JPH07181475A - カラーフィルタの形成方法 - Google Patents

カラーフィルタの形成方法

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JPH07181475A
JPH07181475A JP32771693A JP32771693A JPH07181475A JP H07181475 A JPH07181475 A JP H07181475A JP 32771693 A JP32771693 A JP 32771693A JP 32771693 A JP32771693 A JP 32771693A JP H07181475 A JPH07181475 A JP H07181475A
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Japan
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film
color filter
liquid crystal
substrate
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JP32771693A
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English (en)
Inventor
Tomomasa Nakaya
知眞 仲谷
Takatoshi Kira
隆敏 吉良
Yasuhiro Inamasu
靖浩 稲益
Shinichi Ogawa
伸一 小川
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 信頼性が高く、表示品位の優れた液晶表示装
置を実現することができるカラーフィルタの形成方法を
提供する。 【構成】 基板1の表面1aにはITO膜2が形成され
る。ITO膜2の表面2aには、電着法によって黒色膜
4および第1〜第3着色膜5〜7から成るカラーフィル
タ8が形成される。カラーフィルタ8が形成されていな
い残余のITO膜2は除去される。このようなカラーフ
ィルタ8を用いた液晶表示装置では、前記残余のITO
膜2が除去されるので、オーバーコート膜との密着性が
向上する。また、オーバーコート膜に欠陥が発生して
も、前記オーバーコート膜上の透明電極との短絡がなく
なる。したがって、信頼性が高く、表示品位の優れた液
晶表示装置を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば液晶表示装置
においてカラー表示を実現する際に用いられるカラーフ
ィルタの形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の電着技術に基づいて形成
されたカラーフィルタ28を用いた液晶表示装置40の
構成を示す斜視図であり、図9はその断面図である。液
晶表示装置40は、透光性基板21,32、ITO(In
dium Tin Oxide)膜22、カラーフィルタ28、オーバ
ーコート膜29、透明電極30,33、配向膜31,3
4、シール剤35、液晶層36およびTAB(Tape Aut
omated Bonding)基板37を含んで構成される。
【0003】たとえば、ガラスで実現される透光性基板
21の一方表面21aにカラーフィルタ28が形成され
る。カラーフィルタ28は、先ず基板28の表面21a
に透明導電膜としてITO膜22を形成し、さらに前記
ITO膜22の表面22aに電着法によって黒色膜2
4、第1〜第3着色膜25〜27を形成して構成され
る。該カラーフィルタ28は、液晶表示装置40の表示
画面A2に対応した領域にのみ形成される。前記カラー
フィルタ28の表面と該カラーフィルタ28が形成され
ていないITO膜2や透光性基板21の表面21aとに
は、オーバーコート膜29が形成される。オーバーコー
ト膜29は、基板21の表面21aを平坦化することお
よび前記ITO膜22と表示用の電極との短絡を防止す
ることを目的として形成され、たとえば、熱硬化性樹脂
で実現される。前記熱硬化性樹脂としては、たとえば、
エポキシ/アクリレート系樹脂が選ばれる。
【0004】前記透光性基板21のオーバーコート膜2
9の表面には、たとえばITOやSnO2で実現される
透明電極30が形成される。該透明電極30は、互いに
平行な複数の帯状に形成され、たとえばコモン電極とさ
れる。前記カラーフィルタ28上のオーバーコート膜2
9の表面に形成された透明電極30は、表示用の電極で
あり、カラーフィルタ28の形成されていないオーバー
