器,理想高域波器であり、破線で示し
た特性は実現可能な特性で、回路素子数を増す程、理想
特性に近づけることができる。
以上の説明で としたが、この時、FM信号の必要スペクトラムと折り返
し不要スペクトラムは の範囲で完全に分離することができる。
の時、一部帯域は重なり完全に分離することはできな
い。しかし、 のときωa=ω0とすることで第2図(b)における第1
上下側波,第2上下側波の角周波数の絶対値はほぼ等し
くなり、フィルタの通過域を0からω0とすることで、
上下側波が対称に帯域制限されたFM変調信号を得ること
ができる。上下側波が対称に帯域制限されたFM変調信号
はその振幅変動が比較的少ないという特徴がある。な
お、 とし、フィルタの通過域を とすればよい。
このように本実施例によれば、搬送角周波数の絶対値が
|ω0−ωa|または|ω0+ωa|で互いに90度の位相差
を有する第1,第2のFM信号を得る手段と、第1,第2のFM
信号の帯域を制限して不要成分を除去する第1,第2のフ
ィルタ9,10と、第1,第2のフィルタ9,10出力信号に角周
波数がωaで互いに90度の位相差を有する正弦波信号を
乗じる乗算器11,12出力信号を合成して搬送角周波数が
ω0のFM変調信号を得る合成器13を設けることにより上
下側波の折り返しのないFM変調信号を得ることができ
る。特に とすることにより、 にある上下側波をほぼ残し、 の範囲にあって折り返し成分となる上下側波をほぼ完全
に除くことができる。また、ωaω0または とすることにより上下側波が対称に除去されたFM変調信
号が得られる。
なお、 の成分、ωc以上の成分については除去できないが、一
般にはこの成分は非常に小さく、VTRにおけるFM変調装
置では全く問題とならない。
次に の時、以下に説明するように第1,第2のフィルタ9,10、
乗算器11,12、合成器13は簡略化される。すなわち、乗
算器11,12の乗数cos(nωaT),sin(nωaT)は ただしn=0,1,2,3,4,5,6,7,………となって、乗算器1
1,12の乗数は1,−1,0だけとなり、しかも、どちらか一
方は必ず0である。したがって、乗算器11,12と合成器1
3は符号変換器とスイッチだけで構成できる。また、第
1,第2のフィルタ9,10も乗算器11,12の乗数の0の時出
力する必要がないので交互に出力信号を得る構成にすれ
ばよく、その結果その大部分を共用化することができ
る。
第3図(a)において実線で示す理想低域波器の特性
はフーリェ級数で表わすことができる。同図において横
軸をωT,縦軸を|H|(Hは理想低域波器の伝達関数)
とすれば、 ここでcos(hωT),h=1,3,5……は と表わされる。ただし、Zは離散時間システムを表わす
Z変換式の演算子で、Z-1は1標本化周期分の遅延を示
す遅延演算子である。以上より、式(22)を用いて式
(21)|H|をZ変換式H(z)で表わせば しかし、式(23)のH(z)は無限個の入力信号値に対
して演算を行って出力信号値を求める形をとる。そこ
で、このH(z)の特性を有限個の入力信号値に対する
演算によって出力信号値を求めるようH1(z)で近似す
る。このH1(z)を係数a1〜aM(Mは正の整数)を使っ
て次のように表わす。
しかし、H1(z)は出力信号の遅延時間はゼロである
が、式(24)の中の負方向の遅延演算子Z〜Z2M-1は実
回路では実現できないので、出力信号の遅延時間(2M−
1)Tであるが周波数応答はH1(z)と等価なH2(z)
で実現する。
ここでG1(z),G2(z)を次式のように定義すれば、 G1(z)=Z-(2-1) ……(26) G2(z)=aM+aM-1Z-2+……+a1Z-2(M-1) +a1Z-2M+……+aMZ-2(2M-1) ……(27) 前記H2(z)は と表わせる。以上より、第3図に示す理想低域波器の
近似波特性をもつH2(z)は、時間2T間隔にある2M個
の信号値(式(28)のG2(z))と、その2M個の信号値
の真中にある1個の信号値(式(28)のG1(z))とで
計2M+1個の信号値に対する演算によって出力信号値を
求める形となる。なお、理想高域波器の近似波特性
H3(z)は である。
第4図は以上のようにして求めたH2(z)を第1,第2の
フィルタ9,10として使用した本発明の実施例におけるデ
ィジタル処理FM変調装置の の時の構成図であって、第1,第2のフィルタ9,10、乗算
器11,12、合成器13の部分がH2(z)の特性を持つフィ
ルタ1つとスイッチ3つと符号変換器1つで構成できる
ことを示している。同図において、14は第1のスイッ
チ、15は第2のスイッチ、16は遅延段、17は第3のフィ
ルタ、18は加算器、19は符号変換器、20は第3のスイッ
チであって、遅延段16は遅延素子21,22,23で、第3のフ
ィルタは遅延素子24,25,26,27,28,28,29と遅延素子25,2
7の出力を加算する加算器30と遅延素子24の入力遅延素
子29の出力を加算する加算器31と、加算器30,31の出力
にそれぞれ定数a1,a2を乗じる乗算器32,33と乗算器32,
33の出力を加算する加算器34とより成る。
以上のように構成された本実施例のディジタル処理FM変
調装置の の時の構成例について、以下その動作を説明する。第1,
第2のスイッチ14,15の制御信号の周期は であって、クロック毎にスイッチが切換り、kを任意の
整数とすると第1のスイッチの出力はn=2kの時Fc(n
T),n=2k+1の時Fs(nT)であり、第2のスイッチの
出力はn=2kの時Fs(nT),n=2k+1の時Fc(nT)であ
るものとする。また、遅延段16はG1(z)、第3のフィ