コート膜29の表面に形成された透明電極30は、電極
端子30aである。また、前記透光性基板21と同様
に、たとえばガラスで実現される透光性基板32の一方
表面32aにも同様の透明電極33が形成され、たとえ
ばセグメント電極とされる。前記カラーフィルタ28上
の透明電極30およびオーバーコート膜29の表面に配
向膜31が形成され、前記透明電極33および透光性基
板32の表面に配向膜34が形成される。前記配向膜3
1,34は、たとえばポリイミド樹脂で実現され、その
表面には配向処理として、たとえばラビング処理が施さ
れる。
【0005】前記透光性基板21,32は、液晶層36
を介在して貼り合わせられる。このとき、基板21に形
成された配向膜31と、基板32に形成された配向膜3
4とが対向するようにして、かつそれぞれの基板21,
32に形成された帯状の透明電極30,33が互いに直
交するようにして基板21,32が配置され、シール剤
35で接着される。なお、基板21,32は、一定の間
隔を保持して接着され、該基板間に液晶が注入される。
前記液晶としては、たとえばネマティック液晶が選ば
れ、液晶を注入することによって液晶層36が形成され
る。
【0006】さらに、前記電極端子30aにTAB基板
37が接着される。TAB基板37は、絶縁性を有する
合成樹脂などで実現されるフィルム38を有し、該フィ
ルム38に形成された配線上にワイヤボンディング技術
によってICチップなどを接続したものであり、TAB
基板37の接続端子39と前記電極端子30aとが、た
とえば異方性導電膜を用いた熱圧着によって接着され
る。すなわち、基板21が固定されて、電極端子30a
上に異方性導電膜が配置され、さらにTAB基板37
が、該TAB基板37の接続端子39が前記異方性導電
膜に接するようにして配置される。前記TAB基板37
側から圧力が加えられ、さらに熱が加えられることによ
って、異方性導電膜が溶融し、該異方性導電膜に含まれ
る導電粒子によって前記接続端子39と電極端子30a
とが接続される。以上のようにして、液晶表示装置40
が構成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来技術によれば、カ
ラーフィルタ28は選択的に表示画面A2に対応した領
域にのみ形成されるけれども、ITO膜22は表示画面
A2に対応した領域に限らず、たとえば透光性基板21
の表面21aのほぼ全面に形成される。すなわち、電極
端子30aの直下にもITO膜22が形成されている。
このため、以下のような問題が生じる。
【0008】図10は、第1の問題点を説明するための
液晶表示装置40を示す断面図である。第1の問題点と
は、ITO膜22とオーバーコート膜29との密着性が
悪いことによって起こる前記膜間での剥離である。IT
O膜22とオーバーコート膜29として用いられるエポ
キシ/アクリレート系樹脂などの熱硬化性樹脂との密着
性は、その他の互いに重なり合う膜同士の密着性と比較
して低いことから、たとえば基板21を固定して基板2
1上に積層された膜に矢符41で示される上向きの力が
かかった場合、前述したようなITO膜22とオーバー
コート膜29との間での剥離が生じる。たとえば、この
ような剥離は、前記TAB基板37を熱圧着する際に生
じる。圧力を加える際にTAB基板37上には、重りな
どが載置され、熱圧着処理が終了すると前記部材が取除
かれるけれども、このときに前述した力41が加わる
と、剥離が生じることとなる。このような剥離は、液晶
表示装置40としての表示品位の低下や、信頼性の低下
という問題を引起こすので、好ましくない。
【0009】図11は、第2の問題点を説明するための
液晶表示装置40を示す断面図である。第2の問題点と
は、オーバーコート膜29にピンホール42と称される
欠陥が生じた際の電極端子30aとITO膜22との間
における短絡である。ピンホール42によって短絡が生
じると、透明電極30に供給すべき電流が、ITO膜2
2に流れてしまい、透明電極30,33の間に所定の電
圧がかからなくなる。このため、液晶層46の液晶分子
が駆動されず、表示させるべきところに表示が行われな
いという表示不良が発生する。
【0010】本発明の目的は、信頼性が高く、表示品位
の優れた液晶表示装置を実現することができるカラーフ
ィルタの形成方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上に形成
された透明導電膜表面に電着法でカラーフィルタを形成
し、前記カラーフィルタが形成されていない残余の透明
導電膜を除去することを特徴とするカラーフィルタの形
成方法である。
【0012】
【作用】本発明に従えば、基板上に形成された透明導電
膜表面に電着法によってカラーフィルタを形成し、さら
に前記カラーフィルタの形成されていない残余の透明導
電膜が除去される。前記カラーフィルタの形成方法によ
れば、残余の透明導電膜が除去されるので、該カラーフ
ィルタを用いて液晶表示装置を形成した際の、前記透明
導電膜による不都合は生じない。すなわち、前記液晶表
示装置を構成する基板上には本発明に基づいてカラーフ
ィルタが形成され、さらに表面の平坦化および短絡を防
止することを目的としてオーバーコート膜が形成され、
さらに透明電極、配向膜がこの順に形成される。
【0013】従来技術によってカラーフィルタを形成す
ると、残余の透明導電膜が除去されておらず、前記透明
導電膜とオーバーコート膜との密着性が比較的低いの
で、基板上に積層された膜に前記基板から剥がれる方向
に力が加わると、前記透明導電膜とオーバーコート膜と
の間で剥離が生じる。しかしながら、本発明によってカ
ラーフィルタを形成すると、残余の透明導電膜が除去さ
れて、密着性が向上する。このため、前述したような剥
離の発生頻度を低減することが可能となる。
【0014】また、従来技術によってカラーフィルタを
形成すると、オーバーコート膜にピンホールなどの欠陥
が生じた際には、透明電極と透明導電膜とが短絡してし
まう。しかしながら、本発明によってカラーフィルタを
形成すると、オーバーコート膜にピンホールなどの欠陥
が生じたとしても透明導電膜が除去されるので、前記短
絡は生じない。このため、表示用の透明電極間に所定の
電圧が印加され、液晶分子を確実に駆動することが可能
となる。
【0015】したがって、本発明のカラーフィルタの形
成方法によると、信頼性が高く、表示品位の優れた液晶
表示装置を実現することができる。
【0016】
【実施例】図1は、本発明の一実施例であるカラーフィ
ルタ8の形成方法を段階的に示す断面図であり、図2は
その平面図である。なお、図2は平面図であるけれど
も、図2(2)において黒色膜4にハッチングを付して
いる。カラーフィルタ8は、黒色膜4および第1〜第3
着色膜5〜7から成る。図1(1)および図2(1)に
示されるように、たとえば透光性を有するガラスなどで
実現される基板1の一方表面1aに、透明導電膜として
ITO膜2がスパッタリング法で2000Å程度の膜厚
に形成され、さらにその表面2aの全面にレジスト膜3
が形成される。該レジスト膜3は、たとえば露光する
と、可溶化するポジ型の感光性樹脂で実現される。
【0017】形成されたレジスト膜3上には、ブラック
マトリクスである黒色膜4の形成パターンを有するマス
クが配置されて紫外光で露光され、現像される。露光さ
れたレジスト膜3は、現像によって除去される。レジス
ト膜3が除去されて露出したITO膜2の表面2aに
は、後述する電着法によって図1(2)に示されるよう
に、黒色膜4が形成される。該黒色膜4は図2(2)の
斜線で示される領域に形成される。
【0018】図3は、電着法を説明するための断面図で
ある。たとえば、平均粒子径が0.15μmのカーボン
粒子46とアクリル系樹脂またはポリエステル系樹脂で
実現される高分子樹脂47との比率を1対3として、前
記カーボン粒子46と高分子樹脂47とを溶媒に分散ま
たは溶解させ、さらに溶液中の水素イオン濃度pHを9
以下に調整した電着液48中に、前記ITO膜2が露出
した基板1と対向電極49とを浸漬する。次に、ITO
膜2と対向電極49との間に、ITO膜2を陽極とし、
対向電極49を陰極として、たとえば50Vの電圧を印
加すると、ITO膜2の表面2aにカーボン粒子46を
取込んだ高分子樹脂47が析出する。析出したカーボン
粒子46を取込んだ高分子樹脂47は、水洗され、ベー
ク処理されて硬化される。本実施例では、このようにし
て約1.8μmの膜厚の黒色膜4を得た。
【0019】続いて、残余のレジスト膜3のうち、第1
着色膜5が形成される領域のレジスト膜3が露光され、
現像されて除去される。露光時に用いられるマスクに
は、第1着色膜5のパターンが形成されており、該マス
クのパターンと前記黒色膜4の形成パターンとが位置合
わせされてマスクが配置される。露出したITO膜2の
表面2aには、前述したのと同様の電着法によって図1
(3)および図2(3)に示されるように、たとえば赤
(R)の第1着色膜5が約1.8μmの膜厚に形成され
る。このとき、電着液48としては、たとえばアントラ
キノンで実現される赤顔料と、イソインドリンで実現さ
れる黄顔料とを7対3の割合で混合した平均粒子径が
0.17μmの顔料と、アクリル系樹脂との比率を1対
4とし、さらにpHを9以下に調整した溶液を使用し