ルタ17はG2(z)のM=2の場合の特性を有するものと
すると、それぞれ G1(z)=Z-3 ……(30) G2(z)=a2+a1Z-2+a1Z-4+a2Z-6 ……(31) である。以上の条件で、時刻2k1Tにおいて第1,第2の
スイッチ14,15の出力はFc(2k1T),Fs(2k1T)であり、遅
延段16の出力はFs((2k1-3)T)、遅延素子25,27,29出力は
それぞれ、Fs((2k1-2)T),Fa((2k1-4)T),Fs((2k1-6)T)
である。そこで、加算器18出力には Fs′((2k1-3)T)=a2Fs(2k1T) +a1Fs((2k1-2)T) +Fs((2k1-3)T)+a1Fs((2k1-4)T) +a2Fs((2k1-6)T) ……(32) すなわち、時刻(2k1-3)Tに対する第2のフィルタ10出力
信号が得られる。また、時刻(2k1+1)Tにおいて第1,第2
のスイッチ14,15の出力はFs((2k1+1)T),Fc((2k1+1)T)で
あり、遅延段16出力はFc((2k1-2)T),遅延素子25,27,29
出力はそれぞれFc((2k1-1)T),Fc((2k1-3)T),Fc((2k1-5)
T)である。そこで、加算器18出力には、 Fc′((2k1-2)T)=a2Fc((2k1+1)T +a1Fc((2k1-1)T)+Fc((2k1-2)T) +a1Fc((2k1-3)T)+a2Fc((2k1-5)T) ……(33) すなわち、時刻(2k1-2)Tに対する第1のフィルタ9出
力信号が得られる。一般に加算器18出力は時刻2kTにお
いては第2のフィルタ10、時刻(2k+1)Tにおいては
第1のフィルタ9出力に相当する信号がクロック毎に交
互に出力される。
次に、符号変換器19は加算器18出力に−1を乗じるもの
で、ディジタル回路では一般にインバータと半加算器群
で構成される。また、第3のスイッチ20の制御信号の周
期は で2クロック毎に切り換り、加算器18出力信号をFc
(2k1T),Fs′((2k1+1)T),Fc′((2k1+2)T),Fs′((2k
1+3)T),……とすると、第3のスイッチ20出力には、 Fc′(2k1T),Fs′((2k1+1)T),−Fc′((2k1+2)
T),-Fs′((2k1 +3)T),……… すなわち、本発明の出力信号F(nT)が得られる。
なお、第1,第2のフィルタ9,10として高域波特性が必
要な場合、加算器18を減算器とすればよい。
以上のように本実施例によれば とすることで、第1,第2のフィルタ9,10がスイッチ14,1
5と遅延段16の追加で第3のフィルタ17を時分割使用で
き、乗算器11,12、合成器13は符号変換器19とスイッチ2
0で構成でき、ハードが非常に簡単となる。
発明の効果 以上説明したように、本発明によれば従来のアナログ処
理FM変調装置においても発生していた角周波数ゼロ以下
の下側波の折り返し、ディジタル処理FM変調装置(時間
離散系)特有の動作クロック周波数ωcの1/2からの上側
波の折り返しを除去したFM変調信号をクロック周波数を
上げることなく得ることができ、その実用的効果は大き
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における一実施例のディジタル処理FM変
調装置のブロック図、第2図は同実施例の原理を説明す
るスペクトル図、第3図は第1,第2のフィルタ9,10の特
性図、第4図は同実施例の の時の構成図、第5図は従来のディジタル処理FM変調装
置のブロック図である。 1……入力端子、2……乗算器、3……遅延素子、4,5
……加算器、6……COS変換器、7……出力端子、8…
…SIN変換器、9,10……第1,第2のフィルタ、11,12……
乗算器、13……合成器、14……第1のスイッチ、15……
第2のスイッチ、16……遅延段、17……第3のフィル
タ、18……加算器、19……符号変換器、20……第3のス
イッチ、21〜29……遅延素子、30,31,34……加算器、3
2,33……乗算器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動作クロック角周波数がωcで搬送角周波
    数がω0のFM変調信号を得るディジタル処理FM変調装置
    において、ωaをωc/2以下の任意の角周波数として、
    搬送角周波数の絶対値が|ω0−ωa|(または|ω0+ω
    a|)で互いに90度の位相差を有する第1、第2のFM変調
    信号を得る手段と、前記第1、第2のFM変調信号の帯域
    を角周波数の範囲が0からωc/2においてほぼ、ωaと
    ωc/2−ωaの小さい方以下(またはωc/2−ωaとωa
    の大きい方以上)に帯域制限する手段と、前記帯域制限
    した第1のFM変調信号に角周波数が前記ωaの第1の正
    弦波信号を乗じ、前記帯域制限した第2のFM変調信号に
    角周波数が前記ωaで前記第1の正弦波信号とは90度の
    位相差を有する第2の正弦波信号を乗じ、各々第1、第
    2の乗算信号を得る手段と、前記第1、第2の乗算信号
    を加算または減算する合成手段とを備えたことを特徴と
    するディジタル処理FM変調装置。
  2. 【請求項2】ωaがωc/4である特許請求の範囲第1項
    記載のディジタル処理FM変調装置。
  3. 【請求項3】ωaがω0またはωc/2−ω0にほぼ等しい
    特許請求の範囲第1項記載のディジタル処理FM変調装
    置。
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