た。また、印加電圧は50Vとした。
【0020】次に、残余のレジスト膜3のうち、第2着
色膜6が形成される領域のレジスト膜3が露光され、現
像されて除去される。露光時には、第1着色膜5と同様
に、マスクのパターンと黒色膜4の形成パターンとが位
置合わせされてマスクが配置される。露出したITO膜
2の表面2aには、前述したのと同様の電着法によって
図1(4)および図2(4)に示されるように、たとえ
ば緑(G)の第2着色膜6が約1.8μmの膜厚に形成
される。このとき、電着液48としては、たとえばハロ
カッパフタロシアニンで実現される緑顔料と、イソイン
ドリンで実現される黄顔料とを6対4の割合で混合した
平均粒子径が0.12μmの顔料と、アクリル系樹脂と
の比率を1対4とし、さらにpHを9以下に調整した溶
液を使用した。また、印加電圧は55Vとした。
【0021】さらに、残余のレジスト膜3のうち第3着
色膜7が形成される領域のレジスト膜3が露光され、現
像されて除去される。露光時には、第1および第2着色
膜5,6と同様に、マスクのパターンと黒色膜4の形成
パターンとが位置合わせされてマスクが配置される。露
出したITO膜2の表面2aには、前述したのと同様の
電着法によって図1(5)および図2(5)に示される
ように、たとえば青(B)の第3着色膜7が約1.8μ
mの膜厚に形成される。このとき、電着液48として
は、たとえばカッパフタロシアニンで実現される青顔料
とジオキサジンで実現される黄顔料とを7対3の割合で
混合した平均粒子径が0.1μmの顔料と、アクリル系
樹脂との比率を1対4とし、さらにpHを9以下に調整
した溶液を使用した。また、印加電圧は50Vとした。
このようにして、黒色膜4および第1〜第3着色膜5〜
7から成るカラーフィルタ8が形成される。
【0022】さらに、カラーフィルタ8が形成された基
板1の表面1aの全面が露光される。すなわち、残余の
レジスト膜3が全て露光される。該レジスト膜3は、露
光後、現像されて図1(6)および図2(6)に示され
るように除去される。レジスト膜3が除去されることに
よって、ITO膜2の表面2aが露出する。残余のレジ
スト膜3が全て除去された基板1は、洗浄され、さらに
たとえば230℃で1時間熱処理が施される。
【0023】続いて、前記レジスト膜3を除去すること
によって露出したITO膜2、すなわちその表面にカラ
ーフィルタ8が形成されていない残余のITO膜2が、
図1(7)および図2(7)に示されるように除去され
る。ITO膜2の除去は、たとえば47wt%、45℃
のHBr水溶液に基板を400秒間浸漬し、ITO膜2
を化学的に溶解することによって実現される。ITO膜
2が除去されることによって基板1の表面1aが露出す
る。ITO膜2が除去された基板1は、水洗後、たとえ
ば230℃で熱処理される。
【0024】残余のITO膜2の除去工程において、形
成されたカラーフィルタ8はレジストの役目を果たすこ
とになるので、該処理においてレジストを形成するなど
新たな工程を増すことはない。したがって、手間をかけ
ずにITO膜2を除去することができる。しかしなが
ら、ITO膜2を除去する条件によっては、形成したカ
ラーフィルタ8に悪影響を及ぼすこととなり、カラーフ
ィルタ8としての充分な性能が得られないという不都合
が生じる。このため、残余のITO膜2を充分に除去す
るとともに、カラーフィルタ8への悪影響を最小限に抑
えるように処理条件が選択される。この条件としては、
たとえば用いる酸性水溶液の種類、濃度、温度および浸
漬時間などであり、用いるカラーフィルタ8の材料やI
TO膜2の膜厚などに応じて適宜選択される。したがっ
て、本発明は前述した処理条件に限定するものではな
い。
【0025】また、カラーフィルタ8の悪影響を最小限
に抑えるための他の対策として、カラーフィルタ8とし
ての黒色膜4および第1〜第3着色膜5〜7の緻密性を
向上することが挙げられる。具体的には、電着時におい
て電着液中に含まれる硬化剤の量を最適化することや、
ベーク処理時の温度や時間などの条件を最適化すること
によって黒色膜4および第1〜第3着色膜5〜7の緻密
性の向上が図られる。
【0026】さらに、カラーフィルタ8の表面に保護膜
を形成することも挙げられる。この場合、残余のITO
膜2を除去した後、前記保護膜を除去する必要があり、
製造工程数が増加するという不都合が生じるけれども、
カラーフィルタ8への悪影響を最小限に抑えるという点
においては、大きな効果が得られる。
【0027】図4は、本発明に基づいて形成されたカラ
ーフィルタ8を用いた液晶表示装置20の構成を示す斜
視図であり、図5はその断面図である。液晶表示装置2
0は、透光性基板1,12、ITO膜2、カラーフィル
タ8、オーバーコート膜9、透明電極10,13、配向
膜11,14、シール剤15、液晶層16およびTAB
基板17を含んで構成される。
【0028】図6は、前記液晶表示装置20の形成方法
を示す工程図である。工程a1では、たとえばガラスで
実現される透光性基板1の一方表面1aにカラーフィル
タ8が形成される。前述したように、基板1の表面1a
にITO膜2が形成され、さらにITO膜2の表面2a
に電着法によって黒色膜4および第1〜第3着色膜5〜
7が形成されて、カラーフィルタ8が構成される。該カ
ラーフィルタ8は、液晶表示装置20の表示画面A1に
対応した領域にのみ形成される。したがって、表示画面
A1に対応した領域以外の領域に形成されたITO膜2
が前述した方法で除去される。
【0029】工程a2では、カラーフィルタ8の表面と
透光性基板1の表面1aとにオーバーコート膜9が形成
される。オーバーコート膜9は、基板1の表面1aを平
坦化することおよび前記ITO膜2と表示用の電極との
短絡を防止することを目的として形成され、たとえば熱
硬化性樹脂で実現される。前記熱硬化性樹脂としては、
たとえばエポキシ/アクリレート系樹脂が選ばれる。
【0030】工程a3では、表示用の透明電極10,1
3が形成される。前記透光性基板1のオーバーコート膜
9の表面には、たとえばITOやSnO2で実現される
透明電極10が形成される。該透明電極10は、互いに
平行な複数の帯状に形成され、たとえばコモン電極とさ
れる。前記カラーフィルタ8上のオーバーコート膜9の
表面に形成された透明電極10は、表示用の電極であ
り、カラーフィルタ8の形成されていないオーバーコー
ト膜9の表面に形成された透明電極10は、電極端子1
0aである。また、前記透光性基板1と同様に、たとえ
ばガラスで実現される透光性基板12の一方表面12a
にも、同様の透明電極13が形成され、たとえばセグメ
ント電極とされる。
【0031】工程a4では、配向膜11,14が形成さ
れる。前記カラーフィルタ8上の透明電極10およびオ
ーバーコート膜9の表面に配向膜11が形成され、前記
透明電極13の表面および透光性基板12の表面12a
に配向膜14が形成される。前記配向膜11,14は、
たとえばポリイミド樹脂で実現され、その表面には配向
処理として、たとえばラビング処理が施される。
【0032】工程a5では、前記透光性基板1,12が
貼り合わせられる。このとき、基板1に形成された配向
膜11と、基板12に形成された配向膜14とが対向す
るようにして、かつそれぞれの基板1,12に形成され
た帯状の透明電極10,13が互いに直交するようにし
て基板1,12が配置され、シール剤15で接着され
る。なお、基板1,12は、一定の間隔を保持して接着
される。
【0033】工程a6では、前記基板1,12の間に液
晶が注入される。前記液晶は、たとえばネマティック液
晶で実現され、液晶を注入することによって液晶層16
が形成される。
【0034】工程a7では、前記電極端子10aにTA
B基板17が接着される。TAB基板17は、絶縁性を
有する合成樹脂などで実現されるフィルム18の、該フ
ィルム18に形成された配線上にワイヤボンディング技
術によってICチップなどを接続したものであり、TA
B基板17の接続端子19と前記電極端子10aとが、
たとえば異方性導電膜を用いた熱圧着によって接着され
る。すなわち、基板1が固定されて、電極端子10a上
に異方性導電膜が配置され、さらにTAB基板17が、
該TAB基板17の接続端子19が前記異方性導電膜に
接するようにして配置される。前記TAB基板17側か
ら圧力が加えられ、さらに熱が加えられることによっ
て、異方性導電膜が溶融し、該異方性導電膜に含まれる
導電粒子によって前記接続端子19と電極端子10aと
が接続される。以上のようにして、液晶表示装置20が
形成される。
【0035】図8および図9に示されるように、従来技
術によってカラーフィルタ28を形成すると残余のIT
O膜22が除去されないので、液晶表示装置40では、
ITO膜22とオーバーコート膜29との密着性が比較
的低く、たとえばTAB基板37を熱圧着する際などに
おいて、基板21上に積層された膜に前記基板21から
剥がれる方向に力が加わると、ITO膜22とオーバー
コート膜29との間で剥離が生じるという不都合があっ
た。しかしながら、本発明によってカラーフィルタ8を
形成した液晶表示装置20では、残余のITO膜2が除
去されるので密着性が向上する。たとえば、基板間密着
力を評価したところ、従来の液晶表示装置40では1.
5kg(サンプル数を58枚とし、その平均値で示す)
であったのに対し、本発明の液晶表示装置20では2.
7kg(サンプル数を54枚とし、その平均値で示す)
と著しく向上していることが判った。なお、前記基板間
密着力は、次のようにして評価した。
【0036】図7は、前記基板間密着力の評価方法を説
明するための斜視図である。図示されるように、液晶表
示装置20の全体の厚さから基板12の厚さを差引いた
厚さよりも大きい高さdを有する保持台43上に、液晶
表示装置20の基板12を上向きにして該基板12を固
定し、対向する基板1にシール強度測定機を用いて矢符
44で示される下向きに力を加えてゆく。この際、符号
45で示される部分が剥離したときの力を基板間密着力
と称し、一般的に必要な強度は2.0kgである。本発
明の液晶表示装置20では、前記必要な強度2.0kg
を超える値が得られ、密着性が向上していることが確認
された。
【0037】また前記液晶表示装置20では、オーバー
コート膜9にピンホールなどの欠陥が生じた場合であっ
ても、残余のITO膜2が除去されるので、電極端子1
0aとITO膜2との短絡は生じない。したがって、表
示用の透明電極10,13間の液晶層16に所定の電圧
が印加され、液晶分子が確実に駆動される。このよう
に、本発明に基づいて形成されたカラーフィルタ8を用
いた液晶表示装置20では、信頼性が高く、優れた表示
品位が得られる。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、カラーフ
ィルタの形成されていない残余の透明導電膜が除去され
るので、該カラーフィルタを用いた液晶表示装置は、信
頼性が高く、表示品位の優れたものとなる。すなわち、
残余の透明導電膜が除去されて密着性が向上するので、
剥離の発生頻度が低減する。また、オーバーコート膜に
欠陥が生じたとしても、前記オーバーコート膜上に形成
される透明電極との短絡は生じず、所定の電圧が液晶層
に印加されて液晶分子が確実に駆動される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるカラーフィルタ8の形
成方法を段階的に示す断面図である。
【図2】前記カラーフィルタ8の形成方法を段階的に示
す平面図である。
【図3】電着法を説明するための断面図である。
【図4】本発明に基づいて形成されたカラーフィルタ8
を用いた液晶表示装置20の構成を示す斜視図である。
【図5】前記液晶表示装置20を示す断面図である。
【図6】前記液晶表示装置20の形成方法を示す工程図
である。
【図7】基板間密着力の評価方法を説明するための斜視
図である。
【図8】従来技術に基づいて形成されたカラーフィルタ
28を用いた液晶表示装置40の構成を示す斜視図であ
る。
【図9】前記液晶表示装置40を示す断面図である。
【図10】第1の問題点を説明するための液晶表示装置
40を示す断面図である。
【図11】第2の問題点を説明するための液晶表示装置
40を示す断面図である。
【符号の説明】
1 透光性基板 2 ITO膜 3 レジスト膜 4 黒色膜 5 第1着色膜 6 第2着色膜 7 第3着色膜 8 カラーフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 伸一 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された透明導電膜表面に電
    着法でカラーフィルタを形成し、 前記カラーフィルタが形成されていない残余の透明導電
    膜を除去することを特徴とするカラーフィルタの形成方
    法。
JP32771693A 1993-12-24 1993-12-24 カラーフィルタの形成方法 Pending JPH07181475A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008129480A (ja) * 2006-11-24 2008-06-05 Dainippon Printing Co Ltd 光学素子、光学素子の製造方法、および液晶表示装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008129480A (ja) * 2006-11-24 2008-06-05 Dainippon Printing Co Ltd 光学素子、光学素子の製造方法、および液晶表示装置

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